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美と健康は地層のように。ひまわり鍼灸院は女性のミカタ

「ずっと若いままがいい」「これ以上歳をとりたくない」「若いころに戻りたい」

そんな風に鏡を眺めている女性たちに言いたい!

「確実に歳は取る。そして、それは積み重ねなのだ」と。

それを教えてくれたのは、ひまわり鍼灸院の鍼灸師、熊沢菜穂子さん。

菜穂子さんは言う。

「20代のころの身体と今を交換してあげると言われても断る」

私だったら喜んで交換してもらうけどな、と不思議に思ったのだが、菜穂子さんのお話を聞いて納得した。

菜穂子さんは20代のころから老け顔で、ぎっくり腰をしたり、慢性的な腰の痛みに悩ませれていたという。

そして出会ったのが「鍼灸」。

30代後半には周りから若くみられるようになり、生理不順もなくなり、体温も35.8度から36,9度まで上がったのだという。免疫力が上がり、病気をしなくなる体に変わったのだ。

めちゃくちゃいい事ずくめじゃないですか!と身を乗り出した私を制したのは、「継続するからこそ効果があるんです」という重い言葉。やっぱり何事も継続なのですね。

「鍼(はり)」というメンテナンスを続けることで、健康や美容に効果が出てくるのだ。

 

18年の鍼灸師経験を持つ菜穂子さんが四日市に開業した「ひまわり鍼灸院」は女性専用だ。ここまで読んでくださった男性諸君、ごめんなさい。奥様や彼女さんに紹介してください。

 

なぜ女性専用にしたかというと、菜穂子さんの経験やこだわりが詰まっているからだ。どうしても肌を露出しなければいけない鍼灸だからこそ、貸し切り・個室というプライベート空間で、より女性のお客さんに安心してもらいたいという想い。

そして、お子さんをお持ちのお母さんでも安心して欲しいという気持ちから、予約制で託児も利用できる。それは、子育て中の女性がいかに大変か、分かっている菜穂子さんならではの想いなのだ。

自分のために鍼なんて贅沢、なんて思わないで欲しい。鍼でメンテナンスを整えることで心や身体の「余裕」が生まれ、お子さんや家族にも温かい気持ちで接することができるのではないだろうか?

 

順風満帆な開業からしばらくして、店を襲ったのは「新型コロナの脅威」だった。

予約は次々とキャンセルになり、閑古鳥の鳴く日が増えた静かな店内で、借金の計算をする菜穂子さんに転機が訪れた。

それは、美容鍼から治療鍼へのシフトチェンジだった。

もともと美容鍼を始めたのは、若い時から鍼に慣れてもらいたいという想いがあったのだったが、コロナの影響で美容よりも健康に意識を向ける人たちが増えたことで、治療鍼への比重を多くしたのだそうだ。

一口に「」と言っても色々な種類がある。

見せていただいた鍼は、太さや用途が様々で、お客様によって使い分けをしているという。

 

 

 

そして、菜穂子さんが提供するのは鍼だけではない。

整体も取り入れ、何がその方へ一番効果があるか、細かくカウンセリングをした上で、総合的に判断して治療を行ってくれる。

実はこの日、初めて美容鍼を経験させてもらったのだが、私は正直、鍼が怖いと思っていた。

鍼を顔や体中に刺すなんて怖い!と思ってしり込みする私に、菜穂子さんが提案してくれたのは極細な鍼。

確かに見た目はめちゃくちゃ細い!これならいけるかも…と試してみたら、もちろんチクッとはするが、そんなに痛くない。

ただ、私がいつも痛いな、と気になっていた肩や首の後ろ部分は、どーーんと響いてくる。痛いというかどーーんなのである。

そして、鍼から電気が流れてくる。これがなかなかの感覚で、痛くはなく、ドン、ドン、ドン、という感じ。おいおい、擬音ばっかりじゃないの、ちゃんと実況してよ、と言わないでください。だってドン、ドン、ドン、なんです。試してみてください。

お客様が帰った後は、シーツを取り換え、ベッドや手に触れるところ全て消毒されているのは、このご時世納得なのだが、驚いたのが、毎回床まで拭いて消毒するのだそうだ。

 

菜穂子さんが長くこの地で、地域の方たちの「美と健康」を守っていきたいという想いが、このひまわり鍼灸院に溢れているのを感じた。

初めての施術の後、グリグリと肩をほぐしてもらって気持ち良かったなぁと、肩を回してみて驚いた!あんなにずーんと重かった私の肩がとても軽くなっている。

そうは言っても「鍼って痛そうだし、やっぱり怖い」というそこのアナタ!

私もそうでしたので、こんなお願いしてみましたら、菜穂子さんが快く取り入れて下さいました。6月末までのキャンペーン(すでに終わっていたらごめんなさい)

★「お試し鍼」 税込み110円!! 所要時間5分


【女性専用】ひまわり鍼灸院

ご予約は、お電話、インスタのDMなど👇

HP:https://s.ekiten.jp/shop_22636372/

Instagram:https://instagram.com/himawarishinkyuin?igshid=dk2lkpid4bvh

住所: 三重県四日市市西町8-17

近鉄四日市駅より徒歩10分

最寄駅

  • 近鉄四日市駅から610m
  • 川原町駅から600m
  • あすなろう四日市駅から670m

バス停

  • 元町バス停から370m

“BIG SPICE” 名張にスパイスカレー屋さんができた!

2021年2月、名張市にスパイスカレー屋さんができました。

その名は、『BIG SPICE』さん!

ずっと行ってみたくて、先日たまの休みが取れたので、ナビに従い行ってみると、、、

 

ここ、どこなんだろう!笑

名張のこと、よく知っているつもりでしたが、知らない道に出ました!

(だいたい、いつも迷う)

それにしても、のどかでいい道〜ちょっと歩いて散策してしまう〜

のんびりな道のりを経て、少し細い道を入ったところに、古民家が見えました!

こちらがBIG SPICEさんのお店です。

(楽しすぎて、ここから写真が少なめですが、ぜひ実際に足を運んでみてください)

 

テーブル席、カウンター席とあって、カウンターが素敵に見えたので、カウンター席へ。

イス、テーブルと少し高さがあって、よじ登っていると、店主さんが「大丈夫ですか~!」と、声をかけて下さいました。登るのも楽しい!!笑

大きな窓から差し込む光と、店主さんの仕込みの姿が、素敵です。

メニューのなかから、「本日のカレープレート」を注文!

この日はメインのカレーを2種類から選べて、「あっさりキーマカレー」にしました。

元気な黄色いお皿に、キーマカレーと、炊き込みごはん。

ごはんを囲むのは、、、

ココナッツのやさいと豆のカレー、キャベツのアチャール、こまつなマスタード炒め、スパイス玉子!

野菜たっぷり、スパイスの効いた一品一品が並んでいます。

眺めているだけでもハッピーな気分になる、、!

ひと口食べて…
からだがワワッ!と目覚めるような、しっかり効いたスパイス!

どれも本当に美味しくて、五感が冴えてくるような感覚、食べるごとに、からだがポカポカと喜んでいました。

カレー、野菜、お米、玉子、ひとつひとつ味わう幸せなひととき〜

 


 

炊き込みごはんのお米が、日本のお米ではなかったので、店主さんに聞いてみると、パキスタンのお米だそう。

「本当は、このあたりの伊賀米とか使えるといいんですけど、作るカレーと合わせるのが難しい。

特に地元の人は、“米は一度も買ったことない!”というような、農家さんも多いので、それには敵わないじゃないですか!笑

せっかくなら、食べたことのないようなお米を食べてもらおうと、パキスタンのお米にしています!」

店主さん、とっても気さくで楽しい。


ポーズもきめてくださる店主さん!

私の隣の席にいたお客さんと、「春野菜を使ったカレー、何がいい?」というお話をされていて、

「キャベツ、たけのこ、新じゃが、新玉ねぎ、ごぼう、、、ごぼういいねー!」

と楽しく盛り上がっておられました。

 

後日、BIG SPICEさんのInstagramを覗いてみると、

「ごぼうチキンカレー」なるものが!

あの時の会話が、さっそくカレーに、、、!

なんだか魔法のように思えました。

きっと、あのキッチンで、お客さん、名張の地、四季の移ろいと、店主さんのスパイスが混ざり合って、色んなメニューが生まれていくんだろうなぁ。

これはまた食べたいぞっ!

また行きたくなる場所ができました。

 


BIG SPICE

住所:〒518-0464 三重県名張市赤目町柏原803番地

営業日:月曜~土曜 10時〜16時(LO.15時)

定休日:日曜・祝日

instagram:https://instagram.com/bigspice61?utm_medium=copy_link

記事の内容は、2021年4月のものです。

三重県にも青の洞窟があるって知ってた⁉️

三重県の南の端の方に位置する熊野市。熊野古道や鬼ヶ城、花の窟などの世界遺産が点在する事で知られています。

その熊野市に青の洞窟と呼ばれるとても神秘的な海を見る事が出来る場所があるんですよ!

熊野の”青の洞窟”

国道42号線を尾鷲方面から和歌山県方面に進むと、熊野市の入り口に鬼ヶ城の案内が出てきます。その少し手前に遊覧船乗り場の案内の看板があり、そこを左に曲がり、坂道を降りていくと見えてくるのが松崎港。完売がちょっと見にくいので、お見逃しなく!

港についても案内がなく、ちょっと不安になりキョロキョロしていると女性が声を掛けてくれて一安心。ライフジャケットを渡してくれるので、装着し、いざ遊覧船へ!遊覧船といっても釣り客の渡し船なので、船酔いが心配な方は酔い止めを飲んだ方が無難だと思います。

出発!どこかのジェット船を思い出すスピードでまずは鬼ヶ城方面へ。揺れ過ぎて写真が撮れず…。鬼ヶ城を過ぎたあたりて大きく旋回し、お目当ての青の洞窟に。青の洞窟は、大きく穴が開いたガマの口と呼ばれている場所で、太陽の光と海の色が神秘的に混ざり合う場所。実際洞窟の中に入ると見る角度により、青ともエメラルドグリーンとも見える。

楯ケ崎までの道中は見どころ満載。リアス式海岸特有の奇岩・巨岩の数々。全国でも最も美しい柱状節理の一つに数えられているとの事。

海からしか見る事が出来ない絶景。松崎港からの遊覧船の所要時間は約70分ですが、あっという間の70分の船の旅。

遊覧船の後は陸から鬼ヶ城へ

松崎港から鬼ヶ城までは歩いても10分から15分。車で5分程度。駐車場にある売店?では新鮮なマグロ丼などの丼物がテイクアウト出来るので、海を感じながら食べるのも良し。鬼ヶ城センターのレストランでゆっくりと海を眺めながら食べるも良し。お腹がいっぱいになったところで、鬼ヶ城を散策。

鬼ヶ城は、平安時代初期に征夷大将軍、坂上田村麻呂が海賊を征伐したという伝説が残る場所なので、歴史好きにはたまらない場所ですね。

熊野市には、歴史を感じられる場所が他にもたくさんありますので、コロナが終息したら行ってみて下さいね。

丸山千枚田

楯ヶ崎観光遊覧
料金(大人お一人様あたり)1人:9,000円 2人:4,500円 3人:4,000円 4人:3,500円 5人以上:3,000円

問い合わせ先
熊野市観光公社
住所:三重県熊野市井戸町653-12
電話番号:0597-89-2229
HP: http://kumano-kankou.com/

スポーツと共に鈴鹿を盛り上げる!SPIRALNETの想い

TVでたまたま観た番組に影響され、次の日の朝、社員たちにこう宣言した。

「オレは寿司屋になる!」

そんなことあります?社長が突然お寿司屋さんの修行に行くなんて。

ワンピースの話ではありません。これは本当の話です。

有言実行。お寿司屋さんになるべく東京に旅立ったのは、スパイラルネットの代表を務める伊達秀彰さん。その後、本当にお寿司屋さんをオープンさせ、一代で築いた代車専門のレンタカー会社であるスパイラルネットを退いたのだった。

「それまでお世話になったお客様たちをもてなしたい」、とお寿司を握っていた伊達さんの元にしばらくして伝えられたのは、なんとスパイラルネットの悪評だった。

泣く泣くお寿司屋さんを閉め、その時の社長や多くの従業員が去ったスパイラルネットに戻った。そこから再び伊達さんの孤独な戦いが始まるのだった。

 

今や、この業界では負けをしらないスパイラルネットなのだが、その秘密を私は入手してきた。それはひとえに、「お客様に喜んでもらうこと」をとことん求めているからなのだ。

そんなこと当たり前だろう!という反論が聞こえてきそうだが、果たして本当にそうだろうか?世の中のどれくらいの企業が、本当に顧客満足のために実際に手足を動かしているといえるだろうか?

伊達さんはお客様に言う。「無理難題をください」

お客様に世の中に必要とされる会社であることをとても大切にしているのだが、そのために、従業員にも熱い思いを常に向けているのも印象的だった。

「隣の人が困っているのを気付いてあげられ」「自分から動き」「自分から掴んでいって欲しい」そんな従業員に育って欲しい、という伊達さんの気持ちに応えるように、会社の業績はどんどん上がっている。

しかし、そこに全く満足せず、次々と新しいことに挑戦する姿勢もとても素敵だ。

スポーツへの貢献

三重とこわか国体に車を提供。

今年Jリーグ入りを目指すサッカーチーム,鈴鹿ポイントゲッターズのメインスポンサー。

スポーツを盛り上げる活動を通じて、地元への貢献を続けている。

「ゲームが終わると、賞賛や励ましの言葉を頂いて、本当に一緒に戦ってもらっています!」と、鈴鹿ポイントゲッターズの選手も語る。表向きの広告だけを狙ってスポンサーをしているのではなく、心から選手やチームを応援しているのが伝わってきた。

 

レストラン「Bais(バルス)」

レンタカー会社と全く関係ないのに、次に挑戦したのはレストラン。

私は薪ストーブの前のゆったりしたソファで店内を見回した。

伊達さんが海岸から拾ってきた流木や、スパイラルネットから持ってきたタイヤがおしゃれに飾られている。

タイヤは素敵なテーブルになっているので、ぜひ探してみて欲しい。

 

カウンターには、なんと鈴鹿ポイントゲッターズの選手!とても爽やかに挨拶して頂いた!

料理も美味しい!

めちゃくちゃ贅沢な時間が過ごせてしまう。

 

鈴鹿ポイントゲッターズのアウェイの際は、大画面で試合を観ながらみんなで応援出来る、パブリックビューイングも行われているという。

 


「答えがすぐ出るものは意味がない」

伊達さんが仰ったその言葉は、その時だけの利益を得るのではなく、長期的で、そして関わるみんなが幸せになるように求めている熱い想いが込められているように感じた。


★合同会社 SPIRALNET

HP: https://www.spiralnet-suzuka.com/

Instagram:https://instagram.com/spiralnet_suzuka?igshid=1jnougqfqxfk3

★Bais バルス

HP:https://bais.co.jp/

Instagram:https://instagram.com/bais_cafe.rest?igshid=a2zfp8n8cjpm

LUNCH  11:00-15:00(ご注文は15:00まで)

DINNER  現在ディナー営業はやっておりません

定休日    毎週火曜日and第3月曜日

ADDRESS             三重県津市河芸町東千里1011-1

TEL        080-8105-9304

アクセス                 近鉄「磯山駅」徒歩10分                                       _        近鉄「千里駅」徒歩10分

駐車場    8台 店舗前に8台

席数        20席

想像できないパフェが伊勢海老の可能性を広げてきたもんだから、思わず出た「こんなのはじめて♡」

久々に出会った、味の想像ができないもの。

それは、伊勢海老尽くしの向こう側。

とにかくその伊勢海老尽くしが、マジですごかったので振り返ってみます。

 

「最初から最後まで思う存分」が始まった

明治8年からの歴史を紡ぐ、和洋折衷な料亭で結婚式場のザフナツヤ。

雨のしとしとが、厳かさを際立たてる。

迎えてくれた仲居さん?ギャルソン?に案内され個室へ。

とにかく静かだ。贅沢だ。因みに独りだ。

この日のお目当ては、伊勢海老づくしのNEWコース「ISEEBI」。なんと3万円(個室利用料2時間分を含む)。

高っと思ったけれど、帰り際には安っと感じた伊勢海老エンタメ。

さて、一皿目。

「ISEEBIの始まり」という洋和が組み合わさった5種の前菜。

とにかくひたすら海老と向き合う2時間が始まった。

 

伊勢海老の沼へ

前菜から笑えてきたのが、5種全てが伊勢海老で、部位による味や食感の違いを比較できること。

―—え、脚肉食べられるの?!

1.5㎏程ある大きな伊勢海老の脚肉。筋肉質で味が濃い。

――なんすか、この食感。飲み込みたくないんですけど。

伊勢海老の身を海老味噌で和えた塩辛。もうぶりぶり食感。

――牛乳と生クリームの代わりに伊勢海老の味噌?!

伊勢海老のキッシュ。海老味噌でアメリケーノソース。

海老三昧な前菜の次は、お造りとカルパッチョ。もちろん全て伊勢海老だ。

味わいが変わるから飽きない。

続いてはしゃぶしゃぶ。言うまでもない伊勢海老である。

生の身はぷりっとブリブリかつとろり。

火の入り具合で、食感も甘みも変わる。こんなに変わるの?!ってくらい変わる。

――きゃはっ!なんだろう、いろいろ楽しいぞ!

いちいちリアクションしたくなるエンタメ性。

因みに独りだ。

海老エキスを含んだ出汁は一滴残らず完飲。日本の出汁文化というのは本当にすごい。

と、お部屋にシェフ登場。

シェフ:「しゃぶしゃぶの残り出汁を使った和ビスクスープを作りますね」

器は空っぽ。一瞬の間。

シェフ:「大丈夫です。今はコロナ対策で、出汁はこちらでご用意していますので」

昆布とかつおの出汁に、伊勢海老の頭をひたすら潰してトマトと煮込んだ凝縮ビスク。

香りは和。飲んだら洋。フナツヤらしさを活かした融合スープだ。

伊勢海老深すぎるだろ。

 

まだ尽くす。でも飽きない。

次から次へと色んな伊勢海老が現れる流れで、自家製生麺を使用したパスタが登場。

ぷりぷりな身がふんだんに。

伊勢海老の味噌と出汁のソース。
柚子胡椒と青さのりで、少し味変を意識されているとのこと。

――いやぁ、づくしますねぇ…

シェフ:「づくすんですよ」

続いて、お口直しのグラニテ。

ここにもいた、伊勢海老。マイヤーレモンとノンアルのスパークリングワインが合わせてある。なんてシャレオツな伊勢の海老だ。

――いますねぇ…

シェフ:「いるんですよ必ず」

抜くことなくここまでも。

そして驚くことなかれ、メインはなんと、伊勢海老です(もうお気付きですね)

柚香焼きとグラタンという和洋のアベック!フナツヤの得意技である。

伊勢海老の出汁で作ったベシャメルソースが濃厚。

もう尽くしオブ尽く尽く。でもね、飽きないの。

ひとりだけど、テンション上がるの。

海老の味噌が美味し過ぎてしゃぶりつきたい。

ここでまた目の前での演出。

土鍋で炊かれた伊勢海老ご飯。バターで焼いた伊勢海老が蒸らされている。

桑名の蛤入り。お米は三重県で生まれた「結びの神」。

ほぐして混ぜている時の香りがマジでやばい。

伊勢海老の頭はそのまま味噌汁へIN。

日本人なら垂涎間違いなし御膳。

香りは洋。食べると和。

ふぁぁ―――!!

 

こんなのはじめて♡なスイーツ

コースはいよいよシメへ。

実はデザートはホームページ上、シークレット。コース紹介にも「???」と表示されている。

さて何が出てくるのか。ここまで来たら、最初から最後までの期待が膨らむ。

よし来いっ海老!

パティシエールさん登場

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!

最後まで伊勢海老!!

期待を裏切らないどころか、むしろ想像を超えてきた伊勢海老パフェ!!

いわゆる「●●尽くしコース」といっても、シメにバニラアイスとか普通のデザート出てくるよねっ。

聞くと、それを払拭すべく、本コースは伊勢海老デザート開発ありきで進んだそう。

伊勢海老ダシのパンナコッタ。マスカルポーネクリームには、殻で作った自家製伊勢海老パウダー入り。更に殻はせんべいとなり、ホワイトチョコレートでコーティングされている。

パティシエール:「伊勢海老とベリーが絶妙に合うんです」

想像できない。ちょっと味想像できない。

そして思わず出た。

――こんなのはじめて♡

パティシエール:「伊勢海老らしさを活かすパフェを考えました。そんなこと手掛けた経験のある人いないんじゃないですかね(笑)。正解がないから難しかったです」

”私、伊勢海老のパフェを食べたことあるの”

そう言えるだけでも価値ありだけど、ここまでひたすら海老と向き合った流れで食べるからこそわかる美味しさがあると思った。

ここまで2時間。独りだったけどめちゃ楽しかった。

「海老食ったなー」という満足感がすごい。

思わず拍手!これは伊勢海老のエンタメだわ。

 

売ることをやめない。仕入れ続ける。

シェフ:「本日のコースで、伊勢海老6尾お召し上がりいただきました。しかも余すことなく」

3万円、高くない。

この価格でこのクオリティで提供できるのは、フナツヤが三重県南伊勢町の外湾漁協に買参権を持っているから。

毎週2日は魚介類を買い付けに海へ。

水産を取り巻く実情を目で視て、海と飲食の現場を把握する。気象変動、魚離れ、コロナ禍による飲食店休業などにより、生産者の厳しさをリアルに感じる。

もちろん飲食店も大変。しかし飲食店だけでは業界は回らない。フナツヤは常に生産者と共存する方法を考えている。

良いモノをちゃんとした金額で買い、浜値を上げる努力。営業時間が短くなっても、自分たちは売ることをやめない努力。生産地で仕入れる量をなるべく減らさない努力。コロナ禍では、お客様に提供する価格を下げ、販売量でカバーする取り組みを行っている。

シェフ:「生産者さんがいてこその飲食です」

――生産地の状況にあわせて仕入れる魚種が変わるというのは、現場としては大変ではないですか?特に婚礼料理など。

シェフ:「大変なところはありますがストレスはないですね。生産地に寄り添ってメニューをアレンジする。料理人として当たり前のようですが、業界的にはそうなっていないのが実情です」

――食材との出会いが楽しみになりますね。

シェフ:「楽しんでもらえたら嬉しいです。地域丸ごとというか、フナツヤは広い意味でのレストランだなと感じています」

今冬に至っては、ひとり親家庭支援として計1000食の弁当を無償提供した

伊勢海老をあらゆる角度から攻めてきた伊勢海老コース。

伊勢海老の可能性を見せられた。なんなら2時間前の私ったらなんて無知だったんだろうと反省するレベル。

これを味わった人は恐らく「記念日にフナツヤに行ったね」ではなく、「記念日にめっちゃ伊勢海老食べたね」という記憶に書き換わり、生涯忘れられない想い出になるだろう。

いやー海老食ったわー。もっかい拍手!!

(近々伊勢海老かき氷が始まるらしいよ)


ザ フナツヤ
住所:三重県桑名市船馬町30
電話:0594-22-2728
URL:https://www.thefunatsuya.com/
※伊勢海老づくしのNEWコース「ISEEBI」は3日前迄に要予約(2名様より)

 

「おいしいうなぎを食べた夜 / 炭火うなぎ おがわ」 連載エッセイ【ハロー三重県】第26回

三重県で暮らすようになったころ、ジャスコがあまりにも多くて驚いた。あっちにも、こっちにもジャスコ。少し走ればまたジャスコ。三重県のジャスコはそれぞれ愛称のようなネーミングがついてるのも面白かった。マアムとか、サンバレーとか。

そして、ジャスコと同じくらい多いね?と思ったのがうなぎ屋さんだった。最初に住んだアパートは言葉通り右も左もうなぎ屋さんだったのだ。
ジャスコってそんなに行く?と思った同じ温度でうなぎってそんなに食べる?と思った。

津市が、市民ひとり当たりのうなぎ消費量全国一位に輝いたと知るのはその随分あと。
その頃には私はしょっちゅうジャスコへ行くようになっていた。
そうか、私が知らなかっただけで、この町の人たちはうなぎをよく食べるんだ。と遅れた実感がやってきた。

*

先日のこと。ちょっとした機会を頂いて、うなぎを食べに行った。
一身田のシャトレーゼのお隣にある「炭火うなぎ おがわ」というお店。
(津市が全国でうなぎの消費量一位に輝いたのはなんでかしら、という件に関しても「炭火うなぎ おがわ」さんのHPで読めます)

久しぶりのうなぎに心が躍る。だってうなぎってご馳走だもの。
ここのところ疲れていたし、なんかひと足早い梅雨で低気圧が暮らしの邪魔をするし、とそれらしい言い訳をつい自分にあてがってしまう。根が貧乏性なので、贅沢をする前にはなにかしらの言い訳がほしくなるみたい。

炭火うなぎ おがわ席について、メニューを見るとあった。ほら、ひつまぶし。
いつか、初めてひつまぶしをテレビで観た日から私はひつまぶしに憧れている。おしゃもじで掬ってお茶碗に入れるという動作も、トッピングをして味を変えられるというところも、最後はお茶漬けにして楽しむというところも、すべてがエンターテイメント的だ。
なのだけど、いつだったか旅先の駅で頂いたひつまぶしはまずくもない代わりに、特別おいしいとも思えず、「あぁ、ね」という感想に終わってしまったのだった。そして大変申し訳ない話だけれど、おひつにみっちり詰まったうなぎご飯を食べきることができなかった。ほんとうに申し訳ないことだった。

けれど、ひつまぶしへの憧れは消えない。だってどう考えたって、ひつまぶしは楽しくておいしそうだ。
やっぱりおしゃもじでお茶碗にうなぎご飯をよそいたいし、お茶漬けも食べたい。
というわけで、迷わずひつまぶしを選んだ。
過去の失敗を生かして、普通盛りをチョイス。そして、こどもたちにもひつまぶし(普通)をひとつ。上のふたりで半分こして、末っ子はまだ小さいので私のを取り分けとさせていただいた。
夫は、うなぎ定食(数量限定)というデラックスなものを。彼は大食漢なのでたいていのごはん屋さんで、いちばんデラックスなものを選ぶ癖がある。

デラックスなうなぎ
夫が選んだデラックス。うなぎの乗ったお蕎麦(中央)をひとくちも分けてくれなかった

足りなければまた注文すればいいよね、と言い合って、お席でしばし歓談。
お座敷に通していただいたのだけれど、うろうろと落ち着かない長男。あーだこーだとごちゃごちゃしているうちにお茶をこぼしてしまった。なんてことだ。

空腹のお母さんは気が立っている。もう!とツンツン怒ってしまって息子は小さく俯いた。お店のお兄さんが笑顔で台ふきを差し出してくださって、となりのお席に移動させていただいて、一見落着したんだけれど、それでもなんだか空気が重い。
こんなはずじゃなかったのに、空腹ってのは面倒だ。寛容なお母さんでいたいのに、この野郎、狭い心が憎い。お通夜みたいなムードの中、うなぎが運ばれてきた。
私の前に、どんとひつまぶしのお盆。ちゃんとしゃもじもついている。
まずは子どもたちにそれぞれサーブして、いよいよ恐いお母さんもうなぎを食べる。

炭火うなぎ おがわ ひつまぶし
ようこそ。

なんと言うことでしょう。お通夜みたいな空気があっという間にほころんだ。
うなぎが、うなぎが、とんでもなくおいしかった。
皮がパリっとして、身がふわっとしていた。なにこれおいしいのひな形みたいなセリフだな?語彙力なさすぎ甚だしいね!と心の中で思ったんだけど、でも本当の本当に皮がパリッとして身がふわっとしていたの。
「パリッとしてふわっとしてる!」と叫びながら食べて、子どもたちも「おいしいおいしい」と言いながらあっという間にお茶碗を空にした。これは大変、と追加でもうひとつ注文。今度は満を持して「大盛り」にした。だって、夫も子どもたちも、大盛りだ大盛りにしろ、と言うんだもん。
いや、でもさすがに多いのではと、ちょっぴり不安にもなった。運ばれてくるまでずっと夫に「食べきれなかったらどうしよう、お持ち帰りにしたほうがいいのでは」、と弱音を吐いていたんだけれど、運ばれてきたひつまぶし(大盛り)はものの10分ほどで空になった。

炭火うなぎ おがわ ひつまぶし うなぎ
とっても美しいひつまぶしです。

デラックスなうなぎ定食を平らげた夫は、待っていましたと言わんばっかりにひつまぶしを食べて食べたし、「まだまだ食べられる!」と豪語していた息子も茶碗に3杯ほどお代わりした。
各々、たくあんを乗せたり、ねぎをのせたり、海苔をまぶしたり、お出汁をかけたり、とても楽しそうでもあった。やはりひつまぶしは楽しい。言うまでもないのだけど、余るのでは、とオロオロしていた私も、さらに茶碗に2杯ほど頂いた。

余った米粒をさらえるような段になって、せかせかと動いていたら、あろうことかお出汁が少し残ったお椀をひっくり返してしまった。今回2度目のおこぼしだった。せっかくお席を移動させていただいたのに、移動した先でまたこの失態。お座布団を汚してしまった。
ああもうなんで、と悲しくなりながらお座布団やテーブルを拭いていたんだけど、すっかりくちくなったお腹ではあっという間に幸福感が勝ってしまう。
美味しいうなぎを食べた後の私たちは無敵。

さて帰りましょうかと立ち上がらんとしたら、息子が「しーあわっせならてをたったこ!」と歌い出して多幸感に拍車がかかる。
なんて穏やかなこと。

床の間には「春が来てやがて夏が来る」と書かれた掛け軸があって、私もまったくそのように思ったし強く共感してお店を後にした。
とてもいい夜。

伊勢出身の詩人 北園克衛がアート!ARやオンラインで詩のある非日常を愉しもう!

ご紹介するのは三重県伊勢市朝熊町出身の北園克衛。戦前戦後を生きたモダニズム詩人の代表的な人物であり、今でも詩人やデザイナーなどから人気がある。そんな洒脱なコスモポリタンだった北園克衛の育った郷里とはどんな場所なのか。

今年開催される北園克衛没後43年の「43北園忌」について取材した。

展示が行われているのは、伊勢市河崎にある中谷武司協会(以下・協会)。

今回の事業が行われることになった発端は、昨年度伊勢市が行ったクリエイターズワーケーション。
伊勢に訪れた詩人・松田朋春さんと地元デザイナーの中谷武司さん・協会のプロデューサーの橋本ゆきさんが知り合ったことにある。そして橋本さんの曾祖母は克衛の姉にあたるのだそうだ。

協会では最初の詩集「白のアルバム」が展示されている他、現在手に入る詩集の販売も行っている。北園克衛は詩人であり、写真家であり、デザイナーでもあった。
石や丸めた新聞紙などを使った写真集の展示はされていないが、特別に見せていただいた。

独特な北園克衛の詩。

詩にうとい私は、その一文をどう捉えていいのか分からない。
文脈を読み解くのではなく、絵画を眺めているような感覚で向き合うと一人のアーティストが持つ世界感に触れたような気がした。
単語たちが積み上げる空間を遊んでいるような感覚。

詩を読み慣れていないので、どうしても本だと早く読むクセがある。
だたこの本は、ナイフとフォークを持ってゆっくりと味を噛みしめるように読みたいと思った。

そしてそれは本でなくてもいいな、とも思う。
AR詩が体験できる、北園克衛が生まれ育った朝熊町に向かった。

 

詩のある非日常

朝熊町は市街地から車で約15分、神宮神田のある楠部、一宇田を抜けた先にあり伊勢の最東端に位置する。朝熊岳登山口があり、週末は多くの登山客が訪れるも、普段は趣きある古い家が残る、静かで自然豊かな場所。朝熊町出身・在住の橋本さんにご案内いただきスマホを持ってAR詩散策を行った。

treadrawというアプリ(iPhoneのみ対応)を使い、朝熊町に設置された数カ所のスポットをスマホでかざせば、北園克衛の詩などが飛び出す「AR詩by ni_ka@朝熊町まちなか」(詩人ni_kaについてはこちら)。

まずはテストも兼ねて近鉄朝熊駅からスタート。

近鉄朝熊駅

「青い卵のなかに消えてしまう おまえ の ありもしない ガラス の顎 の星ように」

屋外でAR詩を読むという体験は、ゆっくりとスマホで文字を追い、言葉の絵画に出会う感覚。次はお堂にて。

 

お堂

「円錐曲線をはづせ。すると純白のカンガルウが螢色の眼鏡を静かにかけ、水晶のパラシウトに乗つてビヤホオルのかなたに消えてしまふ。」

レトロな町並みと前衛的で抽象的な詩との出会い。不思議な世界感でたのしく、次を探しに。道を進み曲がり角で出会った詩。

曲がり角

 

「なんだか世界が ペパァミント の重い 直線ばかりになつて しまい ガラスのように 幻影の夜を散らばつていく ぼく」

このような感じで、他にも北園克衛のAR詩が点在するスポットを巡る。

ARスポットの公民館
ARスポットの北園克衛生家

新緑がきれいだったので登山口まで散策。

ARスポットのお堂

1075体の仏像があるお堂や、

レトロなタイルなど、徒歩でなくては見えない景色。
日常の風景のなかで詩を愉しむ、非日常のアート体験でした。

 


 

北園克衛の命日である6月6日は、美術手帳の総編集長や詩人とのオンライン茶話会や、オンラインパフォーマンスも開催されます。

 

Katsue Kitasono
43北園忌

北園忌実行委員会(本部 中谷武司協会)
伊勢市河崎2丁目4−4
hp https://katsue.jp/
fb https://www.facebook.com/43%E5%8C%97%E5%9C%92%E5%BF%8C-107968708025885/ 

 

三重の歴史街道〜大和街道・伊賀街道・伊賀越え・伊勢別街道編

最近興味がわいてきた三重の歴史街道を順番に走ってたどってみよう!

東海道の西の追分

今回は自転車の旅。スタートは東海道の西の追分に車を置いてはじまり〜。まずは東海道を走る。

大和街道 関宿

大和街道 関宿通過。ここから一号線を渡って25号線をひたすら走る。

のどかな風景1 のどかな風景2 のどかな風景3

途中のどかな風景を通り過ぎて大和街道を西に進むと上野に到着。

石碑

 

大和街道と伊賀街道の交差する場所の石碑に到着。関から2時間かけて30km走って来ました。

伊賀牛

 

丁度お昼時だったので伊賀牛のどんぶり定食を食べて伊賀街道に向けてのパワーを補充。

松尾芭蕉生家

ランチを食べたお店の前が丁度松尾芭蕉生家。只今改装中でした。

伊賀街道ここから出発!ここからは163号線にほぼ沿ったルートで走る。

長野峠

長野峠到着。今回はここからルートを変えて伊賀越えの津芸濃大山田線 県道42号線を進む。

津

長い峠道を進んでやっと津に入る。ココまでの登りはきつかった〜。

さてここから気持ちいい下り坂?と思ったら、路面に杉の木の落ち葉が散乱してスリップする危険があるのでゆっくりと。

パンク

気持ち良く坂を下りていくと何かタイヤの異変に気が付く。やっちゃいました。パンクです。チューブ交換して15分ぐらいでタイヤ交換完了。

芸濃町錫杖湖


芸濃町錫杖湖到着。ココも下りで気持ち良く走れました。

伊勢別街道

最後は伊勢別街道を通ってスタート地点の関宿に向かう。

 

そして無事スタート地点の関宿の鳥居に到着。

コース

今回のコースはこんな感じ。

距離78.70 km
タイム5:23:58

 

動画でコースをご覧頂くのはこちらから。

歴史街道をたどる自転車の旅。風情のある町並みがいまだに残っていてのんびり自転車で走るのは楽しい。又次の旧街道も挑戦しよう!

