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玉城のacatoki、ここでしか食べられないNYにインスパイアされたお好み焼き

海外を経験し、新たな味を生み出したお好み焼き店が度会郡玉城町にある。お店の名は「okonomi kitchen acatoki」(おこのみきっちんあかとき)、地元の人から「アカトキ」(以下acatoki)と呼ばれている。元々は鳥羽市で「Juns Teppan」(ジュンズテッパン)や「Moonrise cafe」(ムーンライズカフェ)と鉄板焼きを中心にやってきたオーナーが、2017年の2月から度会郡玉城町でオープン。

既に何度か訪れ個人的に気に入ったお店で、OTONAMIE読者にもそのお店を知ってほしい。

今回はOTONAMIEの読者さん達に知ってもらうべく、いくつかのメニューを食べてきた。

ここでしか食べられないお好み焼き」や個人的にぜひ推したい「丼物」とかをね。

さらには、acatokiオーナーの井本さんにお話を伺えたので料理の後に紹介したい。

玉城町、okonomi kitchen acatoki

車が何台でも駐車できる空き地

まず、acatokiとはどこにあるんだと言う話から。

場所は「MEGA ドン・キホーテ 伊勢上地店」の西側の住宅街。ドン・キホーテから鳥羽松阪線を北方向に向かい、すぐ近くにあるガソリンスタンドを左に曲がる。少し先に千引神社が見えてきて、大きな近場にある空き地がacatokiの駐車場として利用されている。

空き地からすぐに見える看板

そこからはacatokiの道順を記す看板がちらほら見えてくるので、その看板を頼りにお店に向かう。

道中、ちらほらacatokiへの案内が
この看板が見えたらゴール

正直マップアプリを使ってもacatokiの駐車場にはたどり着けないので、もしわからなければお店に横付けし、駐車場の場所を効くのがベスト。

入り口は左側、この場所もなんか良い

お店の正面は雰囲気バッチリ。まるでコーヒーショップのような出で立ちで、この左側に入り口があり店内に入れる。

acatokiの店内はおしゃれ

ものすごいおしゃれ
カウンター席もあります
光がいい感じに入ってきて、料理写真が映える
電球一つ一つがかわいい
お好み焼きとか乗せる小さいフライパン達
もうね、すごいオシャ~

店内はとにかくおしゃれで可愛い雰囲気を持っている。Theカフェテイストなんだけど、キッチンには大きな鉄板があるお好み焼きのお店。

周りのお客さんはカップルやレディースがいらっしゃった。そういった人たちには特に合いそうなお店のスタイルに思える。

お好み焼き以外のメニューも

お好み焼きのお店と言っても、実はお好み焼き以外にも様々なメニューが有る。

メニュー、記載されている値段はこの記事を書いた当時のもの

ランチでは自慢のお好み焼きや丼モノ、焼きそばなどのセットがおすすめ。ドリンクも付いてくる。お好み焼きは「豚」「イカ」「チーズ」とオーソドックスで間違いないメニュー。

食いしん坊ならば「増し」を選択

各種大盛り設定がある上に、お肉系については「お肉増しオプション」(ハーフダブルとダブルの増し)があり、がっつりいきたい僕みたいな人にはかなり刺さる内容となっている。

ちなみに、大盛りにせず通常でも結構なボリュームがある。

acatokiの丼!

とんでもなく美味い まじで

個人的にまず知ってほしいのがJunsTeppan時代からお世話になっているホルモン丼。acatokiオリジナルブレンドの特製味噌を使い、国産牛ホルモンを野菜と一緒に丁寧に焼く。御飯の上にびっしりと野菜とホルモンを載せられて、ホルモン丼が登場。

付け合せは、サラダや漬物など。

合わせるドリンクはコーヒーがおすすめだ。

Juns Teppan時代からコイツをたくさん食べきて、acatokiでも健在なのがうれしい。

ホルモンを使ったメニューは他にも有り、ホルモン焼きそばもかなりうまい。

増し増し、普通に量が多い

Theお肉を体が欲するならば、お肉たっぷりな塩タン丼なんてのもある。名前の通り塩タンが載せられた丼ものなんだけど、意外とあっさりしている。めちゃくちゃうまいのでぜひとも食べてみてほしい。

ちなみに、合わせるドリンクはオレンジが好み。

それぞれのセットには

acatokiには特製のスモークマヨがついてきて、それで味の変化をたのしめるようになっている。少し癖のあるマヨネーズで、それ単品でも美味しく味わえてしまうおすすめマヨネーズ。

売り切れ続出のacatokiオリジナルスモークマヨ

acatokiのスモークマヨは、オーナー自らが作ったもの。店頭ではそのスモークマヨが販売されている。ただし、自分たちで作っているため、1日に店頭に出品されるのには限りがある。ぜひacatokiで見かけたら手に入れてほしい。



と、今回はacatokiを記事にするということで、スペシャルなメニューを紹介したい。

それが「NY焼き」。

acatokiのNY焼き

これがacatokiのNY焼き

NYで行われた日本の食と文化がテーマのイベント「KONAMONコンテスト」、その時acatokiが日本代表店の一つとして出店した。そこでインスパイアされNY焼きが生まれたとのこと。

ここでしか食べられない味…とはNY焼きのこと。

NY焼きは、アボカド・ベーコン・2種のチーズ、そしてacatokiオリジナルのスモークマヨを使ったお好み焼き。意見すると普通のお好み焼きのようにも見えるが、チーズ感、スモークマヨ、そしてアボカドが非常にマッチして、新しい味のお好み焼きになっていた。

チーズ入っているけど、けっこう軽く食べられた 、 思い出しヨダレがやばい

アボカドのおかげなのだろうか、結構軽くぺろりと食べられた。結構女性にも合う料理だと思うので、ぜひ食べてみてほしい。(ホルモン丼もね)

他にもカフェとかにありそうなデザートとかも充実している。3時のおやつとかも良さそう。

お好み焼き以外のメニューはなぜある

acatokiオーナーの井本さんに聞いてみた

お好み焼き屋ってなってるけど、なんで色んなメニューあるの?

井本「acatokiの看板をよく見てほしいんやけど、okonomi kitchen acatokiってなってるでしょ?」

井本「あれって、『お客さんも僕も思うようなお好みの料理』って意味の『お好み』なんよね。」

acatokiのスタイルとしては、お好み焼き屋というよりは「お好みの料理が出るお店」というふうになっているみたいだ。なので丼物やケーキなどのメニューも揃っている。もしかしたらもっと年月が進めば更にメニューが更新されていくのかも知れない。



さて、ここまではacatokiや料理の部分を紹介した。次はacatokiオーナーの井本さんを紹介していきたい。

実はミュージシャンのオーナー

鳥羽市、MUSEAでの演奏の様子 マジでかっこいい

実はacatokiオーナーの井本さんは「ジュン・レノン」名義でドイツ・イギリス・フランスでのライブ経験をもつミュージシャン。ドイツではジャパンフェスで、イギリスやフランスでは縁あってライブを行ったとか。

元々はロックバンドを組んでいたが、ジュン・レノンとして活動を始めた。三重県を拠点に、東は東京、西は大阪など様々に音楽活動を続けている。

クリエイティブユニット「tupera tupera(ツペラ ツペラ)」氏が担当してくれたジャケット

2019年には1stアルバムの「Quark」(クォーク)が販売され、ネットショップやApple Musicなどのサブスクリプション、三重県でいうとタワーレコード鈴鹿店などでこのアルバムをゲットできる。

要チェック → https://linkco.re/S6n68G2B

その楽曲の中でも僕が気に入っている音楽がこちら。

https://www.youtube.com/watch?v=a-3JJXDSAr4

ジュン・レノンによる「月と薔薇」、ぜひ聞いてほしい。なんか気持ちがブワッとなる、心に刺さる、そんなメロディー。



実はacatokiでは、金曜と日曜日の夜に「ヨルトキ」という夜バージョンのacatokがある(昼は「ヒルトキ」という)。その「ヨルトキ」のとあるタイミングで井本さんのライブが行われる。昼とは雰囲気がガラリと変わり、acatoki裏庭の広いスペースや店内で行われるおしゃれなライブ…たまらない。

井本さん…もとい、ジュン・レノンの歌声を聞きたい人は、ライブ配信情報をSNSでゲットしよう。

TwitterInstagramFacebook



食堂カフェいちしなにて、ワンマンライブ 2020/2/29

2020年の閏年(うるうどし)、伊勢市船江にあるこれまたおしゃれなお店「食堂カフェいちしな」にて、ジュンレノンのワンマンライブが行われる。

VJにはmori.forest.moriを迎えての星降るようなシーンを。

DJにHUGを迎えての極上のMixチューン。

そして、BandにLennonsとしてアコースティックサウンドを兼ね合わせる。

この日だけのスペシャルな夜が行われる。

この記事を書いている時点で、チケットが残りわずかとなっているようだ。欲しい人は、下記リンクから是非手に入れよう。

→チケットについて問い合わせる

acatoki、ぜひ食べに。テイクアウトもあるよ

今回お忙しい中、お話を聞かせてくださったacatokiオーナーの井本さん。最期に読者さんへのメッセージを頂きました。

井本「こんな感じの特殊な店ですけど、ここでしか食べられない味とか、美味しい料理あるんで、ぜひ堪能してほしいと思います。」

お好み焼きはもちろん、Juns Teppanから愛してやまないホルモン丼、知ってほしい食べてほしい。

そんなacatokiのお話でしたー。

テイクアウトはお店入ってすぐにメニューが有る

テイクアウトもあるので、電話で聞いてみるのも有りかも?

 


お店:okonomi kitchen acatoki(おこのみきっちんあかとき)
住所: 〒519-0411 三重県度会郡玉城町久保309-2
電話:0596-63-7067
定休:水曜日
時間:通常11:00~18:00(記事掲載時の情報)
WEB:InstagramFacebook
メモ:「ヨルトキ」は時間が変わります。ぜひSNSでご確認を。

食で起こせ現代のルネサンス「美食倶楽部」四日市でキックオフ

突然ですが「美食倶楽部」と言われてどんなイメージをいだきますか。

みんなで作ったお料理の記念写真を一枚、食べてなくなる前に!

どこか遠いところにあった「美食倶楽部」

美食倶楽部と聞いて筆者はまっさきに海原雄山氏を思い浮かべました。言わずと知れ…ていると思いますが、どうだろう、マンガ「美味しんぼ」の名物キャラクター。たいへんにストイックな芸術家で、「食」を芸術と見立て美食倶楽部という会員制料亭を主催しています。モデルとなった芸術家の北大路魯山人は実際、会員制食堂「美食倶楽部」を主宰していたそう。

なにが言いたいかというと「びしょくくらぶ」という音の響きからは「食に対する非常にストイックな姿勢」「洗練された厳しさ」「一種の遠さ」という印象を感じるところからこのおはなしを始めようということです。

そして、筆者が「現実の美食倶楽部」を訪れて、どんな世界を体験したのか、というお話をしたいと思います。

厳しい表情で、ストイックに食材と向き合うオトナの図

献立から食材を選ぶのではなく、食材から献立を決めることができないか

令和の御代となって初めての正月を迎えた2020年の1月、「美食倶楽部」は四日市市街の中心地にあるプラトンホテルでキックオフを迎えました。支配人である黒田美和さんの挨拶では、この美食倶楽部を開催しようと思い立った経緯を聞かせていただきました。

美食倶楽部キックオフイベントのあらましをお話しするプラトンホテルの黒田支配人

食の上流にいくというコンセプトで、かつて黒田さんご本人が漁の体験をした時のエピソードが印象的でした。「こんなに手間をかけて丁寧に作られているのに、安すぎる、納得いかない」という非常にリアルなご意見。

旬の食材を前に「サア、自由に使って料理しましょう」ということになる

消費者の側からだと見えない生産者の世界があり、逆に生産者の側からだと見えない消費者の世界があります。このギャップ「一緒に料理して、一緒に食べることで埋まらないだろうか」というのが、美食倶楽部発足の大きなモチベーションだそうです。

旬を持ち寄る

サボイキャベツを持っているのは、自らを「農民」と称する、すいーとぽたけ代表の吉川さん。普段はスーパーに並ばないようなカラフルな野菜を存分に持ち込んでいただきました。

「なにこれ、どうやって使うの?」という質問にも力強く答えてもらえるのは、生産者がキッチンにいる強みでしょう。

美食倶楽部について感想を聞いたところ、目からうろこの返事が返ってきました。

「消費者の方が、自分の作った野菜を実際に使っているところはめったに見られない、感動しています」

たしかにおっしゃる通りです。言われてみて初めて気が付きました。厨房での料理を通して、生産者と消費者が直接つながる場面に出くわしたということです。こんな風に美食倶楽部がもつポテンシャルを、いくつも目の当たりにしました。思っていたよりもずっとすごいゾ、美食倶楽部。

美しいビーツの断面「採れたての新鮮な」「見慣れない」食材と出会えるのも美食倶楽部の醍醐味

鯛をさばいているのは、南伊勢で鯛の養殖業と漁師のいるゲストハウスを営む橋本さん。生産している方が、そのまま料理をしているわけであり、これを後で食べられるのかと思うとわくわくしてきます。

料理をする男のカッコよさがにじみ出ています

珍しい食材だけではありません。珍しい料理と出会えるのも、美食倶楽部の魅力。これは鯛の塩釜焼を作っているところです。卵白と塩を混ぜ合わせ、昆布と鯛の身をくるんでオーブンで焼きます。筆者は作っているところを見たのは初めてで、参加者の方の関心も高かったです。

鯛と昆布を、塩と卵白でくるんである

塩釜に取り組んでいるのは三重県伊勢農林水産事務所長の太田さん。いつもキャンプで塩釜焼を作るそうです(楽しそうなキャンプですね)。

「普段作る得意料理を皆さんにふるまって喜んでもらえると嬉しいよね」

確かにそういう喜びってありますよね。「腕をふるってみよう」という舞台があるのはハリがでるもの。

塩釜に取り組むナイスミドル、できる男の背中

こちらはおにぎりせんべいでおなじみマスヤグループ株式会社の浜田社長。普段料理はされますか、と聞くと素早く「しないです」という返事をいただきました。しかし浜田さんもまた美食倶楽部を発足したいという志があり、四日市で美食倶楽部のキックオフイベントがあると聞いて、いち早く参加表明をしたのだそうです。

慣れない手つきが可愛い社長の図

浜田社長のたどたどしい手つきの横で「この人がこんなことしている姿は滅多に見られないよ」とは、四日市柿安の女将である赤塚さん。

おいしいお肉料理への期待が止まらない

浜田さんに厳しい?指示を出して、大変頼もしい様子でした(昔馴染みだそうです)。

「お酒を飲みながら一緒に料理をすることで、上下関係がなくなっていくのが楽しい」

これも美食倶楽部の魅力ですね。チームビルディング研修にも活用してほしいという黒田さんの考えにも、非常に納得がいきました。

料理ができるお父さん、茶々をいれる娘さん… おうらやましい…

「地域のコミュニティのハブとなる」

東京から娘さんと一緒にご参加の山本さん、食材の流通を手掛けており今回の参加者にも多くの顔なじみがいるようです。とはいえ仕事上のお付き合いのみで、さすが一緒に料理をしたことはなく

「まさか、あんなに料理ができるとは思いませんでした」

「あんなに食材に詳しいのに、普段料理しないのは意外でした」

こんな、ほほえましい会話も聞こえてきました。

鈴木三重県知事も料理に参加しています。「お酒飲みながらみんなで料理するんや、ホンマに美食倶楽部やな」と感心したご様子。「ホンマに」とは本場である、後述のサン・セバスティアンの美食倶楽部と比較してのことです。

キッシュとパスタを作る三重県知事

「ええやん、美食倶楽部」のお言葉をいただきました。

「ええやん、美食倶楽部」

「三重の新しい名物が出来たらなと思います」

美食倶楽部のキッチンに集まった旬の食材から新たなペアリングが生まれ、三重県の新たな名物になる。そういった美しい絵図も、現実のものとなりそうです。

お酒を飲みながらワイワイと和やかな雰囲気の中で、続々とおいしそうな料理ができていきます。

素早くキッチンで牛肉に和風シチューをかけて食べた

当記事ではほとんど触れていないが、影の功労者であるプラトンホテルの近藤料理長が監修したキッシュ

横に置いてある飲みかけのビールがざっくばらんな空気感を物語っている

さて、お料理ができたらみんなでホールに持っていって食べるだけ。ここまで初対面だった方々とも、ともに料理をして、ともに楽しみ、ともに飲んで味見をして、打ち解けたせいなのかテーブルセッティング作業のスムーズなことに驚きました。

20人以上の参加者が自然に声を掛け合いテーブルセッティングを行う

ここで冒頭の写真の場面となります。

サン・セバスティアン

あとは、みんなでお酒を飲みながら、自分たちで作ったお料理にじっくりと取り組むだけ。

その時に聞いた【美食倶楽部】という文化についてまとめてみました。一緒に聞いている雰囲気を味わっていただければ幸いです。

大きな食卓を参加者全員で囲む

まずは話題は海外に飛んでいきまして、スペインのバスク地方、サン・セバスティアンという海沿いの町があると想像してください。

今回の「美食倶楽部」のお話は、この街に端を発するのです。

サン・セバスティアンは大西洋に流れ込むウルメア川の河口部に位置しており、と言われても字面だけではピンときませんよね。河口部であるため物流の拠点となって古くから栄えていた、いわゆる歴史のある街です。鳥羽市の半分ほどの面積で、現在の人口密度は四日市市の約二倍。なんでもミシュランガイドに記載される星付きレストランの宝庫だとか。

星付きレストランの宝庫についてお話を聞く

実在した美食倶楽部

こんなサン・セバスティアンに根付いている「美食倶楽部」という文化に感銘を受けた日本人がいると想像してみてください。昔じゃなくて、現代の話ですよ。サン・セバスティアンの美食倶楽部とはおよそ以下のようなものだそうです。

1会員は厨房とホールと、調理器具を借りられる

2お酒を飲みながら料理できる

3旬の野菜やジビエ、使いたい調味料など、食材を持ち込んで料理する

4厨房では男性が料理をする

5ホールでは女性や子供も一緒に食事ができる

「料理して食べること」洗練されると貴重な体験になる

「女性はキッチンに入らないんですか。」

「向こうはかかあ天下だから、厨房では男ばっかりで楽しく料理するんだよ。できた料理をホールに持って行って、家族と一緒に食べることはあるけどね。」

美食の街の家庭事情もいろいろある、ということだろう(声の響きに真実味があった)。とにかく支配人の黒田さんは、このサン・セバスティアンの美食倶楽部に感銘を受け、今回の美食倶楽部開催を決意したということです。

主催者の顔と参加者の顔をいったりきたり、黒田支配人は終始嬉しそう

「食は幸せなもの」

黒田さんの印象的な言葉です。「作る側と食べる側、プラトンホテルのスタッフも幸せになれる、関わる人みんなが幸せになれる形」を美食倶楽部に見出して、今回のキックオフイベントという形になりました。

食べたらみんなで後片付け

こうして一度形にして見えたことを活かして、さらにブラッシュアップしていくと黒田さんは言います。利用法についてはチームビルディング研修、新しい企業接待の形、地域コミュニティでの活用などなどいろいろなアイディアが飛び出していました。

多くの三重県民が言います。

「三重のいいとこ… そうやな、食べ物がおいしいな。」

そう、食べ物がおいしいんです、三重県って。そんな三重県で旬の食材を持ち寄って、みんなでワイワイおいしいものを(お酒を飲みながら)作って、みんなで食べるなんてとても贅沢ですよね。

皆さん、三重でまた面白いこと、起こってますよ。

たまご・乳製品を使わない喫茶とお菓子@亀山

たまご・乳製品を使わない喫茶とお菓子 喫茶ココリエ

亀山市に昨年openした喫茶ココリエ。たまご・乳製品を使わないお菓子が話題となり、アレルギーを持つ方が安心してスィーツが食べれると人気になっている喫茶店があります。

店主は増田理恵さん。素人感覚では、お菓子作りにはたまご・乳製品は必需品じゃないの?という疑問を払拭すべく、たまご・乳製品を使わないお菓子とは、どんなお菓子なのか?敢えて使わないといった選択をした理由などをお伺いしてきました。

たまご・乳製品を使わない理由とこだわり


幼稚園教諭中に結婚、体を無理したこともあり、食の見直しやアレルギーをもつ子供の増加を目の当たりにし、退職後いろいろな経験を踏まえ学び、2012年工房をopen。全て卵、乳製品不使用にし、アレルギーがあってもなくても、子供も大人も、『皆が体に優しい食材で同じおやつを通じて美味しい笑顔に』なってもらいたいという想いをぶれず続けています。

そして規模を広げ、販売と飲食のできる喫茶ココリエとして2019年に新規open。

喫茶は、かねてからの夢で、お菓子を通して”人と繋がる”を大切にしてきた私としては、カウンターをもち、その空間を皆さんが自分らしく、心地よく、過ごしてもらうことが希望だったんです。

一人でも、みんなでも、その人が自分らしい心地よさで、幸せキブンになってもらうことが、私の一番望む喫茶ココリエの形です。

今後も変わらずこの想いはぶれず、でもきっと、このベジスイーツ、植物性のみのお店として、世界的にベジが意識されてる今、この大切な地域にも慕われたらと思っています!

一人で銀行に走ったり、建築の方と打ち合わせをしたりとopenまでは抱えるものが、いち主婦としても辛かったですが、あとはすばらしい周りの方のおかげでほんとに心も支えてもらってます。

と熱く語ってくれました。

アレルギーを持つ人は、増加傾向にあると何かのニュースで聞いたことがあります。そして、肌感覚としても、ひと昔前に比べてアレルギーを持つ子どもが増えているように感じています。その中でも卵と乳製品が5割を占めるといったデータもありますので、この2つを使わないお菓子というのは、食べる事が出来なかったというものを食べる事が出来たという親子の喜びに繋がりますよね。

複雑化する社会の中で、出来たという肯定感は子どもが成長する上でとても大切なことだと私は考えていますので、まだまだアレルギー対応のお店は少数ですが、この先増えていってくれたら嬉しいです。


喫茶ココリエ
住所:亀山市和田町211-1
電話番号:0595-86-5464
営業時間:11:00 ~ 17:00
定休日:日曜、月曜(たまに営業有り) 臨時休業有

https://cocorie.jp/

三重の廃線を巡る旅(2号車) 「四日市駅」が2つあるナゾ

ふと、名古屋市で勤務していた頃、後輩(関東出身)とした会話を思い出した。

後輩「先輩って四日市のご出身でしたよね?」

私「そうやけど」

後輩「この前、同期との飲み会で四日市まで行ってきたんですよ。」

私「そうなんや」

後輩「で、四日市駅についたら全く集合場所と違ったんですよ。」

私「なんで?」

後輩「いや!普通はJRの駅だと思うじゃないですか?」

私「いや!四日市の普通は近鉄だから。」

後輩「よそ者には難易度が高いですよ!びっくりしました。」

こういった会話は、日本の各地でも殊にJRと私鉄が並走する地域にてしばしば発生すると聞く。ただし、生まれ育った環境によりベクトルやイデオロギーが異なるため地元住民と訪問者が会い入れることはとても困難だ。

(近鉄四日市駅北口のふれあいモール)

ということで降り立った「近鉄四日市駅」1日の乗降客数は4万5千人(2018年実績)を超える三重県最大の駅である。

ここを通る近鉄線は、名古屋駅を起点に三重県の伊勢湾沿いを南下し、桑名、四日市、鈴鹿(白子)、津、松阪、伊勢、鳥羽、志摩と沿線の市中心部を通るようになっている。一方で後輩が誤って乗車したJR線も上に挙げた市に駅を設けているが、私の生まれた四日市では2つの鉄道会社の駅位置がバラバラになっている。

なぜそうなったのか?近鉄からJRまで(四日市市民は区別するために会社名で呼ぶ)歩いてみることにした。


現近鉄四日市駅から幻の「諏訪駅まで」

(近鉄四日市駅北にある天理教四日市教会あたり)

歴史を調べると1956年(昭和31年)まで、近鉄名古屋線はいまの近鉄四日市駅がある位置のすぐ北側で大きくカーブを切って東へ向かっていた。この地点を当時は「天理教カーブ」と呼んでいたようだ。

(北口のふれあいモールは実は線路跡だった)

旧線路の跡は、現在「ふれあいモール」と呼ばれる歩行者路になっており、そのまま「1番街商店街」へ続いていた。

(1番街商店街西口でゆるキャラ「こにゅうどう」がお出迎え。)

たぶん後輩の目的地はこの近辺だったのだろうか、たくさん居酒屋やカラオケ店が立ち並び、夜遅くまで賑わっている光景は私もよく目にしている。駅から3分圏内でアクセスも抜群だ。

(「文化の諏訪駅」と書かれた看板は、ここに駅があった名残。)

1番街商店街は多くの場所に天井アーケードを設置しており、社会人になってから様々な場所に移り住んだ私から見ても、地方都市でこの規模の商店街はなかなかお目にかかれない。

線路跡を進むと、ある眼鏡店に「文化の諏訪駅」と書かれた看板を発見。「諏訪駅って何なん?」と思ったが、1956年(昭和31年)までこの辺りに「近鉄諏訪駅」が存在していたからと思われる。

現在は近鉄四日市駅が起点になっている近鉄湯の山線およびあすなろう鉄道(旧近鉄内部線八王子線)も諏訪駅に乗り入れ、四日市の中心駅的存在だったと思われる。

(スーパーサンシ1番街店。64年前まで駅があった面影は無し。)

今ではその時代を知る人も本当に少なくなったが、私は祖母(88)から諏訪駅の存在は何度か聞いていた。なんでも現在の近鉄四日市駅に比べ構内が狭く、また商店街のど真ん中にあるため、駅前は乗降客や当時はリヤカーを引く人などで混雑していたらしい。

1947年(昭和23年)に長野から集団就職でやってきた祖母は、人と店の多さに目が回ったそうだ。当時の娯楽と言えば映画鑑賞で、休みの日には同僚と映画館巡りをしたとも聞いた。

(旧東海道のと交点)

線路跡は旧諏訪駅を過ぎてすぐに旧東海道(表参道スワ前)と交差する。近鉄四日市駅からこの地点まで徒歩で約7分。歩くと少し距離が感じるが、古くから四日市の中心だった場所だった。駅前に多かった飲食店や居酒屋よりも、青果・衣料品・家電など生活に根差した店舗が多くあり、日用品を買う商店街が立地していた。私も小学生の頃は自転車でおもちゃやゲームを買いに通った記憶がある。

しかし、いまはシャッターの閉まった店が目立ち人通りも少ない寂しい場所になってしまった。

 

(アーケードの東側終点、出口には国道1号線)


しかしまだまだ遠い「JR四日市駅」

「諏訪駅」や懐かしい商店街の思い出に浸っていても、もう1つの四日市駅はまだまだ先、線路跡を東へ進んだ。

(1号線を渡ったあたりからアーケードは無い)

このあたりからぐっと人通りは減り、車や自転車が行きかう裏路地になってしまう。

(四日市市役所を南に見ながら)

まもなく四日市市役所が見えてきた。恥ずかしながら市役所の場所は知っていても用事が無く中へ入った記憶は数回しかない。昭和の終わり頃までは市民公会堂や旧市役所庁舎もあったようだが、いまは駐車場などに変わってしまっている。

(三滝通りを通過)

JR四日市駅は開業当時から場所を変えていないが、現近鉄四日市駅から10分以上歩いた時点で、かなり離れている印象を感じた。

(右手に善光寺四日市別院、左手は廃墟マニアに話題だった三和商店街)

TVで紹介された影響で話題になった三和商店街(訪問日現在は立ち入り禁止)のあたりまで来ると、JR列車特有の「ピーッ」いう汽笛が聞こえる。またディーゼル車両も多く走るので「ブゴゴゴゴ・・・」という力強いエンジン音も聞こえてくる。

(右へカーブを切ると、JRの駅前が見えてきた)

この地点を当時は「善光寺カーブ」と呼び、近鉄は当時の国鉄「四日市駅」と同じ場所に駅を設けていた。

つまり・・・昔は同じで、今は分かれてしまったのである。

(現在のJR四日市駅舎は1960年昭和35年に完成)


旧線路跡ともう1つの四日市駅

旧近鉄名古屋線は、現在の近鉄四日市駅がある手前からほぼ90度カーブをして東進し、商店街をかすめてまた90度カーブをきる。電車というものはカーブではスピードが出せないため、区画整理や近鉄の方針で線路の切り替えが行われ、現在のような別々の場所に同じ名前の駅が存在する形になったようだ。

近鉄四日市駅から約1km強。徒歩では15分~20分程度かかる感覚だった。

(駅構内の跨線橋も近鉄が分かれてから完成したもの)

小さい頃の私にとって、JR四日市駅は異世界で、当時は手動式遮断機の踏切があったり、JRでしか見られない貨物列車が興味の対象だった。たまたまJR駅の近くを訪れた際、母が眼を離した隙に改札をくぐって中に入ってみたことがある。その時見た跨線橋はひどく古く、そして怖く「これ以上進むと元に戻れないぞ」と語りかけてきて?逃げ帰った記憶がある(笑)。

(跨線橋の階段には完成年のプレートが)

2階建てながら横に長いことに圧倒される駅舎は、大部分が現在は使われておらず、駅前広場も正方形ブロックの隙間から芝?雑草?が生えている・・・自然の逞しさを感じるシーンだ。

普段はがらーんと人通りも無い駅前広場も、この日はたまたま「四日の市」と呼ばれる”毎月4日に開かれる朝市”が実施中。

地元のパン店、ウワサのカレー店、小物アクセサリーなどの販売や面白いものでは青空の下でクイックマッサージの施術も受けられる。

(駅前広場の様子、たまたまこの日は賑わいが)

後輩はこの駅前に立った時、どのように感じたのだろうか?

私「絶望した?」

後輩「でも四日市駅って書いてあるしコンビナートの煙突もたくさん見えたし」

私「でどうしたん?」

後輩「同期がメールで住所をくれたんでタクシーで行こうとしたんです」

私「タクシー?おらへんやろ」

後輩「そうですよ!!どうなっているんですか!!」

 

四日市を訪れる際はご用心を!


近鉄四日市駅

住所:三重県四日市市安島1-1

JR四日市駅

住所:三重県四日市市本町3-85

港町尾鷲のハシゴ酒文化@芦の花で漁師の息子あるある話を聞きながら、酒に合う郷土料理のオンパレード。

一軒目のこわもて店主のディープな冗談で港町の洗礼を受け、楽しくなってきて二軒目へはしご酒。
ここからはIT系企業経営の知人A(漁師の息子)に加え、知人Bも参加。知人Bは尾鷲に生まれ育ち、職業は漁協職員。間違いなく港町のおいしい魚に出会える期待感。店を予約してくれた。

知人B:もしもし毎度。今日は何の刺身ある?ハゲかぁ。行くわ。3人やけど席は空いとる?

空き席よりも先に、入荷している魚種の確認するのが港町の流儀。

ポツンと灯りがついた店に到着。カウンターにいた客と、知人Bが何やら世間話。

出てきたお通しは、東紀州の郷土食材でもあるマンボウ。

続いて電話で話していたハゲ。こちらではカワハギのことをハゲというらしい。

ハゲの身に肝を乗せて。(旨み+旨み)×旨み=濃厚な旨み。身の旨みを肝の旨みを引き立て、口に広がる。こういった旨みにはやはり日本酒が欲しくなる。

旨い旨いといっている私の横で、漁師の息子である知人Aと漁協職員の知人Bのトークが専門的すぎて不明なのだが聞いていて楽しい。なんでも漁師が使う専門用語は、ロシア語由来と英語由来が混ざっているらしい。

つなぎと呼ばれる小アジが繋がっている郷土料理が出てきた。

知人B:つなぎは見た目のとおり、ひとつずつ繋げるがらつなぎという意味と、漁師が漁の間の繋ぎの時間でやるからつなぎという意味もある。

このつなぎも酒に合うので、手がとまらない。旨い旨いと行ってる私のとなりでは、また魚魚トークに花が咲いていた。

漁師の子どもあるある話。漁業権を持つじいちゃんの名義で魚を売ることを覚える。売ったお金で漁用のカゴ網を買う。そのカゴ網で捕らえた魚を売り、さらにカゴ網を買う。そういった経験を積み、漁師にならずとも経営者になる人が多いという。郷土の営みの話を聞きながら、風土の恵みをいただく幸せな時間。

私:ええ・・、これ何ですか。
大将:スルメイカの肝。

生の肝を一日塩漬けしたこの一品は、良い塩梅で旨みも濃厚。

丁寧にスルメイカの肝の作り方を教えてくれる大将

私:これもカラキッテク
知人B:
これはカラキッテクではない(笑)。

港町の人は魚の旨い食べ方を知っている。なんでも知人Bは、なめろうを一度に5kgも作ったことがあるらしい。

知人A:今度大量になめろうを作ったり、めちゃくちゃ一杯の魚を捌く映像をYoutubeにアップしてチャンネル作らん?

さすがIT系。最近そういう映像が流行っているらしい。

魚じゃないけどポテトフライ最高!でした。

ここにいると冗談のような、本当のような、現実のような、夢のような、そんな時間が流れていきます。酒が進んだ夜でした。

尾鷲のハシゴ酒文化、番外編もご期待ください。

 


 

芦の花
尾鷲市中井町8-8
tel 080-1550-1911
web https://tabelog.com/mie/A2405/A240501/24012931/

 

OTONAMIE PUSH!! EVENT【2020.1.30update】

こんにちは!広報担当のともーこです!
今週も愉しいイベント情報が寄せられています。ぜひご覧ください!
また、皆さまからのイベント情報もドシドシ募集中です!
※各イベントへのお問い合わせは、各イベントのお問い合わせ先にお願いします。
※イベントの詳細はフライヤーまたは、各HP、主催者にご確認ください。

大西佐奈作品展 「雨水の窓」

ジャンル:美術展
日程:2020年2月6日(木)〜2月24日(月) 火・水定休
時間:12:00〜18:00
場所:侶居 四日市市朝日町1-13
費用:無料
主催者:侶居
お問い合わせ先:info@studiorokyo.com 059-340-9172 日出
主催者からのメッセージ:雨水(うすい)の窓
大西佐奈は、イメージを可視化して表現する手段として、2次元の「平面造形」にこそ無限の拡がりがあると言います。手を伸ばしても届かない世界と現実との境界線を探りながら、画布にイメージの世界を構築しています。彼女の描く絵画には、その境界の象徴として有形無形の「窓」が存在しているのではないでしょうか。春の始まりを感じさせる柔らかい色調が心を和ませます。ぜひこの機会にご覧ください。
また2月16日(日) 大紀町から「CAFEめがね書房」が侶居にやってきます。丁寧に入れた美味しいコーヒーをアートと共に。
イベントに関するHPやFacebookなどのリンク先:www.studiorokyo.com
親子きのこ教室
ジャンル:野外体験
日程:2020年2月8日(土)
時間:8:00~11:00頃まで
場所:(株)岩出菌学研究所 三重県津市末広町1-9
費用:1,000円(税込)/家族
主催者:(株)岩出菌学研究所 後援:(株)シエン
お問い合わせ先:059-228-5786 kinoko@iwade101.com 福本 武司
主催者からのメッセージ:来年で14回目となる「親子きのこ教室」です。コナラ・クヌギの原木にシイタケ菌がまん延した種駒を家族で打ち付けてるイベントです。
スーパーで売っている「きのこ」も美味しいですが、きのこが成長する様子や原木シイタケの美味しさも発見して欲しいと考えています。
イベントに関するHPやFacebookなどのリンク先:https://twitter.com/iwade_kinoko

皆様からもイベント情報を募集しています!

お寄せいただいたすべてのイベントを掲載できる訳ではありませんが、OTONAMIEの読者の皆様が楽しめそうなイベント情報を、編集部がピックアップして掲載いたします。
お気軽に下記メールフォームからイベント情報をお寄せください。
※Macの純正ブラウザ「Safari」からは送信エラーになる場合がありますので、Google Chromeなどから送信してください。

    ▼添付画像(イメージ写真やフライヤーなど)を3点まで送信できます▼
    1つの画像の容量は2.5MBが上限です。
    画像データの形式はgif、png、jpg、jpeg、pdfに対応しています。

    三重県大台町出身あそび作家「浦中こういち」を知る~絵本原画展、地元カフェで開催中~

    みなさん、こんにちは!キャスターマミです!

    今回は、お会いしたかったアノ人に突撃取材!三重テレビにも出ているアノ人です!大台町の元保育士さんだそうで、旧宮川村出身の子どもたちはみんなコノ方の本を持っているとか・・・?みんなが応援するソノ人の正体とは!

    三重県大台町出身の絵本作家・イラストレーター・あそび作家「浦中こういち」さんの絵本作品「ぴったんこ」の原画展が、森のお菓子屋スピカで開催されていると聞き、早速スピカさんへ行ってきました。

    「浦中こういち」とは?

    三重県多気郡大台町生まれ。9年勤めた保育園を退職後、フリーのイラストレーター・あそび作家として活動を始め、2014年「バナナをもって」(クレヨンハウス)で絵本作家としてデビューされ、現在子どもたちに向けたあそびの実演や、保育士を対象とした講演など全国で活躍されながら、数々の著書を発表されています。

    大台町のキャラクターのテーマソング「宮坊&チャミーのチャチャチャオーレ!大台町!」を作ったのも、浦中こういち氏。

    大台町の有名人であるわけです。


    <著書>
    ●絵本  バナナをもって/キャベツをもって/ケーキをもって (クレヨンハウス)

    ●その他書籍など
    わくわく楽しいパネルシアター(ナツメ社)
    忍者あそびがいっぱい(かもがわ出版)
    パネルシアターキッド「ほっぺがおちるよ」/「きっぷはいけん!Go!Go!汽車」/「パズル王子」
    パネルシアターキッド「どっち?どっち?どっちかな?」(成美堂出版)
    紙皿シアターキッド「くるくるポン!」/「ドアをとんとんとん」/「ごちそう!ごちそう!たべたのだーれ?」
    スケッチブックシアター「おかいものだいすき」(かもがわ出版)
    あそぼっくす200(メイト)
    CDあそぼっくすソング(コロムビアレコード)

    ●自主制作 CD
    「いたずらおばけ」/「わいわいレストラン」/「パパパパイナポー」/「こうしんウンタカタ」/「ぽかぽかぽかポン」/「まとめちゃったよBest&NewSong!」


    森のお菓子屋スピカさんで、念願のご本人登場~!!

    感動冷めやらぬうちに、浦中こういちさんにグイグイ気になるお話をお伺いしました。

     

    大台町に生まれ、どんな子ども時代を過ごしたか

    1979年大台町、旧宮川村に誕生。幼い頃はどんなお子さんだったのですか?

    「内気で、親の後ろにいつも隠れているよう子どもでした。絵を描くことは好きでしたが、絵本はあまり読まなかったな・・・。図鑑が好きで、動物、魚、昆虫、色々な図鑑がボロボロになるまで読んでいました。今の仕事をしているのを親は驚いていますよ。」

    学生時代の将来の夢は何でしたか?

    「中学2年生のとき、学校で『将来の夢を決めてこい』と言われ、その時初めて真剣に将来について考えました。当時読んでいた漫画『めぞん一刻』の主人公が保育士になるんですが、男性でも保育士になれるんだと知り、目指すことにしました。それを聞いた親が、『宮川保育園に言っておいたから、明日から行ってきてみな』と手配してくれたんです。いきなり息子が保育士になりたいと言い出したけれど、保育園の現状を目の当たりにして諦めたらいいと思ったんでしょうね(笑)。そんな親の意向とは反対に、実際の現場に入らせてもらったことで、保育士になる決心は揺るがないものとなりました。親に感謝です(笑)。

    中学3年生のときには、家庭科の授業で絵本を作りました。内容は、大きな卵を見つけて調理しようとして温めると大きなヒヨコが生まれた、という今思えばありがちな設定。初めて絵本を作ってみて、楽しい、もっと作りたいと心が躍りました。懐かしいな・・・当時の家庭科の先生に会って、僕の絵本をプレゼントしたい。」

    夢を叶え、保育士に

    就職先は地元の「宮川保育園」だったんですよね。最初から地元で働くと決めていたのですか?

    「津の学校に通っていたので、まずは近隣の保育園で働いてから地元に帰れたらと考えていました。でも、進路指導の先生が『地元で就職した方がいい』と勧めてくれたんですよね。それで、旧宮川村職員の採用試験を受けることにして、晴れて合格しました。」

    保育士時代はどんな先生でしたか?

    「今思えばはちゃめちゃな先生でした。反省することばかりです。子どもたちとあそびに夢中になりすぎて一緒になって怒られたり、子どもたちより自分が楽しんじゃってるような・・・今思い返すと、あいたたた・・・って(笑)

    子どもたちとは、絵をたくさん描きました。どんな絵を描いても、子どもたちには勝てないんですよ。」

    曲作りのきっかけ

    「保育士時代、あそびの研修に参加した時に講師の方に『ピアノが苦手なんです・・・』と相談したことがありました。すると『ギターは弾ける?』と聞かれて『はい。』と答えたところ『じゃ自分で作っちゃったらいいよ。』とアドバイスを受けたことがきっかけで、曲作りを始めました。作曲した歌を、ある出版社の方に相談したら『保育雑誌で歌を評価してくれるのがあるから送ってみたら?』と教えてもらいました。すると、初めて作った3曲のうち1つが佳作、1つが審査員特別賞に選ばれたんです。それでうれしくて、出版社の方に『審査員の新沢としひこさんにお会いしたいです』となんとなく話したところ、トントン拍子でお会いすることになりました。あのとき新沢さんに『歌を作るならまず100曲作る』という言葉をもらって、『え!?できるのかな?』と半信半疑ながら取り組んでみると、子どもの姿を見て毎日のように作っていたら、あっという間に100曲になりました。4小節、8小節の短い曲から長めの曲まで作詞作曲しました。作った歌を子どもたちに披露すると、すぐに反応が返ってきました。ノリノリになってくれる歌、あまり乗ってきてくれない歌、様々でした。実は、今回の絵本『ぴったんこ』も保育士時代に作った曲が元になっています。」

     

    新作絵本「ぴったんこ」と原画展について

    「子どもたちはくっつくのが好き。普段の子どもたちの様子や動きを見ていると、自然におはなしや歌が浮かんできます。保育士時代に作った曲『ぴったんこ』は子どもたちの受けが良く、今回作った絵本の原案になっています。2019年4月の月間絵本としてリリースされ、好評だったようで2019年6月に絵本『ぴったんこ』は書籍化されました。」

    スピカさんで原画展を開催することになった経緯は?

