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花火と君と、僕たちと。

日が長くなりましたねー!夏の足音が聞こえてきそうな最近です。

今日は一足早く!今年初めての花火を見たのでその話題を。

今年のGWは爽やかな天気でどこかでかけたくなるような日が多かったですね。

行動の規制もなく、久しぶりに伊勢市内も観光に来ている人たちの姿をたくさん見かけました。

そんな今年のGWの最終日の5月8日。

「花火駅伝プロジェクト2022  花火と君」という打ち上げ花火とライブを掛け合わせたイベントが行われました。

花火駅伝2022は『花火のチカラで日本中を元気に』をコンセプトに、GWに全国で花火をあげるイベントでした。

詳しくはこちらhttps://hanabiekiden.tv をご覧くださいね。

ひょんな事から、このイベントの主催・全運営をすることになった私たち夫婦。

一緒に花火を上げてくれたのは伊勢にある辻傳煙火店。

辻傳煙火店さんは、伊勢で毎年開催されていた「河崎天王祭」というお祭りで

川を下りながらあげる「金魚花火」を上げてくれてたんです。

(コロナ禍になり、河崎天王祭もここ2年開催されてないのですが。涙)

辻傳煙火店の花火師、辻篤さん。

久しぶりにサプライズでなく、告知しての花火イベントとあって集客数は未知数。

本当は、OTONAMIEで告知とかもしたかったんですけど、最初の告知の反響がすごすぎてその後の告知を少し控えてました。

 

日が傾きはじめたころには、会場横に用意した約120台ほどの駐車場は満車に。

その後も、もくもくと雲が大きくなるように近隣の歩きや自転車で来られた方が増えていき、きっと4桁に近い人数になっていたと思います。

会場の期待値も、もくもくと膨らみピークに達した頃に

伊勢の路上ミュージシャン集団 Ustreet登場です。

 

1曲終わると、ついに・・・!

ひゅ~~どんっ!!

大きな3号玉が空に舞い上がりました。

花火動画はこちら→ IMG_7162

 

会場からは「おお~」「わー!」など歓声が。

待ちに待った!という表現がぴったりな熱量の会場です!

 

OTONAMIE記者でおなじみ、井村のよっちゃんこと、井村義次さんも久しぶりに参加!
今回のイベントの主催者ogurockも、もちろん歌います!

 

そのまま曲終わりに花火が1発づつ上がり、子供達からのアンコールに応える形でUstreetが全6曲を歌い終わります。

 

そして今回のイベントタイトルにもなった「花火と君」という曲を作った平岡孝紀さんの登場!

1曲目は「カラフル」という曲を。

2曲目、このイベントのタイトルにもなった「花火と君」は、曲の間じゅう花火が上がります。

曲が盛り上がるにつれて、花火の方も徐々にヒートアップ!

サビの部分では仕掛け花火もあがり、ミュージックと花火が融合した素敵な舞台でした!

 

当日の準備や案内などバタバタしていた私も、最後の曲だけはやっと落ち着いて花火を見ることができました!この音楽と花火のコラボレーションは本当に素敵で、今までの疲れを吹き飛ばしてくれるほど見応えがありました。

やっぱり花火っていいな。花火ってすごいな。

少し離れた場所から、花火を楽しまれていた方もたくさんいらっしゃったみたいです。

素敵なお写真いただきました〜。

@abuabu.photo.gr さん、ありがとうございます!
@0722syuka1 さん、ありがとうございます!
@mom.photom さん、ありがとうございます!

大きな花火は約80発。仕掛け花火なども含めると、250発程打ち上がりました。

花火のチカラだけじゃなく、音楽のチカラも使って、来てくれた人に元気を届けたい!というコンセプトのもと、花火だけじゃないし、音楽ライブだけでもない。

「地元のミュージシャンのライブ×打ち上げ花火」

という新しいカタチのイベントを身体全部で楽しんでもらえていたら嬉しいですね!

 

余談ですが・・・

花火大会っていつもお金払わず見ていたけど、よく考えてみれば花火師さんはお仕事として花火を上げているわけですし、

三重県内を含めいろんな場所で行われていた花火大会は

たくさんの企業の協賛や、その町や市の税金が使われていたからできていたこと。ですよね。

花火大会に限らず、その使われ方にも目を向けることはとても大切だし、

何も考えずに受け取るだけの人になりたくないな。と感じたのでした。

 

今回この場所で開催することにご理解いただいた近隣の方々、

マナーを守って、会場で楽しんで頂いた方々ありがとうございました。

そして何より、今回は出演したアーティストも、駐車場を整備してくれてたスタッフも、みんなこのイベントのコンセプトに共感しボランティアとして参加してくれていました。

ほんとうにたくさんの人の温かな気持ちと、行動力で開催できたことに感謝です。

この夏、花火のチカラをみんなで楽しめるといいですね!

最後はスタッフみんなで全員集合!

 

6月12日(日)は鳥羽へお出かけしませんか?鳥羽なかまちGOSENZAマーケット開催!

鳥羽市で唯一の伊勢神宮 外宮さんの末社「赤崎神社」さんが20年に1度の御遷座を迎えます。

その記念として、6月12日(日)11時〜15時 鳥羽なかまち 赤崎神社GOSENZAマーケットが開催されます。

マーケットでは総勢27店舗・団体が集結し、町が賑わいます。また、新しくなった赤崎神社さんまでを巡る「鳥羽なかまち全域でのスタンプラリー」も実施され、スタンプを集めるとプレゼントもありますよ。

鳥羽なかまち 赤崎神社GOSENZAマーケットの内容

開催場所は、鳥羽水族館近く、近鉄中之郷駅から徒歩2分「鳥羽3〜4丁目各店舗と空きスペース」。スタンプリーの用紙は当日配布もされます。

出店者はキッチンカーをはじめとしてグルメ、ハンドメイドの雑貨販売、各種体験と目白押しです。

気になる出店者の情報は

こちらから

駐車場に関して

中之郷駅や鳥羽水族館に有料駐車場もありますので、状況に応じて活用しましょう。

6月12日(日)の鳥羽が熱い。鳥羽のイベントを巡るのもアリ。

実は6月12日(日)は鳥羽でイベント盛りだくさんなんです。

  • 安楽島朝市 8時〜
  • Waibeeeeマルシェ 10時〜

「すべてのイベントを巡りたい!」という欲張りさんに提案する順序としては、

安楽島朝市→ワイべーマルシェ→鳥羽なかまち GOSENZAマーケット

がベストだと思います。安楽島朝市からの移動で少し時間(30分〜1時間)が余ったら、

  • 鳥羽マルシェやマリンターミナル付近で海を眺めながら散策
  • 鳥羽市民の森公園でガリバー滑り台を滑っておく
  • 鳥羽市民の森公園で孔雀やヤギに挨拶しておく

などがオススメです。

各イベント 詳しくはこちらから

鳥羽なかまち公式WEB 赤崎神社GOSENZAマーケット紹介ページ

安楽島朝市(あらしま新選組)公式Instagram

Waibeeeeマルシェ公式Instagram

ラジオで伝える三重のSDGs

2022420日~22日、25日~26日の計5日間、特番「みんなでエシカる?!新生活の新定番」の公開生放送を近鉄百貨店 四日市店で開催したレディオキューブFM三重。テーマは「SDGs」で共同企画をしたのは、津市でデザイン会社エストを経営する坂井治美さん。

坂井さんはSDGs CHALLENGE MIEのサイト運営するなど、精力的に活動中。「この先100年、200年後も世界中のみんなが幸せに暮らせること」。番組内で坂井さんが話したSDGsの本質を突いた言葉が印象的だった。

 

番組を担当したアナウンサーの感想

キヨンセこと清田のぞみさんは担当した「食と健康とSDGs」のコーナーで驚いたことがあったという。

清田さん:菰野町のあずまフーズさんが手掛ける「まるで魚シリーズ」。見た目はまるで魚です。原材料はこんにゃくで、魚を使っていない寿司や刺身などを試食したのですが、とても美味しかったです。新しい寿司ネタにもなりそうで、魚介アレルギーの方でも食べられるのもいいですね。

また近年、良質なたんぱく源として注目されているのが食用コオロギ。

清田さん:無印良品さんのコオロギせんべいを食べました。どんな味がすると思います?

取材中にひとついただいたが、これは食べたことがあるような味。エビやカニのような風味がする。

清田さん:そうなんです。コオロギとはいわずに友だちに食べてもらったら、同じ反応でした。

「暮らしとSDGs」のコーナーを担当した代田和也さんは素敵な出会いがあった。

代田さん:プラなし生活」というサイトを運営している方々が三重県にいて、そのサイトが素敵なんです。

サイトを運営するのは海洋研究所に勤務する方と海洋プラスチック汚染に危機感を覚えた方で、日本で計り売りを実施しているお店の一覧や、ラップなしでご飯を冷凍や解凍をする方法など、プラスチックを極力使わない実用的な暮らしの情報を記事として発信されている。

代田さん:5日間でSDGsに関する取り組みをされている33組の方々にご出演いただき、三重県内でこんなに素晴らしい活動をされている方々がいるんだと驚きました。

同じく「暮らしとSGDs」のコーナーを担当した瀧裕司さんは、明和町で羽毛の精製から羽毛ふとんの製造まで一貫生産をしている河田フェザーさんの取り組みに注目。河田フェザーさんは上質な羽毛を精製する際に必要な超軟水と湿度の低い気候を求め、創業100年の節目に1990年に愛知県から湧き水が豊富な明和町へ工場ごと拠点を移した。近年では三重県SDGs推進パートナーやシマシSDGsパートナーズにも登録されている。

瀧さん:使わなくなった羽毛を新毛と同じ工程で洗浄し、厳しい品質基準の試験をクリアし、新たな羽毛製品「グリーンダウン」として循環されています。河田フェザーさんのそのような取り組みはSDGsという言葉や概念ができる前から行っていて、全国規模に広がっているとお聞きして感銘を受けました。

「遊びとSDGs」のコーナーを担当した宮原えりかさんは、2021年に四日市市にできた「俺たちのキャンプ場」が印象的だったと話す。

宮原さん:元々キャンプ好きの仲間が集まり、森を自ら開拓してキャンプ場を作り運営されています。そして今でも自分達でキャンプ場を開拓し続けているそうです。始めは5人の仲間でスタートし、メンバーも53人まで増えているそうですよ。大事なことは焚き火を囲んで決定したり、「不自由をたのしむ」という言葉もユニークで印象的でした。

俺たちのキャンプ場では他にも、地元の萬古焼でピザ窯を作ったり、四日市市の町工場とともにキャンプ用品を開発するなど活動が広がっている。

宮原さん:俺たちのキャンプ場さんや他のゲストの方々にお話を聞き、エシカル商品やエシカルを意識した消費について個人的にも考えるようになりました。

 

人の声の温かさ

今後、暮らしにますます浸透してくるSDGs。何をしたらいいのか、何をやめるべきなのか。そんな戸惑いも生まれるかも知れない時代に、リスナー目線でわかりやすく、楽しく伝えるSDGs特番は、まるでお祭りのようであり好評であったという。

リスナーに寄り添うラジオ局だからこそこれからも時代とともに、新しく誕生する概念や物事も、わかりやすく伝えていく。今日もラジオから流れてくるアナウンサーの声は優しく、温かな気分になるのでした。

 


 

番組を担当したパーソナリティ

さゆりんさん

近鉄百貨店四日市店さんにお邪魔しましたそびえ立つブックパティオを背景に会場を見渡せば、そこにはリスナーさん達の笑顔が嬉しくて泣ける!店長さんはじめスタッフの皆さんが良い人ばかり&SDGsをテーマにお話を伺ったゲストさんも素敵な方々で!人や自然のための様々な取り組みに、感嘆しきり。休憩中には、オープンしたての「プラグスマーケット」で本気の買い物モードになり、本番が始まるまでにステージに戻れなくなりかけましたが(笑)お陰様で無事に公開生放送を終える事が出来ました。楽しかったよ、ありがとうね

 

多田えりかさん

お聞きいただいた、ご参加頂いた皆さん!ありがとうございました。私が知る限り、5日間お昼から夕方まで公開生放送、というのは初に近い久しぶりのことで、お店のオープニングと合わせて賑やかに放送できるという、ラジオの醍醐味を味わえる贅沢な企画でした。また、三重の人・企業等には、すでに先進的なSDGsに取り組まれている所も沢山あったり、大学生自身が前向きに持続可能な未来を考え、リーディングしていることを、番組を通してお伝えできたのは意義ある時間でした!今回のみに留まらず、SDGsについての「持続可能な」番組を放送していきたいですね!

 

野木亜沙美さん

こんなに長時間の公開生放送は初めてで、しかも最終日に担当!ということでドッキドキでした!でもリスナーのみなさん沢山来てくださって、嬉しく楽しい時間でした。近鉄百貨店四日市店は、食いしん坊のノギーとしては三重各地の美味しいものが楽しめるのがいいですよね!生放送前にプラグスマーケットで買ったパンも最高でした(笑)
SDGsについても、さまざまな関わり方を知ることができて、グッと身近なりました!SDGsなぞかけを考えながら、今後も自分なりの参画の仕方を考えていきたいです!

 


 

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三重県から瀞ホテルに行って来た

瀞ホテルは、その立地や歴史的背景が多くの人を魅了していることから、ここで説明するまでもない有名な観光スポットになっています。

住所は「奈良県吉野郡十津川村」ですが、建物の前は「瀞八丁」と呼ばれる北山川の大峡谷、ここに「奈良・和歌山・三重」の三県境が合わさる場所があります。そのため、いずれの三県から瀞ホテルまで足を運ぶことになりますが、私は三重県からのアプローチがいちばんお勧めだと思っています。

東京や大阪の人にとっては三重県までも距離がありますが、前乗りして熊野市か御浜町のホテルに前泊するといいでしょう。

瀞ホテルまでは、風伝峠、通り峠、丸山千枚田、赤木城跡、道の駅「熊野・板屋九郎兵衛の里」、紀和鉱山資料館、湯ノ口温泉など、沢山の見所があります。世界遺産、近代化遺産、大自然、名湯、グルメとジャンルは幅広く、それらが広大な自然の中に点在します。瀞ホテルもそのひとつです。

一見遠隔地のようで、実は三重県からは意外と遠くないので、はるばると言わずにもっと気軽に訪れてもらいたい。

名前のとおり元々は旅館だったのですが、今は喫茶処としてランチやカフェが楽しめたりします。今回訪れた目的のひとつが、看板メニューであるハヤシライスを食べること。前日の午前中までに予約が必要だったので、事前に電話でお願いしておきました。

 

車で着いた先にはバス停があります。十津川村方面から村営バスが走っているようですが、本数はほとんどありません。この待合室の存在がなんだかホッとします。電話ボックスもいい雰囲気。すぐ隣には駐在さんもいらっしゃるようです。

「瀞ホテルはどこにあるの?」と思ったら、駐車場の下にありました。崖の途中に建っているため、駐車場の上から階段を下るのです。これが不思議な感覚。

「瀞ホテル」の看板を確認し、更に進んでいくと正面玄関に着きました。こちらの建物は2017年2月14日に奈良県の有形文化財に指定されています。開放感のあるアプローチで、思わず「ただいま」と言いたくなります。

お客様は先に2組ほどいらっしゃいました。目の前に広がる瀞峡、晩秋の日の光を浴びながら食べるハヤシライスはとても美味しかったです。デザートに、手作りのスコーンと自家製ジンジャーエールもいただきました。

食事の後、店内を見せてもらいました。

カフェスペースの奥には、地元作家さんとコラボしたグッズや雑貨が販売されています。遊び心満載のディスプレイで、お店のセンスがキラリと光ります。レトロなデザインのオリジナル葉書が気に入って、2枚を購入。

続いて2階へ(※)。

歩くたびにミシリと音を立てる木造建築、木の香りも懐かしく感じられます。ひとつ下の階から見るより目線は高く、眼前に広がる瀞峡がさらに堪能出来ます。鳥になった気分とはこのこと。

※現在2階は貸し切り休憩室(有料)として、ご予約の方のみご利用いただけます。

大正6年の創業時、瀞ホテルは「あづまや」という名前で、筏師の宿として営業を開始しました。当時は紀伊山地の林業が全盛、伐採した木材は筏師が筏で川を流下し、新宮の集積場まで運んでいたそうです。昭和に入ってダムが建設されると筏師は減少、やがて瀞ホテルも観光客のための宿へと変化していきました。(参考:瀞ホテルHP、北山村観光サイト)

店内に飾られていた筏師の笠と櫂(オール)がその歴史を語ってくれています。

また、川を下った筏師が徒歩で帰ったその道は「筏師の道」と呼ばれ、今はハイキングコースとして人気だそうです。

瀞ホテルの歴史にとって、「筏師」の存在は欠かせないものですが、ここでは大切にそれが残されていて、それを体現出来る稀有な場所でもあります。

私がここを訪れたもうひとつの目的が、思い出の体現でした。

小学生の頃に家族で初めてここ瀞八丁を訪れ、その記憶がうっすらとあります。

下の写真は、その時に乗ったウォータージェット船のチケット。母が大事にアルバムに綴じておいてくれました。船を途中で降りて全員で記念撮影をした場所が、今まさに私が来ているこの場所であったと記憶しています。タイムスリップ、贅沢な時間旅行です。

後々調べたところ、2011年の「紀伊半島大水害」以降、ウォータージェット船は事業停止となっていました。作業員の高齢化や新型コロナウィルスも影響したようです。瀞ホテルの前に「かわせみ」という看板が出ていましたが、今では唯一の川舟観光だそうです。お客様を乗せて悠然と川を下って行きました。

昔乗ったウォータージェット船も、林業を背負っていた頃の筏師も、宿も、今は存在しませんが、観光客として初めてここを訪れる人や、私のように思い出を辿って来る人を迎え入れるために、新たな視点で形を変え、それでいてなくせないものは意志を持って残している。それが瀞ホテルのすごいところであり、再開させた4代目のすごいところでもあるのです。

変えないまま変えることがいちばん難しくて尊い。人の変化、環境の変化、世界の変化とは対象的に、瀞八丁の壮大な峡谷美はずっとここにあり続ける。それを体現するために、たくさんの人がここを訪れてくれると嬉しい。

瀞ホテル (dorohotel.jp)

住所
〒647-1581 奈良県吉野郡十津川村神下405
電話番号
0746-69-0003(電話には出られない場合があります。メール優先でご連絡ください。)
info@dorohotel.jp
営業時間
11:30から(喫茶は売り切れ次第閉店。ご予約のお客様が優先となります。)
定休日
不定休(必ずホームページをご確認ください。)

「ここに家がほしい」連載エッセイ【ハロー三重県】第29回

子どもたちはそのお宿のことを「森のホテル」と呼んで、たいそう気に入って、また泊まりに行きたいと何度でも言っている。

*

去年の夏、私たち一家は私の念願を叶えるべく松阪市嬉野のとあるお宿にお泊りをした。
嬉野へのたぎる思いはこちらに。

嬉野に憧れて、憧れて、いつかここでたっぷりと時間を過ごしたいと思っていた10年間がようやく叶ったのだ。
世の中に未知のウィルスが溢れて、県外の帰省を自粛するようになって久しい。以前は、もう何年も子どもの夏休みや冬休みには遠方の実家へ帰省していたものだから、帰省を自粛した令和3年の夏休みはとても長い空白に思えた。そんなわけで思い切ってどこかで宿泊を、そんな気持ちがむくむくと沸いたのだった。
この禍のおかげといってはなんだけれど、では近場でなにか豊かなことをしましょうかという気持ちになれたのはせめてものご褒美だと思いたい。

さて、どこでお泊りをしようか。
その時に私の脳裏にはっと浮かんだのは嬉野上小川でいつか見た、小さな一軒家だった。
憧れ続けたその場所を私はこっそりスマートフォンでたびたび拝見していて、もともとは古民家を改装したレストランだったのが、いつしか貸別荘になっていることを知っていた。

そして、運が味方したらしく、子どもたちは夏休みに出会った、とある絵本に執心していた。
それは、森の中の小さなホテルのお話。これはもう、タイミングがよすぎる。機が熟している。時が来たのだ。

「ねえ、ママね、ここにお泊りしたいんだけど。森の中にあるんだよ」

スマートフォンでくだんのお宿のホームページを映し出す。

子どもたちは画面に絵本の世界をシンクロさせて、目を輝かせた。

「お泊りしたあああああい!!!!」

とてもよい滑り出し。さあ、子どもたちを味方につけて、次は夫を口説く。

「ねえ、ここに泊まりたいの」

夫は、付近になにがあるわけでもない、温泉もない宿になぜ、と不思議そうな顔をしたのだけど、すっかり仕上がった子どもたちの興奮を見て、「いいんじゃないの」と首を縦に振った。

子どもたちは口々に「だって森のホテルだよ!!!」とたいそう喜んでいた。

*

夫が想像したとおり、上小川には何もない。
ほんとうに、なにもない。
温泉もないし、遊びの施設もない。テーマパークなんてあるはずもない。あるのは小川と森といくつかの民家。
何が目的でここに来たのかと訊ねられたら、ただ、「上小川に滞在したかった」ただそれだけ。

けれど、子どもたちは到着するやいなや、大はしゃぎだった。
古い建物を改装したお宿の中をスタッフの方に案内してもらいながら、ずっときゃあきゃあと歓声をあげていた。特に、古風なものが好きな長女はときめきが止まらない。

「ここの水はすべて水質検査をクリアした井戸水です。とても水質がいいので安心してお飲みくださいね」

スタッフさんのこの言葉に長女のテンションは最高潮を迎えた。
その夏、彼女の流行語はなぜか、「湧き水」だった。
一体全体なぜなのか分からないけれど、なにかにつけ「湧き水」と言いたがっていた。

「井戸水ってことは湧き水??!!!」

「うーん。まあ、地下から湧いてるし……??湧き?水?かな???」

そこから長女は執拗に水を飲み、お風呂を沸かす段になっても、普通のユニットバスに給湯器で沸かしたお風呂にもかかわらず、やはりそちらも「湧き水のお風呂!!!」と大喜びだった。