ひとりじゃない。そんなラジオの温度感と新しい楽しみ方。

“うちの子はゲームばっかりして”

取材の待ち合わせ場所に行くと、スマホゲームに夢中な清田アナウンサーと営業部の西川さん。

左:西川さん 右:清田さん

あ、あの〜、こんにちわ。

プレーをしているのは「プロ野球スピリッツA(プロスピ)」。

リ、リアル・・。

清田さん:レベルを20まで上げないとフレンド申請ができないから、焦ってるんです!

ゲームに疎い私は、ちょっと何を言っているのか分からない・・のですが、実は清田さんがパーソナリティを務めるラジオ番組「eスポ フライデーナイトフィーバー(毎週金曜日 21:00~21:30) #eフラ」にてプロスピの対戦があり、それに参加するには収録までにレベルを上げる必要があるのだそう。レディオキューブでeスポーツ事業を担当する西川さんに業界の動向をうかがった。

西川さん:海外では賞レースで10億円を超える賞金が付くなど、今eスポーツは世界中で盛り上がっています。日本でも人気が爆発していて、三重では「三重とこわか国体・三重とこわか大会」の文化プログラムに承認された「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2021MIE」の開催が決定し、レディオキューブは番組を通じても応援しています。

「うちの子はゲームばっかりして・・」私事で恐縮だが、そう話すことが多い。しかしeスポーツの選手を目指す子どもたちにとって、それは事情が違うという。

清田さん:彼らにとってそれは遊びではなく練習なんですよ。親子で参加できるeスポーツの大会もあって、参加者がどんどん増えています。ゲームは不健全といったイメージは、ひと昔前のもので、今はゲームに健全さが求められ、ゲームリテラシーも広がっているんですよ。

なんだかゲームを取り巻く環境について、以前に聞いたことのある話のようだと考えていた。
そうだ!マンガだ!

「本も読まずにマンガばかり読んで」そう聞かされて育った。寝る前に、こっそり布団の中に持ち込んでいたゲームボーイの世界が今や競技になっているのだから、いつの時代も大人の言うことは少々時代遅れなのかも知れない。「うちの子はゲームばっかりして」そんな私も然り。

 

 

“今の距離感”

「Twitter #マジアワ で投稿お待ちしています」と話すのは、ラジオ番組「マジックアワー」のパーソナリティを努める、SNSネイティブ世代の宮原アナウンサー。「待ち焦がれた金曜の夜…あなたの耳に届ける “マジックアワー”」というコンセプトで、宮原さんがセレクトしたスタイリッシュな音楽や自然体のトーンが心地良く耳に残る。東京で生まれ育った宮原さん、なぜラジオアナウンサーに?

宮原さん:実は私、ほとんどラジオを聴かずに育ったんです。

大学で映画や演技を学んでいた宮原さんがラジオの魅力と出合ったのは、母と訪れた沖縄だった。ラジオ沖縄のパーソナリティをしている母の友人の仕事を見て、ラジオならではの話の自由度やラジオから流れる音楽との出会いに惹かれたという。

宮原さん:今はサブスクでどんな音楽でも聞けますがラジオで曲と出会ったり、日々のこの瞬間が幸せという感動を、例えば「春の風が吹いたね」など自分の言葉で、リスナーと同じ温度で分かち合えること。それがラジオの良いところだと思います。

マジックアワーはTwitterで送られてくるリアルタイムのメッセージにも応えながら生放送。

宮原さん:ホームページにあるメッセージフォームから送るほどのことでもない、些細なこと。Twitterだと友だちに話しかけるようにラジオに参加できます。

そんな若手アナウンサーの宮原さんに聞いてみた。若者が現代に感じていることってありますか?

宮原さん:SNSは良い面もありますが、本音を言いづらいと思うことがあります。すごく慎重にならざるを得ないです。

社会のコンプライアンスが強化されるにつれ、発言の炎上数が増える。そんな時代に、話すという仕事の魅力は何だろうか?

宮原さん:先輩アナウンサーを見ていて、声だけで何かを心に届けるってすごいなって。「あなたのことが好き」が伝わるのがラジオの魅力だと感じています。

マジックアワーは毎週金曜日の17:00〜18:55に生放送されていて、日没前の数十分にだけ体験できる美しい時間帯、まさにマジックアワーに放送されている。

宮原さん:#マジアワで、綺麗な夕日の写真付きでツイートをしてくれる人も結構いて、みんなとそのマジックアワーの感動を共有しているのが嬉しいです。

Twitterからラジオへ。そんな流れができるといいですねと宮原さんは抱負を話す。

 

 

“あの声”

瀧さん

「FM三重歴ちょっと長め」と番組プロフィールにある「CHOICE(毎週金曜日 13:30~15:55)」を務めるのは、ベテランアナウンサーの瀧さんと、パーソナリティのさゆりんさん。コロナ禍で、この日は愛知と三重を繋いだリモートで生放送。

CHOICEは番組名の通り、リスナーがホームページ内にある二択から選択した内容について、意見や感想などを番組内で紹介している。毎週変わるお題がユニーク。取材の日のお題は、あなたは「お好み焼き派?」それとも「たこ焼き派?」。友人とする何気ない話のようで、つい反応してみたくなる。

さゆりんさん

さゆりんさんの声を聞くと思い出すのは、懐かしのモンスター番組「おもいっ気りサンデー」。当時の番組の様子を聞いた。

さゆりんさん:ハガキかFAXでメッセージが送られてきた時代。「この字は○○さんだ」。文字やイラストなど一目でわかりました。今でも季節のお便りをいただくことがあり、嬉しいです。

そしてこんな話も教えてくれた。

さゆりんさん:学生や若者のリスナーさんがとても多かったです。リスナーさんが自ら番組のファンクラブを作ってみんなで集まったり、学生が会報紙を自主的に制作したり、部活やサークルみたいに盛り上がっていましたね。

 

 

“ON AIR”

不思議だなと思うのですが、顔も映像も見えないラジオから聞こえる声に安堵感を覚えます。それは今も昔も。視覚以外で心のアンテナが反応するラジオというメディアはそっとさりげなく、気がつけば子どものころから暮らしに寄り添い、一緒に成長してきた友だちのようです。

声を聴いて反応する。ネットがない時代から、それはリアルSNSのように。心の距離が近いラジオを聴く時間は、ひとりじゃない。つながっていると思うのです。

 


 

三重エフエム放送株式会社

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2021年10月16日・17日に開催の全国都道府県対抗eスポーツ選手権2021MIEについてはこちらをご覧ください。

 

竈方の塩に込められた想いと、秘する歴史のお話。あなたの祖先は平氏?源氏?

唐突ですが質問です。あなたの祖先は平氏?源氏?
こちらのサイトで名字からある程度の推測はできるらしいのですが、正確なことは分かりません。

今回取材をした南伊勢町の集落の祖先は平氏。正確に書くと全国に残る平家落人伝説のひとつですが、今も御証文(古文書)が残っていて信憑性が高いと言えます。そんな集落で今起きている新たな挑戦をお伝えします。

 

平家の子孫というプライドで団結

南伊勢町には、竈(かま)という文字が付く集落が7つある(以前は8つ、津波で一集落は消滅)。
その昔、平氏が敗戦の後、あちらこちらに移り住み、竈方集落に落ち着いたと言われている。
竈方集落は風光明媚なリアス海岸沿いある。しかし平家の落人であったため漁業権がなく、塩を生産して生業を立てていたことから塩を生産する際につかう「かまど」を意味する竈の漢字が使われている。

現存する7ヶ竈の集落は新桑竈(さらくわ)、棚橋竈(たなはし)、栃木竈(とちのき)、小方竈(おおかた)、大方竈(おがた)、道行竈(みちゆく)、相賀竈(おおか)。どの集落も少子高齢化が進み、伝統や農業の継承をすることが難しい状況にあるが近年、耕作放棄地を活用して酒米を作り、新たな日本酒造りによる地方創生プロジェクトで道行竈など、注目を集める事例も出ている。

今回訪れたの棚橋竈は、人口25名で子どもの数はゼロ。高齢化が進む限界集落だ。集落では2年前から、継承が途絶えてしまった塩づくりを復活させるプロジェクトが始まっている。

塩作りを行うのは竈方塩づくり振興協議会代表の村田順一さん。村田さんは「塩づくりは、平家の子孫としてのプライドです」という。

写真:南伊勢町商工会

同じ祖先を持つ7ヶ竈の集落は今でも交流があり、竈方集落の総本社、八ヶ竈八幡神社では2年に一度、平家の祖先から伝わる御証文(古文書)を確認する儀式も行われている。また人口が多かったころは、その際に祭も行われていたがいつしか途絶えた。その祭を復活させるための地方創生プロジェクトを行ったことで様々な人との団結力が高まり、塩づくり協議会が結成された。

 

海のやさしいミネラル分を感じる塩

もともと南伊勢町には、真珠塩というブランド塩がある。真珠塩の職人に教えてもらいながら、竈方の塩づくりは始まった。

作り方は原始的で、薪を使い海水をひたすら煮詰めて塩を作っている。

南伊勢町阿曽浦

海水は同町阿曽浦の海水を使用。

できあがった塩は天日で乾燥させて、最後に焼いて仕上げている。
海水からできる塩の割合は約3%。一回に50ℓの海水をつぎ足しながら約5〜6時間煮詰め、その後焼成させてできる塩は1竈あたりわずか1.5kg。

そして小学校跡地に建てられた製塩小屋のなかは熱く、煙が目に染みる。

村田さん:はじめチョロチョロ、なかパッパ。米を炊くときと似ています。一気に炊くと色も悪くなるんですよ。

そうして時間をかけて作った塩は、海水の持つ甘味を逃さず、雑味が残らない。煮付けに使うと塩味や甘味が引き立ち、醤油の変わりに刺身に使えば、また違った味わいを楽しめるなど、塩の味に奥深さがある。

村田さん:どうやって塩ができるのか、料理人の方にも見学いただけます。子どもたちには塩づくり体験も行っています。

透き通る海。時季になるとアオサの絨毯が見られる。

子どもの声がなくなった集落で、違う形で声がもどってきている。
そして大人になっても、塩づくりと、美しい自然に抱かれた風景の記憶は残り続ける。

 

まろやかな塩と人柄

青山志穂さん(一般社団法人日本ソルトコーディネーター協会代表理事)

今回、商品化を行う際、シニアソルトコーディネーターの青山さんも協力している。成分を分析をした上で、食味していただいた評価は「カリウムやマグネシウムをリッチに含む、ミネラルバランスの良い焼塩。味はコクがありまろやかな仕上がり」だという。

商品化が始まり、これからの展望を村田さんに聞いた。

村田さん:人口減少が進んでいる地域ですが、地域の人や見学にきてくれる人、そして子どもたちなど、みんなで地域のブランドをつくっていきたいです。

そして笑顔で話しを続けてくれた。

村田さん:もう私は70歳やでな(笑)。将来的に塩づくりをいっしょにしたいという若者が移住してくれたら最高です。

 

おまけのお話

帰り道、平家の先祖から続く御証文(古文書)が引き継がれている八ヶ竈八幡神社に寄ってみました。道は狭く、クルマが一台通るのがやっと。道を抜けると湾。

それは秘境に広がる美しい海。

手入れの行き届いた神社の境内には・・、

大きな楠が建物を覆うかのように生えています。いつから生えている木かはわかりませんが、なんとなく魂みたいなものを感じました。眺めていると、なんだか不思議で神聖な気持ちになるのでした。

Photo:y_imura

 


 

竈方の塩
竈方塩づくり振興協議会
〒516-1535 三重県度会郡南伊勢町棚橋竈76-4
メール kamagatasalt(at-mark)outlook.jp
※(at-mark)を「@」に置き換えてください

取り扱い店やお問い合わせはこちら
南伊勢町 まちづくり推進課 政策係
tel 0599-66-1366

 

養老山地”完全”縦走トレイルラン 多度神社から養老山地最北端まで走っちゃおう♪

以前レースで養老山脈トレイルランニングレースと言うのを走って来ました。

養老山縦走と言いながら養老山から下りて養老駅に行くパターンでしか縦走をした事が無かったんです。縦走と言いながら養老山地の完全縦走がしてみたいなーと以前から思ってて、とりあえず地図を探して養老山地北端から攻めてみることに。

ピストンで行っても20km以上のコース。そしてテープも無くあまり歩く人もいないコース。結局表山までは行ってあと少しだからとそこで探検は終了してしまった。

 

そんな前置きで完全縦走の日の朝

多度山

朝6時に集合。朝日に輝く多度山が眩しい。

多度神社

多度神社からスタート!

多度山山頂

最近多度山で流行っている旧登山道というバリエーションルートから登る。
山頂から見える朝日が眩しい。そして下界の田んぼには水が入って洪水状態。

パラ台 パラ台

定番のパラ台。良い天気で気持ちいい!

お友だちのファッションチェック

 

お友だちのファッションチェック。

そうです!今回はUTMFの大会が中止になった関係で1週間で160km走ると言う企画に便乗して皆で養老山完全縦走やろうという事に。彼は2019年の大会にも出場した凄いランナー。

天然エイド

今回全て荷物を持って走っている関係で水が途中でなくなるので唯一天然エイドの美味しい湧き水が汲める場所で水を補充。今回私は500mlのペットボトル4本で2L持っていきましたが無くなってココで補充。

 

庭田山公園

庭田山公園到着。いつもならココが中間地点だなーと思って休憩するのですが、今回は養老より先があるので中間でもない。でもココが唯一トイレもあるのでゆっくり休憩タイムを。

養老山頂

庭田公園からいざ養老山頂に目指す!が、ここから階段地獄というか。階段天国が待っているのでエネルギー温存のためにゆっくりウオーキング。というか庭田での休憩で食べ過ぎてお腹がいっぱいすぎて走れなくなる。

階段

しばらく階段を上り下りして見えてくる新緑の綺麗な風景。

養老山頂

そして今回の養老山地のメインボスの養老山山頂到着。

ひょうたん

養老だけに山頂にはひょうたんだらけ。喉が渇いたのでこの中に美味しいアルコールがないのかな?

小倉山

小倉山を下りていくときはいつも素晴らしい景色が目の前に広がりウキウキします。
ここまで来るのに足が売り切れ状態なので勢いよく下っていけないのがもどかしい。

表山

 

この表山に来るまでが大変でした。下見で来たのがこの表山まで。それ以降簡単だろうと思って調べずに来てしまいました。養老山北部は赤テープがほとんど無く道に迷う。そして行く人が少ないのでコースが不明瞭。

今回はなんとか表山まで来れたので、ここから下見で行ってたコースで分かってたので安心して行けてよかった。養老山完全縦走される方はいきなり走らないで試走してからの方がよろしいかと。ここまで来るのに疲れているので思考回路が上手く回らない恐れがあるし、人がまったくいないところです。

山頂

 

養老山地の隣にそびえる霊仙山・御池岳が美しく見えます。

ロード

無事下山出来て下から見る養老山地最北端。ここからは見えない多度山からずっと走ってきたんだなーと感慨深い。

 

下山後に更に重要なこと。

それは帰宅手段。結局養老線に乗るために養老駅まで走っていかないといけない。この電車は最悪1時間に1本しか走ってない場合もあるので発車時刻を確認して調整しながら駅に向かう。

そしてもう一つ重要なのが改札でピッ!が使えないので現金を絶対もって行かないと行けないです。走る時ってコンビニで電子マネー使うからと現金をじゃらじゃら持たない走るのでお気をつけ下さい。

養老駅

もう足が売り切れ状態なので歩いて養老駅に到着。

多度駅まで熟睡して終了。

map

今回の走ったコースはこんな感じ。下山後のロードがまた長くて辛かった。

距離53.05 km
タイム11:35:56
平均ペース13:07 分/km
高度上昇2,605 m
カロリー3,960 C

 

動画で今回のコースをわかりやすくご紹介

ちなみに3Dモデルではこんな風景。

行こう!Jリーグへ!鈴鹿PG 海口彦太の決意

彼は本当に24歳なのか⁇ サッカー選手なのか⁇

それが最初に感じた驚きだった。

私は学生時代ソフトボールをやっていたこともあって、スポーツ観戦と言えば野球だった。勝手なイメージで申し訳ないのだが、サッカー選手ってチャラチャラしてるよね、と思っていた。

そのあまりに勝手な私の思い込みを見事に打ち砕いてくれたのが、今年Jリーグ昇格を目指す鈴鹿のJFLチーム、鈴鹿ポイントゲッターズの背番号8番 海口彦太選手だ。

海口選手のサッカー人生の原点は幼稚園の年長さんの頃にさかのぼる。そのサッカーを始めた動機というのが、20年余り経とうとしている現在も実はあまり変わっていない。

それは「人と繋がりたい」という気持ちだ。

幼稚園児の海口選手は「友だちと一緒にいたい」という気持ちでサッカーを始めた。それからはずっとサッカー漬けの日々だった。

そして、彼のサッカーは親元を離れた関西学院大学時代に大きく変わったという。

サッカーが大好きな父から離れたことによって、本当の意味で自分のサッカーと向き合うことが出来た。それは、「お父さんの期待に応えたい」という重責から自由になり、誰も自分を知らない中で、初めて自分にとってのサッカーを考える転機となった。

しかし最初は部員180名を超える名門の関西学院大学、5軍でのスタートだった。だが不思議と絶対的な自信があった。「自分ならいける」 その思い通り3年の夏、彼は見事1軍のレギュラーを勝ち取った。

そしてあの伝説のジャイアントキリング、天皇杯でのガンバ大阪に勝利するという偉業を成し遂げた。

 

そして、海口選手は岐路に立っていた。

同じチームの中には就職活動を始めている仲間もいた。悩んでいた。

サッカーを続けるのか、就職か。

彼が選んだのはサッカーだった。それはサッカーが「後悔しない方」だったからだ。

そして現在、鈴鹿ポイントゲッターズのMF兼広報の仕事も意欲的に取り組んでいる。運営側の仕事をすることで、改めて実感したのは、「スポンサーやサポーターの皆さんのお陰でサッカーが出来ているということ」、だと語ってくれた。「試合の為に裏で頑張っている人たちにもスポットライトを当てたい」、実直で優しい海口選手らしい言葉に感動。

フィールドに立てている本当の重みを生で感じたからこそ、彼はさらに強くなっている。

1番嬉しいのは勝ってみんなで喜んでいる時

今年のチームの目標はJリーグに昇格だ。それに向け、今チームは1つになっている。ミラ監督がチームを「家族だ」と言うこの雰囲気で、全員でボールを取りに行く熱量を持てれば、きっと勝てるだろう。

海口選手にとってもこの1年が勝負の年になるに違いない。それは新たなる岐路に立つからだ。

Jリーガーになるか引退するか

子どものころからの夢「Jリーガーになって大きなスタジアムでプレーしたい

彼はたくさんの人から応援されていることを全身で受け止め、「結果を出すために頑張るしかないです」と素敵な笑顔で決意を語ってくれた。

サッカード素人だった私だが、今や彼と鈴鹿ポイントゲッターズの試合結果に一喜一憂している。

地元鈴鹿のチームが夢を叶えるストーリーをみんなで盛り上がって応援していきましょう!

公式HP https://suzuka-un.co.jp/

公式twitter https://twitter.com/suzukapg?s=21

 公式YouTube https://www.youtube.com/channel/UC7TKgHkBcMvgg8QGBQTDqvA

海口選手も出演! 「鈴鹿ポイントゲッターズのらじお」 公式Instagram https://www.instagram.com/p/CMly12fHmVl/?igshid=1j0ved2fnpb4t

 

 

【急遽募集!】グラフィック&WEBデザイナー!(OTONAMIEを運営する印刷会社)

※採用者が決定いたしました。
たくさんのご協力をいただきありがとうございました。

 

こんなのどかな風景が残る場所に会社はあります。

最初はこういう大きな鳥がいてビックリしました。

 


 

WEBマガジンOTONAMIEを運営している寿印刷工業株式会社は創業1955年以来、地域のお客様を中心に御贔屓いただき、チラシ・冊子・パンフレットなどの商業印刷全般や、新聞・テレビ・ラジオなどの広告代理業も行っています。

近年ではホームページや動画の制作も手掛け、2015年10月から「三重に暮らす・旅するWEBマガジン」を本始動。ローカルWEBメディアの運営を行い、記事作成やイベント(オンライン含む)企画、プロモーション、ブランディングなど幅広い手法で「地方創生」に関わる仕事も行っています。

創業当時より自由な社風で、働く人の発想力や企画力を尊重。OTONAMIEも一人の社員によるアイデアで始まりでした。

今回は急遽スタッフに欠員があり、募集するのはデザイナーです。紙媒体のグラフィックデザインが主な業務で、ホームページの更新など簡単なコーディングに関する仕事も行っていただきます。今回は実務経験のある方の募集となります。

会社の組織としては営業部・企画デザイン部・工務部(印刷工場)・デジタル事業部(OTONAMIE)で、今回の募集は企画デザイン部ですが、もしご興味があればOTONAMIEの企画・取材・執筆などのお仕事もお手伝いいただけます。またOTONAMIEは外部のカメラマンなどのクリエイターや、地方創生に関するお仕事を行う組織とも連携があり、そのような世界について勉強したい方にもおすすめです。

弊社では子育て中のスタッフもおり育児を推奨しているため、フレックスタイムでのお仕事も可能です。各方向で経験豊富な従業員と一緒に、あなたの特技を活かしながらお仕事をしませんか?

まずはお気軽にご相談やエントリーをお待ちしています。

 


 

法人名
寿印刷工業株式会社

設立日
1955年9月22日

代表社名
代表取締役社長 村山 満

従業員数
従業員11名・パート5名

資本金
20,000,000円

事業内容
印刷物の制作・製造
広告代理業務
インターネットに関する業務
地方創生に関する業務

業種
印刷業

ホームページURL
寿印刷工業
https://www.kotobuki-mie.co.jp
OTONAMIE
https://otonamie.jp/

応募資格
①Illustrator・Photoshopを使える方。
②DreamweaverなどのHP編集ソフトを使える方。
①②の実務経験のある方。

募集人数
1名

所在地・勤務地
津市安濃町今徳1349

勤務時間
9:00〜17:30(休憩45分)
※フレックスタイムでの勤務も可能

就業について
3ヶ月以内の試用期間があります。
試用期間後に審査の上、正社員として契約させていただきます。

給与
最低初任給 195,000円〜313,000円(諸手当含む)
※能力により異なります。
※残業代は別途です。

休暇
完全週休2日制(土・日)
有給休暇(初年度10日間※1
ゴールデンウィーク休暇(5日間程度※1
夏季休暇(5日間程度※1)
年末年始休暇(7日間程度※1
※1:年度により若干変動します。

選考プロセス
①書類審査
②一次面接(オンライン)
③二次面接

 


 

※採用者が決定いたしました。
たくさんのご協力をいただきありがとうございました。

ご質問はこちらのメール、またはお電話にてお問い合わせください。
メール otonamie@gmail.com
電話 090-8186-4024(村山)

エントリーはこちらのメールフォームよりお願いします。

 


 

※OTONAMIEでは求人記事のご出稿も承っています。
詳しくはお問い合わせください。

樹木が香る工房で。 ウッドクラフト廣田@大台町

三重県道31号、宮川添いを上流に向かって車を走ること20分。

大台町の天ケ瀬という地区に、2階建ての小さな工場がある。

ウッドクラフト廣田さん。家具と木工品の工房だ。

建屋の中に入ると、樹木のいい匂いが漂う。

工房の主は廣田利夫さん。御年83歳だ。

元々は、大工として建築関係の仕事をしていたという廣田さんだが、

第一線を若手に任せて、もっと木のモノづくりに携わりたいと、木工の職人になった。

大台町産の樹木を使い、大工の時代に培った技術を活かし、椅子やテーブルといった家具や、

幼児玩具やペンケースなどといった木工製品を、日々この工房で作っている。

そのモノづくりの姿勢はとても丁寧で、「廣田さんの家具じゃなきゃ」と、

遠方からも工房にお客さんが訪ねてくるという。

 

「最近の家具屋は、木の性質を知らないで(木を)寝かせないで、すぐに製品化してしまうから、買ってから数年で木が反り返ったり歪んだりする家具もある。」

「うちは木をまず何年も寝かせて乾燥させてからじっくりと製品を作るので、家具をすぐに欲しいと思っても、お客さんには待ってもらう時もあるんよ」と廣田さんは語る。

 

工房の1階には、大工時代から買い付けた木材が所狭しと並ぶ。

2030年と寝かせ、乾燥させた木材は、杉、檜、高野槇、合歓、欅、松、桜…と多種多様だ。

壁に目を向けると、平成22年に森林フォーラムで「みえの木」ベンチ対象と優秀賞を受賞した時の写真が飾ってあった。

廣田さんの丁寧なモノづくりの姿勢が評価された証だ。

廣田さんに話を伺っている中、訪ねてくる人が。

木工に興味があり、時々廣田さんにアドバイスを受けにくるという。

こういった木工を趣味とする愛好家に、無償で木の使い方や木工道具の使い方を教えているという。

自身の木工の知識を惜しげなく伝えている。

工房には『一意専心』と書かれた木片が飾られていた。廣田さんの座右の銘だと言う。

廣田さんの木工に対する想いがひしひしと伝わってくる。

長年の大工と木工作業で、廣田さんの手はゴツゴツとしていて無骨だが、深い味わいのある手だ。

 

正月も、お盆も、365日の毎日を、この工房で独り作業するという。

「もう歳だし、家族には『お父さんはこの工房で死ねたら本望だね。』と言われるんさ」と笑う。

仕事場で死ねたら本望だなんて、なんて、うらやましい生き方だろうか。

世の中、そこまで熱愛した仕事に就ける人はそうはいない。

この工房は仕事場でもあるけれど、廣田さんにとっては終の棲家で楽園なのだな。と思った。

 

工房の1階に保管してある木材は、毎日木工を続けても、あと100年分はありそうだった。

廣田さんは、樹の香りが漂う工房で、これからも様々な作品を作り続けることだろう。

 

ウッドクラフト廣田さんHP

https://hirota.odai.or.jp/

大台町のふるさと返礼品にもなっています!

https://furunavi.jp/product_detail.aspx?pid=61286

「津餃子の大きな空洞」 連載エッセイ【ハロー三重県】第25回

先日のこと、長女にせがまれて我が家贔屓の餃子屋さんに食事の予約を入れた。
食事の日までまだずいぶんと日があるというのに、子どもたちはそれはそれは喜んで楽しみにしていた。
私も人のことは言えないんだけれど、子どもたちは餃子がとても好き。
ことあるごとに「今日はなんにち?」「あと何回寝たら餃子屋さん?」と訊いてくる。
まだまだだよ、あと少しね、と諫めるのがここのところの朝の日課になっていた。今、我が家では餃子熱が高騰している。

そんな数日をすごしていたある日、食いしん坊の長女が給食の献立表を指して「津餃子はいつ出るかなぁ?」と言った。どうやらすっかり餃子づいている。

はて、津餃子、いつだろうねぇ、献立表を確認して、今月はないよと答えると、小さく落胆していた。津餃子っておいしいの?と訊ねると「おいしいよ!」と長女。
へぇ、と曖昧なお返事をしながら、そういえば私はいまだに津餃子をいうものを知らないな、ということに気がついた。
もう10年も中南勢に暮らしていながらその半分は津市にいながら、私はいまだに津餃子を食べたことがない。
実態がもうひとつわかっていないので、これが由々しき問題なのか、そうじゃないのか、それすらわからない。

*

津餃子っていうのは、津市のB級グルメのひとつなのだけど、そこら中にあるというわけでもないみたい。スーパーのお総菜売り場にも売っていないし、うどん屋さんや定食屋さんへ行ってもお見かけしない。
津餃子は、いわゆる普通の餃子の3倍くらいの大きさがあって、その大きさを例えるなら丸まったリスくらい。たぶん。
焼いたやつもあるんだろうか、ちょっとそのあたり分からないのだけど、からっと油で揚げたような見た目をしている。
皮はきっとパリパリとした感じ。

中になにが入っているのかはちっとも見当がつかない。
きっと、あの大きな空洞の中にはいろんなものが詰まっているに決まっている。

例えば、麺とか。
中華麺的なものを細かく刻んで包むというのはどうだろう。食感としても申し分ないように思う。パリッとした皮にむちッとした麺の食感はよく合いそうだ。
あとは、もやしもいいかもしれない。シャキッとしているのもいいし、淡白な味なので餃子にタレらしきものをつけるにしたって、邪魔をしないし。そしてなんと言ってもリーズナブルだからB級グルメにはうってつけ。
肉らしきものもいるだろう。三重県には全国に誇るおいしいお肉がたくさんあるし、お肉屋さんも多い。肉だ。肉を入れよう。
とは言え、そこはB級グルメだからお値段を鑑みて牛肉というわけにはなかなかいかない。
ごく一般的な餃子が豚肉なのだし、ここは思い切って鶏肉でいきたい。せせりなんていいかもしれない。
麺ともやしとせせり、なんだかちょっと物足りない。彩に人参なんかを入れて、あとはそうだな、豆とか。豆は健康にもいいし。
それだけ入れば、完全栄養食の様相を帯びてくる。あの大きなフォルムにふさわしい実力。

パリッとした皮に、もちッとした麺、シャキッとしたもやし、せせりの歯ごたえと、豆のほくっとしたやさしい食感。完璧だ。

*

こんなことを書いていては津餃子保存会みたいなところの偉い人から怒られてれてしまうかもしれないのだけど、いたいけな市民のちょっとしたわくわくを詰め込んだ妄想だとやさしく受け止めてほしい。

ただ、こんなに想像上の津餃子にわくわくしてしまっては、いつかやってくる初めましてのその時へのハードルがいたずらに高くなってしまう。
お口がすっかりもちもちした麺ともやしとせせりと豆を期待してしまっては大変。コーラだと思って飲んだアイスコーヒーがとんでもなくひどく思えるのと同じ原理で。
気まぐれな妄想をしたばっかりになんてこと。これ以上わくわくがつのらないうちに、そう遠くない未来に、津餃子を食したほうがいい。

*

とここまで書いて気がついたのだけど、我が家は間もなく、お気に入りの餃子屋さんでお食事をするのだから、その日にいよいよ津餃子を頂けばよいのでは。
餃子屋さんなのだし、きっと津餃子もあるだろう。それがいい。
奇しくもお食事の翌日は結婚記念日だし、なんかちょっとだけおめでたい感じもするし、わくわくの答え合わせにも、初めての津餃子にもうってつけのように思えてくる。
いつもは、最高お気に入りの焼き小籠包でお腹をぱんぱんまで満たす覚悟なのだけど、今回はお腹のスペースを少し津餃子に譲ってあげる。
結婚記念日(前日)だし。

いよいよお食事のその日が楽しみになってきた。
給食になかなか登場しない津餃子を待ち焦がれている長女も喜ぶだろう。

あの大きな空洞になにが入っているのか、お楽しみ。

 

地球の大発見が石から解き明かされる。 小さな石ころなのにスケールがでかい‼石の世界にようこそ!

第28回目の企画展「やっぱり石が好き!」が
4月24日(土)から三重県総合博物館(MieMu)ではじまった。

岩石や鉱石といえば、理科の授業で
「しん か ん せん は、 か り あ げ」
という語呂合わせで深成岩や花こう岩などを覚えたり、
「うん と かく ごを決 めて 乗る 観覧 車」
といって暗唱して覚えることが多くて大変というイメージがあったのだが…

今回、「ざくろいし」や「けむりすいしょう」などひらがなで紹介された
9つの鉱物が写っているこの企画展のチラシを見て、どうしても石たちに
あいたくなってしまった。

MieMuに到着

出迎えてくれたのは、初夏の大空に泳ぐたくさんの鯉のぼり、
それに施設まわりをピンクに彩る満開のツツジたち。
※「春のそうぶんに行こうよ!こいのばりがいっぱい!
~150匹をこえるこいのぼりがそうぶんの春の大空をおよぐ~」は5月9日(日)まで

お蔭でのびやかな気持ちで童心に返り、ウキウキしながら聞いたのは…
ナント10歳から60年以上も石を集め続けてきたという津村善博学芸員のお話
「足元の石ころひとつとってみても色や形が多種多様で、生まれも育ちも異なる石たちは
大地の成り立ちから、未来の災害予告までさまざまなメッセージを投げかけてくれています」

 

地球が誕生して46億年、さらに未来へと時代のスケールを広げた情報の数々が
小さな石には込められているという。

昭和28年の旧博物館の時代からの三重県の岩石や鉱物を一堂に公開しているという博物館の総力を挙げての一大イベントとなる企画展「やっぱり石が好き!」では、どんなドラマが待ち受けているのか!?
果たして石たちはどんなメッセージを語ってくれるのか!?

いよいよ石の世界へ

入口手前にはお馴染みの三重の宝物「ミエゾウ」
人類が誕生するよりはるか昔、400年~300年前の野生のゾウの化石が三重県内の
あちらこちらで発見されている。この「三重ブランド」もたしかに石のなかま。

そして展示されている鉱物650点が見事、写真おさめられている看板。

一堂に公開というだけあって、これはすごい!

三重の石

三重県内での紅葉の名所として名高い香落渓の柱状節理や、「絶対に落ちない」奇岩として受験生に人気の御在所岳の地蔵岩、三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台となった神島のカルスト地形などの魅力ある景観。
そんな観光名所も石だからこそなせる技‼

熊野市の二木島(にぎしま)湾に位置する天然記念物「楯ケ崎」は断崖絶壁の大迫力だ!

お土産物として人気があったといわれる七里美浜海岸の小石や、碁石を抜いた後の穴のある那智黒石…

知れば知る程、石って観光と切っても切り離せない必須アイテムと言っても過言ではない。

世界新産鉱物

世界ではじめて発見された石を世界新産鉱物といい、日本国内だと日本新産鉱物という。新産鉱物は多くの研究者たちの努力によって発見されてきた。

ハンマーでトントンとたたいていく作業を幾度も繰り返す…
そうしてやっと発見された鉱物。
そんな大発見が三重県には9種類もあるという。

平成24年に三重県伊勢市で発見された「伊勢鉱」もそんな世界新産鉱物のひとつ。
発見したのは 三重の鉱物を知り尽くした第一人者、稲葉幸郎さん(真珠養殖業/鉱物研究家)
関連イベントには稲葉さんの講演会も催されるという。

三重県の大地の成り立ち

日本列島には関東から九州まで中央構造線という大きな大地のズレ目があり、それを中央構造線という。日本がまだアジア大陸の一部だった頃に誕生した長大な爪痕だといい、この境目は三重県の中央を東西に横切っている。

そして冒頭の理科の授業で詰め込んでいた岩石、
火成岩・堆積岩・変成岩…
これらの岩石が三重県のどこに分布しているかを記した地質図によって、
いつ・なにが起こったのか、何億年前のことがわかるという。

ただの小さな石ころひとつにの大地の歴史がつまっている。

石の先に見えてくる世界はなに?

 

大地の歴史を読み解く石から受けるメッセージはなんだろう!?