    「スピカの奥さんは中学時代の同級生なんです。彼女がUターンで帰ってきて夫婦でカフェをオープンすると聞き、なんでも協力するよ、と言っていました。バレンタインギフトのイラストを描かせてもらったり、ね?」

    スピカ「シーズンギフトの挿絵、いつも可愛くて好評です。今回の原画展は、オープンしてからお店でイベントをするのが夢で、やっと少し余裕が出てきたので『個展をぜひ』とオファーしました。おおだいスタンプラリーの開催期間でもあります。必ずご注文いただく必要はないので、原画展とスタンプラリーあわせて楽しみにお越しください。」


    浦中こういち絵本「ぴったんこ」原画展 

    ※前半と後半で絵を入れ替えます。

    前半2020年1月17日(金)~1月31日(金)

    後半2020年2月1日(土)~2月17日(月)

    開催場所:森のお菓子屋スピカ 三重県多気郡大台町小切畑194/TEL 0598-76-1434/水曜定休/11:00~18:00

    ☆ぴったんこクッキー☆  「ぴったんこ」の始まりは、男の子が野原で元気に蝶々と遊んでいるところから。その蝶々をモチーフにクッキーを作りました。

    ☆バナナシフォンサンド☆  こうちゃんの初めての絵本「バナナをもって」に敬意を表し、スピカの定番シフォンサンドとバナナがぴったんこ!定番ふわふわシフォンに生クリームとバナナを挟みました。ほろ苦風味のキャラメルクリームがアクセント。

    【2月2日(日)午後 浦中こういちサイン会 開催決定】


    「今回の原画展は、前半と後半で絵を入れ替えます。1月31日に入れ替えるので、お時間のある方は前半と後半どちらも見に来てほしいですね。原画を入れている額にもこだわっていて、地元大台町の『三重額縁』の額を使用しています。本来は木目はこんなに出ていなかったんですが、温かみが出るかなと思い、直前に磨いたんです。」

    絵本作家・イラストレーター・あそび作家、浦中こういちの誕生

    保育士を退職し、フリーになったときのことを教えてください。

    「保育士時代から、休みを利用して各市町に親子ふれあいライブや講演に行っていました。旧宮川村の村長に他の市町で活動することの許可をいただきに伺った際、『宮川村を宣伝してこい』と言われたのが印象に残っています。自分のやりたいことと保育士とを両立するのが難しくなってきて、保育士を退職する道を選びました。フリーになって1年目は、以前から習っていた陶芸を学びに瀬戸の職業訓練所に通いながら、夜行バスで東京に行き、自分を売り込みに行きました。パネルシアターキッド『ほっぺがおちるよ』は、フリーになってすぐに出版社で実演した作品です。名古屋の絵本専門店の店主に『浦中君の作品を絵本にしたい!』と、東京のクレヨンハウスに繋いでいただきました。2013年夏に編集者が付いて、1年かけてデビュー作「バナナをもって」を出版。3~4年目には立て続けに出版が決まりました。

    当時の園長先生にフリーになってからの様子を報告に行くと、『どこかに営業に行けば、必ず誰かと繋がってくる。それってなかなか出来ることではないよ。人徳だね。』と。」

    今後の夢

    「『年間5冊出版できるところを、実演の比率が多くなりすぎて1冊しか出版できていない』と担当者からは言われます。でも、僕の作品は人に出会って刺激をもらうことで生み出される。子どもたちが関わらないと作品は生まれません。実演に行くから、自分らしく生きられる。結局は、保育士が原点なんです。保育が好きなんですよね。

    夢は、小さな本屋さんを作ること。絵本作家の横の繋がりがあるので、それを生かしてギャラリースペースを作り、ゆっくりできるカフェも併設したい。地元、大台町にできたらいいですね。」

    絵本作家・イラストレーター・あそび作家「浦中こういち」オフィシャルサイト

    http://www.kouichi-uranaka.com/

    浦中さん、ありがとうございました!

    あとがき

    無邪気な笑顔と優しく楽しい話し方から、保育士さんとして園児と楽しく遊んでいる様子が目に浮かび、みんな先生のことが大好きだったんだろうなと容易に想像できました。

    取材時、出版社の方が言うように、より多くの作品を輩出してもらいたいという気持ちが沸き上がりもしましたが、最も印象的だったのは「保育士を辞めたくはなかった」というジレンマの表情。

    彼は夢を明確にし、夢を声に出して発信することで実現させてきました。夢がいつも具体的であり、まっすぐであるからこそ、伝わるべき人に伝わり、形になっていったのかも。

    これからも日本中を飛び回り、たくさんの子どもたちの健やかな成長を手助けしていくことでしょう。

    浦中こういち絵本「ぴったんこ」原画展は、2020年2月17日(月)まで開催です。

    ぜひ森のお菓子屋スピカでコラボスイーツと共にお楽しみください。幸せの味がします♡

    連載エッセイ【ハロー三重県】第10回「味ごはんは平和の使者だから」

    「味ごはん」という方言に関して、いまだにうっすらとベールがかかっている感じがある。

    そもそも、私は味ごはんという言葉をずいぶん長い間、勘違いしていたのだ。
    あれは、まだ京都でお勤めをしていた頃。
    岐阜県出身の同僚が、「白いごはんが苦手で、しょっちゅう味ごはんにしちゃう」と言っていた。
    彼女はお料理がとても上手で、いつもかわいらしく詰められたお弁当を会社に持ってきていた。
    よくよく注意してみていると、彼女のお弁当のごはんは、いつも何かしらの具が混ざっていたり、ふりかけがかかっていたり、梅干しが乗っていたりしていた。
    なので、私はなにかしら味がついているもの、それすなわち味ごはん、だと勝手に解釈した。そして、そのときは別段、方言だとも思わなかった。
    味付きごはんのことを彼女自身のボキャブラリーが、味ごはんと言わせているのだと思った。

    時は流れて、私は三重県に嫁いだ。
    ある冬のこと、夫の実家で、地区の行事ごとがあり、参加するといいよ、と勧められたのだ。

    「行ったら味ごはんがもらえるから」

    義実家の家族が口をそろえて言った。
    みんなが何度も「味ごはん」「味ごはん」と繰り返していて、なんだかよほどおいしいものなんだろうかと期待が高まった。
    今から食べる「味ごはん」はなにか特別な料理なのだと、思い込んでいた。
    会場におもむくと、大きな業務用の炊飯器いっぱいにこしらえられた炊き込みご飯らしきものが用意されていた。
    私が知る炊き込みごはんより、色は白っぽかった。
    具も私が知る炊き込みごはんよりは小さく、味も私が知る炊き込みごはんより、あっさりとしていた。

    この町ではこの炊き込みごはんによく似た、炊き込みごはんより少し白いごはんを、「味ごはん」と呼ぶのだな、と、私はまたしてもおかしな解釈をした。
    たぶん今思えば、それは作った人の塩梅でしかなかったのだけど。

    そんな、ピントが少しだけずれた味ごはんを認識したまま、三重に来て、早10年が経過した。
    実は、味ごはんについてまだ、いまいちよく分かっていない。

    先日、味ごはんという方言に関するツイートをTwitterで見かけた。
    ツイートによると、「味ごはん」というのは東海三県で使われる方言であるらしかった。意外と広範囲。

    けっきょく味ごはんの定義って何なのか、今さらながらふと気になったので、夫に訊いた。

    「味ごはんってつまり炊き込みごはん?」

    「うん、そう」

    「じゃあさ、混ぜごはんは?」

    甘辛く炊いた具を混ぜた、混ぜごはんはどうだろう。

    「うーん。味ごはんかな」

    そうか、味ごはんか。

    「松茸ごはんは?」

    「味ごはんやね」

    「チャーハンは」

    「…っ(鼻で笑った。ひどい)。和風じゃないからちがう」

    そうか。

    「じゃあ、手こね寿司は?」

    三重県のおいしいお寿司。手こね寿司。漬けのお魚が乗っていて、酢飯にもお醤油が染みていておいしい。大場やらゴマやらが混ぜ込んであるやつが特に好きだ。

    「なんでや!手こね寿司は手こね寿司やろ!!!」

    はいすいません。手こね寿司は手こね寿司です。
    なにその権幕。

    「じゃあ、ウニごはんは」

    「うーーん、味ごはん」

    ちょっと迷った。うにごはん。でも味ごはん認定。

    「じゃあ、牡蠣ごはん」

    三重にはおいしいごはんがたくさんありすぎる。

    「うーん。味…ごはん…かな」

    ウニごはんとの差はなに。

    「じゃあ、栗ごはんは」

    「それは味ごはんじゃないやろう!」

    いや、知らんけど。
    ていうか、栗ごはんに失礼だ。

    ウニごはんが味ごはんで、栗ごはんが味ごはんでないのはなんでなの。ビジュアルはほぼおんなじな気がするのだけど。
    ごはんに黄色が点在している点ではほぼ同一ではないの。
    栗ごはん嫌いなんかな。

    スガキヤ*のラーメンについてくるあのごはんは、と訊ねたら、「あれは味ごはん!あれこそ味ごはん!!」と、今世紀一番の味ごはん認定が飛び出した。
    *(他府県の方のために説明すると、東海圏ではインスタントラーメンで有名なスガキヤのイートインのお店がショッピングモールなんかのフードコートにあって、ラーメンとセットで五目ごはんがいただける)

    つまり醤油っぽい甘辛い味が重要ってことだろうか。

    「じゃあ鯛めしは味ごはんじゃないよね」

    鯛ごはんが甘辛い醤油味だった試しなんてない。

    「いや、あれは味ごはん」

    なんで。もう分からない。

    そこは、「鯛ごはんは鯛ごはんやろう」って言ってほしかった。

    まとめると、あくまで夫基準だけど、一番味ごはんから遠いのが栗ごはんで、一番味ごはんに近い、というか、一番味ごはんなのが、スガキヤの五目ごはん、その間にウニごはんや、牡蠣ごはん、鯛ごはんなどが位置する、ということになる。

    もしかすると人によって味ごはんの基準は異なるのかもしれないけれど、今のところ我が家では、こんな感じで腹落ちさせることに。
    きれいな境界線が見えなくて、もやっとする部分もあるけれど。

    きっと東海圏のいろんなところで、こんなふうに味ごはんの境界線を巡る論争は起きているのかもしれない。

    あの温厚な夫の弁を熱くさせる味ごはんに脅威しか感じなかったよ。ほんと。

    みんなくれぐれも、無益な争いはしないでね。

    志摩市出身・岡崎のスーパー公務員の秘密に迫る(中編)

    第一弾の前編は岡崎の魅力をお伝えするだけに終わったので・・・

    志摩市出身・岡崎のスーパー公務員の秘密に迫る(前編)

    今回は晝田(ヒルタ)さんの人となりを掘り下げつつ、晝田さんがどうやって周りを巻き込みながら地域に飛び出しているのかについて迫りたいと思います。

    前回の岡崎市のまち歩きのあと、私たちは三重県と29市町の職員がゆるーく集う「さんまる会」が主催するイベントへと向かいました。

    晝田さん:この松並木をみると、入庁当時の記憶が蘇るんですよ

    ――晝田さんは入庁当初から商店街の活性化や地域活動をしていたのですか?

    晝田さん:月一で名古屋で開かれる勉強会には参加していましたが、最初に就職した民間企業が合わなくて、9時5時で帰られることを希望して公務員になった “いたって普通の” 公務員でしたよ。

    ――それがまたどうして、今のような活動をし始めたのですか?

    晝田さん:ターニングポイントは2015年の8月に、長野県塩尻市役所の山田崇さんにある言葉を言われたからですね。

    どうせお前達もやらないんでしょ?

    塩尻市には既に商店街の空き店舗で「nanoda」の活動をしている、山田崇さんというスーパー公務員の方がみえます。

    晝田さんは後に「ここやる」の副代表になる中川さんらと一緒に、少し旅行感覚で視察に行きました。

    「nanoda」で夕方から夜中の2時ごろまで飲んでいた時のことです。

    山田さん:みんな講演とか視察とかで、おもしろがってくれるんだよね。でも結局、やる人はいない。やろうと思えば誰でもできるのに。

    山田さんどうせお前たちもやらないんでしょ?

    お酒もだいぶ入った深夜2時にそんなことを言われて、皆さんならどう思うでしょうか?

    ――確かに今はやる覚悟はないかも、
    悔しいけど・・・

    きっとこう言ったところで止まると人が多いと思います。
    しかしながら晝田さんらは、図星をさされて悔しいと思うだけに止まらず、

     めっちゃ悔しい・・・絶対にやる!
     あんなことを言わしとくわけにはいかん、俺らもやろう!

    めっちゃ悔しいと思ったのは、「どうせやんないんでしょ、お前ら」の一言が図星だったから。
    図星で滅茶苦茶悔しくて、むかついたので、既にべろべろに酔っ払っていたところを、中川さんとともに午前4時くらいまで、今後やるべきことを大まかに決めました。

    この言葉がなければ、「山田さんっていうすごい人と会いました。いやー、プライベートでいろいろやっているってすごいなあ」で終わっていたはずと、のちに振り返っています。
    最初のきっかけは地域活性化のためにとか、自分のまちを盛り上げたいとかではなく、“打倒山田崇!”でした。
    「これはやるしかない、絶対にあの鼻を折ってやる」そう誓って、岡崎へと戻りました。

    ちょっとしたきっかけの積み重ね

    塩尻から帰ってきた晝田さんは、すぐさま職場の同僚に報告会をしました。

    晝田さんnanodaに行ってきました!飲みながら報告会します!ぜひ、ご参加ください!

    その時の所属が「商工労政課」と商店街に関係のある部署でしたが、20名いる同僚のうち参加したのは・・・

    5名(晝田さん、中川さんを含む)

    そこで空き店舗活用を「やりたいと思ってます」ではなくて、「やります。仲間を募集してます」と宣言したところ、リノベーションまちづくりの担当だった野澤さん、小川さんが、

    野澤さん&小川さん:面白いね、俺らもリノベスクールやっているし、プライベートでもやってみたいから協力するよ。

    と言ってくれて、9月にスタートアップメンバーが4人揃いました。


    晝田さんは商店街の空き店舗を探し始めました。
    「bar megane」というバーの隣の空き店舗に目をつけ、中川さんとともに11月にそのバーに飛び込みで飲みに行ってマスターに相談しました。

    晝田さん:まちに拠点を持ってまちを盛り上げる活動がしたいんです。隣の物件を借りたいのですが、何か情報ないですか?

    その時、偶然にも街の重鎮の小野修平さんが来店していて、小野さんに「ここやる」の構想を説明しました。

    小野さん:めっちゃおもろいやんか、オーナーと知り合いやから連絡したるわ!

    小野さんはふたつ返事で知り合いの空き店舗オーナーに連絡し、アポを取ってくれました。
    さらにそのアポにも同席され、

    小野さん俺はこの若いやつらを応援したい、協力してあげてくれ!

    と小野さんの強力な後押しもあって、晝田さんらは12月に無事にオーナーと店舗を借りる契約を結ぶことができました。


    8月に塩尻に行って、トントン拍子に進んで12月には契約を結ぶことになりましたが、どうして晝田さんらは出来たのか。
    この点について晝田さんは、3点に要約しています。

    ①まずは、“外” に出ること
    塩尻の「nanoda」に行ったり「Bar megane」に飲みに行ったりと、とにかく行動すること。

    ②そして、言葉にすること
    「俺らもやる!仲間募集!」と言っているとスタートアップメンバー4人が揃い、「隣借りたい!」と言うことで思いが叶いました。

    めげずに声を出して行動していくと、偶然が積み重なって本当に運を引き寄せたのです。

    ③最後に、仲間
    一人では円陣は組めません。
    やりたい事があっても一人で出来ることは限られていますが、仲間がいればそれぞれの得意分野でお互いを助け合う事ができます。

    ちょっとしたきっかけの積み重ねで物事は進みます。
    何かしたいなと思う事があれば、この3点を意識するといいかもしれません。

    ここやるの活動内容は?

    外に出る。

    「ここやる」の正式名称は「岡崎市空き店舗撲滅運動 ここdeやるZone」。
    ここやるを始めた時、

    フェーズ1:市役所から飛び出し「ここやる」をつくって活動し、地域に知ってもらう。
    フェーズ2:学生やまちの人が主体となって、「ここやる」を使ってイベントをしてもらう。
    フェーズ3:「ここやる」を飛び出して、まちが一体となって主催するイベントを行う。
    フェーズ4:こういった活動を横展開して、岡崎全体に広げ、さらに日本全国に広げる。

    の4段階を設定しました。

    晝田さんらは2016年1月10日に「ここやる」を立ち上げ、「年齢」「地域」「職業」が混じり合うように、商店街の空き店舗を仲間とともに借り、地元の人と一緒にご飯を食べ、イベントを実施して、誰もが「一歩を踏み出せる」ための活動に取り組んでいます。

    約半分のイベントは晝田さんら市職員が主催しますが、残り半分はまちの人たち主導によるものです。

    ・毎月第4水曜日の「たべおか!」という晩ご飯会では、自分たちが食べたいものを作ったり、周りのお店から買ってきてみんなで集まってご飯を食べる

    ・他自治体の職員を招いて、その地域の紹介(20自治体超)

    ・まちの人の話を聴く会という、商店主のおじいちゃんをゲストとして招いて、まちの思い出や、歴史を知るイベント

    それ以外にも、サンマを食べたいとかミニ四駆をしたいとか恵方巻きをしたいとか、とにかく「ここやる」は「やりたい!」を何でもやれる場。
    そして、大学生から80歳近いまちの方まで幅広い人が集まれる場なのです。
     


    言葉にする。

    毎月の賃料や光熱水費は、役所の先輩に「漢気(おとこぎ)でお願いします!」と口説いてカンパを募り、その賃料を賄うというのも面白い点。
    「今後、こういう活動をやります」と、仲の良い先輩方や外部の人に言いまくって、「応援するわ」と言ってもらうと、後に会った時に「言いましたね?」と念押しして、漢気(カンパ)をもらっています。
    お金を出してくれた先輩には「応援してくれる人は他にいませんか?」と聞いて、さらに応援の輪を広げている。

    この事について晝田さんは、嬉しかったのは「何やるかわからんけど、晝田だから応援するわ」と言ってくれる先輩がいたことと振り返っています。
    「まちを何とかしたい」という想いで役所に入ったけど、結局何もできないままこの年齢になってしまったので「自分の想いを託したい」という方の応援など、今では岡崎市役所職員を中心に40人くらいの方が「漢気」として協力しています。

    出る杭は打たれるが・・・

    公務員というのは、特に「出る杭は打たれる」もの。
    市役所はブレーキを踏める人は沢山いますが、晝田さんは常にアクセルを踏み続けています。

    「ここやる」を始めた頃にまちづくりを行う市民グループから、

     公務員のお前らに何ができるんだ!
     俺らが真剣にまちづくりをやってんのに、遊び感覚でやってもらっちゃ困る!

    と言われたそうです。
    これには「一緒にまちづくりをしていきたい」と丁寧に説明して、理解を得ていきました。
    まちの方々がやる餅つき大会とかのイベントごとには必ず参加して、顔を覚えてもらいました。

    顔なじみになれば、応援もしてもらえる。
    まちの方々から嫌われたら即終了なので、会ったら必ず挨拶することや、何かしてもらったら丁寧に御礼を言うとか、人として当たり前のことをしっかりやって信頼関係を築くいていきました。


    また、役所の中ではすごく評価する人もいれば、直接的にではなく「生意気」「態度が大きい」と周りから伝え聞くことも。
     
     遊んでる暇があったら仕事をしろ!
     そんなリスキーなことやってどうするんだ!

    と指弾する声もあがりました。

    四面楚歌に思える状況でも、山田崇さんに「どうせやらないんでしょ?」って言われたときと一緒で、「負けるもんか!」と思って活動の原動力にするのが晝田さん。
    そう言う人を「見返してやる」という思いで突き進みます。


    敵ばかりでなく、仲間も多く現れました。

    まず最初に、市長や副市長などに根回しをしてくれた課長の存在。
    「ここやる」を始めるときに、プレスリリースを配信すると課長に報告した際、すぐ「わかった」と言ってくれた方です。
    翌日くらいに市長や副市長に会う機会をつくっていただいた際に「何をやるか、お前らがしゃべれ」と言われ、直接市長、副市長から「おもしろいやんか、がんばれ」とエールをいただきました。
    それだけではなく、その後すぐに人事や秘書課の役職者に対しても「若手でこんなことをやっているやつらがいるからよろしく」みたいなことを言って、部下がこれから行おうとする事を後押ししてくださいました。

    他にも、空きスペースの賃料をカンパしてくれる先輩や同僚たちなど、晝田さんの周りにはいつも支援者の姿がありました。
    出る杭で打たれるということもあるけれど、本当に応援してくれる人もどこかから現れてくる

    そうして活動していった晝田さんら「ここやる」のスタートアップメンバーの4人は、庁内の「部課長会頑張る職員 金賞」を獲得しました。

    この賞は部長や課長が公費からでなく、自分のポケットマネーからお金を積立てて、頑張っている職員を表彰するものですが、これには副市長の強い推薦があったそうです。

    その結果、2016年からの3年間で、

    ここやる 実績紹介(2016〜2018年)
    ・活動件数 :580/3
    ・訪問延人数:5,529人超(東北〜沖縄)
    ・市内循環金:500万円超
    ・物件問合せ件数:5
    ・シャッターオープン:
    ・メディア掲載数:25(新聞、雑誌、ラジオ、テレビ)
    ・表彰等:7
    ・生まれた団体:4
    (親子あおたけ応援団、未来のオトガワ実行委員会、Code for AICHI,くぅちゃんち)

    という実績を残しています。

    さらに、「ここやる」に参加するメンバーが自主的に車を借りて、災害ボランティアチームとして何度も被災地を訪れるなど、参加者が同士で何かを創っていくなど、進化し続けています。

    >後編につづく

     

    【Special Thanks(晝田さんのことがもっと分かるWebページ)】
    地方自治体を応援するメディア – Heroes of Local Government(HOLG)
    https://www.holg.jp/interview/hirutakoichiro/
    Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
    https://forbesjapan.com/articles/detail/23500/1/1/1
    公務員がまちに飛び出したきっかけは、『打倒!山田崇』 ~岡崎市『ここdeやるZone』インタビュー(前編)~ | 2枚目の名刺 webマガジン
    https://magazine.nimaime.or.jp/kokoyaru01/

     

    関見世 吉右衛門(せきみせ きちえもん)に三重県産品が集う。あの意外な福岡銘菓も?

    伊勢うどんにあおさのり、伊勢茶にみかんジュース、関の戸に志ら玉も。

    関見世 吉右衛門 商品陳列2

    店内をグルリと回ると、そこには三重県が溢れていた。

    お店は関見世 吉右衛門(せきみせ きちえもん)。伝統的な建造物が立ち並ぶ歴史の町 亀山市関宿(せきじゅく)に、令和元年12月15日にOPENしたお店だ。

    販売されている商品はとってもユニーク。さらに、店内外で至るところに楽しい工夫も施されていていた。

    これから、関見世 吉右衛門のおすすめの見所を紹介していく。観光で訪れる人はもちろんのこと、地元民も胸が高鳴るお店であることは冒頭で保証しておこう。

    日本最長1.8km 伝統的建造物群が保存されている宿場町 関宿

    関見世 吉右衛門 関宿町並み

    お話を伺ったのは、服部 吉右衛門 亜樹さん(以下、服部さん)。

    急な来店にも関わらず、たまたま居合わせてご対応をいただいた。三重県を代表する銘菓 関の戸を製造する深川屋の14代目で、関見世 吉右衛門をご家族で運営をされている。

    関見世 吉右衛門 関宿町並み2
    関宿 深川屋さん外観

    関宿は実は三重県で唯一、全国伝統的建造物群保存地区として文化庁に登録されているのはご存知だろうか?

    しかも東海道でも関宿のみで、昭和59年に全国で20番目に登録がされた。

    関見世 吉右衛門 インフォメーション案内板
    案内ボードの横には伊勢型紙の窓がある。

    関見世 吉右衛門 インフォメーションコーナー

    店内のインフォメーションコーナーに設置された案内ボードがある。そこを覗くと、文化庁が認める「全国伝統的建造物群保存地区」は全国で118箇所(2019年5月1日時点)あり、三重県は関宿のみだということを確認できる。

    服部さん「登録をきっかけに町並み保存に力が入っていきました。ちなみに、日本最長の1.8kmが登録されています。

    そんな由緒ある町に関見世 吉右衛門をOPENするに至ったのは、地域で根ざして町の変化を過ごしてきた服部さんたちの思いからだった。

    服部さん「3年前にこの建物が売りに出されたんです。話を聞いてみると他県のチェーン店が名乗りを挙げていることがわかりました。それが悪いことではないと思っていましたが、それ以上に自分たちで町のために何かできないかという思いが勝ったんです。それで、勢いで購入してしまって・・・どうしていくのが町のために良いのかと考えていたところ、以前から考えていた構想が浮かんできました。」

    関宿には手軽にお土産を買えるお店がない。

    今こそ構想を形にする時だと決断し、そして、関見世 吉右衛門が生まれた。

    建物は築150年 江戸時代には造り酒屋だった

    関見世 吉右衛門 外観2
    お店の前からは最古の地蔵菩薩で知られる関地蔵院が見える
    関見世 吉右衛門 インフォメーションコーナー2
    OPENしたてで祝花も並ぶ
    • 伝統的な関宿の町並みを残した外観
    • 装飾が施された美しい内観

    まさか関見世 吉右衛門の建物が築150年だと聞いて、僕は驚きを隠せずにいる。

    建物の場所は、江戸時代頃から現在まで

    1. 造り酒屋
    2. 旅籠
    3. 紡績工場
    4. 民家
    5. そして、関見世 吉右衛門

    と時代を越えて在り続けてきた。そんなお話をお聞きすると、改めて店内を見渡してしまう。

    服部さん「そうそう、これも見てやってください。」

    関見世 吉右衛門 出土したおちょこ

    このおちょこは、改装工事の際に出土されたものだそうだ。いつの時代のものなのかは断定できないが、もしかしなくても関宿の地下には夢が埋まっているのかもしれない。

    販売商品500点以上。胸が高鳴る商品ラインナップ

    三重県各地の特産を取り揃えたのは、関宿が昔も今も西の玄関口であることが理由だ。

    例えば、伊勢志摩旅行でお土産を買い忘れたとしても、関見世 吉右衛門に立ち寄れば寄りすぐりの逸品を手に入れることができのだ。

    店内には三重県のご当地感溢れるお土産品がところ狭しと陳列されていた。

    三重県の特産、伝統工芸がズラリと並ぶ

    店内は決して広くはないが、見ていて楽しくなる配置で三重県各地の商品が陳列されている。食品だけでなく、伝統工芸品も扱っているのにも注目だ。

    関見世 吉右衛門 商品陳列3
    あったべるかつおぶしがある。
    関見世 吉右衛門 服部さん
    伊勢志摩といえばあおさのり。服部さん 一押しのあおさラーメンも販売している。
    関見世 吉右衛門 商品陳列7
    深川屋さんの銘菓も充実
    尾鷲わっぱや萬古焼土鍋
    関見世 吉右衛門 商品陳列6
    伊賀くみひももある
    関見世 吉右衛門 商品陳列9
    地元亀山コーナー2棚にもズラリと商品が並ぶ

    服部さん「店をOPENするにあたって地元コーナーを作れたことが、何よりも嬉しかったです。

    亀山は他の地域に比べて特産は決して多くはない。地元コーナーとして2棚用意をしたものの、商品が並べられるか服部さんは不安でしかたなかったそうだ。

    結果として、そんな不安は取り越し苦労に終わる。服部さんたちの思いは、事業者に伝わり、地元商品が関見世 吉右衛門に集まった。

    深川屋羽二重餅 琴の橋

    関見世 吉右衛門 琴の橋 銘菓1

    関見世 吉右衛門には深川屋羽二重餅 琴の橋が販売されている。関宿に縁あるお話を元に製造販売されていて、とても興味深い。

    琴の橋の由来
    昔、新所城の城主奥方の付き人おとらが、お城が火事になった時奥方を連れて逃げました。ところが途中、流れが急な川で立ち往生してしまいました。
    その時おとらが持って逃げていた奥方のお琴を川にかけ、難を逃れたという伝説があります。後にその川を「おとら川」かけられた橋を「琴の橋」と呼びました。

    いまでも”おとら川”は関宿を流れている。銘菓は身近にありながら風化していく逸話を残したい、そんな思い込めて作られていたのだ。

    関見世 吉右衛門 琴の橋 銘菓2
    一口頬張れば、柔らかく優しい甘さにうっとりしてしまう。

    現在はおとら川に琴の橋はない。しかし、逸話を知った上で眺める”おとら川”には琴の橋が見えてくるに違いない。

    三重県で唯一の販売場所 福岡 チロリアン

    関見世 吉右衛門の商品ラインナップには、三重県産品に加えてもう一つ特長がある。

    関見世 吉右衛門 福岡 ちろりあん

    「えっ、チロリアンって確か福岡駅か・・・で買いましたよ。三重県ではじめて見ました。」

    服部さん「私は和菓子屋ですから、全国に同業の友人がいるんです。実は三重県で福岡 チロリアンが販売されているのはうちだけなんですよ。」

    お仕事で全国を飛び回る服部さんの交友と人柄だからこそ、三重県に福岡 チロリアンがならんでいたのだ。

    服部さん「”東京 銀座空也 もなか”さんや”岐阜 田中屋せんべい総本家”さんの商品も入荷予定です。楽しみにしていてくださいね。」

    楽しそうに話す服部さんは、誰よりもワクワクしている。

    そこで気がついた。お店に入って感じたワクワク感の出どころはここかと。

    現代の”琴の橋”を渡って

    実は関見世 吉右衛門の入口には、今は無き”琴の橋”がある。

    関見世 吉右衛門 琴の橋 外2

    関見世 吉右衛門 琴の橋 外
    あいにくの雨模様の中だったが、それはそれで風流。

    関見世 吉右衛門が関宿や三重県、そして全国への架け橋になっていく。橋を渡って、そんな未来を思い描く。

    関見世 吉右衛門では、同敷地内で茶房やワークショップギャラリー、厨房付きのテラスなど新たな展開も予定されている。

    琴の橋を渡って、関見世 吉右衛門さんの暖簾をくぐる。そして、今度は琴の橋を渡って次の場所へと向かう。

    あなたにもぜひ体験してもらいたい。

    関見世 吉右衛門(せきみせ きちえもん) 店舗情報

    最新情報は関見世吉右衛門 公式FACEBOOKをチェック

    店名:関見世 吉右衛門(せきみせ きちえもん)

    営業時間:10:00〜16:00

    休業日:不定休 ※.お問い合わせの上での御来店推奨

    電話番号:0595-86-5780

    駐車場:店舗横 2台 ※.増築予定のため期間限定/関宿観光駐車場 大型4台、普通16台、おもいやり駐車1台(無料)

    住所:〒519-1111 三重県亀山市関町新所1765-5

    アクセスMAP

    関見世 吉右衛門 伊勢茶の垣根
    伊勢茶の垣根が育っていくのも楽しみ

    映画人 栗山陽輔監督の考えるこれから

    明けましておめでとうございます、meisuiです。今年もどうぞゆるりとよろしくお願いします!

    さて、皆様映画はお好きでしょうか?今回ご紹介するのは自主映画の監督さんです。栗山監督

     

    三重県四日市市出身の栗山陽輔監督。代表作には2015年の「なかよくなれたらいいな」2017年の「あなたに会えたらよかった」があります。今回はそんな監督に映画のことやマーケティングについてインタビューさせていただきました!

     

    1.監督ご自身について(プロフィール)

    meisui(以下m):元々役者さんをされていたと聞きました。
    栗山さん(以下):大学時代、部活の先輩に誘われて演劇のワークショップに参加してから、大阪で役者をしていました。その後上京して数年東京でも役者をしていました。

    m:演じる立場の役者から作る側の監督になったのですね。
    :実は19歳の時に幻の1本目を作っていたんです。27歳の時に役者を辞めて1年ほどフラフラしていた時に、大阪の友人と会って「映画でも作らないか」と言われ、その気になったんです。その後2014年の10月から撮影を始めて翌年の4月に完成しました。
    それがホラー映画の「なかよくなれたらいいな」です。

    m:脚本もご自身で書かれていますが、影響を与えた映画や舞台の作品はあるのでしょうか?
    :コレ、といった作品はないですね。東京の役者時代が貧乏で、土地勘もなく、事務所関係だったのもあって友達があまりいなかったので、2~3年間映画を凄く沢山観ていた時期があったんです、年間800本くらい。
    m:は、800ですか⁉︎
    :平日に2本観て仕事のない日は4本観るみたいな(笑)。そういうこともあり、心に残る作品はいくつかありますが、特別コレと言うよりは全般的に、ですね。

    m:その中でご自身の作品で意識していることがあれば教えてください。
    :「テーマから作ること」は意識していますね。何のためにその作品を撮るのか、作品を作ることの意義を考えてから撮るようにしてます。
    例えばですが、前述の「なかよくなれたらいいな」は「人間は完璧にはなれない」というテーマがまずあります。最初に着想が湧いたのは、脳科学の学術としての「人というものはそれぞれに分かり合えない」という前提で、別個体と分かり合えず完璧にもなりえない人間が本気でこれを目指した時にどう歪になってしまうのかを描いたんです。

    m:意義から入る作品作りなのですね!考えたこともなかったです…。
    :確かに自分が楽しいから作るという方や自分の考え・ストレスを作品にぶつける方もいるので人それぞれだろうとは思いますが、僕はこのスタイルですね。

     

    2. 監督の強み

    m:さて、今回私がインタビューさせていただくきっかけになったのは、Amazon Primeに「なかよくなれたらいいな」が追加された際の宣伝で、監督ご自身が1000人の方にDMを送るという手法をとったことに興味を抱いたからです。
    あのPR方法はどのような経緯で行ったのでしょうか?
    :Twitterを8年ほど前から使っていて、SNSのツールとしての使い方を一旦考えなおしてみようと思ったんです。
    TLには利用者それぞれに、ものすごく沢山の情報が流れているじゃないですか。
    僕の場合は演劇関係や映画関係者が多いので、必然的に作品情報が流れてくるのですが、まあ膨大な量なのでまず見ないですよね。これは網を投げる感じで情報を投げるだけでは
    引っかからないなと。それって、見るか見ないか、選ぶか選ばないか、は当然お客さん自身の判断ですが、そのステージに立ってもらうまでが出来ていないからなんですよ。
    それなら一人一人に槍を投げる感じにしてみようと考えました。

    m:様々な意見があったかと思います。
    :そうですね、特に同業者の方からは「クリエイターのあるべき姿じゃない」等の厳しい意見もありました(笑)。でも反応はしてくれているわけで、行為自体には意味があったと思っています。広告費もかからないですし。ただ労働力はかかりますが(笑)。

    m:消費者に直接投げかけるという手法を、こうして一度実際にやってみたわけですが、今後も続ける可能性はありますか?
    :違うイベントでもしかしたらやるかもしれないですね。例えば次の作品を作って上映をする際にはその上映会を地方でやろうかなと考えているんです。
    東京大阪名古屋での上映が多いのですが、むしろすごい地方でやってしまって、その場所のあまり知られていない観光地などへの導線を作れたらと。
    :人の導線ですか。
    :例えば東京には小さい劇場が多くあるのですが、歌舞伎座との客数の差は一目瞭然です。
    伝統芸能ということもありますが、歌舞伎座はそもそも旅行日程の1日のコーディネートの中に組み込まれていることが多いですよね。ならば、その発想を生かして「○○(上映する観光地)に行きたい」とSNSで呟いている人に同様のPRを行ったら、その場所に行く理由が増えて、
    予定に組み込んでもらえる可能性もゼロではないのではと考えています。
    そういった人の動線をデザインしていきたいんですよね。

    :それは地域活性化にもつながる活動ですね!各自治体や施設などとの連携が必要になってくると思うのですが、逆に依頼をされた場合はそこで撮影や上映を行うのでしょうか?
    :実はそこが自主映画監督の強みでもあるのですが、金銭を目的として作品を作っているわけではないので、自分が撮りたい・作りたいというテーマ以外は断ることもできるんですよ。
    本業だと自分が興味のない作品でも、生きるために撮る必要があります。そうしてもし、自分が面白くないと思う作品を世に出してしまった時、どうしてもお客さんの信用を失ってしまう可能性もあるんですよね。でも僕のような安定して収入が得られる本業が別にある自主映画監督は、その心配はしなくても大丈夫です。兎に角自分の意思で責任を持って作品を届けられます。
    もちろん依頼された場合でも、その企画に共感したり興味が湧いたりしたら考えさせていただきたいですね!
    :ちなみに三重県では撮影されていないのでしょうか?
    :基本的にはもともと役者をしていた大阪で撮影をしています。
    知人のキャストさん・スタッフさんの多くが大阪の方なのでコスト的にも僕が大阪に行く方が良いというのもありますね。ですが今後考えたりもしています。地元なので、
    良さそうなロケ地探しは得意ですからね(笑)。

     

    3. 文化としての映画と今後について

    :さて、近年では若者の映画離れという言葉もあります。
    このことについて、映画監督としてはどのようにお考えですか?
    :NetflixやAmazon Primeなどの動画配信サービスの勢いが加速しているので、映画を無料で観られる感覚になっていると思うのですが、実は観る側のモチベーションも下がってしまうこともあるんです。
    だからこそ「お金を払って映画を観る」ことをイベント化するのが大切だと思っていますし、その点から考えてもきっと映画館自体は無くならないと思っています。
    極端な話、本編を動画配信サービスなどで無料公開してから、映画館で公開するのも1つの手だと考えていますし、僕の2作品も現在Amazon Primeで公開されていますが、再上映を改めて行うのもアリだと思っています。
    :なるほど、そこで先程の地方上映にもつながってくるのですね!

    :現在次の作品を企画中だとお聞きしました。
    :今年中か来年の初めあたりに撮影に入ろうと考えています。
    次からは映画祭に出品するのもやめようかとも考えているんですよ。
    :各地で開催されている映画祭ですね。監督ご自身の作品もいくつもの映画祭で賞を受賞していますがどういった心境の変化でしょうか?
    :映画祭に作品を出すというのは自主映画監督にとっては、一言で言えばとても便利です。
    そして便利すぎるとも言えます。集客自体もお客さんにリーチすることも映画祭のスタッフさんがしてくれます。しかしそれは同時に映画祭に任せているということにもなってしまします。映画祭でウケる様な作品を作ろうとしてしまいます。
    商業化を目指す監督には必要な機会です。でも僕の場合は甘んじてしまうことになるんです。
    :求められるものを作る必要がある商業監督との大きな違いですね。

    :最後に、今後どんな監督になりたいかを教えてください。
    :監督としてであれば大勢の方に認知されることよりも、ある程度の人に
    凄く愛される人
    になりたいですね。商業的な監督だと客数重視になりがちなので、僕のような自主映画監督は客単価重視、つまり一人一人の満足度を重視していきたいです。
    なので色々な場所で上映会等の体験となるイベントをしたいですね。
    作品としては、自分が面白いと思う作品を作っていきたいです。

    映画だけではなく、クリエイターとしての姿勢についても様々なお話を聞かせていただけました。
    栗山監督、ありがとうございました!

    我が家の郷土飯『生節のおかず味噌』。港町のお手製ごはんがススム君は、めちゃくちゃ簡単なのに美味しい!

    こんにちは、sawaです。
    尾鷲暮らしのいつもの食卓=郷土飯の第4弾。
    今回は港町の常備食、生節(なまぶし)を使ってみました。

    生節は、さばいたカツオを煮て骨を抜き、5〜11回ほど燻し、天日干しをして作られています。尾鷲では春はタケノコ、イタドリ、フキなどと一緒に炊いたり、夏はソウルフードの茎漬け(ヤツガシラの茎を、塩と赤しそで漬けたもの)と食べたりします。酢の物やサラダに入れても美味しいです。そのまま身を細かくほぐしてご飯にのせて、醤油を少々。はい!美味しい!少し大きめにスライスして一味マヨ醤油をつけて食べる、おつまみ的な楽しみ方もできます。

    以前、テレビで生節のレシピが紹介されていました。そのレシピを参考にサラダ、ペペロンチーノ、バケットは玉ねぎと醤油味の生節をのせてチーズトーストに。友人にも大好評でした。

     

    そして今回は、尾鷲にある世古米穀店3代目の奥様より教えていただいた生節を使った「おかず味噌」の作り方を紹介したいと思います。これが・・、美味すぎてご飯が止まらないのです!

     


     

    おかず味噌レシピ
    ・こうじ味噌 350g
    ・塩麴    40g
    ・生節    1/3本
    ・砂糖    300g
    ・酒     65g
    ・みりん   65g
    ・虎の尾または鷹の爪はお好みで

     


     

    作り方


    生節は袋に入れてもんで崩すと楽ちん。
    手に生節の匂いがつくのを防げます!
    材料をすべて鍋の中に入れます。

     


    中火で煮込む。
    ぐつぐつしてきたら、混ぜながら煮る。
    ある程度水分が飛ぶまで。

     

    色が濃くなってきます。トロンとした感じ。


    完成です
    すごく簡単で、すごくおいしい!

     


     

    同世代のママ達に「生節をいつも買ってるか?どうやって食べてるか?」と取材してみました。生節は、夏はくきづけと食べるか、春はたけのこと炊いたりするくらいのママ達。尾鷲育ちの私も、以前は同じくらいの活用方法でした。

    小さい子どものいるママは、おかずが無いときに生節に醤油かけて食べさせるくらいとの回答。今どきのママ達にはあまり使われていないんだな~と実感しました。

    しかし、尾鷲から嫁いでいった友達は「冷蔵庫に常備している」とのこと。
    おばあちゃん世代もやはり「いつでも冷蔵庫にある」という方が多かったです。

    尾鷲は新鮮なカツオが揚がるので私は生で食べる方が多く、夏はくきづけとセットで食べていました。生節を使った新しいメニューを試したり、おかず味噌を教えてもらったりして、やはり生節=常備食だと改めて気づかされました!