*

上小川には名前の通り、川が流れていて、ずいぶんと上流のほうなため、水がとてもきれい。
お宿のチェックインをすませた後に目の前の小川で遊んで、地区を散策した。ヒグラシの音と、近隣の方の草刈り機の音が遠くで響いていた。
川で遊んで、地区を散策して、上小川全体が大きな遊び場のようだった。

人家もまばらで車もほとんど通らない静かな場所で、蝉の声の向こうから絶え間ない水の音。ずっと水の音を聞きながら暮らすのはいったいどんな気分だろう、と思った。
一棟貸しのお宿だったので、子どもたちが騒ぐとか、走るとかそういったことに気を揉まなくていいのも心労がなくてとてもありがたくて、あんなに何にも思いわずらわない時間っていったいいつぶりだっただろう。

夕飯に宿のお庭でバーベキューをした後も、また川で遊んだ。
夕焼けがとてもきれいで、あたりがオレンジ色に染まって、子どもたちの顔がオレンジ色をしていた。
川で遊ぶ子どもたちを眺めながら、私も川に足を突っ込んで、得体のしれない気持ちになった。なんだか途方もなくて、圧倒的で、頭の中がしんと静まり返る。日々があまりに怒涛だから、なんだか天上世界に来たみたい。
あまりの静けさに幸福な眩暈がした。

「ああ、私はずっとここに来たかった」

そう思うえば思うほど、ますます幸せな旅だった。

夕焼け

*

翌日もチェックアウトの後はライフジャケットとマリンシューズを装備して川に入った。昨日の水遊びとは趣を変えて、その日はざぶざぶと歩いて川を下った。
水かさが増す場所があったり、流れが急な場所があったり、ただ下るだけで立派に大冒険で刺激的だった。途中、小さな滝を見つけて秘境にやってきた探検隊のような気持にもなった。
川を下ったあと、また地域を散策した。

川で冷えた体に真夏の太陽が照り付けて、心地いい。
集落の中には暮らしがたくさんある。どの家にも家の庭に川からの水が引かれていて、水と暮らす営みがあった。
豊かさって水があるってことなのかもしれない。いつでも手が洗えて、いつでも畑に水をやれて、いつでも火照った体を冷やすことができる。その安心感ってあまりに偉大だ。

*

集落で暮らす人と少し話をしたり、ただ歩いたり、また水を触ったりしているうちに昼になり、いよいよ上小川を出る時刻になった。
こんなに名残惜しい旅をしたのは初めてだった。
私は自宅が大好きだし、極力家から出たくないと思って生きている。どこへ行ってもすぐ「早く家に帰りたい」と思うような軟弱さが骨の髄まで浸透している。
なのに、帰るのがさみしくて、まだまだここにいたくて駄々をこねたかった。自分の家も好きだけれど、この場所もうんと好きになってしまった。

「夫、私ここに住みたいからここに家を買いたいと思う」

駄々をこねた。

「いいんじゃない」

投げやりに出なんでもなく、夫がそういった。
夫もすっかり上小川にやられていたらしい。
会社までの出勤経路、最寄りの小学校へのアクセス、冬場の降雪量の推察、今の持ち家も手放さずにいかにして、資金は……云々。
信じられないことに、帰り道の話題はそんな話で持ちきりだった。

1泊2日の滞在で心が満たされて帰宅すると思っていたのに、募る思いはどこまでも駆け上がって、ごく普通の中流家庭に家をもう一軒買わせようとしている。
上小川恐ろしい子だった。

上小川

*

これだけ延々と書き連ねても、するするとこぼれ落ちるものがたくさんある。表現なんてしょせん代替え品だし。
ぜひ、上小川を訪れてみてほしい。指先まで満たされるようなあの真っ白な時間をお届けしたい。

我が家はあの夏から間もなく一年が経つけれど、全員が口をそろえて「またお泊りしたい」と言っている。

参加者募集!Local School Field Mie おもしろい地域づくりを学ぼう!移住者を呼び込もう!

※定員に達したため受付を修了しました。

地域をつくる。
地域をたのしむ。
そんな暮らしを味わい
幸せを噛みしめる。

たのしいが核になって
わくわくが伝播して
地域内外から人がやってくる。

いつしか移住者もいっしょに
地域の暮らしをたのしんでいる。
いっしょに汗をかきながら
ときに、はげまし合いながら
にこにこと笑っている。

地域にはそんな暮らしができる
可能性があると思うのです。

わくわくするような
うずうずさせるような
そんな地域がつくれたら。

まずはいっしょに
地域づくりを学びませんか?
ということで
スクール!はじめます!

テーマは
・移住者の受け入れ
・地域づくり
です。

内容は
移住者と地域をつなぐ人づくり講座です。
そのための講座をシリーズで行います。

と書くと、少し堅い感じがしますが
県内各地でおもしろい地域づくりを
している方々を先生に迎え
いろいろと聞いてみよう!
実際に行って見てみよう!
自分にできること、考えてみよう!
そんな仲間といっしょに
地域づくりをたのしく学ぼう!
という内容です。

ファシリテーター兼ナビゲーターは


OTONAMIEより
ワタクシ代表の村山祐介
副代表の福田ミキです。

OTONAMIEやお仕事を通じて出会った
「うゎーめっちゃおもろいことしてる!」
という方々を先生に迎える講義、
また地域をフィールドワークで巡ります。

プログラムは
①基礎講座3回と、②応用・実践講座5回。
①・②ともご参加は限定10名程度で
片方だけまたは両方参加も可能です。

参加資格は
「地域づくりを本気で考えている方」。
そんな熱い想いをお持ちの方、
ご参加をお待ちしています。

 

概要

名称
移住者と地域をつなぐ人づくり講座
Local School Field Mie
ローカル スクール フィールド ミエ

参加資格
地域づくりを本気で考えている方
三重県内在住または移住予定のある方

募集人数
基礎講座、応用実践講座 それぞれ各10名程度
※両方の講座へのご参加も可能です。
※基礎講座、応用・実践講座への参加は、それぞれのすべての回にご出席ください。

参加費
無料
※現地までの交通費や食費などはご負担ください。

基礎講座(全3回)

「住まい」「場」「雇用」の観点で、移住者を受け入れる相談スキルや知識の習得について学びます。基礎講座の内容は座学で講師とのディスカッション、参加者同士のグループワーク、個人でのシンキングタイム、発表と講評などを予定しています。また現地からオンラインでもつなぎ、ハイブリッドで開催します。

 

第1回基礎講座「空き家で人が集まる地域の場づくり 」

講義テーマ
「空き家で地域を盛り上げる仕組みの作り方」
会場 ニカイ(桑名市)
開催日時 2022年7月23日(土) 14:00〜17:00
講師
On-co 水谷岳史氏(桑名市)
イエノキ 野山直人氏(名張市)
空き家を借りたい人と貸したい人のマッチングサイト「さかさま不動産」の水谷氏と、一般社団法人つなぐの活動として古民家のリノベーションを軸にまちづくりを行う設計士野山氏。
講義の狙い
人口減少が進む地域の課題である「空き家」を切り口に、新たな取り組みを始めたお二人の講師に、空き家を活用したプロセスや起きた現象、地域の可能性などについて学ぶ。

 

第2回基礎講座「移住者とつながる場と地域系プロジェクト」

講義テーマ
「人を呼び込むプロジェクトづくりと移住者との関わり方」
会場 シェアスペース土井見世(尾鷲市)
開催日時 2022年8月20日(土) 14:00〜17:00
講師
おわせ暮らしサポートセンター(尾鷲市)
・木島恵子氏
・豊田宙也氏
移住者を呼び込むためのプロジェクトや、移住者相談の窓口、また地域を盛り上げるプロジェクトなど、多彩で面白みのある事業を行う、おわせ暮らしサポートセンターのお二人。
講義の狙い
移住希望者や移住者との相談スキルやサポートなど、基本的な技術を習得。注目される地域になるためのプロジェクトの組み立て方なども教えてもらい、地域づくりの楽しさも学ぶ。またおわせ暮らしサポートセンターが取り組むワーケーションについても学ぶ。

 

第3回基礎講座「爆発的にたのしい!目から鱗の一次産業」

講義テーマ
「おもしろくて稼げる一次産業と移住者」
会場 三松荘(津市)
開催日時 2022年9月17日(土) 14:00〜17:00
講師
・木村森業 木村寿志氏(津市)
養殖漁師 浅尾大輔氏(鳥羽市)
儲からないという一次産業のイメージを覆し、林業(森業)や水産業で地域の雇用を作り出し、一次産業から地域づくりへと展開するお二人。
講義の狙い
移住に必要となる仕事。三重県は海や山、また歴史が深く伝統産業も残っている。そんな地域の資源を活かしながら、新たな切り口で魅力ある未来の地域へと変換していく方法を探り、移住者の仕事の受け皿などを考える。

応用・実践講座

地域づくりに取り組む方からのお話や現地での体験等を踏まえてディスカッションを行い、地域づくりのノウハウを習得するとともに、つながりを構築します。

第1回応用・実践講座 名称「漁村をバズらせる!まちを再構築!」

講座テーマ
「おもろい!が核にある地域づくり。空き家で地域を再構築」
場所 伊勢志摩エリア(鳥羽市なかまち/鳥羽市鳥羽/鳥羽市浦村)
開催日 2022年10月22日(土)
※時間は10:00〜17:00頃を予定(調整中)
講師
漁師の貸し切りアジト Anchor. 行野慎平氏(鳥羽市)
鳥羽なかまち会 濱口和美氏(鳥羽市)
鳥羽の台所と言われたなかまちにて、空き家のリノベーションや地域との繋がりで盛り上がりを見せるなかまち会の濱口氏、同市の漁村でスタイリッシュな民泊施設や、新たにポップアップストアを手掛ける行野氏。
講義の狙い
フィールドワークで実際になかまちにリノベーションしたいくつかの空き家や鳥羽のポップアップストアを見学。その後漁村・浦村にて漁船に乗り漁師アクティビティを体験し、民泊施設でディスカッションなどを行う。そうすることで、参加者が具体的にそれぞれの地域でできること、やりたいことを浮き彫りにしていく。

 

第2回応用・実践講座「挑戦できる、まちをつくる」

講座テーマ
「若者や移住者がチャレンジできる場づくり」
場所 伊勢志摩エリア(南伊勢町むすび目Co-workingうみべのいえ
開催日 2022年11月19日(土)
※時間は10:00〜17:00頃を予定(調整中)
講師
南伊勢町移住定住コーディネーター 西川百栄氏
南伊勢町おしごとアドバイザー 西岡奈保子氏
移住者の相談会や、コワーキングスペースとして地域内外の人が訪れるむすび目Co-workngを運営するお二人。また西岡氏は、移住者や地元の人がチャレンジできるキッチンうみべのいえプロジェクトを運営。
講義の狙い
フィールドワークでむすび目やその周辺を見学。隣接するみかん畑でのユニークな取組などのお話を聞かせてもらう。その後うみべのいえで見学と昼食。近くにある空き家をリノベーションした移住体験住宅を見学してから同町阿曽浦にて漁業体験と、漁師が運営するゲストハウスでディスカッションを行い、参加者が具体的にそれぞれの地域でできること、やりたいことを浮き彫りにしていく。

 

第3回応用・実践講座「新しい暮らし方、眠れる地域資源発掘」

講座テーマ
「地域資源を磨き輝かせ人を引き寄せるまちづくり」
場所 多気郡エリア(明和町/多気町丹生)
開催日 2022年12月17日(土)
※時間は10:00〜17:00頃を予定(調整中)
講師
ヒツキ 秋山実愛氏(明和町)
地域資源バンクNIU 西井勢津子氏(多気町)
学生時代から神都の酒(皇學館大学×明和町)のプロジェクトに関わりその後、地域おこし協力隊として明和DMO(観光商社)の立ち上げや事業運営の経験がある秋山氏と、地域資源プロデュースやサイクリング観光事業を手掛ける西井氏。
講義の狙い
フィールドワークで、まず明和町にて明和DMOと関連のある地域おこし事例を見学。その後、多気町に移動して、地域資源バンクNIUの取組を学び、実際に移住して事業を行う人を見学。最後にディスカッションを行い、参加者が具体的にそれぞれの地域でできること、やりたいことを浮き彫りにしていく。

 

第4回応用・実践講座「クリエイティブな空き家と関係人口案内所」

講座テーマ
「地域と空き家とクリエイター」
場所 多気郡エリア(大台町)
開催日 2023年1月22日(日)
※時間は10:00〜17:00頃を予定(調整中)
講師
AWAプロジェクトnijiiro originalproducts&antiques 稲葉直也氏
大台町観光アンバサダー 西口茉実氏
クリエイターなどが主体となって空き家の利活用を行うAWAプロジェクト。自身も作家として空き家を店舗兼ギャラリーにリノベーションしたプロジェクトメンバーの稲葉氏。元大台町地域おこし協力隊で、今は観光協会にて関係人口案内所などで移住希望者からの相談も受ける西口氏。
講義の狙い
フィールドワークで稲葉氏の空き家をリノベーションした店舗や、AWAプロジェクトが関わった案件などを見学してまわる。その後、関係人口案内所や地域資源を活かした取組など見学し、レンタルスペースAWAらぼにて、AWAプロジェクトやクリエイティブが空き家リノベーションに入ることで地域がどう変わるのかなど、また関係人口案内所の機能や役割なども含め、将来的な地域のビジョンなどについてもお話しをうかがう。最後にディスカッションを行い、参加者が具体的にそれぞれの地域でできること、やりたいことを浮き彫りにしていく。

第5回応用・実践講座「スタートの準備方法」

講座テーマ
「仮説・想像・実験」
会場 ニカイ(桑名市)
開催日 2023年2月4日(土) 14:00〜16:00頃
講義の狙い
1.レクチャー
これからの時代にどんな場が求められてくるのか、場づくりの実践者である福田ミキさん(On-co執行役員)に、madanasasoやニカイの事例を交えつつレクチャーいただく。
2.ディスカッションA
応用・実践講座のフィールドワークで学んだことを活かし、実際に地域で何かを始めようと考えている2名の参加者をモデルに、事業をスタートする際に必要になる企画の立て方、アイデアの創り方、地域や人、行政や団体との関係性の作り方などをみんなでディスカッションを行う。
3.ディスカッションB
実際にある空き店舗(調整中)をテーマに、活用方法を考える。

スケジュール案
14:00 レクチャー
14:30 ディスカッションA お一人目
15:00 ディスカッションA お二人目
15:30 ディスカッションB
16:00 終了

 


 

※定員に達したため受付を修了しました。

 


 

主催
三重県

事務局
三重に暮らす・旅する
WEBマガジンOTONAMIE
寿印刷工業株式会社デジタル事業部)
TEL:059-268-3538
E-mail:otonamieアットgmail.com
※アットを@に変換してください
三重県津市安濃町今徳1349

 


 

三重県への移住相談
ええとこやんか三重 移住相談センター
東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館8F
(認定NPO法人ふるさと回帰支援センター内)
【営業時間】10:00~18:00(火~日曜)
【定休日】月曜・祝日
TEL:080-9512-5093
E-mail:mieアットfurusatokaiki.net
※アットを@に変換してください

 


 

新型コロナウイルス感染症対策
イベント開催時のチェックリストと感染防止チェックリストはこちら

【新茶の季節】伊勢茶を楽しもう!茶摘み・手揉み茶・美味しいお茶の淹れ方も

みなさん、こんにちは!キャスターマミです!
新茶の季節がやってきました!
三重県で生産されるお茶「伊勢茶」は、南北に長い地形から、北勢地域では煎茶かぶせ茶、中南勢地域では煎茶深蒸し煎茶産地の特性を活かしたお茶づくりが行われています。
三重県・大台町も、煎茶の代表的な産地のひとつ。大台茶は高品質で知られ、全国の品評会でもたびたび入選しています。
気候風土が茶の栽培に適し、また宮川の流域に発生する濃い霧が生育に良いとされ、肉厚に育った茶葉は、煎を重ねてもコクと香りが持続します。
2022年4月21日、大台町茶業組合のハウスで大台茶の新芽の初摘みが行われ、その日のうちに茶工場で製茶されました。
茶摘みから製茶まで、一日お手伝いしてきた様子を動画にしました!
この日出来上がったお茶は4月25日、三重県の「伊勢茶」として伊勢神宮に奉納されました。
三重県茶業会議所、三重県手揉み茶技術伝承保存会の皆様と共に私も伊勢神宮へ!
【新茶】茶摘み~お茶作り徹底レポート!伊勢茶の伊勢神宮奉納も
また、大台町茶業組合のハウスで摘まれた一芯二葉の大台茶の新芽は、大台町の3名の三重県手揉み茶技術伝承保存会の職人により、お茶の伝統製法「手もみ茶」として約7時間の手作業により特別なお茶に加工されました。
この大台町の手もみ茶は、今年も全国茶品評会に出品。7月末に審査発表があります。
伝統製法の一部はこちらの動画で!
【手もみ茶】伝統のお茶づくりを体験


この日の出来立ての大台茶の新茶で、お茶の美味しい淹れ方を教わりました。ぜひご参考に!

【新茶を味わう】お茶農家さん直伝!お茶の美味しい淹れ方

この季節、香り高く旨味たっぷりの伊勢茶の新茶をゆっくりと楽しみたいですね!

三重の桜並木紀行2022 ~中勢から北勢&伊賀の桜並木を巡ってきました!~

桜は古くから日本人との関わりが深く、奈良時代(710~784年)に完成したといわれる万葉集や古事記の頃から、コノハサクヤヒメという神であったり、春を象徴する花として登場しています。
現在でも桜の花に対しては日本人は特別な関心を持っていて、毎年開花状況やお花見を楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。

三重県にも桜の名所と云われる場所がありますが、中勢から北勢、そして伊賀にかけての桜並木を幾つか巡ってきました。

今年の桜の見頃は過ぎてしまいましたが、興味がある並木がありましたら参考にしていただければと思います!

 

1.伊勢市五十鈴川の桜並木

伊勢神宮(内宮)の領域内を流れる五十鈴川は、近くのおはらい町通りおかげ横丁、浦田の伊勢市営駐車場あたりに来ると立派な桜並木が現れて、神宮参拝や伊勢観光に訪れた人々を楽しませてくれます!

訪れた日は今にも雨が降りそうな空模様でしたが、五十鈴川の水面に桜がリフレクションして綺麗でした!

見頃の頃になると、五十鈴川桜まつりが開催され、夜間はライトアップ、おかげ横丁ではイベントも行われて賑わいます。

こちらはライトアップの写真(今年は夜間のライトアップの時間に訪れることが出来なかったので、ライトアップの写真は以前のものです)。

取材日;2022.04.03

周辺地図はこちらです

 

2.伊勢市宮川堤の桜並木

日本さくら100選にも選ばれている宮川堤の桜並木。

宮川といえば清流として名高い河川。

伊勢神宮式年遷宮の際に神宮に敷き詰められるお白石は宮川から採取され、また、例年は夏には伊勢神宮奉納全国花火大会開催され、こちらも伊勢神宮と関わりの深い河川でもあります(2022年の花火大会は中止が決定)。

度会橋を挟んで約1キロにに渡って850本ともいわれるの桜の並木が続きます。

度会橋周辺の小高い堤防沿いと河川敷側は、開放感がある散策が楽しめます。

一方、小高い堤防沿いと河川敷側側の間の散策道は、桜の森の中にいるようで、風情たっぷり、桜、桜、桜の小径に癒されました。

取材日;2022.04.03

周辺地図はこちらです

 

3.津市安濃川沿い桜並木

芸濃町北神山地区にあって花街道とも呼ばれ、桜が咲く頃になると、約800mも続く見事なトンネルが現れます。

こちらは、散歩して楽しまれている方々はもちろん、車も通ることが出来るため、お休みの日になると人が絶えず、乗用車やオートバイなどの愛車を横付けしてカメラに収めている方々を多く見かけます。

訪れた日も朝6時半に行ったのですが、既にあちこちで愛車とともに撮影されている方がいらっしゃいました。

以前は地元では知られていたものの、数年前にNHKなどメディアで放送されたこともあって、今では多くの人々が訪れる人気のスポットです。

ただ、これといった駐車場は無いため、津市観光協会からは1kmほど離れた津市芸濃庁舎への駐車案内が出るなど、駐車スペースには注意したいところですね!

また、秋には、この街道沿いに見られる彼岸花の群生も圧巻で、秋も多くの人が訪れます。

取材日;2022.04.02

周辺地図はこちらです

 

4.四日市市十四川堤の桜並木

四日市市富田地区を流れる十四川。

川幅が3mほどの川の両側には、桜がぎっしり!
約800本のソメイヨシノが約1.2kmに渡って見事な桜並木が出来ています。


こんな街の中にこんなに長い桜並木があるとはほんとに驚きで、しかも歩道もずーっと続いていて、桜の花を満喫しながら散策することができました!

車も近くに臨時駐車場がありましたし、電車でのアクセスもよく、近鉄富田駅を降りてすぐです。

例年ですと桜まつりも開催され、「日本さくらの会」より全国表彰を受賞したこともあるとのことで、街中で見られるとても素敵な桜並木でした。

取材日;2022.04.03

周辺地図はこちら

 

5.木曽岬町鍋田川堤の桜並木

三重県と愛知県の県境を流れる鍋田川堤の桜並木。

片道一車線ずつの道路沿いには、約1500本ともいわれる桜が約4キロも続く、木曽岬町の名所となっています。

 

車好きの方なら、ドライブしながら桜並木を通り抜けるのは、きっと爽快でしょうね!

道路脇には歩道もあって、ウォーキングしながらの桜も楽しめます!