足元の小さな石ころを見つめることの大切さを学んだ気がする。
石から教えられたことは、こんな時代だからこそ身の回りや手の届く範囲のことに注目していくこと。

地球から宇宙へ

石器や装飾品など生活の中で活用され、信仰の対象とされてきた石たちだが、一方で、土砂崩れが起きやすい花崗岩や地すべりの原因とされる蛇紋岩などの分布を調べることで、これからどの地域で災害が起こるのかを予測でき、防災に役立てることもできるという。

最後に、地球に降ってきた隕石とともに展示されているのは、
小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰ってきた微粒子のレプリカ。
地球からはるか3億キロメートルのかなたにある小惑星「イトカワ」から
わざわざ持ち帰ったナノメートル程の小さな小さな石のかけらが、
40億年の宇宙の成り立ちを解き明かしてくれるというのだ。

もしかしたら、近い将来、宇宙人が三重の石を拾いにくるかもしれない…(^^♪

第28回 企画展『やっぱり石が好き!三重の岩石鉱物』

開催期間 2021年4月24日(土)~8月29日(日)
観覧時間 午前9時~午後5時(最終入場は午後4時30分まで)

休館日 毎週月曜日(5月3日、8月9日は開館)、5月6日(木)、8月10日(火)

会場 三重県総合博物館 MieMu(ミエム)
住所 三重県津市一身田上津部田3060

TEL 059-228-2283

公式URLhttps://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/p0031300047.htm

【関連イベント】
*水晶探し・那智黒石ペンダントづくり・鉱物や堆積物などの観察会・
「石」なんでも相談会・作ってみよう偏向の世界など

「旅するようなTea house」ロージーティーハウス四日市

人生という旅の途中で、ふと寄りたくなる癒しの空間。

そこは、民家の中で溶け込みながらも、柔らかな光に包まれている紅茶専門店「ロージーティーハウス 四日市」

紅茶専門店、ということも驚いたが、もっと衝撃的だったのが「ティーフリー」、いわゆる紅茶の飲み放題なのだ。

ムレスナティー」という香り高いとても美味しい紅茶。でも種類が多すぎて、どれを選んだらいいか迷ってしまう、という方は心ゆくまで数種類の紅茶が楽しめるのだ。すごい!

2020年12月8日という新型コロナウイルスにみんなが疲れていた頃にオープンした、このロージーティハウスは連日お客さんが止まらない日々が続いている。

どうしてこんなにすぐ、この店のファンが増えていったのか?

その理由は、看板メニューのパンケーキをいただきながら,オーナーの大家ゆかりさんにお話をうかがっていたらすぐにピーンときた!

大きく3つ!

①とにかく美味しい。

パンケーキは外はサクッとしているのに、中はしっとりモチッとしている。生クリームやアイスクリーム、そして選べる2種類のティーソースを添えて口に入れると、味が変わってムフフと声が出てしまう美味しさ。

ランチのカレーに入っているお野菜はとっても甘い。カレールーは口に入れた瞬間はまろやかなんだけれど、その後ピリリと程よい辛さ。その辛さにウェルカムドリンクの冷たいライチのフレーバーティがよく合う!

店長の袴田亜樹さんにお話を伺ったところ、四日市という地元を応援したいという気持ちで、地元の食材を使って新しいメニューを試行錯誤の上開発されているのだそう。

なんとここでお料理たちを盛り上げているのも、地元の万古焼北欧のブランドなど、店長やオーナーが厳選した食器たちなのだ。

②居心地がいい。

オーナーの大家さんは、お客様へ必ず一言はお声掛けをするという。ずっと自粛であまり人と接する機会がなかった人が、大家さんの温かい声で久しぶりに心が晴れた、というのも納得。様々な人との縁が繋がっていくのもこのお店の素敵なところ。

そして、店内に入ると目に飛び込んでくる、「椅子」たち。

いくつも飾られた北欧や高山の椅子たちの場所は、ちゃんと意味のある配置になっていて、お客さんもそれぞれ好きな椅子を楽しむことができるそうだ。私も素敵なソファーで紅茶を五杯もいただき、しっかり寛がせていいただいた。

 

③そして、何よりも紅茶。

全国的に、世界的にもファンが多いという最高級の紅茶ムレスナティー」は、めちゃくちゃ種類が多い。そして、ここでは特別なお水(軟水)を使っているのだ。

まずポットからカップに注がれる瞬間の香りに深呼吸し、そっと口を付けた瞬間の香り、そして味わい、飲み終わった後の名残。どれも種類によって全然違う。

友だちと「私はこの紅茶が好きだな」とか「この紅茶の香りすごくいいよ」なんて話しながら味わえる贅沢な時間なのだ。

そして、気に入った紅茶は購入出来る。

私が早速買ったのは、これからの季節、お家で水出し紅茶を楽しもうとピーチティー

店内の北欧のインテリアが「非日常」の空間を作って「豊かな時間」をくれるのは、大家さんと袴田さんがもともと旅行会社をしていたという経験からくる。

「紅茶専門店なんかデータもないし失敗するからやめとけ」、という周りの声を振り切って作ったお店だったが、今や多くのファンを集めている。

それは、人生や旅の途中での「癒しの空間」にしたい、という大家さんと袴田さんの気持ちが地元や多くのファンを実際に癒したから、なのではないかなと思う。

Rosie tea house yokkaichi

〒512-8056 三重県四日市市札場町434

OPEN 11:00 CLOSE 17:00

ご予約・お問合せは

TEL.059-358-6241

ご予約は11:00のみお承りいたします

定休日/毎週月曜日

Instagram:https://instagram.com/rosie.tea.house.yokkaichi?igshid=1nickb264k8v

HP:https://www.tabiic.com/rosieteahouseyokkaichi/index.php

東京の三重といえばやはりここ!『三重テラス』

最初の投稿をどの記事にしようかと考え、東京にあるいちばん身近な三重と言えば、まずはやっぱり『三重テラス』でしょう!ということで行って来ました。今回快く店内を撮らせていただき、ゆっくり見ることが出来ました。

オープン当初はメディアでの露出も多かったけれど、最近はあまり見かけないので、改めて知ってもらいたい!

『三重テラス』は、東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前」駅と直結していて、非常に好立地。JR「神田」駅からなら徒歩8分で行けます。A9出口から地上に出るとYUITO ANNEXビル、この1.2Fが『三重テラス』。他にも飲食店をメインにショップや銀行などが入っています。

斜め前は日本橋三越、はす向かいはマンダリンオリエンタル東京という、なかなか頑張っている立地。ビジネスマンや洗練された大人が行き交い、歩いているだけで豊かな気持ちになります。

ファサードから。右はイタリアン&カフェ、左は物販コーナー。幟旗の“三重の「いいとこ」ぜんぶ日本橋へ。”に、この場所に出した三重の心意気を感じます。私はここに立つといつも胸が熱くなります。

入口には次亜塩素酸水の自動スプレーが設けられ、感染対策は万全。永餅と生あおさの案内もされています。

正面ではフルーツフェスタをやっていました。とてもゴージャスで目を惹くディスプレイになっています。三重県と言えば熊野のみかんが有名ですが、柚子のお酒やみかんのデニッシュ食パンなど、柑橘系の商品が多かったです。*2021.4.6時点

入ってすぐ右後方、伊勢神宮の写真が展示されています。五十鈴川の水しぶきが太陽光に照らされ、神々しい。190,000円で販売もされているみたいです。

左後方は、青さのりのコーナー。生産量日本一の名にふさわしく、三重の青さはしっかりと歯ごたえがあり、私も大好きです。東京では高級スーパーで見掛けますが、ここなら生ものから加工品までいろいろありますね。

店内のコンセプト、「実はそれ、ぜんぶ三重なんです!」のとおり、いろいろな三重がギュッと詰まっています。

《北勢》*左桑名市の「柿安本店」 *右亀山市の「カメヤマローソク」はあまりにも有名で、逆にここにあることが不思議な気がします。写真のあずきバーキャンドルは井村屋とのコラボ商品。「井村屋」は津市に本社があります。店員さんが「本物のあずきバーも食べれますよ」と声を掛けてくれました!

《中南勢》*左松阪牛のクッション、思わず欲しくなりました。本物は高くて買えないけど(笑)冷凍コーナーで本物もちゃんと売っています。松阪は牛だけじゃない!*右三重県指定伝統工芸品の「松阪木綿」は美しい藍染めが特徴です。

《伊勢志摩》*左「伊勢茶」の知名度は低いけれど、かぶせ茶の生産量は全国で圧倒的に三重が多い。四日市の万古焼急須とのクロスMDがされています。*右真珠をあしらった洋菓子「HANADAMA」は可愛いだけじゃなくて、材料にも真珠粉を使うこだわりよう。プレゼントや手土産にピッタリです。

「伊勢角屋麦酒(ビール)」このコーナーがいちばんのお気に入り。直営店が東京駅八重洲ビル地下にあるのは知っていますが、まだ行ったことがないので、今のこの状況が落ち着いたらぜひ行ってみたいです。

《伊賀》伊賀焼で有名な長谷製陶さんは仕事で訪れたことがあります。超ロングセラーとなったごはん土鍋「かまどさん」、陶板鍋「ふっくらさん」もちゃんとここにありました。

  

《東紀州》尾鷲市のひのきを使った商品。入浴剤やコースターも素敵ですが、ひのきの精油から作られた除菌スプレーが、リラックス効果も相まって人気です。三重県人なら知らない人はいない!「大内山牛乳」のパッケージTシャツもレトロ可愛くてインパクト大。

店内で併設のイタリアン&カフェと繋がっています。ここから向こうは魅力的な三重の「食」の世界へと繋がっています。

近隣の商業施設「コレド室町2」にはTOHOシネマズ日本橋が入っています。浅草近くに住んでいる私はこの映画館で映画をよく観ます。その帰りに『三重テラス』でランチするのも、たまには自分へのご褒美にいいのではないかなと思っています。

 

三重テラス (mieterrace.jp)

〒103-0022 東京都中央区日本橋室町2-4-1
YUITO ANNEX 1F・2F

定休日 年中無休(年末年始を除く)

ショップ:03-5542-1033
レストラン:03-5542-1030

スマホバンキングという百五銀行のアプリで、お金の安心は手のなかへ!

私は正直、お金の管理が超絶苦手です。電子マネーやスマホでの支払いなど、日々進化する取引の在り方に追いつこうとしているのですが機能を使い切れておらず、キャッシュレス決済でお金を使い過ぎたかなと考えたりしていると、目に見えないお金が少しだけ恐いのです。 口座の残高は通帳の履歴を見れば一目瞭然・・、なのですが、つい忙しさを理由に記帳を怠っています。

しかしながら言わせてください!通帳の記帳って、とても面倒じゃないですか?あと、振込するためだけに銀行やコンビニのATMに行くのも手間に感じます。そんな悩みを解決してくれるスマホアプリ・・、ありました!

百五銀行本部

今回取材をするのは、デジタル化を進めている百五銀行のスマホアプリ「スマホバンキング」。デジタルイノベーション部の皆さんにお話を聞きました。

 

“わざわざ” 銀行に行かなくていい

左から田中さん・平井部長・尾嵜課長

平井部長:コロナ禍でキャッシュレスやネットバンキング利用の流れがますます加速しているんですよ。

筆者:確かに、様々なキャッシュレスアプリが出てきて、簡単にお金を送ることができるようになりましたもんね。お孫さんにお祝いをスマホで贈りたいけど、そういったサービスに慣れていない人にとって、百五銀行のスマホバンキングはハードルが高くはないのでしょうか。

担当の田中さん

田中さん:操作は簡単ですので、ご年配のお客さまでも心配ありません。もちろん、セキュリティは万全ですので安心してお使いいただけます。また、百五銀行宛の振込は振込手数料が無料になります。

筆者:手数料無料は嬉しいですね。あと通帳の記帳を怠っているので、いつ、どれだけ引き落とされているのかがわからず、不安になることもあります。

平井部長:スマホバンキングは、口座引落の前営業日にスマホへプッシュ通知が届くので安心です。また、アプリへ登録するとすぐに過去10年にさかのぼって履歴を確認することもできます。これは当行ならではの強みです。

筆者:ということは通帳を記帳するために、わざわざ銀行に行かなくてもいいということですね。それは便利!

 

そもそも通帳はいる?いらない?

筆者:スマホバンキングで銀行取引を始めると、紙の通帳が使えなくなると聞きました。通帳の記帳を怠っている自分が言うのも恐縮ですが、通帳が使えなくなるのは、それはそれでちょっと不安です。

田中さん:確かに最初は不安というお客さまの声もあります。しかし記帳をしに行かなくても手元のスマホで即座に確認できるので「使ってみたら便利だった」という感想も多く寄せられおり、紙の通帳に戻したいというお客さまはほとんどいらっしゃいません。

筆者:デジタル化が進む未来では「通帳に記帳する」という、概念そのものがなくなるのかも知れませんね。あと、使い終わりたまっていく通帳の処理の方法にも、地味に困っていました。考えるほど通帳レスで安心できるお金の管理がしたくなります。

平井部長

平井部長:安心といえば、スマホバンキングにはキャッシュカードのATM利用を止めたり、再開したりできる「カードロック」という機能があります。これはとても便利で安心できる機能です。キャッシュカードがちょっと見当たらない時など、スマホで簡単にロックができます。キャッシュレスに慣れている若い年代のお客さまは、キャッシュカードを日常的に使わないこともあり、普段からロックしていて、使うときだけロックを解除される方もいます。

筆者:お話を聞いていると、お金の管理に引っ込み思案だった私も、安心できるスマホバンキングで一元管理したくなりました。今回の取材を機に、キャッシュレス生活とスマホでの銀行取引をしてみよう!と思います。

 

百五銀行が思う、未来の地方銀行の姿

スマホバンキングなど、デジタル化を進める百五銀行。今後の展望を聞きました。

尾嵜課長

尾嵜課長:銀行へ来店されるお客さまは減少傾向にあり、今後もこの流れは続きます。このため、今では生活のインフラとなっている「スマホ」で銀行の手続ができるよう努めています。これからは、このスマホバンキングがお客さまのファーストチョイスになっていくと考えています。

田中さん:一度、スマホバンキングをお使いいただき、やっぱりダメだったら元の通帳取引にお戻しすることも可能です。この機会にぜひお試しいただければと思います。

平井部長:スマホバンキングは、これまでの窓口やATMを代替する新しいチャネルと位置づけています。お客さまには、わざわざ銀行に行かなくてもスマホで取引や手続が完結する便利さをぜひ感じていただきたいです。

田中さん:当行もそうですがOTONAMIEさんも「地域創生」を掲げられていますよね?三重の魅力をどう感じますか?

筆者:やはり三重は食の宝庫だと感じます。百五銀行さんも少し前に「買って応援!もらって嬉しい!三重のお宝キャンペーン」や「三重ブランド認定品プレゼント」など、食に関わるキャンペーンもされていましたよね。

田中さん:そのような取り組みも含めて、三重の素晴らしさも伝えていきたいです。OTONAMIEさん的におすすめの食の魅力は何ですか?

筆者:私事で恐縮ですが津市に生まれ育ち、この仕事を始めるまで伊勢志摩や東紀州の漁村部のことは知りませんでした。でも取材にいくと、東紀州のブリや伊勢志摩のワカメなどの美味しさに感動しました。

平井部長:地域創生時代、そのような地域の魅力も発信していきたいです。

 

伊勢志摩のメカブ

後日ワカメ漁の取材で鳥羽市浦村町へ。

養殖漁師の浅尾大輔さん

ご案内いただくのは、牡蠣、ワカメ、アサリなど自然の力だけで育て環境負荷の少ない無給餌養殖にこだわる浅尾大輔さん。ワカメの養殖現場まで漁船で向かいます。約20分ほど走ると到着。ワカメが育つロープを引き上げ収穫を体験させてもらいました。ところで伊勢志摩のワカメが美味しい理由とは?

浅尾さん:木曽三川や鈴鹿山脈など、森からの養分をたっぷり含んだ水が伊勢湾から流れてきて黒潮とぶつかります。そんな養分豊富な海水と、潮の通りが良い環境である伊勢湾口の海で育てるから、美味しいワカメが育つんですよ

ワカメはメカブ・茎・葉などからできています。伊勢志摩のメカブはワカメの根元部分にある部位で、刻んでごはんにかけて食べると美味しく、他にも佃煮などに適した茎、一般的によく食している葉があります。

作業イカダに戻るとワカメの仕分け作業。 生ワカメは付着物などを洗い取ってそのまま出荷。塩漬けにするワカメは適切な塩の浸透率を維持するため、熱した海水で茹で、2日間塩に漬け込み、さらに細かく茎と葉を分けます。長期保存ができる乾燥ワカメも加工しています。

食の宝庫・三重県は西側一帯に山々が連なり、南側は紀伊半島のリアス海岸。山に降った雨は川を流れ、野や海で多くの命を育んでいます。伊勢平野や伊勢湾と熊野灘という二つの海を持つ自然環境から、恵みの食材が育ちます。そして食の生産現場や生産者さんに現地でお話を聞きながら、風光明媚な海や山を眺めていると、三重の食の恵みが論理だけではなく身体で感じることができます。

取材を終え、ワカメのお土産までいただき充実感でいっぱいなのですが、一つだけ残念なことが・・。

漁船で潮をかぶったり、作業イカダではワカメを豪快に窯から上げるので、スニーカーだと靴が濡れてしまうのです。

スマホで長靴を買う筆者

この教訓を忘れないうちに、漁師さんが履いているような長靴をネットで購入。支払いはスマホバンキングを使い、その場で振込完了です!

これで長靴を車に積んでおけば、うっかりスニーカーで漁村にきて、漁を取材することになっても安心。

キャッシュレス決済のその先にあるお金の管理は、信用できる地元・百五銀行のスマホアプリ「スマホバンキング」でいつでも!どこでも!そして安心は手のなかへ。

伊勢志摩の春を告げるメカブ(自宅にて)

ごちそうさまでした!

文・OTONAMIE 村山祐介
写真・OTONAMIE 井村義次


 

スマホバンキングについて

機能などの詳細についてはホームページをご覧ください。
▼スマホバンキング ホームページ
https://www.hyakugo.co.jp/benri/sumaho_banking/?utm_campaign=sumaho_banking&utm_medium=otonamie2104&utm_source=text

■ご利用可能なお客さま
百五銀行の普通預金キャッシュカードをお持ちのお客さまは、紙の通帳からアプリに切替いただくことで「いますぐ」ご利用が可能です。

■ご利用時間
24時間365日ご利用可能

■インストール

 

 


 

【タイアップ】

株式会社 百五銀行
デジタルイノベーション部 つながる@ネット課
住所:津市丸之内31番21号

お問い合わせ
百五銀行ダイレクト営業センター
フリーダイヤル 0120-105-001
※受付時間 9:00~17:00(月~金曜日)銀行休業日は除きます。
※フリーダイヤルをご利用いただけない場合は、次の電話番号へおかけください。
059-236-1060(通話料有料)

休日の場合は、専用ヘルプデスクへ
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※受付時間 9:00~17:00(土・日・祝)
※スマホバンキング以外のお問い合わせには、ご利用できません。
※フリーダイヤルをご利用いただけない場合は、次の電話番号へおかけください。
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▼百五銀行 ホームページ
https://www.hyakugo.co.jp/

港町にあるコレクターというバーが哲学的?自己流で妄想「妄道」を極めよう! in 尾鷲

港町尾鷲市に、風変わりなバーがある。津市に暮らす私は4年程前に一度いった。
久々に前泊で尾鷲に泊まることになったので、行く事にした。

相変わらず、店の前のディスプレイは凝っていて、モネとマネの画集が飾られている。

ちなみに4年前はオバケのQ太郎が飾られていて、二度見した。

コレクターの店内には、こだわりってコレクトされたシングルモルトウィスキーとフィギアが並ぶ。
以前おじゃました際にお聞きした、マスターが官能小説で芥川賞を狙い続けているという話で盛り上がった。ちなみに今は、ファッション化してしまった芥川賞には興味がないらしい。というか、しばらく文筆をやめて写真に走ったらしい。でもあるときにキワキワの写真を撮っている自分に気がついて、文章の世界に戻ったとのこと。

そして今、マスターが目指すのはノーベル文学賞。歴代受賞者といえば大江健三郎さんが有名。「官能小説でマジですか?」とお酒も入った勢いで尋ねると「私、何かおかしいことを言ったかな?」といわんばかりに真顔でこちらを向くマスター。あぁ、港町にきたなと思うのでした。港町の冗談は、どこかディープでシュール。

マスターが「これこそ官能的だ」という、20世紀の最も重要な作家の1人と評価されるアイルランド出身の小説家、詩人、ジェイムズ・ジョイン。

しかし官能小説を軽んじることなかれ。マスターに聞くと小説の9割の本質は色物だという。「川端康成はロリータ文学です。日本には四季があり、それを情緒と捉えたのが川端康成」。学校の授業を場末の酒場で聞いているようで愉しくなる。

そういえば今はコロナで自粛中だが、私は毎年尾鷲へ祭の取材で訪れていた。今は客が私しかいなかったので、マスターを独占して「祭」について訊ねてみた。マスターは言う。「祭とは時間軸の崩壊作業。空間的なガス抜きが旅。つまり時空は途切れない。と言っちゃうと、ニュートンは怒るかな(笑)」。ふむ!面白くなってきたので「幽霊」についても聞いてみた。

「幽霊は時空における一つの現象。仏教における戒め。密接で強烈な体験。過去を垣間見るタイムマシーンみたいなもの」。むー!愉しいっ!港町の酒場で、私も自己流な妄想が脳内を走り出す。

話は弾み(脱線?)、幽霊と特殊能力を持っているという話題に。地球に宇宙人がいてもおかしくない、といういうマスターの話をバルタン星人のフィギアを眺めながら聞いた。アウロスタロピテクスだった人間の祖先が、どうやってホモサピエンスとして能力を身に付けたのか。それは立証するのが科学。それを妄想するのが、妄道。マスターは言う。「これが妄道」。眉間にしわを寄せ、そう語るマスターに、意義はない。思い出した!4年前も妄道のことを私は書いていた。

これも官能的だという、ヘンリー・ミラーの北回帰線。

「写真にさよさらをした。写真を撮っていると、文章を書きたくなくなるから」。深い〜話のような、そりゃそうでしょ!と突っ込みたくなるような気持ちを押さえてつつ、なぜ官能小説を書き続けるのか聞いてみた。「官能小説は怪談に通じるものがある。描写は中途半端じゃだめだ。文学の極意は怪談やと思う」。

ならば官能ではなく怪談を書けばいいのでは、と野暮なことは言わないのが港町の流儀。ちなみにマスターは最近、スクワットにハマっているそうだ。「運動は大事やでな」。と真顔のマスター。ゆるやかな時の流れに身を任せれば、港町の冗談はリアス海岸のように深い。

翌朝、清々しい港の風景。

「31歳のときに店を構えて27年。もうこの雑居ビルで1番古い店になりました」とマスター。港町尾鷲のディープな魅力に触れたい際は、チェックリストに入れておきたい店の一つです。

 


 

ショットバーCOLLECTOR
尾鷲市野地町12 駅前第二ビオラビル 1F
tel 0597-22-6599

マスターのフォロワー多し!ブログ
美の特攻隊 https://jammioe.hatenablog.com/

革新し続ける老舗ミシュラン店 田楽座 わかや

「コロナで変わらなくては、と思ったんです」

200年以上の歴史で引き継いできたものを大切にしながらも、大きく変革を始めたのは、コロナがきっかけだったと、11台目オーナー吉増浩志さんは語ってくれた。

伊賀の田楽と言えば、大人気のミシュラン店「田楽座 わかや」さんだ。

店内に入ると、オーナーが炭火で田楽を焼いているところだった。

 

もともとはお祭りの際に食べられるような「ハレの日の食べ物」だったという田楽。

オーナーが毎朝作るお豆腐を、こだわりの炭で香ばしく焼き、季節によって変えているという秘伝のみそをつけていただく。濃厚な玉みそに味わい深いお豆腐が美味しくて、あっという間に食べてしまった。

周りを見回すと、ご飯の上に田楽を乗せてほおばっている方がたくさんいる。あの食べ方もなんとも美味しそうだ。今度は私もそうしよう。

 

私がこの日いただいたのは、「伊賀牛ステーキコース」

このコースを選ぶなら、ぜひプラス300円で「生ゆばあんかけめし」に変更してみて欲しい。たっぷりの生ゆばにまったりとからまったあんがご飯によく合う!

ついつい写真を撮りたくなってしまうような、おしゃれで鮮やかな料理の数々。

この春野菜のジュレはグラスの中でかき混ぜて食べるのだが、触感やうまみの違う素材が美味しいジュレで味付けされてめちゃくちゃ美味。

そして、伊賀牛ステーキ

最近油にめっきり弱くなり、胸やけしてしまうことの多い私だが、このお肉はジューシーなのにさっぱりと食べられ、大満足。私のおすすめの食べ方は、岩塩をちょっとふりかけてみて。よりお肉の甘さが引き立てられているように感じられる。

 

そして、伊賀が誇る忍者へのオマージュ。「忍ジャーエール

地元伊賀を盛り上げたい、伊賀の魅力をみんなに知ってほしいという、わかやさんの店内は伊賀ゆかりの作家さんの絵画や工芸品なども飾られている。料理をさらに引き立てているお皿も、伊賀の作家さんに依頼して作っていただいたものだそうだ。吹き抜けの階段を上がったところに、なんと莫山先生の作品まである。歴史と文化を大切に守ってきたのが感じられる。

しかし、今「田楽座 わかや」さんは変革を始めているというのだ。

オーナーが「創業者として」「イチから戻り」取り組んだのは、メニュー表の表示の見直しから始まり、新メニューの開発、地元伊賀の観光にも取り組んでいる。そして、支配人の吉増千英子さんの発信するInstagramはより深くお店の魅力やお二人の人柄も伝わってくる。

外部顧問に招いた日向さんのコンサルもスピーディに取り入れ、休日は吉増ご夫婦で各地の美味しいお店を訪ねては、そこで学んだことをお店に活かしているという。

11代目のこだわりと新しいものへの挑戦、そしてなによりお店の皆さんの温かい笑顔と美味しい田楽に逢いにきて欲しい。

創業文化年間 「田楽座 わかや」

営業時間 AM11:00~PM2:00

     PM 5:00~PM8:00(オーダーストップ)

定休日 毎週 月曜日(月曜祝日の場合は営業)

住所 〒518-0878 伊賀市上野西大手町3591

TEL 0595(21)4068

Instagram https://instagram.com/dengakuza.wakaya?igshid=tqlbi8sjt5zm

HP http://wakaya.jacklist.jp/

 

OTONAMIE PUSH EVENT【2021.4.8update】

\こんにちは!広報担当のともーこです!/
イベント情報をご紹介していきます。
※各イベントへのお問い合わせは、各イベントのお問い合わせ先にお願いします。
※イベントの詳細はフライヤーまたは、各HP、主催者にご確認ください。

43 北園忌

主催者:伊勢市、北園忌実行委員会
主催者からのメッセージ:モダニズムを代表する詩人・北園克衛の命日を記念するイベント『43 北園忌』を来る 6 月 6 日、生誕地・伊勢市朝熊 町で開催します。北園克衛は 1902 年朝熊町で生まれ、1978 年東京で没しました。本年は没後 43 年となります。 イベントでは、生家の訪問と詩人や美術専門家を招いたトーク&パフォーマンスを開催し、これに先立つ 1 ヶ月間、AR (拡張現実)詩の屋外展開や伊勢市内での資料展示を行います。 現代詩とグラフィックデザインに大きな影響を与え、写真家としても足跡を残した北園の故郷・朝熊町を多くのファンに知 っていただくとともに、分野を横断した北園にならい多様な人々の交流の場となることを願って、来年以降も継続できる 文学忌として定着させたいと思います。
ジャンル:文化芸術
日程:2021/04/29~06/06
時間:13:00~17:00(6月6日)
お問い合わせ先:tnkyokai@gmail.com (tel 0596-22-7600)
イベントに関するHPやSNSなどのリンク先:https://katsue.jp/

皆様からもイベント情報を募集しています!

お寄せいただいたすべてのイベントを掲載できる訳ではありませんが、OTONAMIEの読者の皆様が楽しめそうなイベント情報を、編集部がピックアップして掲載いたします。
お気軽に下記フォームからイベント情報をお寄せください。

掲載申込みフォーム

大田食堂の焼きそばは、硬いココロを柔らかくほぐす。

おとなり愛知県の名古屋名物みそ煮込みうどんは、生麺を味噌で煮込むことで味を麺に染み込ませ、麺は噛み砕くように食すほど固め。

海女の国・鳥羽市相差には、それとは真逆の世界がある。大田食堂の焼きそばだ。

 

 

無性に食べたくなる!独特な大田食堂の焼きそば。

良く晴れた春の昼下がり、相差出身・伊勢市在住のカメラマンと仕事で鳥羽市にいた。私は以前から、知り合いのSNSで見た大田食堂の焼きそばが気になっていて、カメラマンに聞くと「あー、大田食堂のあれねー。久しぶりに行ってみますか?」ということになり到着。

店は、夏に海水浴で賑わう、千鳥ヶ浜海岸の崖の上にそびえるように建つ。

店内からの眺めがとてもきれい。

焼きそばを注文するとカメラマンは「ライスは要らんの?」といい、迷わず焼きそば+ライスを頼んでいた。焼きそばとライス、炭水化物まつりになってしまうのでは・・。「ここの焼きそばは、ライスがないと何か足りやんのさ」とカメラマン。

手際よく調理をしている店主に聞けば、地元のお客さんは入店して席に着く前に「おれは大」「おれは小」といった具合に、メニューに目を向けることなく焼きそばを注文するという。相差のソウルフードなのですか?とカメラマンに聞くと「そうかも知れんねー。小さいときから食べとるから、あんまり考えたことなかったわ」。そう!それそれ。本当のソウルフードとは地元の人にとって、当たり前すぎる存在であって欲しいと思う。

できあがった焼きそばは白かったが、塩焼きそばではない。この上にソースをかけてからいただく、後がけスタイル(そんなスタイルの焼きそば、他にあるのでしょうか!?)。

しかも、ドバドバかけた方が美味しいという。麺は柔らかいというか、とても柔らかい不思議な食感。食べたことがないのに懐かしさを感じるのもこれまた不思議だ。そしてごはんに合うというのも納得できる。

お好み焼きやたこ焼きは、ドロっとした食感があってこそ美味しい。大田食堂の焼きそばもドロっとしているという表現が近いのかも知れない。だからごはんの粒食感と、ソースに絡んだドロっとした麺、豚肉、キャベツが合う。加えるならビールにも合うと思う。

食べ終わり、はじめて食べたこの味に感動したことを店主に伝えると「ありがとうございます。自分は物心ついたときから、焼きそばはこの味なんで」と話してくれた。そう!そう!ソウルフードとはそうあって欲しい。

 

 

めかぶガッカリあるあるに、ほっこり。

大田食堂の焼きそばの麺は自家製麺で、通常より短い。約10分、たっぷりと時間をかけて茹で上げ、油を絡めた後、さっと炒める。なのでドロっとした食感でも短めの麺なので、口の中に残りにくい。

このやり方は先代から引き継いだと店主はいう。先代とは現在の店主の親戚筋にあたるおじいさんとおばあさん。

そして倉庫には、割り箸がたくさんあった。

店主:これは海女さんの海女小屋で薪に使うんです。海からあがってすぐに温まりたいときに、割り箸だと火が付くのが早いので。

さすが海女の国・相差。実はこの日、私とカメラマンはワカメ漁の取材をしていて、話はワカメの根の部分であり、伊勢志摩の春を告げる「めかぶ」の話題に。

カメラマン:取材でいっぱいワカメもらってきたけど、いる?
店主:うちにもいっぱいあるわー。

そんな会話を、つい笑いながら聞いていた。

店主:小さいときから、この時期になると獲れたままの姿でもらうんですが、めかぶが付いてないとガッカリするんです。
カメラマン:そうそう、めかぶないとガッカリ。

こいのぼりの時期には「ひじき」など、海藻を通じ食で季節を感じる暮らしに、私は少しうらやましさを感じた。ごちそうさまをすませ、店を出た。

カメラマン:ぼろぼろやなー、暖簾。
店主:たいがい替えなあかんなー。

風光明媚な伊勢志摩に流れる時間はゆったりとして柔らかいと思う。
腰のない伊勢うどんも、食材が豊かな地域の朗らかな人柄もそうだろうか。
そんな柔らかい時間と焼きそば、そして美しい海に癒されたのでした。

写真:y_imura

 


 

大田食堂
鳥羽市相差町1457-2
0599-33-6675

 

ジャズドのカリスマ店員が教えてくれた “3つのessence” で「もっと私らしい私」になりたくなった話。

三重に移住して丸10年。ついに足を運ぶことができました!三井アウトレットパーク ジャズドリーム長島!!行きたい行きたいと思いながら、南勢地域に住む私にとって北端の地はなかなかに遠い場所でありました…(高速飛ばして約2時間30分)。

ここは、敷地面積約70,000 m²の中に、約300店舗が集結(2021年3月現在)していて、その規模なんと日本最大級!!都道府県ランキング1位を獲得することがほとんどない三重県において、これは素晴らしい栄誉です。

筆者、恥ずかしながら性分がズボラな上に育児にかまけて「ファッション」とは縁遠い生活を長らく続けていたため、今回の取材では、ジャズド(地元っ子は愛を込めてこう呼ぶ)のカリスマ店員さんたちに「ファッション」とはなんたるかを、イチから教えていただきました!

 

「“足元”からその日1日の装いを決める」by REGAL FACTORY STORE 伊東さん

最初に訪ねたお店は、サウスエリア2Fにある、REGAL FACTORY STORE(リーガルファクトリーストア)。ビシッとしたスーツに合わせるメンズの革靴ブランドというイメージでしたが、店内には歩きやすそうなパンプスやカジュアルなレザースニーカーなども並んでおり、私にも入店しやすい雰囲気でひと安心。

「ここは直営のアウトレットなので、リーガルのビジネスシューズだけでなく、レディースやインポートものまで幅広く取り扱っています。靴を脱いで足の形を見せていただけたら、ぴったりフィットする商品をご提案できますよ」

さらりとすごいことをおっしゃったのは、店長の伊東さん。靴の専門家として、実に20年のキャリアをお持ちとのこと!この店舗には、5年前に店長として東京から赴任してきました。

「これまで働いていたブランドショップと違い、ここは客層が幅広く3世代で来店されるお客様もいらっしゃるので、提案できる商品のバリエーションが増えて、さらにやりがいを感じています」

20年のキャリアをもってしても尚、伸び代があるという、奥深き靴の世界…。ところで、そもそも、なぜこの道を?

「学生時代から古着が好きで、ファッション関係の仕事に就きたいと思っていたんですが、そのときは縁がなくて。とりあえず就職した会社の草野球チームに参加したら、対戦相手がリーガルだったんです(笑)」

靴も好きだったため、縁を感じて転職したという伊東さん。ビジネスマンに愛されるシューズブランドの販売員として恥ずかしくないよう、礼儀作法や話し方などを一から現場で教えてもらえたことは、一生の財産だと語ります。

中でも、特に印象深い先輩がいらっしゃったとか…。

「『毎日着る服を決める時、まず靴下から決める』という先輩がいました。今でも師匠です。やはり足元はとても重要で、例えスーツに多少シワが入っていても、靴がきちんと磨かれていると、全身を美しく見せてくれます。逆に靴だけ疎かになっている方を見ると、残念だなぁと感じてしまいますね」

ひゃー!私を見ないで!靴どころかすべておろそか!!と心の中で叫んだ筆者は、ここで決意しました。「ファッション」を足元から取り戻すべく、改めて出直して伊東さんに足を見ていただき、シンデレラ体験することを!