    ぜひ「生節のおかず味噌」作ってみてくださいね!

     

     

    三重県から一番近い愛知県、弥富市のおすすめスポット3選

    OTONA×AICHI始動

    こんにちは。コジロウと申します。

    「やっとみつけた、弥富」という愛知県弥富市のローカルWebメディアの編集長をしていまして、愛知県弥富市在住ながら三重県伊勢市小俣町出身です。

    三重県出身の愛知県民記者のボクが、「OTONA×AICHI」の一員として三重県民の皆さんに知ってほしいアイチの西情報をこれから発信します。ぜひ遊びに来てくださいね。

     

    弥富市って何がいいの?

    ボクが住む愛知県弥富市はご存知ですか?

    三重県と愛知県の県境に位置する市で、三重県から一番近い愛知県です。

    三重県桑名市から木曽三川を渡り、木曽川の上で県境をまたぎ、弥富市に入ります。

    木曽川河川敷

    ボクが選ぶ、三重県民に来てほしい弥富市のオススメポイントはここです!

    1. 子育て世帯にオススメ!巨大な県営公園「海南こどもの国」
    2. サイクリストとゴルフ好きにオススメ!「富浜緑地公園」
    3. 弥富の名産「金魚」「白文鳥」を愛でる

     

    その1:子育て世帯にオススメ!巨大な県営公園「海南こどもの国」

    海南こどもの国は愛知県が設置した公園ですが、とにかく広いです。

    遊具コーナー複数、幼児用遊具コーナー、アスレチック、有料遊具(ペダル式ボート、足踏み式ゴーカート)、プール(夏季)、広場、ローラー滑り台、消防車を模した遊具などなど、1日では遊び尽くせないほどバラエティに富んでいます。

    有料の遊具が一部ありますが、1回50円という安さ。

    海南こどもの国

    無料の駐車場もたくさんありますので、マイカーに遊び道具やキャンプ道具をたくさん積み込んで乗り込みましょう。

    https://www.aichi-park.or.jp/k-kodomo/index.html

    その2:サイクリストとゴルフ好きにオススメ!「富浜緑地公園」

    弥富市南部にある富浜緑地公園は、広い公園ソーンの隣にゴルフ場が併設されており、その周りをサイクリングコースが取り囲んでいます。

    サイクリングコースは横幅が狭いですが、自転車専用道路で海を眺めながら集中して走ることができます。公園ゾーンでレンタルサイクルもありますので、子供の自転車デビューに活用したり、タンデム(2人乗り)の変わった自転車で家族や恋人、友人とワイワイ盛り上がったりすることもできます。

    サイクリングコース

    貸出自転車

    公園ゾーンも広々としていて、サッカーやテニスエリアもありますので、公園としてもオススメです。

    その3:弥富の名産「金魚」「白文鳥」を愛でる

    弥富の名産は金魚。市内に金魚池が点在しており、国道1号線や23合線沿いなどに金魚屋さんがあります。「桜錦」など「深見ブランド」の金魚は弥富市の深海養魚場さんで生まれました。

    金魚アクアリウム

    また、弥富は白文鳥発祥の地でもあります。白文鳥自体の小売りや繁殖は市内では見かけなくなってしまいましたが、弥富市歴史民俗資料館の文鳥職員「ぶんちゃん」や、文鳥電話ボックス、ショッピングセンター「ウイングプラザパディー」(パディーはフランス語で白文鳥)などを指して「文鳥の聖地」として一部の愛鳥家さんには好んで弥富に来ていただいております。

    文鳥電話ボックス

    市内各所に金魚と文鳥をかたどったオブジェが点在していますので、宝探し気分で探してみてください。

    やとみスイートハートプロジェクトとして、弥富きんちゃんスイーツを開発。各スイーツ店を回るためのスタンプラリーマップも用意されていますよ。

    最近は近鉄弥富駅では金魚と白文鳥の顔出しパネルや、「白文鳥が幸運を運ぶ金のつり革」が設置されていますので、近鉄弥富駅も楽しめます。

    近鉄弥富駅

    一番近い愛知を楽しんでください

    ざっと三重県民の皆さんに知っていただきたい愛知県弥富市ポイントをご紹介しました。

    三重県から名古屋市に行くまでの「通過ポイント」になりがちな愛知県弥富市。

    気になる情報を発信していきますので、ぜひ弥富市に足を運んでみてくださいね。

    【草花に小さい木と空】 体に優しいカフェごはん!

    サンチョーメカフェだったカフェにGo!

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    鈴鹿の平田のイオンの近く。
    知らぬ間にsanchome cafeが【草花に小さい木と空】って店名に変わっていました。

    (オーナーさんは同じ)

    e0292546_03282308.jpg

    お一人様ランチで寄りました。

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    ランチ、ドリンク、デザートをメニューから選んで紙に書いたら
    黒いボタンを押して店員さんを呼ぶそうです。

    この黒いボタンが呼び鈴だったなんて全く分からなかったですが・・・。

    e0292546_03282843.jpg

    草花に小さい木と空のおひるごはんがまだ注文出来たのでそれにしました。
    体に優しいカフェごはんって感じです。
    ささみがめっちゃ味がしみてて美味しくて。

    味玉もラーメン屋さんでもここまで美味しい味玉ないよ?って言う位美味しい味付き玉子だった。

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    デザートはフレンチトーストにしました。

    フランスパンで中までしみ過ぎてなくてちょっと物足りないかと思ったけど、アイスが溶けてくるから丁度良かったの。

    e0292546_03291405.jpg

    ドリンクは寒かったのでホットのジャスミンミルクラテにしました。

    ほっこり出来て美味しかった〜!

    e0292546_03284528.jpg
    全部美味しかった〜!
    お待たせしてすみませんでしたって気にしてないのに謝ってくれたりして接客態度も抜群!

    お腹空いてたらイライラしてるかもしれないけど、美味しいは全てを許すんだよ。

    ほぼ満席だったし名前が替わっても相変わらず人気なんですね。
    めっちゃ美味しかったので大満足です!
    おっすすっめで〜す!

    転載元:プリンセスシンデレラ 草花に小さい木と空

    シェアオフィス&コワーキングスペース「シェアスペース土井見世」で巡礼の持つポテンシャルに驚く。

    今、日本各地にコワーキングスペースやシェアオフィスなどの拠点が次々とできている。パソコンさえあれば仕事が成り立つ職業も増え、フリーランスで働く人にとっては家で仕事をするより仕事モードに入りやすかったり、気の合う仲間と空間をともにすることで新しいアイデアが生まれることもある。またそのような人との出会いから、新しい人との繋がりもできるなどメリットは多い。

    訪れたのは、JR尾鷲駅から徒歩10分ほどのところにある土井見世邸。昭和初期、和風モダニズム設計の古民家は、尾鷲市有数の山林経営者の住宅で国指定文化財に指定されている。長い間空き屋だった土井見世邸は、土井見世家とおわせ暮らしサポートセンター(以下サポセン)の協働により、シェアオフィス&コワーキングスペース「シェアスペース土井見世」として2019年に運営を始めた。

    心地よい日だまりに包まれる縁側や、細部に施された装飾にも趣を感じる洒落た空間だ。シェアスペース土井見世の敷地内には蔵や納屋もあり、そちらの活用も検討されている。ちなみに利用者はミーティングなどで、茶室や純洋風の応接間を使うこともできる。

    1980年に約31,000人が暮らしていた尾鷲市の人口は2015年に約18,000人で、このまま減り続けると2045年には8,000人を切るという推移もある。そんな尾鷲市にあるシェアスペース土井見世は一般的なシェアスペースと違い、緩やかな関係人口をつくる拠点になることも目的にしていて、地域内外から人が集い交流できるイベントも開催している。今回、サポセン代表の木島さんと元尾鷲市地域おこし協力隊の豊田さんが「巡礼から定住へ」というイベントを開催すると聞き、参加した。

     

    熊野古道伊勢路の魅力は石畳みではない。

    シェアスペース土井見世は街中にあるのだが、実は熊野古道沿いに立地している。世界遺産熊野古道といえば紀北から尾鷲に掛かる美しい石畳みが有名な馬越峠があり、そこには年間3万人程の観光客が訪れている。しかし、古道が目的の観光客で尾鷲の町に立ち寄る人は少なく、そのまま帰ってしまう。そのような課題に対して、尾鷲の町の魅力や巡礼とは何かを知ってもらい関係人口に繋げたいというのが「巡礼から定住へ」の趣旨だ。イベントは午前11時〜午後5時まで三部構成で行われた。第一部「知る」は、熊野古道伊勢路の研究者によるトークライブ。第二部「食べる」は、尾鷲市ふるさと納税返礼品の試食会。第三部「つくる」は、型染トートバッグ作りのワークショップ。

    左:豊田さん 右:木島さん

    本当に人が集まるのか不安だった、と話す木島さんと豊田さんだが、蓋を開けてみれば第一部から第三部まで計50名くらいが集まっていた。このレポート記事で全ての部をお伝えしたいところなのだが、とても長い記事になってしまうので、第一部を中心に書かせていただく。「熊野古道伊勢路を歩く−熊野参詣道伊勢路巡礼−(サンライズ出版)」の著者であり、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の保護を担当した経歴を持つ伊勢路の研究家、伊藤文彦さんをスピーカーに迎えたトークライブが始まった。

    熊野古道は巡礼者の参詣道として、かつては蟻の熊野詣と呼ばれるほどの人が訪れていた。浮世草子・風流比翼鳥(1707)八「有王おもひのあまり、伊勢へ七度、熊野へ三度」とも残されている。伊勢路は伊勢神宮から熊野三山に向かう熊野古道。その道中にある馬越峠は私も過去に歩いたことがあり頭に浮かぶのは石畳みの小路と、山登りをしない私の膝は笑うほどに疲労したこと、あと一緒に行った友人が逆膝カックンになりかけて冷や汗をかくという思い出だ。

    伊藤先生

    伊藤先生:熊野古道伊勢路は石畳みのイメージがありますが、重要なのはそこではないんですよ。

    先生は、江戸時代を中心に伊勢路を歩いた巡礼者が書いた数多くの日記を文献として漁った。そこに記してあるポジティブな言葉とネガティブな言葉を、どの地点で書かれたのかを吸い上げ分類する調査を行った。

    伊藤先生:峠を越えるときはネガティブな言葉が多く、尾鷲の町に辿り着いたときにはポジティブな言葉が多いです。

    船着きの港町尾鷲には、宿があって美味しい食事もあり、気持ちが打ち解けるところ。伊勢山田を出発してこんなに良いところはない。そんな記述もあったという。

    伊藤先生:昔の人は伊勢からおおよそ4日間で歩いて熊野に行きました。その中で峠を抜けるのはしんどいんですよ。

    今回のイベント趣旨が少しだけ理解できた。現代でも自然豊かな馬越峠の美しい石畳みを歩くことは、達成すれば気持ちはいい。しかし道中は確かにしんどい。せっかくしんどい思いをして峠を越えたなら、昔のように尾鷲の町で美味しいものを食べたり地元の人と打ち解け合うなど、熊野古道伊勢路の今まで以上にたのしい過ごし方があるということだ。そして伊藤先生は続ける。

    伊藤先生:伊勢神宮から熊野に向かう伊勢路は、一方通行だからこそ意味があるんです。

    伊勢路の要所には寺院などがあり、巡礼者はお詣りをしながら巡る。それを繰り返すことで自身が巡礼者だと実感していく。山や川に入るところには石仏もある。それは地元の人の巡礼者を応援する気持ちが、長い時間を掛けて形になったのだという。

    伊藤先生:二つの峠に挟まれた尾鷲は巡礼者にとって日常から非日常に入るトンネル。謂わば聖地という異国への入り口のようなところです。

    野を越え山を越え、その道中で巡礼者の感情はアップダウンする。伊勢路の難所である馬越峠では伊勢から歩いてきた疲労も溜まり、感情はダウンする。そして峠を抜けて感情が一気にアップする場所が尾鷲の町。そういう人の感情を作る仕組みがある一方通行の伊勢路は、紀伊半島の地形と、地元の人が巡礼者を応援するという想いで築かれていたこと。そこが伊勢路の重要な価値であり、巡礼者を癒す尾鷲の町の役割は大きいと教えていただいた。

     

    巡礼がもたらすインバウンドの可能性

    日本の成長産業として期待されているインバウンド。世界的な旅行ガイドブック「ロンリープラネット」は「Best in Travel 2018(地域編)」で、紀伊半島を世界5位に選んだ。主に和歌山県側が対象だが、熊野古道伊勢路の価値が世界に伝われば、中部国際空港セントレアから定期船や列車で三重県側へ訪れる外国人も増えるかも知れない。多くの宗教には巡礼文化があり、キリスト教のサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路(スペイン・世界遺産)は有名で世界中から人が訪れている。つまり巡礼という概念は外国人に伝わりやすい。実際に伊藤先生はサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路を歩いたときのエピソードを教えてくれた。

    伊藤先生:見知らぬ地で一人で歩き続けていると、疲労で不安になることもあります。孤独です。でも美味しい食事に出会えたり海外の巡礼者と親しくなる喜びもある。そして時間が経つごとに感情に変化が出てきます。歩き続けることで自分と向き合っているんですね。

    クリスチャンではない先生は、疲労と不安がピークに達して思考もはっきりしなくなり、すがる思いでお経を唱えていたというと、会場は笑いに包まれた。参加者から伊勢路の巡礼者を増やすにはどうしたらよいか、という質問。

    伊藤先生:スペインで外国人の巡礼者に「なぜ巡礼するのか」を聞いたのですが「自分でもよくわからない」というんです。特別な理由はないんですね。後で巡礼の動機を調べたら2割くらいが宗教的な理由で、あとはアドベンチャー(冒険)に近い感覚が多いです。私は帰国後も、巡礼で歩いた道や町には特別な感情を抱くようになりました。実際にサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路はリピートする人も多いです。

    外国人にとっての宗教的な障壁は、そんなに高くはなさそうだ。

    伊藤先生:スペインの巡礼路では地元の人が「ブエンカミーノ(よい巡礼を!)」と巡礼者に声をかけます。あと巡礼者がゴールをすると、団体できていた観光客からは拍手が起こることもあります。

    ゴールをする巡礼者を目撃することで本来の参拝の形式を知り、観光客は刺激や影響を受ける効果もあるという。最後に伊藤先生からアドバイスがあった。

    伊藤先生:だから伊勢路に年間何万人もの巡礼者が訪れる必要はなく数千人でいい。まずは江戸時代まであった伊勢路の巡礼を復活させることです。そして地元の人は観光客ではなく巡礼者として接してあげて欲しい。巡礼者は、巡礼をしながら巡礼者になっていきますから。

    インバウンドの可能性も秘めている巡礼。もちろん国内での広がりも期待できる。伊勢路というハードは長い時間をかけて江戸時代まで巡礼路として築き上げられた。ソフト面では、もてなす側のちょっとした気持ちが、巡礼者にとっては大きな喜びになると知った。
    文章に起こすとどうしても固くなってしまったが、伊藤先生のお話はわかりやすく、またユーモラスで聞いているうちに「一度くらいは巡礼をしなければ、何だかもったいない」と思う自分がいた。

     

    食べて笑って、旅する関係人口。

    第二部では伊勢海老や東紀州名産のブリなどのお刺身、土井見世のおくどさんで炊いたおこげ付きのお米までご馳走になった。

    おいしい尾鷲のごはんを食べると気持ちも和み、周りの人との会話もたのしかった。馬越峠を超えてきたなら、更にたのしめる気がする。

    赤坂さん

    第三部のトートバッグ作りでは京都在住の型染職人、赤坂武敏さんを招き、今日のために赤坂さんが考案したデザインで参加者が型染体験。絵柄は土井見世邸、漁村の風景、ブリ、海老。

    丁寧に教える赤坂さんや、集中して型染めをする参加者。

    型紙で染めたトートバッグは参加者が持ち帰り、家で洗い流すときれいな絵柄が出ます。

    最後に改装したギャラリー風の納屋にて記念撮影。

    尾鷲の町に古道歩きの人が増え、町の魅力や人と触れあい、土産話を持って帰る。
    土井見世邸沿いの古道に、笠を被った外国人の巡礼者が過ぎ行けば、最高な関係人口の作り方ではないだろうか。

    尾鷲の町に、そんな拠点ができたというお話でした。

     


     

    シェアスペース土井見世
    三重県尾鷲市朝日町14-2
    tel 0597-37-4010
    hp https://www.doimise.com

     

     

    地物でつくる、みえごはん!生産者さん訪問&創作version

    あーいい香り。今我が家はおいしくフレッシュなあの香りに包まれています。そう、みんな大好き『イ・チ・ゴ!!』

    お洒落なロゴ。いちごを通して見ると更に可愛い!このお洒落なロゴをデザインした友達に「おいしいイチゴがあるよ!」とわだいちご農園さんを紹介してもらい訪問させてもらいました!

     

    パンっと張った真っ赤な表面に、グイッと食い込んだ種。

    田んぼの中に長ーいビニールハウスを発見!ご夫婦でこの農園をされていると聞いただけだったので、どんな方なのかなとドキドキしながらハウスに近づくと・・

    夫の和田記一さん。このフレンドリーな笑顔で迎えてくださり、一気に緊張が溶けました!まず言っておきます。この方の作るイチゴ、美味しいです、とても!なぜ美味しいか。話を聞くうちにわかってきました。

    まずは、なぜイチゴ農家になったのか。第一の理由は「病気をして生き方を変えようと思ったから」とのこと。夫婦2人で自営をするには相当の覚悟がいったでしょうね。

    記一さん:前の職よりずっと楽です、誰にでも出来ますよ。

    いやいや、誰にもなんて出来ません。和田さんのキャラクターもあり、イチゴの育て方を楽しく話してくれましたが、そこまでの知識や技術を一から学ぶには相当な努力や忍耐がいったはずです。病気の事、今期で2年目の農園、娘さんの成長。大変な事も多いはずなのにそれを感じさせない和田さん。

    この笑顔、イチゴにも元気な気持ちが伝わっているでしょうね。育てている章姫は元々甘い品種だそうですが、和田さんのイチゴもモチロン甘い!そしてパンっと張った真っ赤な表面に、グイッと食い込んだ種。

    この種の食い込みは、水分不足のイチゴにはみられないのだそう!

    これはイチゴの葉っぱ。先っぽに水滴が!ハウスの中だし、朝露でもないのに不思議に思って質問。『葉水』というそうで、和田さんの農園のいちご農園ではたくさん見られた光景。根が健康でしっかりと水分を吸い上げてる証拠だそう。

    こうやって根から吸い上げた水分をたーっぷり含んだイチゴ。パンっと張ったイチゴをかじるとジュワーっと甘い果汁が!柔らかいのに少しシャキッとした食感。シャキっとしたイチゴって青くさいというか、渋いというか、そんな味がするじゃないですか。
    違うのです!!
    甘くてジューシーでシャキっとして、そしてその余韻が口にふわっと残る。『あぁ美味しい…』。和田さん、やられました。惚れましたあなたのイチゴに!!どうしたらこんな美味しいイチゴが育てられるのですか?と聞くと。

    記一さん:当たり前の事を当たり前に、普通の事を普通にしているだけです。次に進む為にはまずやれる事を着実にしています。

    明るく面白い人柄の裏に真っ直ぐさを感じられました。

    毎日こうやってイチゴと真正面に向き合っているのですね。美味しい理由が伝わってきました。イチゴの生産は、6月に親株を植え、2万本の苗を作る。9月に苗を植える。11月中旬から収穫。そして1月下旬の今から一番美味しい時期を迎えるイチゴ。

    ぜひ食べてもらいたい。そして毎年和田さんのイチゴを口にして欲しい。そんなイチゴに私は出会えました。

    食べ方のおすすめはやっぱりそのまま、そして甘味がよりわかる常温で。

     

    和田さんのイチゴの味を生かしたケーキとサラダ

    そのまま頂き味わったあと、やっぱりアレンジもしてしまう私。

    シンプルに苺のショートケーキ。イチゴの甘酸っぱさとクリームのまろやかさ。そしてどちらにもない少しの苦味として紅茶のシロップをスポンジに染み込ませて。

    もう一品はこのジューシーさを活かしてサラダにトッピング。野菜の歯触りと一緒にイチゴのたっぷりの水分が弾け、また生ハムの塩分がイチゴの甘みを引き立てます。ドレッシングにも潰したイチゴを加えて爽やかに。これは主人も美味しい!と気に入ってくれた一品。ぜひぜひ。

    和田さんのイチゴ、絶対に食べて欲しいイチゴ。市場に出されているのですが、直売所でも買えます!一番おいしい今の時期。和田さんにも会えます!私が勧めたように、あなたも誰かに伝えたくなる美味しさ。気になった方は、まず一度買いに行ってみてくださいね!

     


     

    わだいちご農園
    直売所:
    三重県津市雲出島貫町954-2
    OPEN:月・水・木・金・日 12:00(早くなる時も)〜無くなり次第
    in: https://www.instagram.com/wada_strawberry_farm/

    ※直売所の開店日や開店時間は変更になる場合があります。

    多度神社から階段地獄の養老山脈トレイルランニングレース41Km

    2019年最後のレースは養老山脈トレイルランニングレース41km。
    コースはこんな感じ。
    コース

    多度神社出発して養老公園までの41kmのレース。
    私は今まで逆方向の養老から多度まで走ったことが2度あるのですが、それだと降り基調で幾分楽なコースになるのですが、8時間前後でしか走ったことないのにこのレースの制限時間は7時間半。
    どう考えてもゴールできないレース。

    でも2019年最終レースにふさわしい厳しいコースだけど頑張ろう!

    早朝

    まだ夜が開けきらない朝6時に受付会場の養老公園に到着。
    真っ暗すぎて案内が見えないので迷いまくる。

    ランナーばかりの異様な風景の養老駅。36分電車に揺られてスタートのある多度駅まで。
    車で走ると20キロで山道を走ると倍の41キロなんですね。わざわざ電車で行って遠い距離を走って戻ってくるって馬鹿げたことをやってるなとふと思う。

    養老線と平行に養老山脈がデーーーんと横たわる。この山の上を伝って走るんだよね〜

     

    スタート地点

    スタート地点でお友達と記念写真。

     

    スタート前に多度大社で安全祈願を。近年トレイルのレースで死者も出ているようで気をつけて走らないといけないので真面目に参拝してもらう。

    スタート

    8時半いよいよスタート!この時点でウインドブレーカーは脱いでやる気マンマンで走る。この日は天気もよく風もないのですぐ気温が上がりそうだったのでココで脱いでおいて正解でした。

    スタート!

     

    瀬音コース

    多度の登りはやっぱり瀬音コース。当初の作戦は距離が長いレースなのでゆっくりのんびり登って後半にスタミナを温存。と思って走っていたのに、一緒に行った友達はグイグイ登りもかっ飛ばす人。とりあえずついていくかと走ってましたけど、最後のコンクリートの坂の手前でさよなら。この無理をした分が後半ばてないか心配になる。

    海の見える展望所

    海の見える展望所で呼吸を調えてこれからの縦走に備える。朝日が眩しい。

    ワラーチ

    お友達はワラーチで参戦。この状態で走っても早い。

    30番鉄塔

    30番鉄塔。上りが続くいたのでここでも小休憩。

     

     

    山を走るってトレランをやったことない方は不思議がりますが、上りは当然歩くし下りで楽な時に走るのが基本。ロードのマラソンと違って歩いてもしいしエイドでゆっくり休憩しておしゃべりしてもいい空気感がトレランのいいところ。

     

    ついつい笑顔になるのが不思議

     

     

    パラグライダー発射場

    パラグライダー発射場。ここまでで1時間半。なかなかの早さに驚く。

     

    林道

    どこまでも続く林道。アップダウンの連続。登りは歩き、下りは走る。この頃になると最初一緒に走っていた友達を抜きつ抜かれつになる。友達がいると負けるものがと頑張る気力が出て嬉しい。ひとりぼっちだとついついテンション下がって走れなくなります。

    老木

     

     

    湧水エイド

    養老縦走名物天然湧水エイド。

    林道

    いつまでも続く林道ばかりを進む。

    庭田エイド

    やっと到着中間地点の庭田エイド。ここまでで3時間。こんなに早く走れるんだと驚く。でもここを3時間半で走らないと関門に引っかかるところでした。厳しい制限時間。ここで水を補給して食料を食べ小休憩。でもあまり長居もしてられないのですぐ出発。

    後半

    いここから後半スタート。豚コレラ防止に石灰がひいてあり靴底が重くなる。

    階段地獄スタート

    2キロほど走った先がお待ちかね階段地獄スタート!もうここからは走れないコース。階段の登り下りで膝がガクガクに。ストックを使う人もいますが、やはり周りの人に迷惑なので使うのはちょっとかも。

    階段 階段 階段 階段

    登っておりてで段々標高も上がり景色が最高。でも足が痛い。全く走れなくってしんどいばかり。

     

    養老山頂到着。ここで5時間。あとはもう一つ山越えればゴールも近い。もしかして6時間切りも可能では?

    小倉山

    小倉山に到着したら様子がおかしい。今までと違いゆるい空気感満載でほんわかしている。どうもショート12キロの人が登り切った後の休憩みたい。ロングは最後の下り前のラストスパートでヘロヘロ状態。

     

     

    笹原峠をすぎてアップダウンは試走で走ってわかってましたがきつい。もう左下にゴールがみえるのにまだまだ終わられてもらえない。

     

     

    最後の登りを終えたところでまた小休憩して呼吸を整えいざ出発。

    養老の滝

    最後は養老公園の芝生広場でゴール。気持ちい芝生の下りでジャンプゴールで終了。

     

    結局6時間は切れませんでしたが、いい記録で走れたことにびっくり。
    以前走った記録より2時間も早いとは。

    今回のコース
    コース

    距離40.47 km
    タイム6:08:59
    平均ペース9:07 分/km
    高度上昇2,014 m
    カロリー2,667 C

    港町尾鷲のハシゴ酒文化@嶋家でカラキッテクを知る

    寒い冬の夜。
    私は港町尾鷲にいた。

    尾鷲にはハシゴ酒の文化がある。
    一軒目でちょっと吞んで・・
    二軒目でちょっと吞んで・・
    三軒目でも吞んで・・
    なんなら四軒目も・・。
    つまり、天国なのである。

    お隣の紀北町でIT系企業を営む知人と仕事の打合せをすませた。
    そのまま知人と尾鷲へ。

    私:尾鷲にきたら「ここ」みたいな店に行きたいです。

    知人:尾鷲の友人おすすめの嶋家かな。ちょっと大将がこわもてやけど、いく?

    二つ返事で嶋家へ向かった。

    港町にある焼き鳥屋だ。

    店に入るとこれ以上にない常連感にあふれたお客さんが二人。
    カウンターしかない店内。
    生ビールを注文すると、とてもよく冷えていた。

    大将:あー、これを下に敷いて。

    ビールと一緒に出されたのはお手ふき。
    聞くと凍ったジョッキから水が滴り、カウンターが濡れるからだという。

    記事にしたいと思うが、心の中は「怒られたらどうしよう」と思っていた。
    カメラマンに借りているプロ仕様の大きな一眼レフカメラをカウンターに置いた。
    こわもての大将がカメラを眺めながら聞いてくれた。

    大将:あんたカメラマンなん?

    私はライターでカメラはカメラマンに借りていて、津市から泊まりで尾鷲にやってきて、ここが地元の人のおすすめだと聞いてきたことを伝え、何気なく記事に書いてもいいですか?と聞くと・・、

    大将:ええよ。インターネット?

    そうですと答え、仕事は三重県内をあちらこちら取材をしていることを伝えた。

    創業より43年の歴史を持つ嶋家。
    店内の雰囲気からも、年月を重ねた港町の焼き鳥屋の貫禄のようなものを感じる。

    大将:前にな、ここの店をこう書いた先生がおった。「場末の駅前の焼き鳥」て。

    私:場末とは失礼ですよね。

    大将:場末の駅前やけどな(笑)。

    あぁ、港町にきたなと実感した。
    港町で聞く冗談はどこかしらディープなのだ。

    いい感じに馴染んできた空気。

    大将の息子さんは南麻布で「嶋家」という同じ屋号で焼き鳥屋をしていると教えてくれた。

    そして話題は、私も大好きな東紀州の干物について。

    大将:自分らで作る干物は辛いでな。カラキッテク。

    私:カラキッテク?カラキッテクってなんですか?

    知人:辛いの最上級。

    後日、尾鷲に暮らす友人にも聞いたのだが、尾鷲では形容詞を動詞化する特有の表現が「きってく」とのこと。

    きってく=とても

    例)
    とても賢い=賢きってく
    とても面白い=面白きってく

    美味しいは「うまきってく」と「どうまい」があるのだとか。

    大将は他にもおもしろい方言を教えてくれた。

    大将:ここらでは懐中電灯のことを「電池」っていう。

    私:短いですね。いや、短かきってくですね。じゃあ懐中電灯の中に入っている電池のことはなんていうのですか?

    大将:電池の実。

    私:実・・。

    気が付けばこわもての大将に笑いじわができ、やさしさにあふれた笑顔になっていた。

    勘定を済ませて外に出ようとすると、

    大将:帰りに電柱の看板、写真撮っていって。

    これかな・・、南麻布?

    嶋家 南麻布まで、ここより北東、496593m・・。

    おあとがよろしいようで。

     


     

    地元の人がおすすめするお店には、独特の魅力が詰まっています。

    次回は「漁師の息子あるある話を聞きながら、酒のあてにスルメイカの肝をいただく」二軒目のはしご酒をお伝えする予定です。

    二軒目でも港町の「カラキッテク」に出会えるのでしょうか。
    ご期待ください。

     


     

    嶋家
    尾鷲市野地町10-8
    tel 0597-22-6988

     

    三重県明和町で冬キャンプ。グランピングにも負けないキャンプ飯で贅沢ホリデイズ。

    「実はオフシーズンのキャンプ場借りちゃって…」

    明和町にできた明和観光商社(以下、明和DMO)との打ち合わせ中、不意に出たポロリ。

    しかも堂々と言い切る「借りているのは4月上旬まで。使い方はノープラン」

    なんていうか、そういうところ…

    明和DMOのチャームポイントだからね!!

    って声を大にして言いたい。

    そのキャンプ場とは、目の前に美しいビーチが広がる大淀ふれあいキャンプ場

    希望とあらば明和DMOをハブとして、メイドインメイワ食材も入手可。その地ならではを存分に愉しめるバーベキューもできちゃうらしい。

    ノープランだけあって、遊びやフェスなどの”こんなことできる?”からおもしろがって一緒に考えてくれるのが特徴だ。

    シーズンがオンになる前に、やってみよう冬キャンプ。

    大丈夫。エアコン完備のバンガローがあるから最悪凍えない。

     

    ゆるふわっと集合。メイドインメイワとは…

    12月某日 正午。

    今回のキャンプの中心となる三重大生が集合。

    左から)文学とサバゲー好きの里香子さん、林業に興味津々なまりさん、地域×環境を模索中の久保くん、サバゲーとパソコン好きの並河くん、音楽とプログラミングが趣味のしがけん

    明和町に対するイメージは、みな見事にゼロ。

    そこでまずは食材を通して風土に触れるべく、はじめに昔ながらの製法にこだわった酒造りを続けている創業明治8年の旭酒造へ。利き酒付きの酒蔵見学を通して、豊かな水と温暖な気候に恵まれていることが見えてきた。

    続いてはコックから農家に転身され、メロンやバジルなど様々な野菜を育てるiBroomにお邪魔して、きゅうり狩りを体験。肥沃な土壌で育まれた農作物と新規就農者を受け入れる町の人たちの温かさを知った。 

    最後は、本格的な牡蠣養殖業の準備を進めている若手漁師を訪ねた。明和町の海は、養分を多く含む河川と黒潮が混じる海水環境のおかげで栄養価が高く、旨味ある牡蠣を育むのだそう。 

    地域の風土を活かした食。何より生産者の個性と遊び心満載で取り組む姿に胸がときめいた。

    15:30

    刺激を受けた学生たち。

    自らも釣竿を持ち、キャンプ場前に広がる海へと繰り出す。

    毎年ウミガメが産卵に訪れる穏やかな海岸。春は潮干狩り、夏は海水浴客で賑わう。

    結局1匹たりとも釣れやしなかったけれど、手配いただいたメイドインメイワな食材がこちら。

    ●胡瓜/胡瓜の佃煮/ロメインレタス(iBroom)
    ●純米酒/純米大吟醸 神都の祈り/芋/仕込水(旭酒蔵)
    ●芋/かぶ/黒大根(六月農園)
    ●いちご(東農園)
    ●青柳姫貝(下井水産)
    ●伊勢ひじき(辻丈蔵商店)
    ●牡蠣(山中謙志郎)
    ●明和産海苔
    ●コシヒカリ御糸米

    さぁ、どう調理しよう。

     

    ある意味、超絶贅沢なキャンプ飯

    16:30

    早くも暮れてゆく空(さすが冬!)

    冬キャンプに必要不可欠かつ醍醐味とも言える焚き火を熾す。寒さにしみる火のありがたみ。

    心なしが団結力も増した気がする(さすが冬!!)

    焚火というのは、非日常的ながらも安らぎを感じられるから不思議。

    個人的には、虫の存在に怯えなくていいのがものすごくストレスフリーだ(さすが冬!!!)

    17:00

    調理を始めようとしたタイミングで、明和町の倒木を活用して燻製をしている地元の達人や、日中見学に伺った先の生産者さんたちが集まってきた。

    明和町在住の薫製達人

    「黒大根??珍しいね。フライパンでソテーしてみようか」

    「みんなー!ピッツァリアがオープンしたよー!」

    「どう?煮えてる??」
    「キャンプで鍋が嬉しいのは冬ならではだね」

    「苺と日本酒のマリアージュやばい!」
    「大根のソテー、味噌つけてみようよ」
    「海苔炙るとすごく良い香りする!」

    うわっ、飯盒の米粒立ってる!」
    「胡瓜の佃煮、絶対合うわ」

    「芋はやっぱり焼き芋が一番!」

    学生:「胡瓜のピザってどうですかね」
    生産者:「それは考えたことなかった!ズッキーニ風で意外とイケるやん」

    学生:「ひじきご飯にしてみました」
    生産者:「ひじきの製造加工で明和町は全国7割を占めていたこともあるんだよ」

    生産者:「明和は牡蠣養殖をするのに理想的な地形なんだよ」
    学生:「そういうお話聞きながら食べると一層美味しいです!」

    学生:「牡蠣の旨みたっぷりのご飯ってありですか?」
    生産者:「いいじゃん、やろう!」

    食をいただく消費者側と、作り手である生産者側との双方向の交流。そして地域内外の多様な人との触れ合い。

    「地域の食材から選んで献立を考えるのって楽しいですね」

    「食材を作っている人に、美味しいって顔を見てすぐに伝えられるのが嬉しい!」

    「旨みを活かした食べ方を知るプロに聞きながら調理するの勉強になります」

    ススだらけの表情からもみえる高揚感。

     

    冬の星空と焚火と酒と…

    22:00

    暖を求め火を囲む。火を囲むと語りたくなるのは何故だろう。

    波と薪の燃える音をBGMに、ゆったりと更けていく夜。

    ふと見上げた空は、まるでプラネタリウムのように丸かった。

    山がない平らな土地は夜の景色もひと味違う。そういえば、明和に暮らす人たちはよく”空が広い”と言う。

    「星空の貸し切りみたい」
    両手を広げてそう呟く人もいた(なんてロマンチック)

    「自分が居ぬ間になんか楽しいこと起こりそう」
    とトイレを我慢する人もいた(それはすぐ行こう)

    煌めく満天の星空も、空気が澄んだ冬ならではのアクティビティ。

     

    五感に染み渡る朝の冷気

    7:00

    朝明けの空に導かれ海岸へ出る。

    ちょうど自分と太陽を結ぶように、光の道が延びた。

    眠そうな顔をしながら次々にバンガローから出てくる学生たち。澄み切った空気の中、旭酒蔵で分けていただいた酒の仕込水でコーヒーを淹れる。

    冬の朝は静かだ。

    ツンとした冷気を感じながら、湯気立ち上る熱いコーヒーをすする。

    五感に染み渡る幸福感。

    家に籠りがちの冬。そこを敢えてアウトオブドアしてみると、寒い季節からこそ味わえるロマンと心に刻まれる感動があった。

    次はここでなにしようか。

    今日も明和町の空は丸くて広い。

     

    photo / y_imura

     


    【タイアップ】

    10月末から4月上旬迄の期間で大淀ふれあいキャンプ場を利用希望の方は明和DMOまでお問い合わせください(食材手配や寝袋レンタル、イベントやフェス開催など、趣向を凝らした企画からのご相談受付中)

    また明和DMOは新たな繋がりを歓迎しています。
    ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。

    一般社団法人 明和町観光商社(DMO)
    三重県多気郡明和町大堀川新田9番地
    tel 0596-67-6850
    hp https://dmo.hana-meiwa.jp
    fb https://www.facebook.com/一般社団法人明和観光商社-875539542792788/

    OTONAMIE PUSH!! EVENT【2020.1.10update】

    こんにちは!広報担当のともーこです!
    今週も愉しいイベント情報が寄せられています。ぜひご覧ください!
    また、皆さまからのイベント情報もドシドシ募集中です!
    ※各イベントへのお問い合わせは、各イベントのお問い合わせ先にお願いします。
    ※イベントの詳細はフライヤーまたは、各HP、主催者にご確認ください。
    めざせ!たき火マスター!
    ジャンル:野外体験
    日程:第1回(全4日間)
    日帰りキャンプ  1月18日(土)、1月19日(日)
    1泊2日キャンプ 2月1日(土)から2月2日(日)
    第2回(全4日間)
    日帰りキャンプ  2月15日(土)、2月16日(日)
    1泊2日キャンプ 2月29日(土)から3月1日(日)
    場所:三重県民の森(三重郡菰野町千草7181-3)
    費用:無料
    主催者:三重県
    お問い合わせ先:三重県民の森
    TEL:059-394-2350
    (受付時間は9時から17時まで)
    FAX:059-394-2440
    E-Mail:info@mie-mori.jp
    主催者からのメッセージ:生きるために必要な技である、火を使うことをテーマに、日帰りキャンプを2日と、1泊2日のキャンプを行います。自然とふれ合いながら、森から枝や落ち葉を集めて火をおこしたり、たき火で料理を作ったり、森でお泊りキャンプをしたりして、4日間を通して「たき火マスター」を目指します。子どもたちが相談しながら、五感をフルに働かせてひとつのことをやりとげる楽しい取組となっています。
    ローカル・場づくりの学校ー新しい働き方を考える二日間ー
    日時:2020年1月11日(土)−12日(日)※二日続けてのプログラムとなります
    開始11日12:00- 終了12日17:00
    場所:愛知県豊田市稲武地域
    プログラム概要:
    ▼DAY1
    ・【フィールドワーク】稲武エリア・フィールドワーク/遊休資産のチェックポイント/町の魅力発掘
    ・【講義】全国のローカルエリアでの場づくりの起こし方
    ・【ワークショップ】エリア分析/魅力の再定義
    ▼DAY2
    ・【講義】愛知・岐阜・長野の“場づくり”実践者5トーク
    ・【ワークショップ】稲武の資産を活用したアイデア構築・発表まで
    プログラム特徴:
    ①実践者から学ぶ
    地域に根ざした”場を生み出したい!”、はじめる予定のある人たちが集い、実際にローカルコーワキングやゲストハウスを運営する実践者たちと共に学び成長しあえるプログラム。VISIONづくり・設計・人材育成・広報・運営ノウハウ・地域連携等、場づくりを活かした地域活性のあり方を対話を通して深掘ります。②地域(稲武)に特化した場づくり
    なぜ、今地域にコワーキングスペースやコミュニティスペースが必要なのか?それぞれの地域ごとに魅力があり、その魅力に魅せられた移住者が少しずつ集い始めた時、その地域を未来を一緒になって考え、アクションしていける場所が必ず必要になります。本プログラムでは、ローカルでどのような”場”が人と人をつなぐハブになれるのか?稲武という中山間地域の町をフィールドワークしながら、さまざまなスキルとアイデアを持つメンバーと一緒に考えます。

    ③地域の歴史と文化を知る、町民の皆さんとのつながり
    場をつくる前にやはり一番大切なのは、地域で実際に暮らし、生活をしている方々の息遣いを知ること。その地域で昔から続いているお祭りや風習、そして今暮らしている方々が望んでいる町の未来とは何か?プログラムを通じて、フィールドワークや懇親会を通して、リアルな声を聞きながらアイデアを一緒に考えることができるプログラムです。

    参加費:一般の方:¥20,000-(イベント費・宿泊・食費・懇親会費含む)
    稲武在住の方:参加費無料(宿泊、食事、懇親会への参加を希望される方は、当日別途徴収します)
    ※費用は予定になります、前後する可能性がございます
    ※参加費は当日現金でお支払いいただきます
    -・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○
    プログラムコーディネーター:
    >坂本 大祐 / Daisuke Sakamoto
    profile: 1975年、大阪府生まれ。和歌山県でデザイナーとして活動をスタート。身体を壊したのを機に、2006年、両親が移住していた奈良県・東吉野村へと拠点を移す。移住後は県外の仕事を受けながら、今までの働き方や生活を見直し、自分にとって居心地のいい新たなライフスタイルを模索。ある出会いをきっかけに、奈良県内の仕事が増え、商品やプロジェクトなどの企画立案からディレクションまで手がけるデザイナーとしてさまざまな案件に携わる。2015年3月にオープンした「OFFICE CAMP HIGASHIYOSHINO」設立時にも企画からデザイン、運営までを担当。村と外をつなぐパイプ役として、東吉野村を拠点に活動中。
    一般社団法人ローカルコワーク・アソシエーション 代表理事
    奈良県東吉野コワーキング OFFICE CAMP 東吉野
    http://officecamp.jp

    >森川 正信 / Masanobu Morikawa
    profile: 1976年横浜生まれ。地域に根ざしたプロジェクトやプロダクトのディレクションを行いながら、デザインや映像制作、クリエイティブ全般を行なっている。横浜のコワーキングスペース&シェアオフィス「マスマス関内フューチャーセンター」で企画のプランニング&コミュニケーションデザインを担当、間伐材プロジェクト「山北プロジェクト」も実践している。横浜帆布鞄とのコラボアイテム「Tsuchibag」の企画や、大田区蒲田で城南信用金庫として初のシェアオフィス・創業支援施設「J-Create+」ブランディングを担当。 マスマススクエア株式会社 代表 / LIFT45 デザイナー。
    一般社団法人ローカルコワーク・アソシエーション 理事
    神奈川県横浜市 mass×mass関内フューチャーセンター
    https://massmass.jp
    東京都大田区 J-Create+
    https://j-createplus.jp
    >鈴木 哲也 / Tetsuya Suzuki
    profile: 茨城県出身。横浜市在住。コワーキング&カフェyuinowa運営者。
    ヤフー株式会社地方創生チームに所属し、全国の地方創生案件、茨城県結城市のプロジェクトを担当。古き良き城下町の資源を活かした「結い市」「結いのおと」などのイベントを実施。2017年8月に築80年の呉服店をリノベーションしたyuinowaを立ち上げた。
    また、3年半宮城県石巻市に常駐し復興支援事業を行い、サイクルイベント「ツール・ド・東北」の立ち上げや、地方の人々と観光客をつなぐ「イベント民泊」、東北の生産者の商品わPRし、販売する「復興デパートメント」を企画運営。
    一般社団法人ローカルコワーク・アソシエーション 理事
    茨城県結城市 コワーキング・シェアスペース yuinowa
    http://yuinowa.jp
    “場づくり”実践者 ゲスト講師:
    【ゲストハウス・シェアハウスユニット】
    ・水谷 岳史(ロングルーフ/名古屋市/シェアハウス)
    https://note.mu/long_roof/n/nb5cfd215dde5
    ・加納 実久(/Village AOYA/石巻市/ゲストハウス)
    https://nazoventour.wixsite.com/villageaoya
    【コワーキングユニット】
    ・原 朋也・房枝(holidaypark roastworks/中津川/コワーキング&カフェ)
    https://www.facebook.com/holidaypark.rw/
    ・加藤 直詳(hoo!hoo!/新城市/ゲストハウス&コワーキング)
    http://hooihooi.com/
    ・飯田 圭(camping office osoto/岡崎市/コワーキング)
    https://osoto.net/
    ・福田 ミキ(ニカイ/桑名市/コワーキング)
    https://b-l.jp/2F/
    ※講師は入れ替わる可能性がございます
    -・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○
    エントリーフォーム(こちらからお申し込みください)
    https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfMfJd6mh95-YoeZ95VQ2mfVvMVN7Om_byMr6uD0Ef3g0lH-A/viewform
    親子きのこ教室
    ジャンル:野外体験
    日程:2020年2月8日(土)
    時間:8:00~11:00頃まで
    場所:(株)岩出菌学研究所 三重県津市末広町1-9
    費用:1,000円(税込)/家族
    主催者:(株)岩出菌学研究所 後援:(株)シエン
    お問い合わせ先:059-228-5786 kinoko@iwade101.com 福本 武司
    主催者からのメッセージ:来年で14回目となる「親子きのこ教室」です。コナラ・クヌギの原木にシイタケ菌がまん延した種駒を家族で打ち付けてるイベントです。
    スーパーで売っている「きのこ」も美味しいですが、きのこが成長する様子や原木シイタケの美味しさも発見して欲しいと考えています。
    イベントに関するHPやFacebookなどのリンク先:https://twitter.com/iwade_kinoko

    皆様からもイベント情報を募集しています!