例年ですと、桜まつりが開催され、メイン会場は「鍋田川いこいパーク」。

桜並木はソメイヨシノが中心ですが、メイン会場の真ん中にはベニシダレサクラが佇んでいて、ソメイヨシノよりひと足早く楽しむこともできます。

駐車場が8台のスペースがあるとのことですが、近鉄弥冨駅から町内自主運行バスが出るとのことです。

取材日;2022.04.03

周辺地図はこちら

 

6.伊賀市柘植川沿いの桜並木

名阪国道壬生野インター付近、西ノ沢地区の柘植川沿いに約500mに渡って続く桜並木。

西ノ沢植樹と書かれた碑があって、東海道から分岐して奈良へと続く「大和街道」の一部にもなっています。

田園地帯の側にあって開けたところにあるため、開放感のある並木がとても良かったです。

柘植川沿いにはJR佐那具駅近くなど他にも所々に桜並木が点在しているので、探してみるのもいいかもしれません。

その年の気候によって多少違いますが、この辺りは朝晩の冷え込みが強いためか、これまで紹介しました桜並木がある地域に比べて桜の開花が5日ほど遅いので、伊賀まで足を延ばすと長く桜を楽しめますね!

取材日;2022.04.07

周辺地図はこちら

 

最後に、

もちろんご存知の桜並木もあったこととは思いますが、「行ってみたいな」と思う桜並木はありましたでしょうか?

他にも訪れたかった桜並木がありましたので、来年は訪れてまた報告したく思います!!

都ホテル 四日市にグランドオープン!レストランパルミエールを堪能。アフタヌーンティーやランチで春を愉しむ。

あたたかい春の日差しに誘われて、お出かけしたい気持ちになるこの頃。今回は、ランチやアフタヌーンティーを堪能し、ゆったりと過ごすホテルステイを体験します。

うかがったのは、近鉄四日市駅から徒歩3分の場所にある「都ホテル 四日市」。ビジネス客だけでなく、長島スパーランドや鈴鹿サーキット、また伊勢神宮などへの中継地として観光客なども多く利用するシティーホテルです。

2021年11月に移転開業30周年を迎え、1階のレストランをリニューアル。レストラン&ゲストラウンジ「パルミエール」としてグランドオープンしたばかりです。早速行ってきました。

 

美しいひと皿、季節のランチに心躍る。

レストラン「パルミエール」の名前は、フランス語で「駆け抜ける」を意味する parcourir と「光」を意味する lumiere をあわせた造語です。光に包まれたレストランで、訪れる人たちが思いおもいの時間を過ごし、ゆっくりとくつろいで欲しいという願いが込められているそうです。

ランチは、2800円と3800円の2種類。前菜、メインの料理を3種類の中から一品づつ選べます。3800円のコースには、前菜・メインに加え、季節に合わせて作られたデザートも。2ヶ月ごとにメニューの入れ替わりがあり、その時々の食材を活かしたひと皿を愉しめるのも特徴。

3800円のコースをいただきました。前菜はサーモンマリネ、メインはさくらポークのブレゼ、デザートはオレンジのパルフェをチョイス。

緑や桜の花、ビーツのジュレをあしらった春を感じる盛り付け。メイン料理かと思うような肉厚なサーモンの切り身が、マリネに使用されています。グレープフルーツと一緒に口に運べば爽やかな香り、サワークリームと合わせればまろやかな味わいと、食べ合わせによって味の変化も愉しめます。

メインの「さくらポークのブレゼ」はストレスの少ない環境で育ち、柔らかな肉質が評判の三重県産「さくらポーク」を使用。複雑な味わいが愉しめる肩ロースを長時間かけて煮込んだ一品で、提供する直前に表面だけを焼くことで表面はかりっと、中はしっとりとした食感に仕上がっています。「マンゴーとバルサミコのソース」は、酸味でお肉の味わいが濃厚に引き立ち、ほんのりマンゴーの余韻。
続いてポレンタとチーズを合わせたソースで。ポレンタとはイタリア北部の伝統料理で、主原料のとうもろこしの香りと、付け合わせの野菜は相性も良いです。

自家製のバケットも美味しく、ミルクパンにはゴボウと玉ねぎのディップ。これだけでちょっとしたランチになるんじゃないかと思うほど、食べ応えもあります。

デザートはアイスクリームとムースの間のような食感のパルフェ。オレンジの風味を効かせたチョコレートでコーティングされ、爽やかな香りとほどよい甘さが重なり、思わず笑顔に。

今回紹介した料理以外にも自家製ハム、こだわりのシーフード、フォアグラなどを使った料理もあり、お子様専用のメニューやフルコースなども対応可能とのこと。記念日などにも良さそうです。

宿泊した際は、地元食材を取り入れた和洋のこだわり朝食ブッフェもあります。三重県産小麦「ニシノカオリ」を使用したワッフルや、市内唯一の養蜂場である川村養蜂場のはちみつ、また三重県産のたまごを使ったオムレツは、チーズやベーコンなどのトッピングを自分で選び、シェフがその場で調理。自分好みのあつあつのオムレツをいただけば、朝から嬉しい気持ちになります。
他にも四日市名物のとんてきや、三重県産の味噌を使用したお味噌汁など、三重を味わえる種類豊富なお料理がそろっています。ついつい食べすぎてしまいそうです。

 

レトロ映えを求めて、四日市一番街商店街へ。

お腹がいっぱいになり、カメラを片手に少しだけ四日市の街を散歩。ホテルから約5分、近鉄四日市駅東側の玄関口に拡がる「一番街商店街」へ。

昭和の雰囲気を残す商店街で見つけた「おもちゃぺんぎん」。懐かしい雰囲気に思わず立ち寄ってしまいました。

写真に収めたくなるレトロなフォントの看板や、まん丸窓の建物を発見。

旅先で見つける日常は、私にとっては非日常で新鮮に映りました。

 

心華やぐアフタヌーンティー。

散策を終えて「パルミエール」の新しくなったティータイムへ。各月のよってテーマが変わるアフタヌーンティーをはじめ、季節替わりのデザートを愉しめます。

4月のテーマは「はちみつと花」。 地元、川村養蜂場のはちみつはトゲがなく、まろやかな味わいなのでスイーツと相性抜群、とパティシエさんが教えてくれました。

プランターに蝶がとまっている様子が表現した「ショートケーキ」、蜂のお腹のラインをモチーフにしたクッキーシュー、てんとうのババロアなど、まるで春のお花畑に来たような世界観。

グラスには人参のムース、にんじんのお花をあしらった豆野菜のキッシュなどの軽食も春模様。

スコーンは、純粋なはちみつの味わいを贅沢に感じられる一品。最後は、はちみつと相性の良いさっぱりとしたオレンジゼリーで完食。

そして紅茶にもこだわりを発見。150年以上の歴史を誇るフランスのティーメゾン「KUSUMI TEA(クスミティー)」。オーガニックでつくられた紅茶で、アフタヌーンティーでは3種の茶葉から自分好みのフレーバーを選べるのも嬉しいです。また、ホテルメイドのスイーツなどもテイクアウトできるので手土産に喜ばれそうです。

 

ゆったりとくつろげる、ゲストラウンジ。

カフェタイムが終わると「パルミエール」は宿泊者専用のゲストラウンジに変身。Wi-Fiや充電用の電源も設置されているため、落ち着いてPC作業もできます。

ドリンクバーのフリードリンクやスナック類は無料(アルコールは有料)。夜のお出かけ前の0次会や読書など、自由時間をゆったりと過ごせます。

心からリフレッシュできるシティーホテル。そこは忙しい日々でも、充実したひと時を過ごせる町のオアシス。そんな感覚になる、新たなホテルステイの体験でした。

 


 

【タイアップ】
都ホテル 四日市
〒510-0075 三重県四日市市安島1-3-38
tel 059-351-4131
fax 059-352-4141

HP:https://www.miyakohotels.ne.jp/yokkaichi/
Instagram:https://www.instagram.com/yokkaichi_miyakohotel/
Facebook:https://www.facebook.com/yokkaichimiyako/

 

暮らしの中の小さなカケラをあつめて。

OTONAMIEで、何度も記事をかかせてもらったけれど、

この度、好きな題材でなんでも書いていいよー。という企画をいただいた。

私は「0を1にする」のがとにかく苦手な人。

それよりも『「1」を2や3にする』方が好き。むしろ得意かも。

絵を描くよりも塗り絵や写真の方が好きだし、自由な題材の作文よりも読書感想文の方が好き。

だからOTONAMIEの記事に関しても、取材に行ってその店や企画、人のことを書くのは好きだけど、自分で好きな題材を決めて書くってできるんだろうか。。誰も私の心の内なんて興味ないんじゃないかと、実はめちゃくちゃ不安です。

申し遅れましたが、OTONAMIE公式記者 ヒロナと言います。

月に1本、このブログのようなエッセイのような連載をさせていただくことになりました。

この連載は三重で生まれ育ち、これからもきっと三重で暮らす(で、あろう)私の暮らしの中で日々思うことや発見などを書いていこうと思います。

わかる人にはわかる、三重の海。

 

さて、今回のテーマは「自己紹介」です!

といっても、私のことをつらつらと書くわけではありません。簡単な自己紹介はプロフィール欄をご覧ください。笑

4月、新生活が始めるこの時期にある「自己紹介」というのも、私の苦手分野。

そもそも、さっきも書いたけど、私のことなんて誰も興味ないでしょ!と思っている。

でも、私はみんなの自己紹介に興味津々だったりする。

だって学生の時って「誰かと一緒にいる」ってとても大切で、誰といるかもステータスになっていたから。

学生時代は「明るい子だなー」とか、「学級委員長タイプね」とか、勝手な私のフィルターと、その子の自己紹介の言葉の中から、「仲良くなれそうかどうか」を敏感に感じ取っていた気がします。

(そもそも学校自体が好きではなかったから、一緒に過ごす友達とのいざこざなんてもっと面倒。と、冷めた考えの子どもでした。)

 

そして大人になってからの自己紹介は「属性」を問われることが多い。

どんな仕事をしているか、結婚しているか。子どもがいるのか、年齢はいくつか。

だいたい、その属性を先に話すと思うのですが、そうするとその「属性」に対して持っている「先入観」や「イメージ」も無意識に一緒にその人に持ってしまう。

例えば「三重県出身です」というと、「初詣はいつも伊勢神宮に行くのですか?」「松阪牛はよく食べますよねー!」とか。

「保育士しています」だと「子どもが好きなんですね」「頑張り屋さんなんですねー」など。

例にもれず、初詣行ますけどね。伊勢神宮へ。

 

そう言われると、私ではなく「何か別のイメージ」の私を作られている気がして、とても嫌だった。

だから自己紹介の時、何かみんなでもっと気軽に話せる入り口のようなものがあればいいのになあ。と思っていた。

何もないと、名前、年齢、職業、など言いがちですけど、趣味とか特技とかじゃなくて、もっとどうでもよくて、誰も傷つかないけど、誰とでも盛り上がるようなお題があればいい。

例えば「おにぎりの具材で好きなもの」とか「最近一番笑ったことは?」とか。

人は自分との「共通点」があると、距離の縮まるスピードが早くなる。共通の友人、共通の出身地、共通の好きなアーティスト。

でも「相違点」が最初に見つかると、なかなか距離を埋めにくい。

だって世の中の対立してる問題って、だいたい「自分と違う何か」を持ってたり、信じてる人のことを攻撃するとこから始まるでしょ。

でも、「共通点」が見つかった後だと、「相違点」に関して受け入れやすくなりませんか?

私とあなたは違う。でも、それがおもしろい。って。

新生活が始まる季節、次に自己紹介という場があったら、そんなお題をだしてみたい。少しその場が和んだり、人と人の距離感が近くなるスピードが早くなったりするといいな。

もっとも、最初からそんな提案をする時点で、「変わり者」と思われるかもしれませんが。笑

 

こんな風に日々の暮らしの中で感じた気持ちのカケラのような事を、つらつらと書いていく予定です。

三重県のことにほぼ触れてないやん!というツッコミが聞こえてきそうですが、三重県に暮らしながら三重県のことを題材に書くほど三重県のことを知らないと思ったので、自分の気になることを発信したり、時には三重の気になることを発信していこうと思います。

電車の中や、仕事の合間、ちょっとした空き時間に気軽にお付き合いくださいね。

よろしくお願いします!

春だけでない!秋や冬にも訪れたい!!国指定の天然記念物『不断桜』~2022.3.27@鈴鹿市子安観音寺~

鈴鹿市白子にある子安観音寺。

子が安ずると書くように、安産・子授け・子育て祈願の有名なお寺です。

こちらに国指定の天然記念物になっている貴重な木があるとのことで、行ってきました。

 

まずは、仁王門をくぐって入りますが、

門には阿形と吽形の立派な仁王様。

 

 

吽形の仁王様(本堂に向かって左) と

阿形の仁王様(本堂に向かって右)

阿形はいのちの始まりを、吽形はいのちの結びを示しているといいいます。

仁王門を通って中に入るというのは、「人生は正にその中にあり、これまでの報恩に感謝する」という思いをもって、くぐる意味があるんですね!

仁王門の向こう側には本堂が見えます。

境内に入って、本堂の前には、

可愛いパネルが出迎えてくれています。

 

また、本堂に向かって右側には立派な三重塔の塔が佇んでいます。

塔の中には大日如来、文殊菩薩、普賢菩薩の知性と感性の仏様が祀られていて、『智慧の塔』とも云われているそうです。

 

一方、本堂の左側の方を見ると、

ありました!!

白子の『不断桜』。

この桜は里桜の一種で、四季を通じて葉や花が絶えず、春・秋・冬と花が咲くそうです!
四季桜と云われる桜は他にもありますが、この種の原木とされていて、大正12年に国の天然記念物に指定されたとのことです。

 

また、本尊の白衣観世音の霊験(神仏が示す不思議な力のこと)により咲くと尊ばれている桜でもあるそうです。

にも、多くの言い伝えがあって、

こちらの縁起(寺院の伝え)には、天平宝字(西暦757年~)年間、雷火のため焼失した伽藍(僧侶が集まり修行する清浄な場所寺院のこと)跡に芽生えた桜と云われていたり、

 

永禄十年(1567)、里村紹巴という連歌師が東国に下ったときの紀行に「白子山観音寺に不断桜とて名木あり」と記されたり、

 

能楽観世流の貞亭三年版にある謡曲「不断桜」はこの桜を謡ったものであったり、

 

とても由緒があって、また、貴重な桜であることが伺えました!!

 

 

こういうことを知って改めて不断桜を眺めてみると、

長きに渡って人々を魅了したすごい桜の力強さを一際感じました!

 

春が花の最盛期とのことですが、春だけでなく秋や冬の時季にも是非とも訪れたい!

 

そんな子安観音寺の『不断桜』は、虫食いの葉の模様が「伊勢型紙」の発祥になったとも云われていて、魅力いっぱいの桜に感動しました!

なお、伊勢型紙は小紋や友禅、浴衣などの文様の型染めに用いられる型紙で、三重県鈴鹿市の伝統工芸で、国の伝統工芸品に指定されています。

また、子安観音寺近くには伊勢型紙や鈴鹿墨が常設展示されている「鈴鹿市伝統産業会館」があり、こちらでは体験や日曜日には職人さんの実演が設けられていて、身近に鈴鹿市の伝統工芸に触れ合うことが出来ます!

「不断桜」と「伊勢型紙」が深く関わりのあることに感動しました!

 

子安観音寺HP

アクセスはこちら

 

鈴鹿市伝統産業会館HP

廃真珠養殖工場に全国から人が集まり、志摩を好きになる。

穏やかな英虞湾を船で移動します。筏の上でチヌを釣る人に会釈して目指す先は….廃真珠工場です。

2022年4月23日(土)志摩市で開催された「真珠工場跡地を再生し、ソーシャルイノベーションラボ(通称: 海ラボ)」を創る取り組みに初参加してきました。

切って、まとめて、片付けて。海ラボでの作業の様子。

海ラボの取り組みに駆けつけた参加者は、過去最多の16人。簡単な自己紹介をすると、伊勢志摩地域の方や名古屋や東京、北海道から参加する猛者も!?

参加者で敷地内清掃班と木片・木屑焼却班に分かれながら、ゴミを片付けたり・燃やしたり・船に積み込んで運んだり、木を切ったり・束ねたり、小屋の塗装を剥がしたり、新しい筏に浮きを設置したり。とても良い汗をかきながら、作業に取り組みます。

いつもなら、ついつい眺めてしまうスマホにあまり触れることなく、時折、穏やかな海や火のゆらめきを眺めていると時間を忘れてしまいます。とても良い気分転換になりました。

地域もバックボーンも異なる参加者と作業をしながら会話をするのも、とても新鮮かつ楽しいです。共通の何かに取り組みながら、何気ない会話って大切ですね。オンライン生活で薄れていたモノを取り戻したような、そんな気がします。

海ラボ Before・After・Future

海ラボは日々、変化しています。参加した1日のみでも朝と夕方で一目瞭然です。さらに数ヶ月前の海ラボの姿を振り返えると、驚きを隠せません。

【Before】2022年4月23日より以前の海ラボの様子①
【After】2022年4月23日 海ラボの様子①
【Before】2022年4月23日より以前の海ラボの様子②
【After】2022年4月23日 海ラボの様子②

そして、海ラボが目指している姿は…

【Future】志摩市、英虞湾、三重県そして日本の新しい未来を創る「ソーシャルイノベーションラボ」イメージ

廃真珠工場が海ラボに生まれ変わる日。Beforeのごく一端に関われた身としても、とても楽しみです。

メッセージ「海ラボ プロジェクトへの想い」

海ラボの活動をもっと詳しく知りたい方は、川野さんのNoteやSNS、2022年5月8日まで挑戦中のクラウドファンディングページをチェックしてみてください。

そこにキレイなトイレがあったなら・・。すごいトイレがありました!トイレで進む地方創生?ソフィール

トイレって大事ですよね?

もっというと「キレイなトイレ」って大事ですよね?いや、何が書きたいのかというと・・。仕事で秘境や田舎の観光地に行くことが多いのですが、心配になるんです。キレイなトイレがあるのかどうか。

暗くて、汚くて、なんか居そうで・・。秘境にあるそんなトイレは、できるなら避けたい。ということで、つい現地入りする前にコンビニを探してしまいます。そんなトレイ事情に「待った!」をかける企業が三重県津市にあります。

決して大きな社屋ではない会社なのですが、なんと日本中にトイレでイノベーションを起こしています。

 

どんなトイレでイノベーション?

うかがったのは、しだれ梅が有名な結城神社の近くにあるアルコ株式会社。まずはトイレの模型を見せていただきました。

「ミニソフィ」というトイレはコンテナ式で移動が可能。そして「ソフィール」という仕組みを取り入れていて、汚水や汚物は微生物が分解し、きれいな水として何度でも再利用できるそうです。

水環境事業部の篠原さん

篠原さん:水道や下水道がないところでも設置できます。あと太陽光パネルで蓄電するので、電源がなくても電気が使えます。

そのように、微生物が分解する「ソフィール」とは、土壌微生物膜合併処理浄化槽で、国土交通大臣認定のシステムなのだそうです。実際にミニソフィを設置しているキャンプ場に行ってみました。

 

トイレなのにインフラがいらない!

津ICから車で走ること約1時間。野を越え山を越えてやってきたのは、津市美杉町にあるキャンプ場「Woods Land Mio」。

秘境ともいえる環境に・・、ありました!キレイなトイレ!です。

しかも広くて、快適な空間。

トイレがキャンプ場のど真ん中に鎮座しているのは、汚水などがでない証拠でもあります。明るく、清潔なので小さな子どもでも安心して使えそうです。また防災の観点からも、水道や電気などのインフラが止まってしまった際にも稼働でき、災害時にも役立ちます。

 

秘境の景勝地でも、みんな安心なトイレ。

続いてソフィールの仕組みを取り入れた環境保全型水洗トイレ「ソフィール」を見に行きました。

まずは近年、ハート型の入り江が人気の南伊勢町の鵜倉園地。こちらも、リアス海岸のくねくねした山道を車で走ると到着です。

映えポイントでもあるハートの入り江に、キレイなトイレ。このような美しい自然がある秘境でも、水道や下水道が要らないのでインフラ整備が不要です。

またバリアフリーなので、車椅子の方でも安心して絶景をたのしむこともできます。

 

富士山にも!全国約200箇所に設置

富士山新御殿場口新5合目の駐車場にも環境保全型水洗トイレ「ソフィール」があります。

ここには登山客が年間1万5千〜6千人、観光客は年間6〜7万人訪れ、キレイなトイレが必要でした。
また富士山は世界文化遺産であり、日本の美しさの象徴でもあります。したがって、富士山の自然を守るためにも、このトイレが採用され、利用者からも好評なのだそうです。

富士山だけでなく、世界遺産・石見銀山や小笠原諸島、また国立公園などにも環境保全型水洗トイレ「ソフィール」の導入は増えていて、今や200箇所以上に。今後のアルコの展望をお聞きしました。

 

トイレでSDGs?

