「サニーロードにあるタコハウスの豚のたこ焼きが美味し過ぎた」
名古屋の大学生から、
スルー出来ないタレコミを受けた。
もうこれは行くしかない、
中々遠い、三重県度会郡の玉城町。
目印は長閑な田園にある豚の看板。
その横に噂のタコハウスはありました。
豚のたこ焼きください
メニュー表を見ると、
アグリのたこ焼きというのと、
アグリ焼きというのが並んでいる。
なるほど、
学生たちが言っていたタコハウスの豚のたこ焼きというのは、
タコの代わりに豚が入ったアグリ焼きのことを指しているんだな。
早速、たこ焼き焼き歴10年のパートさんに、
アグリ焼きを注文。
流し込まれた生地の上に、
テンポよく豚バラブロックが乗せられていく。
ちょうどタコと同じくらいのサイズ。
知る人ぞ知るブランド豚「玉城豚」らしい。
上からまた生地が流し込まれ、
葱、天かす、紅生姜が散らされて、
くるくる、くるくる
くるくる、くるくる。
くるくるも佳境に入り、
幸せな焼き色がついたら完成です。
パートさんの話によると、
豚の油がジュワっと出る分、
たこ焼きより少々テクニックがいるらしい。
今までのタコ依存が不思議になる美味しさ
早速、アグリ焼きを頂こう。
ころっと入った豚肉。
肉の旨みを吸い込んだふわっふわの生地。
出汁入りなので、ソースをかけない。
それがタコハウス流。
玉城豚の食感も、
コリっとジュワっとで、
なぜ今までタコに依存していたのか、
疑問さえ生まれる美味しさだ。
こちらはタコハウスのたこ焼き。
こだわりは、国産の生タコを使うこと。
同じくソースはいらない。
これまためちゃ美味しくて、
「タコハウスのたこ焼きが無性に食べたくなる」
「この味はここしかないんやわ。他のじゃだめなんや」
というお客さんも多いのだそう。
同じ鉄板で焼いているからか、
心なしか、たこ焼きにもアグリ焼きにも、
豚とタコの旨みが浸み込んでいる気がした。
ところで、たこ焼きとアグリ焼きの売れ行きは??
パートさん:「たこ焼きの方が多いわね」
豚、勝たないかん!!
タコハウスがあるのは、
アスピア玉城の敷地の一角。
施設内には、
玉城町の養豚農家と稲作農家が一緒になって設立した、
(有)玉城アクトファームが営む「ふるさと味工房アグリ」があり、
農畜産物の加工、販売、レストラン事業を行っている。
新鮮な産地直送品を求め、
平日でも多くのお客さんが訪れ、
都市と農村、消費者と生産者の、
コミニュケーションを図れる体験教室も盛んな場所だ。
「まだまだタコには負ける。でも豚、勝たないかん!!」
そう熱く仰ったのは、
玉城アクトファームの会長。
アグリ焼きの発案者だ。
玉城町には海がない。
産直販売所として、
地の物を使った名物を作らないといけない。
その想いで平成15年に、
大阪のたこ焼き屋へ、
玉城豚のバラ肉ブロックを持ち込んで商品開発。
たこ焼きネイティブに、
コレイケルデとお墨付きをもらった後にスタートしたのだそう。
産直所として、タコでなく豚が勝たないといけない。
豚入りのたこ焼き頂戴と言われることも多々あるけれど、
負けてはいられない。
この辺りのたこ焼きのタコを豚に変えるくらいの気持ちで、
豚、勝たないかん。
タコハウスという一つの店の一つの鉄板の上で繰り広げられる、
熱い熱い豚とタコの闘い。
そういえば、メニューに、
豚キムチ焼きというのもあった。
タコに勝つべく、
豚メニューの侵食作戦なのかと読んだが、
単に会長がちょっと飽きてきたから作った新メニューとのことでした。
タコハウス
住所:三重県度会郡玉城町原4254-1 アスピア玉城
電話:0596-58-8686
福田ミキ。OTONAMIEアドバイザー/みえDXアドバイザーズ。東京都出身桑名市在住。仕事は社会との関係性づくりを大切にしたPR(パブリックリレーションズ)。
2014年に元夫の都合で東京から三重に移住。涙したのも束の間、新境地に疼く好奇心。外から来たからこそ感じるその土地の魅力にはまる。
都内の企業のPR業務を請け負いながら、地域こそPRの重要性を感じてローカル特化PRへとシフト。多種多様なプロジェクトを加速させている。
組織にPR視点を増やすローカルPRカレッジや、仕事好きが集まる場「ニカイ」も展開中。
桑名で部室ニカイという拠点も運営している。この記者が登場する記事