    お寄せいただいたすべてのイベントを掲載できる訳ではありませんが、OTONAMIEの読者の皆様が楽しめそうなイベント情報を、編集部がピックアップして掲載いたします。
    お気軽に下記メールフォームからイベント情報をお寄せください。
    ※Macの純正ブラウザ「Safari」からは送信エラーになる場合がありますので、Google Chromeなどから送信してください。

      ▼添付画像(イメージ写真やフライヤーなど)を3点まで送信できます▼
      1つの画像の容量は2.5MBが上限です。
      画像データの形式はgif、png、jpg、jpeg、pdfに対応しています。

      変化する毎日。1960年代の三重。その熱気を感じ「今しか味わえない時代の空気を楽しんでおこう」と思った話。

      これから幕を開ける2020年。’20年代の始まりであり、令和時代が完全に定着するであろう年。誰もが手軽に世界中と一瞬で繋がることができ、遠い場所も遠いと思わなくなってきた、そんな時代。
      そして言わずもがな東京オリンピック開催年で、日本中がその事に様々な思いを寄せている。そんな巨大な箱を開けるような気持ちになる時。

      時は遡り、以前東京オリンピックが行われた1964年。今から約60年前のこと。観光目的のパスポートが条件付きで発行が開始され、東海道新幹線も開業し、早く遠くに行ける感動を知る人が出始めた時代。高度経済成長期の只中でどこもかしこも前を向いていたであろう、そんな時。

      今回三重県総合博物館(通称:MieMu)では「1960年代の熱気を未来につなぐ~出来事でふりかえる60年の歩み~」と題して、1960年代の三重県の様子を中心に、人々の暮らしにどのような変化があったのかを紹介している。変わり続ける時の中でどのように暮らしは変わったのか、ちょっとタイムスリップして1960年代の様子を3つの側面から覗き見てみたい。

       

      交通の変化

      現在、交通面で大きく変わろうとしている事といえば、車であれば自動運転が今後広く普及する事が予想でき、また鉄道であればリニア新幹線が開業に向けて工事を進めている、といったところ。前途の通り1960年代には東京オリンピックイヤーに東海道新幹線が開業になり、移動時間がグッと短縮した。では、三重県内の交通の様子を見てみるとどうだろう。

      写真は実寸大。間近で背比べもできる。

      まずは鉄道。
      近鉄やJRの車両は見覚えがあるカラーではあるものの、形は丸く愛らしい表情をしている。目を彷彿とさせるライトは丸く、その当時を知らないのだが不思議と懐かしさを感じる。「レトロ」というイメージはどうやらこの頃の形から思い起こされていそうだ、という事がわかる。

      鉄道網のこの頃の事件として伊勢湾台風がある。1959年9月の上陸し、1961年の災害対策基本法が制定されるきっかけとなった災害である。死者・行方不明者は5000名以上、高潮で線路も冠水した。その復旧の様子を克明に映した映像作品「伸びゆく近鉄」も鑑賞できる。人々の様子がはっきりとわかるため、復興そして路線の完成度が進む時の心の変化も読み取れる。

      次に人々の乗り物の変化。当時の自動車といえば名作スバル360。てんとう虫の愛称で親しまれ、それまでの自動車のイメージからかけ離れる小さなファミリーカー。やっぱり顔つきは丸い形が印象的で、愛嬌が感じられる。隣の黒いスバル450は後部のエンジンも観察できる。

      乗り物に使われる素材にも変化が。それまでは鉄が大部分を占めていたが、軽くて強いプラスチック樹脂も用いられるようになり、展示では富士重工の自動二輪「ラビット」で紹介されている。現代では良い部分も悪い部分も議論される素材だが、当時は自由な形に形成できて強い、そして安いという夢の素材の誕生に、心躍る人ばかりだったのではないかという想像に及ぶ。

      三重の乗り物シーンで忘れてはならないのが本田技研株式会社鈴鹿工場。カブの全国的なヒットから工場を増設しないといけなくなった同社は、鈴鹿市に白羽の矢を立て、工場を建設。車両を製造するならサーキットコースを、ということでモーターサーキットという言葉に馴染みが無い時代に鈴鹿サーキット建設計画も持ち上がる。しかし、周囲は水田。その持ち主たちは当初建設反対するものの少しづつ理解を得た結果、世界的に有名な現在の世界的に有名なコースが形作られた。

      知り得なかった歴史の1ページを、カブと写真パネルが物語る。

       

      環境意識の変化

      スェーデンの16歳が未来の環境について発信をし続ける昨今、痛ましい海洋ゴミで侵された海の生き物の写真や、広範囲にわたる山火事のニュース、人間の活動が原因と考えられている地球の環境の変化を「どうにかしないといけない」というのは多くの人が思うところ。

      遡って戦後から1960年代ごろは、人間が経済的豊かさを遮二無二求めたが故の公害問題が深刻化した時期ともいえる。

      有名な公害ではイタイイタイ病や水俣病、そして県内では四日市ぜんそくが思い出される。
      現在、程近い場所に住む私はいまだにそのイメージから「空気、大丈夫?」と聞かれる時がある。もちろん、空気に関して特段違和感を感じることもなく、普通の生活をしている。でもそれは60年代の苦い経験があり、実現したこと。

      四日市公害と環境未来館のパネルの数々。60年代を代表する公害を伝えるため今期は津に出張中のそれらが経過を語ってくれる。今現在よく車で通る地域の60年ほど前の表情は全く違い、その差に驚く。

      二頭のカモシカの剥製が訴えかける。

      また、ちょうど団塊世代。そして団塊ジュニア世代の間ではあるものの人口は増え続けていた時代。となれば家が建ち商業施設が拡大し交通網も開拓され、結果山を追われる野生動物が多くなる。国指定の天然記念物のニホンカモシカとて例外ではない。後の「日本カモシカセンター」である「鈴鹿山系カモシカ保存学術研究会」が、その事実からニホンカモシカの保護そして繁殖を開始したのもこのような背景があったから。

       

      日常生活の変化

      60年代というキーワードから自分の頭の中の引き出しを漁ってみると、ツイッギーやビートルズ、イヴ・サンローランのモンドリアンルックが浮き上がる。
      また大学時代に書いたレポートの中から、現代一般的になっているステンレス製シンクを女性初の一級建築士・浜口ミホが1955年に提案し、’60年代には一般的になっていった、という事実も思い出す。

      実は現三重県庁舎が完成したのは1964年、前回の東京オリンピックと同じ年。設計の担当したのは現松阪市出身の建築家・東畑謙三が代表を勤めた東畑建築事務所。東畑氏は他にも鈴鹿市民会館やインテックス大阪、京都大学人文科学研究所付属漢字情報研究センターなどを手掛けた人物だ。

      パネルに写る完成当時の写真は、聖火ランナーを眼下に佇むピカピカの三重県庁。新しい庁舎とこれから始まる大きなイベントに期待しているであろう人々も賑々しく写る。

      また、この時代は普通の暮らしの変化も著しい。50年代から60年代にかけての家電の普及はめざましく、それぞれの時代で「三種の神器」として大々的に宣伝され、普通の暮らしの手間ひまが大幅に簡略化されるようになった。人の手で動かしていた家事道具も進化し、その当時、皆が思い描いていた未来が現実のものになった。

      家電が現れる以前の部屋。
      家電が浸透した後の部屋。

      展示では家電が現れる前と後の生活の違いを比べられる。家電が現れた部屋は30代の自分にとっては何だか子供の頃を思い出す雰囲気。特にレコードやラジオは憧れの対象だったな。

      激動の時代と言えど、そこに暮らす人たちはそれが日常だと生活をする。それは今もきっと同じ。当時も多忙な生活の中、心の底の方で「次に起こる出来事」に期待をして時間を紡いでいたのだろう、と思いを馳せた。

      今回タイトル「変化する毎日」は筆者が好きな音楽グループ「空気公団」の曲の1つ。その曲の終わりは太陽が朝を連れてきてくれる、という歌詞。変わらず変化し続けると受け取れ、それは今も1960年代も同じ。また50年後も人々は時代の変化に驚きつつ次の時代に期待しているんだろうな。

      その時のことは知る由もないけれど、今は今しか味わえない時代の空気を楽しんでおこう、そんな気持ちになった。

       


       

      三重県総合博物館 MieMu(ミエム)

      MieMuとOTONAMIEのコラボ、OtonaMieMu(オトナミエム)。

      住所:三重県津市一身田上津部田3060
      TEL:059-228-2283
      ホームページ:http://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/
      Facebook:https://www.facebook.com/mie.pref.museum
      Twitter:https://twitter.com/mie_pref_museum

      ※第26回企画展「1960年代の熱気を未来につなぐ~出来事でふりかえる60年の歩み~」は2019年12月21日(土)~2020年2月24日(月・祝)まで開催。詳しくはMieMuホームページで。

       

      3階でも1階でもなく、ニカイは2階

      黄色い特急電車に乗り三重県の桑名駅で降りた。
      JR、近鉄、養老鉄道の3線が乗り入れる桑名駅は中原中也が詩によんだ駅でもある。
      彼も書いているのだが、桑名といえば「はまぐり」で、そのくらいの基礎知識しかない状態で、お邪魔した。

      目的は、「ニカイ」という、クリーニング店の2階にある、なんだかよくわからない場所なのだが、2階にある空間の名前を「ニカイ」とするのは猫を「ネコ」と名付けるようなもので、何とも人を食ったネーミングである。

      はじめて来た人は絶対に分からない入口の扉を開けて、細い階段を上がると、10坪に満たない空間に着いた。

      部屋の1/3はあろうかというカウンターにとりあえず腰を落ちつける。

      カウンターの向こうで私を迎えてくれたのは、この「ニカイ」の主人 福田ミキさんだ。

      彼女は、三重県下でコアなファンを掴んでいるローカルメディア「OTONAMIE」の副代表をしながら、ライターや、リモート秘書など、いくつかの仕事を掛け合わせて働いている。

      ここにあるものは、昨今のシェア系スペースに比して驚くほど少ない。席数も20席に満たない。

      けれど、そんな空間にその日も思い思いの理由を持って訪れる人がいた。

      「ここの魅力は主人の魅力です」言ってしまえばそれが全てだと思う。

      私自身、奈良県の山村でコワーキングスペースの運営に携わっているから分かるのだが、よくできた空間は、主人を拡張する装置のような役割を果たす。

      この、一見何もない空間が、彼女を拡張する装置だと考えた時、彼女自身のパーソナリティが浮かび上がってくる。

      パートナーの仕事の都合でこの街に住むことになった彼女は、桑名駅に降り立ち、一度絶望したという。
      東京生まれの彼女は生粋の都会っ子で、地方都市の繁華街の小ささに、大いに不安になったそうだ。

      そんな彼女が今、この街の片隅で、小さな自分だけの空間を手に入れた。
      物件を提供してくれた人、工事を担ってくれた人、商店街の食堂のお母さん、近所のお寺のご住職、同じようにこの街に来た女性たち。たくさんの人たちの手により、その空間はできている。

      それは、まちに穿ったクサビのような、または、彼女自身の物語の記念碑のような、そんな空間であると思う。

      「ニカイ」は彼女が、この街で、生き、暮らしてきた日々を受け止めつつ、新たな街の入り口として、機能し始めている。

      それにしても、何もない空間に、なぜ人は集まるのか?彼女の魅力はもちろん一要素なのだが、それ以外にも何かあるはずだ。そんなことをボンヤリ思案しながら「ニカイ」の片隅にいると、わかってきたことがある。

      「ニカイ」は「何もない」ということが「ある」空間なのだ。「何もない」からこそ、何かを生み出したり、考えたり、予期せずに人と出会ったり、そういったことが起こりやすいのだ。

      白い壁に架かっている額のようなものが「ニカイ」という場で、額だけが架かっているから、みな、思い思いの絵をそこに描くことができる。

      今、この「ニカイ」という額のなかに仕事や、それぞれのやりたいことが描かれている。

      だから、「ニカイ」は一見コワーキングスペースのように見える。

      だが、間違ってはいけない、この空間はコワーキングスペースと一括りにできないのだ。

      なぜなら、コワーキングをつくりたい!と始まった場ではなく、場を開いた結果、コワーキング的機能を、訪れた人たちが見出した空間だからだ。

      今現在の「ニカイ」に求められる機能は、コワーキングなのだが、この先もそうであるとは限らない。この場を訪れた人によって、様々なカタチに変化するのが「ニカイ」なのだから。

      そんなことを「ニカイ」のカウンタにもたれかかりながら、明滅するライトの元で書いている。

      もし、機会があるなら、あなたも「ニカイ」を訪ねてみてはいかがだろうか?

      もちろん目的なんかない。

      そこにあるのは「何もない」なのだから。


      ニカイ
      住所:桑名市常磐町51コインランドリービーエル2階
      電話:0594-28-8049

      「くわな鋳物」はマンホールだけじゃない!

      鋳物のまち・桑名

      桑名市は「鋳物のまち」と言われます。

      【鋳物とは?】
      溶かした金属を鋳型(いがた)と呼ばれる型に流し込んで固めることを鋳造(ちゅうぞう)といい、金属を溶かし、鋳型に注ぎ込む製造方法とその製品(鋳造製品)のことを総称して「鋳物」といいます。

      足元にあるマンホールであったり、

      春日神社(正式名称:桑名宗社)の青銅の鳥居、

      諸戸氏庭園前のレンガの遊歩道の手すりや橋の欄干など、

      桑名の鋳物は私たちの身近な暮らしに欠かせないものになっています。


      桑名の鋳物は、江戸時代に桑名藩主となった本多忠勝が、鉄砲の製造を始めたことが起源といわれています。
      この他に、灯ろうやお寺の鐘、農具や鍋などが作られました。
      明治以降、従来の工法に代わって導入された、天然産の砂を使って造形する生型法(なまがたほう)は低コスト・大量生産に優れていたため、各種の機械鋳物が造られるようになり、明治、大正期を通じて、「東の川口、西の桑名」と呼ばれる我が国二大鋳物産地が確立されました。

      昭和15年ごろまではストーブ、鍋類、氷削機、ミシン、ガス器具などの日用品が多く製造されていましたが、第二次世界大戦時には空襲で壊滅的な打撃を受けました。
      終戦後は産業・経済の復興に続く高度成長の波に乗って近代化が進み、自動車などの工業製品や建設材料を主力として発展しました。

      しかし、高度経済成長や市街化の進展とともに、市内に200を超える鋳物工場があったものが、郊外や市外への移転をしました。
      近年では、リーマンショックを期に急激な生産高の落ち込みや、安価な外国製品との競争、従事者の高齢化と後継者の不足などで現在では約20社に減少しており、鋳物産業を取り巻く環境は厳しさを増しています。

      くわな鋳物」としてブランド化

      平成23年に桑名の鋳物の魅力発信と下請けからの脱却を目指して、三重県鋳物工業協同組合、桑名市役所、桑名商工会議所などで「くわな鋳物新商品開発委員会」が作られました。
      委員会は若手経営者などを中心に、ワーキンググループ(WG)を設けられ、「高校生レストラン」としてテレビでも話題を呼んだ三重県立相可高校の生徒らと共に、 I Hクッキングヒーターに対応した調理器具の開発を進めてきました。
      展示会での試食、アンケート調査の実施、WGでのモニタリングを通じて改良を重ねて製品化した「ごはん釜」はふっくらとおいしく炊きあがるので、全国から注文が集まる人気商品です。
       

      その他、昔なつかしい蚊取線香を置く「蚊やり器」も。
      三重県の伝統工芸「伊勢型紙」をイメージするような、夏の風景をモチーフにした6種類の図柄があります。
      洋室・和室を問わず、縁側や庭の手入れをする際など、様々なご家庭の場所で使うことができそうですね。

      そして「くわな鋳物」は、平成27年に特許庁から「地域団体商標」の登録を受け、地域ブランドとして登録されました。

      主力の工業製品に加えて、近年ではかつて本市で盛んに製造されていた日用品鋳物を再興するために、デザインや機能性の優れた鋳物の「コーヒーミル」や調理器具、文房具などの開発を各社が取り組んでいます。
       

      くわな鋳物大展示会・いもコン(くわな鋳物コンテスト)

      桑名の地場産業である鋳物の魅力を改めて知ってもらうため、文具や食器などの日用品から、マンホール蓋などの工業製品まで含めた「くわな鋳物」製品の展示会が開催されます。

      【日程・場所】
      1 1月10日(金曜日)から1月16日(木曜日)
        午前10時から午後9時まで ▷16日は午後6時まで
        イオンモール桑名2階ジャーディーモール
      2 1月21日(火曜日)から1月28日(火曜日)
        午前9時から午後9時まで
        アピタ桑名店2階マクドナルド前主催:鋳物生産技術協議会
      共催:桑名市・桑名商工会議所・三重県鋳物工業協同組合

      また、会場内ではくわな鋳物製品を対象とした「いもコン(くわな鋳物コンテスト)」も同時開催。

      「いもコン」は昨年度から始まった一般投票制の鋳物のコンテストで、面白いと思った鋳物、気になった鋳物に投票をするものです。
      昨年度の優勝作品は有限会社伊藤鉉鋳工所さんの「ハードスタイルケトル」でした。

      鋳物コンテスト作品への投票は、展示会場および下記の市役所のホームページ専用フォームから参加できます。

      投票期間:1月10日(金)午前10時から1月28日(火)午後9時まで

      令和2年1月 くわな鋳物大展示会・いもコンを開催します – 桑名市〜本物力こそ、桑名力。〜
      https://www.city.kuwana.lg.jp/index.cfm/26,66262,281,622,html

      展示会は投票だけではないのです

      さらに各会場では、週末限定でガラガラ抽選会や鋳物クイズラリー、鋳物づくり体験会など多くのイベントが予定されています。

      ①ガラガラ抽選会

      当日会場にて『いもコン』に投票した方を対象に、くわな鋳物製品が当たるガラガラ抽選会です。
      くわな鋳物ゲットのチャンスなので、是非投票をしてみては?

      【日程・場所】
      1 1月11日(土)〜1月13日(月)
        午前11時から午後5時まで
        イオンモール桑名2階ジャーディーモール
      2 1月25日(土)〜1月26日(日)
        午前10時から午後4時まで
        アピタ桑名店2階マクドナルド前

      ※景品がなくなり次第終了
      ※参加は1人1回限り

      ②鋳物クイズラリー

      会場の展示を見て答えるクイズラリーです。
      参加者全員に桑名市のマンホールカードがもらえます‼︎

      【日程・場所】
      1 1月11日(土)〜1月13日(月)
        午前11時から午後5時まで
        イオンモール桑名2階ジャーディーモール
      2 1月25日(土)〜1月26日(日)
        午前10時から午後4時まで
        アピタ桑名店2階マクドナルド前

      ※景品がなくなり次第終了
      ※参加は1人1回限り

      ③鋳物づくり体験会

      参加無料で鋳物づくりの体験ができます!!
      小さなお子様も親子で楽しめるので、自分だけのオリジナル鋳物を作って鋳物づくりを学んでみませんか?

      【日程・場所】
      1 1月13日(月曜日)
        午前11時から午後5時まで
        イオンモール桑名2階ジャーディーモール
        協力:新東工業株式会社
      2 1月26日(日曜日)
        午前10時から午後4時まで
        アピタ桑名店2階マクドナルド前
        協力:三重県鋳物工業協同組合

      ※参加人数は先着100名まで
      ※上記時間内でも材料次第で終了となる場合があります
      ※製作する製品は予告なく変更となる場合があります


      展示会や各種イベントは、期間や場所が異なりますので要注意です!
      桑名が誇る地場産業の「くわな鋳物」、私も期間中にゆっくりと見てみようと思います。
      会場では全長4mの鋳物恐竜がお出迎えするので、こちらも楽しみです。

      【高校生レポート】熊野高校生×三重県庁「熊野のミリョク見つけよライ!」企画者側として参加して

      こんにちは。そしてお久しぶりです。
      かなりかなりお久しぶりです。熊野市在住の高校生記者タイガです。

      今日は僕の母校、三重県立木本高等学校と三重県庁の東紀州振興課さんとのコラボで先日開催した、熊野古道15周年記念イベント「熊野のミリョク見つけよライ!熊野探索2019 With木本高校」のイベントに主催者側目線、そして参加者目線でリポートしていこうと思います。

      こちらがそのイベントのポスター

      まず最初にこのイベントは、今年で熊野古道が世界遺産に登録されて15年目ということで、地元高校生とコラボして一つイベントをしようという事からこの話は始まりました。ESS(英語部)、JRC(青少年赤十字部)、写真部そして僕が立ち上げた個人活動団体であるDiscovery熊野の4つの組織が手をとり、企画したのがこの「熊野のミリョク見つけよライ!熊野探索2019 With木本高校」
      企画をざっくり説明すると、高校生が5グループに別れ、熊野の魅力をガイドしながら歩くといったイベントです。JRCは日本語ガイド、ESSは英語ガイド、そして写真部は写真の撮り方指導を担当します。

       

      多くの県職員の方の力をお借りしました。 ありがとうございました。

      僕自身も企画者として、そしていち高校生ガイドとしてこのイベントに参加しました。
      今回のイベントの特徴の一つは、グループに1台ずつ支給されるレンズ付きフィルム、通称「使い捨てカメラ」です。イマドキ全く使われなくなった使い捨てカメラですが、今回はあえて使うことにしました。理由としては、

      ・27枚という限られた枚数の中で、本当に良い熊野の魅力が見つけるため。

      ・現像することで、写真という形あるものとして熊野の魅力が残るから。

      ・一枚の写真を撮るのにグループ内で試行錯誤するため、その過程でコミュニケーションが生まれるから。

      などなどの理由があります。あと、フィルム写真特有の独特な味が出るのもいいですよね。

      三重大学の留学生も多く参加していただき、とてもグローバルなイベントになった。

      短い募集期間でしたが、なんと高校生ガイドも合わせて90人を超える特大イベントになりました。当初は参加者が5人とかで涙が出そうでしたが、様々な人のおかげで無事に多くの人が集まりました。中には東京在住の方やドイツ在住の方までいて、とても新鮮な雰囲気が朝の学校には漂っていました。

      説明を「言う」のではなく「伝える」という事を意識するように学生同士で心がけた。 さて、いよいよ木本高校を出発です。
      僕のAコースは5グループの中で一番しんどいコースです。二つの熊野古道を越えたのち、木本高校まで徒歩で帰ってくるという、名付けて「本気の探索コース」です。木本高校を出て早速、熊野古道松本峠に向かいます。

      道中、木本高校生が豆知識を交えたガイドをします。どうやら、後白河天皇は人生で33回も熊野古道を使って熊野に来たそうです。よほど熊野のファンだったんですね(笑)

      登り始めて3分。既にみんなの息はゼーハーゼーハー。

      実はここは熊野古道ではありません。もう少し登った所からが「世界遺産熊野古道松本峠」になります。
      でも何気にここの石段がしんどい…。木本高校の運動部はたまにここを走らされています。本当にすごい。

      住むならこんな景色のいい所が良いと、この少年は言っていた。

      さて、ようやく登り口に着きました。七里御浜が一望できる見晴台から使い捨てカメラでパシャリ。
      この少年は津市在住の小学校5年生の男の子で、お父さんと一緒に参加されました。ちなみに使い捨てカメラを使うのはこれが人生初だそうです。そして一枚撮ったら次の人にパス、というのがこのイベントのルール!

      少年も、少年のお父さんもかなりハイペース。 さあ、どんどん上がりますよ~。 古道に入るとそれほど傾斜がきつくないんですよね。少しずつ古道感が出てきました。それにしても少年、それほどハイペースで大丈夫か?

      そして後ろを振り返ってみると・・・

      この人数になってくると、人数確認もひと苦労だ。

      大行列です。
      それもそのはず。我がAグループは全員で20人もいますから。頂上には身長の高いお地蔵様がいる。 さて、松本峠の頂上に到着いたしました。松本峠はとても登りやすく綺麗な古道として知られていて、初心者でも簡単に登ることが出来ます。ちなみに他のグループもこの松本峠を歩いたそうです。

      少し雰囲気も砕けてきて、とてもガイドがしやすくなった学生陣。

      頂上ではまた高校生のガイドが入ります。
      このお地蔵さまの足元には弾痕があります。それは昔、この地域にいる鉄砲撃ちの名人・新左衛門によってつけられた跡だと言います。朝通った時には地蔵がなかったのに、猟から帰ってくると、なんじゃこりゃ!ってなった訳です。そしてこれはキツネが地蔵に化けているに違いないと思い、あえて地蔵の足元を狙ったんですね。キツネは逆立ちして化けますから。そしたらばそれはただの地蔵だったという話です。ちなみに今でもその弾痕は確認できますので、ぜひお地蔵さんの足元を確認してくださいね。

      初めてこんなに混雑した熊野古道を見た。

      小休憩を挟んだ後、再スタート。すると前方から来たのはB1チームとB2チーム。彼らは主に三重大学の学生さんを対象にガイドをしています。それはそれは、大所帯と大所帯のすれ違いですから、もう大混雑です(笑)たぶん今日は一年で一番多くの人がここを通ったんじゃないかな?
      ですが昔は「蟻の熊野詣」と呼ばれるほど、多くの人がアリのように一列に並び熊野三山に向かっていたそうですから、これが普通だったのかもしれませんね。

      こっちから登るとかなりしんどい。さぞかしBチームはしんどかっただろう。 急な下りを降りてようやく平地です。これにて「熊野古道松本峠」完歩です。みなさんやはり足には自信があるようで、疲れた表情が全くありません。

      清滝は連日の快晴でほとんど水が流れていない。

      またまた高校生ガイド。かなり見えにくいと思いますが、画像中央の方に滝が見えるかと思います。あの滝は普段はもっと水量が多いのですが、最近雨が降っていないので全然水がありません。あの滝は「大馬の清滝」と呼ばれています。噂では人を斬った刀を昔あの滝に捨ててた(or 清めてた)ため、見える人には見るとか。信じるか信じないかは…。

      木本高校生の夏のオアシス、大泊海水浴場。

      お昼ご飯の時間になってきました。お昼ご飯は松本峠降りてすぐの大泊海水浴場で、海を見ながら食べましょう。

       実は木本高校ラグビー部もこのビーチで練習していたため、海とラグビーを見ながらの昼食。いい感じの階段があったので、ここで30分のお昼休憩。皆さんお弁当持参です。もうすっかりグループは砕けた雰囲気になっていて、釣りの話やら、お住まいの話やらで盛り上がっていました。

      なんか青春だよね。 早く食べ終わった人はやはり波打ち際へ。特に何をするわけでもありませんが、ただ眺めているだけで、ただ音を聞いているだけでとても穏やかな気持ちになれます。
      それにしても、びっくりするくらいの快晴です。

      入り口を見ただけで「観音道」の名の由来が推測できるだろう。 さて、再スタートです。本日の2本目の古道である「熊野古道観音道」の入り口に着きました。みなさんご飯を食べてすっかり体力が回復してます。

      ここでも高校生ガイドです(ちなみに僕が喋る番なので写真はありません)。
      観音道にはその名の通り、観音様が33体、古道のいたるところに並んでいます。この33体には西国三十三所の寺の名前が刻まれており、昔の人はこの一体一体に手を合わせて行ったそうです。
      熊野古道伊勢路は、簡単な話、伊勢と熊野三山を最短ルートで結ぶために出来た道です。しかしこの観音道は、経由しない方が早く着くうえ、けっこうしんどい道です。にも関わらず、多くの人がこの古道を歩いたのですから、当時、いかに観音信仰の力が壮大だったかが計り知れます。

       

      少しずつみんなの表情に疲れが…。

      この古道は、先ほどの松本峠とは違い、ツヅラ折りに登っていく古道です。写真から、いかに急な斜面を一気に上がるかがお分かりいただけるかと思います。先ほどまで元気だった方も、少しずつ顔に疲れが見え始めました。

       これこそ観音道のいい所です。登りの後にあるしばらくの平坦。熊野古道八鬼山では永遠と登りが続いているため、一度足を止め、休憩しなければなりません。ですが観音道は平坦な道が登りと交互に入っているため、歩きながら休憩できちゃうんですよね。

      少年も思わずおじさんをガンミ。 みんなが息を切らしながら登っている最中、前から現れたのは自転車を押して下ってくるおじさん。話を聞くと新鹿方面から、登りは自転車を担いで登ってきたそうです。僕は何度もこの古道を様様々な方向から登ってきましたが、どこも急斜面で、僕はとても担いで登ることはできません。息ひとつ切らしていないこのおじさんには、一同度肝を抜かれました。

      少年の右上にある岩のくぼみに泊観音がある。 いよいよ観音道の頂上、「泊観音」に到着しました。かなり時間がかかりました。泊観音とその横にあるボロボロの心霊スポットのようなお寺、「清水寺」は、1000年以上前に坂上田村麻呂によって建てられたとされています。日露戦争中も、必勝祈願をする人が多く訪れたそうです。
      どうやら少年も少し疲れ気味。

      平坦な道で、先ほどと違いものすごく歩きやすい。 そして休憩を挟み、再スタート。一応ここで観音道は終了です。次は下山するために、「熊野古道大吹峠」を目指します。なんだか探索してる感じがしますよ!

      余談だが、熊野はシダ植物の宝庫らしい。 しばらくすると猪垣が見えてきました。イノシシから何を守るのかはよくわかりませんが、確かにイノシシの侵入は防げそうな高さがあります。そしてまたもや登りです。もしかしたら古道を守るために作られたのかもしれない(あくまでも個人の感想です)。 写真では見えませんが、猪垣がYの字のように交差している箇所。こうやってみると昔の人は電動工具を使わずに加工し、重機を使わずにこれを積んだのですから、現代より何倍も工賃と人件費がかかりそうです。

      原生林だったころはもっとはっきりと熊野が一望できたのかもしれない。 そして、きっと今日一番の見どころ、標高280mから熊野が一望できる見晴台です。西日が熊野灘を照らし、目をすぼめてしまうまぶしさです。ここから熊野を見ると、いかに熊野が陸の孤島かがわかります(笑)

      今日はここで転ぶ人がいなくてよかった。 さて、下りに入ります。下りも下りとて筋肉を使うんですよね。特にここは落ち葉がたくさん落ちていて滑りやすくなっているので、神経も使います。疲労してきた太ももに追い打ちをかけてきます。

      暗い古道の中に突如現る、この開けた空間に流れる風を是非想像して欲しい。 長い急な下りを降り切り、ようやく大吹峠との合流地点に着きました。大吹峠にはかなり綺麗な竹林があり、その周りに茂るシダ植物が魅力です。

      超絶逆光に涙する一同。 そして皆さんもパシャリ。もちろんそのあと使い捨てカメラでもパシャリ。

      下りは何かとみんなのテンションが上がる。 今回、大吹峠は全部下りなのでとてつもなく楽。もうこの時間にはみんな完全にお友達です。高校生は外国の事とか、都会の事とか、進路の事とかを参加者と話しています。

      本当はこの後、熊野古道の下を通るトンネルを歩いてもらって、いかにこのトンネルが大切かを知ってほしかった…。

      ようやく下りきりました。久しぶりの平坦なコンクリート道路です。ちなみに現在の時間が14時40分。学校に着いていなければならない時間を既に10分も遅れています。このまま歩いて木本高校まで行くとバスの時間に間に合わないため、県の職員さんにお迎えに来てもらいました。

       これにて我がAコースの探索は終了です。使い捨てカメラの枚数もちょうど0枚。
      27個もの魅力を見つけれたのも、グループのメンバーが協力し合った結果だと思います。本当にお疲れさまでした。
       以上でリポートを終わります。
      今回のこのイベントを通して、高校生と一緒に熊野の魅力を見つけられたのも大きな成果ですが、なにより多くの人が年齢、性別、人種、職種、関係、所属などを越えて活動し、上辺だけではない本当のコミュニケーションをとることが出来たことが一番の成果かと思います。また学生は、土日の休みを割いてまで熊野古道の勉強会を開いたり、フィールドワークをしたりと大変でしたが、最終的に今日、参加された方が喜んでくれたことにより、その苦労が実を結んだという事を実感したと思います。この経験は、今回参加した3つのクラブに加え、僕自身の今後の活動にも大きくかかわってくると思います。

      「何事も力を抜かず、ひたむきに続ければ必ず誰かが認めてくれる。」

      まさに高校生の僕たちが一番経験しておくべきことを経験できたこのイベントでした。

       

      P.S.

      僕の所属していた木本高校ESS部

      僕は三年生なので既に引退しましたが、元々ESSに所属しており、2年間も部長でした。僕が入部した時はただお菓子を食べながら、ALT(外国語指導助手)と喋るだけの部活でしたが、徐々に活動の範囲を広げ、今ではスピーチコンテストに出場したり、英語お料理教室を開いたりするアクティブな部活へと変わりました。
      そんなESSはどうやら今年度末に部活として認められなくなり、廃部となるそうです。現在の部員が5人というのと、学校全体の顧問不足が大きな理由だそうです。なので言わば今回のイベントがほぼ最後の公に出てする活動になりました。
      僕自身かなりこの現状が受け入れがたいですし、もっと部長として色んな事をするべきだったと後悔しています。これからは部としてではなく、英語の授業の延長線上で活動をするそうですが、今日学んだ「何事も力を抜かず、ひたむきに続ければ必ず誰かが認めてくれる。」を忘れずに、いつか華々しく返り咲いて欲しいです。
      今日は英語ガイド文の翻訳から通訳までお疲れさまでした。

      南伊勢町の移住者に密着。新世代の田舎暮らしが爽快。人口減少社会でも僕たちは元気な田舎を目指す。

      “オレの夢は日本に住みたい。仕事おもしろい。社長に言った「働くのビザを取って日本に住む」”

      タヒチ出身。インターンシップで漁師をしているモアナさんはそんな夢を語る。

      私は三重県度会郡南伊勢町の小さな漁村阿曽浦に取材にきた。ひょんなことからモアナさんが暮らす古民家で、お手製ハンバーガーを漁師と一緒に振る舞ってもらっていた。

      手ぶらで突然取材に上がるのも失礼かと、ウイスキーの差し入れをもっていくと出てきたのはショットグラス。ハンバーガーにウイスキーをストレートとは本場感がある。

      “モアナ、これマフィンじゃん。バンズじゃないじゃん”

      名古屋から移住した若手漁師仲間の佐々木さんは、そうつっこみながらも楽しそうだ。モアナさんに聞けば、近所のスーパーではバンズが売り切れていたため、隣りの伊勢市まで車を走らせたがそこでも売り切れていて仕方なくマフィンになったのだという。

      “近くのローソンにあったよ、バンズ”

      ぼそっとつぶやいたのは、都会に生まれ育ち早稲田大学を卒業してすぐに漁師(所属:友栄水産)になった伊澤さん。南伊勢に移住して2年目になる。

      伊澤さんの暮らしを簡単に書くと午前中は真鯛の養殖漁師、昼からは南伊勢町地域おこし協力隊として町の情報発信をしたり、漁師がいるゲストハウスまるきんまる(運営:友栄水産)の管理などを行う。

      ゲストハウスまるきんまるの共有スペース
      ゲストハウスまるきんまるの寝室
      ゲストハウスまるきんまるの縁側には心地よい陽射し。

      今回はそんな伊澤さんに南伊勢町をナビゲートしてもらい、等身大の田舎暮らしを取材した。

       

       

      午前7時。町内にチャイムが響く漁村の朝。

      冬の阿曽浦は、日が昇る前から漁の準備が始まる。

      右:橋本さん

      モアナと英語でやりとりしているのは、友栄水産を継ぐ橋本 純さん。純さんは漁業体験などのアクティビティも手がけ、英語が話せる漁師として海外からの観光客も受け入れている。
      猫にパンをあげていたのは伊澤さんの先輩、竜誠さん。聞くと初めて猫がここにきたときはガリガリに痩せて、パンを毎日あげるようになると猫は懐いたという。ちなみに猫の名はポチ。

      ポチは漁師にすっかり慣れ、何か手伝いでもしたそうに漁船に乗る。
      仕事の準備が整うと、漁師のティータイム。純さんにお金を渡された伊澤さんは、みんなのリクエストを聞くことはなく自販機へ向かった。

      左から竜誠さん、佐々木さん、伊澤さん、モアナさん。

      伊澤さん:モアナはココア、佐々木君はコーンポタージュ、純さんもココアで竜誠さんはカフェオレ。僕はミルクティーです。

      水揚げが終わる頃、夜は明けていた。朝7時にカモメの声ととにもキンコンカンコンと町内放送が流れる漁村の朝。

      純さん:私たちはみんなが寝ている5時〜7時で一番稼ぐ。

       

      半漁半Xという暮らし方

      南伊勢町は漁業だけでなく柑橘類の栽培も盛んだ。伊澤さんにナビゲートしてもらったのは、アサヒ農園の田所さん。伊澤さんがお土産のアジの干物を渡す。

      伊澤さん:あの、みかん、一袋もらえますか?