ソフィールで使っているのは土壌微生物。その土がポイントだと東会長はいいます。

東会長

東会長:20年前からソフィールという仕組みはあったんです。東京大学が研究していました。しかし環境保全型水洗トイレに使える微生物が住み着いた土は、日本で3箇所しかなかった。その後も三重大学の微生物の先生と研究を進め、県内でも似た土はあったのですが、完璧ではなかったんです。

そして話題はSDGs6「安全な水とトイレを世界中へ」。いま世界では、3人にひとり、トイレが使えない現実があり、それが原因で清潔な生活環境が作れず、病気になるケースもあります(詳しくはこちら)。アルコは台湾やミャンマーでも開発を進めていますが、日本の土を現地に持ち込むことは法律で禁止。現地で環境保全型水洗トイレに使える土さえ見つかれば、もしくは土に改良を加えられれば、世界を変える可能性もあります。

 

動脈と静脈
いつかは返ってくるもの

最後にトイレの事業を始めた理由をうかがいました。

東会長:事業というのは人間と同じで、動脈と静脈があると思うんです。ビルや道路、町や暮らしを作ることは動脈であり、そこから排出されるものが静脈に流れて戻ってきます。人間に例えるなら、最終的に静脈を流れて自分の心臓に戻るイメージです。SDGsが叫ばれる今、静脈側を考えることも必要だと思います。

動脈側の事業は目に見えやすく恩恵も感じやすい一方、静脈側を見つめる機会は少なく、トイレなどはあって当たり前だと考えがち。山登りが趣味だという篠原さんも、この事業を担当してから意識することがあると話します。

篠原さん:登山に行く前に、キレイなトイレがあるかネットで調べることもありました。しかし利用者にとってキレイなだけでなく、環境側にも負荷を掛けず、なおかつ自然の仕組みを活かして水などを循環させることは、これからの時代に大切なことだと思います。

東会長:トイレの仕組みというのは静脈の事業のなかでも、ほんのわずかな小さなことです。でもそこが変わるだけで、大きな変化が起きる一助となればと。世界を見ることも大事ですが、まずは美しい自然が残る日本で事業を展開していきたいです。

奥深い山のなかで深呼吸をすると心が落ち着き、満ちていく力を感じます。海を染める真っ赤な夕焼けからは感動を、美しい朝日からは新しい希望を感じます。さまざまな癒しを与えてくれる自然は、大切な観光の資源でもあります。そして・・

そこにキレイなトイレがあったなら・・。

美しい自然が多く残る日本の地方は、まだ知られていない観光資源の宝庫です。そんな観光地のトイレを考えることは地方創生の実現において、見落としがちな静脈なのかも知れません。

 


 

▼環境保全型水洗トイレPV(03:44)

 

▼環境保全型水洗トイレ特設サイト

特設サイトはこちら

 

【タイアップ】
アルコ株式会社/ソフィール協会
▼企業ホームページ
https://www.alcoinc.co.jp/
▼ソフィール協会ホームページ
http://sofil-kai.net/
住所 三重県津市藤方2254-1
tel 059-213-8811

「酒粕caféわかえびす」がGW限定オープン。伊賀の城下町をめぐろう!

コロナ時代を迎えて早くも3年目の春。

中止、中止の2年間を経て、今年のGWはwithコロナとして、感染対策を徹底したイベントが復活しつつあります!

いろいろと対策を講じ、密にならないよう工夫した新しい形の伊賀のGWイベントを「日本酒関係」にしぼってご紹介します。

まずはコチラ!

 

「義左衛門」「若戎」などの銘柄で知られる伊賀の酒蔵・若戎酒造の期間限定SHOPが、5月3日、4日の2日間、上野市駅前「新天地商店街」内にオープンします。

 

伊賀鉄道「上野市駅」前にある新天地商店街。個性豊かなお店がずらりと並ぶアーケードです。

 

その名も「酒粕caféわかえびす」

伊賀市上野丸之内「新天地商店街」中ほどにあるレンタルキッチン「だーこキッチン」を借りての営業です。

若戎酒造の酒粕を使った美ドリンクや限定スイーツを販売します(テイクアウトのみ)。

 

酒粕美ドリンクは全4種類/写真提供:若戎酒造

■酒粕toきなこtoMilk/若戎酒造の酒粕を使った特製酒粕かたやきトッピング

■酒粕toいちごtoMilk/ファーマーズキタガワのいちご「よつぼし」を使用

■酒粕toチョコtoMilk/オレオクッキーとマシュマロをトッピング

■酒粕toオレンジtoSODA/蔵元若戎SODA使用。オレンジ風味甘酒ソーダ

左から「きなこ」「いちご」「チョコ」「オレンジソーダ」。写真提供/若戎酒造

 

毎年3月に行っている「若戎酒蔵まつり」の代わりに何かできないか…と、「伊賀toとことこto若戎」~酒粕café&発酵キレイを楽しむまちめぐり~と題したイベントを企画。

「酒粕caféわかえびす」だけでなく、伊賀の城下町の協力店や酒屋をめぐって楽しむ趣向になっているのがポイントです。

※蔵(伊賀市阿保)ではなく、新天地商店街(伊賀市上野丸之内)でのイベントです。3、4日は若戎酒造直営店「蔵元ショップ」はお休みです。

亀山市「瑞宝軒」の龍乃髭ハードバウム「酒粕」を数量限定販売。カット300円、ホール1,500円(いずれも税込)。写真提供/若戎酒造

 

「酒粕caféわかえびす」では、お酒の販売はありませんが、城下町の協力酒屋5店舗でイベント限定の秘蔵酒をそれぞれ販売します。

【イベント限定秘蔵酒リスト】

酒の関所なべ重 限定・純米吟醸 若戎 神の穂 生原酒

伊賀越 銀座店 限定・純米大吟醸 若戎 斗瓶取り 雫酒29BY

ヴァインケラーハシモト限定・純米吟醸 若戎 神の穂 瓶燗火入れ

伊賀酒仙閣(株)菊野商店限定・純米吟醸 若戎 神の穂 原酒 中取り

名酒商・ナガタヤ限定・純米吟醸 若戎 三重山田錦 原酒 零下熟成

これはすべてのお店をめぐってコンプリートしたくなりますね!

 

このほかに、和菓子店、鮮魚店、飲食店など8店舗の協力店で、若戎酒造の酒粕やお酒を使った商品を販売。1カ所に集うのではなく、城下町を「とことこ」歩いていろんなお店をめぐりながら、若戎のお酒や関連商品を楽しむことができるのです。

しかも…協力店で対象商品を購入するともらえる「特典チケット」を3枚集めて「酒粕caféわかえびす」へ持って行くと粗品がもらえるそうですよ!

協力店詳細については、若戎酒造さんのSNS投稿をチェックしてくださいinstagram@wakaebis

 

さらに、日本酒好きさんに朗報!

5月3日(祝)は、同じく新天地商店街にあるONOにて「GWの日本酒バル」を開催。若戎酒造呑み比べセット(イベント限定秘蔵酒+シン・真秀+酒アテ)をはじめ、全国各地から厳選した銘酒が立ち飲みできます(※混み合う場合は入場制限を行う場合もあります)

ONO外観。店内はスタンディング。外席もあります。店前では「SIDEKICK」の燻製も販売。

「日本酒バル」詳細についてはコチラをチェック▶instagram@ono_0595_51_7955

 

さらにさらに、新天地商店街から徒歩10分程度のところにある「菊野商店」では、5月3日、4日の2日間限定「GW特別有料試飲会」を開催(要予約)。60分の入替制で、若戎酒造のお酒をはじめ、伊賀酒約20種類が楽しめるそうです!

菊野商店ホームページ▶https://www.kikuno-co-ltd.jp/

 

伊賀鉄道に乗って「上野市駅」で下車したら、思い思いに城下町をめぐって、食べたり、飲んだり、お買い物したり。

今年のGWは、ゆったり、のんびり少人数で楽しむ伊賀の酒旅はいかがでしょうか。

伊賀鉄道「上野市駅」の駅舎は大正6年に建てられた木造建築で、天井の高いマンサード屋根が特徴です。

 

上野市駅前広場に佇む俳聖・芭蕉翁像。横断歩道を渡るとすぐ「新天地商店街」です。

 

 

【おまけ】上野市駅前撮影ポイント

正式名称は「上野市駅」ですが、2019年より愛称の「忍者市駅」を併記。正式名称より愛称のほうが大きく表示されている…。
マンホールマニアの方必見、ポケモンコラボのマンホール。上野市駅前にあります。
ちなみにこちらは普通の伊賀のマンホール。これはこれで可愛い…。
伊賀鉄道「忍者列車」のデザインをしてくださった漫画家・松本零士氏先生とのご縁で、駅前には「鉄郎・メーテルブロンズ像」があります。現在はマスクバージョン。

伊勢志摩でロケの大半が行われた 井浦新×成田凌共演『ニワトリ☆フェニックス』

井浦新と成田凌が出演する、かなた狼監督映画『ニワトリ★スター』から4年がたった今、主要キャストが続投され『ニワトリ☆フェニックス』として制作された。伊勢志摩でのロケが大半ということもあり、この映画を三重県民的にもチェックしておきたい!



『ニワトリ★スター』は2018年に公開された映画。そこから2年後の2020年5月に、かなた監督、井浦さん、成田さんの発案でリモート作品「ありがとう」が発表された。新型コロナウイルス感染拡大し、初の緊急事態宣言が発令されている中の出来事だった。すでに完結していた物語からはみ出し、主人公である草太と楽人(井浦新)と楽人(成田凌)として自由に楽しむ二人の様子を見られる作品。それから2年、『ニワトリ★スター』の続編ではなく、新たに生まれ変わった、前代未聞の再構成映画として『ニワトリ☆フェニックス』が全国公開されます。

井浦新さん、成田凌さんを始め主要キャストももちろん再集結。紗羅マリーさん、LiLiCo さん、津田寛治さん、阿部亮平さん、奥田瑛二さん。菊熊政トリオのシャックさん、マグナム弾吉さん、佐藤太一郎さんなどなど、スターの登場人物たち。ジョーブログさんや火野正平さんなど、新たなキャストたちによって、一体どんなストーリーになっていくのか!

『ニワトリ☆フェニックス』あらすじ

幼なじみの草太(井浦新)と楽人(成田凌)は、いるはずもない火の鳥を探す旅に出た。
大人になり、それぞれの人生に漂う暗い影。
何かから “少しだけ逃げたかった”束の間の逃避行。
そして物語りと並行する謎の花嫁(紗羅マリー)の存在。
裏社会の追手、寂れた妖怪スナック。 SM城の一味や、農業ラッパー、自転車旅の青年、悟りを説く僧侶、誰もいない映画館の館長などなど。
あてもなき珍道中で草太と楽人が出逢う様々な登場人物。
旅に散りばめられた人生のヒントや彩り。果たして主人公達が探す火の鳥とは??

笑って、泣いて、また笑う。
”ロマンチックな凸凹ロードムービー”。

『ニワトリ★スター』をご覧になった人ならば、楽人が最後ああなってしまったことを心のどこかでくすぶっていることでしょうが、再構成ということもあり、もしかしたらもしかしたらなのか…!?

フェニックス、不死鳥、一体どうなってしまうのか。伊勢志摩で撮影された”いるはずのない火の鳥を探す楽人と草太の2人の旅物語”三重県民として、めっちゃ気になるやつー。

そして、伊勢志摩でのロケということもあり「あ、あれあそこやん!」みたいな場所を探し当てる三重県民に与えられた特権的な楽しみも…!?

https://niwatoriphoenix.com/

インスパイアソング

そんな『ニワトリ☆フェニックス』にインスパイアされ、玉城のアカトキのオーナー純れのんさんより、楽曲「universe」が2022年4月20日(水)に各配信サイトにてrelease!映画を見た後ならばより響く曲になってしまう…

https://lit.link/junlenon

https://spinnup.link/518177-universe

以下純れのんさんよりコメントを頂きました。

ニワトリフェニックスという物語の中に何度も頭の中で旅をしてこの歌を書き下ろしました

ボクがニワトリフェニックスという映画の中に感じ取った
生と命

この映画を通して生きることの意味や理由を知れたこと
大切にする必要のある愛を理解できたことを
少しでも多くの人に伝えたい

この映画の中にある愛と感謝が皆んなに伝わるきっかけになる”モノ”にuniverseはなりたいです

いつかのバス停

はがれかかっているもの。
醸しているもの。

そういうものに反応してしまいます。
そこに、ちょっとした「ぐっ」とくるものがあればなおさら。

そんな出会いはここでした。
大台町大杉谷地区。
宮川の源流が流れる山奥にありました。

 

宮川中学校スクールバス曽根停留所

錆びの加減、ターコイズブルーのトタン。
ビールケースのイエロー。
なつかしい事務椅子も馴染んでいます。

ちょっとアンバランスなカクカクしたフォント。
だれかのバス停。

すぐよこには、切り立つ山々と宮川の風景。
自然のなか、静かな時。

 

三重交通 安濃岡南バスのりば

背景に田んぼと空が広がる。
家の近所のバス停です。

子どもたちは高校生になるとバス停まで自転車でいき、それぞれ電車などで学校に通います。そんな日常。

 

津市コミュニティバス老ヶ野

大杉谷や安濃のバス停を見つけたときから、車を運転しているとローカルなバス停が気になってしまうのでした。

ここは美杉町。
小さな茶畑とカーブミラー、飛び出し坊やの具合になんだか落ち着きます。

こちらも山々の風景がきれいなところです。

 

鳥羽市コミュニティバス石鏡港

写真奥にはワカメが干してあります。
生ワカメの口開け(解禁日)に取材でいきました。

カラフルな港。

カラフルな地蔵。

背負われているカゴもカラフル。

 

津市コミュニティバス上村橋

小雨が降るなか美杉を車で移動中。
アイアンブルーとベビーピンクの配色。

だれかの小さな愛。

醸している系のバス停によく登場する酒のケース。
これは傘立てだろうか。

 

三重交通 中之郷バスのりば

飯高の森を取材したあと、なんとも春なバス停を発見。

見上げればさくら。

飯高のかっこいい山々。

 

三重交通 西団地バスのりば

買い物の帰り道、住宅街で見つけたバス停。

だれかの小さな愛。

バス停で感じるノスタルジックな時間。

つづく・・。

 

多様な人材が集うコ・クリエーションの場「ミエラボ」に高校生が訪問!

土曜日の昼下がり、とある建物に入った高校生たちは口を揃えて「おおぉー」と声を響かせました。

ガラス張りでとても開放感のある空間には、研究室やオフィス、打ち合わせや寛ぎスペースなどなど。棚には、普段よく目にしているお馴染みな商品から、色鮮やかな製品が展示されています。

ここは三重県松阪市大口町にある「ミエラボ」。多様な人材が集うコ・クリエーションの場として、保冷剤や作業用手袋の製造を営む三重化学工業株式会社(以下、三重化学工業)が新たに立ち上げた部門、それが「ミエラボ」です。

今回、「ミエラボ」を訪れたのは宇治山田商業高校の高校生たち。ビジネスプランコンテストで三重化学工業とのコラボをきっかけに、2022年2月に完成した「ミエラボ」を初訪問することに。本記事では、そんな高校生たちのミエラボ訪問の様子をご紹介します。

こんなところで働いてみたい。ミエラボを見学。

実験室を覗く高校生たちと、引率の黄山さん。

三重化学工業の水谷さんにご案内をいただき、ミエラボ内をまずは見学。

ー水谷さん「ここは、実験室です。例えば打ち合わせの際にちょっとサンプルを作れる、そんな空間になっています。」

ー水谷さん「ここが、事務所になります。モニターに映っているのは製造現場です。」

保冷剤や作業用手袋などの製造現場をリアルタイムで映るモニターにはマイクも内蔵されていて、いつでも会話ができます。

建物内の寛ぎスペース。
寛いでみる高校生たち。

そして、靴を脱いでくつろげるスペースも完備されています。

「うわぁ、おしゃれ!」、「すごすぎる。」と高校生たち。普段、なかなか訪れることのない企業訪問、しかもミエラボという新しい取り組みの場に目を輝かせました。

三重化学工業の商品も展示されています。

限られた時間でやり抜く力。ビジネスプランを振り返る。

高校生たちは三重化学工業と連携して、高校生や、デスク作業が多い大学生や社会人に対して、目や手足のケアなどの用途で使える保冷剤を開発するビジネスプラン「パズルジェル~温めることもできるカスタム保冷剤~」をまとめました。

ミエラボのミーティングデスクに専務取締役の山川輝さん(以下、山川さん)も合流して、ビジネスプランの振り返りと感想を共有し合いました。

三重化学工業で製造されている保冷剤は、いろんな種類があります。

ー高校生「経験が大切だと感じました。今回、実際に保冷剤を作らせてもらった経験があったからこそ、ビジネスプラン発表会で受け答えができて。実体験はすごい根拠になり、説得力のあることを学びました。」

ー山川さん「実際に形に出来たのは良かったよね。空想上で終わってしまうとそれこそ、寂しい。形まで持っていけただけでも、とても良かったと思います。」

限られた時間の中でやり抜いたこと。最近、山川さんは従業員に「GRIT(グリット)やり抜く力 」の話をされるそうです。

普段仕事をされる中で、自分の中で絶対にやり抜くという気持ちがあれば、技術は後からついてくるかもしれません。ただ、それはとても難しいことで、誰もができることではないと山川さんは話します。

自宅の冷凍庫におそらく入っている「スノーパック」は、三重化学工業の商品。

ー高校生「一番びっくりしたのは、知らないだけで身近にはすごい場所がいっぱいあるなっていうことです。目に見えない高い技術力を持っていたり、企業名を知らなくても商品名は知っていたり。教えていただいて、すごく勉強になりました。」

ー山川さん「今回の経験で皆さんの同年代、もっと言えば社会人でも知らないようなことが頭にいっぱい入っていると思います。それを、今度は自分の言葉でアウトプット+実行して、自分のものにする。そこまで、落とし込んでいけると良いと思います。」

ビジネスプランプランの取り組みでの学びや経験は、漠然と思い描いていた将来を描けるようになったと話す高校生も。山川さんや水谷さんも、色んな気付きや刺激をもらったと話しながら、終始、和やかな雰囲気がミエラボ内に広がっていました。

カードゲームで楽しく。アイデアや働く信念を見える化。

ブレストカード(面白法人カヤック製)

ビジネスプランの振り返りを終えた後、せっかくなのでこれをやりましょう、と水谷さんが取り出したのは・・・「ブレストカード」

「ブレストカード」は、ビジネスや様々なシーンでの発想力を鍛えられて、チームワークの向上や頭の体操にもなるカードゲームです。

水谷さんからルール説明。

ざっくりとしたルールは、お題を決めた上で、1人2枚ずつを引いたカードの絵柄にあったアイデアを話します。そして、良いと思うアイデアにチップをかけて、チップを取り合うもの。

そびえ立つ壁と手紙のカードを眺めて、一考中。
手矢印のカードでアイデアを話す様子。アイデアにのっかる二人。

「むずかしー」と頭をひねりながら、アイデアを出し合う高校生たち。おおぉとうなるアイデアが飛び出たり、それってどういうこと!?と突っ込みを受けるアイデアが出たりと、白熱したアイデア発表合戦が繰り広げられました。

わがままカード(株式会社サイボウズ製)

続いて、付添いの株式会社Dream3.0の黄山さんが取り出したのは「わがままカード」

働くことに対して、自分が何を重視するかを語り合うゲームです。手持ちのカードは5枚で、カードを1枚引くごとに自分が重視するカードを残し、そうでないものを捨てます。最終的に残ったカードで、自分が最も重視する働く価値が見える化されます。

先ほどのブレストカード同様に、うーんと頭をひねりながらカードを取捨選択する高校生たち。

手札から除外したカードは、その理由を説明することで、共感や自分とは違う価値観を知るきっかけに。最後はそれぞれ残したカード5枚を発表!

競争、合理性、完璧、人、影響力、創造性、協調などなど。働く上で大切にしている価値観も、5年後、10年後には変わっているかもしれません。高校生目線、社会人目線でそんな話も語り合いながら、価値観を楽しく共有し合いました。

学びや経験を得て、それぞれのターニングポイントへ。

●ミエラボ訪問後の高校生の感想抜粋

  • 「人それぞれ言葉の捉え方が違って 納得することだったり、驚くようなことがありました。人と話し合うことで、新たな考えが生まれるとはこのような事なのだと感じました。 」
  • 「ミエラボがとても綺麗な場所で驚きました。1つの建物に様々な空間があって、仕切りがなく、アットホームな感じでとても良かったです。」
  • 「1番印象に残ったのは、三重化学工業株式会社の仲の良さです。上下関係の使い分けが凄く上手くて、本音を先輩に言えるからこそ、あんなに良い商品を作れるんだなと感じました。」
  • 「(わがままカードに関して)私は全体的に内心が安心するような価値観を残していたので、将来仕事に就く時にこの価値観を重視するんだなと思いました。けれど、これは今の価値観なので、仕事に就いて色んな経験をしたら価値観も変わっていって、今とどのくらい変わったのかが気になりました。」

参加した高校生たちは新年度から3年生となります。就職や進学、それぞれが自分の道を選択する年。今回のビジネスプランでの取り組みやミエラボへの訪問で得た学びや経験が未来へのステップに繋がっていく、そんな印象を受けました。

人と人の繋がりが広がったり、新しいアイデアが生まれたり…成長した高校生たちがミエラボを再訪した時、想像もしていなかった化学反応が起こるかもしれません。

全国1億2000万人の煮魚ファンへ贈る!漁村のローカル食堂・西村食堂

石鏡はなんだか離島と町並みが似ている

ワカメの口開け(漁期の開始日)に別件の取材で鳥羽市石鏡に行きました。
2月8日、気温はまだ低く朝8時に堤防から海女さんの漁を見学と撮影。
丘ではダウンを着込んでも震えるような寒さ。
そんななか、海に潜りワカメを刈り取る海女さん。

天日で干す乾燥ワカメ

こうやって獲れたワカメが日本の日々の食卓を支えています。
本当に感謝の気持ちが溢れます。
漁の時間は獲りすぎないように、1時間10分と決められているそうです。

取材をしながらワカメ干しのお手伝い。
途中、手作りのお餅を珈琲をいただきました。
(インターン生の若者はお餅3つを食す、若い!)

写真左手に西村食堂

取材も終わり、昼食へ。
石鏡の港の前にあるローカル食堂・西村食堂へ。

チェリオの自販機は100円〜

さて、お待たせいたしました!
全国1億2000万人の煮魚ファンの皆様!
その一人でもある私は、迷わず煮魚定食を注文。

そわそわと待つなか、同行していたインターン生が注文した刺身定食が到着。

ボリューム!
ドーンとお刺身だけではない!
焼き魚や魚フライも!

「どれだけ食べても刺身がなくならないっす!」
とインターン生。
そんな訳はないのですが、それくらいボリューム感があるそうです。

さて、お待ちかねの煮魚定食です!