 

「Happyかどうか、それが一番」by Samantha Thavasa NEXT PAGE 河村さん

次に訪ねたお店は、サウスエリア1Fにある、Samantha Thavasa NEXT PAGE(サマンサタバサ ネクストページ)。女性から圧倒的支持を得ているバッグや革小物はもちろん、ジュエリーやゴルフウェア、メンズラインまで豊富に揃っていて、これぞアウトレットならでは!という感じ。フォーマルバッグがほしいなぁーとウィンドウを眺めていると、店長の河村さんが出迎えてくださいました。

ま、まばゆすぎます!!全身一ミリも抜かりないお姿に、抜かってしかいない筆者が猛省していると…。

「お子さんが小さいと大変ですよね。店内には、ショルダーストラップつきでルームシューズを入れてもすっきり見える、お手入れ簡単なフェイクレザー製の商品もございますのでぜひご覧ください」

労りの言葉とともに、まるで筆者の脳内を透視したかのように、ばっちりニーズを掴んで商品を紹介してくださり、 一気に親しみを感じてしまいました!

サマンサタバサに入社して8年目となる河村さんは根っからのファッション好き。10代の頃は、バイトのお給料が出るたびに好きな服を買いまくるのが一番の楽しみで、アパレル業界への就職は念願だったそうですが、最初に就いた仕事は意外やバスガイド。でも、その経験も、遠方からのお客様が多いこの店舗では、各地の知識が会話で役立ち、お客様との距離が一気に縮まることも多いんだとか。

「商品説明だけなら雑誌を見ればいいので、私いらないですよね。お客様との他愛のない会話の中から、本人も気づいていなかった本当にほしいものを見つけて、幸せを持ち帰っていただくことが私の役目かなと」

女性とお付き合いしている男性がプレゼントを求めに来ることも多く、記念日ごとに来店していたカップルが結婚の報告にきたこともあるんだとか!

終始楽しそうに話す河村さんに、お仕事で大切にしていることを尋ねたら、恥ずかしそうに微笑みながら、こんな言葉を返してくれました。

「むずかしいことはよくわからなくて。ただ、ファッションって、“Happyかどうか” が一番大切だと思います。私は今、好きなものに囲まれて、仲間と楽しく仕事できる毎日が本当に幸せです」

忘れかけていた感覚…。服は洗濯OKかどうかで選んでました…。今日から河村さんを見習い、Happyアンテナの感度バリ3に高めます!

 

「チャレンジを支える伴走者」by The North Face / Helly Hansen 水間さん

最後に訪ねたお店は、サウスエリア2Fにある、The North Face/Helly Hansen(ザ ノース フェイス/ヘリー ハンセン)。言わずと知れた、本物志向のアウトドアブランド。ネイチャーアクティビティに注目が集まる今、春夏秋冬、海から山まで、どんなアクティビティにおいても命と安全・快適を守ってくれる、高機能ウェアやグッズがアウトレット価格で揃っているとあり、モールの中でも特に人気の高いショップです。

「三重県のこの地域は、ビギナーでもトライしやすい低山が多いので、商品ラインナップも、その特性に合わせて入荷しています」

店内を案内してくれたのは入社3年目の水間(みずま)さん。実は、販売員の接客能力を競う自社(株式会社ゴールドウィン)のロープレ大会において、全国2位という経歴を持つスペシャリスト。物腰が柔らかく穏やかな雰囲気ですが、ネイチャーアクティビティの話になると、ぐっと熱が入ります。

「自然には、絶対というパターンがないんです。季節、時間、場所、天候、気温、風、エサ、様々な要因が複雑に絡み合い結果が生まれる。それらは完璧なまでにロジカルで、答えがない。永久に探求できるところが魅力です」

エサ…?水間さんが熱く語るそのスポーツとはいったい…?

「実は私、バス釣りのプロでもあるんです」

なんと水間さん、小学3年生からバス釣りにのめり込み、今ではスポンサーまでついているという、業界の超有名人。ホームエリアは木曽川の支流が流れる養老エリアで、共にプロとして活動している弟さんとともにSNSなどでPR活動をしているというから、驚きです。


インスタではサングラスをかけてキャラチェンジ!)

商品説明に説得力があるのは、販売員になる以前に、徹底的に愛用してきたからこそなのだと納得。

「当店のお客様は皆、挑戦したいことや目的があります。私は、伴走するつもりでお話を伺い、そのストーリーに入り込んで、本当に必要なものをご提案しています。私も入社してから登山を始めたんですが、お客様もレベルアップするたびにご来店くださるので、互いの成長を応援しあう仲間のような存在になっていくのはうれしいですね」

この春、初の子連れキャンプにチャレンジする筆者。水間さんとノースフェイスのウェアが伴奏してくれたらどんなに心強いか。私も仲間に入れてくださーい!

 

3人のカリスマ店員さんから教えていただいた、3つのessence(本質)を、帰路につきながらしみじみ反芻…。「ファッション」って、生活必需品でありながら、1つ1つの選択が幸せ感とか充実感に直結するんだなぁと。何より皆さん “らしさ” に溢れていたのがちょっぴりうらやましくもありました。
翌日、子どもたちを車に乗せて保育園に向かう道中、「私も、もっと、私らしくなりたい…」という熱がフツフツ。ジャズドの店員さんたちに、もう一度会いたくなりました。

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「異国の春巻き 」 連載エッセイ【ハロー三重県】第24回

少し前のこと。

私が仕事で日曜日に家を空けなくてはならないことがあって、夫と子どもたちがお留守番となった。

諸々を終えて、帰宅した午後15時半ごろ。自宅には猫しかいなかった。夫が神社で地区の行事があると言っていたと思い出して、足早に神社へ向かう。だけど、神社はもう人がまばらになっていて、その場に残っていた数人が境内にぶら下がっていた垂れ幕のようなものを片付けているところだった。電話をかけれど、夫は出ず。

神社のあとは大抵公園を経由して帰る。もしかしたら公園にいるのかもしれない、と公園へ向かうとやはり子どもの声。
がするのだけど、見たこともないお姉さん2人がそばにいる。
うちの子によく似たよその子なのかもしれないね、よその親子かもね、と思ったんだけど、近づくほどにやはりそれはうちの子。あの丸い顔の男の子も、飛び切り少女趣味なワンピースを着た幼児も、背中を丸めて砂にお絵かきをしている小学生も、どう見てもよく知った我が子たちだった。

では、彼女たちはいったい誰なの。
我が子に付き添うそのお姉さんお二人は私と目が合うと、とても明るい笑顔で「こんにちは!」と言った。

子どもたちの話はこう。

「あのね、末っ子が泣いちゃってね、立ってたらね、どこにいくの?ってお姉さんが聞いてくれたからね、神社だよって言ったの。そしたら一緒に行っていい?って言ったからいいよ!って言ったの。パパも先に行ってていいよって言ったの」

とのことだった。
その日は夫が神社の行事に参加することになっていたのが、私が仕事だったので子どもたちも一緒に行く運びになった。ところが、末っ子が出がけに泣いて手こずってしまったらしく、途方に暮れた夫と泣き散らかす末っ子を置いて、やさしく声をかけてくれた近所の、だけど初対面の、お姉さんたちに長女と長男はついて行ったらしかった。
家族の防犯意識を今一度見直したいと思う。

*

マスクをしていたので気がつかなかったのだけれど、話してみると彼らの日本語は覚束ない。ようく見ると、マスクから出ている目元も堀が深く、長い睫毛が瞬いていた。
そこでようやく合点がいった。
ご近所に、海外からの研修生が暮らす寮のような場所がある。そこのお姉さんたちだったというわけ。

そして、肝心の夫はというと、神社での行事のあと、公民館での会議に参加しなくてはならず、子らを初対面のお姉さんたちに託して消えてしまったらしい。

そんなことってあるのか。あった。

研修生の彼らにお礼を言うと、にっこりと笑って長女を指し、「とってもかわいい」と言ってくれた。そして、長女もまた、彼女のほうを見てにっこりと笑った。
なにをして遊んでたの?と訊ねると、地面を指してお絵かきしてたと長女は言った。見ると、日本語と絵がいくらか並んでいて、なるほどこうして会話をしたり言葉を教え合ったりしていたのね、と思う。
しばらく私も一緒になってみんなで遊んでいると、研修生の彼女が子どもたちを指して、「うちに来てもいい?春巻きつくってあげたい」と言った。
どうやら、子どもたちをお家に招いて春巻きをご馳走したいということらしい。

初対面の、互いに正確な名前も知らない状況で、ご自宅にお邪魔する、ということだけれど、実を言うと私の防犯意識も見直されるべき緩さなので、ふたつ返事でついて行った。

異国の食べ物というのはいつだって魅惑的なもので、一度想像しまったらやはりどうしても食べたいのだ。

*

彼らの自宅にお邪魔すると、研修生は全部で4人。
そのうちのひとりは本来帰国しているはずだったらしいのだけど、このコロナ禍でなかなか帰国が叶わないらしい。
冷蔵庫には彼ら4人が睦まじく顔を寄せて、笑い合っている写真が貼られてあった。

母国の甘いお菓子を出してくれて、子どもたちと早速いただいく。
きな粉をぎゅっと固めたような甘くてほろほろとしたお菓子で、とてもおいしかった。やさしい甘さが癖になって、ついついもうひとつと手が出てしまう。「おいしくてつい食べちゃう」と言うと、「いっぱい食べて」と笑ってくれた。

日本に来たときのこと、仕事がとっても大変なこと、いつも行くスーパーのこと、自転車にたくさん乗るということ、毎朝4時に起きて日本語を勉強していること、いろんなことを話してくれた。
海外で暮らすことも、その国の言語を習得することも、ちっとも単純でも平坦でもないだろう。だけど、彼らのきゅっとまとまったその暮らしは、なんだかとっても満ちていて、一緒にいて、とても居心地がよかった。

うんうん、と話を聞く私の目の前、テーブルの向かいでは春巻きがどんどん巻かれていく。
その巻かれた春巻きを、キッチンに立つ誰かがさっと取って、油で揚げていく。彼らは時おり母国語で流暢に何かを話しては微笑み合ったり、時々声をあげて笑ったりしていた。

*

あっという間に熱々の春巻きができあがって、遠慮のない私たちはもりもりと食べた。子どもたちは3人とも話すのを忘れるほどいきおいよく食べていた。
私たちが普段食べる春巻きとはぜんぜん違うその春巻きは、確かに異国の味がして、そして当然おいしかった。

お腹がくちくなったころ、彼らのひとりが国の伝統衣装を見せてくれた。
「わあ」と歓声をあげるといったん部屋に引っ込んで、こんどはその衣装を着て現れた。
とっても素敵で、とっても眩しかった。そしてとても似合っていた。

*

お土産に春巻きをたくさんと、子どもたちにぬいぐるみをいくつかと、なんだか持ちきれないほどいろいろと頂いて、彼らの家をあとにした。
どれだけ遠慮しても、大丈夫!いいよ!と持たせてくれて、申し訳なくなるほど。

家に着いてもしばらく不思議な気持ちが抜けない。
ご近所から帰宅しただけなのに、うんと遠くへ行って帰ってきたときようなふわふわした感じ。
歩いて数分のすぐそこに、異文化がぎゅっと詰まって、見たこともない食べ物を食べているという不思議。
そして、ひょんなきっかけで彼らと交じり合うことができて、なんだか遠くへ思いを馳せるようなそんな時間を過ごした不思議。
いくら私が田舎の小さな町にいても、そうか世界はうんと広いのだった。異文化はすぐそこに、ドアを叩けばあるのかもしれないと思う日だった。

近いうち、お礼になにかおいしいものを差し入れしたいと思っている。

“「苔」” そこは人が立ち入ってはいけない世界だ

私は苔に興味がある。そこには妖精の世界があるからだ。人に注目されずひっそりと潜む無垢な者の森。やがて羽を背中に付け、空中を飛びまわる者たちの場所だからだ。妖精たちは雨が降る事を喜び、朝日に照らされ笑顔になる。森を寝床にする命は、現代の人に必要な潤いの教訓をも引き出す。

伊勢市二見町にあるショッピングプラザ「伊勢夫婦岩 めおと横丁」のカフェで、苔玉作家の「TOMOKO」さんが体験教室をしてる。彼女は苔を丸くした球体の中に植物を植え盆栽アートをする。私は彼女が森と会話している様に見えた。

 

コロナ渦でカフェが休業していた時期、苔への探究心を満たすため、彼女が苔を採取している森を見せてもらう事にした。

 

 

雨が似合う。

 

取材日は雨の日にした。直感で「苔は水との関わりがきっと深いから、雨が苔に似合う」と、自分なりの仮説を置いていた。

少しの疑問もあった。苔とカビは一緒なのか、それとも苔は樹木なのか。また君が代の最後の歌詞に出てくる植物が、なぜ苔なのだろう。深い真理が隠れていそうだ。

 

少し調べると、人の体重60%は水分でできているらしい。例えば体重70kgの成人男性ならば、約42リットルもの水を体内に蓄えていると言う。 つまり人間は水でできていると言っても大げさではない。

 

また地球も70%が水に覆われていて。 そのうち、97.5%は塩水で、淡水は残りの2.5%と言う。その中でも0.02%しかない選ばれた水を人は飲み、体内に蓄える。

 

 

恵みの雨が降る。

 

「苔日和」とでも言おう。もちろん誰でも山に入り、植物を採取できない。海に漁業権があるように、山にも権利がある。そのため採取や取材には許可が必要だ。TOMOKOさんは「定期的に許可申請を更新している」と説明してくれる。

普通、地元民でしか許可が出ないが、以前に出会った山の持ち主さんのご好意預かり、苔を採取する事が出来ていると言う。

 

三重県の山奥には人を寄せ付けない森がある。その森で清流が生まれ、伊勢の平野と海は、豊かな営みを維持できている。この自然の中で植物が育つためにまず、
微生物の働きが必要不可欠である事が最近では認知されつつもある。農薬を使わないミニマムな自然の循環環境がここにある。蛇口をひねれば水が飲める事、これを当たり前だと思う社会は豊かである。

私たちの手元に届くまでに水は、海と空の旅をした。暑い空気と冷たい空に触れ、水は苔に戻ってきた。

 

重力に潜む粒子をつかめない様に、この感性を人が言葉で表現すると浅く感じてしまう。どうやら私たちの住む次元とは別の世界が苔にあるようだ。

 

 

苔を俯瞰視する。

 

森の木々から町を眺める感覚は、雨の中で傘を持ち出す必要を感じなくさせる。TOMOKOさんは「学生の頃から傘を使わないんです」と話した。その理由も感性の感じるままの行動だった。

 

森と会話をするTOMOKOさんは、樹々や昆虫たちとコミニケーションがとれるようだ。

高校生の頃、一人で大阪の生駒山を学生服でよく登っていた事を教えてくれた。雨が降ってもずぶ濡れになりながら、山に登ったと話す。彼女に「まるで宇宙人ですね!」と、言葉が出てしまう。

苔と樹の根っこのイメージは、ジブリ映画で見たことがある。その表現は貴重な時間の経過と、静かな命の基礎を語っているように感じる。それはまるで大樹を温める布であり、赤子を包む布団ように苔は森を温め癒している。

少しイメージを発展させると、苔は未来の地球を作っていると言ってもいい。そう思うと君が代の歌詞の最後に使われている例えに感動する。

 

突然「あっ!きたー!」とか。

「わーーー!」とか声がする。

 

 

 

妖精がTOMOKOさんの手に持つ苔玉に飛び込んできた。それも不思議な虫の妖精だ。ポーズをとる様な姿に「この子は!」と声も大きくなる。妖精は数ミリもない小さな体をしていて、レンズの焦点を合わせるのも難しい。

撮影に時間がかかっても、OKが出るまで仕事をするモデルの様だ。いろんな意味で、「いったい何者だ!」とまた声が出た。

 

 

世界の果ては、苔

 

極論を言うと、苔玉を地球としたなら人も苔に住む虫とよく似たものだ。産まれる赤子は妖精で、人間社会の森で大人に成長していく。何かしら森の原理原則と共通しているようだ。つまり苔を無視するなら地球の未来はない。森の循環で目立たない存在こそ世界を支えているのだ。ここに、コロナ後の未来へのヒントが見つかりそうだ。

木ではなく森を見る事、今の世界を、苔を見下ろすように俯瞰視する。するとカビによって鉄が錆び、腐敗していく場所が見えるだろうか、それとも、多くの水の中で、数少ない飲み水の雫が落ちる場所に気がつくだろうか。皮肉にも枯れてしまったと感じる社会の潤い。それでもある感性が磨がれた人も少なくない。今はその感性で人間社会の営みを小さく見、地球を俯瞰見る時かもしれない。

 

苔の森にはマイナスイオンが住み、樹木や動物、生命全てが恩恵を受けている。その存在に対する感謝が社会にもっとあっても良いと思う。

 

自分を忘れる程の作業に没頭できる事が人には必要だと話した。

 

例えば苔は水がない時、枯れるのではなく乾燥して時を待つ。だが地中では微生物が働き、土をやわらかくしている。それは酸素を含んだ水を蓄える準備だ。同じ様に私たちも柔軟な心と、受け入れる体勢を整える事だ。

そうすれば新しい水が来た時、その価値を一杯に膨らませる事ができる。そしてまた土と苔が妖精を呼び込み、豊かな生活の助けをするのだ。

 

繰り返すが、私たちは現代の状況でも比喩的な微生物を育てる必要がある。活動が制限され、枯れてしまいそうでも、実は静かに留まる時が育てる時だ。そして水を得る時が来たなら、準備した体内に激しく取り込むのだ。

多くの葉っぱが土に帰る様を見届ける必要がある。それは生命の根幹、やがて人も土に帰るからだ。

 

私たちは小さな土の苔玉と一緒だ、この手に小さな森を持つ。それは普遍的地球の循環を、自分と繋がる象徴なのだ。

最後に苔はカビではない。苔は営みを維持するための保護だ。苔むす事とは時間と命の深み、営みを示し、豊かな地球の未来を意味している。

 

地球の生命は水から始まった。

そして微生物を優しく包む苔に水が移ろい、

人に移ろった。

そして母親の胎内に移ろい、

私たちが産まれたのだ。

 

 

 


TOMOKOさんの活動拠点

https://ise-seaparadise.com

 

おなけの動画

 

 

全雇用形態を制覇するためお店をOPEN?!伊賀米米粉のお菓子TAKI @久居

みなさんはどんな働き方をしてますか?

アルバイト、正社員、派遣社員。

自営業、はたまた副業もしてる?

主婦業や子育ても大変ですよね。

「いろんな雇用形態を制覇したくて、あと何やってないかな~。あ、個人事業主や!」

そう思ってお菓子作りを始めたという、今回はそんなすごい行動力を持った女の子のお話。

久居にある「伊賀米米粉のお菓子 TAKI」

伊賀米米粉を使い、小麦粉、バター、白砂糖不使用の身体に優しいお菓子を引っさげて、県内外のイベントに出店。

お菓子の美味しさはもちろんのこと、作っているTAKIさんの魅力にとりつかれるファン多数。(しかもおじさん率が高いらしい)

そんな前情報をもって、2020年12月にオープンしたばかりのお店にお邪魔してきました。

 

場所は久居二ノ町。久居駅から徒歩10分弱。

近くに久居八幡宮やアルスプラザがあり、津市と合併する前は市役所などがあった街の中心地。

店内は約20畳ほどの広さ。

扉を開けた瞬間から、なんだか外国に来たかのような雰囲気。

可愛らしい家具にレトロな花柄の壁紙、茶色の大きなアンティークのドアが目を引きます。

目を引く壁紙はイギリスから取り寄せたもの。

なぜお菓子を作り始める事になったのですか?と聞いたら、冒頭の答え。

自分で何かしたいと思う人はたくさんいても、そこから実際に行動に起こせる人はほんのわずか。

しかもスピード感をもって。かっこよすぎる。

ここでお菓子をつくり、販売しているTAKIさん。

相可高校の食物調理科を卒業。その高校入試の時の小論文のテーマが「地産地消」で、自分が何を書いたかを未だに覚えているそう。

その後専門学校を経て、飲食関係と車関係の仕事で派遣や契約社員、アルバイトに正社員・・と、いろんな雇用形態を経験していく中で、自分から提案した企画が跳ね除けられたり、「前例がないから」や「今まで通りで大丈夫」など、会社という枠組みの中でできることに限界を感じはじめていた。

自分が考えた事で、直接リアクションを返してもらえるような事・・人に喜んでもらえそうな事ってなんだろう・・と考えたら、お菓子作りだった。と。

三重県で生まれ育ったから三重県産のモノを使う。

お菓子作りをするなら「地産地消」というのはTAKIさんの中でとても自然な流れだったそう。

こちらの5種類ははじめから作り続けている、不動のスタメンたち。

続いてはそのお菓子についてのお話。

まずは米粉を使うことについて、最初から決めていたの?

全然そんなことないです!

パテェシエさんが作る甘く繊細なケーキは、修行した彼らが作る方が絶対に美味しい。なら、私は同じフィールドに立つのではなく正解のないものを作ろう。と思った。

三重には美味しい伊賀米があるから米粉もいいな~。と思い、とりあえずノープランで伊賀へ。

お菓子やパンを扱ってるお店をまわり、1番名前を聞いたのが「阿山農産」さん。

そこで阿山農産さんにアポイントをとり、試しに米粉を使わせてもらう・・という流れから試作が始まっていった。

ちょうどその頃、米粉をもっと広めたい!と阿山農産さんも思っていたタイミングだったそう。

TAKIさんの引きの強ささ、感じます。笑

何度も試作を重ねるうちに、米粉の美味しさを引き立たせるためには、白砂糖の甘さとバターのコクが強すぎると感じ使わなくなった。

そして可能限り県内の食材をと考え

卵は多気町から、米油は桑名、マイヤーレモンは紀北、クッキーに使うあおさは鳥羽・・

県内から調達が難しいものは、国内産。

それも難しいものは、海外のものも使うができるだけ有機やオーガニックといった身体に優しい素材を選ぶよう心がけている。

クッキー以外にパウンドケーキなど焼き菓子のラインアップは日替わり。

次は販売スタイルについてのお話。

2017年12月に「TAKI」をスタート。

米粉のお菓子を携えて、愛知、岐阜、静岡、滋賀、大阪、京都・・たまに三重、各地のイベントに出店し始める。

前職は車の営業、販売をやっていたという程の車好きで、長距離を運転するのもいい息抜き。イベント出店でいろんな人に出会えるのが楽しくて仕方なかった。

週末のイベントに向けお菓子を作り、そこで年齢や業種など関係なく広がっていく人間関係。

「仕事って、こんなに楽しいの?!」と思いながら、日々を過ごしていた3年目の2020年4月。

新型コロナウイルス感染拡大防止の為の緊急事態宣言により、全てのイベント出店が中止に、目の前が、すんっ。と暗くなった。

それでもめげないTAKIさん。これを機にオンラインショップを、本格的に稼働させる。

おうち消費、おこもり需要のおかげかイベント出店の頃よりも売り上げが伸び始め、めちゃくちゃ忙しくなっていく。

お菓子を作り、インスタにアップ、梱包、発送、またお菓子作り。その繰り返し誰とも話す事なく日々が過ぎ、お菓子作りはどんどん作業となり工場化していった。

好きなお菓子作りが嫌いになると思った。

自分のメンタルを保ちつつ、今の仕事を続けられるように”精神を安定させる場”を作らなあかん

→お客さんと話す場が欲しい

→じゃあ店だそう!との結論に。

自分で行けないなら、向こうから来てもらえばいい。

会いに行く時はマスクとディスタンスの気持ちを持ってね。

地産地消を軸に置きながらも、イベント出店で県外ばかり行っていたから意外と三重県の人に食べてもらう機会が少ないと感じていたのもあり、TAKI 店舗化計画は一気に進み2020年12月、オープンとなった。

一般的にお店を持つと「ついにやったね!」「夢が叶ったね!」など言われるが、店舗を持つことが夢だったわけではなく、柔軟に自分が続けられるスタイルを追求したらこれだった。

元々人と絡むのや話すのが好きだから、対面の販売スタイルを選んだ。というTAKIさん。

オープン日には今までに出会った、たくさんのお客さんが会いにきてくれたという。

お店の壁は自分で塗って仕上げていった。

お菓子のテイクアウト以外にドリンクのテイクアウトやオーダーケーキの製作もおこなっている。

オーダーケーキの製作は2週間前までの要予約。

気になる方は、まずお問い合わせしてみてください。

 

そして、この先やりたい事は?の問いにも、出てくるでてくるTAKI ワールド。

1つは新しくワクワクできるような事を妄想中。でも、これはまだ秘密。(近いうちに実現してほしい!)

 

もう1つはお店を出した「久居」という土地を盛り上げる事。

先日新しくオープンした久居アルスプラザ。駅からアルスプラザまでのの道が黄色く舗装されている、通称「アルスの小道」というらしい。

ちょうど、その道沿いにあるTAKI。

行政の方も街を良くしようとしているのなら、追い抜け追い越せ的に何か自分でもできないかと。考えている。

20~30年前まで盛り上がっていたであろう駅前のお店や飲み屋街。地域の高齢化も進み、今や空き店舗の方が多くなってしまっているこの街を盛り上げる方法を模索中。

少し先の未来が楽しみになる街って、とっても素敵!

ドリンクテイクアウトして、お散歩もいいですね。

そして近い未来のお話では、この春から、新たにに伊賀米を使っておにぎりを販売しようと考えている。

最高ランクの伊賀米を使用し、お腹いっぱいになるおにぎり。

詳細発表を楽しみに待ってます。

最後に、今の働き方、合ってますか?と尋ねると

「ストレス、ないですね。好きなもの、嫌いなものがはっきりして悩む事がなくなりました。

そうすると、頭の中に余白ができるので考え事がしやすくなりました」と。

この言葉、すごく心にずん。ときました。

私もその頭の中の余白感じたい!って思いながら、この記事書いてます。笑

 

店舗へ行って、TAKIさんと話して、お菓子を味わって、あなたの身体全部で、余白から生まれるTAKIワールドを感じてみてください。

 

伊賀米 米粉のお菓子TAKI

三重県津市二ノ町1860

instagram:taki.cookies

(営業日はinstagramをご確認ください)

 

湯気の向こうに見える人情に思わずホロリ。カレーびっくりから始まる胸熱な松阪のカレーうどん事情。

ーー全部うどんのメニューですよね。洋食びっくりってなんですか?

ご主人:カレーみたいなもんや。豚肉とねぎだけでな。

ーーカレーみたいですね。

ご主人:そうそうそう。カレーびっくりとカレー粉は一緒なんやけどな。

(いろいろ気になる…)

 

 

びっくりいっぱい!びっくりうどん!!

ここは元祖びっくりうどんとして有名な「麺類食堂いなばや」。カレーうどんが人気のお店。

松阪で車を走らせていると、よくカレーうどんの看板を目にする。なぜだろう。

考えてみればカレーうどんというのは、和風とエスニックが融合し、出汁とスパイスの絶妙なバランスが求められるなんとも複雑な料理。いつからか日本人の定番となり、今もなお人気メニューとして君臨し続けている。そこで今回は松阪のカレーうどん文化に触れてみることにした。

早速、老舗の貫禄に胸アツ。

入り口が2つあるのも気になる。

――いきなりですが、入り口はなぜ2つあるのですか??

ご主人:昔から2つあったよ。

ふわふわの帽子が可愛いいなばや三代目のご主人

大正15年創業のいなばやさん。創業時のメニューは普通のうどんやきしめん、日本そば。飲食店どころか食べ物自体が貴重だった頃からお客さんもびっくりのボリュームだった。

1杯の麺は二玉分ほど

ご主人:びっくりうどんという名前を付けたのは多分ひいおじいさん。びっくりうどんでようけ知ってもろて。配達の時に遠くから「おーいびっくりさーん!!」てお客さんに大きな声で呼ばれたり。もうびっくりするわな。

――実は以前に、松阪市飯南町にいらっしゃる88歳の牛飼いレジェンドを取材させて頂いた際、びっくりうどんの話が出ました。若かりし頃、育て上げた牛をひき、5時間半歩いて市場まで連れて行った帰りに、びっくりうどんを食べるのが唯一の楽しみだと。

ご主人:そうかぁ。昔は8の付く日が牛の市場やったんや。店の前やったんよ。近江の方からとかな、多くの人やったんやに。朝は早うからな。みんな帰りにうどん食べていくんさ。当時は店なんてあらへんから。一升瓶がようけ並んでたわ。昔は朝から晩までずーっとやっとったんやわ。

現在の営業はお昼過ぎまでだが、開店時間にびっくりする。

ご主人:今日は一番早い人で5時半にはもうおった。真っ暗やのになぁ。おはようって入ってきてくれてな。

――それもまたびっくりしますね。

ご主人:そう!!まだ真っ暗やからな。

いなばやには早朝から新聞配達や夜勤明けの方が訪れる。どうやら開店時間は特に決まっていないようだ。

4代目となる娘さん

店内を見渡すと、常連さんにとってここが日常なのがよくわかる。

注文は「いつもの」で通じる光景も。

――何年間くらい通われているのですか??

常連さん:週3、4で30年ではきかんなぁ。なぁ?

ご主人:きかんなぁ。

常連さん:ここは、なに食ってもうまいで。

そう。気になることが多すぎるけど、今日の目的はカレーうどん。

いなばやのメニューにハイカラなカレーうどんが加わったのは60年程前。今や店きっての人気になっているようだ。

――カレーうどんのこだわりは??

ご主人:こだわりってもんはあらへんなぁ。

具がたっぷり

お待ちかねのカレーびっくりが登場。ちょっと贅沢してえび天も付けた。

このボリューム伝わるだろうか。海老も大きいのだけど、それを感じさせないカレーびっくりのびっくり度。

圧倒されていると、常連さんが嬉しそうに「びっくりするやろ」と笑った。

ここで常連さんのおすすめにならい、えび天にソースを。

すりきり一杯のカレーうどんに乗せていただきます。

サクッとした衣がカレー出汁を吸う。えび天のソースがちょうど良い。コシの話などしてはいけない麺によく絡むカレー出汁。具もたっぷりだ。とにかくボリューム!!

恐らくだが、遠慮がちに書いてある「麺は通常の半分です」が適量と察した。

そういえば、カレーうどんにソースをかけるかどうかに正解はあるのだろうか。

ご主人:お客さんの方が慣れているからな。こっちからこうやって食べてなんて言うと、ぶつぶつ言うなって怒られるわ。

ノスタルジックな雰囲気のなかですするカレーうどん。今度は早朝に来てみたい。

 

これでもかってくらい鶏肉ゴロゴロなカレーうどん

続いて暖簾をくぐったのは、創業25年の「大にしうどん店」。松阪のカレーうどんの巨頭ともいわれるお店である。

お客さんの7、8割が頼むのはカレーうどん。

鳥カレーうどん

スーツでみえる人が多いのもあり、紙エプロン完備が嬉しい。

七味・天かす・葱をいれて。

大きめのレンゲに鶏肉とうどんを乗せ、

豪快に、粋に、たぐる。

コクのあるカレー出汁。柔らかな鶏肉がこれでもかってくらい入っている。玉ねぎのシャキシャキ感と甘み。昆布とカツオの出汁もきいていて、無限にツルツルいけちゃうやつだ。

鳥祭りだった

「親父が60歳手前で脱サラして、一緒に始めました」そう語ってくださったご主人。いつかうどん屋をやりたいというのがお父様の夢だったそう。

――当初からカレーうどんがこだわりだったのですか??

ご主人:そういうわけではなかったですね。こだわりは親父の味を守ることくらい。そもそもカレーうどんは”ありますよ~”程度だったのに頼まれる方がどんどん増えていったというか。

――松阪は何故カレーうどん多いのでしょうね。

ご主人:なんででしょうね。うどん屋が多いからですかね。

――そうそう、紙エプロンがあって助かりました。

ご主人:エプロンしても油断はできないですよ。頭とか髪の毛とか壁とか。絶対飛びますもん、あれ。もう仕方ない現象ですね。

なるほど、防ぎようがないのがよくわかった

――ところでカレーうどんにソースをかけるのは正解ですか??