      田所さん:やるから持ってき。もっとはっきり言いな(笑)。

      田所さんは我が子に諭すようにそう言って微笑む。伊澤さんがアサヒ農園のスタッフと話している隙をみて、田所さんに伊澤さんの印象を聞いてみた。

      田所さん

      田所さん:情報発信してくれてありがたい。遠くからきた人にしか見えへん視点があって、僕らにはそれが目から鱗で。若いし、なんかしたろって思うよ。

      最近仲間と立ち上げたというコワーキングスペースに向かう途中ちょっと寄り道。

      アッパッパ屋「はなれ」に立ち寄った。
      伊澤さんは南伊勢町の広報誌など以外にも、当WEBマガジンでも記事を執筆している。中でも「はなれ」をつくったアッパッパ屋の濱地夫妻の記事は読者から好評で、記事いいね!数が1,000を超え、いわゆるハズるという現象を起こした。

      タブロイド版OTONAMIEに掲載されている、ご自身の記事を読む濱地さん。

      伊澤さんが撮影した、浜地さんご夫婦の写真がお気に入りのようで・・、

      濱地さん:この写真ええやんかなぁ?アハハ!ええ文章を書いてくれて、やっぱり上手です。

      大学時代に学生新聞などでも執筆をしていて、一時は新聞記者も目指した。今は半漁半Xとしてライターをこなし、学生時代に磨いたスキルは町の明るい話題づくりに活かされている。

       

       

      「気軽に行ける」をつくる

      コワーキングスペース「しごとば油屋Ⅱ」へ。

      室内のカウンターからは、リアス海岸の絶景が一望できる。

      伊澤さん:南伊勢には漁業も農業もあります。でも仕事場がない。人が集まってそれぞれの仕事に集中できる場所が欲しかったんです。

      都会で育った伊澤さんの暮らしには、気軽に立ち寄り仕事に集中できるスタバやマックが普通にあった。町外からきた人だからこそ、このような場の必要性を感じたのかも知れない。

      コワーキングスペースを一緒に立ち上げたメンバーのひとり、西岡さん。

      西岡さん:家でも仕事はできますが、ここにくると切り替えができます。あと仲間と話しもできるので、新しいアイデアも生まれるんですよ。

      写真:度会県公式サイトより

      伊澤さんは町や県と連携してイベントをすることもある。今年は、こたつでみかんを食べるフットパスツアーも開催した。

      伊澤さん:フットパスは今までの観光と違うベクトルで、地元の人が地域の魅力を伝えて気軽に参加できるツアーです。暮らしを旅することで、南伊勢に人の行き来ができれば嬉しいです。

      南伊勢町のとなりには伊勢神宮のある伊勢市がある。伊勢神宮に訪れる観光客の多くは、一般的に伊勢志摩エリアと呼ばれる伊勢市、鳥羽市、志摩市に宿泊する。

      伊澤さん:鳥羽には旅館街があるし志摩にはリゾートホテルがある。だから南伊勢は民泊で。伊勢神宮に行って南伊勢の民泊で暮らしを旅する。

      西岡さん:それいいと思う。空き屋が多いけど手放したくないという人も多いし。民泊コーディネートも仕事になるかも。

      伊澤さん:民泊、いけるんじゃね?(笑)。

      またひとつ、新しい仕事のアイデアができた。
      私は今回、南伊勢を取材していて感じたことがある。彼らには仕事に遊び心があるのだ。遊び心から何かが生まれ、それがまた仕事になる。

      伊澤さん:町から出て行くのもいいと思うんです。僕自身そうだし。やりたい仕事や生き方を選べる時代。南伊勢を選ばれる町にしたいです。

      町外から移住した人のスキルは、今までにない新しい仕事をつくることができる。既存の仕事や仕組みに囚われる必要もない。
      今晩、伊澤さんは南伊勢町商工会青年部(以下:青年部)の会議に行くというので同行させてもらった。その前に、となりの集落に移住した漁師の撮影するというので付いていった。

      走って転んだ息子さんをあやす菊田さん。

      夕暮れ時の海岸に着くと全力で走る小さな子どもと、追いかける父と母。

      もうこれだけで絵になってしまうのは菊田家族。最近名古屋から移住し、夫は定置網の漁師をしている。前職は飲食関係で、その時に尾鷲市九鬼町の漁港にも見学に行くなど海に興味があったという。

      菊田さん:晩飯は僕が作るんです。子どもたちですか?もともと元気な方だったんですが、こっちにきて元気が爆発しています。

      車を触って汚れた手も子どもの勲章?ポーズ付きでカメラを向いてくれた。

       

      青年たちの美味しい会議

      つい写真を撮りたくなる、趣のある漁村の小道。

      夜7時。

      「青年」のデザインは南伊勢に一時的に移住していたデザイナーが手がけた。

      青年部の会議が行われる商工会南島事務所に着くと「青年」と書かれたTシャツを着た人たちが料理を持ち込んだり作ったりしていた。

      会議と聞いていたのだが宴会でも始まるのだろうか。青年部長の加藤さんに聞いた。

      加藤さん:部員の子ら、みんなお腹空いとるでな。

      会議なので乾杯はノンアルコール。

      みんなで夜ご飯を食べてから会議をするという。

      部員のみなさんは親しい友だち同士の雰囲気だ。

      魚のフライを揚げている「青年」は港町らしい水産加工会社。他にも干物屋、漁師、糀屋、水道屋、食堂など他業種が集まる。部長の加藤さんは車屋だ。

      伊澤さん:こういう繋がりは僕にとって心強いです。みんなの職種はバラエティーが豊富なので、話を聞いていてもおもしろいです。

      それにしても、なかなか会議は始まらない。みんなで楽しそうに食事をしていて、誰一人焦ってもいない。

      加藤さん:全部食べるまで、会議はじまらんよ。

      午後8時25分。ようやく会議が始まった。

      資料はない。加藤さんが仕切りだしたのだが、議案が意外と多い。この日は行政チャンネルやYoutubeで放送しているたいみーてれび、婚活パーティー、サンタプロジェクト、成人式のプロデュースなどを話し会い、班に分かれて作業を行う。班分けの采配を振るう加藤さんに不満そうな部員はいない。

      加藤さん:みんな分かっとるでさ。企画の方向性も。あと、ほっておいたら僕が全部一人でやってしまうことも。

      婚活パーティー班と話していた伊澤さん。部員もパーティーに参加できるということだが、年が若いということで不参加を表明。

      部員:伊澤君、阿曽のオバヤン狙とるんちゃうか?

      会議ではシュールな冗談も飛び交う。

       

      少子化は止められない。だから僕たちは、元気な田舎を目指す。

      青年部長の加藤さんは、南伊勢高校のPTA会長なども務めている。南伊勢高校は、全国に広がりつつあるSBP(ソーシャルビジネスプロジェクト)の発祥の地として高校生地域創生サミットが開催され、約200名が南伊勢にやってきた。

      加藤さん:学生たちの食事、どうしようってなって・・。でも青年部に味噌を作ってる糀屋も、マグロを一本仕入れられる魚屋もおるから、彼らに仕事として還元しました。

      南伊勢町の人口減少は進んでいて、65歳以上の高齢化率は県内の市町で一番高く約50%。

      加藤さん:少子化ですよね。いろんなところで話を聞いたんですが、例えば今、町内の子どもを産める女性が全員双子を産んだとしても南伊勢の少子化は止まらないらしいです。だから僕たちが目指すのは、元気な田舎なんです。

      そんな加藤さんは、過去に価値観が切り替わった出来事を教えてくれた。

      加藤さん:僕は貧乏な小学生で「金持ちになるには?」と母に聞いたら「人の上に立てる人間になれ」って言われて。

      母の言葉を聞いてクラスの学級委員長をするなど、人の上に立つことを実践していった。しかし、ただの目立ちたがりと思われたくはなく、学業は学年でトップクラスを維持した。大人になり自動車関連の企業に就職し、出世をしようと努めた。しかし親が癌かも知れないと聞き、南伊勢に戻り家業に入った。

      加藤さん:こっちで暮らし始めたらお金だけじゃない、他にもっと地元にとって大事なことがあると感じたんです。金持ちにならなければ負けという考え方がスパーンと消えました。50年後の人たちは私たちのことを知らない。今を生きているのなら、楽しいことをしなければ。人が減っても笑っとれる日々があったら、それでいいと思ったんです。

      加藤さんは続ける。

      加藤さん:せっかく南伊勢に移住してきた人でも、一年もしないうちに出ていく人も多かった。でも青年部や地域との繋がりがあれば、移住者は定住することがわかったんです。出て行った人には職場と家以外のサードプレイスがなかったんですね。でも仕事が忙しかったり家庭の事情もあるので、部員を無理に誘ったりしません。仕事優先です。その代わり、きてくたらいつでもウェルカムです。

       

      平均点のない生き方

      地域をどうにかしなければいけない。地場産業を活用しなければいけない。地方創生という、ちょっと固めの言葉にはそんな響きがあるように思える。しかし、今回南伊勢を取材した感じたのは地域がどうとかではなく、どう生きたいか。自分らしく、居心地のよい生き方を実践してしている人たちの周りには人が集まっている。今回の記事には多くの人に登場いただいた。正直、そのせいで読み進めずらかった部分もあると思う。

      実はお話を聞いた人は、全てUターンやIターンをした移住者だ。地元を離れて帰ってきた人。南伊勢の暮らしに憧れて移住した人。田舎暮らしをたのしんでいる人たちを軸に、町外そして海外から共感した人たちが集まる。そんな自然な移住のカタチを垣間見た。最後に、伊澤さんが感じている南伊勢の暮らしについて聞いた。

      伊澤さん:雑多、いろんな人がいます。南伊勢には38の集落があってそれぞれ文化も違います。まとめたり比べる必要がないんです。生き方はさまざまでいい。

      平均点を求められない生き方には、正解も不正解もないようだ。
      さて、日本の未来には人口減少社会が待っている。

      ダイナミックな地球を感じる南伊勢のリアス海岸。夕焼けがきれいだった。

      ひと足先にそんな社会に入った南伊勢町だからこそ、そこには未来の生き方がある。暮らしをたのしむ。そんな彼らのライフスタイルは地域を明るく照らし始めた。

       


       

      南伊勢町たいみーてれび
      むずかしいことでもたのしくをテーマにした手作り番組。
      司会は加藤さん。第1回目のゲストは伊澤さん。

      https://youtu.be/_O0dVV0c0G0

       


       

      WEBマガジンOTONAMIE

      伊澤さんの記事一覧

      南伊勢町の記事一覧

       


       

      南伊勢町では地域おこし協力隊を募集しています。
      また移住・定住のご相談や体験も可能です。
      お気軽にお問い合わせください。

      南伊勢町役場 まちづくり推進課 若者定住係
      三重県度会郡南伊勢町五ヶ所浦3057
      tel 0599-66-1366
      mail machi@town.minamiise.lg.jp
      hp https://www.town.minamiise.lg.jp

       

      ありがとう2019年!年末年始のお知らせ。そして2020年「ソトコト」が三重にやってくる!

      今年もOTONAMIEのボランティア記者さん、取材をさせていただいた皆様、読者の皆様、関係者の皆様には大変お世話になりました。

      OTONAMIEは2019年12月28日(土)から2020年1月5日(月)まで、新規記事の公開をお休みさせていただきます。(記者さんからの投稿はお休み中も大歓迎です)。

      今年の振り返りとして2019年のアクセス数を元に、人気の高かった記事ベスト5を発表します。年末年始の話題の種などに、ぜひご活用ください。

      —5位
      ペコリーノカフェの2号店がnew open!@津市
      7,424pv/年
      記者 プリンセスシンデレラ

      ペコリーノカフェの2号店がnew open!@津市

       

      —4位
      オーダー! とびっきりお洒落なお誕生日ケーキ。あのハチトバーブにて。
      8,522pv/年
      記者 タナカマユミ

      オーダー! とびっきりお洒落なお誕生日ケーキ。あのハチトバーブにて。

       

      —3位
      よっちゃんキムチ/噂のよっちゃんに会いに行ってきた~口コミだけで全国に広まる『よっちゃんキムチ』~
      10,260pv/年
      記者 福田ミキ

      噂のよっちゃんに会いに行ってきた~口コミだけで全国に広まる『よっちゃんキムチ』~

       

      —2位
      桑名のアイスまんじゅう、どれを愛す!?
      10,890pv/年
      記者 松井勇樹

      桑名のアイスまんじゅう、どれを愛す!?

       

      —1位
      伊勢志摩ジビエBambiがオープンする!美食家がジビエに魅せられ猟師に!さらに料理人となり店を開くお話
      11,596pv/年
      記者 yusuke.murayama

      伊勢志摩ジビエBambiがオープンする!美食家がジビエに魅せられ猟師に!さらに料理人となり店を開くお話

      1〜3位は記事がきっかけでテレビでも取り上げられ、さらに記事のアクセスが伸びたパターンです。このようにOTONAMIEの記事がマスメディアのネタ元となることもあり、そういった流れが、さらに広がればいいなと思っています。

       


       

      最後になりましたが、2020年2月21日(金)に、地域の先進的事例をスタイリッシュに紹介する、ソーシャル&エコ・マガジン「ソトコト」の「SDGsローカルツアー」が津市でも開催されます。ワタクシOTONAMIEの代表 村山祐介と、副代表 福田ミキがご参加の皆様をお出迎えする予定です。参加申し込みは本日(12/27)より、ソトコトオンラインにて開始とのことです。
      https://sotokoto-online.jp/797
      ご興味のある方は、ぜひご参加ください。
      ※イベントのお問い合わせはソトコトまで。

      皆様にとって、来年もよい年になりますように。
      素敵な新年をお迎えください。

      OTONAMIE代表 村山祐介

       

       

      伊勢志摩の超メジャーな観光地に負けないぞ!ローカルネタだけの観光バスツアーをつくってみた@サニーロード

       

      “甲子園で、常に優勝争いをしている強豪校を相手に、無名の弱小チームが健闘する”

      “絶対的な存在の大横綱を相手に、小さな体の力士が取組みで必死に踏ん張る”

      そんな姿を見ると、ついつい応援したくなりませんか?

      今日は、ちょっとそんな気持ちにさせる三重のとある町のお話しを。

      三重県の玉城町、度会町、南伊勢町は、日本の中でも有数の観光地・伊勢志摩地域の中にあるにも関わらず、世界的に有名な伊勢神宮を有する伊勢市、先進国首脳会議(通称:伊勢志摩サミット)が開催された志摩市、鳥羽水族館やミキモト真珠島などの大型観光施設のある鳥羽市に比べて、知名度も低くローカルな町です。

      そんな3町は、町を結ぶサニーロード(県道169号線)を共通のキーワードとして協力し合って三重県の内外に3町の存在をPRしています。3町の事業者が集まって合同で物産市を開催するなど、町民同士の交流も深く、非常に仲が良い地域です。

      “全国の伊勢志摩ファンの方に、地域の超メジャー級の観光地だけでなく、ローカルにも目を向けて欲しい。遊びに来て欲しい!”と、常々思っている筆者ですが、実際に3町を訪問するとなると、近鉄線沿線で公共交通機関が充実している、伊勢市、鳥羽市、志摩市と違って、アクセスが不便なのも事実なのです。

      特に首都圏の方に、自家用車で伊勢志摩まで遊びに来て!っていうのも酷な話。(ナビで、東京・日本橋から玉城町までを調べると、新東名高速利用で片道464km、5時間49分となる!)

      残念なことに、旅行会社の伊勢志摩ツアーにも、玉城町、度会町、南伊勢町の各スポットが組み込まれることは少ないのです。

       

      ならば、ないものは作ってしまおう!
      玉城町・度会町・南伊勢町を巡る観光ツアーを!

      と言うことで企画しちゃいました3町の観光ツアーを。JR・近鉄の松阪駅を発着として、3町の見処や体験処を1泊2日のバスで巡るツアー、その名も『サニーライフ体感ツアー』です。どうせなら、一般的なスポットとは一線を画した、ガイドブックにも載っていないローカルなネタがふんだんなツアーにしたい!と企画しました。

      今回は、そんなツアーの一部始終をご紹介します。OTONAMIEの読者も、ぜひ、ツアーに参加した気分で読んでみてくださいね。

       

      2019年12月X日

      AM10:00 松阪駅スタート

       

      ☞AM11:30 焼肉「ひょうたん」度会町

      最初の立ち寄り先は、度会町の「ひょうたん」。知る人ぞ知る焼肉・ホルモン肉の名店です。

      お店を開いてから50年。継ぎ足しで作られ続けてる味噌タレが、絶品のお店です。新鮮なホルモンがプリっぷりで、箸が進みます。ツアーに参加のお一人は、これまでホルモンが苦手で食べられなかったのに完食されていて、生まれて初めてホルモンが食べれたとか。かく言う筆者も、ホルモンはあのゴムみたいな感触が苦手なのですが、ここ「ひょうたん」のホルモンだけは、美味しく食べられるのですよ。

      店名が「ひょうたん」だけに、店内はひょうたんがいっぱい。

      焼肉ホルモンひょうたん/0569-62-0277  場所はコチラ

      ホームページが無いお店です。行くときはお電話で確認してくださいね。

       

      ☞PM13:30 「喜多製茶」度会町

      お腹が満たされたところで、町内の「喜多製茶」へ。度会町は、知る人ぞ知るお茶の名産地。町内の至る所に伊勢茶(度会茶)の茶畑があります。町の真ん中を宮川が流れ、山に囲まれていることから、朝夕の霧が多い場所ゆえの産物です。

      「喜多製茶」は家族だけでお茶を生産から製造販売しているお茶農家さん。ツアーでは、お茶の入れ方を教えていただきました。

      丁寧に急須で入れたお茶は、今までに飲んだことのない味。一煎目は出汁の味とでも表現した方が良いぐらいの特別な風味が感じられます。二煎目は、いわゆる高級店で出される濃い日本茶の味。一煎目も二煎目も、ペットボトルのお茶では決して味わえないお茶の味を堪能させていただきました。

      お茶に合わせてお母さん手作りの田舎あられもいただきました。このあられをぜんざいに入れて食べるとあられがモッチもちになって美味しい!伊勢志摩地域では、田舎あられをお茶漬けにして「あられ茶漬け」として食べるのが知られていますが、ぜんざいもおススメですよ。

      この田舎あられは、お母さんが大量に作って、ネットでお茶を注文したお客さんには、お茶と一緒にプレゼントしたりもするそうです。

      家族で見送ってくれた喜多製茶さん。ふるさとの暖かさを感じるお茶農家さんです。

      WEBサイトでも購入出来ます。喜多製茶 http://chakanet.com/

       

      ☞PM14:30 「ふるさと歴史館」度会町

      「喜多製茶」を後にして、バスは次の立ち寄り先へ。度会町の「ふるさと歴史館」です。

      みなさん知っていましたか?度会町にもの凄い遺跡があったことを。

      その名も森添遺跡。縄文時代に遡る遺跡です。この遺跡から、全国各地の当時(縄文時代)の土器が出土しているのです。それは、縄文時代にこの度会町が、全国的にも重要な場所であったという事の証。

      伊勢神宮が鎮座されるよりも前の話、5,000年も前の土器を眺めながら、当時の文様やヒトの暮らしに想いをふける…。この度会町は、太古のロマンを感じることの出来る場所なのです。今、歴女とかお城ファンとかがブームですが、次に来るのは縄文だと(筆者は)思うんですよね。要チェックです。

      なんと、実際の縄文土器の欠片も触れることが出来ます。「これが5,000年前の土器かぁ。土器だけにドキドキです(笑)」「ふるさと歴史館」は、開館日が限定されているので、確かめてから来館を。

      度会町ホームページ https://www.town.watarai.lg.jp/category_list.php?frmCd=2-4-4-0-0

       

      ☞PM15:30 「ないぜしぜん村」南伊勢町

      冬の日暮れは早い。ツアーは、度会町のふるさと歴史館を後にして先を急ぎます。

      次の立ち寄り先は、南伊勢町の「ないぜしぜん村」。南伊勢町の内瀬(ないぜ)地区は、明治時代から柑橘の栽培を生業としてきた地域です。ここで、旬の果物、みかんをたっぷり味わいます。

      この「ないぜしぜん村」村長の山出さんは、何故かいつも頭にタオルを巻いている、お話し上手な愉快な村長さん。みかん畑の手入れから、収穫、柑橘類の加工と、朝早くから夜遅くまで働きものの村長さんです。山出さんに美味しいみかんの見分け方のレクチャーを受けながら、自分の手でもぎ取った蜜柑は、美味しいモノもあれば、ちょっと酸っぱいモノも。

      これは美味しいかな?酸っぱいかな?と、ドキドキしながら蜜柑を選ぶのはロシアンルーレット的で面白いのです。

      ないぜしぜん村 http://www.naize.net/

       

      ☞PM1730「おいないさキャンペーン@とよや勘兵衛」南伊勢町

      さて、今晩の宿泊先である「とよや勘兵衛」に向かいます。

      南伊勢町の五ヶ所湾・礫浦にある旅館「とよや勘兵衛」は、高台の上にある眺めの良い宿です。今回は、南伊勢町観光協会の「おいないさキャンペーン」で利用させていただきました。

      この「おいないさキャンペーン」は、なんと、1泊2食で9,900円で伊勢えびが食べられる宿泊プラン。今どき、1万円以下で新鮮な伊勢えびが食べられる宿泊プランは、南伊勢町以外では、なかなか見かけない。伊勢えび以外にも、お刺身、煮つけなど、親善な魚介類がモリモリ沢山の夕食はお腹がいっぱいになりました。

      朝食は、伊勢海老の出汁が出た美味しいお味噌汁に、地元の南勢養鶏の濃厚な卵かけご飯をいただきました。その他にも焼き魚や手作りのお惣菜の小鉢がついて、心のこもった味に、昨晩に食べ過ぎた胃袋が癒されました。

      宿の展望浴場からは海の風景が眺められて、夜は対岸の漁村の灯を眺めながら癒しの湯を、朝は朝日を浴びながらの朝風呂は格別、お部屋の窓の外からは船のエンジン音が遠く聞こえる、旅情を感じるお宿でした。

      おいないさキャンペーンは2020年2月29日(土)まで。土日祝日も同一料金なのも必見です。

      おいないさキャンペーン https://minami-ise.jp/topics/topics.php?id=209

      とよや勘兵衛 https://toyoyakanbee.com/

       

      201912Y日 

      ☞AM945 「鵜倉園地・ハートの入り江」南伊勢町

      美味しい朝食をいただいたのち、「とよや勘兵衛」を後にして、南伊勢町の展望スポットの代名詞、鵜倉園地にある「ハートの入り江」に移動します。

      車窓から南伊勢町の漁村風景を眺めながら、マイクロバス1台分がギリギリの幅の曲がりくねった山道をバスで移動すること40分程、山の上の展望台に到着。

      遠く熊野の山並みが眺められる素晴らしい展望スポットの眼下には…なんと、ハート型の入り江が!(今回はあえて写真を載せないので、ぜひ、自分の目で確かめてみてください。)

      この場所は、恋人の聖地にも認定されていて、カップルで訪れると幸せになれるとか。流れる空気がとても良いので、ノンビリ寛いだり、外ヨガなんかをしたりするのもおススメの場所です。

      南伊勢町観光協会  https://www.minami-ise.jp/index.html

       

      ☞AM10:30 「やまきち商店」南伊勢町

      鵜倉園地の入り口にあたる贄浦(にえうら)には、「やまきち商店」があります。南伊勢町で獲れた魚介の干物や、珍味などを製造販売している「やまきち商店」は創業100年以上の老舗店。

      高級品でもあるカラスミも独自の手法で生産しており、一般的なボラの卵から作られたカラスミの他に、珍しい鮪のカラスミも製造販売しています。

      やまきち商店  https://yamakichishouten.com/

       

      ☞AM11:30 「ふるさと味工房アグリ」玉城町

      「やまきち」商店で、お土産の干物を買い物して、玉城町の「ふるさと味工房あぐり」に向かいます。

      玉城町の名産と言えば、知る人ぞ知るブランド豚の玉城豚。玉城豚は、玉城町だけで育てられた豚のうち、規格に合った厳選された豚肉のこと。出荷量が少ない為、一般的なスーパーでは殆ど販売されておらず、ここ「ふるさと味工房あぐり」だけでしか、生肉は手に入りません。その味は、豚特有の臭みが全くなく、脂身に甘みがあり絶品です。

      「ふるさと味工房あぐり」のレストランでは、トンカツやしゃぶしゃぶ、BBQや生姜焼きなど玉城豚を使用した様々なメニューが食べられます。また産直コーナーでは、地元の農家さんが持ち込んだ旬の野菜が並べられて、いつも賑わいをみせています。地域色を活かした様々な体験メニューもあり、今回のツアーでは、いばら饅頭づくりを体験しました。いばら饅頭は、伊勢志摩地方の郷土のおやつで、その昔は田植えが終わった頃に食べられたものだとか。ほんのり茨の葉の香りがする素朴な味わいは、もっちりとした薄皮と餡がマッチしていて美味でした。このいばら饅頭は産直コーナーの人気商品でもあるそうです。

      ふるさと味工房あぐり http://www.amigo2.ne.jp/~act-farm/

       

      ☞PM14:30 「玉城ふれあい農園」玉城町

      「ふるさと味工房あぐり」の後は「玉城ふれあい農園」のいちご狩りへ。

      「玉城ふれあい農園」のいちご狩りは、時間が無制限。農園には芝生広場や遊具、休憩場所もあり、お弁当やドリンクの持込もOK、1日中楽しめるおススメスポットで、最盛期の春には多くの家族で賑わうそう。もぎ取ったいちごは、果実の味が濃くて甘くて、フルーティ。何粒でも食べられました。

      いちご狩りが有名な「玉城ふれあい農園」ですが、いちごの他にもお米やぶどう、しいたけなど、玉城の土地を活かした農産物を作って販売しています。

      いちご狩りは2月中旬から5月初旬まで。大人気のスポットなので開園30分で定員になる日もあるので、土日は朝一番に出かけるのがおススメです。

      玉城ふれあい農園 http://mieichigo.blog.fc2.com/

       

      ☞PM15:30 「朽羅神社・石佛庵」玉城町

      玉城町は、田んぼや果樹園、畑など田園風景が広がる町。その風景の中にポツンとこんもり茂った森があります。伊勢神宮の摂社である「朽羅神社」です。

      ツアーでは、その「朽羅神社」を散策しました。「朽羅」とは、「籠る」(こもる)という意味であり、この森は神の籠る森であることを指しているとのこと。森の中は、神秘的な世界が広がっています。神宮に所縁のある玉城町には内宮摂社8社と末社3社があり、神宮と深い繋がりがあることが感じられます。

      さらに、「朽羅神社」から、30分ほど歩いた場所に、「石佛庵」があります。

      「石佛庵」は、その昔、伊勢神宮から熊野古道を目指した旅人の安全を願って安置された200体のお地蔵様です。伊勢まいりで賑わったその昔、一部の旅人は、ここからさらなる整地・熊野へと向かいました。玉城町の田丸は、熊野へ向かう分岐点の宿場町として賑わい、旅人は、ここから白装束をまとい、熊野へと旅立っていったと言います。当時の旅人を見守ってきたであろう優しいお地蔵様の顔が、印象的な「石佛庵」です。

       

      ☞PM17:30 松阪駅解散

       

      これで『サニーライフ体感ツアー』は終了です。

      まだまだ、おススメしたいスポットやお店がいっぱいなのですが、今回のツアーはここまで。

      超有名スポットも良いけれど、たまには、こんなローカルな地域も観光しにきてください。

      あったかーいおもてなしが、あなたを待ってますよ!

       

      今年もチラッと見せます。三重県民手帳♪

      今年も残りわずか!

      来年も相変わらず、三重県民手帳を愛用します。

      ということで、三重県民手帳どうなの?と思っている方もみえるかと思いますので、チラッと少しだけ中をお見せします。

      2020年三重県民手帳

      今年の三重県民手帳は、松阪木綿。藍縞とやまもも縞の2種類。写真は藍縞。藍縞のシックな装いに惹かれ、こちらを購入。

      表紙が松阪木綿ということで、見開きの1ページ目は、松阪の歴史が。松阪は商人の町だったんですね!確かに今も、飲食店の激戦区。

      もう一枚めくると、松阪木綿の”藍色の物語”が掲載されています。

      そして来年はオリンピックイヤーということで、聖火リレーの三重県ルートも掲載。4月8日のスタートから4月9日のゴールまで、場所も細かく載っていますので、聖火リレーを見に行く方には嬉しい情報ですね。

      もう一つ来年の三重県の大きなイベント。三重とこわか国体と三重とこわか大会の各競技がどこで行われるかという地図もあり。今年あちこちで見かけた、とこわか国体、大会のマスコットは、”とこまる”と言うんですね。三重県らしく、伊勢海老モチーフとのこと。

      この県民手帳…とくに子どもがいる私には、助かる情報がたくさんあり、これが買い続けてる理由なんです。

      生活の相談窓口というページには、三重子ども医療ダイヤルから教育相談窓口まで掲載されていますし、災害に備えようというページには、防災みえなどの情報も掲載されています。

      心強い三重県民手帳をチラッとお見せしました♪

      まだ書店や文具店など、手帳を販売しているお店には、あるみたいですよ。

      連載エッセイ【ハロー三重県】第9回「食べてつくって遊んだ日」

      以前、私はここでスペイン村を愛している旨お書きしたと思うのだけれど、もうひとつ、愛すべき場所について書かせていただきたいのでお時間下さい。

      先日、「伊賀の里モクモクファーム」に行ってきた。
      もう何度目だろうか、片手では足りないくらいには行っていると思う。
      べらぼうにリピートしているとは言い難いかもしれないけれど、出不精な我が家にとってはスペイン村に次ぐ頻出スポットだ。

      伊賀の里モクモクファームというのは、食べたり採ったりつくったり体験したりできる、食と農業の体験型施設。

      今回は四家族合同のお出かけだったのだけれど、みんなてんでバラバラの場所からの参加だった。
      ある人は奈良から、ある人は京都から、またある人は兵庫から、そして我々一家は県内から赴いた。
      みんなで口々に「どのくらいで着いた?」と言い言いしていると、驚いたことに兵庫南端の一家でも二時間程度であり、それ以外のみんながだいたい一時間~一時間半で到着したという。
      私は地図をうまく読むことができないので、この会話に奇跡めいた感動を覚えてしまったのだ。
      いや、地図を頭に浮かべてなんちゃら道となんやらICを経由して、とイメージできる人からしたら合点のいく話かもしれないのだけれど、私個人としてはあらゆるダンジョンが奇跡的に交わった場所、それがモクモクファーム!!!みたいな感動があったのだ。
      平たく言うと、各地からアクセスがしやすくて最高だね、ということです。それだけと言われたらそれだけなんだけど。
      でもそれってすごいことだよね。

      *

      まず、京都からのご一家が予約してくれていた、ファーム内のビアレストランで食事をした。モクモクファームのお料理のおいしさって、安心とおいしいの二重構造だから揺るがない。
      ましてこちらは子連れなので、この二重構造のありがたみは大気圏に突入するくらい突き抜けている。
      お野菜のお料理が豊富にあって、子どもたちがこの世で一番好きな肉、つまりソーセージが何種類もある。ピザだってパスタだって、デザートだって、どれをとってもその背後においしいと安心が仁王立ちで立っているのが見える。ただ両手を広げて、好きなものをおなかいっぱいお食べなさいと言えるこの大らかな気持ち、プライスレス。
      夫に昼間のビール(モクモク地ビール。素敵オブ素敵)を許可することだってできてしまうよ。

      お腹が満たされたら園内をすこしうろうろ。
      お天気もとてもよい日で、緑の中を歩いているだけで気持ちがいい。
      いかだに乗ったりしているうちに、豚まんづくりの体験のお時間になった。
      京都からの一家(また。お世話になりました。深々)が予約してくださったのだ。
      この豚まんづくりには、二年ほど前にも一度参加したのだけれど、未体験の方がいらっしゃったら全力で推したい所存。
      私は小学生の時に産まれて初めて食べた肉まんのおいしさの衝撃を三十年近く引きずって、いまだに好物は肉まんと言えるくらいに肉まんが好きなのだけれど、このもくもくファームの豚まんがだいぶ本気だし、そうとうおいしいのだ。
      子ども向けの手作り体験だと侮ってはいけない。
      皮が手作りなのは言うまでもないのだけれど、中の餡がとても本格的。
      あらびきの豚のひき肉に、豚の脂身をさらに添加する本気レシピ。
      紹興酒だって入れる。え、なに、中華街なの?
      紹興酒を人生で触ったのはモクモクファームでだけです、私。
      皮は子どもの弱い力でコネコネしてもちゃんと発酵してくれたし、小さい手では包むのってとても難しいのではと案じたけれど、どうしてなかなかうまいこと出来上がった。
      因みに、参考までに、我が家は七歳、五歳、二歳、の布陣で参加した。
      途中、わたわたする場面がなかったわけではないけれど、困ったときはスタッフさんが助けて下さるので問題なく最後まで作ることができた。
      とてもおすすめ。

      *

      この日は我が家を含め、子どもが総勢七人もいて、豚まんづくりの後は各々興味の惹かれるほうへ散っていった。
      ハンモックに揺られたり、ミニブタショーを観たり、もみがら広場を飛び跳ねたり、乳搾りをしたり、ザリガニ釣りをしたり、遊ぶことがほとんど無限にある。
      中でもザリガニ池は季節が終わりがけにもかかわらず、大変な盛況で、大勢の子どもたちが竿を垂らしてひしめき合っていた。
      うちの子も例に漏れずやりたいと言ったのだけれど、けっきょく釣りあげることが叶わず諦めていた。夏にまた来ようね。
      因みに七人いた子どものうちのひとりがこのザリガニ池に猛烈に恋してしまって、豚まんをつくった後のほとんどすべての時間をそこで過ごしていた。
      な、な、夏にまた来ようね…(釣れなかった)。
      気持ちは分かるよ。

      いろいろ遊ぶところがあるモクモクファームだけれど、これだけはぜひ!とあえてひとつ挙げるとするなら、ポニーの乗馬体験だろうか。
      くるりと小さな柵の中を一周するだけなのだけれど、乗馬感が増すヘルメットをつけて馬に乗るのは子ども心にかなり高揚するようで、長女も長男もとても喜ぶのだ。
      園の中心部から少し離れた牧場なので、日が傾く前にぜひ。

      *

      遊ぶだけ遊んだら、最後は温泉で〆る。
      遊び場の中の温泉だと侮っていたらばちが当たるよ。
      想像以上に温泉なので期待をむんむんに高めて入ってもらって大丈夫。
      露天風呂が三つもあって、そのうちのひとつが季節の温泉になっている。その日はりんご風呂だった。
      お風呂にたくさんのりんごがぷかぷか浮いていて、いいにおいとかわいいビジュアルに子どもたちが大喜びだった。
      食いしん坊の長女が隙あらばりんごを食べようとするのを止めるのが非常に大儀だったけれど、とてもいいお湯だった。
      りんごのお風呂楽しかったね、と子どもたちも気に入っていた様子。

      クリスマスを前にしていたこともあって、夜はイルミネーションがとてもきれいで、写真を撮りあって解散。
      帰りの車中で豚まんを食べつつ、子どもたちはうとうとしながら帰路に就いた。

      丸一日遊んだけれど、のんびりしたモクモクファームの空気とおいしいごはん、そして、最後に温泉にゆったりつかったおかげで疲労はゼロだった。
      それどころか、翌朝も園内で買ったおいしいソーセージを朝食にして、引き続きほくほくのほくだった。

      兵庫からの一家は園内のコテージでお泊りもしていったらしい。
      あらゆるダンジョンが交わるミラクルスポットだけれど、お泊りもできるとか強すぎるよね。
      三重県には、このように全方位的に満たされるモクモクファームというスポットがありますよ、と日本中に向けて自慢したいよ、というお話。

       

       

      いつもの材料そのままに 伊勢焼きうどんブームに火をつけろ

      フライパンの上でジュワッと真っ黒なタレが激しく踊る。

      すると、たちまち広がる香ばしさにたじろいだ。

      気を引き締めて、菜箸でフライパンの中身を軽くかき混ぜる。

      こんがり色に染まった極太麺。

      そこには普段見慣れている”伊勢うどん”の姿はなかった。

      伊勢焼きうどんを食べたことがありますか?

      または自分で作ったことがありますか?と聞いた方が良いかもしれない。

      食べられるお店としては、伊勢市のおはらい町通り おかげ横丁で伊勢醤油本舗さんがある。前々から気になってはいるものの、利用はできていない。

      子どもの頃からの伊勢うどんの記憶をさかのぼってみても、お椀で出される真っ黒なタレと極太麺にネギのお化粧をした姿が蘇るのみ。

      伊勢うどんノーマル
      そう、これこれ。

      あっ、伊勢焼きうどんを食べたかも・・・と記憶を整理してみると、それは亀山のB級グルメ 亀山味噌焼きうどんだ!しっかりしろ!と我に返る。

      「あれ、伊勢焼きうどんとの思い出が・・・ない。」

      実は案外、食べたり作ったりしたことのある人は少ないのではないだろうか?

      そして今回、自宅でも簡単に作れることを知り、伊勢焼きうどんを自宅で作ってみることにした。

      そこで驚いたのは伊勢焼きうどんの「材料」だ。

      最低限必要な材料は伊勢うどんの麺とタレのみ

      伊勢焼きうどん 伊勢うどんの麺
      もちもち

      もちろん、湯気まで香ばしい伊勢焼きうどんの美味さも後から驚くことになる。

      そんな伊勢焼きうどんの材料は、とてもシンプル。

      1. 伊勢うどんの麺
      2. 伊勢うどんのタレ

      これだけだ。あれ?これって・・・と誰もが気づいてしまう真実。そう、伊勢うどんの材料と全く同じなのだ。

      ここでひとつ、伊勢焼きうどんが美味しくなるワンポイントを伝授しておこう。それは、焼くと旨味がにじみ出るものを具材にプラスすることだ。

      まずのオススメは牛バラ肉。牛バラ肉から溢れ出した脂の旨味を、柔らかくもっちりとした極太麺がからめとる。

      調理は「ただ炒めれば良い」とだけ伝える。本当に簡単なのだ。

      フライパンに油をひき、牛肉や伊勢うどんの麺を炒めていく。そして、すぐに伊勢焼きうどんの調理工程で最高の瞬間が訪れる。

      伊勢焼きうどん 調理風景 最大の見せ場
      伊勢うどんのタレをかけると・・・

      ジュワーと香ばしい音に合わせて湯気が立ち上げるその瞬間!

      これだけで腹をすかせたハイエナも、食欲なさげな子ウサギも鼻をひくつかせて振り向こと間違いなしだ。

      伊勢焼きうどん 牛肉完成
      ネギや紅生姜をそえて彩りもOK
      伊勢焼きうどん 牛肉 完成2
      麺の照り具合も抜群

      牛肉・豚肉・牡蠣。具材を変えてアレンジに無限の可能性

      伊勢焼きうどん 浦村牡蠣 完成2
      伊勢焼きうどんトルネード

      伊勢うどんにも、ネギや一味のみのシンプルな食べ方から、生卵を入れた月見伊勢うどんとアレンジがきくように、伊勢焼きうどんも同様だ。

      牛肉でなくて焼きそばのように豚肉にしてもいい。

      伊勢焼きうどん 豚肉 完成2
      目玉焼きをのせて、かつおぶしもかけてしまおう。
      伊勢焼きうどん 豚肉 完成3
      黄身の雪崩に食欲が抑えきれない

      伊勢市のお隣、鳥羽市の牡蠣とコラボしてみるのもいい。

      伊勢焼きうどん 浦村牡蠣 完成1
      伊勢うどん×浦村牡蠣 ついに出会わせてしまった
      伊勢焼きうどん 浦村牡蠣 完成3
      画面越しですけど、一口いかがですか?

      まだまだ伊勢焼きうどんアレンジには、無限の可能性が秘めていそうだ。

      鍋をフライパンに。ただそれだけだったという盲点

      僕は伊勢うどんを普段からよく食べてきた。

      風邪をひいたら真っ先に伊勢うどんが食べたくなるのは、幼い頃の記憶がそうさせる。

      鍋をフライパンに持ちかえるだけ…ただそれだけで、いつもの伊勢うどんの食材で出来上がってしまう、伊勢焼きうどん。

      僕のように伊勢うどんを普段から食べる習慣のある人は、特に伊勢焼きうどんを試して、新たな扉を開けてみてほしい。

      すると、毎度毎度キッチンで少し悩みの種が増えることを事前に断っておく。

      今日は茹でるか、いや焼くか…うーん、どうしようかな。」

      三重県で農家民泊。伊勢神宮のとなり町、明和を癒しの農泊で旅する。

      土に触れたり、田園に沈み行く夕陽を眺めると心が動くのはなぜだろう。

      古く、私たち日本人は農耕民族として田畑を耕し、太陽を祈り、月に願った。今でも年に一度、伊勢神宮で最も重要とされる祭、神嘗祭では米などの新穀が奉納されている。明治期まで日本で使われていたのは現在の太陽暦ではなく月の動きを元にした太陰太陽暦で、農家が種まきや収穫の時期を知る重要な情報源が丹生暦を引き継いだ伊勢暦だ。

      伊勢神宮がある伊勢市のとなり明和町は、平野に田畑が広がっている。そして最近、新たなムーブメントが起こりつつある。それが農家民泊(以下:農泊)だ。明和町でなぜ農泊なのか。自然環境や農業者などを取材し、考察を交えながらその魅力をお伝えしたい。

       

      明和の酒は、恵みの軟水が醸し出す女酒。

      まずは自然環境を探るべく明治8年創業の旭酒造へ。

      ここでは伊勢市の神宮学問所を発祥とする皇學館大学と明和町が連携して作った「神都の祈り 斎王」という酒も製造している。

      社長の西山 利之さんに酒蔵をご案内していただいた。

      壁は漆喰ではなく、荒壁土に藁苆(わらすさ)を混ぜた荒壁で雨の日は水分を吸い、晴の日は水分を飛ばすのでカビが生えない。

      大正14年に建てられた趣のある酒蔵は、繁忙期以外は見学を随時受け付けていて一年に1,000人程の見物客が訪れる。

      見物客のためにクイズ形式の唎酒もあり、正解すれば豪華景品もあるのだとか。

      西山さん:昔ながらの酒蔵に喜ぶ外国人も多いです。それと昔から使っている建物なので蔵付き酵母が住み着いていて、造り出す酒の隠し味になっています。

      2階に上がると抜けそうな底板。酒造りをする際、大きなタンク内をかき混ぜるときに、底板を外して2階から混ぜる。ところで日本酒には硬水で仕込む男酒と、軟水で仕込む女酒がある。

      西山さん:ここの酒は女酒です。以前、皇學館大学の地理学博士に聞いた話なんですが、明和町は水の都と呼んでいいくらい水に恵まれているそうです。

      皇學館大学が明和町で水に関する調査事業を行った際、井戸の数がとても多く、調べてみると豊富な伏流水が地下に流れていることがわかったのだという。

      旭酒造の井戸に湧く伏流水

      西山さん:昔はこの辺りに3軒の造り酒屋がありました。水の通り道なんです。酒造りに使っている井戸も深くなくて、5mくらい掘れば水が出て涸れることはありません。

      取材に訪れたのは12月の初旬。一般的に酒造りが開始している時期だがここでは始まっていない。

      西山さん:温暖な気候なので年明けから酒造りが始まります。水や気候も影響して、なめらかで柔らかく飲みやすい酒に仕上がります。

      明和町で生まれ育った西山さん曰く、それはまるで明和の町民性がおだやかで人情味があるのに似ているという。なんとなく見えてきた、明和町が農業に向いている理由。それは伊勢平野という平らな土地があることはもちろん、豊富な水量や温暖な気候に恵まれているからだ。続いて、明和町で新規就農をした元イタリアンのコックを訪ねた。

       

      「普段食べている野菜はこうやってできている」を知って欲しい。

      iBroomという、まるでiPhoneやiPadのような屋号の会社は現在9名で稼働。作業場はお洒落にデザインされ、働くパートさんは若い。代表の濱口 仁志さんはいう。

      濱口さん:昔の農業は3K「きつい・きたない・きけん」というイメージでした。僕はそれを変えたくて3K+1を理念にしています。「きれい、かせげる、かっこいい」それと「かわってる」です。僕自身、もともと人とずれとるんで(笑)。

      案内されたハウス内には、たわわに実ったキュウリが並ぶ。大手スーパーにも出荷しているキュウリだが、一般の出荷形態とは少し違う。

      濱口さん:見学に来た人の中には、キュウリにトゲがあるのを知らん人もいます。あとキュウリの花も珍しがってくれたり。だったら鮮度をアピールするために、トゲや花を付けたまま出荷しようと思いました。

      一日に3,000本のキュウリを出荷するiBroomは他にもバジル、ロメインレタス、トウモロコシ、大根なども生産。中でもホームランスターメロンは地域内外から注目されている。

      濱口さん:メロンは海岸に近い砂地で育てています。水がスカーっと抜けるのでメロンが水を欲しがってがんばって育つ。すると糖度が上がるんです。逆にキュウリは十分に水を与える。粘土質が交じっている土地で他の野菜も育てます。明和町は色んな土壌があり温暖なので、土地の性質に合わせて多品種の作付けができます。

      明和町生まれの濱口さんは、中学生のときに家で作ったごはんを親が「おいしい」と喜んでくれたことがきっかけでコックとなり、一度地元を離れた。しかしとある大根との出会いで農家になる決意を固めた。

      濱口さん:津市山間の町、美杉で採れた大根をそのまま食べたんです。なにこれ?うま!って。調理する必要ないやんって。農家になって自分が作った野菜を「おいしい」といってくれる人がいます。やっぱり誉められたら、がんばろって気になります。

      そんな濱口さんに訪ねた。明和町の魅力とは?