ボボボー!
ボリュームがすごい!
鳥の丸焼き、半分くらいはありそうです。
41年生きてきてこのボリューム感の煮魚は初めてです。
そして魚フライ付き、だけではくお刺身も付いています!

この日の煮魚はブリとカンパチ。
いただきます!

むぅー!
おいししいです!
カマ的な部位は食感もよいです!
部位によって味わいが違うので食べがいがあります。

骨にしゃぶり付きながら食べ進めます。
これは・・「どんだけ食べても煮魚がなくならないっす!」
というくらいのボリューム。

左手で魚の骨を押さえて食べ急ぎました。
帰りの車のハンドルは若干、煮魚のニオイでした。

かわいらしい装いのお地蔵さん

町内放送で朝は鳥羽一郎さん(兄)、お昼には山川豊さん(弟)の歌が流れる石鏡町を後にして志摩方面に向かう道すがら・・相差方面にリアス海岸の絶景。

「This is the 地球だなー!」と、いつも感動するのでした。

 


 

おまけ動画

 


 

西村食堂
鳥羽市石鏡町336-1
tel 0599-32-5578

 

ビジネスプラン入賞の高校生チームが企業訪問。経営者や社員からビジネスや人生観を学ぶ。

「子育て応援と、子どもたちのアイデアを生かせる社会をつくる!」

歯磨き体験ができるイベント企画や、歯の矯正費用の後払いサービスなどにより、子どもたちがたくさん笑える社会をつくります。

何だかとても気になるタイトルとサービス内容です。実はこちら、2022年2月20日に開催された三重県高校生ビジネスプランコンテストで発表されたビジネスプランのひとつ。

未来の起業家になるかもしれない高校生たちの取り組みって気になりませんか?高校生たちがどんな取り組みをしているのか、ぜひ本記事で覗いてみてください。

三重県高校生ビジネスプランコンテスト2022について

「マナビバミエ若き起業家育成事業」は、将来、起業したり、就職先で新規事業を提案する力を育むことを目的とした、三重県の事業です。

2021年6月より三重県の応募によって募った高校生33人、12チームが起業家や経営者と話し合いながら、ビジネスプラン作成に取り組んできました。

そして、高校生たちが練り上げてきたビジネスプランの最終発表の場として、2022年2月20日に三重県高校生ビジネスプランコンテストを開催。

厳正なる審査の結果、【まだ着れる制服は再利用しよう!「Revive wear (制服リサイクル事業)」】が最優秀賞に、【子育て応援と、子どもたちのアイデアを生かせる社会をつくる!「フューズ」】が優秀賞に輝きました。

高校生たちの真剣な眼差しに応える三重県の企業人。ビジネスの心得が満載な特別な2時間。

三重県高校生ビジネスプランコンテストを終えて約3週間が経った頃。優秀賞に輝いた【子育て応援と、子どもたちのアイデアを生かせる社会をつくる!「フューズ」】チームの高校生たちは、三重県を代表する企業「辻製油株式会社(以下、辻製油)」を訪れていました。

辻製油のテーマは「きれいと健康、そしておいしさ。」

辻製油株式会社 会議室にて。

高校生たちを温かく迎えいれたのは、辻製油 辻会長、経営企画本部 総務部の瀧澤さん、アグリ事業本部 営業部の浅沼さん。高校生は現地訪問3名、オンラインで1名の計4名が参加しました。

ビジネスプランを実現するための心構えや姿勢などを学ぶ貴重な機会に、高校生たちは少し緊張しながらも表情は真剣そのもの。

まずは双方で挨拶を交わした後、15分の会社紹介映像で辻製油について学びます。

辻製油では、天然素材からコアテクノロジー「搾油・抽出・酵素技術」によって

  • とうもろこしから、コーン油やセラミド
  • 菜の花から、なたね油
  • 大豆から、レシチン
  • 魚のウロコから、コラーゲン

を開発。製油事業・機能性事業・アグリ事業の大きく3つの事業を中心に、多様なニーズに応える高品質な製品を安定供給されています。また、最先端テクノロジーを取り入れたミニトマト栽培やバイオマス熱利用といった、農業や環境分野などで社会課題にも取り組まれています。

人マネをせずチャレンジ!副産物からオンリーワン製品 誕生秘話。

こちらが、辻製油の辻会長

ー高校生「レシチンのことをあまり聞いたことがないので、どんなものかお聞きしたいです。」

普段、日常生活をしていて聞きなれないレシチン。質疑応答タイムで、高校生から辻会長に質問が飛びました。

ー辻会長「レシチン知らなかった?レシチンをあなた達はたくさん食べていますよ。チョコレートって好き?チョコレートには必ずレシチンが入っています。」

レシチンがなかったら、チョコレートは作れないというお話に驚く高校生たち。ペンを握りしめてしっかりメモをとります。レシチンとは、ものすごく簡単な言葉で表すと、水と油を混ぜる役割を持つもの。食品では「乳化剤」、洗剤や化粧品においては「界面活性剤」と呼ばれています。

ー辻会長「僕もね、ひとつの経営理念があるんです。人マネをしない。誰もやらないことにチャレンジしたい。」

辻製油株式会社が大豆レシチンの研究開発を開始したのは、今から約53年前に遡ります。油を搾る過程によって得た副産物「レシチン」。手間暇がかかる上に臭いもあり、誰も見向きもしなかったそうです。そんな中で、辻会長はレシチンの可能性に注目しました。

そして、約3年の月日をかけて最初の「高純度レシチン」が完成します。「高純度レシチン」は、天然の乳化剤として注目を集め、化粧品メーカーをはじめ全国各社から注文が殺到。今では工業用品から医薬品まで、幅広く使われるようになりました。また、研究開発によって有効成分だけを取り出す技術を確立。どんどんと新しい機能が見つかっています。

ー辻会長「ここまでくるのに、約50年かかってるんですよ。僕は発想しただけで、社員がコツコツコツコツと研究開発を進めてくれています。」

商品パッケージを包むのは、近所のおばあちゃん。

オンライン参加の高校生からの商品パッケージについての質問!

身近なところに仕事があること。当たり前のようで、実はとても幸せなことなのかもしれません。

ー 浅沼さん「(辻さん家の新感覚調味料の)商品パッケージを作ってくれているのは、会社近所の72歳のおばあちゃんなんですよ。」

商品在庫が少なくなってきたら、おばあちゃんに連絡。すると、「わかりました。」と商品パッケージを作りにきていただけるそうです。

近所のおばあちゃんに仕事をお願いできることは、ひとつの地域貢献だと思います、と浅沼さんは話します。

辻さん家のかおる柚子
お土産用には、和紙で包まれたパッケージが人気。
汁ものなどにサッとかければ、フワッと柚子の香りが広がります。

辻さん家の新感覚調味料シリーズをお店で見かけた時、商品を包んでくれている72歳のおばあちゃんの姿が浮かんできそうです。

高校生のビジネスプランに、エールを贈る。

高校生たちが考えたビジネスプラン【子育て応援と、子どもたちのアイデアを生かせる社会をつくる!「フューズ」】では、「子どもの声を主張できる平等な社会」をビジョンに掲げています。

高校生たちは、日常生活の中で困ること、不便なことをチームメンバーで挙げて、いくつか候補のある中で歯磨き粉に着目。最初は容器の形を改善するところから始まり、歯磨き粉に関する調査も実施してきました。小さなお子様を持つ家族から「子どもが歯磨きをしてくれない。」という生の声を拾い、どうしたら子どもに歯磨きを楽しんでもらえるか?というテーマにたどり着きました。

また、「歯の矯正」にも着目。金銭面などで、子どもが歯の矯正ができない問題に対して、後払いシステムのプランを考えたり、消費者へのインタビューを元にした企画提案や、オリジナルの歯磨き粉の製造委託などを、ビジネスプランに落とし込んでいます。

自分たちのビジネスプランを理路整然かつ端的に説明をする高校生に、素晴らしいと辻会長が一言。

ー辻会長「人生なんて一瞬。その時にちゃんとやっておかないといけない。歯磨きもそう。虫歯になって歯が抜けてしまったら、もう生えてきません。これは大人になって分かることです。結局、人間は積み上げ。大人になってから後悔しないようにどうしたらいいかって言うのを、これからも子どもたちに教えていくのも大切かなって、今の意見聞いて思いました。」

約1時間30分、ビジネスや人生観、素朴な疑問まで、他にも記事では語り尽くせないほど、辻製油株式会社のお三方に何でもお応えいただきました。

ー高校生たち「本当に貴重がお話をありがとうございました!」

人と人で繋がるご縁。未来の令和に向けて。

再生エネルギーを活用してトマトを栽培するハウスを見学。
うれし野アグリとうれし野ラボ工場内も見学。

会議室での交流後は、瀧澤さんと浅沼さんに工場をご案内いただきました。

うれしのアグリのトマトハウス、うれし野ラボの工場を見学します。原料庫やわさびオイルを充填する作業、黒にんにくドレッシングの調理作業など、商品製造の一部の工程をご案内いただきました。

初めて見る商品製造の現場に、白衣を身にまとった高校生たちは興味津々。会議室でも工場内でも、目を輝かせながらしっかりメモをとっていました。

●訪問後の高校生の感想抜粋

  • 「辻製油さんの企業理念である「人真似はしない」というのが、新しい事業を生み出していってるんだなと思いました。」
  • 「質問させていただいた時、いっぱい「縁」という言葉が出てきたので、いつも両親から言われていたけど、やっぱり人との繋がりは社会でもすっごく大切なものになるんだなと改めて思いました。」
  • 「話を聞いていくと、いろんな商品は人とのつながりで生まれてるというようなことを言っていて、人とのつながりはビジネスにおいて必要不可欠なんだなと思いました。」
  • 「私が1番印象に残った言葉が「本気度があるかないかで決まる」です。これは何に対しても言えることだと思います。私も本当に叶えたい夢は何なのか、その夢が見つかって、それは本気でやりたいことなのか、それをきちんと考えて将来を決めようと思いました!」

ビジネスプランを考えて、コンテストで優秀賞を受賞し、そして辻製油さんを訪問することになったのもご縁です。

辻会長の経営者としての考え方や人生観、瀧澤さんや浅沼さんのお仕事に取り組む生の声をお伺いしたことは、高校生たちはとても刺激的だったことは間違いありません。

5年、10年、20年後・・・成長した高校生たちが活躍する未来。想像すると、何だかとてもワクワクしてきます。

「梅」と「牛」、思ひのままに『菅原神社』を巡ってみた。~2022.3.13~

三重県鈴鹿市国分町にある菅原神社。

菅原とは・・・平安時代の学者・政治家、菅原道真のことで、

菅原神社は、菅原道真公(以降、道真公と称します)をお祀りしている神社です。

 

福岡の太宰府天満宮や京都の北野天満宮など、天満宮と呼ばれる神社はすべて道真公を祭神としていて、こちらの神社は、天満宮とは書かれていませんが、天満天神宮と書かれています!!

「天満天神」とは道真公の没後に贈られた神名であって、

天満天神宮や天満宮と名が付く神社はすべて、道真公が祭神ということなんですね!!

正面の鳥居前には梅の木が迎えてくれます。

 

 

鳥居をくぐると参道はこんな感じです。

本殿に向かって緑の参道がまっすぐ続きますが、

 

左側には・・・・

右側にも・・・・

梅林が!

 

梅に囲まれています!!

道真公に縁のある神社には、必ずといって梅があるのですが、その理由は道真公が詠んだ歌には梅の花を詠んだものが多く、こよなく梅を愛していたからだそうです。

 

梅苑の様子は後述しますが、参道をさらに進むと階段があって、

狛犬ではなく、狛牛が迎えてくれます!!

 

そして、正面には本殿。

 

また、本殿の近くに

諸病平癒の神使の撫牛さま。

 

狛牛に撫牛と、道真公は梅だけでなく「牛」とも関わりが深くて、天満天神さま(道真公)の使いとされていているそうです。

その諸説は色々とあるとのことで、

道真公が丑年丑の刻に生まれたとか、

道真公が京都から大宰府に左遷された時に刺客に襲われた際に突然に現れた白牛のおかげで助かったとか。

 

そしてまた、菅原氏は代々続く学問の家系で、道真公は優れた学者であったことから、学問の神様として信仰されてます。

 

絵馬掛けには、多くの合格祈願があって、

「合格の道“満天道”」という道もありました!!

受験や受検する人は是非とも通りたいですね!!

合格の道を抜けて行くと、再び参道のところに降りてきて・・・

今度は「連理の賢木“縁結びのご神木”」があって、ご縁にも恵まれそうで、見どころいっぱいです!!

 

さてさて、見どころと言えば、

冒頭あたりで触れさせていただいた『梅』についてですが、

本堂近く、先ほどの絵馬掛けがあるところの側には、

『飛梅』なる梅の木がありました!

道真公が大宰府に左遷される前に詠んだ歌に、京の自宅の梅の木が応えたのか、大宰府に到着した日に、梅の木が一夜にして飛んで来たという飛梅伝説。

この菅原神社にもありました!!

この梅の木も飛んで来たのかな?と思うと、ワクワクしてしまいますね!

 

そしてまた、この近くには、こんな梅の木が!!

同じ梅の木から、白梅と紅梅が咲いていました!!

『思ひの麻々』というそうです!
なるほど!!

紅く咲こうか、白く咲こうかと、思いのままに咲いているではありませぬか!!

ワクワクしてしまいます!!

 

お詣りをしたあとは、ゆっくりと梅林と梅苑を堪能。

訪れた日はちょうど見頃を迎えていて、こんな様子でした。

 

梅林は、白、紅、ピンクの枝垂れ梅が咲き誇っていました。

梅林を見渡せる休憩所では、すごい高級そうなカメラを持っていらっしゃる紳士がいらっしゃって、お声かけすると、

鳥を撮っていると、時折、梅の密を吸いに飛んできた野鳥(メジロ)にシャッターを切っていらっしゃいました。

 

また、梅苑は、ピンクと紅梅の枝垂れ桜を鑑賞できる小径があって、散策しながら鑑賞できるようになっていました。

こんなに素晴らしい梅苑があるとは感動で、行き届いた手入れに頭が下がります!!

 

なお、梅苑の美化協力金をお願いしているとのことで、訪れた際には是非とも協力したいものですね!

 

思ひのままに歩てみた菅原神社、見どころいっぱいで素敵なところでした!

 

 

菅原神社

〒513-0013 三重県鈴鹿市国分町811

https://www.google.co.jp/maps/place/菅原神社/

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/飛梅

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/メジロ

 

 

 

 

全ページ袋とじの本「Inside Out」。最後に顔が見える不思議なアートブック。

坊主頭にヒゲづら。
オーバーサイズのシャツとパンツ。
金のネックレス。

こわそう、と思う。これは日本だけでなく世界の多くで共通の認識なのだそう。何十年か前に、体格の良い日本代表の高校球児たちが坊主頭に学ランで米国に遠征したとき、現地の人が怖がったという笑い話もある。

恐怖や危険を感じる先入観は、ときに身を守るために必要だと思う。しかし見た目による先入観にとらわれ過ぎることは、人の内面を知る際にじゃまになることもある。言葉では言い表しにくいそんなニュアンスを、爽快に表現したアートブックをご紹介します。

 

Inside Out

この本には30の国と地域から59人が掲載されている。

全ページ袋とじの仕様になっていて、折り目を切り開くまで掲載されている人の顔は見えない。

登場するすべての人に同じ質問を投げかけていて、それぞれの思い出や考え、想いなどが綴られている。
それらを読み切ったところで、折り目を開き顔を確認する。
はじめに想いに出会う、というコンセプトの本。

質問は
1 今まで一番辛かったことは?
2 どうやってそれを乗り越えましたか?
3 今一番欲しいものは?
4 それはなぜですか?
5 最近一番感情が動いた出来事は何?
6 あなたにとって何が幸せですか?
7 明日の予定は?
8 10年後、どこでなにをしていますか?
9 今の日時を教えてください。
10 これを読んでいる人に何か一言お願いします。
という項目。
本の最後には自分で書き込む袋とじページが用意されている。

いくつかのページの質問と回答を読み、実際に折り目を開いて顔写真を見た。

年配の人と思って開いたら意外と若かったり、その逆だったり。
質問の答えがネガティブなのでどんな人かと折り目を開けば、明るく元気そうな人もいた。

inside outを制作したのは三重県出身在住の葛西博実さん。
中学校の美術科教員、グラフィックデザイナーなどの仕事をしている。
本についてうかがうと「そもそも私自身、見た目に自信がないです」とはにかみながら話す。

この本に登場する国内外の人々は、葛西さんがデンマークに留学していた時に出会ったり、その友人に紹介してもらった人も多い。
そして葛西さんは留学先で感じたことがあったという。

葛西さん:どこの国の人だから友だちになるとか、外国人を紹介して、といわれたときに違和感を覚えました。そういうハードルはいったんフラットにして、気持ち良くお話ができればいいのにと思っていました。

海外ではアジア人への偏見も感じつつ、多国籍の環境で暮らしていると思うことがあった。

葛西さん:国や人種が違っても、好きなこと、興味のあることはあまり変わらないんだなと。人間、そんなに違わないものだと思いました。

本を半分ほど読み進めた当たりで、それぞれの答えが似ていることに私も気がついた。特に最初「今までで一番辛かったことは?」という質問に対して、大切な人との別れ、勉強や仕事での失敗などを挙げる人が多かった。そして「それをどう乗り越えたのか?」という質問にも、家族の励ましや時間の経過などの答えが多かった。人間、そんなに違わない。

本を読み終えるころ、全59名の人生の一部垣間見ていると、なぜだか少し元気が出てきた。
いわゆるメディアに掲載されている何か特別なことをやり遂げた人のインタビューでもなければ、歴史上の偉人の話でもない。語弊を恐れずに書くと世界の各地で、普通の暮らしを営む人たち。

葛西さん:誰だって苦しいことを乗り越えてきて、それが考えや哲学になっています。その言葉が人を感動させる。読んだ人に前向きな気持ちになって欲しくて、最後に自分のためのページをつくったんです。

60人目のページに、自分で自分をインタビューしてみる。
はずかしくて、ここには書けないが・・、えぇ。
人間、そんなに変わらないものです。

 


 

※本は一冊ずつ作者による手作りです。

詳しくはお問い合わせください。

 

地元食材にシェフが魔法をかける。物語を紡ぐ場所。ギャラリー&オステリア 絲とmichi

 津市にあったオステリア・ミチが伊賀市に移転、ギャラリー&オステリア、『絲とmichi』として、2021年にオープンしました。築60年の一軒家をみずからリノベーションしたお店は、元の家のよさを生かした素敵なつくりでした。しあわせな家の記憶のおしゃべりが、どこからか聞こえてきそうな暖かい雰囲気です。住宅街にこっそり現れる、おとなの童話のおうちみたい。

 

<11月のある日のメニュー>

soup ふき

物語のイントロダクションのようなワクワクするスープ。

里芋とゴルゴンゾーラ

デザートと見まごうようなタルトの上に里芋とゴルゴンゾーラという初めての組み合わせ。

zuiun椎茸の包み

地元伊賀市の瑞雲ファームの椎茸を使った一品。そば粉のクレープに包まれた肉厚でしっかりとした椎茸に柚子の香りがほんのり。

蛸の煮込み

まるでおでんのふりをした蛸。紫キャベツのザワークラウトとパセリソースでイタリアン。

燻製鰯とフェンネルのスパゲティーニ

とよさ豚のロースト セージのクリームソース

完全自社配合した飼料で育てられた伊賀市のブランドポーク、とよさ豚のロースト。とよさ豚は「ひとと同じご飯を食べている」そう。庭のセージを使ったソースが甘みのあるお肉にぴったり。

自家製パン

竹炭入りのパンは庭の大きな石をモチーフにしている。パンにも物語が宿っている。

ティラミス

珈琲or紅茶

茶菓子

 素敵な器で提供されるのは、自家製の野菜や地元の素材を生かし、アイデアと、不思議な魔法がかかったような料理の数々でした。

 ていねいに編まれた物語を読むような時間を過ごすことができる、そんなお店です。

絲とmichi

住所:〒518-0836伊賀市緑ヶ丘本町1709-2
TEL:059-223-1168

※予約制のため、お店にお問い合わせください。

<7月のある日のメニュー>

とうもろこしのスープ/ファーマーズキタガワのエコスイート/ファームの景色’茄子と無花果/ボンジョルノのフレッシュトマトスパゲティーニ/とよさ豚のロースト シェリービネガーと珈琲スパイス/ナッツとドライフルーツのカッサータ/酒粕とパイナップル/珈琲or紅茶/茶菓子

これからの尾鷲について、世古米穀店と一緒に考えてみた。

高齢化は日本全国ですすんでいるけれど、特に一次産業が盛んな街や田舎の方はそれが顕著に表れている気がする。

昭和29年に北牟婁郡尾鷲町、須賀利村、九鬼村、南牟婁郡北輪内村、南輪内村が合併し「尾鷲市」が誕生した。その時の人口は約3万3000人。

平成24年に約2万人だった人口はこの10年間で約3000人減少し、尾鷲市の現在の人口は約1万7000人。

このスピードはこれからも早くなっていくだろう。

尾鷲のシンボルともいえる、火力発電所の大きな鉄塔も昨年から徐々に解体がすすみ、今まで尾鷲が終点だった高速道路も、熊野まで一直線でつながった。

 

この街はこれからどうなっていくのだろうか?