ご主人:うちは好きなようにして下さいとしています。とんかつ乗せのカレーうどんには、ソースをかけている人が多いですね。

2軒目にしても、カレーうどんへの強いこだわりが出てこないというのがなんとも興味深い。またお客さんの食べ方にも寛容なのも印象的だった。

 

フランスパンが付く変化球なカレーうどん

3軒目にうかがったのは「さぬき饂飩徳八」。カウンター12席のみで昼には売り切れてしまうことも多い人気店。

子どもの頃から何となく将来は飲食と思っていたというご主人。香川でさぬきうどんの修行を経て、脱サラして開業したのがこのお店だという。

ご主人:もともとうどんが好きでした。ラーメンは才能、蕎麦は天性が必要。うどんくらいしかないかと思いましたね。

徳八の主力メニューはやはりカレーうどん。カレーうどんを始めたきっかけは何だろう。

ご主人:うちは今年で13年目。オープン2日目くらいまでは、親戚や知り合いが来てくれましたが、3日目には客が2人だけ。さぬきうどんにこだわっていたのですが、4日目にカレーうどんをやることを決めました。背に腹は代えられなかったという感じですね。松阪のソウルフードはカレーうどん。そう思うくらいよく食べているんじゃないですかね。松阪のうどん屋でカレーうどんをやっていないところはないと思うし、だからこそ食べる習慣があるんだと思います。

ソースは置いていない。察しました。

スープの半分が豆乳で、トッピングにパクチーも選べる。変化球といわれる徳八のカレーうどん。

ご主人:好き嫌いがハッキリする味だと思います。10人にひとり、ここの味じゃないとという人がいればいいと思いました。それくらい白黒つける感じでカレーうどんを考案しました。変といえば変ですよ、うちのカレーうどんは。

塩へのこだわりも強い。自家製のうどんをこねる時に使うのはこだわりの自然塩。茹でやすい塩もあるという。

ご主人:茹でるというのは、お湯と塩が交換されいているだけ。塩が抜けてそこにお湯が入る。塩が溶け出すのが早ければ、その分茹でる時間が少なくて済みます。塩の溶け出しがよければ、麺が塩辛くならない。自然塩はそもそも海にあったもの。だから溶けるのが早い。化学塩との違いですね。

お客さんの年齢層が幅広い徳八。人気は徳八カレーうどんだ。

豆乳のまろみ。いりこやあご出汁の香り。辛めの豚ミンチが絶妙に合う。優しい自然な甘味と旨味が交じり合っている。天ぷらもサクサク衣が大きく薄く食感がいい。美味しい…。

うどんの甘味を出すために、砂糖はもちろん、味醂やワインも使っていないのだそう。

徳八のカレーうどんはフランスパン付き。改めてどんな炭水化物とも相性がいいカレーに敬意。優しいカレーのポタージュみたいだ。

ご主人:松阪は飲食店が多く、舌が肥えているお客さんが多いと思います。創業当時はとても暇で、毎日、今日で店を閉めようかと考えていましたね。オープンで借りた資金なんてすぐに底をつく。元職場の上司が東京からわざわざ店にきて「戻ってこい」と声をかけてくれることもありました。その後、運良くグルメブロガーの目に留まったり、雑誌に掲載されたりして、もうちょっと続けようかなという日々が続いて、3年目で空気が変わりましたね。今は夫婦二人でやっています。

麺をすすりながら、湯気の向こうに見える人情に思わずホロリ。

深い出汁の味わい。引き立てるスパイス。それでいて優しい甘み。

なぜ松阪にカレーうどんが多いのか。結局、明確な理由はわからなかった。しかし昔ながらのカレーうどんから、進化系カレーうどんまで、松阪にはまだまだ個性豊かなカレーうどんがありそうだ。

コッテリしすぎずサッパリしすぎない。シチューうどんでもなくハヤシうどんでもない。

結局カレーうどんに惹かれてしまうわけだけど、その明確な理由も多分ない。

 


【取材協力】
いなばや
三重県松阪市大黒田町184
tel 0598-21-1707

大にしうどん店
三重県松阪市川井町772-15
tel 0598-26-3315

さぬき饂飩徳八
三重県松阪市駅部田町753-1 的場ビル 1F
tel 0598-22-2338

【タイアップ】
松阪市 観光交流課
松阪市殿町1340番地1
tel 0598-53-4196
松阪市hp https://www.city.matsusaka.mie.jp
松阪市観光hp https://www.city.matsusaka.mie.jp/site/kanko/
松阪市観光インフォメーションサイト https://matsusaka-info.jp/

オシャレなあのう温泉♨︎入って仕事して温泉入るアノウラボ #わたしのご近所

私が暮らす津市安濃町にあのう温泉という、いささかシブめの温泉があります。市が経営していて利用料は13歳以上は300円、3歳〜12歳は150円、2歳以下は無料という良心の塊のような価格設定。泉質はナトリウム塩化物。少ししょっぱい系の湯で効能は疲労回復、神経痛、関節痛、きりきず、やけどなど。

自宅から自転車で5分くらいで、たまに行くと地元の人で結構賑わっています。そんなすばらしいあのう温泉に、最近おしゃれな「安濃古道具屋」とコワーキングスペース「DEER KICK LABO」からなるアノウラボができました。

 

みんなでつくったコワーキング

アノウラボがあるのは温泉がある施設の2階。運営する安濃町出身・在住のデザイナー、森谷哲也さんにご案内してもらいました。

廊下は昔ながらの公共施設という感じですが、

扉をあければスタイリッシュな雰囲気のコワーキングスペース。

漆喰が塗られた壁は、開業のときのクラウドファンディングの支援者や仲間で塗ったそうです。

森谷さん:ムラがあるのも、子ども達も含めてみんなで作ったからです。

そんな味のある空間のデスクやイス、カウンターは津の杉を使用。製材所を営んでいた祖父、木材加工とアンティークのMokuzanを運営する父をもつ森谷さん。昔、安濃は杉の産地だったと教えてもらいました。

森谷さん:ここからの眺めがいいなと思うんです。

一面に広がる田んぼ、長谷山や経ヶ峰の山々を望むコワーキングスペースはイベントスペースとしても活用され、地元の親子などを対象にしたワークショップも開催。

森谷さん:みんなで小麦を生産してパンを焼いたり、将来的には農業も体験できるようにしたいです。

農村・安濃のポテンシャルを活かした取り組みに期待。

 

鬼化けするかも知れない!?子どもたち

コワーキングのとなりの部屋は安濃古道具店。置いているものがユニークで見ていて飽きません。

実用的なランプシェードから、錆び具合がオシャレな栓抜きや鍵、またヒーメリなどのオブジェまで様々。

海で使うイカリもショップなどのインテリアにしたら映えそうです。

こちらは森谷さんがデザイン・プロデュースをしているビスケットネックレス。自分でビスケットや紐の組み合わせを決めてオリジナルの一品を作ることができ、ワークショップなども行っています。木材は需要が減ってきている尾鷲のヒノキを使用することで、地域のPRにも繋がる活動です。
ところで、なぜ森谷さんはアノウラボを始めたのでしょう?

森谷哲也さん

森谷さん:あのう温泉のある安濃交流会館について関心表明という「意見の言える機会」があったからです。

そのような機会に参加したのは、生まれ育った地元への思い入れのような感覚でしょうか?

森谷さん:けっこう微妙に思い入れがあるんですよ(笑)。

アノウラボのキャラクター「アノウサン」にもその思いが込められ、旧安濃町の町章をモチーフにされています。

森谷さん:着ぐるみで「着るアノウサン」や「食べるアノウサン」にも展開したいです。

美し国おこし・三重の地域担当プロデューサーも務めた森谷さんは、安濃町以外の地域に関わるお仕事がメイン。奔走するなか、とある友人に「安濃におるのに地元で何かしないの?」と問われ、背中を押されたといいます。

森谷さん:教育支援や、空き家が増えているので不動産の仕組みを変えたいと思っています。そのためにはまず「場」がいるなと。

こんなエピソードを教えてくれました。

リノベーション前のアノウラボ

森谷さん:アノウラボに地元の10代の子がきて、WEBの勉強のためにコワーキングスペースのホームページを作りたいと相談があったんです。いわゆるjimdoなど簡単にだれでも作れるホームページではなく、HTMLやCSSのプログラミングコードを書いて作るホームページです。素晴らしい意欲だなと関心してふと思ったのですが、学校教育ではその意欲は引っかからない。これってちょっとやばくないですか?学校の授業じゃなくても、大人が子どもに提供できることはいっぱいあると思うんです。

そう話す森谷さんは、地域の人間関係の繋がりが薄くなってきていることも肌で感じているといいます。

森谷さん:僕たちが子どものときにあった人間関係、例えば「ちょっと年上のお兄さんやお姉さん」みたいな人に何かを教えてもらっていた。これを「ナナメの関係」と呼んでいるのですが、それを地域に作りたいです。地域内の上下の繋がりです。地域内で子どもたちに何かを教えて、それを大人たちがおもしろがれば、子どもは鬼化けします。例えばアノウラボで、子どもが自分たちでなにかを売って、儲けてもいいと思うんです。

まさに地域に「場」が求められる現代、そこに子どもの存在があればもっと輪は広がっていきます。そういった繋がりから空き家問題にまで展開する可能性も。

森谷さん:空き家が増えているのに、貸さない、売らないでは老朽化による倒壊や町の景観への影響など、実は周りが一番困る。貸す借りるのマッチングができれば解消できると思います。不動産の取り扱いは資格がいりますが、唯一いらないのは行政。そういった方々とも連携していきたいです。

今までいろんな地域の「場」を取材してきましたが、それぞれの「場」で思いやコンセプトが違うのがおもしろいなと思います。そして共通しているのは「場」を運営している皆さんがたのしそうなこと。まるで子どものころに秘密基地を作り、そこで友だちと語らうかのような自由でわくわくしている感じが伝わってきます。

アノウラボで仕事して、煮詰まったら温泉入って、仕事しながら誰かとおしゃべりして、帰りにもう一回温泉に入るって・・最高!

いつしか安濃町のランドマークになるかもしれないあのう温泉は、できれば町民として、このままシブめの外観であって欲しいと思うのでした。

取材日:2021年1月12日
掲載した商品の取り扱いに変更がある場合があります
詳細はアノウラボまでお問い合わせください

 


 

アノウラボ
津市安濃町東観音寺51-3
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BONOBO JAPAN
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移住相談・空き家バンクの登録から町のお困りごと解決まで、地域と人をむすぶ「むすび目Co-working」

こんにちは!移住定住コーディネーターの西川と西岡です。

名古屋から車で約2時間。伊勢神宮がある「伊勢市」の南隣に位置し、海と山の大自然に囲まれた小さなまち、「南伊勢町」。漁村と農村が共存するこの町で、南伊勢町の情報を通して”地域と人をつなぐ結び目になりたい”と活動しています。
移住お試し体験住宅づくり(株式会社On-coさんと協業)や空き家再生プロジェクト(株式会社エンジョイワ-クスさんと協業)も現在進行中!

 

随時受付中!【移住希望者対象】南伊勢の暮らし体験オリジナルツアー

南伊勢町の魅力をよく知る「移住定住コーディネーター」によるオリジナルツアーを常時実施しています。
町内には38の集落が点在し、それぞれ多種多様な文化が根付いています。
一人ひとりの理想の暮らしやお仕事のことなどをお聞きして、その方に合わせたコースをご案内させていただきます。
初めて南伊勢町に来られる方には、まず南伊勢町がどんな町かを知っていただけるように買い物の場所など暮らしの中で必要な場所をご紹介させていただきます。

・あなたは漁村コース?農村コース?
集落は大きく分けると「漁村」か「農村」。
それぞれに暮らしも集落の雰囲気も異なりますので、移住したい方の希望に合わせてご案内をしています。
例えば…
海が好き、釣りが好き
海の近くに住みたい
漁業関係の仕事がしたい
そんな方には「漁村中心のコース」をーーー
海と山の間のわずかな土地に家が立ち並ぶ風景や、海岸線の美しい眺めも楽しんでいただけます。

または…
畑がしたい
広い庭が欲しい
農業がしたい
農村での暮らしを希望される方には「農村中心のコース」をーーー

移住を希望される方のお話しを事前にお聞きして、その方に合うようなコースを相談しながら決めていきます。
南伊勢に移住して活躍している地域おこし協力隊や、事業者の方、
地域の人のお話しが聞けることもありますし、町の規模や雰囲気を体験していただきたいと思います。
鳥の声や潮の香り、ゆったり流れる時間…そこに感動していただくことも多いです。
豊かな自然や景色も南伊勢の良い所なのでそこもぜひ感じてほしいと思っています。

南伊勢町の暮らしに興味のある方は、ぜひ一度お気軽にお申し込みください。
ポータブルな仕事をお持ちの方は、町内にあるコワーキングスペースをご案内します。地域産業に興味のある方は農業や漁業、またハローワークなどを通じた仕事紹介も行っています。

 

三重県南伊勢町移住定住コーディネーター(むすび目Co-working)が紹介する南伊勢町ってこんなところ!

リアス式海岸の穏やかな内海に面した町。寒暖差もあまりなく、1年を通して過ごしやすい温暖な気候の土地です。人柄も朗らかで、言いたいことをズバッと言う気質があります。移住者に対しても、明るく接してくれる方がたくさんいます。三重県の中でもとりわけ観光地である伊勢志摩エリアに属していますが、良いことか悪いことかあまり開発が進まず、暮らしの原風景や歴史ある祭りが残っています。地域の産業としては農業(みかん)や漁業が盛んです。海沿いの暮らしや一次産業に興味のある方は、ぜひ一度相談に来てください。

 


移住相談窓口
しごとば油屋Ⅱ (コワーキングスペース&移住定住コーディネーター室)
住所: 三重県度会郡南伊勢町内瀬1536-1 (ないぜしぜん村のお隣)
営業日: 月~金 10時~16時 ※コワーキングスペースの利用日時は応相談
アクセス: 南伊勢町営バス「高浜」より徒歩5分、駐車場あり
電話番号: 0599-77-4227
メールアドレス: musubime.co@gmail.com
Facebook: https://www.facebook.com/musubime.cowork
Instagram: musubimeco
HP: https://kii3.com/musubime/
南伊勢町の子育て制度の情報などの暮らしの情報が満載!是非ご覧ください。

 

三重を旅する炊飯器、ジャーごと!松阪の食と歴史で、こころを満たすディープな魅力を巡る。

松阪といえば松阪牛だけじゃない!食の懐が深い町。そんな「美味しい松阪」を巡ります。今回はモグモグ系子育てママライター・ともーこさんが炊飯ジャーごと(通称ジャーごと)取材にうかがい、その土地の美味しい物を食べたり、町の歴史を辿ります。

ともーこさん:福井県出身・桑名市在住。食べることが趣味の一児の母。OTONAMIEでは身体を張った滝修行やグルメなどの記事を書く。他にも東海テレビのキュレーションメディアCUCURU(サイト終了)のライター経験有。OTONAMIEの広報も担当。

 

 

海苔好きじゃなくても気軽に楽しめる、海苔テラス。

松阪駅東口から徒歩約10分

テラスといえば「六本木テラス」、三重県民的には「三重テラス」、そして松阪にあるのは「海苔テラス」なのです。

コロナ対策をしつつイートインも可能

運営は三重漁連で、その敷地内の一角にあります。

海苔をふんだんに使った定食

海苔テラスではさまざまな海苔の商品が購入でき、レストランもあります。隣接するのり流通センターでは三重県内の海苔が集まり、競りが行われています。海苔の競り人も務める販売事業部のり海藻課の石倉正雄さんにお話を聞きました。海苔のプロフェッショナルである石倉さんが思う、三重の海苔の特徴とは?

石倉さん(写真中央)

石倉さん:木曽三川、鈴鹿山脈、大台ヶ原から山の養分が流れ込む伊勢湾は、海苔が育つ栄養が豊富。そして遠浅なので昔から海苔づくりが盛んです。海苔は網を張って養殖するのですが、海苔網がない時代から伊勢湾岸では海苔が食べられていたそうです。海苔には大きく分けて黒海苔と青さ海苔(アオサ)があり、日本の約6割のアオサは三重県で生産され、松阪もアオサの産地です。

ともーこさん:三重は海苔大国だったんですね。美味しい海苔、良い海苔の条件って何ですか?

石倉さん:黒海苔の場合は色の濃さ、風味や甘味、あと「食い切れ」といってパリっとした食感も大事です。火で炙ると香りが引き立ち、より美味しくなりますよ。アオサは用途によって評価の基準が違います。袋詰めされたものは団子状や粉々ではない形状で、深い緑色だと相対的に香りが強く良しとされます。佃煮に使う場合は早い時期に収穫したものだと溶けてしまうので、しっかり育てた方が好まれます。あと海苔は海の野菜といわれるほど、食物繊維、たんぱく質、ビタミンなどが豊富です。

和食の朝ごはんには、海苔が添えられていることが多い。さらに三重の沿岸部ではアオサの味噌汁もよく食べられています。島国日本の貴重な栄養源である海苔を朝食で頻繁に食べるのは、健康面でも理にかなっているのではないでしょうか。
ジャーごと実食用の高級黒海苔とお土産を購入し、向かったのは伊勢湾。

 

 

海の恵みを、潮の香りを感じながら実食。

松阪市の東側一帯は、風光明媚な伊勢湾を望みます。海苔が育つ海で、潮の香りを感じながらのランチタイム。そんな贅沢なシチュエーションがたのしめる、ジャー映えスポットに到着しました。

海苔の話を聞き、海苔中心のおにぎりを作るというともーこさん。火をおこして海苔を炙ることはできないので、お日様の光で温め中。

ともーこさん:黒い!透けない!いつも食べていた海苔と存在感が違います。

それでは実食。

ともーこさん:「磯の香りーーー!」って叫びたくなるくらい、香りがすごくいいです。恵みの海に感謝したいです。

お味はいかがでしょう?

とこーもさん:パリっとした食感がありながら、厚みがあるのでご飯に馴染んで美味しいです。美しい海と海苔の香りに癒されます。

海苔テラスで人気の「焼海女のり」も実食。

自然とその恵みをたのしみ、続いて大地の恵みをいただきます。

 

 

大地の恵み、大豆は甘い!

うかがったのは大豆や豆腐・味噌など大豆の加工品を生産販売する野瀬商店。対応してくれた野瀬寿代さんにお話を聞きました。

野瀬さん(右)

野瀬さん:大豆は300種類以上あるのですが商品に使っている嬉野大豆は、三重県固有の在来種であり江戸時代から栽培されていた「美里在来」の大豆から生まれた品種です。脂質が低く糖度が高いので、加工すると甘味や旨味、そして風味も楽しめますよ。

予約販売(要予約・お電話にて)をしている豆腐「極み 寄せ豆腐」を購入。豆腐作りの工程で通常では、にがりで固めたあと殺菌と冷却を行いますが、「極み 寄せ豆腐」は殺菌冷却をしていないので大豆の本来の味が引き立つといいます。

ともーこさん:ごはんを作るときに気になっていたのですが、豆腐は水で洗った方がいいのでしょうか?

野瀬さん:洗わなくても大丈夫ですよ。一緒に入っている水は、豆腐の旨味を吸っているのでお味噌汁に使ったら美味しくなります。

豆腐どーなつ

有益なライフハックも入手したところで、視界に入り気になるのは豆腐のドーナツ。嬉野大豆の甘味を活かし、砂糖不使用で人気の品なのだとか。こちらも購入して、青空の下、近くにある広場でいただくことにしました。

ともーこさん:豆腐が甘い!そして茶碗蒸しのような、なめらかな食感。スイーツみたいで贅沢な気分になります。

続いてドーナツの味はいかがでしょうか?

ともーこさん:プニプニでもちもち。砂糖を使っていないのに優しい甘味があり、自然な大豆の風味もいいですね。

海と大地の恵みで口福感の余韻に浸りながら、次は歴史散策へ。

 

 

国道の一筋横には、旅情をくすぐる歴史街道。

伊勢市への道中に位置する松阪市は昔、大勢のお伊勢参りの参拝者で大変賑わいました。今回は情緒ある伊勢街道の町並みを散策。

六軒追分にある道標を説明する中村さん(右)。

奈良に繋がる初瀬街道と伊勢街道が合流する、六軒追分から近鉄松ヶ崎駅まで、六軒、市場庄、久米エリアを巡ります。ご案内いただくのは、市場庄や六軒町などの歴史・文化の語り部の会「格子戸の会」会長の中村文恵さん。

スタート地点の六軒は江戸時代にはたくさんの旅籠や木賃宿があり、参拝者をもてなす宿で使われていた講看板が磯部屋利吉の軒先に展示。レトロな看板から当時の賑わいを想像しつつ、歴史を感じる古民家を眺めながら、六軒から市場庄へ歩きます。

ともーこさん:どこかで見たことがあるような建物ですね。

手前が妻入で、奥が平入。

中村さん:伊勢市のおはらい町の町並みに似て屋根が三角に見える面に出入り口がある「妻入」の町家が市場庄には多く、屋根がギザギザに並んだ町並みが特徴です。地区のお年寄りは「伊勢神宮の社の『平入』に遠慮して『妻入』にした」といっています。

それにしてもおはらい町などの町並みと違って木戸から覗く広い敷地が印象的。この地区は農業が主産業で昔は木戸を大八車が通りモミを庭に干したりしていたそうです。情緒を醸す格子は明治時代に付けられたもの。

中村さん:格子の木の角が丸くなっているでしょ。お盆やお正月の前には格子戸を磨くのがお嫁さんの仕事だったそうですが最近では夫婦で磨く家もあります。冬場は指先が凍てつく大変な作業なんですよ。家によって格子のデザインが違うのも見どころです。

街道から少し外れて100mほど脇道を行くと「忘井」があります。古代から南北朝時代までの約660年間にわたり天皇に代わって伊勢神宮に仕えるために未婚の皇女から「斎王」が選ばれました。斎王は天皇が代わるまで都には帰れませんでした。都から斎宮(明和町)まで斎王群行と呼ばれる5泊6日の旅の最後の日にこの忘井で休憩をしたといわれています。1110年第49代斎王に同行していた官女・甲斐(かい)がこの忘井で「別れゆく 都の方の 恋しきに いざ結びみむ 忘井の水」と詠んだと伝えられています。(忘井の場所については他説あり)

久米地区の途中、道が大きく曲がり田んぼが広がって視野が開け、遠く山々が望めます。そんなのどかな風景に映える、お堂や石碑。

ともーこさん:田舎でこのようなお堂をよく見かけるのですが、ここは何を奉っているのですか?

中村さん:民間信仰でこのお堂は庚申さん、丸い石碑は山の神を祀ったもので、常夜灯や石標も並んでいます。

庚申信仰では、三尸(さんし)と呼ばれる虫が人間の体内にいて、60日に一度の庚申の日に人間が眠ると体内から抜け出し、天帝(神)にその人間の罪悪を伝え、神は邪鬼に命じてその人に罰を与えるという教えがあるそうです。そのため庚申の日は、人々が集まり寝ずに夜を過ごしたそうです。

中村さん:集落の外れにこのようなお堂や石碑があるのは、恐らく邪気や悪いものが集落に入らないように守る意味合いがあるのだと思います。

最後に訪れたのは南北朝時代から続く名家・舟木家の長屋門です。

江戸時代に造られた美しいなまこ壁が特徴。馬に乗ったままでも通れる高さで迫力もあります。舟木家は南北朝時代から続く名家で、江戸時代に造られた長屋門には舟木家の2つの紋が掲げられています(個人宅のため公開されていません。外観のみご覧ください)。

伊勢街道のすぐ横を走る交通量の多い県道や国道

今回巡った伊勢街道は、JR紀勢本線と近鉄山田線の間にある道。私は普段よく使う鉄道の横に、歴史や文化の痕跡が残り、情緒的な町並みがあることに少し驚き、当時の伊勢街道に思いを巡らせました。

中村さん:昔は今日巡った伊勢街道から遠浅の伊勢湾が見渡せたそうです。田畑が広がる中を街道が通り、遠くに海を望む、そんな幻想的な場所だったんですね。

ナビゲートいただいた中村さんとは駅でお別れし、今夜のおかずを調達するため肉の直売所へ。

 

 

おうちでもたのしめる鶏焼き肉。暮らしを旅しよう!

コンビニの看板に肉!

お肉の直売所はJA全農みえミートが運営していて、朝加工した精肉などが並びます。松阪牛をはじめ、伊勢うまし豚、伊勢赤どりなどのブランド肉や加工品も直営価格で販売。

岩塚さん(左)

加工事業部加工品販売課の岩塚大知さんに聞けば、土日の特売は特に人気で、年末には行列ができるそうです。陳列された肉を眺めるともーこさん。

ともーこさん:肉が輝いていますね。松阪牛100gが800円台、100gの大きな和牛コロッケが100円とお値打ちですね。

ともーこさんは、以前OTONAMIEでも掲載した記事肉・白飯・ビール・最高!!松阪市民の鶏焼き肉愛と味噌だれへのこだわりを家でもたのしみたいと、タレに漬け込んである「松阪鶏焼き肉」と「牛ホルモン」を購入。

今回初めて松阪を巡ったともーこさんに、感想を聞きました。

ともーこさん:お腹も旅情も大満足です。毎日子育てや仕事に追われていますが、時には「こころが満たされる」ことも大事だなと思いました。その地の暮らしや、生活に溶け込んでいる歴史ある街道など、観光地化されていないところを巡ると、新しい発見があって楽しかったです。またお腹を空かせて、松阪を巡りたいと思います!

あなたにとっては何気ない日常も、誰かにとっては魅力的に映っていることがあります。日々の暮らしや身近な地域で「いいな」と思える風景を、こころのシャッターで切り取りませんか。歴史や自然を感じながら食を巡る小さな旅は、こころがワクワクして元気になっていくようです。

 


 

【取材協力】

海苔テラス
松阪市中央町465-1
tel 0598-51-1556
hp http://www.miegyoren.or.jp/gourmet/seafoodmap/terrace/

野瀬商店
松阪市嬉野権現前町775
tel 0598-42-2521
hp http://ureshino-toufu.com/

格子戸の会
松阪市市場庄町483-1
tel 0598-56-2493

お肉の直売所
松阪市市場庄町1164-1
tel 0598-56-9512
hp http://www.miemeat.co.jp/chokuei/index.html

 


 

【タイアップ】
松阪市 観光交流課
松阪市殿町1340番地1
tel 0598-53-4196
松阪市hp https://www.city.matsusaka.mie.jp
松阪市観光hp https://www.city.matsusaka.mie.jp/site/kanko/
松阪市観光インフォメーションサイト https://matsusaka-info.jp/

絵本の森に迷い込む 〜 BUMBLE BEE BOOKS うみのそばの やまのうえの ちいさなえほんや 〜

三重県南部、紀北町。

海が望める小高い山の上に、小さな絵本屋さんがある。

開店して1年ちょっとのそのお店のことを知ったのは、友人からの知らせだった。

「紀北町に絵本屋さんがあるの、知ってる?」

 

いや、全然知らなかった。

気になってインターネットで調べてみたら、お店のインスタグラムのアカウントがあり、見てみるとお店の様子と入荷した絵本の紹介をしていた。

お店の名前は『BUMBLE BEE BOOKS』(バンブルビーブックス)。

その店名を聞いた時に、真っ先に頭の中に「Bが3つか」という台詞が思い浮かんだ。

「Bが3つか」とは、ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』の中で、主人公のバスチアン・バルタザール・ブックスが、古本屋の店主に自己紹介をした時にその店主に言われた台詞。

そのお店の名前を聞いて以来、なんだか『はてしない物語』のバスチアンや、不思議の国に迷い込んでしまったアリスのように、絵本に夢中になって絵本の中に迷い込んでしまう子どもの姿を想像して、ずっと気になっていた。

実際に行ってみると、その絵本屋さんは山の上にあり、そこからは海が見え、水色を基調としたお店も可愛くて、本当にちょっとしたファンタジーの中に迷い込んでしまったような、ワクワクした気持ちになった。

『BUMBLE BEE BOOKS』外観。
向かって左側の水色のドアが店内入り口。
お店の看板。
看板には本を読んでいるキツネのイラストが。

 

水色を基調とした可愛い店内
たくさんの絵本が出迎えてくれる。

 

ミヒャエル・エンデ『はてしない物語』、ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』、サン・テグジュペリ『星の王子さま』、トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の彗星』などが並ぶ

子どもの目線に並んだ本の中から絵本になった『星の王子さま』を手にとってみた。

「『星の王子さま』好きですか?私も大好きで、『星の王子さまミュージアム』まで行ったんですよ」

と話しかけてくれたのはオーナーの羽山さん。

そういえば、お店の看板にもキツネの絵が描かれている。

もしかして看板のキツネは、『星の王子さま』に出てくるキツネのエピソードが元になっているのかな?

 

「そうですね。それもありますし、キツネは他の絵本にもよく登場して、私も大好きな動物なので」

オーナーの羽山さんは、お店を本格的にオープンする前から、インスタグラムを使って、絵本の紹介をしてきた。

そして約1年前、紀北町に『うみのそばの やまのうえの ちいさなえほんや』、BUMBLE BEE BOOKSをオープンさせた。

ショップカード。活版印刷ならではの凹凸のある手触りが素敵。

町から本屋さんがどんどんと減っていく時代、そしてインターネットなどで本を買うことができる時代、実店舗の絵本屋さんってどういう存在なんだろう?と思っていた。

「絵本って、お母さんが子どもに買ってあげるものだけど、どんなお話なのか、内容を全部を知ってから買うじゃないですか。かと言って(絵本屋さんが)インスタなどで中身を全部公開することもできない。だから、実際に手にとって読んでもらうことが、結構大切なんです。あと、『仕掛け絵本』とかって、色んな仕掛けがあるので、それも実際に手を使ってみないとその楽しさがわからないですよね」

確かに、絵本は電子書籍と違って、紙の手触り、本重さ、ページをめくるという動作、絵本に仕組まれた仕掛けを、物語とともに自分で体感してみること…..
絵本は電子書籍化しやすい小説やマンガやビジネス書と違って、そこに『身体性』がちゃんと含まれている本であることを実感した。

だから絵本屋さんは実店舗であることが大切なのだと思う。

雑貨や画集などもあります
レジ周りとオーナーの羽山さん。
カウンターの本棚には少し大人向けの本や、詩集・歌集などもあります。

 

会話の流れから、色んな本を紹介してくれたり、探してくれたりします。

 

レジ周りの赤い壁にはアンティークな照明と額装された可愛い絵が。
映画『アメリ』に出てくるベッドルームみたい。

 

 

子どもの頃に慣れ親しんだ懐かしい絵本の主役たちが、今は可愛いグッズにもなっています。
思わず「うわ!懐かしい!」と手に取ってしまいます。

 

お店は、赤ちゃん向け、児童向けの絵本から、イラスト集や絵本にまつわる雑貨も販売している。

以前、「高校生にプレゼントしたい」というお客さんの相談を受け、その高校生はどんな人なのかを聞いた上で、「じゃ、これなんかどうですか?と選んでいます」とのこと。

色々と話をして、その人に合った絵本を一緒に選んでくれる。

それもまたインターネットではなく、お店ならではのことだと思う。

その作者はどんな人なのか、とか、その絵本はどんな出版社から出ているのか、とか、置いている絵本にまつわることはとことんリサーチしている羽山さん。

「絵本の内容もそうなんですけど、その絵本を作った人がどんな人なのかが、すごく気になるんですよね」

 

取材中、話は映画の中に出てくる絵本の話になったり、絵本の中に出てくるお菓子の話になったり。

やっぱり、絵本全般に関わることが気になるみたいで…….

「お店の近くに、絵本の中に出てくるお菓子が食べられるカフェがあったらいいのになあ、って思います。誰かやってくれないかな?」

 

確かに。

こんないいロケーションで、素敵な絵本屋さんがあって、近くに少しお茶ができるカフェがあったら最高だ。

 

絵本屋さんから見える風景。
海が見えるロケーション。
ちなみに私(この文章を書いている筆者)は、カフェで働いていて主にお菓子づくりを担当している。

イベントなどに出張でカフェをしたりもしているので、いつかまた、コロナ禍がおさまったら、お茶を淹れる道具とお菓子を持って、この海の望める山の上の絵本屋さんに来たい、と思った。

青空の下でお茶とお菓子。
不思議の国に迷い込んだアリスのティーパーティーのように。

 

BUMBLE BEE BOOKS(バンブルビーブックス)

住所:三重県 北牟婁郡 紀北町 東長島3108-108
営業日:毎月の営業日をインスタグラムにて公開しております。インスタグラムをご覧ください。
Eメール:bumblebeebooks.ehon@gmail.com
インスタグラムアカウント:https://www.instagram.com/bumblebeebooks.ehon

「私には大森屋がある」 連載エッセイ【ハロー三重県】第23回

どうにも疲れてなにもできないよ、という日がある。
そういう日のセーフティネットをみんなそれぞれ持っているんだろうか。

セーフティネットがあるだけで、心身の安定が全然違う。
今日はどうにも忙しくて身も心もぼろぼろだよ、と思ったその頭で「でも私にはセーフティネットがある」と思えば気力がぐんと湧いてくるというもの。

今日は私のマーベラスなセーフティネットのお話。

あるとっても疲れた日の夕方だった。
「今日はどこかへ食べに行こう」と言うと、「うどんがいい」と末っ子。末っ子のリクエストはいつだてうどん。
そして、事態をこじらせるのが好きな真ん中長男はうどんだって大好きなくせに「ラーメン」と言う。
どちらかに決めてよ、といくらお願いしたって双方もちろん譲らない。だったらもういいいよ、おうちで食べよう、と言えば嫌だと泣く。
こんな押し問答を今まで何度しただろう。

ああ、外食なんて提案しなきゃよかった、と思ってますます疲れるまでがだいたいセット。
でも疲れているときって、うっかり学習したことを忘れてしまうのだ。何度もこんな面倒な成り行きを繰り返す。

ただ、その日は違った。天啓が舞い降りたんだった。
そうだ、大森屋。大森屋へ行こう。

大森屋というのは、近鉄津新町駅のすぐ近くにあるごはんやさん。
古い店構えだけれど清潔で、お座敷があるし、駐車場もある。
それだけですでに子持ちのハートをつかむ要素を持っているのだけど、極めつけに大事なことを書こう。
うどんも、ラーメンもあるのだ。
大事なことなのでもう一度言うね。
うどんも、ラーメンもある。

子どもっていうのはどうしてこうも麺類が好きなんだろう。
なにが食べたいと聞けばだいたい麺類だし、もはや麺類さえ与えておけば平和な部分が大いにある。
うどん屋さんに行けば平穏だともいえるのだけど、生憎親のほうではうどんじゃなくて、せっかく外でお食事をするのならバチっとおいしいものを食べたい日というのがある。
いや、うどんもおいしいのだけど。でも、今日はお口がうどんじゃない日だってあるじゃない?
そして、面倒なことに、麺類は大きく派閥が分かれる。
子どもの場合はだいたい、うどん派かラーメン派。でもこの両方はなかなか相容れない。
ラーメン屋さんにうどんはないし、うどん屋さんにラーメンはない。

そう、ここで大森屋が登場する。
うどんも、ラーメンもある大森屋である。
そして、さらに付け加えるなら、大森屋には「なんでもある」のだった。

*

丼物と呼ばれるものはひと揃えある。
卵丼だって他人丼だってある。
焼きめしだって、カレーだってハヤシライスだって、ある。
オムライスも、焼きそばもあるし、定食だって各種ある。

ちょっと余談を挟むのだけど、三重県内においてエビフライってどこへ行ってもあるから驚いている。私はエビフライがとても好きなので至る所でエビフライを食べることができてとっても嬉しい(大森屋にも当然ある)。

大森屋には前述したとおりうどんがあって、そのうどんのラインナップがすごい。この世にこんなにうどんって存在したのね、とメニューを見て驚いてしまう。
もちろん天ぷらうどんも、月見うどんも当然あって、あとは肉うどんさえあればいいじゃない、とつい思いそうなところを大森屋のホスピタリティが追いかけてくる。
卵でとじてもくれるし、望むなら天ぷらだって一緒に卵でとじちゃうのが大森屋精神。

ラーメンも中華そばと五目中華があって、その日は五目中華をチョイス。
外食で感じがちな罪悪感を五目の具材が払拭してくれる。

うどんがあるならそばがあるのは想像に難くないだろう。
大森屋のおもてなしはそんなものでは終わらない。
冷や麦。冷や麦がある。
冷や麦を外食で食べたことがあるだろうか。私はない。

「これなんて読むの?」

長女がメニューを指したのはまごうかたなき冷や麦だった。

ひやむぎだよ、と冷や麦について説明をすると、未知のものを食べたがる長女は迷わず冷や麦を選んでいた。

もちろん、うどん希望の長男はうどんを(確か月見うどんだったと思う)選んでおり、夫は親子丼と小うどんのセットを頼んでいた。

私はエビフライ定食と迷ったのだけど、どんないきさつだったかオムライスにした。

*

さて、こんなにあれこれといろんなものを注文して、厨房は混乱しないかと不安になる。
ラーメンの五目を炒めたり、うどんと中華麺と冷や麦を茹でたりしながらチキンライスを卵で包み、親子丼をつくるということ。
厨房から見える影はふたつ。ひとつはおじいちゃんで、もうおひとりの男性はお運びに忙しそうだった。

おじいちゃんひとりに負担をお掛けしたオーダーでは、と厨房の対角線上に座っていた私は胸がざわざわした。

もちろんそんなことは杞憂だったのだけど。

まるでファストフードかと思うような早さで熱々のお料理が次々と運ばれてきて、子どもたちが退屈する暇もなかった。
その鮮やかすぎるパパフォーマンスに夫と小さく歓声をあげた。
子連れの外食の最大の敵は待ち時間でもある。
とにかく待てない彼らは退屈すればグズグズいうし、あげくの果てに「まだー?」とこちらに訊ねてくる。そしてその声はだいたい大きい。

*

このオムライスを見ほしい。
この真ん丸のフォルム。かわいらしい、ふくふくとしたオムライス。愛しささえ感じる。
添えられた紅ショウガも愛嬌があってとってもいい。

各々、素晴らしい食欲でもりもりと無言で食べて、長女と長男に関しては大人の一人前をぺろりと平らげた。
長女はこの日生まれて初めて食べた冷や麦に、随分と感激していた。とってもおいしかったらしく、その日以来、「大森屋」と単語が出れば「冷や麦また食べたいな」と言っている。

我が家にとって、大森屋は太いセーフティネットだ。
長男の入園式の帰り、なんだかどっと疲れたあの日に立ち寄ったのも大森屋だったし、夫が多忙で家を空けがちだった日に子どもたちと訪れたのも大森屋だった。
私たちには大森屋がある、その事実が心をうんと強くする。

地域の魅力が「伝わる」記事を書こう。 ~地域とつながるライティング講座・第三回@伊賀~

住んでいるまちの魅力をもっとたくさんの人に届けたい。そんな思いを形にするために開講した「地域とつながるライティング講座」。初回はインタビュー二回目は写真撮影のコツを学び、伝わる記事を書くための準備を重ねてきました。

そして迎えた2020年12月13日の最終回。この日は実際に伊賀市内で取材を行い、記事を作成します。取材先は伊賀市のふるさと納税の返礼品を提供してくれている事業者さんたち。伊賀組紐や伊賀米など、この地に根付いた産業に携わり、ふるさとに対する思いが深い方たちばかりです。

果たして、受講者の皆さんはその思いを受け止め、無事に記事を完成させられたのでしょうか。

取材の事前準備を大切にしよう

取材の前に、ハイトピア伊賀へ集合。講師の北川由依さんから、これまでの振り返りと取材に関するレクチャーを受けました。取材は事前準備がとても大切。今回は1日で取材、原稿作成とハードな1日になるためか、受講者の皆さんの顔も少し緊張している様子です。

インタビューは「inter(互いに)+view(見る)」つまり、相手をしっかりと見て、対話を重ねるように話を聴くことであることや、インタビューの際に座る位置や話し方など、第一回で学んだことを振り返ります。

さらに「録音前に一声かける」「どういった目的でインタビューを行うか伝える」など、インタビューの礼儀作法もおさらい。もう一度資料を見直したり、メモに書き留める皆さん。これまでの復習が終わったら、早速、取材先にに向かいます。

今回の取材先は、希少な伊賀肉を扱う「米井精肉店」、伊賀米を栽培から販売まで行う「株式会社アヤマNOSAN 」、伊勢志摩サミット乾杯酒を提供した「株式会社大田酒造 」、全国にファンをもつ土鍋・かまどさんを製造している「長谷製陶株式会社 」、伝統工芸品・伊賀組紐の老舗 「糸伍株式会社」。

取材先に2名ペアで伺い、インタビューを行います。各班それぞれに別れ、ドキドキのインタビューがスタートです!