      濱口さん:それはもう人間です。新規就農を助けてくれた農家、JA、役場の人たち。

      高齢のためにメロン栽培を辞める農家から声を掛けてもらった濱口さんは、当時をこう振り返る。

      濱口さん:無くすの?あかん!やります!そんな感じでした。新しい発想で地域を盛り上げていきたいという気持ちがあるんです。

      今回のテーマである民泊について意見をうかがった。

      濱口さん:大根、玉ねぎ、みんなで種まくよ!収穫きてよ!って。それをイベント化して泊まってもらう農泊もいいなと思います。

      私たちは意外と毎日食べている食べ物が、どこでだれがどうやって作っているのかを知らない。しかしそのようなイベントを通じて知ることで、食べることへの意識も変わってくると思った。また私自身が親世代として、子どもが人間の体を作っている食べ物がどうやってできているのかを現場で知ることは、教室で教える食育よりも記憶に残るし、何より楽しそうだ。

      濱口さん:次はどこに取材へ行くんですか?あ、ロクツキさんね。

      人口約2.3万人の明和町。小さな町では近い感覚を持つ者同士は、すぐに繋がることができるのも田舎暮らしの魅力だ。ハウスを後にして、六月(ロクツキ)さんこと六月農園へ向かった。

       

      農家は暮らしも観ている風景も六次化できる。

      予定より少し早めに到着し六月農園が営む農泊施設hanare 6tsukiに入ると、聞き心地の良いアイルランドの民俗音楽が流れていた。

      オーナーの西川 利道さんは室内を清掃するときに、この音楽がお気に入りだという。早速、今回のテーマである農泊を実践している西川さんの実感をうかがった。

      西川さん:楽しいですよ、やっぱり。日本人はもちろん海外の人も来られます。だから私が外国に行かなくても海外旅行をしている気分になります。

      宣伝はしておらず、4月から登録を始めた宿泊予約サイトAirbnbなどを通じて一年で約100組みが訪れている。宿泊者は、ほぼ伊勢神宮に向かう人。

      JOTUL社製の中で一番小さいタイプの薪ストーブ。これを使ってみたいという薪ストーブファンも訪れたことがあるという。

      それにしてもスタイリッシュな室内。雑貨、建材、家具など一点ずつじっくりと眺めたくなる。

      御絲織(みいとおり)の工場で使われていた木材を再利用。
      木KION音

      西川さん:この机は明和町にあった御絲織(みいとおり)の工場で使われていた染料の甕の蓋(かめのふた)を再利用しています。できるだけ自然由来のものを使いたくて。土間にも米の籾殻を入れたり、スピーカーは隣りの松阪市に工房がある木KION音という木製で障害物があっても全体に響く構造です。

      六月農園では農業体験を行うこともでき、更に県内外から客が訪れる人気のフレンチレストランRyuとコラボレーション企画として、レストランでディナーを食べるとシェフ手作りの朝食を食べられる特別プランもある。

      西川さん:もともとはRyuさんに野菜を卸していたことがきっかけで、このような企画ができました。

      西川さんは脱サラをしたIターン移住者だ。ブラジルに生まれ兵庫県で育った。就職した大手印刷会社では企画やディレクションの仕事を16年担当。祖父の代、農家だった明和町の実家へ7年前に移住した。農作業で使う倉庫を建て替え、hanare 6tsukiを作った。

      西川さん:若いときは「ぜったい田舎なんか」と思っていました。でも40歳に近づくにつれ、意識が変わっていきました。子どもを田舎で育てたいと思ったり、妻も田舎暮らしに憧れていたんです。

      農業経験ゼロだった西川さんは、今では約60種類の無農薬野菜を育て、無農薬野菜の生産グループ「ななほし会」のメンバーとして、健康志向の定期宅配サービス「らでぃっしゅぼーや」などに販売。

      西川さん:半農半Xが田舎暮らしにはピッタリのライフスタイルだと感じています。

      奥さんは看護師なので、西川さんは一人で農業と農泊を営んでいる。したがって、農業を大きくするより、農家を多面化することの可能性を感じているという。

      西川さん:農業は野菜を作るのがメインの仕事です。でもそれだけじゃない。農作業など農家の暮らしをコトとして販売できます。農家が何気なく毎日見ている美しい景色もサービスになる。そう考えると農家を多面化して売れます。農作物の加工品だけじゃない六次産業です。あと農家として直にお客さんに接するのも良い経験になります。

      取材を終えるころ、hanare 6tsukiから美しい夕陽を眺めた。ここではいつもよりゆっくりと時間が過ぎていく。土に触れ、地元の野菜などで夕陽を眺めながら時間をかけて夕食を作り、大切な人と味わう。そんな贅沢な時間が、ここ明和町では体験することができる。

      インターネットの星の数だけでは、個々の希望にあった旅や宿は見つけられない。この先、私たちはどんな価値観を作り、幸せを噛みしめるのだろう。例えば明和町に農泊をできる場所が増えれば、きっと日本の都市部や海外からも人が訪れる。訪れる人は癒され、明和町の魅力は磨かれる。

      農家の暮らしを旅することで、食べることだって大切に考えるようになる。きっとそれは農耕民族だった私たち日本人にとって、とても自然な原点回帰ではないだろうか。そして将来、私たちが南仏のワイン畑を旅するように、海外の人が日本の田園や酒蔵を巡ることは珍しいことではなくなる気がした。

       


       

      【タイアップ】

      明和DMOは新たな繋がりを歓迎しています。
      ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。

      一般社団法人 明和町観光商社(DMO)
      三重県多気郡明和町大堀川新田9番地
      tel 0596-67-6850
      hp https://dmo.hana-meiwa.jp
      fb https://www.facebook.com/一般社団法人明和観光商社-875539542792788/

       


       

      【取材協力】

      旭酒造
      三重県多気郡明和町大字山大淀3032
      tel 0596-55-2628
      hp http://www.asahisyuzou.jp

      iBroom
      三重県多気郡明和町根倉1333
      tel 090-9179-1908
      hp https://ibroom-mie.com
      fb https://www.facebook.com/IBroomアイブローム-928537473895990/
      in https://www.instagram.com/ibroom846/

      六月農園・hanare 6tsuki
      三重県多気郡明和町大字坂本1336
      tel 0596-63-6023
      hp http://6tsuki.jp
      fb 六月農園 https://www.facebook.com/6tsuki/ 
      fb hanare 6tsuki https://www.facebook.com/hanare6tsuki/
      in https://www.instagram.com/carlos.nishikawa/

       

      OTONAMIE PUSH!! EVENT【2019.12.19update】

      \今週のドプッシュ!/
      OTONAMIE福田です。
      今週はローカル・場・働き方をじっくりと考える時間をご紹介します。

      特徴はゲストに各地から実践者がゴソッと集まっているところ。
      ”場”を活かしたコミュニティ空間を生み出したい方はぜひ♪

      -・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
      つくろう!ローカルエリアにあたらしい”場・空間・働き方”を。
      あたらしい人と人とのつながりを生み出すコミュニティプラットフォームがこれからのローカルエリアの未来を変える。

      働き方が多様化し、都市部に縛られない暮らしを選択する若者たちが少しずつ増えてきています。
      彼らにとって、地域(ローカル)は豊かな自然に育まれた最高級の食材と出会える場所でもあり魅力的な子育て環境、あたらしい視点でローカルの価値を見出しています。

      ただ、全く何もないエリアから、0からはじめるのはとてもリスクのあること。

      ローカルエリアでサバイブしていくためには、同じ価値観を持つ仲間との緩やかなつながりや、地域特有の課題を一緒になって解決していく連携も大切になってきます。
      そういった地域(ローカル)を舞台に、たくましく生きていくためのハブとなる“場”がある地域と、ない地域では数年後に大きな差が生まれています。

      2020年の1月、地域で人と人をつなぐ、魅力的な”場”を生み出すことを目指すためのスクールイベントを開催します。
      -・-・-・-・-・-・-・
      愛知県豊田市の北東端にある稲武。愛知・長野・岐阜の3県境に位置する山里。
      春には美しい桜が咲き、秋には素晴らしい紅葉を楽しむことができる里山エリアでもあります。
      この稲武も全国の中山間地域同様、高齢化と人口減少が進む中で、昔ながらの古民家などの遊休不動産が数多く残され、今あたらしい担い手による有効活用の機会を待っている状態です。

      そこで、この愛知県豊田市稲武地域を舞台に、「場づくりの学校」を開催。

      今ローカルを舞台にさまざまな“場”をひらき、人と人とのつながり、新しい働き方そして地域経済を動かし始めている実践者と、この稲武はもちろん、ローカルエリアで何か新しいチャレンジや働き方をしてみたい方々が実際に二日間共に過ごすスペシャルイベント。
      特にローカルエリアで「コワーキングスペース」や「ゲストハウス」など、”場”を活かしたコミュニティ空間を生み出したい方、沢山のエントリーお待ちしております!


      名称:
      ローカル・場づくりの学校ー新しい働き方を考える二日間ー
      日時:2020年1月11日(土)−12日(日)※二日続けてのプログラムとなります
      開始11日12:00- 終了12日17:00
      場所:愛知県豊田市稲武地域
      プログラム概要:
      ▼DAY1
      ・【フィールドワーク】稲武エリア・フィールドワーク/遊休資産のチェックポイント/町の魅力発掘
      ・【講義】全国のローカルエリアでの場づくりの起こし方
      ・【ワークショップ】エリア分析/魅力の再定義
      ▼DAY2
      ・【講義】愛知・岐阜・長野の“場づくり”実践者5トーク
      ・【ワークショップ】稲武の資産を活用したアイデア構築・発表まで
      プログラム特徴:
      ①実践者から学ぶ
      地域に根ざした”場を生み出したい!”、はじめる予定のある人たちが集い、実際にローカルコーワキングやゲストハウスを運営する実践者たちと共に学び成長しあえるプログラム。VISIONづくり・設計・人材育成・広報・運営ノウハウ・地域連携等、場づくりを活かした地域活性のあり方を対話を通して深掘ります。

      ②地域(稲武)に特化した場づくり
      なぜ、今地域にコワーキングスペースやコミュニティスペースが必要なのか?それぞれの地域ごとに魅力があり、その魅力に魅せられた移住者が少しずつ集い始めた時、その地域を未来を一緒になって考え、アクションしていける場所が必ず必要になります。本プログラムでは、ローカルでどのような”場”が人と人をつなぐハブになれるのか?稲武という中山間地域の町をフィールドワークしながら、さまざまなスキルとアイデアを持つメンバーと一緒に考えます。

      ③地域の歴史と文化を知る、町民の皆さんとのつながり
      場をつくる前にやはり一番大切なのは、地域で実際に暮らし、生活をしている方々の息遣いを知ること。その地域で昔から続いているお祭りや風習、そして今暮らしている方々が望んでいる町の未来とは何か?プログラムを通じて、フィールドワークや懇親会を通して、リアルな声を聞きながらアイデアを一緒に考えることができるプログラムです。

      参加費:一般の方:¥20,000-(イベント費・宿泊・食費・懇親会費含む)
      稲武在住の方:参加費無料(宿泊、食事、懇親会への参加を希望される方は、当日別途徴収します)
      ※費用は予定になります、前後する可能性がございます
      ※参加費は当日現金でお支払いいただきます
      -・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○
      プログラムコーディネーター:
      >坂本 大祐 / Daisuke Sakamoto
      profile: 1975年、大阪府生まれ。和歌山県でデザイナーとして活動をスタート。身体を壊したのを機に、2006年、両親が移住していた奈良県・東吉野村へと拠点を移す。移住後は県外の仕事を受けながら、今までの働き方や生活を見直し、自分にとって居心地のいい新たなライフスタイルを模索。ある出会いをきっかけに、奈良県内の仕事が増え、商品やプロジェクトなどの企画立案からディレクションまで手がけるデザイナーとしてさまざまな案件に携わる。2015年3月にオープンした「OFFICE CAMP HIGASHIYOSHINO」設立時にも企画からデザイン、運営までを担当。村と外をつなぐパイプ役として、東吉野村を拠点に活動中。
      一般社団法人ローカルコワーク・アソシエーション 代表理事
      奈良県東吉野コワーキング OFFICE CAMP 東吉野
      http://officecamp.jp

      >森川 正信 / Masanobu Morikawa
      profile: 1976年横浜生まれ。地域に根ざしたプロジェクトやプロダクトのディレクションを行いながら、デザインや映像制作、クリエイティブ全般を行なっている。横浜のコワーキングスペース&シェアオフィス「マスマス関内フューチャーセンター」で企画のプランニング&コミュニケーションデザインを担当、間伐材プロジェクト「山北プロジェクト」も実践している。横浜帆布鞄とのコラボアイテム「Tsuchibag」の企画や、大田区蒲田で城南信用金庫として初のシェアオフィス・創業支援施設「J-Create+」ブランディングを担当。 マスマススクエア株式会社 代表 / LIFT45 デザイナー。
      一般社団法人ローカルコワーク・アソシエーション 理事
      神奈川県横浜市 mass×mass関内フューチャーセンター
      https://massmass.jp
      東京都大田区 J-Create+
      https://j-createplus.jp
      >鈴木 哲也 / Tetsuya Suzuki
      profile: 茨城県出身。横浜市在住。コワーキング&カフェyuinowa運営者。
      ヤフー株式会社地方創生チームに所属し、全国の地方創生案件、茨城県結城市のプロジェクトを担当。古き良き城下町の資源を活かした「結い市」「結いのおと」などのイベントを実施。2017年8月に築80年の呉服店をリノベーションしたyuinowaを立ち上げた。
      また、3年半宮城県石巻市に常駐し復興支援事業を行い、サイクルイベント「ツール・ド・東北」の立ち上げや、地方の人々と観光客をつなぐ「イベント民泊」、東北の生産者の商品わPRし、販売する「復興デパートメント」を企画運営。
      一般社団法人ローカルコワーク・アソシエーション 理事
      茨城県結城市 コワーキング・シェアスペース yuinowa
      http://yuinowa.jp
      “場づくり”実践者 ゲスト講師:
      【ゲストハウス・シェアハウスユニット】
      ・水谷 岳史(ロングルーフ/名古屋市/シェアハウス)
      https://note.mu/long_roof/n/nb5cfd215dde5
      ・加納 実久(/Village AOYA/石巻市/ゲストハウス)
      https://nazoventour.wixsite.com/villageaoya
      【コワーキングユニット】
      ・原 朋也・房枝(holidaypark roastworks/中津川/コワーキング&カフェ)
      https://www.facebook.com/holidaypark.rw/
      ・加藤 直詳(hoo!hoo!/新城市/ゲストハウス&コワーキング)
      http://hooihooi.com/
      ・飯田 圭(camping office osoto/岡崎市/コワーキング)
      https://osoto.net/
      ・福田 ミキ(ニカイ/桑名市/コワーキング)
      https://b-l.jp/2F/
      ※講師は入れ替わる可能性がございます
      -・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○-・-○
      エントリーフォーム(こちらからお申し込みください)
      https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfMfJd6mh95-YoeZ95VQ2mfVvMVN7Om_byMr6uD0Ef3g0lH-A/viewform

      こんにちは!広報担当のともーこです!
      今週も愉しいイベント情報が寄せられています。ぜひご覧ください!
      また、皆さまからのイベント情報もドシドシ募集中です!
      ※各イベントへのお問い合わせは、各イベントのお問い合わせ先にお願いします。
      ※イベントの詳細はフライヤーまたは、各HP、主催者にご確認ください。
      じぶんの未来を創造しよう
      ジャンル:キャリア  SDGs
      日程:2019年12月21日(土)
      時間:第一部 13:30〜14:30 第二部 14:45〜16:20
      場所:三重県津市一身田町2843高田高校 受付本館一階事務所前
      費用:無料
      主催者:マナビバlink NEO Updater
      お問い合わせ先:manabiba.link@gmail.com マナビバlink代表 松井京介 08046508576
      主催者からのメッセージ:
      「高校生が主体の高校生の将来を考えるキャリア学習会」第1部は看護について
      高田高校の内部で、人気のある職業である看護分野をテーマにし、今働いている方や大学で学んでる方と将来看護分野に行きたいと考えている高校生との座談会です。高校生が看護分野について持っている疑問などを看護を学んでいる人や働いている人がそれに答え、進路に繋げてもらおうという企画です。※参加は高校生のみ第2部はSDGsについて
      こちらはどなたでも参加できる企画です
      近年注目度の上がってきているSDGs
      ですが高校生の中での知名度はものすごく低いです。でも社会人になる頃にはSDGsは、最終期に入っています。なのでなるべく早く知り、アンテナを立てれるようにと思い、テーマをSDGsにしました。また大人の人と触れ合う機会が少ない高校という社会に生きている高校生が大人の人達と触れ合うことでなにか将来について考える機会になればと思っています。大人の方も高校生のフレッシュな感性に触れる機会だと思っています
      このイベントは未来を生きる自分たちが未来を作るべきだと考えている若者が企画したものです。是非ご参加ください!!
      イベントに関するHPやFacebookなどのリンク先:https://forms.gle/muuewCFwSK4ibMeb8
      親子きのこ教室
      ジャンル:野外体験
      日程:2020年2月8日(土)
      時間:8:00~11:00頃まで
      場所:(株)岩出菌学研究所 三重県津市末広町1-9
      費用:1,000円(税込)/家族
      主催者:(株)岩出菌学研究所 後援:(株)シエン
      お問い合わせ先:059-228-5786 kinoko@iwade101.com 福本 武司
      主催者からのメッセージ:来年で14回目となる「親子きのこ教室」です。コナラ・クヌギの原木にシイタケ菌がまん延した種駒を家族で打ち付けてるイベントです。
      スーパーで売っている「きのこ」も美味しいですが、きのこが成長する様子や原木シイタケの美味しさも発見して欲しいと考えています。
      イベントに関するHPやFacebookなどのリンク先:https://twitter.com/iwade_kinoko

      皆様からもイベント情報を募集しています!

      お寄せいただいたすべてのイベントを掲載できる訳ではありませんが、OTONAMIEの読者の皆様が楽しめそうなイベント情報を、編集部がピックアップして掲載いたします。
      お気軽に下記メールフォームからイベント情報をお寄せください。
      ※Macの純正ブラウザ「Safari」からは送信エラーになる場合がありますので、Google Chromeなどから送信してください。

        ▼添付画像(イメージ写真やフライヤーなど)を3点まで送信できます▼
        1つの画像の容量は2.5MBが上限です。
        画像データの形式はgif、png、jpg、jpeg、pdfに対応しています。

        地物でつくる、みえごはん!野あそび餅で、もっとあそんでみた。年末特別編

        皆さん!赤福ってご存知ですよね?
        おかげ横丁に本店がある言わずと知れた伊勢の名物です。
        この赤福から、毎日500個限定で発売されている『野あそび餅』ってご存知ですか?
        赤福ファンの私は並んで買って来ました!

        ジャンッ!!
        野あそび餅!!

        4色のお餅。食べたい…。

        なになに?白あん、緑あん、黄あん、黒あん。
        それぞれこだわりが!食べたい…

        食べたい…のを我慢して今回はアレンジを加えてみました!
        せっかくの野あそび餅を…とか思ってるでしょ!?
        そ・れ・が!!
        このアレンジ、とっても美味しくできたのです!是非試してもらいたい!

        さぁ!
        まずは白小豆と手亡豆を合わせた『白あん』から!

        さっぱりに見える白あんですが、しっかり甘みがあるので、ジューシーフルーツと合わせて頂きます。
        う〜ん!じゅわっと広がった果汁を追いかけてあんこのトロッと甘みが交わります!その後に豆の余韻が。
        逆大福のような味わいに!

        続きまして、大麦若葉の『緑あん』
        抹茶じゃないんだー!!
        こちらは塩のジェラートと一緒に最中に挟んでみました。

        あらま、なんて美味しいの!?パリッと最中を割ると爽やかな緑の味わい。抹茶とも違う、なんと説明したらいいのだろう大麦若葉。一度ご賞味あれ!
        ちなみに最中は某駄菓子が入っていた入れ物の最中。

        やっぱり気になるのはこの黄色。
        とうもろこしの『黄あん』です!
        食べてみたかったのよ!ちょこっとあんこをつまみ食い。ふむふむ、これはアレが合うぞ!
        クリームチーズ!

        大胆に乗せて、バーナーでコーンと一緒に炙ってみました。こ…これは。我ながら美味しすぎました。
        先に炙りの風味が口に広がり、チーズの酸味も追いかけてくるのですが、さすがあんこ!
        そのあとにしっかり主張してくるのです!この味の変化で、更にとうもろこしあんの風味を際立たせることができました!
        なかなかバーナーはご家庭には無いと思うので、魚のグリルやコンロでチーズだけ炙るのもオススメ!炙らなくてもクリームチーズとのコラボもオススメ!

        最後になりました。
        黒砂糖風味の『黒あん』
        これは色合いから考えました!

        この濃い色のあんこといったらコレだよね、おしるこ!
        深い甘みの黒糖にはお湯で溶いてみました。
        少し水を加えるだけで、お餅に纏っていたあんこはホロホロと崩れ、柔らかそうな真っ白なお餅が顔を出しました。火にかけて温まったら、最後にひとつまみ塩を加えて味を引き締たら…うん。決まった!!
        なんとも美味い!!あー日本に産まれてよかったー!!
        たまにちょっと放置してしまったお餅がカピカピになっちゃったりしません?そんな時もこのおしるこアレンジはいいかもしれませんね。

        こんな風に今回は勝手に『野あそび餅』にアレンジを加えてみました!みなさんも是非アレンジを楽しんでもらいたいと思います。
        あ、そのままでももちろん!赤福は美味しいですけどねっ!!
        それでは良いお年をお迎えください。

         

        美しさはつま先から・・・。靴業界では珍しい女性職人の方にお会いしました。

         

        洋服のコーディネートは簡単なようで難しいのは周知の事実で・・・。
        こーでねーと!とか言ってる場合じゃなくてね、割と本当に切実に思うわけです。
        たまに上手いこと着飾ってみたものの、下駄箱の靴を確認してがっかりしたことも何度か・・・。服にあわないものばかりで!
        足元も大事だなぁ、と思う次第なのです。

        さて、知人から靴の展示会に行きたいとの話がありまして。
        どうも、以前、お話を伺おうと思っていたものの、お時間の都合で望みかなわなかったBelpassoのオーナー様がいらっしゃってるとのこと。
        ようやくお会いできるとあって同行させてもらい、はやる気持ちを抑えて会場へ!

        今回は女性靴職人の捧 恭子さんにお会いして、お話を聞かせていただきました。

          

        <Q1>
        早速ですが、靴を作るきっかけや職人暦を教えていただけますか?

        <A1>
        靴を作り始めて30年くらいになります。
        もともとは美大で工芸科に進みました。工芸科は生活を心地よいものにするための、陶芸や漆とかの品を作る科で、私は染め物を専攻し、染め屏風とか着物とかを作っていました。
        卒業後はヨーガン・レールに就職したのですが、入社後二年くらいして母がリウマチ性の外反母趾に。自分も外反母趾になってきて、既存の靴では足が痛いし、気持ちよくはける靴がないことから、靴の世界に入りました。
        服飾とは全く違う世界にはいったので、最初は凄くびっくりしたのを覚えてます。

        <Q2>
        靴を作る作業って、大変ですか?

        <A2>
        凄く力のいる仕事です。革靴に釘を刺したりとか作業をするのに強い力が必要になるんです。男性と違って、力の入り方が違うので凄く力がいります。その際に、歯をかみ締め過ぎて、歯が割れたり皹が入ったり。
        なので、歯科に診療して貰った時、先生に「アスリートですか?」と聞かれたことがあります(笑)。

          

        <Q3>
        靴を作る上で意識していることってなんでしょうか?

        <A3>
        かかとの中心とヒールの中心が揃って、しっかり重心が下に落ちる。また、靴のアーチが足裏全体にかかりるような、体を支えれるようなアーチにするようにしています。
        ヒールが高い靴によっては前のめりになったり、足が滑りやすくなってしまうので、そうならないように工夫しながら作っています。
        靴のかかと部分に葉っぱをあしらっているものがあるのですが、デザインとして以外に「靴べら」として活用できるようにしています。

         

        <Q4>
        前回の展示会では山桜をイメージした作品を展示されていましたが、今回のコンセプトは何でしょうか?

        <A4>
        森をイメージしています。
        ギャラリーに森をイメージした展示を相談したところ、ブライダルでも可愛い雰囲気ではなく、木の枝をつかったナチュラルな感じの空間演出をされるデザイナーの方をご紹介いただきました。その時に見せていただいたお写真が非常にイメージに合っていることを伝えたら、この樹木を作ってくださって。
        この木から発生している感じで靴の配置レイアウトを決めました。
        正面の大きな樹木のオブジェの左側に菖蒲をイメージしたショートブーツやサンダルを展示して、湿地帯の雰囲気を。
        枝から伸びる葉っぱとか、風に吹かれた葉っぱとか花弁をイメージした靴は、アトランダムに壁に展示しています。
        あとは、草の中だったり、ケヤキの落ち葉、蔦とか、リンゴとかの植物をテーマにしたものを展示しています。

        <Q5>
        リンゴの可愛い靴を見つけました。凄く小さい靴ですけど、お子様ようですか?

        <A5>
        これは、ファーストシューズです。大きくなっても、記念の品としても残しておけるように作ってあります。
        靴の裏側に、赤ちゃんのお名前とお誕生日を刻印します。
        おばあちゃんが買ったり、職場で皆様が出産祝いのプレゼントとして購入したりされています。

        <Q6>
        片足だけの空飛ぶ靴がありましたが、あれはどういう意味があってのことでしょうか?

        <A6>
        妖精をイメージして展示しています。
        実は、ウェディング用の靴として制作したもので、ミラノでウェディングのオートクチュールデザイナーさんが靴を見てくださることになりました。スケジュールが立て込んでいたために、片足しか作れませんでしたが、凄く誉めて頂けました。
        今回、森をイメージした展示なので、森には花だけではなく妖精だっているだろうという発想で、翔んでるいる妖精に見立てて展示させて貰っています。

        <Q7>
        一番の思い入れがある靴はありますか?

        <A7>
        「朝露」という靴、一番最初の頃から作っているデザインの靴です。
        前々回、VOLVOXさんで開催した際、25年前に三重県で靴の展示をした時に購入してくださった方が、その時の靴を履いて来場して下さいました。丁寧にメンテナンスをして下さって、本当に嬉しかったです。

        Belpasso 公式URL:http://belpasso-acs.info/

        三重県明和町にできた観光商社(DMO)。地域の扉を開く次世代体験型観光が楽しい。

        空が広い町。

        人は何かを考えたり誰かを想うとき、空を見上げることがある。そこに答えがあるわけではないのに、青空に浮かぶ雲や月夜を眺めたりする。

        “明和町の好きなところですか?そうですね、何もないけど空が広いところ”

        幾度か明和町を取材して地元の人に質問をすると、そんな答えが返ってくることが多い。空が広い明和町は、人口約2.3万人の町で山がない。田畑が広がる平らな地形の伊勢平野にある。山もビル群もないと空は広く、西を眺めれば遠くに連なる山脈は、まるでパノラマ写真を見ているような感覚になる。そして東側は穏やかな伊勢湾の海岸線が続いている。

        左:小澤さん 右:秋山さん

        今回、明和観光商社(以下、明和DMO)ができたと聞いて訪れたのは、元保育園を活用した事務所。出迎えてくれたスタッフの小澤さんと秋山さん。どちらも県外からの移住者だ。そこであらためて聞いてみた。明和町の好きなところってどこですか?

        小澤さん:空が広いところですね。

         

        これからの時代に必要なパートナーシップ。

        明和町の北は松阪牛で有名な松阪市、南は伊勢神宮がある伊勢市で、古代から南北朝時代まで伊勢神宮に使える斎王(未婚の皇族女性)が暮らした国史跡の斎宮跡が発掘され、歴史好きの観光地となっている。

        明和DMOのコンセプトは「悠久の平安 よみがえる遺跡とHANAのまち」。
        HANAとは、
        ・H=Health&Healing(心と体の健康・癒し)
        ・A=Agriculture(農水産物)
        ・N=Nature(空、農村風景、花等の自然)
        ・A=Activity(体験プログラム)
        を意味し、2019年1月に設立、2019年8月に観光庁の日本版DMO候補法人のひとつに登録された一般社団法人だ。

        デンマークの首都コペンハーゲン

        DMOは世界的な流れで、中でも2017年にコペンハーゲン市が「観光客として扱われたい観光客は激減した」などを理由に、観光の終焉を宣言し、観光客を一時的な市民として町や暮らしを体験するという方向にシフトしたことは話題となった。欧米では観光のDMO化が進み、成功事例も相次いでいる。観光DMOを簡単に書くと、地域が自ら観光を基軸に稼ぐ力を身に付け、持続的に発展することが目的だ。

        明和DMOも地域の産業、伝統、自然などに着目し、12の事業を作り一斉に走り出している。地域限定旅行業の資格を持つ秋山さんが担当するのは、旅行商品の造成や農家民泊、情報発信など。秋山さんは大阪府出身で伊勢市の皇學館大学に進学し、産学官連携から生まれた日本酒「神都の祈り」の開発時に明和町と関わったことが、明和DMOに地域おこし協力隊として赴任するきっかけとなった。

        秋山さん:知らないことだらけで戸惑うことも多い毎日ですが、明和町はちょっとだけ知ってる地域なので安心感があります。

        そんな秋山さんと明和町役場に向かった。

        DMOに認定される基本的な条件として、地域の行政や団体との連携が欠かせない。明和DMOも地元の行政、観光協会、商工会など各種団体と連携している。町の担当課である明和町防災企画課長の奥田さんにお話をうかがった。

        左:明和町防災企画課 奥田課長

        奥田さん:若い世代が活発になると、元気な町になると信じています。稼ぐ力を地域にも発展させて欲しいです。

        明和DMOのスタッフはほとんどが町外出身者。したがって明和町に暮らす人を紹介して欲しい場合など、役場に相談することもある。地元を熟知する行政マンは、頼もしいパートナーだ。

         

        観る観光から、体験する旅へ。

        瀬田さん

        明和DMOの事務所のすぐ近くには大淀漁港と大淀海岸がある。ヘルスツーリズム担当の瀬田さんにご案内いただいた。

        瀬田さんが乗っている自転車は、斎宮駅で貸し出し予定の電動式レンタサイクル。レンタサイクルで伊勢神宮を1泊2日で目指すコースもあり、大淀海岸も立ち寄りスポットになっている。瀬田さんは、斎王まつりの第26代斎王役などの経歴を持つ。さらに三重県初となるヘルスツーリズム認証を受けたプログラム「大淀海岸タラソテラピーウォーク」を担当するなど大淀海岸を活かした事業も展開する。

        瀬田さん:伝説の初代斎王、豊鋤入姫命の跡を継いで天照大神を大和から伊勢にお連れし、伊勢神宮(内宮)を創ったとされているのが倭姫命です。また斎王が伊勢へ向かう際に、禊ぎをしたのが大淀海岸といわれています。日の出もとてもきれいな場所なんですよ。

        髙村さん

        事務所に戻ると、商品開発担当の髙村さんが帰ってきていた。昼間は特産品の開発やインターネットでの商品販売のために、地元の事業者と打合せが続く。明和町には伊勢海老や鮑などの特産品はないが、国内シェア7割を占める伊勢ひじきや農産会社が六次化で手がけるスイーツなどがある。

        髙村さん:事業者さんにヒアリングして、商品の付加価値やネットでの販売規格などを考えて提案しています。

        今回、明和DMOのスタッフを取材して感じたのは若さだ。地方創生という時代のニーズに対応できる若者が育ちつつある現代。そんな若者を育てる、明和町地方創生アドバイザーと明和町DMO事務局長に話しを聞いた。

         

        もしかすると、その地の魅力を知らなかっただけかも知れない、日本の地域の可能性。

        明和町地方創生アドバイザー 千田 良仁さん
        皇學館大学 現代日本社会学部 教授。
        香川県さぬき市出身。専門は農林漁業経済学、地域イノベーション論。全国の中山間地域でヒト・モノ・カネのコーディネートを通じた地域資源の発掘・利活用による地域活性化の支援、および大学と地域の連携によるイノベーション創出をテーマに研究、活動を行っている。地方創生アドバイザー(久慈市、明和町、吉賀町)を兼務。

         

        明和DMO事務局長 安藤 直樹さん
        岐阜県中津川市加子母の「道の駅かしも」で、2004年売上7千万円を2013年に1億5千万円に増収した名物駅長。九州・大分県の出身。広島の大学で樹木学や生態学を学び、環境調査のコンサルタント会社に勤めた後、道の駅の責任者に。農泊ビジネスの可能性、面白さを感じ、新しいチャレンジとして、明和観光商社の事務局長を務める。

        DMOは限られた期間で収益を上げることが、国の認定条件とされている。地域づくりのプロはそれをどのように捉えているのだろう。

        千田さん:12の事業を一斉に始めたのは、それぞれが絡み合って相乗効果が生まれるからです。3年で採算ベースに乗せるには12事業くらいはやらなくては。今は地域おこし協力隊のスタッフが担当していますが、将来的には地域の人の雇用の場にしたいです。

        安藤さん:自分のなかで大きなテーマがあります。それは最終的に地元の人がやりたいことを応援するということ。中津川の道の駅ではアルバイトをしていた高校生が進学後にUターンで帰ってきたり、道の駅に集まる人同士の活動から特産品開発として商品化もされ、結果的に外部の人も集まりました。

        私感だが、生まれ育ち、今なお暮らしている地元の魅力は見つけにくい。日常を過ごす家に特別感を持たないのと同じように。しかし外部から友人や知人がやってきて「ここいいね、あそこもいいね」と聞くと、言われれば確かにそうかも知れないと気付くこともある。

        地域づくりのプロと、地域外からやってきた若者が感じている明和町の魅力に、町内外の人が繋がっていく。そして観るだけの観光地ではなく、気軽に地域の魅力や暮らしを体験できる、時代に合致した新しい観光を軸に展開していく。より伊勢神宮を楽しむために斎宮に立ち寄るのもいいし、明和の農業や漁業に触れる旅や、自然と向き合う冬キャンプも楽しそうだ。そこに今回のようなDMOスタッフというナビゲーターがいたならば、旅はより楽しくなる。

         

        明和DMOの扉をノックしてみよう。

        翌朝、大淀海岸で日の出を眺めた。斎王の禊ぎではないが、少し心が洗われていく気がした。まだ知らない地域の暮らしや風土に触れることは、既存の自分をアップデートしているようで爽快だ。

        さて、極端な過疎地でもなく田舎過ぎない明和町。地元に暮らす人が「ふつう」と感じていることを若手の力で時代のニーズに合わせた観光資源に変換していく。そんな時代がやってきたのかと思うと、日本全国の「何もない」と地元の人がいう地域の可能性を感じた。あなたの暮らす町でも何気ない「モノ・コト」が観光資源に変わる日も、遠くないのかも知れない。

         


         

        明和DMOは新たな繋がりを歓迎しています。
        ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。

        一般社団法人 明和観光商社(DMO)
        三重県多気郡明和町大堀川新田9番地
        tel 0596-67-6850
        hp https://dmo.hana-meiwa.jp
        fb https://www.facebook.com/一般社団法人明和観光商社-875539542792788/

        桔梗屋の五目中華はソウルフード 。桑名の遺産「桑栄メイト」〜その記憶消えぬよう〜

        昭和から46年間愛され続けた渋ビル「桑栄メイト」

        JR東海・近鉄・養老鉄道が乗り入れる桑名駅舎に直結し、町の象徴的存在である「桑栄メイト

        来年8月に向けて、東西自由通路と新駅舎の建設が進んでおり、この愛すべきビルは閉鎖が囁かれている。

        趣溢れるメイトがなくなってしまうなんて…

        特に二階は、味の街と名乗るほどソウルフードの集合体。

        またこれは個人的な思い入れだが、私自身、桑名に移住した際、駅を降り立ち一番最初に目にしたのがこのメイト。

        想像以上に渋すぎた駅ビルに泣き崩れたわけだけど、今や桑名を語る上で、絶対に外せない想い入れ深い場所になっている。

        お気づきだろうか、秀逸なメイトのロゴマーク

        時代と共に忘れ去られていくかもしれないこのシンボルを、これから記録に遺していきたいと思う。

        photo / y_imura

         

        桑名のソウルフード 桔梗屋の五目中華

        今回お邪魔したのは、麺類・お食事処「桔梗屋

        1952年創業の老舗で、もともとは桑名駅前と一番街に店舗を構えていた。

        一番街の店舗ではかき氷メニューもあった

        「旅行帰りに恋しくなる味」

        「二日酔いの臓器が癒される」

        「地元に帰ったら必ず来る故郷の味」

        そんな声を耳にするほど、地元の人たちが愛してやまないのはこれ。

        野菜たっぷりの”五目中華

        疲れている時に食べたいのはもうこれしかないかもしれない…。

        まるで処方箋。

         

        果てしなく優しくクリアな中華そば

        大将:うちはもとはうどん屋。今もうどん屋やけど、中華そば始めたら人気出ちゃってね

        うどんや蕎麦など色々あるなか、中華そばのバリエーションが豊富な桔梗屋。

        出汁は魚ベースの和風。

        元気な時もお疲れな時も、スッと身体に沁み入るさっぱり優しいお味

        果てしなく優しく、果てしなくクリアなのだ。

        無添加で具も手作り。なんなら離乳食でもいけるレベルと大将は仰る。

        自家製チャーシュー麺

        こちらは天ぷら中華。

        言われてみればあまり見ない天ぷら×ラーメンという組み合わせも、あっさり出汁ゆえに成り立つメニュー。

        そうそう、桔梗屋の天ぷらは、いつでもカリッと揚げ立て。

        昔は揚げたての天ぷらを出す麺処は、珍しかったのだそう。

        カウンターに寿司屋並みのネタケースがあった頃も

        ところで大将のおすすめは??

        大将:中華そばとご飯のラーメンライスかな

        中華そばの丼に白飯を入れるのではなく、白飯に中華そばを乗せて食べるのだとか。

        大将:お客さんがやっているのを真似してみたら意外とハマってね、一時そればっかやってたよ(笑)

         

        麺はどれもこれも自家製

        桔梗屋の麺は全て自家製

        この麺が、とにかくめちゃ美味しい。

        中華麺やうどん、蕎麦、きしめん、季節の煮込み用の麺や冷麦などなど、約5種ほどを毎朝7時から仕込まれているのだ。

        因みに季節メニューが出るタイミングは、大将の体感次第。

        今年も夏の気配を感じた頃に、冷やし中華が始まっていた。

         

        桔梗屋さんにとって桑栄メイトとは?そして今後は?

        2020年7月3日。桑栄メイトの閉鎖が直前に迫る中、47年間ここで商売されてきた桔梗屋さんを改めて訪ねた。

        大将:メイト開業当時は駅前開発によってパルビルと桑栄メイトに店舗が集結してね。通路と歩道橋が一杯になるほどお客さんがすごかったよ。

        そんな大将も御年70歳。惜しむお客さんで連日行列ができている。

        大将:ありがたいよね。みんな声掛けてくれるで。アルバイトで来てた子や、昔から世話になって贔屓にしてくれた方々もね。とにかくありがたい。

        ――桔梗屋さんにとって常連さんたちはどんな存在ですか?

        大将:「なんだろうね。見てるんだよね、常連さんだと今日は誰と一緒だなとかね。例えば、小さかった子が彼女と来るようになって、結婚して子ども連れて来たり、孫と三世代で来る人もいる。親子で来ていたけど子どもさん大きなって夫婦2人に戻ったり、年配夫婦が1人で来るようになることもある。何も聞かんでも、あぁ亡くなっちゃったんだなと思う。そやで人生ずっと見守りながら、流れを一緒に過ごしてきた感じかな」

        ――桔梗屋さんにとって桑栄メイトとは?