外から見ているとどう考えても厳しい気がするけれど、ここで暮らしを営んでいる人はどう思っているのだろう。

最近ちょくちょく尾鷲に足を運ぶ機会があり、今まで尾鷲、熊野、紀北の順番すらわからなかった私が、そんなことを考え始めた。

そのタイミングで尾鷲市にある「世古米穀店」がSNSで「玄米とカレーの動画に出てくれる人いないかなー」と、募集していた。

玄米好きな私と、カレーは飲み物というogurock。2人で顔を見合わせ「出たいです!」とメールを同時に送ったのだ。

つぶやきの当の本人はこちらの奥さま。

お話を聞いた世古米穀店の三代目、世古大介さん・ミサキさんご夫婦。

世古米穀店は大介さんのおじいさんが昭和33年ごろに創業。

現在は二代目の世古博道さんと、大介さんが中心となりお店を盛り上げている。

お店に入ってすぐ、自社で精米したお米がずらり並び、その奥にはオリジナルのお米ギフトも。

日本酒やビールなどのアルコール類、調味料もたくさんあり、レジ前には子どもたちがワクワクする駄菓子のコーナーも。

まずはお店こだわり、あれこれ聞いてみました。

 

・「自家精米」とは?

世古米穀店は日本各地から玄米の状態でお米を入荷し、自家製米している。

玄米から胚芽やぬか層を取り除き、見慣れた白米にするこの工程、自分たちでコイン精米機にかけるのと、なにが違うのだろう。

 

世古米穀店では精米をする前に、機械を使い玄米にまぎれている小石などの異物や、未成熟米を除去している。そうすることで精米した後のお米の粒が揃い、炊き上がりがふっくらするのだそう。

白米になってからのお米は酸化のスピードも早いので、いつ精米・パッケージングされたかわかる安心感が嬉しいですね。

また玄米と白米の間「分づき米」も選べますし、少量から量り売りにも対応してくれます。気になる品種を食べ比べ!も楽しそうですね。

 

・世古米穀店は市内唯一の「お米マイスター」がいるお店。

お米マイスターとは、いわばお米の博士号とも言える資格。

ひと口にお米といっても、その品質や特徴は千差万別。

お米マイスターに聞けば、冷めても美味しいお米や歯ごたえのあるお米、玄米のおいしい炊き方など「ごはん」がもっとおいしく食べられる!

世古さんにお米マイスターになって良かったことを聞くと、知識が増えたこともひとつですが、意外にも「生産者の方と、同業者の方と繋がりができたこと」だそう。

土地柄的にも、なかなか生産者や同業者の方と繋がる機会がなかったそう。お米マイスターになったとこで、仕入れることができるようになった品種も増えたり、仕事の相談ができる仲間が増えたのだとか。

以前に、なんと北海道からお米の生産者さんがお店を訪ねて来てくれたそう。

わざわざ三重県のこんな端っこまで・・

でも、そんな行動力を持った人が作っているお米ってどんな味なんだろう。作ってる人の顔や性格がチラリと見えると、何も知らなかった時に比べ興味が倍増します。

(その話を聞いてこのお米を買って帰ったことは内緒。)

 

・オリジナルブレンド米『魚に合う米』って?

こちらは色んな品種のお米の味や食感を知っている大介さんが、季節により常時2~3種類の品種をブレンド、精米したオリジナルのブレント米。

コロナ禍になって、活気が少なくなってきた地元の街を見ていて「ウチができる最大限ってなんだろう?」と、考え、地元の美味しいもの=魚をもっと食べてもらいたい!というコンセプトで創り始めたそう。

確かに先日このお米を購入し、「いざ!」と意気込んでお刺身にしらす、鰤のカマをおかずに実食した我が家。

尾鷲産のお魚だったか定かではないにせよ、まんまと大介さんの目論見どうりの行動をしていたわけです。笑

ogurock渾身の魚料理!

 

・林業と魚の街、尾鷲にある米屋を継いで行こうと思った理由

小さい頃から、このお店を守っていく!という心構えだったのですか?と聞くと、実はそうでもなかったらしい。

大介さんの記憶に残るのは、小さい頃、年末になるとおじいさんの運転する車に乗りながら配達を手伝っていた光景。

その頃から、おじいさんやお父さんは『地元の人の足になれ』とよく言っていた。

就職し尾鷲を離れていた大介さん、その時の幸せな記憶が、尾鷲へと帰る理由のひとつとなったそう。

 

小さな店員さんも忙しそうにしてました。

「お米」は主食と言いながら、おかずを引き立たせ、サポートする食材。

お肉、お魚・・何にでも合うし、一緒に食べるとよりおかずがすすむ。(確かに焼肉とか、回鍋肉とか特に・・!)

そんなお米を売ることは地元の人をサポートすること。

その言葉の通り地元の人が喜ぶもの、あったら便利だと思うものを揃えていった結果が、お米以外のお酒、調味料、東紀州のうまいもん、ゴミ袋にティッシュ、駄菓子などたくさんの品揃えに繋がっていったのだろう。

 

そんなお米のように役割を持ち、一緒に色んなことができるような人になりたいと大介さんは言う。

いるだけで安心感があって、周りの人がいつの間にか笑顔になっている。ぐいぐい引っ張っていくタイプではないけど、いてくれるとその場に調和が生まれる。

地元の人に愛されるお米屋さんの三代目は、

地元の以外の人もわざわざ会いにいきたくなる人でした。

・10年後の尾鷲、どうなっててほしい?

最後に聞いたこの質問、少し考えてから

「若い人が自由にチャレンジできる街」と。

「子供も少なくなり、学校もどんどん統合されていくけれど、その子達が大きくなって『地元になにもない』と思うのではなく、『地元ならなんでも挑戦できる』と思えるような街になっていてほしい。

もちろん、僕はそれを後押しできるような人になってたいです。」と、話してくれました。

 

あの方のサインをはじめ、店内はリスナー仲間が置いていったものがたくさん。

ちなみに大介さん、実はFM三重のヘビーリスナー。

私もラジオをよく聞くが、ラジオネームを聞かない日はないほど。笑

そしてYoutubeでお米について発信する動画は奥様、ミサキさん担当。

今回私たち夫婦が出演させていただいたYoutubeも、撮影から編集まで1人でテキパキこなす、すごい人。

玄米を始めてみたい人への入門編動画と、記事内でも紹介した「魚に合う米」を実食した動画はこちらからご覧いただけますよ。

この画像気に入りすぎて、使わせていただきました。笑

 

 

 

海も山も近くて自然がいっぱい。

おいしいお魚もたくさん。

ご飯を食べにだけ来るのは少し遠いけれど、

こんなに面白い人たちに、また会いにきたいな。

美味しいご飯を食べて、ゆっくり温泉につかり、小旅行気分でなら

少し遠いと感じていた道のりも、楽しみなドライブウェイへと変わる。

さあ、あなたも今の尾鷲を見に行きませんか。

 

 

photo by ogurock

世古米穀店

三重県尾鷲市中央町5−15

TEL:0597-22-1317

ホームページはこちら

instagram:@seko_kome

ローカルスーパーが楽しい!サンバードコトブキの鮮魚売場にワクワク

旅行などで海外に行ったとき、その地のスーパーに立ち寄るのが楽しみだったりします。その土地の生活を感じられる品揃え、見たことのないフルーツに驚いたり、日本製インスタントラーメンのパッケージデザインの微妙な違いなど、何かと発見があります。

私が暮らす三重県にも様々なスーパーがあり、ローカルに行けば行くほど、どこか懐かしい雰囲気を醸すローカルスーパー。今回は、三重県度会郡南伊勢町(旧南島町)にあるローカルスーパーをご紹介。

津市を出発して高速道路で尾鷲方面に向かい、牛乳で有名な大内山ICを下り、海沿いの道を志摩方面に走ります。

危ない!クルマがああー!というトリッキーな店構えの鈑金屋カトウボデー。

店主に理由を聞いたところ「車の修理をする鈑金屋であることを、分かりやすく伝えるために考えたらこうなった」とのこと。なんともパンチが効いた表現なのです。

ここは南伊勢町村山という地区です。
ちなみに私の名字も村山なのですが、そんなどうでもいいことは置いといて、村山の言われが書いてあるので読んでみました。

とのこと。村山村・・。
「上から読んでも山本山。下から読んでも山本山」でお馴染み「山本山」系です。さて、この看板から少し行ったところに、ローカルスーパー、サンバードコトブキがあります。

またまたどうでもいい話なのですが、私の家業は印刷屋で屋号は「寿印刷工業」といいます。村山にあるコトブキ・・。ワタクシ的には、偶然出会った人が同じ誕生日だったくらいに、勝手に親近感です。

では、三重県で一番の漁獲量を誇る南伊勢町のローカルスーパーを探訪!

入り口には南島産の炭が売っています。黒潮に沿った温暖な地域である九州、四国、和歌山、そして三重のリアス海岸沿いには原料となる木が自生するため炭の文化があり、数年前に南伊勢を舞台に映画にもなりました。

多肉植物も販売中。

店内に入ると野菜コーナーには地元のものも多く陳列。その先の鮮魚売場へ。さすが港町だけあり、販売面積がほぼ一匹丸ごとの魚。

しかも地元産でめちゃくちゃ安い。

お店の人に聞いたところ、店の近隣にある方座浦、奈屋浦、贄浦などの港に直接入札に行っていて鮮度も良いとのこと。

ソマと書かれた魚はソウダカツオ。この地域ではソマカツオを呼ばれています。安い!

赤ヤガラも売っていました。津市民的には阿漕平治のお話に出てくる魚です。安い!

タチウオも一匹丸ごと販売。ちなみに高級魚ですが、やっぱり安い!

イガミ。始めて見ました。調べたところイガミ=ブダイで、和歌山南紀ではは祝魚としてお祭りやお正月に欠かせない食材とのこと。英名はパロットフィッシュ(かっこいい)。

きつねがつお(腹)。以前、漁を取材したときにいただきました。カツオですが身はキレイなピンク色で脂乗りが良く、味はマグロの中トロとカツオの間のような美味しさでした。(腹)と部位まで表示してあるところに港町の食文化を感じます。そして安い!

惣菜コーナーも充実していました。

お惣菜やお弁当は、ここのキッチンで手作り。美味しそうな香りが店内に広がります。

伊勢志摩の郷土料理てこね。美味しそうです!

そして印刷屋的に気になるのがチラシ。

レトロな金赤1色刷りのチラシや、手書きの感じ(右上のサンマのイラスト最高!)がいいです!

最後にお店の人にお話を聞いたところ、サンバードコトブキは先代のおばあちゃんが畳一畳から始めたお店。お弁当の仕出しなど、高齢化が進む地域の需要にも応えているとのことでした。

旅行や仕事で伊勢志摩を訪れたら、少し足を伸ばしてローカルスーパー探訪を楽しみませんか。

 


 

サンバードコトブキ(吉津店)
度会郡南伊勢町村山1119-2
0596-76-1309

 

三重県伊賀市に「みんなの居場所」を作りたい!倉庫をレッスンスタジオに改築中

「コロナに背中を押されました。学校の体育館や公民館も使えない。活動場所がどんどんなくなっていく中で、自らスタジオをつくるしかない!って」

稲垣智子さん。伊賀市内で経営するバー「クアトロNo.4」でお話を伺いました。

そう話すのは三重県伊賀市でダンス指導などを行っている稲垣智子さん。3児の母であり、夫とともにバーを経営しながら、自身はダンス&ダブルダッチのサークルを主催し、フィットネスのインストラクターや、伊賀市の介護予防運動リーダー養成講座の講師も務めるパワフルウーマンです。

愛知県名古屋市出身。10代のとき「夜のクラブ活動」でダンスに出会い、「24時間踊っていたかった」というほど夢中になり、ほぼ独学でストリートダンスのキャリアを重ね、コンテストでも多数の受賞歴を持つ稲垣さん。25年以上ダンスを続けてきた理由は「好きだから!」と笑顔できっぱり。

伊賀鉄道「上野市駅」前広場。手前に俳聖・松尾芭蕉像、奥に上野城が見えます。

夫の実家がある三重県伊賀市に移り住んだのは10年程前のこと。

「私はどこでも生きていける人間なので、いいんじゃない?って感じで」伊賀での暮らしをスタート。夫婦でバーの経営をはじめた一方で、伊賀でもダンス活動を続けてきました。

現在は、主催するサークル「FiveDance&DoubleDutch」の週3回の活動に加え、週5日はフィットネスのインストラクター、その隙間で伊賀市の介護予防運動リーダーの養成を行っています。「下は4才から上は90才くらいの方まで、幅広い年齢の方に関わらせてもらってます」。

2021年11月にサークル活動のなかで開催した「芋掘り」の様子(提供写真)

稲垣さんはサークル活動をするときに大切にしていることがあります。「ダンスやダブルダッチの技術的なことはもちろん大事ですが、『人として成長できる場所』でありたい。子供たちには心身ともに元気でいて欲しい。だから春は田植え、夏は合宿、秋は稲刈りや芋掘りなど、自然とふれあえる体験や、異年齢交流を積極的に取り入れています」。

挨拶をする、靴を揃える、荷物の整理整頓、思いやりを持って人に接するなど「サークルの仲間とのやりとり、活動のなかで、当たり前のことを当たり前にできる関係を築いて、何かに熱中する楽しさ、好きなものに出会える経験をたくさんして欲しい」そんな想いで活動を続けてきました。

■コロナ禍で環境が激変

小学校の体育館を借りての練習風景(提供写真)

しかしそんな活動にもコロナが大きく影を落とします。「長年、学校の体育館や公民館をお借りしてサークル活動を続けてきましたが、コロナの影響でどんどん使えなくなり、この2年間は練習したくてもできない日々が続いています。青空の下で練習することもありましたが、冬は寒いし、夏は暑い・・・。大会に向けて頑張る子たちが練習する場所がなくて・・・」。多いときは50名いたサークルのメンバーも今は30名程に減りました。

FiveDance&DoubleDutchのメンバーで出演したステージの様子(提供写真)

「めちゃくちゃ悩みました。いつかは持ちたいと考えていた自分のスタジオがあれば、子供たちの練習場所を確保できる・・・けど、コロナで収入が激減している今、正直、キツイ・・・」

そんな稲垣さんのところには、同じようにコロナの影響を受けている幅広い世代からいろんな声が届きました。運動する機会が減った、サークル活動ができない、仲間と集えない、楽器の練習を思う存分する場所がない・・・などなど。

そんなとき、偶然、イメージに近い物件に出会い、予算交渉の末「なんとかなりそう」な額まで折り合いが付きました。「もうやるしかない!」と腹をくくり、改築のための金策に動き出します。「融資も受けますが、クラウドファンディングにも挑戦中です。あきらめないで、今できることをやってみようと思いました。わがままなお願いだと思いますが、皆様の支援で、私の背中を押して欲しい。伊賀に、いくつになっても自分らしくいられる場所、『好き』『楽しい』に出会い繋がれる場所をつくりたいです」と、熱い思いを語ります。

三重県伊賀市緑ヶ丘本町にある物件。この倉庫を改築しスタジオとして今年5月オープンを目指します。

改築予定の物件は2階建ての倉庫。まずは1階をダンススタジオとして改築し、予算に余裕があれば2階を完全防音の音楽スタジオにする構想です。主催する「FiveDance&DoubleDutch」の活動拠点としてだけでなく、子供から高齢者まで幅広い世代に利用してもらえるような場所であり、さまざまな文化にふれあえる楽しい基地のような拠点にしたいという思いを込めて「Culture Base Five」と名付け、2022年5月のオープンを目指して奮闘しています。

サークル活動用のTシャツはメンバーの子供たちがデザインを考えて選んだもの。このTシャツの黒バージョンはクラウドファンディングのリターンにもなっています(提供写真)

「生きにくい世の中で、なかなか自分らしくいられず小さく目立たなくしようとしている子どもたちにたくさん出会ってきました。ダンスやダブルダッチを通じて自分が解放できたり、自分らしく生きるっていいじゃん!って感じてもらえたら嬉しい。学校や家庭以外での「居場所」となるような環境をつくりたい。「Culture Base Five」がジャンルや目的、年齢層もバラバラな点と点を結ぶ場所になれたらいいなと思っています」


Culture Base Five(ダンススタジオ・音楽スタジオ)

三重県伊賀市緑ヶ丘本町1703-2

2022年5月OPEN予定

\3月末締切/改築のためのクラウドファンディング

Five Dance&DoubleDutch Facebook


 

目的地は「非日常」!松阪市飯南地区で心を潤すショートトリップ

香肌峡が有名な松阪市飯南地区。自然豊かな山間の町にいわゆる「映えスポット」がたくさんあると聞いてびっくり。飯南と言えば、広大な自然を堪能する場所だと思っていました。
お話を聞くと、歴史あるお寺や道の駅、巨大なアートにおしゃれなカフェなど、日常を少し離れてリフレッシュできそうなフレーズばかり。
退屈な日常にちょっとアクセントがほしい、そんな時にぴったりのショートトリップです。

思いついたらすぐ行ける、近場で楽しむ「非日常」をご紹介します。

 

夫婦の滝に癒される「大石不動院」展望台もおすすめ

まず最初に訪れたのは、「大石不動院」。国道166号線沿いに建つ、歴史あるお寺です。

建立は弘仁3年(西暦812年)、なんと1210年も前だそう。

今回、普段は入ることができない本堂の中を特別に見せて頂きました。

奥に祀られているのが、不動明王。

弘法大師がこの地を訪れた際に造ったと言われる石仏です。

普段は本堂の外側から参拝できるそうです。
ちらりとみえる不動さん。よく目を凝らして見てくださいね。


年次行事の際に使われる護摩行のお道具も見せていただきました。


お行儀よく並んだ小さな器の中に、護摩行で使う、胡麻やお米などの供物が入っています。

「お料理みたいですね」と思わず小学生のようなことを口走ってしまったのですが、住職さんは「そうですねぇ」とおだやかな笑顔を向けてくださいました。やさしい。

 

国道から見える県内唯一の滝「不動滝」

本堂を出ると、水音が。

本堂の次に案内して頂いたのは「不動滝」通称「夫婦滝」と呼ばれる二股に分かれる滝。元々は一本の滝だった不動滝。420年前に本堂を建立した際に当時の人々の手によって、二本に分けられたのだとか。

国道から見える滝は県内ではここだけ。写真を撮りに来られる方も多いいわゆる「映えスポット」です。

こちらは滝のそばにあるむくの木。

昔、顔にこぶができてしまった人が、この木に「コブが取れるように」とお祈りしたところコブが取れたという言い伝えが。そんなご利益にあやかりに訪れる人もいるそうです。

その他にも、滝に打たれて頑固な蓄膿が治った人がいたりと、滝にまつわる言い伝えがたくさん。

なんだかお話を聞くほどパワーを頂けそうな気持になりました。
申し込みをすれば滝修行もさせていただけるそうなので、ここぞというときには打たれに来たいと思います。あやかりたい。

夏場は子どもたちが水遊びに来ることも多いそうです。
滝のそばには小さな東屋もあるので、涼を楽しんでひと休みなんて休日もいいですね。

 

絶景に臨む展望台

夫婦滝を堪能した後は、展望台があるということで、石段をてくてくと。

上りきると弘法大師坐像と薬師如来坐像をお祀りした大師堂が。展望台の前にご挨拶に立ち寄ります。

天保四年(1833年)建立の大師堂

敷地がとても広いので、春や秋は散策も気持ちよさそうです。
敷地内には他にも太宰府天満宮のご神体の一部を拝領した天満宮など、お社がいくつか点在しています。
自然を満喫しながら参拝をして、ぶらぶらと頂上を目指します。


見事な景色!勾配が思ったよりきつく、少し息が上がりましたがこの景色に疲れを忘れました。
香肌峡が見下ろせる大絶景。

ベンチに座ってちょっと休憩。
なんだかとっても遠い所へ来たような、非日常のひとときでした。

 

お茶うどんを召し上がれ!道の駅「茶倉駅」

お昼は道の駅「茶倉駅」で頂きました。

大石不動院を出て、さらに飯南方面へ車で5分ほどで到着です。

オリジナルメニューがたくさん並ぶ中、お茶が練り込まれているという、お茶うどんを頂きました。

飯南は県内でも有数のお茶の産地。周辺には茶畑が多く見られます。

お茶うどん

お得な「お茶うどんセット」これだけついて、850円です。みんなが大好きな天ぷらもついています。

つるんとしたのど越しで、コシのある美味しいおうどんでした。甘く煮しめた椎茸が肉厚でいいアクセントに。
後味にこうばしいお茶の香りがとってもさわやか。

その他にも、しし煮込みうどんや、味噌カツ丼など、ボリュームあるメニューがたくさん。

しし煮込みうどん
しし煮込みうどん850円

平日限定10食というしし煮込みうどん。地元の猟師さんが獲ったいのしし肉が使われることが多いのだとか。
飯南町の老舗旅館「待月」さんとのコラボレーションメニューとあって、スタッフ自慢のメニューのひとつ。

味噌カツ丼
味噌カツ丼 800円

こちらは味噌カツ丼。ボリューム自慢の800円!お得!
こちらも「待月」さんのお味噌を使用しています。

他にも、ちょっとしたお土産や、地元で採れたお野菜の販売もあるので、ふらりと立ち寄ってみてくださいね。

地域の食べ物は見ているだけでわくわくします。旅の醍醐味です。

 

手作り感あふれる巨大モニュメント!渾身の稲わらアート

飯南下仁柿地区、道の駅「茶倉駅」から美杉方面へ10分ほど車を走らせると、のどかな山間の田園風景の中に突如現れる巨大ななにか。


なにかがこちらを見て微笑んでる。

なんなの。


思ったよりめっちゃ笑ってる。


とっても朗らかなお顔!