生産者の思いを聞くインタビュー

ほとんどの受講者が、はじめてのインタビュー。取材先に向かう道中で、「うまくお話が聞けるかな…」と不安そうな方も。でも手元のメモには、事前で調べた情報や、どんなことを聞こうかと考えられた質問が、しっかりと書かれていました。

私も3組の取材に補佐として同行させていただきました。最初に伺ったのは、昭和29年に創業し、特殊な機械で伊賀組紐を製造している「糸伍株式会社」。

工場内に入ると、美しい色とりどりの絹糸が並んでいる様子が見えます。奥には専用の機械がズラリ。

取材に対応していただいたのは、取締役である松田智行さん。松田さんが身に着けているのは、伊賀組紐の技術を採用してつくられたマスク。高級感があり、着物を着用する方を中心にとても好評なんだそう。忍者のマークが施されていて、伊賀のアピールにもなるんだとか。

取材を担当したのは、桑野さん・柘植さん。しっかりと手元のメモをみながら、1つ1つ丁寧に質問を重ねていきます。美しい組紐がどのようにつくられていくのか、どんなこだわりをもってつくっているのか。松田さんも丁寧にわかりやすく答えてくださっていました。

普段めったに見れない、組紐の製造現場を見せていただき、同行した私もワクワク。機械織といってもほとんどが職人による手作業。糸伍では染めから仕上げまでを一貫して行っているため、バリエーションが豊かな組紐をつくることが可能なのです。そういったことから、世界的にも重要なスポーツ大会や伊勢志摩サミットなど、大切な公の場では糸伍の組紐が用いられているそう。 

もう少しお話を聞いていたかったのですが、私はつづいての取材先へ。次は、田中さんがインタビューを担当した「米井精肉店」へ向かいます。お話してくださったのは、代表の下平照雄さんです。

下平さんのお話の中で驚いたのは、伊賀肉の特徴。実は黒毛和種の雌の「処女牛」のみ、伊賀管内(伊賀市、名張市)で12ヶ月以上飼育したものなど、厳選した牛にしか伊賀牛の称号が与えられないそう。ちなみに全国でも、処女牛だけに厳選して飼育しているのは、松阪牛と伊賀牛のみ。

さらに子牛の不足で伊賀牛の確保が厳しくなっているため、近年では米井精肉店では精肉の販売だけでなく、自ら牧場を営み、子牛の肥育に挑んでいるのだそう。良質な肉質になるように、牛にストレスをかけないように細心の注意を払い、手間ひまをかけて牛を飼育している下平さん。

そんなお話をお聞きしていると、「大変な苦労の末に、食卓に牛肉が届いているんだ」と、あらためて感謝の思いがわいてきました。この手間ひまがあるからこそ、とろけるような柔らかい伊賀牛が出来あがるんですね。

最後に伺ったのは、「大田酒造」。担当は大森さんと上見さんです。お酒が大好きな二人。私が到着した頃には、試飲をしながら、楽しそうに専務取締役の大田智洋(ちひろ)さんにインタビューしているところでした。

伊勢志摩サミットでは、乾杯酒に選ばれ、全国でも一躍有名になった「半蔵」の蔵元。 私も試飲させていただきましたが、どれも本当においしい!どっしりとした味わいのものから、まるでワインのようなフルーティなものまで。おいしくて思わず、自分用に購入してしまいました。

現在は、大田さんの息子さんである有輝さんが中心となって、もっと若い人にも日本酒を楽しんでほしいと、SNSでの発信や飲みやすい日本酒の開発に取り組んでいるそう。また、地元・伊賀産の米や、新種の麹菌をつかった日本酒も開発。常に新しいことに挑戦しつづけている大田酒造さんのお話に、心がわくわくしっぱなしの時間となりました。

伝えたい思いを真ん中において、記事を書く

楽しい取材もあっという間。お昼ごはんのあとは、記事の作成に入ります。帰ってきてすぐに書き出す人、「うーん」とうなって、メモを見ながら考える人。それぞれに記事作成に向かいます。

記事を書いている最中に声をかけると、「たくさん書きたいことがありすぎて、まとめきれない!」なんて言う声も。それほど、しっかりとインタビューできたということですね。

北川さんからは、「うまく書こうとせず、取材のときにワクワクした気持ち、印象に残った言葉などを思い出して書きましょう!」というアドバイスをいただきました。伝えたいことは何か。自分の中で湧き上がった感情を丁寧に紡いでいけば、自ずと記事は完成します。「どうしよう、書けない!」なんて言っていた方も、そのうちに集中モードに。なんとか、皆さん記事はまとまったようです。

住んでいるまちの魅力を伝えていこう

最後に、書いた記事を発表します。完成までたどり着いていないチームもありましたが、ここでいったん、発表することに。書いた記事を自分で読むことで、伝わる記事になっているのかをチェックします。

他の方が書いた記事を読む声に、じっと耳を済ませるみなさん。伊賀に長く住んでいる方でも知らなかった事実に驚いたり、生産者の思いを聞いて、「うん、うん」とうなずく人も。皆さん、生産者の思いがしっかりとこもった記事が書けたようです。

今回作成した文章は、ふるさと納税の返礼品を紹介するWEBサイト「ふるさとチョイス」に掲載される予定。自分の書いた文章が、伊賀の返礼品を選ぶきっかけになれば、うれしいですよね。

最後に北川さんから、最後の仕上げかたについてアドバイス。人名や社名などを間違えないよう確認することや、同じ語尾がつづいていないか、再度声に出して文章のリズムを確認するなど、文章をブラッシュアップするためのポイントを教えていただきました。

最初は書くこと自体に不安を持っていた人も多かったようですが、1日でインタビュー、記事作成まで行ったことで、以前よりは自信をもって書けるようになっていたようです。そのせいか、最後の質問では、「どうやったら伝わる記事になるのか」というテクニックに焦点を当てた質問が多かったようでした。

住んでいるまちの魅力を記事にするという目的で、3回を通じて開催された「地域とつながるライティング講座」。

もちろん、伝えるために何を書くかということも大切ですが、記事を書くという行為を通じて、まちの人達から「思いを聞く」という行為自体が、とても大切なことなのではないかと感じました。その思いを聞き、「心から伝えたい」と思って書いた記事は、かならず誰かに伝わるはずなのですから。

 

場づくり、移住、そしてまちづくりへ展開!南伊勢町むすび目Co-workingの動きが未来!

“仕事の合間に「ちょっとコーヒー買ってくる」みたいな感覚で「ちょっとミカン狩ってくる」”

西川百栄さん

そう話すのは南伊勢町にあるコワーキングスペース・むすび目Co-working(以下:むすび目)を運営するひとり、西川百栄さん。南伊勢町の移住定住コーディネーターを担当している。

南伊勢町はリアス海岸が続き三重県で一番の水揚量を誇る。海に迫る山ではみかんなどの柑橘類が育ち、地域ブランドの五ヶ所みかんや内瀬みかんの産地。むすび目はそんな内瀬地区にあり、室内からは風光明媚な海を望む。

「みかん持ってきたでな」と訪れたのは内瀬みかんの農家、山出さん。

左から漁師の菊田さん、移住定住コーディネーターの西川さん、地域おこし協力隊の加藤さん、移住定住コーディネーターの西岡さん、農家の山出さん。

西岡さん:山出さんは玄関ではなく、いつもここから入ってくるんですよ。みかんはあるけど魚は持ってこないね。

漁師の菊田さんに視線が注がれる。

菊田さん:・・、今度持ってきますね。

日本全国、さまざまなコワーキングスペースがあるが、こんな会話をしながらパソコンに向かい仕事をしているところは、たのしい場だと思う。

ちなみにむすび目では隣接するみかん畑にて、みかん狩りのシーズンのみ(11~12月頃)30分500円でプチみかん狩りのコワーキングオプションプランもあるのだとか。
さて、今回はみかん・・、ではなく地域の場づくりと移住のお話。過疎化が進む南伊勢町で起きている最新事情をお届けします。

 

 

マニュアルがない自然と生きる暮らし方。

今日ここで仕事をしている人は、移住定住コーディネーター、漁師、地域おこし協力隊。農家の山出さんを除けば全員ここ数年前に南伊勢へ移住した人たち。唯一のUターン移住者は西川さんに聞くと、むすび目でも移住相談(Zoomも含む)を行っており、移住の相談が増えていて、最近は移住相談に変化がでているという。

西川さん:コロナ禍になる前は移住の情報について、ガッツリと行政などのサイトで調べた人から問い合わせがありました。しかし今はコロナの影響で、急に移住を考え始めた人からの相談が増えています。

南伊勢町の贄浦(にえうら)で生まれ育ち、都市部から帰ってきた西川さんに、南伊勢町での暮らしの特徴を聞いた。

西川さん:京都で企業勤めをしていたとき、漁師をしていた父から「3時のおやつ休憩のときに電話して」とメールが来ました。都会の仕事では3時のおやつ休憩はないのに。

西川さんが生まれ育った地域では、いわゆるサラリーマンはおらず企業もない漁村部。父は大敷という定置網の漁師をしていたが、他にも真珠養殖や自分の船で魚を水揚げする小漁師の仕事など、いろんな仕事を掛け持つことが地域では当たり前の暮らし方だという。名古屋から移住して贄浦で漁師をしている菊田さんに都会との暮らしの違いを聞いた。

漁師の菊田さん

菊田さん:最近、漁が終わってからペンキ屋の手伝いもしていました。漁は空が暗い4時か5時に漁場へ向かい、朝日が昇るのと同時に大敷網を揚げます。7時か8時くらいには港で水揚げをしてその日の仕事は終了。前職では昼寝とか考えられなかったのに。暮らしの自由度が高く、自然のなかで生きているなと感じています。

そんな暮らしは漁師だけでなく移住定住コーディネーターの西川さんも同じ。

写真:道行竈の酒造り~南伊勢地域連携日本酒プロジェクト~のFacebookより

田んぼの草刈りや稲刈りも行っていて、道行竈という限界集落の耕作放棄地を使い、米を育てて酒をつくるプロジェクトの中心人物として活動もしている。最近そんな道行竈に、名古屋から移住して地域おこし協力隊として赴任した加藤さんにも話を聞いた。

加藤さん

加藤さん:はじめは暮らしの違いに戸惑いました。以前の仕事は定休日が毎週あるのが当たり前。でもこっちで仕事やいろいろとお手伝いしていたら、休日の取り方がわからなくなりました。来月からは休日をスケジュールに入れなきゃと考えています。

自分の仕事だけで完結させずに、手伝いながら、また手伝ってもらいながら成り立つ地域の暮らし。ゆったりとした時間が流れ、自然を感じながらの生活。孤立やひとつの仕事に縛られる生活とは違い、人との接点が多い暮らしに、話を聞いて憧れた。

 

 

地域の場で湧き出すアイデア。

南伊勢町では人口減少とともに空き家が増え、5年で倍の1,700戸を超えた(調べがついている分だけなので実際はもっと多いと想定される)。

むすび目も空き家を活用している。地域にこのような場ができたことで、どんなことが起きているのだろう。

西川さん:移住相談が増えるのはもちろん、こっちから会いにいきたかった、おもしろい活動をしている人などいろんな人が町内外からきてくれます。

山出さん:むすび目ができるまで、このあたりはおじいさんやおばあさんばかりでした。みんな若いし新しい話に溢れ、刺激になります。

全国的に増えている地域の場づくり。拠点ができ、そこに人が集うことで交流が生まれる。人が集まるところには情報も集まり、情報は発想の種となる。素晴らしい発想があっても実証できるフィールドがなければ何も事は起こせないのだが、南伊勢町にはフィールドとなる空き家がたくさんある。言ってしまえば町全体がフィールドのようなもの。

西岡さん

西岡さん:最近、金・土曜日の限定で、焼き芋屋をはじめたんです。

コワーキングスペースの次は、まさかの田舎で焼き芋屋の開業。その目的は、焼き芋を売りまくることではなさそうだ。

西岡さん:いま目の前に海が広がる五ヶ所地区の空き家で、うみべのいえというプロジェクトを立ち上げました。書斎、キッチン、リビングなど本来は家の中にあった機能を、シャッター街になってしまった町の商店に移管させたら町はどうなるのか、検証しようとしています。まずはチッキンカーで焼き芋屋をすることで、地域の人と繋がりたいです。

家の機能を町にスケールさせるという発想とは、例えば家の書斎は本屋や図書館になるし、キッチンは飲食店になるのかも知れない。リビングはカフェやコミュニティスペースだろうか。町をみんなのひとつの家と見立てるとは考えただけでもワクワクするアイデアだ。

続いて2021年4月から運用が始まる移住体験住宅を見せてもらうために、五ヶ所地区へ移動。その前に移住体験住宅から歩いてすぐのところに、うみべのいえと焼き芋を販売するキッチンカーがあるというので見せてもらった。

 

 

そこに在るものを、たのしく活かす世代。

到着すると口コミで知ったという、地元の人が焼き芋を買いにきていた。

西岡さん:うみべのいえはまだ使い方を考え中です。ロケーションがいいので飲食店もいいなと思っています。五ヶ所地区には昔賑わった商店街がありますが、いまは閑散として開いている店はほとんどありません。空き店舗の情報など、焼き芋屋をしながら地元の人に聞けたらいいなと思います。

使われていない空き店舗は、地元の人の想い出が詰まっている。そんな想いのあるところが賑わい、町が活気づいていくことは地元の人にとっても、たのしみなのではないだろうか。

うみべのいえから歩いて1分、移住体験住宅へ。

ここからも美しい五ヶ所湾が一望できる。

移住体験住宅は、スタイリッシュながらも趣のあるガラス戸などを残しながらリノベーションされた平屋の一軒家。リノベーション前は庭に草や木が生い茂り、近寄りがたい雰囲気だったという。リノベーションはさかさま不動産などを展開する株式会社On-coにリノベーションのワークショップを依頼し、町内外の有志で行った。

西川さん:漆喰を塗るのも、今は簡単なキットが売っています。On-coさんにそういったノウハウなども教えてもらいながら、できるところはみんなで手作りしました。移住体験や移住希望者と地元の人の交流イベントもしたいです。あと若者が集えるところが少ないので、例えば地域おこし協力隊の交流の場としても活用できたらいいなと思います。

 

 

数字じゃ見えない、過疎地の可能性。

今回の取材を終えて、南伊勢町には独特な移住者の受け入れ体制があることを知った。しかもそれを外部に委託するのではなく極力内部で行い、足りない知識はアウトソースから学ぶ。そうすることで自分たちでコワーキング、移住、そしてまちづくりにまで展開しようとしている。最後に道行竈の日本酒づくりプロジェクトでの印象的なエピソードを教えてくれた。

写真:道行竈の酒造り~南伊勢地域連携日本酒プロジェクト~のFacebookより

西川さん:東京大学の学生さん数名が、フィールドスタディとして20日間の住み込みで、道行竈にきてくれたんです。今は大学側が地域への受け入れを求めている時代で、道行竈では東大生の前に地元皇學館大学の学生と一緒に酒造りのための稲刈りなど、日帰りでイベントをしていました。道行竈は人口37人、高齢化率は約90%です。皇學館大の学生にどう声をかけたらいいか、戸惑うお年寄りもいました。だから東大生が長期滞在するときに、地元の人と馴染めるか不安があったんです。

道行竈の集落にはスーパーやコンビニはなく、地元の人は食品などを定期的に訪れる移動販売車で購入している。学生たちも集落の人と同じ行動をとり、買い物は移動販売車。そして集落の清掃もはじめた。

オンラインで東京大学とフィールドスタディは今年も続いている。写真:道行竈の酒造り~南伊勢地域連携日本酒プロジェクト~のFacebookより

西川さん:そしたら、集落の人から学生に声をかけるようになって!それがとても嬉しかったんです。学生が帰ったあとも「あの子らなっとしとる?(どうしてる?)」と聞いてくれます。いまでは学生たちは、道行竈みんなの孫みたいな存在です。暮らしをともにするって大事だなと思いました。限界集落は人数や高齢化率で語られることが多いですが、数字で見えない可能性があると実感しました。

そして未来への想いを話してくれた。

写真:道行竈の酒造り~南伊勢地域連携日本酒プロジェクト~のFacebookより

西川さん:昨年東京大学の学生さんは、全国の受け入れ地域のなかで道行竈を選んだ理由として 「人口が少ない、限界集落という場所をみたかった」と言ってくれました。人口減少が進む日本において、ここは最先端の未来だと思うんです。南伊勢町のフィールドは無限。地域を理解した上で多くの方が移住してきてもらえたらと願っています。

突然の疫病が流行り、誰にとっても少なからず未来に不安を感じる時代になった。それは、これからの未来をつくる若者にとっては、計り知れないものだと思う。そんな時代に未来を生きる選択肢のひとつとして、ここで自分たちで未来を作るのもたのしそうだ。やりたいことやアイデアさえあれば、フィールドは無限なのだから。

 

 


 

むすび目 Co-working
三重県度会郡南伊勢町内瀬1536-1
tel 0599-77-4227
hp https://kii3.com/musubime/
fb https://www.facebook.com/musubime.cowork/
in https://www.instagram.com/musubimeco/

 


 

南伊勢町では地域おこし協力隊を募集しています。
また移住・定住のご相談や体験も可能です。
お気軽にお問い合わせください。

南伊勢町役場 まちづくり推進課 若者定住係
三重県度会郡南伊勢町五ヶ所浦3057
tel 0599-66-1366
mail machi@town.minamiise.lg.jp
hp https://www.town.minamiise.lg.jp

南伊勢町の記事一覧

謎のバンクシーが菰野町に出現?!

バンクシー展

 

只今名古屋で開催中のバンクシー展。最初横浜で開催、そして大阪で。どうしても行きたかったけどこの時期そこまで行くのはなーと思ってたら名古屋でやっと開催で行ってみた。大好きなバンクシーの作品が見れて感動。

「落ちるまで買い物をする:Shop ‘til You Drop」 警察
私は昔からバンクシーが好きで、どれくらい好きかというとイギリスまで2年前に落書きされた建物を見にいちゃいました!この写真は実際見たときに撮影した物です。本物が見られて感動。

そんなバンクシーが今月から名古屋で展示会をしている最中になんと!三重の菰野町でバンクシーがこっそり壁に落書きをしているのを発見!

バンクシー

場所は湯の山温泉駅から御在所ロープウエイに向かって進むとすぐの所。

わざわざバンクシーったら名古屋じゃなく三重に。それも菰野町にあえて書くなってやるなーと。

あっぷ

アップしてみるとなんか違うなー。

 

あっぷ

更にアップしてみるとペイント?

 

バンクシーと言えば型紙でスプレーで短時間に描くのに、菰野では丁寧に筆でペンキで塗ってご丁寧な仕上がり。いつもなら真っ平らな壁に描くのに、手間の掛かるシャッターででこぼこだから仕方ないのね。
これは落書きされた被害にあったこのお店の方にどんな状況だったのかと聞き取りをしないといけないとお店にお邪魔。

「お邪魔しま〜〜す!」

湯楽里

 

こちらのオーナーさんは女性で手作り作品を展示している四日市まちかど博物館の館長さんの山崎律子さん。

バンクシーに壁絵を描かれた状況を伺うと私が書いたのよとあっさり返事をされた。まさかのバンクシーが女性だったとは!?

バンクシーは謎の人物だから皆さん男性だと思ってたら大間違いでした。そして菰野町在住でイギリス人ではなかったんですね。

菰野の大物の芸術家の作品が切り抜かれて盗まれる前に是非皆さんご覧頂ければと。

気分はインディジョーンズ。 多気町・丹生の水銀坑跡を探ってみた。

鉱山跡とか炭鉱跡や坑道跡と聞くと、わくわくと心が躍るのは自分だけだろうか。

まるで地球の迷宮に入る様な、インディジョーンズの世界を想像してしまう。そして、そんな場所が自分の住む近くにあると知ったら…。

2020年の年末に、そんな冒険心がくすぐられる一日を過ごす機会があったので、OTONAMIEの読者にお伝えする。

出会いときっかけは、OTONAMIEの記事でも紹介した、三重暮らし魅力発信事業の『ローカル記事アクション』だった。(『ローカル記事アクション』で執筆いただいた、OTONAMIE代表・村山氏の渾身の記事はコチラから)

オンライン取材の舞台となった多気町の丹生地区を案内していただくことになり、多気町役場の方にご紹介いただいたのが、勢和の語り部会の中西さんだった。

勢和の語り部会・中西さん

地域の語り部さんと言うと“小難しくて”といったイメージがあった(筆者の勝手な偏見です。すみません)のだが、中西さんは全く違っていて、田舎の優しいおじいちゃんといった感じで、初めてお会いして数分後には、まるで、昔からの知り合いのように馴染んでしまった。私が勝手に懐いてしまったと表現した方が的確かとも思う。

その中西さんに取材中に教えていただいたのが、多気町の丹生地区にある水銀坑道の話だった。

水銀坑道って、何?

丹生地区の水銀抗跡

“丹”という文字がつく地名は全国にも多々あるが、そういった名称の地域は、昔に水銀が取れた場所が地名の由来となっていることが多い。

多気町の丹生地区も、その名の通り太古の時代(縄文時代)から水銀の発掘が盛んに行われていたらしく、その水銀は奈良東大寺の大仏に活用され、室町戦国時代には白粉(おしろい)の原材料としても珍重された。丹生の地理が、都から伊勢や熊野までの街道の拠点であったことも相まって、当時は大変栄えたとのこと。

今も当時の面影が残る丹生の集落。立派なお屋敷が多く残る

そんな丹生の集落の周辺の里山には、今もなお、水銀抗跡が無数に残っているとのことだった。以前より中西さんをはじめとする三重県や多気町の教育委員会、勢和語り部会の方々は、丹生の水銀抗跡について入念に調査してきたと教えていただいた。

取り纏めた資料を見せていただくと、その数は約500か所。縄文時代のものから昭和の初期に閉抗されるまで、大小様々な、水銀抗跡があるとのことだった。

地図に記された坑道跡の印

丹生地域周辺の、この一見何気ない里山のあちこちに水銀抗跡が残るという

ついに、未公開の水銀抗跡を辿ってみる。

中西さんに案内していただき、いよいよ水銀抗跡を見せていただくことになった。この日、案内していただいたのは、地域でもおそらく最大級のものだと想定される古代に採掘された水銀抗跡。

当然、道標もない水銀抗跡なので、私のような一般人が探そうと思っても立ち入れる場所ではない。それに、私有地も含まれているので、勝手に入ってよい場所でもない。先導する中西さんについて、里山の中を分け入り、進んでいった。

どんどんと藪の中を進んでいく中西さん足取りの速い中西さんに必死でついていくこと15分から20分。

「ほらほら、ここだ。ここだ。」と、洞窟の入り口まで導いていただいた。

何の変哲もない雑木林の里山の奥にその洞窟の入り口はあった。

想像していたよりかなり大きく、高さは4,5メートル程、横幅も優に2メートルはある。

で、肝心の中の写真は…というと。

こんな感じ…洞窟が深すぎて真っ暗。(私のカメラでは奥まで写せませんでした)

因みに、洞窟の中から外を撮影してみるとこんな感じ。

実は、この日は水銀抗跡の本当の奥までは進むことが出来ず敗退した。水銀抗跡の奥は、膝ぐらいまでの湧き水で満たされており、奥の奥まで進むにはロープや照明、それ相応の探索ギアの必要性を感じ、引き返したのだった。

残念だ…。インディジョーンズの様にはいかないのだ。

そんな丹生の水銀抗跡だが一部は整備され、一般にも公開されている水銀抗跡もある。

日の谷の水銀鉱坑道跡。昭和に再開発された水銀抗跡だ。

坑道内図も示され、入り口も整備されている。

洞窟の中の様子。封鎖されているので奥までは入れないけど、なかなかに広い空間だ。

荒々しく削られた跡が残る。

中西さんに見せていただいた水銀が混じった石。赤い部分が水銀の混じっている証らしい。

 

先人の足跡と現代の暮らしとが繋がる瞬間。

縄文の時代から昭和まで、長きにわたってこの地域で水銀が採掘されていたかと思うと、その地域に歴史とロマンを感じる。

水銀抗跡を通して、縄文の人たちが暮らす風景、平安の人たちが暮らす風景、そして、現代に暮らす人たちの風景が重なり、丹生という地域の何気ない里山の風景が、わくわくと心躍る風景へと変わっていく。先人たちの行いが、今の私たちの暮らしに続いているのだ。

案外と自分たちの住んでいる身近な地域にも、インディジョーンズの映画のような場所がひそんでいるのだ。

多気町・丹生の水銀抗跡に興味がある方、もっと知りたい方は中西さんまで連絡くださいとのこと。

連絡先:090-7914-5996(勢和語り部会・中西さん)

OTONAMIE PUSH EVENT【2021.2.26update】

\こんにちは!広報担当のともーこです!/
イベント情報をご紹介していきます。
※各イベントへのお問い合わせは、各イベントのお問い合わせ先にお願いします。
※イベントの詳細はフライヤーまたは、各HP、主催者にご確認ください。

第8回おんらいん♨︎さろん
テーマ「これは未来です。里山で起きている!たのしいこと」

主催者:度会県・OTONAMIE
主催者からのメッセージ:
これは未来です。人口減少が進む日本の未来です。人口減少と書くと悲観的な将来を考えがちですが、今回の大台町はとてもたのしそう。
昭和に栄え、近年はすっかり廃れてしまっていた江馬銀座商店街。レトロな外観を活かしながら、おしゃれな雑貨店や飲食店が続々とオープン。入居待ちになるほど人気だそうです。
2016年に町全体がユネスコエコパークとして拡張登録され、吉野熊野国立公園にも指定されている自然が豊かな大台町。大台ヶ原の山脈から清流宮川が流れ、渓流釣りのメッカであり、最近ではSUPなどのアウトドアプログラムを中心に旅行業やゲストハウスを運営する「Verde 大台ツーリズム」にも関心が集まっています。
大台町は2025年に46.3%という高い高齢化率が予想されていて、空き家も多いです。しかしそんな空き家や空き店舗などを、クリエイターが中心となりDIYでリノベーションをする有志団体「AWAプロジェクト」にも注目です。
今回、観光案内所兼お土産販売所「奥伊勢テラス」の発起人である西口茉実さんをゲストにお迎えして「里山で起きている!たのしいこと」をお聞きします。松阪市出身の西口さんはテレビやラジオのアナウンサーやリポーターとしてタレント活動をしていたことがきっかけで、大台町に移住し地域おこし協力隊として情報発信をしていました。今もタレント業を続けながら大台町観光協会のWEBサイトでの執筆や、奥伊勢テラスの運営などを行っています。そして最近、移住やワーケーションの問い合わせも増えているそうです。移住まで行かなくても、一度大台町に行ってみたい。そんな方を奥伊勢テラスでは受け入れ、その人に合わせて訪れる場所をご案内いただけるそうです。ご興味のある方はぜひ!ご参加ください。参加者からのご質問や感想などもリアルタイムで受け付けます。
度会県(三重県南部)の関係人口づくりとして、8回に渡りお送りしてきた「おんらいん♨︎さろん」も今回で最終回。歴代のゲストや参加者の方々からなるFacebook messengerグループ(任意参加)も70名を超えました!今まで参加したかったけどできなかった、という方もこの機会にご参加ください。

▼西口茉実さん
https://www.facebook.com/mamiyxmamiy

▼ZOOM URLはこちら
https://us02web.zoom.us/j/81645924352
ミーティングID:816 4592 4352
※参加される際はZoomを本名でご入室ください。プライバシー保護のためカタカナやひらがな、ローマ字でも可能です。
※ご参加いただける方は参加ボタンをお願いします。事前に参加表明がない場合は、本会場へのご案内ができませんのでご了承くださいませ。
ジャンル:オンラインイベント
日程:2021年3月4日(木)
時間:19:30〜20:30
ツール:Zoom
費用:無料
お問い合わせ先:otonamie@gmail.com
▼参加申し込みはこちら!
Facebookイベントページ

トピック展 昔の道具を考える

主催者:三重県総合博物館(MieMu)
主催者からのメッセージ:明治時代から平成時代にかけての生活用具について、電気の普及による道具の「電化」を中心に実際に使ってきた人々の感想を交えて紹介するとともに、新しい道具の出現が私たちのくらしにどのような変化をもたらしたのかを考える機会とします。
ジャンル:展示
日程:2020年12月19日(土)~2021年2月28日(日)毎週月曜日休館(祝日の場合はその翌日)
時間:午前9時~午後5時
お問い合わせ先:059-228-2283 mail MieMu@pref.mie.lg.jp
イベントに関するHPやSNSなどのリンク先:https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/000244504.htm

 

オンライン陶芸ツアー in 伊賀「陶芸家のうちへ遊びに行こう」(3月・長谷園)


主催者:
株式会社エイチ・アイ・エス
主催者からのメッセージ:
▼ イベント概要
普段見ることのできない製陶所や作業場にお邪魔して
陶芸作品がどのようにして作られるのかをライブ配信で紹介する1時間!
※事前申込制、参加は有料です。

・製陶所での制作過程を見て学べる
60分間のツアー体験をお楽しみいただけます

・事前に土鍋が届くので、
作品を見て触りながらご視聴いただけます

・土鍋は2種類からお選びいただけます
「炊飯土鍋(かまどさん)」「燻製土鍋(いぶしぎん)」

・長谷園の8代目「長谷康弘さま」もご出演、
直接ご質問いただけます
また、長谷さまに土鍋を使った調理を実演いただきます

▼ イベントへの想い
伊賀焼陶器まつり実行委員会さま、伊賀焼振興協同組合さまと旅行会社HISが2021年9月開催予定の「第40回 伊賀焼陶器まつり」を盛り上げるために本オンラインイベントを企画・催行いたします。

詳しくは「伊賀焼陶器まつり」のFacebookをご覧下さいませ!
https://www.facebook.com/igayakimatsuri/

▼ 読者さまへのメッセージ
伊賀焼ファンの方も、そうでない方も
この機会に是非、一緒に陶芸家のうちへ遊びに行きましょう!

今後、8月まで毎月1回・計6本開催する予定です。

ジャンル:オンラインイベント(※ツールはZoomです)
日程:2021年3月26日(金)
時間:14:00~15:00
お問い合わせ先:nb-hojin@his-world.com
052-856-5700(HIS 中部法人旅行営業グループ 名古屋法人営業所)イベントに関するHPやSNSなどのリンク先:
https://www.his-j.com/oe/detail/T11/?area=O9&country=JPN&city=HOJ&product=HOJ2005

皆様からもイベント情報を募集しています!

お寄せいただいたすべてのイベントを掲載できる訳ではありませんが、OTONAMIEの読者の皆様が楽しめそうなイベント情報を、編集部がピックアップして掲載いたします。
お気軽に下記フォームからイベント情報をお寄せください。

掲載申込みフォーム

受賞グルメ多数!たぬきおむすびの「奥伊勢PA」人気グルメを紹介

みなさんこんにちは!キャスターマミです!

今回は、高速道路パーキングエリア「奥伊勢PA」の人気グルメを紹介します。

奥伊勢PA」は、奥伊勢地域の特産品を購入・味わう事が出来る紀勢自動車道内、勢和多気ICと大宮大台ICの間にあるパーキングエリアです。

奥伊勢PAの「おむすび」が人気!

まずは、テイクアウトグルメから。レジ横にずら~っと並ぶ「おむすび」が大人気!

中でも「たぬきおむすび」は、天かすとネギと麺つゆのシンプルな組み合わせが癖になる不動の人気No.1!

 

2009年2月にオープンした奥伊勢PAで、名物となるような一風変わった手作りおむすびを開発しようと、当時のスタッフのアイデアで誕生しました。

ヒット商品となった「たぬきおむすび」、常連のお客様から「タヌキをアピールしたオリジナルキャラクターを作ったら?」という意見を受け、可愛い「たぬきおむすび」のキャラクターが生まれ、今ではマグカップやトートバッグなどのオリジナルグッズも販売されています。

タヌビーボールとは?

「たぬきおむすび」の横に並ぶ「タヌビーボール」は、楕円体でビッグサイズなたぬきおむすびの中に、なんとゴロっと煮卵が1つ包まれています。ラグビーボールに見立てた海苔が印象的。

食欲そそるこちらの「タヌビーボール」は、「お弁当・お惣菜大賞2019 CVS・専門店他おにぎり部門 優秀賞」を受賞されました。

「お弁当・お惣菜大賞」は、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、 専門店等で実際に販売している数多くのお弁当・お惣菜・サラダ・パン等の中から、食の専門家で構成された審査員により、特に優れた商品を選出し表彰するプログラム。

両手のひらいっぱいの大きさで食べ応えあり!言わずもがな、病み付きになる美味しさです・・・!

おむすび予約販売開始

さて、既にたくさんのファンを持つ奥伊勢PAのおむすびですが、現在コロナ禍で通常より少量で作っているそうで、早々に完売してしまうこともしばしばだそうで・・・。

お客様に少しでも喜んでいただけるようにと、この度おむすびの予約販売をスタートされました。

ご予約は、受取日の前日15時まで。

受付電話番号は奥伊勢PA上り線 0598-83-6515

受取は上り線と下り線どちらでも可能です。

おむすびの種類は、たぬきおむすび120円、タヌビーボール200円、おむすび120円(梅、しぐれ、こんぶ、さけ、明太子、カラシマヨ伊勢たくあん)、梅ひじきおむすび150円、スパム160円、スパムボール180円。

店長によると、一番人気はたぬきおむすび、スタンダードなさけも人気。若者にはスパムがうけているそうです。

個人的には具が溢れんばかりの明太子、カラシマヨがピリッと食欲をそそる伊勢たくあんが好きでリピしています♪

当日のお電話でも、商品の在庫がある場合はお取り置きが可能だそうです。

具もこだわっていて冷めても美味しく食べられる奥伊勢PA手作りのオリジナルおむすび。

ご予約やお取り置きもご活用いただき、旅やビジネスのお供にぜひどうぞ!