        大将:「なんだろうね。メイトとは最初からずっと一緒にやってるから愛着があるよね。一緒に年取ってきた感じ。そんで僕らもお客さんらも一緒に年取ってる。そういうのが楽しかった。人生を共にしている存在かな、僕にとってね」

        --営業はいつまで?そして今後は?

        大将:「あと10年くらい若ければ違ったかもしれないけど、もう70歳だからね。もうええ頃合いやなと思っているよ。寂しいけど、遠くからもお客さんが来てくれて声掛けてくれて、嬉しいですよ、ほんと」

        ソウルフードとして愛された桔梗屋さんの味を頂けるのは7月29日までの予定。但し在庫次第では早めに閉められる可能性もあるよう。

        今年は大将の冷やし中華は食べられなかったな。

        桔梗屋さん、お疲れ様でした。

         

        桔梗屋
        桑名市桑栄町2 桑栄メイト2F

        三重県の外から三重を語る「集い」。に、未来がみえた。

        「度会県」って知ってますか?そう、あの「度会県」ですよ。

        12月某日。大阪市内で「度会県民の集い」が開かれた。

        OTONAMIE3月にレポートした「度会県」イベントの関西地域版だ。

        筆者は再び、その「集い」に参加してみた。

        師走のとある日。

        大阪にある小洒落たカフェの3Fスペース。この日に集まった参加者は18名。

        その多くは、三重県出身者や、以前三重県に勤務していた人や、仕事で関わりを持った人、祖父母や親戚が三重県に住んでいて、小さい頃に遊びに行った記憶があるなど、三重県に何らかの関心や興味のある方々だ。

        そんな人たちが集まって、三重の外から三重について語る「度会県民の集い」。

        実際、三重に住んでいる私からすれば「住んでもいないのに三重のことを思って、自分の時間を割いて、わざわざ休日に集まってきてくれている」と思うと、感慨深い。というか、不思議。

        この日は、三重の地元からはゲストとして、南伊勢町からアサヒ農園代表の田所さんと、尾鷲市の地域おこし協力隊でカフェマドロス代表の三鬼さんも会場入りして、参加者と一緒に懇親を図った。

         

        「集い」は、第一部と第二部の二部構成。第一部は、ゲストからのお話。

        漁村に唯一1件だけあるカフェを復活させた経営者(三鬼さん)と、地元に5代続く蜜柑畑を次世代まで残すべく奔走する農家(田所さん)の話。

        3次産業と1次産業とで、カタチは違えども、地元の食をなりわいとする二人が、日々の暮らしの中から感じていることを語った。

        三鬼さんと田所さん

         

        ゲストの話を食い入る様に聞く参加者の方々。中にはメモを取る人も、いや、結構な率でメモを取っている。みんな真面目だ。

         

        第二部は、三重南部の美味しい食をいただきながらの交流会。

         

        三鬼さんは、尾鷲市の魚を使ってアレンジしたカフェマドロスの名物メニューを持参して。

        田所さんは、愛情込めて育てた自慢のみかんを箱いっぱい。

        その他にも、三重南部の美味しいモノをいただきながら。

        胃袋が満たされると話が弾む。ゲストへの質問や、自分の語りなど、参加者から様々な言葉が聞こえた。時折、会場に大きな笑い声が響く。

         

        そっと、参加者の声に耳を傾けてみる。

        ・三木浦にこんなカフェがあるなんて、ちょっとびっくり

        ・昔、親戚が送ってくれた蜜柑の味が忘れられなくて、今日その味が食べられて感激

        ・地元の味で、キッシュ?って、思ったけど、今日参加してみて分かった気がする

        ・田舎の概念が覆ってくる

        ・真剣に仕事している人の話は凄い。自分も頑張らなくては

        ・今まで何となく就職して働いているけど、今の仕事から出来る範囲で、地域のことを盛り上げれないか…考える切っ掛けになる

        ・三重出身じゃないけど、自分の田舎も高齢化と過疎化が進んでいて…どうすればいいのか考えちゃうな

        ・出てっちゃったクセに…と言われそうだけど、何とかしなくちゃって思うんだよね

        ・趣味が高じて、友人を連れて地元の三重に戻ったりしてる。いつかは…でも今は無理かな

        ・ぶっちゃけ、戻りたいけど、働く場所が田舎にはないよね

        ・病院とか…子どもが居ると田舎で暮らすには不安もあるよね

        ・はじめの一歩がね、勇気なくて

         

        様々な声の中には、本音もポロリ。

        三重が好きで、実家もあるけれど…きっと戻れないであろう現実も。

        都市部で暮らす人たちには、その人なりの、これまでに培ってきた暮らしと人生があるのだ。

         

        ある一人の参加者と話し込んでしまった筆者。

        その人は、三重県南部出身なのだが、大学からはずっと関西で暮らし、実家には年に一度戻るか戻らないか、だったそう。特にこれまで故郷のことを思って暮らしてきた訳ではないけれど、趣味が高じて通っていた場所が、三重の風景に似ていて、「あれ?ココに時間割いて通うなら、実家近くにも似た環境があるじゃん」とある日気づいたそう。「ならば三重県に通えはいいじゃん」と。

        頭から離れていた場所が、ふと記憶と共に、再び身近なものになって甦る。人が行動を起こす切っ掛けなんて、それで十分。壮大なミッションや目的なんて必要なくてラフでいい。

        参加者からのコメントがしたためられた度会県の一筆箋。どれも、今、自分たちが暮らしている地から離れた場所であろう度会県(三重南部)に対する率直な“想い”が込められていた。

        ところで、OTONAMIEの読者は、総務省が提言し進めている「関係人口創出事業」をご存じだろうか。移住した定住人口でもなく、観光による交流人口でもない、特定の地域との関わりを深く持ち続けることで、よりその地域に活力を与えることが出来る人たちを指して関係人口と呼び、その関係人口を創出することで、地方を創生しようとする取り組み。国は、その事業に平成30年度、2.5億円の予算を取った。(WEBで検索すると様々な情報が出てくる。参考までに)全国の地域に対して、この2.5億円という額が多いのか少ないのかは、ここでは不問として…。そういった予算を取ってまで、都市部に集中した人口を地方に目を向けさせる施策を行わないと、もうこの国はたちゆかなくなってきている。 

        江戸時代の人口は1200万人だったらしい。現代は12,618万人。

        三重南部で暮らしていると、過疎化とか限界集落とか、ついつい悲壮感漂うワードを口にしてしまうのだけど、よく考えれば、人口的には元来の姿に戻ってきているだけなのではないか…なら、深刻に考える必要もないのかも。と、今回、この「集い」に参加し、みんなの話を聞きながら筆者はふと思った。

        三重県の外から三重を語る集いに、何がみえたのか。(って、まんまダジャレじゃないですが)

         

        都市部に暮らす人には都市部の暮らし、地方に暮らす人には地方での暮らしがある。どちらかに優劣をつけるのでなく、分断するのでなく、各々の暮らしの中で、時に想いを寄せ合い交流し、互いを尊重しあっていけば、いいのではないか。

         どちらかに…というラインを引くから“限界”というワードが生まれる。融合すればいいのだ。そう考えれば、未来は明るいんじゃないか。とも。

        「集い」では、集まったみんなの笑顔がゆるくていい感じだった。

         

        三重に住んでなくても、三重を応援出来る「度会県」。

        興味がある人は、ぜひ、県民になってみてはいかがだろうか。

        「度会県」WEBサイトをチェック!

        石津御嶽登山競走でヒーヒー言わされて

        養老山地に今年新しいトレイルレースが開催。
        4月に開催の多度山トレイルラン28Km、そして12月に去年から開催された養老山脈トレイルランニングレース41km。そして今回登山口から一気に登る登山競走(バーティカルレース)で距離2.5Km・累積標高600mという非常にきつい石津御嶽登山競走というレースが開催されることになりました。最高齢は77歳で遠方では、群馬県、鳥取県、石川県、富山県からの参加者も。

        他のレースと比べ距離は非常に短いですが、短距離は心拍数が一気に上がり心臓が破裂しそうなほど上がるので非常にきついレースとなります。

        説明会

        まず朝受付終了後競技説明会開催。スタート地点から近い廃校になった学校を利用して開催。

        招待選手

        地元や遠方からの招待選手の挨拶。

        移動

        説明会が終了したら移動してスタート位置に。

        熊注意

        熊出没注意の看板。
        今から山に入ろうとしているのに熊が出る?

        ちびっこスタート

        まずはちびっこスタート!

        世界に羽ばたく山岳アスリートを出す!という夢を抱いた夢づくり事業。当日は約60名という子どもの参加者数は、日本のキッズレースの中でもトップクラスかと。

        スタート!

        続いて大人もスタート!
        知らない人は手前に見える山の山頂がゴール地点だと思ってて、あそこはまだ中間地点。さらにあの後倍の高さのゴール地点が遥か彼方に待ってます。

        登山

         

        スタート直後は走ってましたがその後はずっと歩き。歩いても歩いても階段が続くよどこまでも・・・

        歩く

         

         

         

         

         

         

        歩く

         

         

        歩く

         

        とにかく歩いて一歩ずつ前に進む。

        下ばかり見ていたのでこんな恥ずかしい姿で撮影されてたと気が付く。

        やばい!

        走る

         

         

         

        カメラを見つけ慌てて走り始める。

         

         

        走る

         

        カメラマンを過ぎるまではかっこよく走らないと・・・。

        この後エネルギーを使い果たしまた歩きが始まる。

        景色

         

        途中見えるすばらしい木曽三川の景色を見てもやっぱりきついのはきつい。

        ゴール

        最後の力を振り絞ってゴール手前は頑張って走ってなんとかゴール。

         

        ゴールでジャンプ!

         

        ゴール

         

        ゴール後しばらく立ち上がることが出来ない。心臓バクバクして呼吸を整えるのが大変でした。

         

        下山

        このレースはゴールしたら終了ではなく、先ほど登ったコースをスタート位置まで自分で走って下山しないといけないんです。車も通れない場所なので、途中で怪我をしても自分で歩いて下山しないといけません。

        なんと70歳代の3名さんもちゃんとゴールして下山されてたようです。

        下山中もまだレースは続いているので、後から出発して来た人を応援しながら降りて行きました。この応援が嬉しくってキツくっても頑張って走ろうって気持ちになるのです。

        集合写真

         

        最後に参加者とスタッフみんなで集合写真。

        すばらしい大会でしたのでまた来年度以降も継続して開催して行って欲しい大会でした。

        タコハウスの豚のたこ焼き。一つの鉄板で繰り広げられる豚とタコの闘い。

        サニーロードにあるタコハウスの豚のたこ焼きが美味し過ぎた

        名古屋の大学生から、
        スルー出来ないタレコミを受けた。

        もうこれは行くしかない、
        中々遠い、三重県度会郡の玉城町。

        目印は長閑な田園にある豚の看板。

        その横に噂のタコハウスはありました。

         

        豚のたこ焼きください

        メニュー表を見ると、
        アグリのたこ焼きというのと、
        アグリ焼きというのが並んでいる。

        なるほど、
        学生たちが言っていたタコハウスの豚のたこ焼きというのは、
        タコの代わりに豚が入ったアグリ焼きのことを指しているんだな。

        早速、たこ焼き焼き歴10年のパートさんに、
        アグリ焼きを注文。

        流し込まれた生地の上に、
        テンポよく豚バラブロックが乗せられていく。

        ちょうどタコと同じくらいのサイズ。
        知る人ぞ知るブランド豚「玉城豚」らしい。

        上からまた生地が流し込まれ、

        葱、天かす、紅生姜が散らされて、

        くるくる、くるくる

        くるくる、くるくる。

        くるくるも佳境に入り、
        幸せな焼き色がついたら完成です。

        パートさんの話によると、
        豚の油がジュワっと出る分、
        たこ焼きより少々テクニックがいるらしい。

         

        今までのタコ依存が不思議になる美味しさ

        早速、アグリ焼きを頂こう。

        ころっと入った豚肉。
        肉の旨みを吸い込んだふわっふわの生地。

        出汁入りなので、ソースをかけない。

        それがタコハウス流。

        玉城豚の食感も、
        コリっとジュワっとで、
        なぜ今までタコに依存していたのか
        疑問さえ生まれる美味しさだ。

        こちらはタコハウスのたこ焼き
        こだわりは、国産の生タコを使うこと。

        同じくソースはいらない。

        これまためちゃ美味しくて、
        タコハウスのたこ焼きが無性に食べたくなる
        この味はここしかないんやわ。他のじゃだめなんや
        というお客さんも多いのだそう。

        同じ鉄板で焼いているからか、
        心なしか、たこ焼きにもアグリ焼きにも、
        豚とタコの旨みが浸み込んでいる気がした。

        ところで、たこ焼きとアグリ焼きの売れ行きは??

        パートさんたこ焼きの方が多いわね

         

        豚、勝たないかん!!

        タコハウスがあるのは、
        アスピア玉城の敷地の一角。

        施設内には、
        玉城町の養豚農家と稲作農家が一緒になって設立した、
        (有)玉城アクトファームが営む「ふるさと味工房アグリ」があり、
        農畜産物の加工、販売、レストラン事業を行っている。

        新鮮な産地直送品を求め、
        平日でも多くのお客さんが訪れ、
        都市と農村、消費者と生産者の、
        コミニュケーションを図れる体験教室も盛んな場所だ。

        まだまだタコには負ける。でも豚、勝たないかん!!

        そう熱く仰ったのは、
        玉城アクトファームの会長。

        アグリ焼きの発案者だ。

        手前が会長、奥が社長

        玉城町には海がない。

        産直販売所として、
        地の物を使った名物を作らないといけない。

        その想いで平成15年に、
        大阪のたこ焼き屋へ、
        玉城豚のバラ肉ブロックを持ち込んで商品開発。

        たこ焼きネイティブに、
        コレイケルデとお墨付きをもらった後にスタートしたのだそう。

        産直所として、タコでなく豚が勝たないといけない。

        豚入りのたこ焼き頂戴と言われることも多々あるけれど、
        負けてはいられない。

        この辺りのたこ焼きのタコを豚に変えるくらいの気持ちで、
        豚、勝たないかん

        タコハウスという一つの店の一つの鉄板の上で繰り広げられる、
        熱い熱い豚とタコの闘い。

        そういえば、メニューに、
        豚キムチ焼きというのもあった。

        タコに勝つべく、
        豚メニューの侵食作戦なのかと読んだが、
        単に会長がちょっと飽きてきたから作った新メニューとのことでした。

         

        タコハウス
        住所:三重県度会郡玉城町原4254-1 アスピア玉城
        電話:0596-58-8686

        三重県庁の下に新しいフレンチ&イタリアンのお店が出来ました!

        新しく出来たお店にGo!
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        三重県庁の下に新しいフレンチ&イタリアンのお店が出来ました。

        (前のオステリア・フェリチタだった所)

        プテートル

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        専用の駐車場は3台分。

        ピタサンドや日替わりでその日のデリなどテイクアウトが出来るので
        サラリーマン向けですね。

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        ランチメニューはAセットだとお腹いっぱいになりますよ〜!
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        ディナーはまだコース料理はなくてアラカルトでお好きなメニューの組み合わせでコース仕立てにしていく感じなようです。
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        こちらのシェフは前は津駅西口のグランコートホテルやジャルダン、イルグラッポロなどで腕を磨かれていたそう。
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        かぼちゃのポタージュとレンコンを練り込んであるチャパタ
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        ガレットがバリ美味!めっちゃしっとりしていて美味しい!

        オマール海老のラタトゥイユ風
        もう、これ、やっば〜い!
        ヤバ過ぎ〜!美味し過ぎ〜!!!!!
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        低温料理のスネ肉のロースト、マサラ酒のソースがめっちゃくちゃ合うじゃないの!
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        デザートはかぼちゃのチーズケーキと和栗のモンブラン。
        ここのモンブラン絶品!
        ケーキ屋さんのモンブランよりあっさりなのにめちゃくちゃ美味しい!
        もうこれ何〜???
        ケーキ屋さんより美味しいケーキってヤバい〜!
        栗のある時期だけですよ?和栗ですからねって言ってたけど。
        いやん。いやん。いやん。
        いつでも食べたいこのモンブラン!
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        食べていいエディブルフラワーがまた可愛いじゃないの!
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        ストレートティーに合う合う!
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        ランチとして食べるならピタサンドはこんな感じの盛り付け方。
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        実はこれ、写真だけ撮らせてもらった。
        ピタは流石に食べ切れなくてお持ち帰りしたから。
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        テイクアウトはかっちりしたボックスに入れてくれるから持ち運びにも安心!
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        専用駐車場が少ないけど、周辺にはコインパーキングもあるし、
        私みたいに時間ずらして行けばいいかも。
        離れたところにある駐車場はお店に電話して聞いてね!

        プテートル
        ジャンル: フレンチ
        最寄り駅: 津駅から503m
        TEL: 059-273-5886
        住所: 三重県津市栄町1-958 グランカーサ青柳 1F
        営業時間: 11:00~15:00 17:30~22:00

        伊賀上野城麓のカフェでのんびりとしたひと時を

         初めまして! Meisuiと申します。

        春に三重県に越してきたばかりの新参者ですが、新鮮な目線で三重県の魅力を
        これからたっぷりとお伝えできたらと思います!

        さて、そんな私が今回訪れたのは伊賀市上野のとあるカフェ。

        カフェ店舗写真

        カフェ店名写真

        上野城の麓にひっそりと佇むのは、10/9にOPENしたばかりのCafe huoneさん。
        huoneとはフィンランド語で「部屋」の意味で、訪れる人々が心地良い空間で過ごせるように、
        と名付けられたそうです。

        大きな窓があるので太陽の光がたっぷりと店内に注ぎ、シンプルな白とグレーの壁に、
        木製で揃えらた家具が並ぶ様は、まさに「休日の部屋」の如く穏やかな時間に包まれています。

        ちょうどお昼時だったので今回はランチをオーダー。
        一番人気の牛すじを煮込んだデミオムライス(ドリンク・サラダ付き)にしました。

        「お待たせしました〜!」

        牛すじを煮込んだデオムライス

        結構大きめだぞ…食べきれるかな…。いただきます‼︎

        柔らかく煮込まれた牛すじのコクと旨味が口の中で上品に広がる〜!
        しかもほのかな苦味がトロットロの卵と抜群に相性が良くて、食べる手が止まらない〜!

        オムライス

        ライスはケチャップライスなのですが、様々なスパイスを加えることで
        他に類を見ない独特な香りがします。流石企業秘密ブレンド!
        ソース・卵・ライスのそれぞれが主張しながらも互いの邪魔をせず、尊重しあう極上の一品です。

        先の心配をよそにペロリと完食してしまいました。
        一緒に頂いているコーヒーは長野県長野市のヤマとカワ珈琲店さんの自家焙煎のオーガニック豆を
        使用した深煎りのブラジルです。何と店主さんが1杯1杯丁寧にハンドドリップしてくださる
        こだわりよう。愛がこもっていて、深煎り好きの私には小躍りしたくなるほどの味わい深さでした。
        ちなみに他にも東ティモールとデカフェもあるそうなので、妊娠中のママさんやカフェイン摂取が
        できないような方も楽しめますね!珈琲

        珈琲マグ

        お気づきでしょうか?このコーヒーマグ、上から見ると普通のマグですが、実は持ち手もサイズも
        少し大きめ。陶器作家さんの手作りなので一つとして同じものがありません。手に吸い付くような
        フィット感と口当たりの良い柔らかい丸みを帯びた飲み口で、コーヒーのおいしさをより一層
        引き立ててくれています。

        最後はお待ちかねのデザート、カスタードプリンの登場です。

        ツンとした生クリームの帽子をかぶって、カラメルの湖に浮かんでいるようなビジュアルが
        キュート‼︎しっかりとした固めのプリンで甘さはやや控えめなのですが、生クリームの柔らかさと
        深煎りコーヒーの苦味とぴったりです。カラメルの香ばしさも相まって「大人なプリン」です。
        今まで食べてきた固めプリンの中でもピカイチかもしれない。とにかく美味しかったです!

        お城のすぐ近くなので、観光がてら是非訪れてみてはいかがでしょうか?


         Cafe huone

        三重県伊賀市上野丸之内126-1

        11:00~18:00

        定休日:毎週火曜日、第1・3月曜日

        駐車場:共立ビル 駐車場26~30番

        OTONAMIE PUSH!! EVENT【2019.12.5update】

        こんにちは!広報担当のともーこです!
        今週も愉しいイベント情報が寄せられています。ぜひご覧ください!
        また、皆さまからのイベント情報もドシドシ募集中です!
        ※各イベントへのお問い合わせは、各イベントのお問い合わせ先にお願いします。
        ※イベントの詳細はフライヤーまたは、各HP、主催者にご確認ください

         

        島田潤一郎トークイベント『古くてあたらしい仕事と音楽』

          

        ジャンル:トークイベント
        日程:2019年12月7日(土)
        時間:開場 18:30 開演 19:00
        場所:三重県度会郡大紀町野原576-2 CAFEめがね書房
        費用:入場料 1,500円
        お問い合わせ先:CAFEめがね書房 店主 染川卓摩 Email cafemeganebooks@gmail.com
        主催者からのメッセージ:ひとり出版社として話題になった夏葉社の代表・島田潤一郎さんをお迎えして、出版社を立ち上げてから10年経った今、これまでの事、これからの仕事について語って頂きます。さらに音楽のみならず本や喫茶店に関するトークイベントにも出演しているフォークシンガーの世田谷ピンポンズさんが特別ゲストとして登場。
        懐かしくも新しい曲を作り続けるフォークシンガーとひとり出版社の夏葉社を知ることで、自分らしい働き方や生き方のヒントが見つかるかもしれません。
        本や音楽好きな人、出版に興味がある人はもちろん、今を生きる全ての人に捧げるCAFEめがね書房初のトークイベントです。トークイベント後には11月27日に発売される島田潤一郎さんの著書「古くてあたらしい仕事」を購入された方対象にサイン会も開催予定。
        出演者プロフィール
        *島田潤一郎 (しまだ じゅんいちろう)
        1976年高知県生まれ。夏葉社代表取締役。
        アルバイトや派遣社員をしながら海外を放浪した後、編集者としての経験を持たないまま2009年に33歳で夏葉社を東京都吉祥寺で創業。絶版となっていた名著の新装復刊からオリジナル作品まで数多くの美しい本をひとりで手がける。

        *世田谷ピンポンズ (せたがやぴんぽんず)
        1984年生まれ。文学・漫画・古本屋・純喫茶をこよなく愛するシンガーソングライター。
        2009年より東京で活動を開始、2013年より拠点を京都に移す。吉田拓郎や70年代フォーク・歌謡曲に影響を受けながら生活の根底にある些細な機微をとらえ、「いま」を歌う懐かしくも新しいその歌は六畳半フォークと呼ばれる。
        メールまたは店頭でご予約承ります。
        【メールでの予約方法】
        件名を「イベント予約」とし、①氏名、②人数、③電話番号を明記し、上記のメールまで送信して下さい。*ご予約されていなくても当日お席に空きぐあれば入場可能です。

        『H ZETTRIO TOUR 2019 ? 気分上々 ?』

         

        ジャンル:音楽
        イベント名:『H ZETTRIO TOUR 2019 ? 気分上々 ?』
        日程:2019年12月8日(日) 開場16:00 開演17:00
        場所:川越町あいあいホール (三重県三重郡川越町大字豊田一色314番地)
        費用:前売4,500円 当日5,000円
        お問い合わせ先:あいあいセンター 059-364-2500
        詳細情報:http://www.town.kawagoe.mie.jp/index.php/aiai-event/18429/
        主催者からのメッセージ:
        『笑って踊れるピアノトリオ』
        全国で話題沸騰中の「H ZETTRIO」が今年も全国ツアーを開催!!
        ピアノ「H ZETT M」・ベース「H ZETT NIRE」・ドラム「H ZETT KOU」の3人が独自のアンサンブルを響かせる!
        ”無重力奏法”と形容される独特のテクニックと、キレのあるリズムセクションを武器に国内外の大型フェスに次々と参加。

        2014年、スイスで開催されている世界3大ジャズ・フェスティバル「モントルー・ジャズ・フェスティバル」への出演をきっかけに、活動が活発になったH ZETTRIO。
        彼らの楽曲は2016年のリオ五輪閉会式で、スーパーマリオの格好をした安倍晋三首相が登場する東京五輪のプレゼン映像の場面でBGMを担当。
        最近では、シングル「What’s Next」がNECノートパソコンLAVIEのTVCMに起用され話題となり、PS4 Line Up Music Videoで書き下ろした「Playin’ Swingin’」のYoutube再生回数が350万回突破。
        H ZETTRIOがレギュラー出演する音楽番組「SPEED MUSIC ? ソクドノオンガク」では 国内における『時代を超えた名曲』を選曲し、スピード感溢れる独創的なアレンジで毎週カバーしている。
        更に、漫画家ヨネダコウによる大人気BLコミックス『囀る鳥は羽ばたかない』劇場アニメ化に伴い音楽を担当。

        ライブでは、世界遺産コンサート(6/29福岡県宗像大社,7/28奈良県金峯山寺蔵王堂 )を行うなど、東京では3000人キャパのホールライブを即完売させる今勢いのあるピアノジャズトリオです!
        また、今年は1月1日から毎月1日に配信限定シングルを12か月連続リリース中!

         

        第25回企画展・開館5周年記念特別展「三重の仏像〜白鳳仏から円空まで〜」

        ジャンル:展覧会
        日程:2019年10月5日(土)〜12月1日(日):月曜休館(休日の場合は翌日)
        時間:9:00~17:00まで※入場は閉場の30分前までとなります。
        場所:津市一身田上津部田3060 三重県総合博物館(MieMu)
        費用:一般1,000円、学生600円、高校生以下無料
        主催者:三重県総合博物館(MieMu)
        お問い合わせ先:MieMu@pref.mie.lg.jp 059-228-2283 三重県総合博物館(MieMu:みえむ)
        主催者からのメッセージ:平安・鎌倉期の仏像を中心に、本尊、秘仏を含む三重の仏像を一堂に会し、その魅力を様々な角度から紹介します。また、新発見の快慶作 阿弥陀如来像や地蔵菩薩像も初公開します。三重県総合博物館で初めての、県内では16年ぶりの本格的な仏像の展覧会です。
        期間中は講演会やギャラリートーク、コラボ企画を開催します。ぜひご家族やお友達とお越しください。
        イベントに関するHPやFacebookなどのリンク先:
        http://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/000230094.htm

         

        【玉城町・度会町・南伊勢町】サニーライフ体感ツアー

         

        ジャンル:地元体験バスツアー(1泊2日)
        日程:2019年12月13日(金)14日(土)
        時間:13日10:00〜14日17:00(1泊2日)
        場所:〒519-0495 三重県度会郡玉城町田丸114-2
        費用:10,000円
        主催者:サニーロード誘客促進実行委員会(玉城町役場産業振興課)
        お問い合わせ先:0596−58−8204 サニーロード誘客促進実行委員会(玉城町役場産業振興課)
        321road@gmail.com (サニーライフ体感ツアー事務局)
        主催者からのメッセージ:
        伊勢志摩の中にあって、伊勢市、鳥羽市、志摩市は観光地としても有名ですが、そのお隣に位置する玉城町、度会町、南伊勢町は、今一つ知られていません。
        3町は県道169号線(通称サニーロード)で繋がっていて、サニーロード誘客促進実行委員会として3町が協力して、その魅力を情報発信しています。
        今回は、その3町を実際にめぐるバスツアーを企画したのでご紹介です。
        実は、このツアーは首都圏のサニーロードファン対象にご案内していたのですが、急遽、2組キャンセルがでたため、これまでお世話になっているOTONAMIE読者の方にも、ご案内することになりました。
        玉城町、度会町、南伊勢町の魅力がいっぱい詰まったツアーは、3町の担当者が一生懸命考えた、地元ならではのツアーです。ツアー当日は、心を込めておもてなしします。
        海の幸、里の幸のグルメが満載、このツアーだけしか体験できない企画も用意。
        この機会に、伊勢志摩の穴場的エリアを体験しませんか?
        ツアースケジュール 催行:三重交通
        12月13日(金)
        10:00/JR・近鉄松阪駅前に集合
        11:00/度会町・地元の焼肉屋ひょうたんにて昼食
        12:30/度会町・お茶農家にて伊勢茶体験
        14:00/度会町・ふるさと歴史館にて郷土体験
        15:00/南伊勢町・みかん農家にてみかん狩り体験
        16:45/南伊勢町・地元のスーパーぎゅうとらにて、お買い物
        17:15/南伊勢町・旅館とよや勘兵衛で宿泊
        18:30/3町担当者との懇親会(南伊勢町自慢の海の幸を堪能ください)

        12月14日(土)
        9:00/南伊勢町・旅館とよや勘兵衛を出発
        9:40/南伊勢町・ハートの入り江を見学
        11:00/玉城町・ふるさと工房あぐりにて昼食、温泉、寄せ植え体験
        14:30/玉城町・ふれあい農園にていちご狩り体験
        15:30/玉城町・町内散策(石沸庵、朽羅神社、たいやきわらしべ等)
        17:00/JR・近鉄松阪駅前で解散

        これまでにOTONAMIEで紹介したサニーロードの記事
        2018-09-16 https://otonamie.jp/?p=54043
        2018-02-17 https://otonamie.jp/?p=46682

         

        大台町歴史ウォーク&蕎麦打ち体験

        ジャンル:体験
        日程:2019年12月14日(土)
        時間:8時45分集合(14時終了予定)
        場所:長ケ集会所 (三重県多気郡大台町長ケ)
        費用:おひとり税込2,000円(モニター価格)
        <主催>大台町観光協会 <後援>大台町 大台町商工会 大台町ふるさと案内人の会 長ケ蕎麦打ち会
        お問い合わせ先:info@web-odai.info 0598-84-1050(大台町観光協会)
        主催者からのメッセージ:大台町観光協会が主催する、歴史ウォークと蕎麦打ちが一日で楽しめるイベント。田畑広がる長ケ集会所を出発し、三瀬砦跡、慶雲寺を「大台町ふるさと案内人の会」によるガイドで巡ります。「三瀬の渡し」に乗船し、宮川を横断。後半には蕎麦打ちを体験し、打ちたて茹でたての絶品蕎麦を、大台町産おろしたて生わさびで味わいます。<定員> 15名
        <持ち物> 飲み物、歩きやすくて汚れてもいい服装、エプロン、帽子か三角巾、手拭きタオル、持ち帰り容器
        <当日スケジュール>
        8:45 集合・受付
        9:00 歴史ウォーク出発(三瀬砦跡、慶雲寺、「三瀬の渡し」乗船など)
        12:00 蕎麦打ち体験・試食
        14:00
        終了予定イベントに関するHPやFacebookなどのリンク先:
        https://web-odai.info/calendar/calendar-3888.html

         

        ざんねんだけど愛おしい動物たち~おもしろい!進化のふしぎ~

        ジャンル:講演会・セミナー
        日程:2019年12月21日(土)
        時間:13時30分~15時(受付13時から)
        場所:三重県津市一身田上津部田1234 三重県総合文化センター内 レセプションルーム
        費用:無料(要事前申込・申込み多数の場合は抽選)
        主催者:三重県生涯学習センター
        お問い合わせ先:manabi-kouza@center-mie.or.jp
        059-233-1151(三重県生涯学習センター)
        主催者からのメッセージ:NHK『チコちゃんに叱られる!』にも出演の動物博士がやってくる!
        地球上のいきものは生き残るためにさまざまな進化をとげてきました。わたし達から見るとちょっとざんねん!?に思える生態や進化のふしぎについて “子どもの本総選挙2018”第1位に選ばれた『ざんねんないきもの事典』シリーズを監修された今泉忠明さんのお話を聞いてまなびましょう!親子やお孫さんといっしょの参加も大歓迎!

        【申込方法】要事前申込/抽選制(定員180名)
        【申込締切】11月17日(日曜日)必着。
        電話・FAX・ホームページ・Eメール・窓口・郵送いずれかの方法にて受付。
        ①講座名②代表者名(ふりがな)③電話番号④ご住所⑤参加人数⑥参加人数のうち中学生以下の人数をご明記ください。
        ※定員を超えるお申込みの場合は抽選を行います。11月末までにすべての代表者宛てに通知ハガキを送付し、発送をもって当選者発表にかえさせていただきます。あらかじめご了承ください。
        ※本講座は未就学児もご参加いただけます。
        イベントに関するHPやFacebookなどのリンク先:https://www.center-mie.or.jp/manabi/event/sponsor/detail/30576 

        皆様からもイベント情報を募集しています!

        お寄せいただいたすべてのイベントを掲載できる訳ではありませんが、OTONAMIEの読者の皆様が楽しめそうなイベント情報を、編集部がピックアップして掲載いたします。
        お気軽に下記メールフォームからイベント情報をお寄せください。
        ※Macの純正ブラウザ「Safari」からは送信エラーになる場合がありますので、Google Chromeなどから送信してください。

          ▼添付画像(イメージ写真やフライヤーなど)を3点まで送信できます▼
          1つの画像の容量は2.5MBが上限です。
          画像データの形式はgif、png、jpg、jpeg、pdfに対応しています。

          古墳女子(男子)必見!三重が誇る駅近の巨大前方後円墳

          歴史好きの女子、いわゆる「歴女」が注目されて久しい。最近は、「歴女」の中でも古墳に強い愛着を持つ「古墳女子」がじわじわと増えているそうだ。折しも、本年7月、仁徳天皇陵とされる大仙陵古墳を含む古市・百舌鳥古墳群の世界文化遺産への登録が決まり、古墳女子にとどまらず、世間の古墳への関心が高まっている。

          いざ古墳を見に行きたいと思った場合、まずは全国トップ10に入るような巨大前方後円墳が思い浮かぶ。しかし、前述の大仙陵古墳をはじめ全国トップ10に入るような巨大前方後円墳は天皇陵などとして宮内庁により管理されていることが多く、そもそも中に立ち入ることができない。また、運よく立ち入りができる前方後円墳の場合でも、木々が生い茂っていて、楽しく散策という雰囲気ではなく、さらに、前方後円墳の美しい形もよくわからず、外から眺めても単なる小山にしか見えない場合も少なくない。

          そんな中、気軽に立ち入れて、前方後円墳をじっくり味わいたいという古墳女子のような方にぴったりの古墳が、なんと三重県にあるのだ。

          それは、名張市にある馬塚古墳である。

          名張市を含む伊賀地域は、近畿と東海の中間にある交通の要衝として古代から重要視される地域であったため、当時の有力者の墳墓である古墳が数多く存在している。馬塚古墳が属する美旗古墳群は、4世紀から6世紀の数百年にわたり築かれた、殿塚古墳、女郎塚古墳、毘沙門塚古墳、馬塚古墳、貴人塚古墳という5基の前方後円墳をはじめ大小様々な円墳や方墳で構成される一大古墳群であり、国史跡にも指定されている。

          馬塚古墳は、その美旗古墳群中最大の前方後円墳であり、全長142m高さ14mを誇っている。三重県下では、伊賀市の御墓山古墳(全長190m)に次ぐ第2位の規模であり、全国的にもトップ100以内に入る大きさである。

          馬塚古墳は、出土した埴輪等から今から1600年くらい前の5世紀半ばに築かれたと考えられている。馬塚古墳の近隣の古墳からは甲冑や鉄剣等の武具や武器が出土しており、馬塚古墳の被葬者も当時のヤマト政権において軍事的側面で重要な役割を果たしていたことが想像される。しかし、残念なことに、竪穴式石室があったと考えられる馬塚古墳の中心部は盗掘にあっており、発掘調査も行われていないため、馬塚古墳の被葬者の詳細についてはまだ謎のベールに包まれている。

          そんな馬塚古墳には、古墳好きの人が訪れるのにぴったりの数々のおススメポイントがある。

          1.駅近

          馬塚古墳の最寄駅は、三重県の幹線的鉄道の一つである近鉄大阪線の美旗駅だ。美旗駅には快速急行も含め特急以外の全ての列車が停車するので、非常に利便性が高い。

          そして、美旗駅を出てたったの徒歩5分で馬塚古墳に到着するのだ。

          美旗駅を出てすぐの光景。奥に見える木々のあるあたりが馬塚古墳

          仮に駅に降りなくても、近鉄電車に乗られた際に、美旗駅近辺で車窓を見ていただければ、馬塚古墳の前方後円墳の形をばっちる捉えることができるだろう。

          2.前方後円墳の形がはっきりわかる

          例えば、伊賀上野観光協会のWEBサイトで「全体が森に覆われていてはっきりとした形はわかりません」と述べられている三重県最大の伊賀市の御墓山古墳のように、木々が生い茂っていて前方後円墳の形がよくわからない巨大古墳が多い中、馬塚古墳は、木があまり生えておらず、前方後円墳の形を綺麗に確認することができる。古墳の周囲をお堀である「周濠」が取り囲んでいること、後円部は三段、前方部は二段で築成されていること、前方部と後円部をつなぐくびれ部に「造り出し」と呼ばれる突起状の部分が設けられていることなど、前方後円墳のディティールがよく観察できるのは、馬塚古墳ならではだ。

          小道が通る出っ張り部分が「造り出し」

           

          3.古墳ならではの要素が良く残っている

          古代に作られた当初の前方後円墳は、その側面に「葺石」と呼ばれる小石が敷き詰められ、墳丘上には「埴輪」が立ち並んでいた。多くの前方後円墳では、長い年月の中で葺石や埴輪は、風雨等で崩れたり、失われたりしているが、馬塚古墳では、葺石や埴輪片を今も確認することができ、往時を偲ぶことができる。

          残存する葺石
          散布している埴輪片

          ただし、葺石や埴輪片は貴重な文化財であるため、見るだけにとどめて、持ち帰ったりはしないようにお願いしたい。

          4 散策コースが整備されている

          馬塚古墳では、後円部に沿って散策路が整備されており、気軽に歩いて回ることができる。その散策路には、江戸時代に設けられたお地蔵様が並んでいて、良い味を出している。

           

          また、前方部は広場になっていて、ベンチも設置され公園のようになっており、子供連れにも人気のスポットになっている。

          小高い丘ともいえる後円部の墳頂部からは美旗地区を一望することもできる。

          このように馬塚古墳は、気軽に前方後円墳を満喫できる絶好のスポットであるといえる。古墳女子、古墳男子に限らず、興味を持たれた方は、三重県が誇る駅近の前方後円墳、馬塚古墳を訪れてみてはいかがだろうか。

          地物でつくる、みえごはん!ちょっとの工夫で食卓が映える、簡単料理14選。

          最近のスーパーには産直コーナーがよく見かけられるようになりましたよね。
          元々産直大好きのわたしとしては嬉しい限り。
          幸い三重県は海・山・川があり色んな食材が豊富!
          今回はそんな食材だけで簡単な味付けで料理をしてみました。

          【金時人参 松阪市小阿坂町】
          【イエロー スティック人参 松阪市小阿坂町】
          【かぶ 松阪市】
          ・生がおすすめとポップに書いてあったので、花形にくり抜いて軽く塩をふりました。
          【玉味噌 伊賀市】
          ・濃い目のお味噌に。
          【錦爽鷄の砂肝 三重県の銘柄鶏】
          ・オリーブオイルとニンニクと塩で煮てアヒージョに。
          【キウイ 友達がご近所さんから貰ったもの】
          ・甘さ際立つ常温で
          【柚子 嬉野上川町】
          【米 御糸町】
          ・柚子の器で、柚子薫るお粥に。
          【フルーツトマト 松阪市】
          ・湯むきして甘酢のタレをかけました。

          最近仕事場によく来てくれるおばちゃんが「今日は畑に朝6時から行って、また今からも行くんや」と楽しそうに話していたり。職場の裏にかぼちゃの種を植えて、芽が出てきたけどすぐに枯れてしまったり。生産者側の気持ちを考える機会がありました。「生産」するって大変だな…。

          【あさり 伊勢湾】
          ・佃煮 購入したもの
          【極沢田豚 松阪市】
          【ルッコラ 松阪市阿坂町】
          ・豚ロースを塩こしょうで焼き、生のルッコラを巻きました、
          【赤大根 松阪市高町】
          ・白だしで煮ました。

          今日も車で走っていると見かける畑や田んぼ。この地域で採れたものを食べたいなと思いました。
          地域で採れた農産物を地域で消費する『地産地消』。
          新鮮で安心な食材を買うことができる、生産者の顔が見え安心、美味しい食べ方を教えてもらうなど生産者との交流ができる、本来の「旬」の味を知ることができる。
          これは消費者の気持ち。

          【あおさ 志摩町】
          【卵 松阪市】
          ・出汁と卵とアオサを混ぜ合わせ、レンジで茶碗蒸しに。
          【たいらの一本ネギ 松阪市】
          【原木椎茸 田上農園 松阪市】
          ・さっと天ぷらに。
          【きびなご 尾鷲市】
          ・お刺身を購入。
          【次郎柿の干し柿 松阪市多気町】
          ・購入

          でも、生産者さんにもメリットがあるよう。
          新鮮な食材を提供できる、規格外のものを販売できる、消費者のニーズを知ることができ生産意欲が高まる、流通コストが安くなる、農業に対する理解が深まる。
          確かに綺麗に形・大きさが揃い、いつでも色んな野菜が手に入るスーパーも魅力的です。
          でも形や大きさが不揃いだったりする産直市場の野菜達。一度色んなことを考えながら手にとってみてください。

          【錦爽鶏の胸肉 三重県の銘柄鶏】
          ・ブロック状に切って、低温でじっくり焼き、塩と柚子胡椒で。

          私の住んでいる地域に偏っていますがぜーんぶ三重県産。なんでも揃いますね!
          地域のものを食べ、地域の事を考え、地域がより活性化しますように!✨

           

          三重でともに学んだ同期のみんなへ

          すっかりご無沙汰してしまいました。
          三重大学のこにちゃんです。

          拝啓 同期の皆さん、お元気ですか?
          僕は大学5年目なので、同期の皆さんは社会1年目。

          とても大変な時期だと思います。
          君たちのSNSでは、
          月曜日来るな〜
          仕事しんどい、辞めたい
          とタイムラインで流れてこない日はありません。