 

見上げるほどの大きな体で満面の笑みを浮かべるのは、地域の方が造った「稲わらの巨大モニュメント」。平成28年から始まった「稲わらアート」は毎年1月頃に出現し、5月頃まで飾られているのだとか。

例年モチーフを変えて制作される「稲わらの巨大モニュメント」の令和4年のモチーフは「布袋尊」。

高さ6m、胴回りはまさかの11mというから驚き。

稲刈り後の稲を乾燥させて、手作業で大量に編み込んでいます。


せっかく無病息災の立て札もあるので、新型ウィルスが撲滅されるようにお祈りさせていただきました。布袋さん、よろしくね。

空気が澄んだ里山のど真ん中で異彩を放つ、巨大オブジェはなかなか見ごたえがありました。

稲わらの巨大モニュメントの手前には、趣深い看板が。黄色に大きな赤色の文字。視認性がとても高いですね。

 

豊かな香りの本格派コーヒーが愉しめる「みなまた珈琲」

美味しいコーヒーを頂けるとのことで「稲わらの巨大モニュメント」をさらに美杉方面へ車で6分ほど。

こんな山奥に、ほんとうにあるの?と思うような細い道を登っていくと、ぽつんと現れる一軒のお店。

旅の最後に訪れたのは「みなまた珈琲」。本格的なコーヒーが楽しめるとあり、口コミで人気が広がっています。

小さなお店ですが、店内には焙煎機もある超本格派。
オーナーが海外のコーヒー豆の産地でコーヒー産業に関わっていたとあって、豆の知識はとっても豊富です。

おススメの珈琲を訊ねると、その日とっておきの一杯を入れてくださいました。

毎日、豆の状態を産地ごとに把握した上でお湯の温度も調節しているのだとか。

自家製のパウンドケーキと一緒に頂きました。

すっきりとした飲み心地の、透明感のあるコーヒーです。まるでアロマを楽しむような豊かな香りにうっとり。
軽い口当たりのパウンドケーキがさらりとしたコーヒーにとてもよく合います。

店名の由来は「みんなまた来てね」という店主の思いから。

店舗の前にはドッグランがあり、また、近隣の遊歩道の整備などもコツコツと進めているそう。珈琲だけではなく、いろんな楽しみを見つけられそうです。

珈琲を心から楽しむ店主親子の様子に元気をたくさんいただき、素敵な旅の締めくくりになりました。

 

いつもの生活を少し離れて「非日常」を

松阪市街地から車で40分ほどで行くことができる飯南地区。自然豊かでアウトドアでは有名ですが、こんなふうにちょっとしたスポットを巡る旅も、とても充実しているなと感じました。

生活圏を少し離れたところに目的地を決めて、ワクワクしながらドライブする時間も素敵です。県外の往来が難しい昨今、近場に目線をぐっと近づけて非日常へのショートトリップを楽しんでみて下さいね。

 


 

大石不動院
住所:松阪市大石町4番地
TEL:0598-34-0180
HP:http://www.mctv.ne.jp/~hudouinn/index.html

道の駅「茶倉駅」
住所:松阪市飯南町粥見452-1
TEL:0598-32-2555
HP:https://chakra-village.jp/

仁柿巨大稲わらのモニュメント
住所:三重県松阪市飯南町下仁柿樋山口バス停横
TEL: 0598-32-2511

みなまた珈琲
住所:松阪市飯南町上仁柿3046

ALOHA(愛)が溢れる空間で癒しのロミロミ〜ハレミノアカ 真凪さんの想い〜

お給料よりもロミロミが勝った時、「仕事を辞めていいんだな」と思ったんです。

今回ご紹介するのは、ゆったりとしたハワイの優しい色の中に佇む、不思議な魅力漂う女性、ハワイアンロミロミサロン【Hale Mino’Aka|ハレミノアカ】の南条真凪さんです。

【Hale Mino’Aka|ハレミノアカ】完全予約制、女性限定のハワイアンロミロミサロンです。

皆さんはロミロミってお聞きになった事はありますか?

私は聞いたことはあったのですが、実はハワイのダンスか何かだと思っていました笑

ロミ「Lomi」とはハワイ語で揉むという意味があるそうです。真凪さんはそのロミロミを「手から伝わる愛」と表現しました。

私はその言葉に真凪さんの優しさが詰まっているように感じました。

癒しの空間でこころと身体のメンテナンス

 

大学生の頃からハワイが大好きだったという真凪さんは、10年勤めた会社を辞め、自宅でハワイアンロミロミのサロンを開きました。昔からの夢というわけでもないのに、何故安定した会社勤めから一転、サロンを開く決断をしたのでしょうか?

それは、真凪さん自身が体調を壊し、若い頃には感じなかった身体の不調を抱えながら、ハワイを訪れた時のことでした。

古来から伝承されてきたハワイアンロミロミに癒され、そこで「セラピストになるための話」を聞いたことがきっかけとなりました。

帰国後、色々と調べた真凪さんは会社員を続けながら一年間学んでいたのですが、無職になる不安も同時に彼女を襲っていました。しかし、「お給料よりもロミロミが勝った時」、彼女の中で起業の覚悟が出来たのです。

そこからハワイでホームステイしながら、直々に本場の師匠からロミロミの勉強をした後、この隠れ家的プライベートサロンをオープンさせました。

サロンには真凪さんが実際にハワイで購入した小物などがあり、よりリラックス出来る空間になっている

インタビューの後、私は初のロミロミ体験をさせていただくことになりました。

真凪さんの施術を求めて来られる方は、ストレスが多かったり、疲れていたり、寝ても疲れが取れない、というような方が多いのだそうです。私も当てはまるなぁ。

そして、正直、二時間があっという間でした・・・夢のような・・・

まずは丁寧にカウンセリングを受けた後で、凝りに向かってダイレクトにで押していきます。そこからは真凪さんの手の感覚でその人の滞っている箇所を、手の指ではなく、体重を乗せてで押していきます。

ハワイに伝わる自然の神様のパワーを頂きながら、触れる手の感覚で施術を行ないます。実際に施術をしてもらった方からは、「寝付きが良くなった」「体がポカポカする」という感想も多いようです。

真凪さんこだわりの「ホットストーン」は温めた石で身体の芯から温めてくれます。美肌にもいいそうです♡

体が温まることで代謝も良くなり、免疫アップも望めるとなれば、ちょうどこの大変な時代に疲れてしまった女性たちへの癒しのタイミングにもなっているのに違いありません。

真凪さんが大切に育てている植物たち

でも、そんなに長い時間施術をしたら、真凪さん自身が疲れてしまいませんか?とお聞きしたところ、

手から伝わってくるもので、エネルギーの交換をしているような感覚なんです。私も二時間楽しくて、元気になるんです。

と笑顔で答えてくれました。

サロンを始めた当初は、お客さんは来ず、なかなかガツガツと行けない性格から営業も出来ず、見えない不安と闘い苦しんだという真凪さん。

SNSも苦手でした。しかし、ホットペッパーやホームページの予約システムに取り組み始めました。

そして、身近に感じてもらいたい、どんな人なのかを知ってもらいたい、という想いから、なんとInstagramやブログ(『Hale Mino’Aka』☆笑顔日記☆)は毎日更新しています。

日常のこと、ロミロミの情報、素敵な写真や健康についての情報など、真凪さんの優しい文章は、彼女の人となりを伝えてくれます。

これからも多くの人にロミロミや真凪さんの魅力を知ってもらいたいと思い、私もこの記事を書いています。読んでくださった方、宜しければシェアしてくださいね。

 

真凪さんが身体の不調をロミロミで癒してもらった経験から、仕事や家事で疲れていたり、病気で体を壊してしまった女性たちを、元気に、笑顔にしたい、という気持ちで、不安の中でも始めたサロン。

今では、最初はロミロミを知らずにやってきた方や、噂を聞いて遠方から来てくれる方など多くの常連さんが真凪さんに会いにやってきます。

来る前よりも元気になって帰っていく人どんどん調子が良くなったと喜んでくれる人、そんな女性たちの顔を見て、真凪さんは「寄り添っていきたい」と思うそうです。

自分の体を自分以上に良く知っていてくれる人がいる、そんな安心がここにはあるのかもしれません。

ここがあるから頑張れる

あそこに行けたら元気になれる

サロンの名前はハワイ語で、「ハレ」=家、地域  「ミノアカ」=笑顔

生まれ育ったこの地の人たちに笑顔になって欲しい、そんな真凪さんの想いなのです。

 

ハワイアンロミロミサロン【Hale Mino’Aka|ハレミノアカ】

OPEN
月曜‐金曜:10時~20時 (最終受付18時)
土曜:10時~18時 (最終受付16時)
日曜:お問い合わせください

CLOSE 不定休

ご予約、お問合せはこちら下

HP:https://hale-minoaka.com/

Instagram:https://www.instagram.com/haleminoaka.lomilomi/

三重の老舗のゲレンデと言えば藤原岳みたいなので滑ってきた!

 スノボを滑るのが楽しくなって近くのゲレンデを色々まわって滑ってきたけど、だいたい行き尽くしてきたので他に楽しいゲレンデがないかなーとお友だちに聞いてみたら藤原岳にいいゲレンデがあるよと。

藤原スキー場

 

645あったそうです。。日曜日は多いときで1,000人ほどで賑わってたとか。

昭和初期にそんなに賑わっているスキー場を1人で貸しきりでスノボできるなんてなんて贅沢な遊びなんだと思って滑ってきました!

登り

昔の人と同じで板を担いで登山道を出発。4合目までは雪が無く、それ以降はチェーンスパイクをはめて登る。今の人はここまでしないと滑れないスキー場に行く人はいないから、昔の人はそこまでして滑りたいって情熱があって凄い!

朝日

日の出前から出発してので朝日に照らされて景色が綺麗。鈴鹿の山は雪山登山が大人気で、日の出前に行かないと駐車場に止めれない事態になっている過熱ぶり。

景色 景色

眼下に広がるいなべ、そして多度山と桑名方面を雪山から見下ろす。

山頂 山頂 山頂

樹氷を見ながらいよいよビークに。

 

山頂

無事山頂到着!

さてこれから滑るぞ!

ってココまでで結構エネルギー消費。

誰も滑っていないので非常に滑りやすい。目の前には桑名の町が広がっている方向目がけて滑るなんて凄くローカルな楽しみなんだろう!

4本ほど滑って下山の体力も残しておかないといけないので終了することに。

藤原スキー場で滑るのは昔の人の大変さを噛み締められる素晴らしいゲレンデですのでお勧めです。皆さんも板を持って藤原岳に登ろう!

自己責任で滑る場所ですので怪我にはお気を付け下さい。

 

神パワーを感じる松阪の御朱印巡り!レトロかわいいお守りに気分は上々!

沢山の物や情報に囲まれ、物質的な豊かさに恵まれている現代。
その反面、心の充実を感じたくなる時があります。
想像以上に長引くコロナ禍ではなおさら。

そんなとき、個人的に御朱印巡りが好きで神社巡りをすることもあります。
今回は、松阪の神社を御朱印帳を片手に巡ります。

4つの神社で見つけた、知らなかったお話やかわいいお守りたち。
そんなご参拝ショートトリップにぜひお付き合いください。

 

見覚えのある御本殿と御神木の穴の秘密

松阪神社の入り口

松阪神社の境内へ続く階段を登ると・・・

森に囲まれ緑が心地良い空間。
この森は「四五百森(よいほのもり)」。
凛とした空気感に気分が晴れます。

宮司の波多瀬さんにお話を伺いました。

宮司の波多瀬さん。

波多瀬さん:ここ松阪神社は35柱の神様を祀る神社です。元々は「意悲(おい)神社」という神社で、お稲荷さんと八幡さんの2柱を祀っていましたが、明治41年に、政府の方針により「神社合祀令」が発令され、松阪でも市内各所17の神社がここに合併し、その際33柱が加わり、名前も松阪神社となりました。

蔵には、合併前のそれぞれの神社の扁額が納められている。

御神輿も見せて頂きました。

雨竜・八重垣の2つの御神輿。

この御神輿は、毎年7月の「松阪祇園まつり」で街に繰り出すもので、ここ松阪神社と、これから訪れる八雲神社、御厨(みくりや)神社の3つの神社から、「3社みこし」として、市中心部の商店街などを練り歩きます。

元々は、松阪市内で牛頭天王を祀る4つの神社「雨竜、八重垣、御厨、八雲」から御神輿が出ていたそうですが、「雨竜と八重垣」は、明治41年に松阪神社に合併されたため、ここには2つの御神輿があります。

続いてお守りのコーナーを見せて頂くと・・・

昨今のコロナ禍では「病気平癒祈願」のお守りが人気だそう。

他にも安産祈願や健康祈願など可愛いお守りが沢山

宮司さんが境内奥の御本殿を案内してくださいました。

丸みがあって可愛らしいフォルムの御本殿の屋根。
このカタチ、どこかで見覚えのある人もいるのではないでしょうか?
実は、この御本殿、伊勢神宮外宮の「西宝殿」からそのまま移管したものだそう。

波多瀬さん:現在の御本殿は、昭和5年、今から93年前に頂いたもの。木は1000年でも持つものですから、手入れをして直しながら大事に残しています。

境内を眺めるとどっしりとした存在感の、樹齢900年を越える楠の御神木。

御神木は、樹高25m。

楠は常に青々とした葉を繁らせることから生命力があるとされ、不老長寿や無病息災の象徴。
その根元には、大きな穴が!

この穴は松坂城天守閣近くの井戸に繋がっていて、城の城下町を造り上げた戦国大名「蒲生氏郷」が敵から逃げる際に入ったのだとか。歴史ある町のロマンを感じます。

最後に、旅の目的である御朱印を頂きました。

松阪神社を囲む四五百森と、御本殿の絵柄が入った御朱印。

更に松阪神社では、月替わりの御朱印も頂けます。

季節限定の御朱印。12〜2月はサザンカの絵柄。

3〜5月は桜、6〜8月は朝顔、9〜11月は紅葉。
お正月には、500枚限定の御朱印もあります。
季節ごとにお参りして四季を感じられるのもいいなと思いました。

 

 

全国から参拝者が訪れる学業成就の神社

続いて向かったのは、松阪神社から徒歩1分の「本居宣長ノ宮」。

本居宣長といえば江戸時代を代表する国学者で、松阪市民からは「宣長さん」と親しまれる人物。

「古事記」の注釈書である「古事記伝」を35年かけて完成させた研究熱心な姿から、本居宣長ノ宮には学業成就を祈る学生さんが訪れるそうです。

人気のお守りは、合格御守。

合格御守

宣長さんは桜が好きだったことから、桜をモチーフにしたお守りも。

桜がモチーフのお守り

こちらで頂く御朱印は、御朱印を紹介する本にも多数掲載されており、全国から御朱印が目当ての参拝者も訪れるそう。

“志きしまの やまとこころを 人とはば あさひににほふ 山さくら花”

御朱印に書かれている宣長さんの詠の意味を、宮司さんにお聞きしました。

「日本人である私の心は正直であり、朝日に照り輝く山桜の美しさに、ため息が出るほど、その麗しさに感動する、やまとこころなのです」

本居宣長が提唱した「もののあはれ」を詠っているそうです。
人が喜んだり悲しんだり、美しいと感じたりする心ですね。

絵馬には、宣長さんのイラスト。
教科書で見るよりも、可愛らしい宣長さんが描かれています。

絵馬を掛けに行くと、高校合格、大学合格、国家試験合格、資格の合格など切なる願いの数々。

合格への想いが溢れる絵馬たち。

宣長さんのパワーと、参拝者の皆さんの熱気を感じると、私自身も気持ちが高ぶるのを感じました。

本居宣長ノ宮をあとにして、徒歩5分の松坂城跡から御城番屋敷を眺めました。

城跡の麓に見える御城番屋敷。

松阪の市街地は戦時中に空襲がなかったので、今も昔の街並みが綺麗に残っています。

 

 

神様が集まっている神社でレトロかわいいお守りを発見

20分程歩くと、八雲神社に到着。

伊勢神宮外宮より遷された神馬(人形)が迎えてくれます。

八雲神社は、天照大神の弟神である須佐之男命をご祭神として祀る神社。

いくつもの神社の社名があるのは、地域で管理するのが難しくなった神社や山の神が集まり、末社の神として祀られているから。「八雲さんに持っていけば、大丈夫だろう」と地域から信頼されている神社です。

お宮さんを預かる際に、それぞれの神社の鳥居も預かるため、八雲神社の境内には各神社の鳥居や扁額があります。

そのような経緯もあり、八雲神社の御朱印は、神社内の様々な神様を月替わりでデザインしたもの。

早速、2月の御朱印を頂きました。

学問の神様である菅原道真公と神馬が2月のデザインです。

続いてお守りを見ていると、気になるものを発見!

旅行安全御守。飛行機、船、電車の刺繍と鈴のレトロ感がなんとも可愛い。

宮司さん:このデザインは古いから変えやなあかんなぁ、と話に上がっていたのですが(笑)

いや、むしろこの感じがいいです!とお伝えすると、もう一つレトロなお守りを見せてくれました。

本当に縁が結ばれそうなオーラを醸す「えんむすび」のお守り。
ほんわかした2人が微笑んでいます。

ご祭神である須佐之男命の表情がめちゃめちゃ強そうな、勝守。
これなら勝てる!!(何に?)

本殿にお詣りをすると、疫病退散と蘇民将来子孫之門のお札もいただけました。

 

 

三井グループ、あずきバーの井村屋も!?

可愛いお守りに気分が上がってきたところで、最後に訪れたのは八雲神社から歩いて12分ほどの「御厨(みくりや)神社」。

実は、この看板が近鉄山田線の車窓から見えていて気になっていたのです。

御厨とは、御(神の)厨(台所)を意味し、米や麦、魚などの食材をここに集めて、伊勢神宮に奉納されていたそうです。
そのため、食材の神様としても参拝される方もいるのだとか。

御厨神社の本殿。

さっそく御朱印をいただくと、「こちらもどうぞ」と、宮司さんが災難除御守をくださいました。

木の温かみを感じる、素敵なお守りです。

他にも学業御守などのお守りもありました。
個人的なお気に入りはこれ!

お花の模様と彩りがキレイです。

御厨神社には本殿の近くに、3つの境内社があります。
順番にご案内します。

赤い鳥居は、髙春稲荷神社。
あずきバーや肉まん・あんまんでお馴染みの井村屋製菓の守り神です。
井村屋製菓の開業は現在の松阪市中町であることから、社員さんが毎年5月の例祭にも出席されるのだとか。

そのお隣にあるのが、大山祇神社。
松阪市魚町にある旧長谷川邸長谷川治郎兵衛家の守り神です。
長谷川家は松阪を代表する豪商であり、松阪木綿で大成功をしました。
食の次は衣とは・・、ご利益ご利益・・。

赤い格子がお洒落なお社は「三圍(みめぐり)稲荷神社」です。
こちらは三井グループ、三井家祖先の祈願神社。
江戸時代、松阪に生まれた商人三井高利は店先売などの斬新な商法を用い、三井グループの基礎を築いた人物。

御厨神社はそのバイタリティと、神社へのお参りを大切にされてきた歴史文化を感じる場所です。

 

 

そっと背中を押してもらう時間

神社の凛とした空気は気持ちよく、宮司さんが書いてくれる御朱印の筆先は美しい。
今を感じるってこういうことかな。
ああだこうだと、つい先々まで考えてしまう毎日。
しかし「今ここにあるもの」に引き戻してくれる場所が神社であり、御朱印を頂く時間は今に集中する時間なのかも知れません。
とてもシンプルだけど、そういう時間を持つと気持ちはクリアになる。
停滞していた思考がリセットされ、新たに巡り出せるような気がしました。

そして、この地で偉業を成し遂げた蒲生氏郷、本居宣長、長谷川家、三井高利。
その時代を生きた人が今に残してくれたものに感謝しながら、神社の神様にそっと背中を押してもらう。

想いがこもった御朱印とお守りを見つめれば、今日も明日も気分は上々なのでした。

 


 

松阪神社
松阪市殿町1445
tel 0598‐21-3689
https://matsusakajinjya.com

本居宣長ノ宮
松阪市殿町1533番地2
tel 0598‐21-6566
http://motoorinorinaga.org/

八雲神社
松阪市日野町690
tel 0598‐21-0861
https://inory.jp/yakumo

御厨神社
松阪市日野町690
tel 0598‐21-0861
https://inory.jp/yakumo

■松阪祇園まつり
https://matsusaka-gionsan.jp

【タイアップ】
松阪市 観光交流課
松阪市殿町1340番地1
tel 0598-53-4196
松阪市hp https://www.city.matsusaka.mie.jp
松阪市観光プロモーションサイト https://www.city.matsusaka.mie.jp/site/kanko/
松阪市観光インフォメーションサイト https://matsusaka-info.jp/

 

こだわりの生地が魅力的@ナポリの台所

昨年11月1日に鈴鹿市役所近くにオープンしたナポリの台所。冷めても美味しいピザ生地が人気のテイクアウト専門店です。

食べてみたところ、もっちりピザがとても美味しかったので、スタッフさんにお話を伺ってきました。

ピザへのこだわりは?

1.生地へのこだわり。
ナポリピッツァは生地が命。外側がパリッとして中がモッチリの食感。発酵時間はその日の気温や湿度に合わせて調整し、新鮮なうちに焼き上げることで、絶妙な食感のピザが出来上がります。

(こだわりの生地ですが、発酵状態や生地を伸ばす技術をスタッフが、一定のレベルになるまでには相当苦労されたようです。)

2.チーズへのこだわり。
ナポリのチーズは、選び抜いた上質な「100%ナチュラルチーズ」。上質で旨味がたっぷりつまったナチュラルチーズ本来の香り・風味が引き立つように数種類をベストな配合でブレンドしています。チーズのコクとミルキーななめらかさを存分にお楽しみいただけます。
きれいな焼き色のついた見た目も美しいピザは、ますます食欲をそそります。

3.手作り焼きたてへのこだわり。
ナポリピザの醍醐味である生地と素材の絶妙なバランスをご堪能いただくには焼きたて一番。「ナポリの台所」はご注文をいただいてから、一枚一枚丁寧にお作りしています。

冷めても美味しい生地ですが、やはり焼き立てが一番との事です。

オススメピザとお店のPRを教えてください!

初めて購入する方は何を購入しようか迷ってしまいますので、スタッフさんおすすめのピザを聞いて来ました!