※緊急時(高速通行止め等)以外のキャンセル不可

※繁忙期、年末年始、GW、お盆を除く

※たくさんの注文が重なってしまった場合など、お受けできない日もあります。

イートインは麺類が中心

続いては、イートインコーナー。

超有名なご当地スイーツ「大内山ソフト」などは厨房カウンターで直接注文しますが、それ以外のお食事はおむすびの並んでいたレジで先に食券を買い求めるスタイルです。

メニューはこんなに種類豊富!麺類から丼物まで、30以上のメニューが揃います。

絶品「カレーうどん」が一番人気

こちらのメニューの中にも、受賞グルメをがありました!

奥伊勢PA自慢の「カレーうどん」。

NEXCO中日本が平成25年に実施した「男めし」フェアで最優秀賞を受賞!

うどん・そばに使用している昆布・さば・かつおから取ったあっさりした「だし」を使った醤油ベースの和風カレーうどんで、リピーターが多く遠く県外からカレーうどん目当てにみえるお客様もいる程の人気メニューなんだとか。

また、三重が誇る名産松阪牛100%使用した「松阪肉うどん」もおすすめだそう。

地元産の干し椎茸を使い、食べると口の中に肉と椎茸の旨み広がる味わい深い贅沢な一品です。少し濃い味付けなのでご飯との相性もバッチリで、ライスと共に食べてみてほしいとのこと!

お腹を満たすのみならず、味にも大満足な奥伊勢PAグルメ、ぜひ味わってみてくださいね!

居心地の良い理由はなんだろう―津・大門のセレクトブックショップ「奥山銘木店」さんに聞く

三重県津市大門のフェニックス通りに一軒の本屋さんがあります。

その本屋さんの名前は、奥山銘木店。

一見、本屋さんに見えない名前ですが、ここは地元の人たちはもちろん、三重大学に通う大学生たちが、さまざまなカルチャーに触れる、いわば三重大学生の心の拠り所となっています。

店内は落ち着いた音楽が流れ、素敵な本の表紙がそれぞれ本棚に並び、穏やかな空間が広がっているのです。

この空間が、どのようにして作られてきたのか。店主の奥山健太郎さんが、インタビューに答えてくれました。

―今日はよろしくお願いします。まず本屋さんを始めたのはいつからですか。

奥山さん:2006年の9月ですね。31歳になる歳のときでした。

―開業するきっかけはどういった感じで。

奥山さん:きっかけというほどのものも、ないんですけどね。それより前から本屋さんをしたいとは考えていて。自分の動きも素早いほうではないので、のんびりそれまでの仕事もしながら。この場所は本屋さんの前は倉庫だったので、片づけながら、徐々に形にしていったんです。

―それまではどんな仕事をされていたんですか。

奥山さん:今も続けているんですが、奥山銘木店という名前で、建築資材や銘木を扱う仕事をしていたんです。最初はこの本屋さんの名前も奥山銘木店ではなくて、違う名前をつけるつもりでいました。

ただ、「○○書店」「○○ブックス」どれもしっくりこなくて。「違うなあ…」と思うなかで、名前を奥山銘木店から別の名前に変えると、仕事の電話が2本いることに気づいたんですよね。

木の仕事も本の仕事もするし、ここで奥山銘木店という名前で、60年、70年ぐらい商売しているので、このままでいいかと思い、そのままの名前にしました。

―奥山銘木店は、どの代から続いているんですか。

奥山さん:僕の祖父の代からです。若い頃は引き継ぐ気もなかったんですが、だんだんと「長男やしなあ…」みたいな感じで。それが20歳ぐらいのときでしたね。

継ぐ、継がないにせよ、木材関係の仕事に修行のような形で就きました。戻るまでは、名古屋の建築関係の会社で働いていましたね。

それで父親が奥山銘木店をやっていたときに、急に従業員が辞めるとなって。じゃあ帰ろうかと津に戻ってきて、そのまま今に到ります。

奥山銘木店店主:奥山健太郎さん

―そこから本屋さんをやる流れへいくわけですよね。本はもともとお好きだったんですか。

奥山さん:本屋を始めるつもりではあって、ゆっくり倉庫を片づけながら、並行して本の仕入れとかをやりながら学んでいきました。

「本屋をしたから本がもともと好きだったんですか?」とよく聞かれるんですが、もちろん嫌いではなく、好きじゃないとできないと思うんですけど、どれぐらいかと言われたら、よく分からないですね。(笑)

本も好きですが、子どもの頃から本屋さんが好きでした。大型の書店も個人経営の店もそうですが、何か面白いものがないかなと、宝探しの要素があるのが好きでしたね。平積みよりも棚差しの変な本が見つけられると嬉しかったんですよ。

―「奥山銘木店」には、さまざまな年齢層の方々が来られるのではないですか。

奥山さん:割と年齢は幅広く来てもらってますね。高校生、大学生の方からご年配の方まで来ていただいています。

―大学生の子たちが来て、奥山さんと話をしていかれることもありますか。

奥山さん:ええ。「建築学科です。」と言って、建築の話をしてくれることもあります。最近見ないなと思ったら、もう卒業していることもありました。

小学生のときに、親に連れてきてもらっていた子が、大きくなって1人で来ることもあります。別に話をするわけではないんですが、小さいとき来てたなあと思い返すのは楽しいですね。同時に、自分が年を取ったなとも感じます。

―「奥山銘木店」では、さまざまなジャンルの素敵な本たちが並べられていますが、選書をするときに基準はあるんでしょうか。

奥山さん:基準はけっこう日によってブレますね。仕入れをしていて、届いてから「俺この本選んだかな?」と思うときもあります。本棚に並べて、手に取ってから気づいたり、最初にはじいてたものも、後から見たらやっぱりいいなあと思ったりするときもあります。

けっこう迷いながらやっていて、一本線を引いて、自分のなかでこれは仕入れるという明確なものはないです。感覚でやっているというか、あまり理屈で考えたことはないですね。

―選書をするときに、お客さんの顔が浮かぶときはありますか。

奥山さん:お客さんの顔も見えます。「こういう本、あの人買うかな」みたいな商売っ気もあったりね。僕個人でやっていることなので、あんまり偏りすぎてもいけないからバランスは気にします。

結局は、自分が気に入るかどうかになってしまうんですけど、それがあんまり見えすぎてしまうのもよくない。だから、選書も、棚づくりも迷いながらやっています。

僕は、そもそも書店に勤めたことがないので、セオリーもわかんないんですけどね。

―今も迷いながら、迷い続けられていると。

奥山さん:はい。これが完成形ですとはならないんですよね。出版はどんどんとされていきますし。「これで完璧だ」と止まりたいんですけど、同じ本が並び続けても良くないので、変わっていきます。

選書していると、棚の回転はどうしても悪くなりがちで、いつ来ても同じ本があるやんとなりますが、それはしゃあないなとも思っています。

―ずっと残り続けている本や愛着が湧いてしまって、売れないでいてほしいという本などもあるのでしょうか。

奥山さん:売れないでいてほしいとまでは思わないんですが、長いこと置いていたら絶版になっていた本はありますね。売れずにいて、でもいい本やからと置いていたらサクッと売れて、次に補充しようと思ったら、もうないとなったときには、複雑な気持ちを感じます。

それは銘木、木の方の仕事でも感じることで、売れてしまうともうなくなっちゃったなと感じるときがあります。もちろん売り惜しみはしないんですが、とうとう出たかと愛着を感じる瞬間はあります。嬉しいんですけどね。

―今回、私は「OTONAMIE」の取材で来たわけですが、奥山さんは「オトナ」とはどんなものだと思われますか。

奥山さん:やっぱりかっこいいものじゃないでしょうか。かっこよくないとだめだなと思っています。

かっこいい本というか、電車でスマホを見ている風景と本を読んでいる風景だったら、本を読んでいる風景の方がかっこいいと思うんですよね。うちの息子にも、「こっちのがモテるで」と言うんですが。(笑)

今の子たちには、本の出会いがないだけで、他のものの刺激が強いと思うんですよね。ゲームにしても、YouTubeにしても面白いのは分かる。ただ、うちの子は環境もあってか、わりと本を読むんです。だから、出会えば読むんだろうなと思いますね。

―「奥山銘木店」さんは、恩着せがましくない空間というか、来た人を穏やかに包み込んでくれる雰囲気を感じます。何か意図されるところはありますか。

奥山さん:押し売りはしたくなくて、ポップもつけないんですよ。商売的には、ポップもつけて、売り込んだ方がいいんでしょうけど、「この本を買え」みたいなのは、僕が好きじゃなくて、自分で選んでほしいというところはあるんですよね。

よく「おススメはありますか?」「これ系でいい本はないですか?」とか「ざっくりでいいんで小説を一冊お願いします」と聞かれることがあるんです。もちろん、聞かれればおススメはするんですけど、本のソムリエ的なのは苦手なんですよね。わかんないんですよ。(笑)

正直、僕が面白いものをおススメして、おもしろいのかなって、すごく不安になって、ドキドキしてしまうんですよね。

「結婚記念日に奥さんに一冊」ってなぜ僕が選ばないといけないのかと。(笑)本当はサクッとそういったものもおススメできるとオトナなんでしょうけどねえ。「どうっすかね~」といいながらやっています。

―ありがとうございます。最後に今後の目標などはありますか。

奥山さん:あと少しで本屋をオープンして15年、今年僕も46歳になります。目標はいつ辞めるかですよ、ずっと思ってます。そんなに羽振りの良い業界でもないのでね。

僕も本屋さんをやる前の感覚で本屋さんに行きたいんです。今は、どうしても違う目線で本屋さんを見てしまって、絶対、出版社や何年に発行かを見てしまうんです。

お店としての目標はそもそもなくて、「続けられたらな~」とも思っているし、「いつ辞めようかな~」とも思っている感じですね。

―なるほど。少しでも長く「奥山銘木店」が続いていくことを願っています。今日はありがとうございました!

今回取材に行った私にとって、「奥山銘木店」という場所は、とても大切な場所でした。

三重大学に通っていた大学生のとき、自転車に乗って「奥山銘木店」に行って、限られたお金でどの本を買おうか立ち読みを繰り返した日々を思い出します。

それは私に限ったことではなく、多くの大学生、そして地域の方々が、立ち止まって、想いを巡らせる場所として「奥山銘木店」があり続けてきました。

この日も四日市から辞書を買い求めに来られるお客さんがいました。きっと「奥山銘木店」は、さまざまな人たちの知の集積所となっているのでしょう。

もし「奥山銘木店」を今回の記事で初めて知った方はぜひ立ち寄ってみてください。久しぶりの方ももちろんです。あの日と変わらずに穏やかな空間があなたを迎え入れてくれるはずです。

おうちでヒノキ風呂

内山さんに前回取材したのは、「木の幹からできるお茶を飲む」でした。
クラウドファンディングもされていましたが、無事、2020年8月に目標金額に達成されたと聞きました。本当におめでとうございました。

あれから、半年経ちどうされているのか気になっていましたが、今年早々に新製品をリリースしていました。「おうちでヒノキ風呂」です。自宅で森林浴に浸り「一日の終わりをヒノキと共に」しコロナ禍でのストレスを和らげてほしいとしています。

「森林浴(shinrinyoku)って、sushi、karaokeと同じで海外でもそのまま通じるんです」内山さんは世界を身近に見ています。日本の森の豊かな恵みの希少性はたいへんな魅力で海外でも十分通用すると感じています。

多くの人に、木、森林、林業を身近に感じて欲しいという思い。日常生活を日本の木で彩りたい。「木でくらしに笑みを」内山さんのメッセージです。

 

お茶に続いて新しい木の消費方法の確立に挑戦されています。

内山さんが考える林業の社会課題は明確です。森林蓄積が増加し供給過剰になっていること。林業が持つ解決のために木材の多様な消費方法を確立すること。

「林業が活性化すれば雇用が生まれ森が守られる」「みんなハッピーになると思うんです」と内山さん。「林業が魅力的になり人が集まり資本が投下され参入が増えることはむしろ歓迎されること」「そうやって林業が盛り上がり循環していくといい」内山さんの思いは大きく深い。

多くの人に木や森林の魅力を身近に感じ体験してもらいたい、そんな思いを胸に次はどんなチャレンジをしどんな商品をリリースするでしょうか、たいへん楽しみです。

日常のなかでペットの防災について考える―三重大学学生サークル「DOT」が開発したペット防災カレンダー

いつ起こるか分からない自然災害。三重県は南海トラフ巨大地震の危険性もあり、常日頃から防災について考えておく必要があります。

もし地震が発生したら―。そのときのために備蓄や避難場所までの経路などについて、調べてある人もいるかと思います。

ただ、忘れられがちなのが、ペットに関わる防災です。私たち人間についての防災は、まだ考えられるケースが多いですが、自分たちの大切なペットの防災までは、なかなか考えることができないかもしれません。

そんななか、三重大学学生サークル「DOT」と、認定NPO法人「人と動物の共生センター」は、ペットとの防災を日常的に考える機会を作るため、ペット防災カレンダーを開発しました。

ペットとの防災を日常的に考える!「ペット防災カレンダー」

なぜペット防災について考える必要があるのか。

それは、東日本大震災以降、ペットの飼い主については、同行避難を原則とする旨が、環境省から示されていますが、各避難所で具体的なルールが検討されているわけではなく、受け入れを断る避難所も少なくない現状があるからです。

災害時に人も動物も守るためには、避難所に行く以外の選択肢も含めて、飼い主がしっかり備えをすることが必要になります。

こうした課題に対し、普通の飼い主もペット防災の意識を持てるようにするため、日常に防災を織り込むをコンセプトに、日常的に目にするカレンダーに、ペット防災の知識が詰め込まれました。

1年中飾れるからずっとペット防災について考えられる!

ペット防災カレンダーのメリットは、2つあります。

1つ目は、ペット防災について関心のない人へも、カレンダー自体の可愛らしさから、ペット防災に取り組むハードルを下げてプレゼントすることができます。

2つ目は、カレンダーであることから、1年中使用できるため、ずっとペット防災について意識しながら、自然と学ぶことが可能です。

月ごとにそれぞれペット防災のテーマが設定され、より詳しくペット防災について考えることができるようになっています。

また、日々の日常のなかで、どんな準備ができるのか書いてあるため、休日などにペットと一緒に防災のトレーニングをすることが可能です。

三重大学学生サークル「DOT」代表、浦野未来さんインタビュー

写真左:「DOT」代表浦野未来さん

「ペット防災カレンダー」は、三重大学学生サークル「DOT」(代表:浦野未来)が、中心的に開発したカレンダーです。

2020年6月にクラウドファンディングを実施し、資金を独自に確保、8月には開発ワークショップをオンラインで開催し、開発を進めてきました。

監修に、認定NPO法人人と動物の共生センター理事長の奥田順之獣医師が入り、配布プロジェクトについては協働で実施してきたのです。

三重の学生が主体的に取り組んで生まれた「ペット防災カレンダー」、その開発の背景にはどんな思いがあったのか、「DOT」代表の浦野未来さんに伺いました。

―今日はよろしくお願いします。まず学生サークル「DOT」誕生の背景について教えてください。

浦野さん:三重大学学生サークル「DOT」は、2019年6月にできました。もともと私は獣医さんになりたくて。実家が愛知県なんですが、実家の犬が亡くなったことが、サークルをやろうと思ったきっかけです。会いに行ける距離なのに、全然会えないまま、亡くなってしまった。だから、ペットに関わるサークルを立ち上げました。

―なるほど。人間の防災について考えることは多いですが、ペット視点の防災は着目されにくい視点なのかなと感じました。

浦野さん:ペット業界の方は、ペット防災に取り組む方も多くなってきているんですが、自分は全く考えたことがなかったんです。飼い主が一番取り組まなければいけないことですが、本当に私のように考えたことのない人が多いのではないかと思ったんですよね。

「ペット防災カレンダー」は、津市の獣医さんに協力して頂いて配布をしているんですが、トリマーさんや業界の人に役に立つね、ちゃんと作られているねと言っていただけて、本当に嬉しかったです。

―それは嬉しいですね。もともと作り始めたきっかけはなんだったのでしょう。

浦野さん:もともと知り合いの方に、「DOT」として保護活動を手伝っていたんですが、動物の啓蒙活動をしていたときに、保護・啓蒙活動をしている人を紹介してもらって、ペット防災の視点を知りました。

「DOT」としても、三重県は南海トラフもあるし、ペット防災について何かできないかなと。防災は大切。ただ、啓発をしてもその瞬間しか考えられないし、重く捉えられすぎてしまう。長く考え続けてもらうためにはどうしたらいいか考えたときに、ふとしたときに目について、1年間飾り続けられるカレンダーに注目しました。

―そういった背景からカレンダーができたんですね。「ペット防災カレンダー」から三重県でペット防災について考える人が増えることを願います。ありがとうございました!

三重大学学生サークル「DOT」の浦野未来さんのインタビュー、いかがでしたでしょうか。

三重大学の大学生が自身の経験から思い立ち、ペット防災について考えるきっかけを「カレンダー」というツールから提案してくれました。

この記事を読んだ方にも、ペットを飼っている方がいるかと思います。ぜひ日常のなかで、ペット防災について考えてみてくださいね!

 

OTONAMIE PUSH EVENT【2021.2.12update】

\こんにちは!広報担当のともーこです!/
イベント情報をご紹介していきます。
※各イベントへのお問い合わせは、各イベントのお問い合わせ先にお願いします。
※イベントの詳細はフライヤーまたは、各HP、主催者にご確認ください。

第7回おんらいん♨︎さろん
WS「みらいの漁村フィールドワーク」後編

主催者:度会県・OTONAMIE
主催者からのメッセージ:

三重県で最も高齢化が進んでいる南伊勢町。人口が減り続ける日本で、そのような課題とどう付き合っていくのかは私たちの未来を考える際に大切だと思います。そして今、南伊勢町で先進的な事例が起きています。
ひとつは前回ゲストにお迎えした南伊勢町阿曽浦の漁師、橋本純さん。漁師体験やゲストハウスの運営を行うなど漁師や漁村自体をコンテンツ化。自然に抱かれた漁村の暮らしを体験すれば「3日で人間は変われる」といいます。阿曽浦は昔、真珠養殖で栄え、湾には真珠の加工小屋が点在しています。それぞれの小屋の色合いはヴィンテージなパステルカラー。その昔、遠洋漁業でカラフルな海外の漁村を見た漁師さんがペンキを買って帰り、塗ったそうです。そんな海に映える真珠小屋をどのように利活用したら、漁村は盛り上がるのかをみんなで妄想しましょう。例えば観光コンテンツとして「週末限定!船で行く真珠体験カフェ」などイベント化してもたのしそうです。第三回おんらいん♨︎さろんのWSで盛り上がった「イケてる空き家で移住妄想」に近い内容を企画しています。
もうひとりのゲストは、南伊勢町の空き家活用を担当し、むすび目Co-workingの運営メンバーのひとりでもある西岡奈保子さん。いま地域の人と繋がる「焼きいも屋」の移動販売をはじめて注目されています。キッチン、リビング、書斎など本来家にあった機能を、空き家が増える町に落とし込むと、町はどう変わるのかを検証中。そんな「家機能の町化」をコンセプトに海沿いにある一件の空き家の利活用を皆さんで考えたいと思います。
今回はワークショップ形式で参加者の皆さんにも発想いただき、ご意見を聞きながらたのしく開催したいと思います。地方や空き家、新しいライフスタイルなどにご興味のある方、ぜひ!ご参加ください。

▼西岡奈保子さん

▼ZOOM URLはこちら
https://us02web.zoom.us/j/87147609157
ミーティングID:871 4760 9157
※参加される際はZoomを本名でご入室ください。プライバシー保護のためカタカナやひらがな、ローマ字でも可能です。
※ご参加いただける方は参加ボタンをお願いします。事前に参加表明がない場合は、本会場へのご案内ができませんのでご了承くださいませ。
ジャンル:オンラインイベント
日程:2021年2月24日(木)
時間:19:30〜21:00
ツール:Zoom
費用:無料
お問い合わせ先:otonamie@gmail.com
▼参加申し込みはこちら!
Facebookイベントページ
※参加される際はZoomを本名でご入室ください。プライバシー保護のためカタカナやひらがな、ローマ字でも可能です。

トピック展 昔の道具を考える

主催者:三重県総合博物館(MieMu)
主催者からのメッセージ:明治時代から平成時代にかけての生活用具について、電気の普及による道具の「電化」を中心に実際に使ってきた人々の感想を交えて紹介するとともに、新しい道具の出現が私たちのくらしにどのような変化をもたらしたのかを考える機会とします。
ジャンル:展示
日程:2020年12月19日(土)~2021年2月28日(日)毎週月曜日休館(祝日の場合はその翌日)
時間:午前9時~午後5時
お問い合わせ先:059-228-2283 mail MieMu@pref.mie.lg.jp
イベントに関するHPやSNSなどのリンク先:https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/000244504.htm

三重の実物図鑑 伊勢の造船400年史~旧市川造船所資料展

主催者:三重県総合博物館(MieMu)
主催者からのメッセージ:旧市川造船所資料は、平成26年2月に旧市川造船所労働組合から伊勢市に寄贈を受けたもので、船具資料、船舶設計図面、事務文書や書簡などの紙資料があります。これらは、近代造船史の解明につながる歴史資料といわれ、令和2年度には、日本船舶海洋工学会から「ふね遺産」に認定され、船舶設計図面の一部が伊勢市有形文化財に指定されました。
今回の展示では、約6万点に及ぶ資料から注目される約60点を紹介します。
ジャンル:展覧会
日程:2021年1月26日(火)~2月21日(日)毎週月曜日休館
時間:午前9時~午後5時
お問い合わせ先:059-228-2283 mail MieMu@pref.mie.lg.jp
イベントに関するHPやSNSなどのリンク先:https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/000244504.htm

オンライン陶芸ツアー in 伊賀「陶芸家のうちへ遊びに行こう」(3月・長谷園)


主催者:
株式会社エイチ・アイ・エス
主催者からのメッセージ:
▼ イベント概要
普段見ることのできない製陶所や作業場にお邪魔して
陶芸作品がどのようにして作られるのかをライブ配信で紹介する1時間!
※事前申込制、参加は有料です。

・製陶所での制作過程を見て学べる
60分間のツアー体験をお楽しみいただけます

・事前に土鍋が届くので、
作品を見て触りながらご視聴いただけます

・土鍋は2種類からお選びいただけます
「炊飯土鍋(かまどさん)」「燻製土鍋(いぶしぎん)」

・長谷園の8代目「長谷康弘さま」もご出演、
直接ご質問いただけます
また、長谷さまに土鍋を使った調理を実演いただきます

▼ イベントへの想い
伊賀焼陶器まつり実行委員会さま、伊賀焼振興協同組合さまと旅行会社HISが2021年9月開催予定の「第40回 伊賀焼陶器まつり」を盛り上げるために本オンラインイベントを企画・催行いたします。

詳しくは「伊賀焼陶器まつり」のFacebookをご覧下さいませ!
https://www.facebook.com/igayakimatsuri/

▼ 読者さまへのメッセージ
伊賀焼ファンの方も、そうでない方も
この機会に是非、一緒に陶芸家のうちへ遊びに行きましょう!

今後、8月まで毎月1回・計6本開催する予定です。

ジャンル:オンラインイベント(※ツールはZoomです)
日程:2021年3月26日(金)
時間:14:00~15:00
お問い合わせ先:nb-hojin@his-world.com
052-856-5700(HIS 中部法人旅行営業グループ 名古屋法人営業所)イベントに関するHPやSNSなどのリンク先:
https://www.his-j.com/oe/detail/T11/?area=O9&country=JPN&city=HOJ&product=HOJ2005

皆様からもイベント情報を募集しています!

お寄せいただいたすべてのイベントを掲載できる訳ではありませんが、OTONAMIEの読者の皆様が楽しめそうなイベント情報を、編集部がピックアップして掲載いたします。
お気軽に下記フォームからイベント情報をお寄せください。

掲載申込みフォーム

地方でアートに親しみ、カルチャーが育つギャラリーを―いなべ市・阿下喜商店街「岩田商店ギャラリー」の挑戦

地方と都会の文化格差。都会であれば容易に触れられる芸術や文化が、地方だとなかなか触れられない現状があります。

インターネットが普及した現代、自分からアクセスしようと思えば、興味・関心のあるものを見ることのできる社会になりました。

しかし、暮らす町に芸術や文化と気軽に出会える場所があり、幼少期から親しんでいるのと、親しんでいないのとでは、文化的な部分の成長に大きな差が表れてしまいます。

ローカルな場所でもアートやカルチャーに触れられる「文化発信基地」を作りたい。そんな思いを胸に、いなべ市北勢町の「阿下喜商店街」のなかでアートギャラリーが営まれています。

いなべのアート・カルチャー発信基地「岩田商店ギャラリー」

三岐鉄道北勢線「阿下喜駅」から徒歩3分ほどの阿下喜商店街のなかにアートギャラリーショップ「岩田商店ギャラリー」はあります。

「岩田商店ギャラリー」は、昭和の雰囲気かおる街並みの中、かつて、岩田商店の屋号で商いをしていた、2階建ての空き家を、2017年に改装。展示を行う「ギャラリースペース」と、展示いただいた方の作品やグッズなどを扱う「ショップスペース」として現在活用しています。

ホワイトキューブの展示スペースはもちろん、昭和の雰囲気漂う昔ながらの空間も各所に残っており、独特の展示空間を楽しめる空間。

展示される作品は、いなべ市の方のものもいれば、県外のアーティストを呼んできて企画展が開かれることもあるそう。

企画展などのギャラリーとしての面に加えて、アートショップとしての側面も兼ね備えており、これまでに展示されてきた作家さんの作品を購入することもできます。

また、地域で生産されているお茶や「八風農園」の野菜を購入することができるのも、地域に根差した「岩田商店ギャラリー」ならではといったところです。

この「岩田商店ギャラリー」は、どのような人たちによって運営されているのでしょうか。

営んでいるのは、「松風カンパニー」さん。

「岩田商店ギャラリー」を営んでいるのは、「株式会社松風カンパニー」。

「株式会社松風カンパニー」は、「八風農園」、「上木食堂(古民家を改装した食堂)」、「フライベッカーサヤ(ドイツパン屋)」、「nord(ノール/フランス料理屋)」、「岩田商店ギャラリー」の、5つの事業形態で成り立っています。

そのため、「岩田商店ギャラリー」でも「八風農園」の野菜が販売されていたのですね。

「株式会社松風カンパニー」は、彼らが感じるいなべ暮らしの楽しさや豊かさ、そして彩りある時間や空間を届けられるように、仲間たちで協力して、活動をされています。

いなべ市のアーティストや高校生の表現の展示の場にも

彫刻家 はしもとみお展示風景(写真:ウラタタカヒデ)

「岩田商店ギャラリー」のあるいなべ市には、彫刻家や画家、陶芸家、写真家など、いなべを拠点に活躍するアーティストや作家さんが、たくさんいるそう。

「岩田商店ギャラリー」は、その方たちの近しい表現の場であると同時に、、幅広い年齢層の地域のつくり手の皆さんが生み出す「もの」の価値をさらに高めることのできる「場所」でありたいと思っているそうです。

実際、北勢町阿下喜に工房を構える80代の木工職人の方が作ったお盆を、上木食堂のランチプレートとして使用し、岩田商店で合わせて展示販売することで、お盆が地域の新たなブランド品となり、県外からもお客さんが買い求めにきたんだとか。

地域の方々と表現の場でありながら、その価値をさらに高めて行ける場所として、「株式会社松風カンパニー」の運営する一つ一つが相互作用していることがわかりますね。

いなべ総合学園高等学校 美術部展2018「ROCKETS」展示風景

また、「岩田商店ギャラリー」は、地元の高校生たちと一緒にアート空間を作ることもしています。

いなべ市唯一の高校である、いなべ総合学園高等学校の美術部の部展を行い、高校生たちと話をするなかで、自由に表現ができる場の必要性について気づくきっかけにもなったそうです。

高校生たちにとっても、自分たちの作品を地域で発信して、さまざまな人たちに見てもらえる機会は、有意義ですよね。

そんななか、「岩田商店ギャラリー」を手掛ける「株式会社松風カンパニー」は、「岩田商店ギャラリー」の可能性を広げるべく、新しいチャレンジをスタートさせました。

「岩田商店ギャラリー」の改修工事と建物のメンテナンスを実施するためのクラウドファンディング

「株式会社松風カンパニー」は、「岩田商店ギャラリー」の改修工事と建物のメンテナンスを実施するためのクラウドファンディングを3月5日まで行っています。

支援を通して行いたいのは、二階を中心とした手付かずとなっているスペースを展示スペースとする改修工事と一部1階や建物のメンテナンスです。

これまでもギャラリーの改修工事は、業者に入ってもらいながらも、可能な限り、自分たちの手で行ってきたそう。

しかし、時間や人手、経済的な面で自分たちで行うことが難しくなってきたこと。また、古い建物であることから、この場所でギャラリーを続けていくことや、今以上の展示スペースを広げるに当たっても、プロの手による補修や補強が必要となってきたことから、今回のクラウドファンディングを決断しました。

ローカルで地域の人がアートに触れ、地元の人や中高生が自分たちの表現をする場をもっと広げられる。三重にある先行事例として、もっと取り組みが強化されるチャンス、ぜひ応援したいものです。

 

岩田商店ギャラリー 小寺 貴也さんインタビュー

「岩田商店ギャラリー」にお邪魔して、スタッフの小寺貴也さんに、今回のクラウドファンディングへの想いを伺いました。

―今日はよろしくお願いします。普段から地域の人や県外の人が「岩田商店ギャラリー」に来ますか。

小寺さん:地域の方も最初はギャラリーに馴染みがないようで、恐る恐る覗きに来る感じでした。でも、一回来てもらってからは、興味のある展示のときに、遊びにきてくれます。

「上木食堂」や「nord」に来た、いなべ市外の方や愛知、岐阜の方も遊びに来てくれるので、地域の人に限らず、いろんなところから見に来てもらっていますね。

―地域外の方が阿下喜でアートを楽しむ様子があるんですね。

小寺さん:県外の作家さんが展示をすることも多いので、ファンの方が来てくれます。あとは上木食堂自体に県外のお客さんが多いので、そこから来てくれることも多いです。

この「岩田商店ギャラリー」の立ち上げ自体が、ローカルの地で、外のカルチャーやいなべの作家さんの作品を見れる場所にしたいと始まったところも大きいと思います。

改装予定の2階スペース

―クラウドファンディングは、そういった表現の場を広げていきたい思いの表れかと思います。「岩田商店ギャラリー」に、展示をお願いするために作品を持ち込む方も多いと聞きました。それを展示するスペースを作るために、改装したいというところもあるのでしょうか。

小寺さん:これまで1階は企画展が中心で、すべての人の持ち込みをOKとすることが難しかったんです。でも、持ち込みの方も来てくれるし、展示の募集をかけると地域の方から集まってくる。だから、需要を強く感じたんですよね。

―一方で、いなべ総合学園の美術部とも連携をされてますよね。学生の子たちが、こういったギャラリーで展示をするのは、彼らにとって、とても有意義だと感じます。

小寺さん:部展も2回やってもらいました。部員の子たちからも自由に好きな作品が作れると好評みたいです。

改装予定の2階スペース

―今回のクラウドファンディングは、単に資金を募るだけでなく、「岩田商店ギャラリー」の認知を上げるための活動でもあると伺いました。その点も詳しく教えてください。

小寺さん:この場所が、地域の人たちにどれだけ必要とされているか、一種の選挙、投票の意味も込めてクラウドファンディングをやってみるのもいいんじゃないかと。

「岩田商店ギャラリー」は、地域に向けてカルチャーを発信する立ち位置を担っています。地域の人を含め、さまざまな人とこの場所を一緒に作っていくという意味合いでも、支援をしてもらってやっていく形を取るのがいいのではないかという話になりました。

―地域の方に「岩田商店ギャラリー」の認知が広まって、子どもから高齢者の方までアートやカルチャーを楽しめる場所になっていくといいですね。

小寺さん:僕が作家活動をしているときに、、愛知や名古屋だとイベントで出店して物を売ることをやっている高校生の子を見かけます。なんでできるのかなと考えたときに、圧倒的に都会の方が、カルチャーに生で触れられて、「こういうことができるんだ」と体感できるチャンスが多いんですね。

僕もいなべ市が地元なんですが、小さいときにこういう岩田商店みたいな場所があったらよかったよねと話をするんです。高校生の子たちも阿下喜駅から帰るときに、この店の前を通って、たまに立ち寄ってくれる子もいて。もっと気軽に入れる場所になっていけばと思います。

―なかなか日本にギャラリー自体が少なく、アートに馴染みが少ないなかで、ローカルから芸術に触れられる場所は貴重ですね。

小寺さん:2階のスペースを展示場所にできれば、見る展示も増えて、「岩田商店ギャラリー」を通じて、さらにつながりや発見が生まれます。今以上に「岩田商店ギャラリー」がこの場所にある意味が活性化されて、強くなっていけばいいなと思いますね。

―クラウドファンディングを通して、「岩田商店ギャラリー」がさらに魅力的な場所になっていくことが楽しみです。ありがとうございました!

植物をテーマに開催した企画展「PLANTS」いなべ市在住の作家さんをはじめ、県内外多くの作家さんが参加

「岩田商店ギャラリー」の小寺さんのお話、いかがでしたでしょうか。

地方の一つの場所で生まれたギャラリーが、多くの人たちの想いが引き出され、新たな種を生み、新しいつながりを生んでいく場所へとなっています。

今回のクラウドファンディングを通して、より多くの地域の方の作品が展示されるようになれば、いなべ市の素敵な表現者と出会える可能性も広がります。

地域発信で出会いの場を広げようとする「株式会社松風カンパニー」の「岩田商店ギャラリー」へのクラウドファンディングは、こちらから寄付ができるようになっています。

ぜひ一度ご覧になって、共感された方は支援者となって、ともに「岩田商店ギャラリー」を盛り上げていきましょう!

【新しい伊賀旅】陶芸作品が届く!作家のうちへオンラインでGO@伊賀

移動も直接のふれあいも難しい昨今ですが、旅行もしたいし、買い物もしたい、趣味も楽しみたい…そんな欲求を叶えてくれる【新しい伊賀旅】が登場したのでご紹介します!

■オンライン陶芸ツアーin伊賀「陶芸家のうちへ遊びに行こう」

三重県伊賀市は、古琵琶湖地層と呼ばれる良質の粘土、薪に最適な赤松が豊富だったこともあり、鎌倉時代より伊賀焼の産地として発展してきた歴史があります。

伊賀市丸柱で1832年から創業する長谷園の16連房登り窯(1970年代まで稼働)

伊賀の土を使い、伊賀で作陶をする作家さんも多く、毎年秋には「伊賀焼陶器まつり」が開催され、全国からたくさんの陶芸ファンが伊賀に集います。

伊賀焼陶器まつりの様子

そんな「伊賀焼陶器まつり」は2020年に40周年を迎えましたが、コロナの影響で開催延期に。2021年にあらためて40周年イベントとして開催すべく9月18(土)、19(日)、20(月祝)予定で準備中です。

そしてその秋を迎える前に、少しでも伊賀焼の作家さんの作品や作陶現場にふれて欲しいと企画されたのがこのオンラインツアーというわけです。伊賀で作陶する作家さん6組が3月~8月の月替わりで出演します。


★ツアースケジュールは以下の通り。

3月 長谷園 長谷康弘さん(かまどさん、いぶしぎん制作現場を大公開)

4月 香山窯 森里博信さん(酒器、ぐい呑みと地酒がテーマ)

5月 オーヤ陶苑 大矢吏さん(伝統工芸士が作る目玉焼き用の鍋!?)

