“うちの子はゲームばっかりして”
取材の待ち合わせ場所に行くと、スマホゲームに夢中な清田アナウンサーと営業部の西川さん。
あ、あの〜、こんにちわ。
プレーをしているのは「プロ野球スピリッツA(プロスピ)」。
清田さん:レベルを20まで上げないとフレンド申請ができないから、焦ってるんです!
ゲームに疎い私は、ちょっと何を言っているのか分からない・・のですが、実は清田さんがパーソナリティを務めるラジオ番組「eスポ フライデーナイトフィーバー(毎週金曜日 21:00~21:30) #eフラ」にてプロスピの対戦があり、それに参加するには収録までにレベルを上げる必要があるのだそう。レディオキューブでeスポーツ事業を担当する西川さんに業界の動向をうかがった。
西川さん:海外では賞レースで10億円を超える賞金が付くなど、今eスポーツは世界中で盛り上がっています。日本でも人気が爆発していて、三重では「三重とこわか国体・三重とこわか大会」の文化プログラムに承認された「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2021MIE」の開催が決定し、レディオキューブは番組を通じても応援しています。
「うちの子はゲームばっかりして・・」私事で恐縮だが、そう話すことが多い。しかしeスポーツの選手を目指す子どもたちにとって、それは事情が違うという。
清田さん:彼らにとってそれは遊びではなく練習なんですよ。親子で参加できるeスポーツの大会もあって、参加者がどんどん増えています。ゲームは不健全といったイメージは、ひと昔前のもので、今はゲームに健全さが求められ、ゲームリテラシーも広がっているんですよ。
なんだかゲームを取り巻く環境について、以前に聞いたことのある話のようだと考えていた。
そうだ!マンガだ!
「本も読まずにマンガばかり読んで」そう聞かされて育った。寝る前に、こっそり布団の中に持ち込んでいたゲームボーイの世界が今や競技になっているのだから、いつの時代も大人の言うことは少々時代遅れなのかも知れない。「うちの子はゲームばっかりして」そんな私も然り。
“今の距離感”
「Twitter #マジアワ で投稿お待ちしています」と話すのは、ラジオ番組「マジックアワー」のパーソナリティを努める、SNSネイティブ世代の宮原アナウンサー。「待ち焦がれた金曜の夜…あなたの耳に届ける “マジックアワー”」というコンセプトで、宮原さんがセレクトしたスタイリッシュな音楽や自然体のトーンが心地良く耳に残る。東京で生まれ育った宮原さん、なぜラジオアナウンサーに?
宮原さん:実は私、ほとんどラジオを聴かずに育ったんです。
大学で映画や演技を学んでいた宮原さんがラジオの魅力と出合ったのは、母と訪れた沖縄だった。ラジオ沖縄のパーソナリティをしている母の友人の仕事を見て、ラジオならではの話の自由度やラジオから流れる音楽との出会いに惹かれたという。
宮原さん:今はサブスクでどんな音楽でも聞けますがラジオで曲と出会ったり、日々のこの瞬間が幸せという感動を、例えば「春の風が吹いたね」など自分の言葉で、リスナーと同じ温度で分かち合えること。それがラジオの良いところだと思います。
マジックアワーはTwitterで送られてくるリアルタイムのメッセージにも応えながら生放送。
宮原さん:ホームページにあるメッセージフォームから送るほどのことでもない、些細なこと。Twitterだと友だちに話しかけるようにラジオに参加できます。
そんな若手アナウンサーの宮原さんに聞いてみた。若者が現代に感じていることってありますか?
宮原さん:SNSは良い面もありますが、本音を言いづらいと思うことがあります。すごく慎重にならざるを得ないです。
社会のコンプライアンスが強化されるにつれ、発言の炎上数が増える。そんな時代に、話すという仕事の魅力は何だろうか?
宮原さん:先輩アナウンサーを見ていて、声だけで何かを心に届けるってすごいなって。「あなたのことが好き」が伝わるのがラジオの魅力だと感じています。
マジックアワーは毎週金曜日の17:00〜18:55に生放送されていて、日没前の数十分にだけ体験できる美しい時間帯、まさにマジックアワーに放送されている。
宮原さん:#マジアワで、綺麗な夕日の写真付きでツイートをしてくれる人も結構いて、みんなとそのマジックアワーの感動を共有しているのが嬉しいです。
Twitterからラジオへ。そんな流れができるといいですねと宮原さんは抱負を話す。
“あの声”
「FM三重歴ちょっと長め」と番組プロフィールにある「CHOICE(毎週金曜日 13:30~15:55)」を務めるのは、ベテランアナウンサーの瀧さんと、パーソナリティのさゆりんさん。コロナ禍で、この日は愛知と三重を繋いだリモートで生放送。
CHOICEは番組名の通り、リスナーがホームページ内にある二択から選択した内容について、意見や感想などを番組内で紹介している。毎週変わるお題がユニーク。取材の日のお題は、あなたは「お好み焼き派?」それとも「たこ焼き派?」。友人とする何気ない話のようで、つい反応してみたくなる。
さゆりんさんの声を聞くと思い出すのは、懐かしのモンスター番組「おもいっ気りサンデー」。当時の番組の様子を聞いた。
さゆりんさん:ハガキかFAXでメッセージが送られてきた時代。「この字は○○さんだ」。文字やイラストなど一目でわかりました。今でも季節のお便りをいただくことがあり、嬉しいです。
そしてこんな話も教えてくれた。
さゆりんさん:学生や若者のリスナーさんがとても多かったです。リスナーさんが自ら番組のファンクラブを作ってみんなで集まったり、学生が会報紙を自主的に制作したり、部活やサークルみたいに盛り上がっていましたね。
“ON AIR”
不思議だなと思うのですが、顔も映像も見えないラジオから聞こえる声に安堵感を覚えます。それは今も昔も。視覚以外で心のアンテナが反応するラジオというメディアはそっとさりげなく、気がつけば子どものころから暮らしに寄り添い、一緒に成長してきた友だちのようです。
声を聴いて反応する。ネットがない時代から、それはリアルSNSのように。心の距離が近いラジオを聴く時間は、ひとりじゃない。つながっていると思うのです。
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2021年10月16日・17日に開催の全国都道府県対抗eスポーツ選手権2021MIEについてはこちらをご覧ください。
村山祐介。OTONAMIE代表。
ソンサンと呼ばれていますが、実は外国人ではありません。仕事はグラフィックデザインやライター。趣味は散歩と自転車。昔South★Hillという全く売れないバンドをしていた。この記者が登場する記事