          実際に、就業わずか半年で、うつ病を発症し離職してしまった同期もいますね。
          状況は深刻です。

          自分も半分学生、半分社会人の二足の草鞋を履いて、3年が過ぎようとしています。

          皆さんほどではないですが、僕も少し悩むことはあります。

          自分が自分らしく感じなくなった」んです。

          組織を知り、上司に叱責されると、学生時代には感じなかった“自分”という誰かが出来上がってくる。
          〇〇会社に所属する“自分”、上司が求める“自分”が出来上がってくる。

          僕はこれにすごく違和感を持ちました。

           

          僕はニカイへ訪れる

          僕は先日、otonamie副代表の福田ミキさんが管理人を勤める桑名市「ニカイ」に訪れた。

          ミキさんには日ごろから大変お世話になっていたし、ニカイにも行きたいとずっと思っていた。
          けれど、僕の大学院試験が終わるまでは我慢ということで、ニカイがオープンして4か月後にようやく足を運ぶことが出来た。

          その空間はとても不思議で、本当に適切な表現が見つからない(笑)
          時間を忘れるくらい、雰囲気を楽しんだ。

          僕は自然とミキさんに人生相談をしていた。

          いよいよ本題の相談。
          「ミキさん、僕は自分が自分らしく感じなくなったんです。」

          ミキさんには3、4年ほど前、ちょうどotonamie立ち上げ当初からお世話になっているので、僕の学生時代の失礼で後先考えない言動を知っているし、たくさん迷惑をかけた。

          その時の自分はもういないと、心からそう話す自分はいた。

          けれどミキさんは「りょうくんらしさが好き」と言ってくれたし、なんとサインまで書いてくれた。(僕が求めたんだけど)

          そして。
          “自分らしさ”を受け入れてもらうためには、まずは自分自身が相手へ愛情を持つことが大切なんじゃないかな」と教えてもらった。多くの本を読んできたが、どの本にも書いていなかった言葉だ。

          “自分らしさ”を表現するための努力。
          これなら自分にも出来るかもしれない。
          そう思った。

           

          社会で頑張る同世代へ

          皆さん、仕事は大変だと思います。
          20代の離職率が3割を超えて、終身雇用体制が終わった日本では、新卒で入社するとともに、転職先を考える時代。雇用環境も問題は山積み。長時間労働、低賃金、セクハラ、パワハラ。

          最近の若者は根性がない
          すぐ辞める
          など、僕らを“最近の若者は~”と、タグ付けする“最近の上司”は、大勢います。
          けど、やっぱりどこかズレている。”最近の~”でまとめられるほど、僕らは単純じゃない。

          僕らは「自分が自分らしくいれない」ことに、自分が思っている以上に、過度ストレスを負っています。
          僕らが、会社に行きたくない、仕事をしたくないと思うのは、「自分が自分らしくいれない」から。

          起業家やフリーランスで成功する”最近の大人”はいう。
          「会社が嫌なら辞めて、独立しろ!」

          今の僕は、そのことがどれだけハードルが高いことかわかるし、自分にはできないことだとさえ思う。
          きっと、みんなも僕の意見に大多数は賛成するはず。けどそれでいいと思う。

          「仕事つらいな」と思ったら、「自分らしくいるにはどうしたらいいか
          それを一度考えてほしいです。

          その解が見つかったら、それを実行に移してほしい。
          周りに愛情を伝えて、自分を理解してもらうように努力してほしい。僕もそうする。

          僕はニカイで教わった。ニカイで救われた。

          同じ三重県で学んだのも何かの縁。
          自分に迷ったら、是非ここを訪れて欲しいです。
          ヒントを得られる人達と出会えるかもしれません。

          ▼この日ニカイで会った方のInstagram

          https://www.instagram.com/p/B486-_zpORs/?utm_source=ig_web_copy_link

           

          ニカイ
          桑名市常磐町51コインランドリービーエル2階

          米の温もりを手のひらで感じて 地元で造られる日本酒の現場から

          モクモクと天に向かって蒸気が上がっています。布の蓋をはがすと蒸し上がったお米があらわとなります。

          「ええ具合やな。」「ええ具合ですね。」

          数粒をつまんで手にとり、温かくもっちりとした蒸米の感触を確かめ合う男たちの姿が、そこにはありました。

          彼らは三重県多気町の河武醸造の蔵人。地元から県内外まで親しまれている日本酒銘柄 鉾杉(ほこすぎ)を代表とする酒蔵の蔵人です。

          実は蒸されていたお米は、日本酒造りには欠かせない酒造好適米(以下、酒米)。日本酒造りの現場には、先人から受け継がれてきた製法や見たこともない道具などがあり驚きの連続。

          晩酌で注いでいる日本酒のグラスを、蔵人の酒造りを思い描きながら傾ければ、最高の一杯になることでしょう。それでは、そんな蔵人の酒造りの様子を覗いていきましょう。

          どれも目を奪われる酒蔵でのワンシーン

          はじまりは綺麗に丸く磨かれた酒米から。これから数々の工程を経て、日本酒へと変化していきます。

          酒米 精米歩合60% 三重五百万石
          磨かれた酒米(三重五百万石50%)

          この丸っこい酒米たちが、私たちが飲む日本酒になっていくと思うと、何だか不思議ですよね。

          これから紹介する酒蔵でのワンシーンを見て、ぜひ、何をしているのか想像しながら読み進めてみてください。

          正確な連携 時計の秒針から目が離せない

          洗米・浸漬 様子
          何やら特殊な機械の口から吹き出す水しぶき
          洗米・浸漬の様子1
          蔵人が見つめる視線の先には

          青い網目の袋が入ったザルを手で抑えている蔵人の目線の先には、秒を刻む時計の針があります。

          洗米・浸漬の様子2
          今度は杜氏がじっとなにかを見つめている

          ここは、酒米を洗米・浸漬の工程です。

          時間を正確に計っている理由は、酒米に吸水させる量を調整しているから。例えば、10kgの酒米に25%の吸水をさせたい場合、12.5kgになります。多いときには、約300kgの酒米を1時間以上の時間をかけて洗米・浸漬します。

          洗米・浸漬 限定吸水の経過具合
          吸水してくると米粒は白くなってくる

          その日の気候や水温によって、吸水時間を秒単位で調整していくのは蔵人の技ですね。

          モクモクと天高く蒸気が舞い上がる

          鉾杉 釜場 甑の様子
          甑(こしき)の様子

          ぷっくりと蒸気で膨れ上がる布蓋からは、甘い香りが漂ってきます。蒸気に手をかざすと、ぬくもりが包み込み、指を擦り合わせれば柔らかな水気を感じます。

          鉾杉 釜場 蒸し上がった酒米
          蒸し上がった酒米は熱々

          ここは、釜場(かまば)で酒米を蒸す工程です。

          洗米・浸漬した酒米は一夜を過ごし、翌朝に蒸しあげます。冒頭の「ええ具合やな。」「ええ具合ですね。」は蒸しあがりの出来を確認する会話でした。

          釜場 蒸し米 計量と運び
          蒸米を運ぶ蔵人の小さな列ができる

          出来たての蒸米はもちろん熱々です。スコップを手に持った蔵人は半袖姿となり、息を合わせて蒸米をすくいます。

          蒸された約12kgの酒米は湯気ごと布で包み込み、次の場所へと運ばれていきます。

          広間に霧がかかる酒蔵の風物詩

          鉾杉 吟醸造り 蒸米 冷まし1
          蔵2階 大広間 Before
          鉾杉 吟醸造り 蒸米 冷まし2
          蔵2階 大広間 After

          柿渋が塗られた木造の広間に、整然と並んだ木の台(さな)。

          蔵人は蒸し上がったばかりの蒸米を運び込み、またたく間に広間が湯気で覆われます。

          ここは、蒸米のさらしの工程です。

          約50℃の蒸米のままでは、日本酒の仕込みには適していません。お好み焼きを返すように要領で、素手で蒸米をひっくり返し、固まりをほぐして冷ましていきます。

          鉾杉 吟醸造り 蒸米 冷まし4
          作業を終えて時間が立つと室内がクリアに
          鉾杉 蒸された酒米拡大
          どことなく酒米も涼んで気持ちよさそう

          もやしをかけた後は・・動きを止めよ

          麹室 もやしかけ1
          コショウをかけるように右手に持った用器を振る杜氏
          麹室 もやしかけ2
          一定のリズムを刻みながら台を一周する

          密閉された部屋は室温約33℃で湿度60%。オレンジの敷布がひかれた台で蒸米絨毯に、杜氏が目を凝らさないと見えないほど微細な何かを振りかけています。

          ここは、麹室で蒸米にもやし(麹菌)を付着させる工程です。

          麹室 もやしをかける準備
          五指を使い、蒸米の絨毯が出来上がる

          日本酒造りで欠かせない主な原料は

          • 酒米
          • 麹(酒米でつくる)
          • 酵母(酒母)

          です。

          麹は酒米のデンプンを糖に分解する役割を担っています。麹室では酒米に均一に麹菌(通称 もやし)を付着させて増殖を促します。

          麹室 かけおわったもやし包んで品温を揚げる
          温かな毛布にくるまれた麹米 寝息が聞こえてきそう

          麹室での仕事は深夜にも及びます。麹菌は増殖を続けると発酵熱を帯び、温度や湿度のムラがでてきます。蔵人は麹米の温度や湿度を確認しながら、混ぜ合わせて厚さを調整します。

          麹室 麹米 夜の仲仕事の様子2
          午後10時の第2麹室での仲仕事の様子 室温はなんと約42℃

          プツプツとした泡模様はずっと見ていられる

          鉾杉 2階からの仕込みタンクの様子
          蔵2階の床のフタを開くと大きなタンクが
          鉾杉 発酵するもろみの様子
          タンクの中では、プツプツと泡が溢れては消えていく

          高さ約3mあるタンクを覗き込むと、泡が弾ける勢いにのり華やかな香りが立ち上がってきます。

          ここは、醪(もろみ)タンクの発酵の工程です。

          もろみ 様子

          麹はお米のデンプンを糖に変え、酵母が糖を食べてアルコールを分泌します。麹と酵母が同じ用器の中で発酵することを、並行複醗酵と呼びます。

          鉾杉 2階から櫂入れ 撹拌作業
          足元には注意が必要

          麹はタンクの上部に集まるため、2階から櫂入れ(かいいれ)を行い撹拌させて発酵を手助けします。

          ついに搾り出し。原酒と◯◯。

          鉾杉 舟場の入り口
          開かれた扉の奥には、大きな機械が待ち受けている
          鉾杉 舟場 やぶたの様子
          醸造業界ではお馴染み?通称 ヤブタ

          部屋の室温は約5℃。隣の部屋のタンクから大きな機械に繋がれているホースからは白い醪(もろみ)が運ばれてきています。

          ここは、舟場(ふなば)で上槽の工程です。

          醪をしぼる大きな機械からは、潜水艦の入り口のようなタンクの中へ原酒が溜まっていきます。

          鉾杉 舟場 しぼりたての原酒
          檸檬色のしぼりたて原酒

          醪をしぼると原酒以外に”あるもの”が出来上がります。

          鉾杉 舟場 酒粕はがし1
          圧搾された板の間から長方形の板があらわれた
          鉾杉 舟場 酒粕はがし2
          一枚一枚ヘラではずしていく

          甘酒や粕汁でお馴染みの香り豊かな酒粕です。

          蔵人は冷蔵庫の中でカッパを着て、丁寧に酒粕をはずしていきます。そして全てをはずし終えたら、清掃し、またホースで醪を運び搾っていきます。

          伝授 日本酒を美味しく味わう方法

          いかがでしたか?蔵人の日常は、私の目には特別な光景に映りました。日本の米や水を使い、麹や酵母といった生き物を相手に蔵人は昼夜寄り添い続けて出来上がった産物…

          それが日本のお酒 日本酒。

          河武醸造の酒造りに近い様子が三重県各地、日本中で日夜繰り広げられていると思うと、これはもう日本酒を飲みたくなってきます。

          今夜、グラスに注いだ一杯。蔵人の姿を思い描いて、ぜひ味わってみてください。


          取材協力 三重の地酒「鉾杉」河武醸造

          公式WEB:http://www.hokosugi.com/

          三重県多気町河武醸造 入り口

          河武醸造 鉾杉一部ラインナップ

          OTONAMIE PUSH!! EVENT【2019.11.29update】

          こんにちは!広報担当のともーこです!
          今週も愉しいイベント情報が寄せられています。ぜひご覧ください!
          また、皆さまからのイベント情報もドシドシ募集中です!
          ※各イベントへのお問い合わせは、各イベントのお問い合わせ先にお願いします。
          ※イベントの詳細はフライヤーまたは、各HP、主催者にご確認ください
          三木里の伝統おやつ×町なみ散策体感ツアー in 尾鷲・三木里
          ジャンル:郷土食体験と地域散策イベント
          日程:2019年11月30日(土)
          時間:13:00〜16:00 尾鷲市三木里駅前/13時集合
          場所:三重県尾鷲市三木里町1074(尾鷲市三木里駅)ほか
          主催/尾鷲市地域おこし協力隊・藤井友美 協力/度会県(三重県南部地域活性化局)
          費用:300円
          お問い合わせ先:尾鷲市地域おこし協力隊・藤井/080-5293-3373 mikisato3373@gmail.com
          詳細情報:https://wataraiken.com/topic/mikisatop/
          主催者からのメッセージ:度会県民プロジェクトの第2弾!尾鷲・三木里で「地域の伝統おやつ×町なみ散策体感ツアー」を開催します!
          ツアーのナビゲーターは、尾鷲市地域おこし協力隊の藤井友美さん。
          当日は、昔懐かしい校舎の旧三木里小学校の講堂で、三木里の郷土食「えごまもち」を、地元の方に教わりながら、みんなで手作りします。
          出来上がった「えごまもち」を持って、みんなで昔懐かしい三木里の町を散策します。町一番の眺めの良い場所まで移動し、海を眺めながらのおやつタイムを満喫しましょう。
          秋の一日、温暖な尾鷲市・三木里で地元の方と交流を深める、ほのぼの心温まるイベントです。
          お気軽にご参加ください。多くの皆さんの参加をお待ちしています!

           

          島田潤一郎トークイベント『古くてあたらしい仕事と音楽』

            

          ジャンル:トークイベント
          日程:2019年12月7日(土)
          時間:開場 18:30 開演 19:00
          場所:三重県度会郡大紀町野原576-2 CAFEめがね書房
          費用:入場料 1,500円
          お問い合わせ先:CAFEめがね書房 店主 染川卓摩 Email cafemeganebooks@gmail.com
          主催者からのメッセージ:ひとり出版社として話題になった夏葉社の代表・島田潤一郎さんをお迎えして、出版社を立ち上げてから10年経った今、これまでの事、これからの仕事について語って頂きます。さらに音楽のみならず本や喫茶店に関するトークイベントにも出演しているフォークシンガーの世田谷ピンポンズさんが特別ゲストとして登場。
          懐かしくも新しい曲を作り続けるフォークシンガーとひとり出版社の夏葉社を知ることで、自分らしい働き方や生き方のヒントが見つかるかもしれません。
          本や音楽好きな人、出版に興味がある人はもちろん、今を生きる全ての人に捧げるCAFEめがね書房初のトークイベントです。トークイベント後には11月27日に発売される島田潤一郎さんの著書「古くてあたらしい仕事」を購入された方対象にサイン会も開催予定。
          出演者プロフィール
          *島田潤一郎 (しまだ じゅんいちろう)
          1976年高知県生まれ。夏葉社代表取締役。
          アルバイトや派遣社員をしながら海外を放浪した後、編集者としての経験を持たないまま2009年に33歳で夏葉社を東京都吉祥寺で創業。絶版となっていた名著の新装復刊からオリジナル作品まで数多くの美しい本をひとりで手がける。

          *世田谷ピンポンズ (せたがやぴんぽんず)
          1984年生まれ。文学・漫画・古本屋・純喫茶をこよなく愛するシンガーソングライター。
          2009年より東京で活動を開始、2013年より拠点を京都に移す。吉田拓郎や70年代フォーク・歌謡曲に影響を受けながら生活の根底にある些細な機微をとらえ、「いま」を歌う懐かしくも新しいその歌は六畳半フォークと呼ばれる。
          メールまたは店頭でご予約承ります。
          【メールでの予約方法】
          件名を「イベント予約」とし、①氏名、②人数、③電話番号を明記し、上記のメールまで送信して下さい。*ご予約されていなくても当日お席に空きぐあれば入場可能です。

          『H ZETTRIO TOUR 2019 ? 気分上々 ?』

           

          ジャンル:音楽
          イベント名:『H ZETTRIO TOUR 2019 ? 気分上々 ?』
          日程:2019年12月8日(日) 開場16:00 開演17:00
          場所:川越町あいあいホール (三重県三重郡川越町大字豊田一色314番地)
          費用:前売4,500円 当日5,000円
          お問い合わせ先:あいあいセンター 059-364-2500
          詳細情報:http://www.town.kawagoe.mie.jp/index.php/aiai-event/18429/
          主催者からのメッセージ:
          『笑って踊れるピアノトリオ』
          全国で話題沸騰中の「H ZETTRIO」が今年も全国ツアーを開催!!
          ピアノ「H ZETT M」・ベース「H ZETT NIRE」・ドラム「H ZETT KOU」の3人が独自のアンサンブルを響かせる!
          ”無重力奏法”と形容される独特のテクニックと、キレのあるリズムセクションを武器に国内外の大型フェスに次々と参加。

          2014年、スイスで開催されている世界3大ジャズ・フェスティバル「モントルー・ジャズ・フェスティバル」への出演をきっかけに、活動が活発になったH ZETTRIO。
          彼らの楽曲は2016年のリオ五輪閉会式で、スーパーマリオの格好をした安倍晋三首相が登場する東京五輪のプレゼン映像の場面でBGMを担当。
          最近では、シングル「What’s Next」がNECノートパソコンLAVIEのTVCMに起用され話題となり、PS4 Line Up Music Videoで書き下ろした「Playin’ Swingin’」のYoutube再生回数が350万回突破。
          H ZETTRIOがレギュラー出演する音楽番組「SPEED MUSIC ? ソクドノオンガク」では 国内における『時代を超えた名曲』を選曲し、スピード感溢れる独創的なアレンジで毎週カバーしている。
          更に、漫画家ヨネダコウによる大人気BLコミックス『囀る鳥は羽ばたかない』劇場アニメ化に伴い音楽を担当。

          ライブでは、世界遺産コンサート(6/29福岡県宗像大社,7/28奈良県金峯山寺蔵王堂 )を行うなど、東京では3000人キャパのホールライブを即完売させる今勢いのあるピアノジャズトリオです!
          また、今年は1月1日から毎月1日に配信限定シングルを12か月連続リリース中!

           

          第25回企画展・開館5周年記念特別展「三重の仏像〜白鳳仏から円空まで〜」

          ジャンル:展覧会
          日程:2019年10月5日(土)〜12月1日(日):月曜休館(休日の場合は翌日)
          時間:9:00~17:00まで※入場は閉場の30分前までとなります。
          場所:津市一身田上津部田3060 三重県総合博物館(MieMu)
          費用:一般1,000円、学生600円、高校生以下無料
          主催者:三重県総合博物館(MieMu)
          お問い合わせ先:MieMu@pref.mie.lg.jp 059-228-2283 三重県総合博物館(MieMu:みえむ)
          主催者からのメッセージ:平安・鎌倉期の仏像を中心に、本尊、秘仏を含む三重の仏像を一堂に会し、その魅力を様々な角度から紹介します。また、新発見の快慶作 阿弥陀如来像や地蔵菩薩像も初公開します。三重県総合博物館で初めての、県内では16年ぶりの本格的な仏像の展覧会です。
          期間中は講演会やギャラリートーク、コラボ企画を開催します。ぜひご家族やお友達とお越しください。
          イベントに関するHPやFacebookなどのリンク先:
          http://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/000230094.htm

           

          ざんねんだけど愛おしい動物たち~おもしろい!進化のふしぎ~

          ジャンル:講演会・セミナー
          日程:2019年12月21日(土)
          時間:13時30分~15時(受付13時から)
          場所:三重県津市一身田上津部田1234 三重県総合文化センター内 レセプションルーム
          費用:無料(要事前申込・申込み多数の場合は抽選)
          主催者:三重県生涯学習センター
          お問い合わせ先:manabi-kouza@center-mie.or.jp
          059-233-1151(三重県生涯学習センター)
          主催者からのメッセージ:NHK『チコちゃんに叱られる!』にも出演の動物博士がやってくる!
          地球上のいきものは生き残るためにさまざまな進化をとげてきました。わたし達から見るとちょっとざんねん!?に思える生態や進化のふしぎについて “子どもの本総選挙2018”第1位に選ばれた『ざんねんないきもの事典』シリーズを監修された今泉忠明さんのお話を聞いてまなびましょう!親子やお孫さんといっしょの参加も大歓迎!

          【申込方法】要事前申込/抽選制(定員180名)
          【申込締切】11月17日(日曜日)必着。
          電話・FAX・ホームページ・Eメール・窓口・郵送いずれかの方法にて受付。
          ①講座名②代表者名(ふりがな)③電話番号④ご住所⑤参加人数⑥参加人数のうち中学生以下の人数をご明記ください。
          ※定員を超えるお申込みの場合は抽選を行います。11月末までにすべての代表者宛てに通知ハガキを送付し、発送をもって当選者発表にかえさせていただきます。あらかじめご了承ください。
          ※本講座は未就学児もご参加いただけます。
          イベントに関するHPやFacebookなどのリンク先:https://www.center-mie.or.jp/manabi/event/sponsor/detail/30576 

          皆様からもイベント情報を募集しています!

          お寄せいただいたすべてのイベントを掲載できる訳ではありませんが、OTONAMIEの読者の皆様が楽しめそうなイベント情報を、編集部がピックアップして掲載いたします。
          お気軽に下記メールフォームからイベント情報をお寄せください。
          ※Macの純正ブラウザ「Safari」からは送信エラーになる場合がありますので、Google Chromeなどから送信してください。

            ▼添付画像(イメージ写真やフライヤーなど)を3点まで送信できます▼
            1つの画像の容量は2.5MBが上限です。
            画像データの形式はgif、png、jpg、jpeg、pdfに対応しています。

            空き家を活用し、さまざまな人たちが協働する場を作り出すー白子「Blanc-Co(ブランコ)」イベントレポート

            「デザイン」や「クリエイティブ」といった言葉がまちづくりや地域創生の現場でよく聞かれるようになりました。
            これまであった建物や土地に対して新鮮な目線を加えることによって新たな魅力が足されていく。さまざまな地域でそんな事例を目にします。
            ただ、「あの町の事例は素敵、だけど私の町とは別だから」というように違う世界の話と切り分けている人もいるかもしれません。今回の記事では白子を拠点に活動を行う「Blanc-Co(ブランコ)」のイ
            ベントをレポート。
            今回紹介するのはあくまでひとつのまちの事例ですが、もしかしたらあなたの町でもあなたの動きを待ち望んでいる人がいるかもしれません。

            11月24日(日)開催!「クリエイティブで地域をつなぐ。空き家活用について話そう。」

            「テラコヤ伊勢型紙」で開催のイベントに白子内外から20人前後がつめかける

            11月24日(日)、白子「テラコヤ伊勢型紙」で「クリエイティブで地域をつなぐ。空家活用について食べて飲んで話そう。」が行われました。

            このイベントの主催は「Blanc-Co(ブランコ)」という団体。2014年から白子近辺の空き家活用などの問題に取り組んできました。

            今回のイベントの発端は、最近新しく関わり始めたメンバーの「『Blanc-Co』がこれまでにどんな活動を行ってきたのか知りたい」という声がきっかけ。

            自分以外にも内容を聞きたい人がいると思うし、同じように活動を行う人やなにかをやりたいけどどうしたらいいかわからない人がつながる場にもなるのではないかと考え、開催することになったそうです。

            会場となった「テラコヤ伊勢型紙」は、白子駅から10分ほど歩いた場所に。こちらはかつておもちゃ屋の倉庫として使われており、なかば空き家のようになっていた場所をリノベーション。

            現在は宿泊型の伊勢型紙体験工房として運営されています。古くからの良さと洗練されたデザインがあいまって、とても居心地の良い空間が広がっていました。

            来春には「しおかぜマルシェ(仮)」を開催予定!

            中央で話すのが「Blanc-Co」Coの運営メンバーの1人、宮崎達也さん

            「今後は参加者が自身の活動について話す場づくりもしたい」と話す

            この日のイベントには、地元白子の人に加えて、津や富田、遠くは名古屋からも参加する人が。名古屋から参加した人に話を聞くと「もともと出身はこの近くなんですが生まれ育った土地で自こういった文脈のイベントがあることにびっくりして参加しました」と話し、こういった場づくりの需要を改めて感じました。

            また、今回イベントの運営を行った「Blanc-Co」のメンバーであり、宮崎建築事務所の宮崎達也さんにイベント後に改めてお話を聞くと、今後の「Blanc-Co」の活動について次のように話を聞かせてくれました。

            「オトナミエ:今回のイベントには大学教授やアスリート、地域で活動する人に小学生まで本当に多様な人が集まっていました。改めてイベントをふりかえっていかがですか。

            宮崎さん:こんなに集まるとは正直思っていませんでした。(笑)  今回の企画は最近『Blanc-Co』に関わり始めてくれたデザイナーの子が提案してくれたのがきっかけでしたが、やってみてよかったです。

            今回のイベントは自分たちの活動を紹介するのと同時に来春白子で開催予定の『しおかぜマルシェ(仮)』の出店者を募るものでもあったので、多様な人が足を運んでくれたことはとてもうれしかったですね。

            オトナミエ:今後はマルシェを開催される予定があるんですね。マルシェ以外に企画予定のイベントはありますか?

            宮崎さん:今回のようなトークイベントをもっと座談会のような形式にして行えたらと思います。参加者の人たちが自分のことについて話しやすくなるような仕組みを作って、いろんな人たちが集まれる場を作っていきたいですね。」

            参加者の立場であれば、なにか気になったイベントがあれば足を運んでみること。なにかやりたいと思うことがあれば、どんな形でも形にしてみること。

            今回のイベントについて詳しくお話を聞いていくなかで、一歩足を踏み出すことの重要性を学びました。踏み出してみることで、見える世界が少し変わり、自分の暮らしの彩りが増していくかもしれません。

            あなたの町でも暮らしに素敵なきっかけを与えてくれるものがあるはず。ぜひ1度そんな機会を探してみてください。「Blanc-Co」の今後の活動はこちらからチェックです。


            Blanc-Co(ブランコ)

            URL:https://www.facebook.com/blancco.s/

            志摩市出身・岡崎のスーパー公務員の秘密に迫る(前編)

            岡崎市のスーパー公務員?いや、三重のカリスマです!

            岡崎市役所の晝田 浩一郎(ヒルタ コウイチロウ)さんをご存知でしょうか?

            公務員の業界では全国的に有名なのですが、実は晝田さんは三重県志摩市のご出身なのです。


            まずは晝田さんの概略をご紹介します。
            2012年に岡崎市役所に入庁。
            2016年1月、商店街の空き店舗を有志メンバーとプライベートで借りて、商店街の賑わい創出の様々な企画を実施する「ここdeやるZone(ここやる)」を立ち上げる。


            2017年12月には「コマッタ」ことをITやテクノロジーを使って、市民、企業、行政、学生の人たちで解決する「Code for AICHI(C4A)」を立ち上げて、”シビックテック”を広める活動を開始。

            他にも、岡崎市の中心部を流れる乙川河川敷を会場として、音楽ライブや水辺空間を楽しむアクティビティやマルシェなどを行う「みらおと」では、水辺空間の新たな活用方法を、地元と大学生を中心にチャレンジし続ける。

             

            その結果・・・
            ▼認定・受賞歴
            ・2015年「CSRリーダー」認定
            ・2016年社団法人日本パブリックリレーションズ協会「PRプランナー」に認定
            (愛知県内の公務員初)
            ・2017年岡崎市職員部課長会「頑張る職員金賞」を受賞
            ・2017年ForbesJAPAN「日本を元気にする88人」に選出
            ・「地方公務員が、本当にすごい!と思う地方公務員アワード2017」を受賞
            ・地域に飛び出す公務員を応援する首長連合「地域に飛び出す公務員アウォード2018」を受賞
            ・2018年内閣府主催「地方創生政策アイデアコンテスト 優秀賞」を受賞
            ・2019年IBMのコンテスト「Call for Code 2019 Global Challenge」日本代表に選出

            という、【人と人、人と地域をつなげる活動】を通して、仕事でも、プライベートでも地域活性化に取り組んでいる方です。

            詳しくは以下のサイトに。
            地方自治体を応援するメディア – Heroes of Local Government(HOLG)
            https://www.holg.jp/interview/hirutakoichiro/
            Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
            https://forbesjapan.com/articles/detail/23500/1/1/1

            と、HOLGの加藤さんの記事をご紹介して終わり・・・だとOTONAMIEじゃない。

            人懐っこい笑顔をする晝田さん

            晝田さんとともに岡崎市を街歩きしながら、彼がどうやって周りを巻き込みながら「地域に飛び出しているのか」に迫りたいと思います。


            ちなみに・・・
            晝田さんのお父さんは、以前にOTONAMIEで地元のサーファーとして取り上げられたことがあります。

            伊勢志摩には伝説を作るサーファー達の話がある!@志摩市


            OTONAMIEは晝田家を親子二代に渡って密着していますね。笑

            まずは本多忠勝を探しに岡崎城へ!

            三重県と岡崎市は、国道1号線(東海道)で繋がっています。

            また、桑名の街並みを作った徳川四天王の一人、本多忠勝の生まれ故郷でもあります。

            何だか会う前から勝手に親近感を覚えます。笑

            旅のスタートは名鉄東岡崎駅から。

            晝田さん:おはようございます。

            ――急に隠し撮りをしてしまい申し訳ありません(笑)今日はよろしくお願いします!

            晝田さん:じゃあ行きますか。

            どこにでも居そうな好青年という印象。
            ただ、常に背筋がピンと張っているからか、「ただ者ではない」感があります。

            晝田さん:これが11月に供用が開始されるペデストリアンデッキです。

            晝田さん:ホテルや24時間年中無休のフィットネスジムなどが、駅前にできます。

            早速、東岡崎駅前の新規事業を説明する晝田さん。
            自分の部署以外の事業でも市の事業をちゃんと説明ができるのは、常にはアンテナを張っていたり、岡崎のことが好きなんだなと思いました。


            スロープを河川敷に向かって降りて、乙川沿いをしばし散策することに。

            晝田さん:この辺りは桜の季節や花火大会の時はとても綺麗なんですよ。

            写真提供:岡崎市
            写真提供:岡崎市

            ――た、確かに桑名の夜桜や花火大会もすごいと自負していますが、岡崎も見応えありますね

            そういいながら 乙川沿いを岡崎城に向かって歩いていくと。

            晝田さん:あ、ミカちゃんだ!

            乙川にいる鯉のことを『みかちゃん』と言うみたいです。
            顔を覗かせると、餌をもらえると勘違いしてたくさん近づいてきます。

            晝田さん
            :この橋の向こうの河川敷が、『みらおと』の主会場です。他にも定期的に朝市だったり、ヨガだったりが行われます。

            晝田さん:今日はNPO法人ルリアンさんがお昼に『乙川DEバーベキュー』をする準備をしていますね。火起こしから片付けまでしてくれるので、食材以外は手ぶらで参加できて人気なんですよ。夜は別の団体が乙川ナイトマーケットやキャンドルヨガ、星空観望会が行われます。

            大きな河川の中流域なので、河川敷が広いなという印象です。
            そして何より、おとがワ!活用実行委員会が、今までの既成概念にとらわれない利活用プログラムを公募して、いろんな団体が水辺空間を利活用している点が素敵でした。

            ――お、川の向こうが岡崎城ですか?早く本多忠勝像が見てみたいです。

            晝田さん:場内では武将隊のパフォーマンスや、最近ではコスプレイヤーが撮影をしにくるんですよ。

            岡崎城の本丸に向けて河岸段丘を登ると

            神社があり、当日は結婚式をしていました。

            晝田さん:松井さん、この石碑何か見て気づきませんか?

            ――『公園』と書いてありますね

            晝田さん:ここは『岡崎公園』なのに、どうして『公園』だと思いますか?

            ――むむ、全然わかりませんが・・・

            晝田さん:実はここが “日本で最初に『公園』” とつけられたから、と言われています。

            ――へー。さすが家康公が生まれた場所なだけありますね!お、これが探し求めていた『本多忠勝像』ですね!忠勝さん、桑名の街を作ってくださってありがとうございます。



            晝田さん
            :では家康公の父・松平広忠公が埋葬されている『松應寺』に行きましょうか

            岡崎のディープな場所から、新しいスポットまで!

            天文18年(1549)3月、家康公の父・松平広忠公は城中で家臣に刺殺され、この地に埋葬されました。

             

            同年11月、家康は今川方の人質として熱田から駿府へおもむく途中、その墓上に小松を植え、松平一族の繁栄を祈願しました。
            その後、永禄3年(1560)家康は桶狭間の合戦後、岡崎城主となり、非業の死を遂げた父の菩提のために寺を建立したと伝わっています。

            松應寺|岡崎の観光スポット|岡崎おでかけナビ – 岡崎市観光協会公式サイト
            https://okazaki-kanko.jp/point/479

            境内に入って御廟所に向かうと、

            晝田さん:この門をくぐってみてください。何か見て気づきませんか?

            ――ま、またクイズですか!?

            晝田さん:ヒントは右から2つ目の葵の御紋です

            ――あ、逆さになっている!

            晝田さん:他にも色々とあるそうですが、日光東照宮と同様に完璧な物はあとは朽ちていくだけなので、あえて未完成や不完全にすることで永遠に崩壊することがない、との魔除けの意味でこうしているみたいです。

            ――なるほど!

            晝田さん:ここは明治末期から昭和中期頃までは芸妓さんがいる花街として栄えていました。戦後松應寺境内に作られた闇市が発祥の商店街と木造アーケードは昭和レトロを感じますよね。

            晝田さん:ここは空き家や空き店舗、高齢化が課題でしたが、最近では年に2回の縁日や、空き屋に新しいお店がオープンしたりと、面白い場所なんですよ。


            我々は歩を進めて、下一桁の数字が2と7のつく日(2日、7日、12日、17日、22日、27日)に『二七(ふな)市』という朝市が開催される、『八幡通り』にやってきました。

            晝田さん:ここが二七市が行われる八幡通りです。

            ――ここで二七市が行われるんですね。桑名にも3と8のつく日に『三八(さんぱち)市』という朝市が行われるところがありますよ。

            晝田さん:岡崎は空襲で焼け野原になって、戦後この辺りにあった闇市が元になっている朝市です。岡崎市内のみならず、遠方から露天商がやってきて、青果や鮮魚・干物、味噌や練り物、乾物などの食料品や、切り花、衣類も販売しています。

            このまち歩きの道中、晝田さんに声をかける市民の方がとても多くみえました。

            晝田さんはどれだけ多く、街の中に出かけているのだろうか。
            と、晝田さんの顔の広さに驚きつつ、最新スポットへ向かいます。


            岡崎は東海道の38番目の宿場町。
            ここを通る東海道は『岡崎城下二十七曲り』といわれ、岡崎城を北から覆うように幾重にも折れ曲がって通過していました。

            おかざき風景まちづくりの景観パネルより

            https://www.city.okazaki.lg.jp/1100/1184/1169/p006770_d/fil/p5-1.pdf

            晝田さん:ここが今年の7月にリニューアルオープンした籠田公園です。色が変わっている舗装のところが旧東海道なんですよ。

            ――桑名は七曲りと城下で7回曲がるのですが、その4倍ですか‼︎色が変わって東海道たと分かりやすいですね。

            晝田さん:籠田公園は岡崎市が進めている事業の『QURUWA戦略』の一部として昨年度から工事を開始し、「つどい・つながり・つづく」をコンセプトに暮らしの質の向上やエリアの価値を高めるための場所として再整備されました。

            岡崎市ホームページより

            「QURUWA戦略」 ~乙川リバーフロント地区公民連携まちづくり基本計画~:地方再生のモデル都市に選ばれました | 岡崎市ホームページ
            https://www.city.okazaki.lg.jp/300/306/p022685.html

            晝田さん:公園内には屋根のある休憩所や複合遊具や噴水などがあって、子ども連れで訪れるといいですね。

            晝田さん:ちょっと知り合いが遊びにきてるみたいなので、話しかけてきますね。

            芝生広場にはステージが2ヶ所あって、何か音楽の練習をしているようでした。


            籠田公園 | 岡崎市ホームページ
            https://www.city.okazaki.lg.jp/1550/1567/1638/p024385.html

            岡崎の魅力は伝わったけど、晝田さんの魅力を伝えきれてない⁉︎

            晝田さん:約2時間、駆け足でしたが岡崎は楽しんでいただけましたか?

            ――ありがとうございました。それにしても疲れましたね。

            晝田さん:何歩歩いたのか、アプリ見てみますね・・・って、9,298歩も歩いていました。

            ――そりゃ疲れますわぁ。ありがとうございました。


            あれ、今日の取材のテーマはなんでしたっけ?

            晝田さんとともに岡崎市を街歩きしたはいいですが、晝田さんがどうやって周りを巻き込みながら地域に飛び出しているのか、この記事では全然迫っていませんね。
            というわけで、『晝田さんがどうやって周りを巻き込みながら地域に飛び出しているのか』については、第二弾を近日中に公開いたします。

            連載エッセイ【ハロー三重県】第8回「餅を食べる」

            三重に来てからというもの、餅がずっと気になっている。
            お正月に食べるはずのあの餅だ。餅。お餅。

            私は米どころ石川県の生まれなので、米全般に関しておいしいものを食べてきた自負がある。米から作られる大概のものの、日本におけるイニシアチブを、我々北陸を含む北国の人間が握っていると思っていた。
            おにぎりだって、新米だって、おせんべいだって、寿司だって、もちろん餅だって、米どころこそがうまいものを食べていると思っていた。

            だって、進学で関西に住んだ時には「石川県と言えばお米がおいしいところだね」とたびたび言われたし、ローマ法王に贈呈されたお米だって、石川県のお米だ。
            米周辺に関してはわりと強めの自信とプライドのようなものさえ持っていた。

            *

            ところが三重県に嫁いだら、あっちもこっちも餅だらけだった。
            志摩に行けばさわ餅があるし、桑名に行けば安永餅がある。
            伊勢に関しては言うまでもなく、赤福があって、その周辺には数えきれないくらいの餅がある。
            餅に対する情熱と、いっそ執着のようなものすら感じる。

            試しにGoogleマップで「三重県 餅」と検索してみてほしい。
            ぎょっとするくらいのピンが刺さっている。

            伊勢に関してはピン同士が重なり合いすぎてちょっと把握しきれない。
            さらに「リスト表示」をタップすると、永遠にスクロールできるのでは、と思うくらいに餅の写真であふれかえっている。
            餅…多いよ…。

            *

            伊勢神宮に参拝する人たちで賑わう県内の各地には餅屋が多く、餅街道とも言われているのだとか。その中でも、伊勢神宮内宮の参道にある本店は毎朝5時から営業している赤福と言えば、県内では知らない人はいない、朔日餅(ついたちもち)があるけれど、なんていうか、この朔日餅、テンションが高い。
            他府県の方のために説明すると、赤福餅で有名な赤福さんでは毎月1日にだけ、その月の季節のお餅を販売するのだ。
            例えば5月はかしわ餅、とか、4月は桜餅とか、7月は水ようかん(餅ではない)とか。
            三重県に越してきて最初の頃に、その全容の見えなさにわくわくして、並びに行ったことがあるのだけれど、完全に祭だった。
            前日から整理券をもらいに並び、翌日朝まだ暗いうちから車を走らせて伊勢へ向かった。
            到着して驚いた。長蛇の列が仕上がっていた。お年寄りから若者まで、顔ぶれは様々だった。
            しかもみんなおおむね大量に購入する。どうかしたら運びきれなくて、台車を用意している人もいた。あのお餅たちはいったいどこへ行くんだろう、と妙に遥かな気持ちになった。だって、お正月でもないのに、そんなにたくさんのお餅が消費されてるとか…なんていうか…情熱…。

            *

            餅の歴史が長いゆえに、あられやおせんべいもこちらに来てからほんとうによく見かける。
            これも、我が地元石川県こそ、あられだって最高峰である、と信じて疑っていなかった。私の父の好物はあられであり、家にはいつだってあられまたはおかきがあったのだ。
            あられのことなら聞いてくれ、くらいの気持ちだった。

            ところがだ、三重県のあられ好きも相当だった。
            夫と私がまだ京都に暮らしていた頃、夫の実家から届く荷物にはたいていあられが入っており、また、帰省すればまたあられを持って戻ってきた。
            あられ、どんだけ食べるん、という心地だった。
            同じあられを夫は飽きもせずうまいうまいといつだって食べていた。
            海外に住む義姉は帰国したら必ず地元のあられを持ち帰る。
            義父に関しては、あられを運転中の眠気覚ましのために車に常備しているとまで言っていた。
            あられ、ボトルガムまたは、フリスクの代わりにもなる説。

            そう言えば、三重県にはあられ茶漬け、というおやつがあるらしい。
            あられを入れた茶碗にお茶を注ぐのだ。ごはんは必要ない。ふやけたあられを食べる、という不思議体験。いつか食べてみたいと思いながらも勇気が出ない。あられは好きなんだけど、どうしてなかなか。
            いや、あられは好きだよ。あられは。

            *

            まだまだ、マスヤのおにぎりせんべいはきめが細かくて最高だし、ミニおにぎりがかわいすぎるよ、とか、桑名のプレミアムトマトカレーせんべいのクオリティが高すぎるよ、チーズ味も最高だよ、とか、大門にある玉吉餅店のみたらし団子、飛び切りおいしいし、うちの子どもたちも大好きだよ、とかお伝えしたいことが山のようにあるのだけれど、沼が深すぎて私の筆力では到底まとめきれないので、ぞれぞれ各々Google先生にお尋ねしてほしい。
            どこを切ってもわりとそこそこ沼だから気を付けて。

            そして、これが公開になる直近の日曜日が奇しくも朔日で、これはあれかな、朔日餅を買いに行く流れかな、と思うなどしています。