6月 ugama 須釜優子さん(女性作家が伝える伊賀焼への想い)

7月 naomitu 濱田光紀さん、吉村尚子さん(陶芸家夫婦のお宅訪問。絵付け皿)

8月 SAC Bros.Company 田中元将さん(自ら改築した古民家で作陶する植木鉢)


ツアーを申し込むと、作家さんの作品が事前に手元に届き、それを手にとりながらzoomでオンラインツアーに参加できます。普段みることのできない工房へお邪魔して、陶芸作品がどのようにしてつくられるかをライブ配信で楽しむことができる1時間。作家さんへの質問タイムもあります。

田中元将さんの工房

リアルでは工房に入ることはなかなかむつかしいですが、オンラインだからできるレアツアー。伊賀旅気分が味わえて、作家さんの作品まで手に入ってしまう、陶芸ファンはもちろん、ファンならずとも必見の内容です。

日本酒ラブの私は、4月の酒器をテーマにしたツアーが気になるので、参加してまたレポートをこちらで紹介したいと思っております。

ツアー窓口はすでに数々のオンラインツアーを手掛けている旅行会社エイチ・アイ・エス。申込開始は2月8日から。

オンラインで参加できる新しい伊賀旅、ぜひチェックしてください!


■ツアー申込はこちらのリンクから₍2月8日より受付開始

https://www.his-j.com/oe/detail/T11/?area=O9&country=JPN&city=HOJ&product=HOJ2005


【ツアー受付窓口お問合せ先】
HIS 中部法人旅行営業グループ 名古屋法人営業所
営業時間:平日09:30~18:00 土日10:00~15:00 祝日:09:30~18:00
メールアドレス nb-hojin@his-world.com
電話番号 052-856-5700

■伊賀焼陶器まつり Facebook
https://www.facebook.com/igayakimatsuri

■HIS 地方創生チーム 伊賀陶芸プロジェクト
https://www.his-j.com/corp/sales/revitalization/iga/

 

僕は人に尽くす―存在を通して町に元気を与える、鈴鹿ポイントゲッターズ佐藤和馬選手の語る情報発信の理由

「サッカーで町を元気に」

Jリーグチームが地域に根差し、地域活動を行い、町が元気づいていく。

三重県には、Jリーグに所属するチームがまだない。しかし、Jリーグ加盟を目指し、JFLで健闘を続けるチームが2チームある。

そのうちの1チーム「鈴鹿ポイントゲッターズ」は、鈴鹿市を拠点とし、斬新なチーム名の改名やファンサービス、日本初の女性監督の登用など、話題を提供しながら、昨シーズンはJ3昇格まであと1歩と迫る5位という結果を残した。

そんな「鈴鹿ポイントゲッターズ」に所属し、主力として活躍しながら、プロサッカー選手と並行してYouTubeを活用した発信活動や複数の事業を同時に行う選手がいる。

佐藤和馬選手ー。

2019年に鈴鹿に加入した同選手は、積極的にサポーターのための活動を行いながら、自身の活動を積極的に自分から発信している。

彼はなぜ、情報発信を行い、サポーター、そして鈴鹿を元気にしようとがんばれるのだろうか。

オフシーズンのある日、「鈴鹿ポイントゲッターズ」の事務所で、インタビューを行うことができた。

―オフシーズンのお忙しいなかで、インタビューに応じていただき、ありがとうございます。私が、佐藤選手を認識したのは、YouTubeの動画を見たことがきっかけでした。まず、情報発信を始めた理由を教えてください。

佐藤選手:YouTubeに関してお話をすると、友人から話を聞いたことがきっかけでした。僕は2年前に「サッカーで町を元気に」という活動を続けていました。そのとき、友人がパーソナルトレーナーとして、YouTubeのチャンネル登録者数が10万人ぐらいいるんですが、彼から無料でスポンサー営業をするには、YouTubeを上手く活用した方が良いと教えてもらったんです。

当時、僕も鈴鹿に移籍して1、2か月でした。編集を外注するほどのお金もなかったので、地道に更新頻度は遅めながらも始めてみました。今は、僕1人だけでなく、編集チームと協力して行っています。

―「サッカーで町を元気に」という言葉にも表れているのかもしれませんが、発信の原動力や意義はどういったところにあるのでしょうか。

佐藤選手:2018年に、前所属先の奈良クラブを契約満了になりました。当時もTwitterなどで発信自体は行っていたんです。当時、奈良クラブには現在VONDS市原FCの監督である岡山一成さんが、よく僕のことを可愛がってくれていたんですね。

彼を見て、サポーターこそがクラブの象徴だと思ったことが大きいです。僕たち選手は、入れ替わっていきますが、サポーターの方々は、おじいちゃんやお母さん、子どもなど、性別、年齢問わず、応援してくれる可能性のある人たちです。

僕自身も彼らを大事にしようと発信はしていたんですが、実際、契約満了を言い渡されたときに「自分は役に立っていなかったんや、人生0円や」と思ったんです。

ちゃんと自分が町に対して価値を提供できていたら、「せめてフロントに残ってくれ」という話もあったかもしれない。でも、「引退した後帰ってきてくれ」という話もなかったということは、貢献したつもりになっていたのは自分だけで、価値は提供できていなかったんだと。そこで「人生0円なんだ」と思ったんですよね。

―発信自体はしながらも、契約満了をきっかけに考え方が変わったんですね。

佐藤選手:家族も子どももいましたので、引退する決断もできました。でも、ここから逃げたら、次のセカンドキャリアでも逃げてしまう。価値を提供できる選手になりたい、そう思ったときに、いろんなチームに練習参加に行って、プレゼンをさせてもらいました。

普通、練習参加は、文字通り、練習に参加するだけなんですが、もし自分がチームに加入したら、サポーターの方とボーリングをしたり、イベントを行ったりできますよと。どのクラブでも観客動員数は気にしていると思うので、クラブとファンとの距離を近づけられる存在になれるとプレゼンをしながら回っていったんです。

―そのなかで、鈴鹿に決まった背景はどんなものだったのでしょうか。

佐藤選手:鈴鹿に関しては、サッカーをミラ監督に見てもらって、認めてもらえたので、加入できました。ただ、それ以外で、鈴鹿各地のお昼ご飯巡りをして、写真を撮り、サポーターにどこがおススメですかと情報をもらいながら、当時のチーム名から「アンリミテッド散歩」という企画をしたんです。

そのときにクラブの方に見てもらって、フロントとして入らないかという声をいただけたんですね。そういった挑戦をサポートしてくれたクラブには感謝しています。

―三重という土地には縁もないなかで、鈴鹿に加入して2年が経った。2019年に描いた未来図と今立っている現在地に違いはあるのでしょうか。

佐藤選手:全然違いますね。2019年の目標は、「子どもたちを笑かそう」でした。だから、「サッカーで町を元気にしよう」と思ったんですね。鈴鹿ポイントゲッターズのフットサルコートで夜にやっているイベントもそうなんですが、子どもたちにを笑わせることでスタジアムに足を運んでもらえる家族が増えるのではないかと考えて。

そこから1年が経って、2019年はサポーターの方とバーベキューやボーリングを開催できました。個人参加型のフットサル「個サル」に参加してくれる方も、僕のアパレルのTシャツを買ってくれる方がいて。町を元気にするつもりが、僕自身が元気をもらっていますね。

―ここまで話を聞いて感じたのは、佐藤選手はいったいどれだけのことを並行して行っているのかということです。発信に企画、そしてプロサッカー選手として活動するのは大変ではないですか。

佐藤選手:今取り組んでいるのは、まずクラブのお仕事が3つあります。選手、スポンサー営業、フットサルコートの運営です。それに加えて、僕自身の「zumaica」という会社が、アパレルブランドと、アルコールフリーの除菌・消臭の弱酸性次亜塩素水の「CELA水」、パーソナルトレーナーの3つを行っています。

身体のケアも含めて、一番時間がかかるのは、選手です。一昨年は、事務所を出るのが夜の12時半とかでした。今は、早く帰れるようにもなりました。それぐらいサッカーを続けるハードルはありましたが、自分で決めたことでもありましたからね。

2020年から、チームの選手兼スポンサーも行っています。鈴鹿は全選手のウェアが揃っておらず、ビブスで色分けをする現状がありました。そんなとき、4、5月にスポンサーの皆さんが、「CELA水」を買ってくださったので、そのとき頂いたお金を選手たちに還元しようと、全選手に練習着を作りました。

スポーツメーカーの「ATHLETA」さんがコラボしてくださって、僕の想いを聞いてくださって、「zumaica」の柄を袖に入れてくれて。いろんなご協力をしていただいて、完成しました。

―選手としてチーム、サポーター、スポンサーのために動く、つまり関わる人を幸せにしたいという気持ちが強いのですね。

佐藤選手:奈良時代は、クラブに甘えていたなと。雇用先も斡旋してもらえる。それは、本来自分で見つけるわけで、大変ですよね。今も、クラブからお仕事をいただいているので、甘えてはいるんですが。(笑)

―でも、そもそも佐藤選手はどうして、「町を元気にしたい」と思ったのでしょうか。

佐藤選手:価値ですね。サッカー選手は何のためにいるのか。それは子どもたちに夢を与えるためだと思います。では、サッカークラブは何のためにあるのか。それは、サポーターの方々のために存在意義があると思っています。

―その発想はいつからなのでしょう。

佐藤選手:奈良のときは「サポーターを大事に」というようなざっくりとした考えでしかなかったですが、やはり「0円提示」が大きかったです。サッカー選手の価値とは何かを考えましたから。

もともと僕は、「佐川印刷京都サッカークラブ」(現在:SP京都FC)という企業チームに在籍していたので、上を目指すクラブではなく、大人数に応援される経験はなかったですが、見に来てくれた300人を大切にする風土があって、1人1人をとても大切にするというのは、当時学びましたね。

―「サッカー×情報発信」だけでなく、何足ものわらじを履いていることがわかりました。佐藤選手が、人生の軸として大事にされているのは、どんなことがありますか。

佐藤選手:人に尽くすということですね。結局、さまざまな方法でお金儲けをしたとしても、誰と食べるバーベキューが美味しいのかという持論があるんですよ。バーべキュー理論というか。

それは、お金がないときも、集まる面子が楽しかったら、そのバーベキューもめちゃめちゃおいしく感じられるんですけど、ちゃんと心でつながっていない空間で食べるお肉は美味しくないと思うんです。

だからこそ、僕は心を尽くす。スポンサーやサポーターから受け取るのは、見返りを求めていない無償の愛です。僕たちにがんばってほしいから差し入れを入れてくれる。だから、彼らには何かを残してあげたいなと思います。やっぱり最後は人ですね。

―いろんな人から受けた愛を、さまざまな活動を通して返していきたいということなんですね。これからの活動も楽しみです。ありがとうございました!

佐藤和馬選手のインタビュー、いかがでしたでしょうか。

サッカーを軸に、さまざまなことにチャレンジし、鈴鹿という町を元気に活動される姿は、まさに私たちに勇気や元気を与えてくれるものだと思います。

佐藤和馬選手は、2021年も鈴鹿ポイントゲッターズに在籍します。開幕戦は、3月14日(日)。13時からホンダロックSCと初戦を迎えます。

ぜひ現地に応援に行って、鈴鹿のJリーグ入りのために応援しましょう!

#三重テイクアウト応援 お好み焼きのデリバリーが可能なお店『鉄板焼き丈ちゃん』オープン

鈴鹿市にお好み焼きや焼きそばのデリバリーが可能なお店『鉄板焼き丈ちゃん』がオープンしました♪テイクアウトも可能な為、お店の方がオススメするまぜませのカス玉という商品をさっそくお持ち帰りしてみました。

イチオシのカス玉

まぜませ カス玉

見た目以上のボリューム。もちもちの生地に油カスがたっぷり入っています♪そしてキャベツと共にネギがたくさん!ネギ焼きが好きな方にはとても嬉しい一品。巷で見るお好み焼きのネギの2倍は入っているのでは?と思うくらい。普段ネギ焼きにするか、普通のお好み焼きにするか迷う方にこれは嬉しい!

カス玉って天かすだと思っていたのですが、ホルモンを低温の油で揚げて水分を飛ばした物を油カスといい、油カスを使ったまぜませ(お好み焼き)がカス玉と言うらしい…初めて知りました。ですので、鉄板焼き丈ちゃんのメニューで”カス”と付くものは、この油カスを使用した商品になるそうです。

お店の方にこだわりも聞いてみました。味のこだわりもちもちとした食感の生地に油カスを使ったお好み焼きです。ソースが決めてです。

そしてなぜこの時期にオープンしたのか不思議ですよね?何故こんな時にオープンしたのかも聞いたところ「コロナでみんながうまくいかない時期ですが少しでも前向きに美味しいものをお届けしたいと思いオープンしました。リーズナブルなお好み焼きと鉄板焼きと種類の多いお酒も揃えております。」

という事でした。確かに鉄板焼きってなんだか焼いていると大人も子どもも楽しいですよね。焼くものがなくなると淋しくなります(笑)

こんな時だからこそ頑張ってほしいと思います♪そして、イートインは、2月10日からみたいです。


鉄板焼き丈ちゃん
住所:鈴鹿市三日市1丁目6-23THビルⅡ104
電話:0593677426
営業時間:11時から22時
※デリバリー受付時間は20時30まで

 

愛知県瀬戸市に「ライダーズカフェ」が誕生!店主と桑名「On-Co」代表に誕生の由来を聞いてきた

ふとした点と点の出会いが、気づいたときには線となり、つながっていた。

愛知県瀬戸市の銀座通り商店街に2021年1月1日に誕生した「ライダーズカフェ瀬戸店」。

1号店は名古屋・大須にある「ライダーズカフェ」が、なぜ2号店を愛知・瀬戸に誕生させたのか。

その決め手は、桑名「On-Co」で「さかさま不動産」を手掛ける藤田恭兵さんとの出会いがありました。

彼らの言葉から「ライダーズカフェ瀬戸店」が誕生した秘話、そしてこれからの瀬戸で行っていきたい夢について紹介します。

写真左:Davidさん、写真右:藤田さん

―2人の出会いのきっかけはなんだったんですか?

藤田さん:ダビくんから連絡をもらったんだよね。

ダビさん:インスタグラムを見ていて、面白い人がいるなと。それが恭平くんで、会ってみたいなと思って、アポを取りました。ご飯食べたり、一緒にバスケをしたりして友達として会ったのがきっかけ。ちょうどそのとき僕自身も独立したタイミングだったんですよね。

藤田さん:週一でダビくんがバスケをしていて。僕はその近くに住んでいたからちょこちょこ遊びに行ってたんですよ。1年ぐらいそのつながりが続いて。

あるとき、僕から瀬戸という地域がとても面白いよという話をしたんですよね。僕は、先に瀬戸で「ゲストハウスますきち」という古民家ゲストハウスをしている南くんと仲良くしているうちに、瀬戸の魅力にハマっていって。

―藤田さん自身はもともと瀬戸に縁があったわけではないんですね。

藤田さん:全然ないです。ただ、雰囲気の良さを感じたんです。遊び心がある町だなって。それで瀬戸で物件が借りられたらいいなと思い始めて、住んでもいないのに友達を呼んで、瀬戸ツアーをしてみたり。そんなときに「あの物件売りに出てるけど買う?」と言ってもらえて買ったんだよね。

―物件を購入されてから、そこからどのようにダビさんにつながっていったんですか?

藤田さん:ダビくんが大須に店舗を持っていて、2店舗目として名古屋駅や熱田神宮前に物件を借りたいと言っていたのが始まりでした。

僕たちも「さかさま不動産」をやっていたから、「さかさま不動産を通してやってくれないかな」と思いながら話を聞いていて、彼に「瀬戸にもこんな物件があるよ」と話をしたら、彼が「瀬戸もありだね」と言ってくれたんです。

―ダビさんが瀬戸に決めたきっかけはなんだったんですか?

ダビさん:藤田君から教えてもらって、一緒に瀬戸に行くなかで面白い地域だと思ったんです。もともとは「ド田舎」「何もない」というイメージだったんですけど、実際に行って、「ゲストハウスますきち」の南くんはじめ、瀬戸の人や街並み、このシャッター商店街と触れ合ったときに、「ここの町は死んでいない」と感じたんですよ。

人の温度に触れて、瀬戸はよみがえると直感で。名古屋・栄からのアクセスも良い。瀬戸線で栄から尾張瀬戸まで約40分あれば行ける。

そう考えたときに、都市部、栄、名駅エリアは今よりも再開発が進んで、商売をやる人が増えていく。ただ、いざ住むとなったときに、東京の都心で商売をする人が郊外に住むのと同じように、名古屋もローカル化が進んでいくと思っていた。そう考えたときに瀬戸はありだと感じたんですよね。

―さまざまな候補があったなかで、瀬戸を選んだのは、藤田さんとのご縁や街の魅力があったからなんですね。

ダビさん:僕の自転車屋さんは、すごくとがっているんです。そういったクリエイティブなものに対して、瀬戸の人たちはすごく寛容的で。きっと小学生のころから焼き物の授業を受けていて、クリエイティブなものに触れてきた人たちだから、寛容なんだろうなと。

だけど、瀬戸の人たち自身は、寛容であることに気づいていなくて。瀬戸のなかにいるから当たり前なのかもしれないけど、瀬戸の外から来た自分のような存在からすると、瀬戸の人たちはとても魅力的。

焼き物文化はある。だけど、まだまだこれからもっと栄えていく部分があるという点で、瀬戸のクリエイティブさは魅力的でした。

―文化、カルチャーが町として育っていると。

ダビさん:瀬戸は、観光地化されていない観光地がたくさんあります。ただ、焼き物はあっても、実際に触れようと思うと、駅から窯元まで車がないときついんです。それは車を持っていない若い世代からするとつらい。じゃあわざわざ車を借りてまで瀬戸に来るかといえば、そうではないわけで。

じゃあ例えば、うちの自転車がレンタルサイクルとして貸し出せれば、自転車に乗って町を楽しみながら、窯元まで行ける。それが一つのツールになれば、町がさらに盛り上がっていく。これを僕の新しい挑戦としてやりたいと考えています。

―とてもこの先が楽しみです。ダビさんに影響されて、ダビさんの周囲の方も瀬戸にお店を構えようとする動きがあるんですよね。

藤田さん:「ライダーズカフェ瀬戸店」が、2021年1月1日にオープンして、たくさんの人がお店に来てくれました。すでにダビくんの周りで「店を出そう」「移住をしよう」という人も生まれてきているんです。コーヒー屋さんと古着屋さんが一緒になった店もオープンするかもしれなくて。

ダビくんが自分の周りの「〇〇をやりたい」という声を上手く引き出して、瀬戸にマッチングする流れが生まれていて、とてもいいなあと思います。

―瀬戸という町で、ダビさんをきっかけに新たなチャレンジを行う人が増えていきそうです

藤田さん:ローカルは余白があって、チャレンジできる場所が多いんです。でも、都会にいると、それを知らずに終わってしまうことが多くてもったいない。

最初は「On-Co」で「さかさま不動産」をやっている僕がきっかけでダビくんが瀬戸に。そしてダビくんをきっかけにその周りの人が瀬戸にやってくる。

この余波が、今後瀬戸にどのように波及していくのか、とても楽しみです。

桑名「On-Co」で「さかさま不動産」を手掛ける藤田さんと大須で「ライダーズカフェ」を経営するDavidさんの物語を紹介しましたが、みなさんはどう感じられたでしょうか。

ライダーズカフェ 瀬戸店」が誕生したのは、偶然から生まれた奇跡的なつながりに見えるかもしれません。

しかし、今回の場合も、ダビさんのやりたいことと藤田さんの持つ物件が上手くマッチングして生まれたもので、「さかさま不動産」を通せば、自分のやりたいことを実現できる環境が見つけられるかもしれません。

もしやってみたいこと、チャレンジしてみたいことがあって物件を探している人は「さかさま不動産」に相談してみてください。きっとあなたに合った場所が見つかるはずです。

ライダーズカフェ 瀬戸店」のある瀬戸の銀座通り商店街は、カフェや雑貨屋さんもあり、街歩きには最適のスポットです。ぜひ遊びに行って、「ライダーズカフェ瀬戸店」にも足を運んでみてくださいね。

現代版お伊勢参り。クリエイター目線で巡る、観光ときどき仕事の旅 in 松阪。

木枯らしが吹く季節。普段はなかなか取ることができない自分の時間をやりくりして、旅に出ることにした。目的はお伊勢参り。

旅記事といっても、地元のクリエイターを訪ねたり、ときどき仕事もしたり、自分なりのお気に入りスポットを探す、観光ガイドブックには載っていない気ままな旅。

車や電車で直行すれば便利なのだけれど、歩くからこそ見つけられる景色がある。お伊勢参りで賑わった江戸時代の参拝者は歩いて伊勢を目指した。きっとその道中も愉しんでいたと思う。今回はそんな時間の現代版を体験してみたくなり、伊勢神宮のある伊勢市のとなり、松阪市で途中下車をして滞在することにした。

 

光の陰影が美しい豪商の旧家と、可愛い屋号たち。

松阪大橋から南へ向かってみる。眺めると何やらレトロなフォントと色合いの元電気店と歴史を感じる町並み。ここからまっすぐの一本道で続く伊勢街道を今回は巡る。

威風堂々とした旧小津清左衛門家へ。

館内でスタッフさんに話を聞いた。「ここは1653年から江戸、現在の東京は大伝馬町で小津屋紙店を営んでいる小津家の本宅です。現在の敷地は全盛期の5分の3ですが、順次整備されて松阪商人ゆかりの貴重な文化財としてここにあります」。

旧家の陰影が美しく、しばし見惚れる。

 

天井からの採光も。なかなか古い建物で見たことがない。凝った造りは手間をかけられる豊さを物語っているかのよう。

蔵には美術品や当時使われていた日用品が展示。

小津家の屋号
伊勢商人たちの屋号

様々な伊勢商人の屋号が入った湯飲みも、可愛らしく感じた。
旧小津清左衛門家を出てレトロ感が残る町並みを眺めながら伊勢街道を進む。

パソコンでは変換されない昭和な感じのフォント。
パソコンのフォントばかりを目にしている私には、斬新に思える。

蔵・ガラス戸・サンシェード。昔ながらの町並みも、少しずつアップデートされていることがわかる。

 

 

ポップな松阪、レトロな松阪。

松阪の観光情報を手に入れるために、伊勢街道から少し離れて豪商のまち松阪観光交流センターへ寄り道。館内に入ると土産物が並んでいる1階と、松阪の歴史が学べる2階。愛嬌のあるイラストを見ながら階段を上がっていく。

偉人の皆さんもゆるい感じに仕上がっている
ちょっと突っ込みたくなるシーンも。
三井さんは緑。カテゴリ別に色が分かれていた。

展示はポップなイラストと色使いで親しみやすい。

シアターでは松阪出身の偉人、本居宣長や三井高利の生涯がまとめられていて分かりやすかった。松阪の歴史、江戸時代の伊勢街道の様子を学び1階へ。

お茶どころ松阪の茶農家が作ったお菓子。オシャレで地物ならではのこういうお土産は喜ばれそう。
松阪出身のデザイナーがパッケージを手掛け、美味しいと評判の地元産こんにゃく。
もちろん松阪牛も購入できる。
この辺りで有名な「老伴(おいのとも)」。羊羹が最中に包まったような銘菓。

お土産選びに思わず目移り。旅先で地元産のものに触れるたのしいひと時。

「新上屋」は本居宣長が賀茂真淵に教えを乞うた「松坂の一夜」の舞台となった場所。

伊勢街道に戻り南へ歩く。道中、伊勢街道の歴史を思わせる史跡の墓標や道標が見つけられる。

伊勢街道と和歌山街道の分岐を記す石碑

道標となつかしいゾウたち。そして目立つ配色の「くすり」の看板と自転車。
冬の晴れた空にHONDAの少し色褪せた赤。

道中には子どもの時の写真を見ているようでなんだか懐かしく、哀愁を感じるものがたくさんある。

市民に愛される精肉店「丸中」の宅配便。

さすがは松阪肉の松阪。肉の宅配便を発見。

うつむきかけた目のメガネ看板がチャーミング。観光スポットではない、日常の暮らしが醸し出す魅力を見つける旅もいい感じだ。

 

 

地元デザイナーが営むデザイン事務所 兼 レンタルスペース

オシャレなロゴが印象的な「ANTE」

運営するのはフリーランスグラフィックデザイナーの阪井純子さん。生まれも育ちも松阪という生粋の松阪人。地元を中心に今は都市部のお仕事もされている。

阪井さんの実績。

高校卒業後、何の目的もなく地元のケーキ屋に就職。そんな18歳のとき、雑誌に掲載されていたグラフィックデザイナーの記事を読み「こんなおもしろそうな仕事があるん?!」と感化されケーキ屋を退職。デザインの学校で知識をつけ、印刷会社や写真スタジオで下積みを経て独立。

独立から数年が経ち、デザイン事務所 兼 レンタルスペースとしてここをオープン。ワークショップなどにも使われていて、予約をすればコワーキングスペースのようにも使える。この空間で、そして地元クリエイターとしてのお仕事はどんな感じなのだろう。

阪井さん:ここは道路に面しているガラス張りの空間なので、町の生活感を感じたり風景が変化するので飽きないです。近所の人も時々入ってきたりして、予想外の繋がりや会話ができて楽しいですよ。伊勢神宮に向かう、いろんな地域の方ともお話してみたい!

旅先での仕事も快適

地元クリエイターとのたのしい会話。なかなかあるようでない心地よい空間でのお仕事は、気分転換もできていいなと思った。

 

 

レトロな町に潜むデザイナーがいるカフェ。

お昼も過ぎてお腹も空いてきたところで向かったのはアオゾラ食堂

ここではメインの料理を1つ、副菜を3品選び自分好みの定食がいただける。彩り良い野菜に体も喜ぶ感じ。食べ終えて、2階にはクリエイターが運営するカフェがあるのでうかがった。

プロモーションザベースメントというカフェ。実際に店内でクリエイターさんがお仕事をしていて驚く。パソコンに向かっていたのは中瀬皓太さん。キサブローという屋号でデザイナーをされている。

ベニエ!おいしい!
メニューの配色もクリエイティブ。
店内には中瀬さんがセレクトしたアイテムも販売。
TOKYOと書かれたTシャツを着る中瀬さん

なぜこのような形態のカフェをすることになったのだろう。

中瀬さん:東京でこのようなカフェを見つけ、自分も実際にやってみたいと思って。作ってしまいました。

中瀬さんも阪井さんと同じく、松阪生まれの松阪育ち。都会へのあこがれはなかったのだろうか。

中瀬さん:あります。今でもあります。東京で活躍しているクリエイターの友人もいるんですが、話を聞くと「ええなー」って思います。

意外な答えについ笑ってしまった。正直にハキハキと話す中瀬さんに聞いてみた。生まれ育った松阪って、どんな町ですか?

中瀬さん:松阪はお伊勢さんと関わりの深い町。まずは経由地としてきてもらいたいです。このカフェも時間調整したり、打ち合わせの場所として使ったり、上手く活用してほしいです。町全体も神宮を生かして観光地として盛り上がればいいなと思います。そのために地元民である僕たちも、もっと松阪を知らなければと思い、本居宣長に関するプロジェクトに関わるなど地元のことを学び直しています。

宣長が実際に考えた架空の地図「端原氏城下絵図」

中瀬さんが関わっているのは、宣長が想像で描いた都市の地図「端原氏城下絵図」があり、その地図上の区画を仮想現実として販売するクラウドファンディングのプロジェクト。このアイデアを考えたのが中瀬さん。これからの松阪の変化も楽しみ。

 

 

自分なりの視点で巡れば見えてくる魅力は、愛着にかわる。

つい長居してしまい、外に出たら太陽がもう隠れてしまっている。宿でも仕事をするため、夕飯はテイクアウトに決めていた。

イタリアの国旗がはためくパスタソースキッチン。手作りパスタソースを中心とした、お持ち帰り専用のお店。古民家をリノベーションした店内からは躍動感のある調理場が見える。

豚バラ肉のポルケッタ!食欲をそそる
保存料や着色料等は使わずフレッシュハーブだけを使用。

事前に予約しておいたマリネなどのアラカルトや豚バラ肉のポルケッタ。松阪肉のローストビーフなど地元の食材を使った料理。宿にもどって思い出とともにゆっくりといただいたが絶品で驚いた。

今回訪れた松阪は、ほんのり温かくて端々にじわっと愛が滲む町だった。次に伊勢に参るときもここを経由したくなった。「よう!久しぶり」と言える町があるのは、人生を豊かにしてくれる。そんなことを歴史ある松阪で思った。

江戸時代、お伊勢参りで前が見えない程の人で賑わった松阪。参拝者は多くの情報をもたらし、その情報をもとに松阪は栄えていったと聞いたことがある。暮らしを旅するという概念やワーケーションなど、旅のスタイルが多様化する現代。今回の旅を「現代版お伊勢参り」と呼ぶのはおおげさかもしれないが、自分なりの視点で巡れば見えてくる魅力を、私は松阪で見つけた。そして旅の後、メディアなどで松阪と聞くと、愛着を感じている自分がいた。

 


 

【取材協力】

旧小津清左衛門家
松阪市本町2195番地
tel 0598-21-4331
hp https://matsusaka-rekibun.com/ozu/

豪商のまち松阪 観光交流センター
松阪市魚町1658-3
tel 0598-25-6565

ANTE
松阪市日野町569-1
tel 0598-68-9188
hp https://ante-g.com/
in https://www.instagram.com/junko_sacai/
※訪問の際は事前の予約が必要です。

アオゾラ食堂
松阪市平生町10-2
tel 0598-26-7266
in https://instagram.com/aozorashokud?igshid=513zo8d0dzl6

PROMOTION THE BASEMENT
松阪市平生町10-2 2階
tel 0598-67-7716
in https://www.instagram.com/promotion_the_basement/

PASTA SAUCE KITCHEN
松阪市愛宕町1丁目19
tel 0598-30-5510
hp https://pastasaucekitchen.com/

 


 

【タイアップ】
松阪市 観光交流課
松阪市殿町1340番地1
tel 0598-53-4196
松阪市hp https://www.city.matsusaka.mie.jp
松阪市観光hp https://www.city.matsusaka.mie.jp/site/kanko/
松阪市観光インフォメーションサイト https://matsusaka-info.jp/

 

 

OTONAMIE PUSH EVENT【2021.1.29update】

\こんにちは!広報担当のともーこです!/
イベント情報をご紹介していきます。
※各イベントへのお問い合わせは、各イベントのお問い合わせ先にお願いします。
※イベントの詳細はフライヤーまたは、各HP、主催者にご確認ください。

第六回おんらいん♨︎さろん
WS「みらいの漁村フィールドワーク」前編(トークライブ)

主催者:度会県・OTONAMIE
主催者からのメッセージ:
リアス海岸が続く度会県(三重県南部)の沿岸部には、人口数百人の小さな漁村が点在しています。家々がギュッと寄り添うように立ち並び、昔ながらの建物が多く、どこかノスタルジックな趣を感じる町並みです。
そんな漁村部は人口減少が進み、漁師など海に関わる後継者不足の課題を抱えています。そこで今回「みらいの漁村フィールドワーク」と題し、前編では漁村部で起きている新しい動きについて二人のゲストにお話を聞かせてもらいます。後半は、実際に船で行く空き家(元真珠の加工場)の利活用方法を参加者と考えながら、関係人口を増やすアイデアをまとめたいと思います。
前編の一人目のゲストは、南伊勢町阿曽浦の友栄水産三代目、漁師の橋本純さん。伊勢まだいのブランド化に参画し、真鯛をはじめ高級魚のクエなどの養殖も行い、魚の流通も独自で開拓してきたパイオニアです。また漁業や漁村の暮らしそのものをコンテンツ化し、漁師体験や漁師のいるゲストハウスまるきんまるの運営も手掛けるなど、ブルーツーリズムにも早くから着手しています。
二人目のゲストは、東京で飲食店を展開する株式会社ゲイトが、漁業をいう一次産業から参入している取り組みについて、熊野市二木島で漁師を担当する田中りみさんに、現場の声を聞かせていただきます。漁師=男性というイメージがありますが、二木島では女性が中心に漁を行い、漁師になりたい女性からの問い合わせも増えていると聞きます。
人材不足と云われる小さな漁村ですが、インターネットで繋がり、ICTが漁業にも活用される現代、海とともにある暮らしは、仕事としてもツーリズムを介した関係人口作りの面でもポテンシャルが高いのではないでしょうか。
今回はWS前後編を通じて、漁村の様々な可能性について探って行きたいと思います。
ジャンル:オンラインイベント
日程:2021年2月4日(木)
時間:19:30〜20:30
ツール:Zoom
費用:無料
お問い合わせ先:otonamie@gmail.com

▼全8回、度会県×OTONAMIE おんらいん♨︎さろんについてはこちら!
https://otonamie.jp/?p=75792
▼橋本純さんに関する記事
https://otonamie.jp/?p=50657
▼友栄水産(まるきんまる)のホームページ
https://yuuei.co.jp/
▼田中りみさんに関する記事
https://gyoppy.yahoo.co.jp/originals/48.html
▼ゲイトのホームページ
http://gateinc.jp/
▼参加申し込みはこちら!
Facebookイベントページ
※参加される際はZoomを本名でご入室ください。プライバシー保護のためカタカナやひらがな、ローマ字でも可能です。

トピック展 昔の道具を考える

主催者:三重県総合博物館(MieMu)
主催者からのメッセージ:明治時代から平成時代にかけての生活用具について、電気の普及による道具の「電化」を中心に実際に使ってきた人々の感想を交えて紹介するとともに、新しい道具の出現が私たちのくらしにどのような変化をもたらしたのかを考える機会とします。
ジャンル:展示
日程:2020年12月19日(土)~2021年2月28日(日)毎週月曜日休館(祝日の場合はその翌日)
時間:午前9時~午後5時
お問い合わせ先:059-228-2283 mail MieMu@pref.mie.lg.jp
イベントに関するHPやSNSなどのリンク先:https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/000244504.htm

 

三重の実物図鑑 伊勢の造船400年史~旧市川造船所資料展

主催者:三重県総合博物館(MieMu)
主催者からのメッセージ:旧市川造船所資料は、平成26年2月に旧市川造船所労働組合から伊勢市に寄贈を受けたもので、船具資料、船舶設計図面、事務文書や書簡などの紙資料があります。これらは、近代造船史の解明につながる歴史資料といわれ、令和2年度には、日本船舶海洋工学会から「ふね遺産」に認定され、船舶設計図面の一部が伊勢市有形文化財に指定されました。
今回の展示では、約6万点に及ぶ資料から注目される約60点を紹介します。
ジャンル:展覧会
日程:2021年1月26日(火)~2月21日(日)毎週月曜日休館
時間:午前9時~午後5時
お問い合わせ先:059-228-2283 mail MieMu@pref.mie.lg.jp
イベントに関するHPやSNSなどのリンク先:https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/000244504.htm

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