スタッフの一押しはプルコギ鈴カレーピザです。当店自慢の鈴カレーピザは、地元鈴鹿産の糖度が高いフルーツのようなトマトを使用し、カレーのスパイスとトマトの甘味がマッチして絶妙なハーモニーを奏でます。ぜひ一度、ご堪能ください。

(鈴鹿市では、毎年鈴カレーグランプリを開催しており市民にも鈴カレーは馴染みがあるんです♪)

今後の目標を教えて下さい

ナポリの台所は、ピザテイクアウト専門店の就労支援B型事業所になります。ピザ作りを通じて、障がい者の方が自立した生活に向かうことを応援するだけでなく、地域の方々からの喜びの声により、生きがいを感じて働いていただくことを目指しています。今後はこのようなお店をどんどん増やしていくことを目標としています。

全国チェーン店の『ナポリの窯』の就労支援第1号店です。私たちは、『障がいのある方に一般就労に近い就労経験をしてもらいたい』という想いで誕生いたしました。利用者さまの笑顔があふれる中、個性・能力を最大限に発揮して仕事をしています。

たくさんの想いが詰まったナポリの台所。これからも応援していきたいと思います!


ナポリの台所HP
https://www.napolinodaidokoro.com/

住所: 三重県鈴鹿市神戸1-19-25 北栄ビル1階
電話: 059-389-5320
営業時間: 月~金・祝日 11:00~15:30
◆定休日 土・日

スローライフを体験する伊賀市博要地区のフィールドワークをリポート!地域おこし協力隊募集中!

三重暮らし魅力発信サポーターズスクエア事業

以前OTONAMIEでも案内させていただいたこちらの事業「自分がミエる!三重暮らしゼミナールin伊賀市博要」。(詳細はこちら
全5回のゼミ形式の内のひとつである、フィールドワークを行いました。参加者には一泊二日で中山間部にある伊賀博要地区で現地の主要箇所を舞台に、実際に地元の方と巡りながらテーマの「暮らしと移住」について考えていただきました。また実際にひとつの空き家を見学しながら、その利活用もみんなでアイディアを出し合いました。

今回フィールドワークでは博要住民自治協議会の小竹さんと、移住者農家ご夫妻(ぐるり農園・小山高人さん/萌愛さんご夫妻)に暮らしをご案内いただきました。また空き家のフィールドワークでは空き家の利活用を行い、さかさま不動産を運営する水谷岳史さんをゲストにお迎えしました。

それでは暮らし体験をリポートいたします。

 


 

それぞれが東京や大阪などのビルが立ち並ぶ場所から、山や田んぼが広がる自然豊かな三重県の伊賀市博要地区に集まりました。

▲伊賀神戸駅にある看板。

電車で伊賀神戸駅に到着後、バスに揺られること約20分。今回フィールドワークの現地である、伊賀博要地区の博要市民センターに到着。地元の人達に歓迎していただきました。

▲伊賀博要の野菜や花で、飾り付けされた入り口。

自己紹介や事業説明を含めたオリエンテーションを終え、早速地元の方々にご案内いただきフィールドワークに向かいます。

▲みんなで記念撮影。元博要小学校で今は「博要の丘」として田舎暮らしの体験場所やスポーツチームなどのキャンプとして使われている。

まずは実際に移住してきた人などに貸し出す予定の空き家を見学。

▲大家さんからどういった空き家なのか説明。

二棟に分かれており、とても空き家とは思えない立派な木造の建物。庭も広く、盆栽や小池などもあり、こんなに立派な家に住めるなんてなかなかできない経験だと思います。

▲玄関口。
▲応接間。
▲掘りごたつがあるリビング。
▲屋根裏。
▲別館の一階。
▲別館の二階。
▲庭。
▲裏の倉庫。

次に移住者であり、夫婦でぐるり農園を経営されている小山萌愛さんのご案内のもと、地元の移住者を中心に共同で畑をされている「ふるさと農園」を見学。ここではそれぞれが好きな作物を栽培できるので、様々な種類が育てられています。

▲小山萌愛さんより畑の前で説明を受ける。

コロナ禍になる前、元々はここで観光客などに対して、植え付け・収穫体験もされていたそうで、里芋の収穫時期には芋煮を振舞ったりしていたそう。新たに自分が農業をするために土地を探すのもいいが、こういった場所があると農業などにも早く馴染め、地元の人や先に移住してきた方と話したりするいいきっかけにもなると思いました。

その後は、地元の神社やお寺など、地区の主要箇所を小竹さんのご案内のもと巡りました。

▲隣にある兼好塚とよく間違えられる石碑。
▲伊賀市指定文化財でもある、徒然草で知られる兼好法師を祀る「兼好塚」。木の隣にある小さい石が本物の兼好塚。
▲常楽寺。
▲急な階段もみんな元気に登っていく。
▲種生神社。
▲極楽寺。

それぞれが歴史ある建造物で、この地域の皆さんが守り続けてきたそうです。地元の方と話をしていると、長年続く歴史を大切にし、後世に伝え残していきたい思いが伝わってきました。

今は伝統的な祭りなども、人手不足で行えないところをなんとか残していこうとの思いで、他の地域の人達にも協力してもらいながら続けられています。

▲たまたま居合わせた青山太鼓さんのご好意により、和太鼓を体験させていただきました。
▲フィールドワーク中、民家によく大根が丸々干されている昔なつかしい光景が。

最後はオンライン参加者を交えて、本日のフィールドワークを振り返りながら、伊賀博要の暮らし(テーマ:スローライフと空き家活用)についてディスカッションが始まりました。

▲参加者と地元の方。
▲左からさかさま不動産を運営する水谷さん、博要住民自治協議会の小竹さん、ぐるり農園の小山夫妻。
▲オンライン参加者。

博要地区に昔から住んでいる方、移住に興味のある参加者、実際の移住者、ゲストやナビゲーターのそれぞれの観点や思いが混ざり合い、様々な意見が出ました。

私が印象に残ったのが、移住者を受け入れる側の姿勢。移住者は仕事、住まい、生活環境などを変える高いハードルを超えて移住をします。ただ単に移住してきて欲しい、若い人が増えてくれたらいいなではなく、この地域はどんな特徴があり、どんな人が住んでいて、ここにきたらこんなことができる、というような地域の魅力を明確にしたり、それを発信して行く必要があると感じました。

1日目の終わりには地元の方々が協力して準備してくださったご飯をみんなでいただきました。

▲学校給食を思い出す、懐かしい食器やお盆。

2日目は迎春準備作業に参加しました。

まずはしめ縄を作るために集めておいた藁を整える作業。整えた後、実際にしめ縄を作成。

▲藁を整えている様子。
▲地元の方に教えてもらいながらしめ縄をつくるお手伝い。
▲今度は教えてもらいながら、自分でチャレンジ。
▲完成したしめ縄を手に写真撮影。笑顔でみんな楽しそう。
▲庭になっている柿の収穫体験。

私事ですが海の近くで育ちました。なので米を育て、その藁を使って地元の神社のしめ縄を作るのは、新鮮でとても貴重な体験。漁村ではあまり感じることのなかった、育てたものは全て捨てる事なく循環されていることが印象的でした。

次は元旦焚火材を山からみんなで協力して車に搬入。現地に着くとすでに木は切られており、山の斜面に転がっていました。なぜそんな状況になっているのか疑問に思い訪ねてみると、木は切ったすぐは水分を多く含んでいるため燃えにくくさらに重たくなるため運びづらいそうです。したがって、一年前に切っておいてそのまま乾かす。それを地元の方を中心にば次々と山からバケツリレーの要領で運んでいく。地元行事の準備も地域の人と、ワイワイと楽しむひと時でした。

▲山師さんがチェーンソーで小さく切り分けてくれる。
▲山との間にある溝を即興で木の橋を作成して乗り切る。
▲断面からいい香りがするヒノキ。

最後に地元でカフェや卓球やイベントなど様々なことができるスペースを運営されている「パティヨ」で昼食をいただきました。

▲テントの中のコタツで食べることもできる。
▲可愛いお店の新聞。

二日間という短い期間でしたが、伊賀市博要地区に暮らす方々の人柄や地域の特徴を、フィールドワークを通して知ることができた貴重な体験でした。

▼焼き芋ならぬ焼き里芋。ねっとりホクホクで美味しい。

三重の山間部にある伊賀市博要地区は自然豊かで四季を感じることができる地域なので、また博要の皆さんに会いに、ここに遊びに来たいなと思いました。

ここには温かく優しい方々の、丁寧な暮らしを紡ぐスローライフがありました。

 


 

伊賀市博要地区では「空き家を活用したイベント開催により、来訪者や移住希望者を増やす」取り組みを行うため、地域おこし協力隊を募集しています。

詳しくはこちらをご覧ください。

 

冬の浜歩き

2月上旬。日中通してかなり寒い日が続き、厚着が必要になっている。
気温より海水温が上回っていき、海に手を入れていたほうが温かく感じる。

この時期に海水浴やサーフィン、磯遊びなどをする人はほとんど見かけない。

夏になると自然に海のイメージが湧いてくるが、普段仕事などで海に関わっている人ではない限り、冬に海を自然と想像することはあまりないだろう。

海に触れる機会が、冬にはガクッと落ちるのだ。

しかし冬の今の時期だからこその光景もある。
そんな冬の海を感じることが出来る「浜歩き」を行ってきた。

場所は南伊勢町阿曾浦にある「しじらみ浜」。

しじらみ浜は、旧南部小学校跡の後ろにある山を越え、その先に広がる浜。
辿り着くまでに山を昇り降りしなければならない結構大変な場所だ。

しじらみ浜に続く山道入口。
道は狭いが、入り口付近は舗装されている。
しばらく歩いていると岩と土の荒れた道になってくる。

石で区切られた段々の斜面は、昔の人がここを畑として使っていた跡だそう。

折り返し地点の看板。

折り返し地点からは下りになり、波の音が聞こえてくるようになる。

波の音が大きくなるにつれて浜が見えてきた。
およそ20分ほどで到着。
山と接しているしじらみ浜は、砂と砂利が混ざった浜になっている。

浜歩きはビーチコーミングと呼ばれ、冬の寒い時期や、海や水が苦手な子供でも気軽に海と触れ合い、遊ぶことができるレジャーとして親子連れにも人気だ。

浜には、海から流れてくる漂着物が沢山落ちている。
それらを観察したり、拾って集めたりして楽しむ。

同じ場所でも季節によって様々な発見があるのがこのビーチコーミングの楽しいところ。

冬のしじらみ浜はどんな様子だろうか。

しじらみ浜に到着してまず目に入るのがこの足跡。
浜を歩いた動物の足跡だ。

丸い跡とY字の形をした跡が集まっている。
鷺などの足が細い鳥類の足跡にも見える。

ここに何かあったのだろう。

遠目で見るとプラスチック製品に見える。

そんなことを考えていたら足跡のすぐ近くに魚の骨を発見!
長い背骨でおそらく鱧のような魚だったのだろう。

冬は浜に来る人は少なくなる。
この時期には山から動物がやってきて、流れ着いたご馳走を探しているのかもしれない。

石のように見えても、よく見ると貝殻だったりする。

浜には貝殻が沢山落ちている。
巻貝から二枚貝の一部、甲殻類の殻まで様々。

時間が経つにつれて貝の光沢が失われていくので、目を凝らさないと見つけにくくなっている。

そんな沢山の貝殻の中に目立つものを発見。

これはムラサキウニの死骸。
まだ小さいですが、トゲが付いている状態で流れ着いている。

まだ色が残っているので最近のようだ。

ウニのトゲと同じ様に、二枚貝も殻が分かれずにくっついている状態で残っている。

ウニの真ん中に穴が開き、付いていた口がハッキリと確認できる。

ウニの口は提灯のような形から、「アリストテレスの提灯(ランタン)」と呼ばれる。

普段は観察できない物も、海岸に打ちあがったからこそ観察できるのだ。

この日は多くのウニが打ちあがっていた。
どれも小さいサイズがほとんど。

普段見られない物を見つけられるので、子供も大人も夢中になれる。

冬は生き物が腐敗せずにそのままの姿で打ちあがっていることが多いので、海に入らなくても実際に触って観察できる良い機会になる。

浜をゆっくり歩くだけで、海と自然を感じることができた。

帰り道。山を下って行くにつれて、広い浜だったのが漁村に変わっていく。

夏は勿論、桜の咲く頃や木々が木の実をつける頃にもう一度来たら、きっと違う発見ができるだろう。

いろいろな浜で誰でも手軽に海を感じられるので、是非試して頂きたい。

気軽に1DAYキッチンやショップに挑戦できる場「toBAshare(トバシェア)」のある町を思い描いて

カフェや飲食店運営って楽しそう。でも、ものすごく大変そう。自分のお店を持ちたいなんて考えたこともあったけれど、土地に建物、機材を揃えたり…ハードルが高すぎる!素人だけど、料理はちょっと自信があるんだけどなぁ。

何か新しいことに挑戦したくてウズウズしている方に朗報です。鳥羽市の中心街に、「●●をしてみたい!」のはじめの一歩を踏み出せる場所が2022年(6月頃)に完成します。

その場所とは、地域活性型ポップアップストア toBAshare(トバシェア)です。

仕掛け人の行野慎平さんと娘さん

仕掛け人プロフィール

toBAshare(トバシェア)のオープンに向けて準備を進めているのは、場作りを専門にする行野慎平さん(以下、行野さん)です。2020年3月には、鳥羽市浦村町で漁師体験も可能な団体向け1棟貸切の宿泊施設『Anchor.漁師の貸切アジト』を鳥羽市浦村町でオープン。1次産業を感動体験の場として捉えて、漁師さんと連携して漁村アクティビティのサービスも提供しています。

はじめの一歩を踏み出せる場所「toBAshare(トバシェア)」

行野さんがtoBAshare(トバシェア)で思い描く三方良し ※.イラストも行野さん

ー行野さん「僕も宿のオープン準備期間は、バイトで生活費を稼ぎながら建物の改修をして融資も受けて…」

鳥羽市の漁師さんとの出会いをきっかけに、『Anchor.漁師の貸切アジト』をオープンするまでの準備期間を振り返る行野さん。新しい事業への挑戦は、それ相応の時間と労力がかかります。

これをやりたい!と思っていても、立ちはだかる数々の壁に地団駄を踏み、諦めてしまった経験はありませんか?大小あれど、誰もが一度は経験していることだと思います。

行野さん自身も数々の壁にぶち当たり、いつの間にかやらない理由を作ってしまうと話します。そんな壁を低くして何かに挑戦する最初の一歩を踏み出せたなら、挑戦者にとって大きなアドバンテージになるはずです。

ー行野さん「toBAshare(トバシェア)では、やりたいことに挑戦できる。低リスクな分ある意味失敗しても大丈夫。むしろその失敗を生かして、また挑戦できる。そんな場作りができたら面白いなと思って。」

自分自身も挑戦。声をもらってtoBAshare(トバシェア)を作り上げたい。

toBAshare(トバシェア)のレイアウトイメージ

toBAshare(トバシェア)は1階が地域活性型ポップアップストア「toBAshare(トバシェア)SPACE」、2階が貸切宿泊施設「toBAshare(トバシェア)HOSTEL」となっています。

2階の貸切宿泊施設「toBAshare(トバシェア)HOSTEL」は2022年1月に一足早く稼働。地域活性型ポップアップストア「toBAshare(トバシェア)SPACE」は2022年6月のオープンを目指して準備を進めています。

ー行野さん「宿の経営は経験があるので、ある程度の予測が立てられますけど…1階のポップアップストアは正直僕もどうなるか未知の領域です。」

行野さん自身もかなり実験的。地域活性型ポップアップストア「toBAshare(トバシェア)SPACE」にどんだけ需要があるのか、そもそも採算が合うのかは未知数です。

めちゃくちゃ面白いと浮かんだ、気軽に挑戦できる場作り構想を実現して事業として継続するためにはどうしたら良いかを考えた末、まずは2階の貸切宿泊施設「toBAshare(トバシェア)HOSTEL」を作り上げる結論に至りました。

toBAshare(トバシェア)HOSTEL改修の様子。

ー行野さん「やってみないことにはわかりません。もちろん、不安はあります。ただ、それよりもワクワク感の方が強いです。」

そんな行野さんの新たな場作りへの挑戦に、多方面から応援やアドバイスの声が届いています。その声を元に出店者とお客さんが交流しやすいカウンターバーを作ろうかなど、受け取った声をイメージして改修レイアウトも更新中。準備段階から、行野さんの1階「toBAshare(トバシェア)SPACE」の場づくりは始まっているようです。

都会と地方。継続的な地域との関われる場として。

2022年6月に「toBAshare(トバシェア)」がオープンした時を想像してみましょう。

都会ではなく、地方にポップアップストアやシェアレストランができる場がある。すると、都会に住みながら地方で活動ができることで、継続的な地域活動に取り組めるかもしれません。

ー行野さん「都会に住みながらお休みの日に鳥羽に来て、地域活動ができて地域との繋がりが生まれたり、逆に都会の方に出店してもらうことで地元の方にとっても新たな交流が生まれる。そんな繋がりが生まれるきっかけの場にもなればとも思ってます。」

ある時はハンバーガーショップ、またある時は立呑みコンセプトバー、またまたある時はイベントやワークショップが開催されている。そんな未来を「toBAshare(トバシェア)」が叶えてくれるかもしれません。

編集後記

南伊勢町 うみべのいえのカウンター席にて

僕にとって行野さんは、身近なパワフルチャレンジャーで目が離せない人です。クリエイティブで、「toBAshare(トバシェア)」の内装から何から、どんどん形にしていってしまうスピード感・決断力。カッコいいです。「toBAshare(トバシェア)」のお話を伺った時、僕の中で思い浮かんだのは南伊勢町の「うみべのいえキッチン」さんでした。先日、訪れた際は南伊勢町に移住されたご夫婦が美味しいベルギー料理「チリコンカルネ(写真)」を提供されていて、美味しくいただいてきました。

鳥羽に事務所のある僕は、身近にもこんな場があったらいいなぁとフワフワと想像していました。そんなお店ができてしまいそうです。「toBAshare(トバシェア)」で東京のシェフが出張で店をオープンしてくれたり、発酵と燻製の専門店「海童工房 魚寅」さんの魚醤を使った料理を食べられたり…僕の中の想像は膨らみ続けてます。「toBAshare(トバシェア)」で空想がより現実になっていく確信を持っていて、今の時点で楽しみでなりません。

行野さんは今、toBAshare(トバシェア)のクラウドファンディング「みんながやりたいことに挑戦できる!地域活性型ポップアップストアをOPENしたい!」に挑戦されています。何かに挑戦したいと考えている方、都会や全国津々浦々の飲食店やお店屋さん、行野さんの挑戦にエールを贈りたいという方…本記事では伝えきれていない部分もありますので、ぜひチェックしてみてください。

クラファンのページは、こちらから

カルバートパークに潜入!! “土木を身近に感じる”、パパママも過ごしやすい施設が愛知県蟹江町に誕生

愛知と三重をつなぐ記者、OTONAICHIのコジロウです。

三重県北部からもほど近い、愛知県海部郡蟹江町に2021/11/19に新しくオープンした施設「カルバートパーク」。

少し前になりますが、オープン初日に加藤建設 経営企画室 広報課の林さんを訪ねて取材してきました!

土木を身近に感じてほしい、創業110年の地元企業が作った施設

カルバートパークは、国道1号線と県道66号線の交差点(ステーキあさくまのある交差点)から東に一つ目の芝切東交差点を南下した位置にあります。

https://goo.gl/maps/Lzcqawte2wfJGGhA7

 

ちょうど、前述の交差点のところにある「加藤建設」さんがつくった施設になります。

加藤建設さんは、資本金1億円、従業員数は300人を超え、北は北海道から南は九州まで全国に拠点を構える土木工事や建設業などの大企業ですが、実は蟹江町が加藤建設さんの創業の地でもあり、創業110年を迎えた今も本社は蟹江にあります。

「豊かな社会を築くため、人と地球に優しい環境づくり」を掲げ、地域貢献をとても大切にされています。

加藤建設 代表取締役 加藤徹 様

そんな加藤建設さんが作った「カルバートパーク」は、地域の方々が楽しみながらも、なかなか普段しっかりと見ることがない土木資材である「ボックスカルバート」を身近に感じて欲しいとの思いからできた施設です。

入場は無料で、定休日は日曜日と月曜日、祝日となります。

営業時間は9:00から16:00まで

 

迫力のカルバートが4つもある1階でパパママがくつろげる空間を

施設の1階は、何といっても「ボックスカルバート」がドドンと4つ、大迫力で迎えてくれます。

施設に入って最初に迎えてくれる一番大きなカルバートは、通常の工事では使わない、この施設用に特別に作った高さとのことで、とても高くてくぐるのが楽しいです。

ボックスカルバートは、通常は地中に埋められていたり、車に乗って通過するだけであまり手に触れる機会は少ないですが、私たちの生活インフラに直結している非常に重要な土木工事資材です。

カルバートパークのものは、特別に塗装された外観になっているのですが、コンクリートが醸し出すかっこいい雰囲気と、組み合わされている木の温もりが調和していて、施設全体が本当にとってもおしゃれで過ごしやすいです。

そんなカルバートがある1階の右手にはパン屋さんとコインランドリーがあり、左手には子ども用のエリアとして砂場と手洗い場、人工芝のゾーンが設けられています。

子どもゾーンにあるカルバートは丸いトンネルでかわいい。

中央にはテーブルと椅子もあり、フリーWiFi完備。

地域のパパママに来てもらい、子どもを遊ばせながら、パン屋さんでパンやコーヒーを買い、コインランドリーで洗濯しながら、ゆったりとした時間をパーク内で過ごせます。

実際に子育て世代が使いやすい施設になるように、蟹江町のNPO法人にこにこママネットワークさんにもアドバイスを受けて設計したそうです。

遊びとくつろぎがミックスされた地域のためのコインランドリーは東京などには存在していて注目していましたが、ついにあま地域に誕生しましたよ!

1階の奥にはデジタルサイネージがあり、子供たちがクイズ遊びができる他、加藤建設さんの創業からの歴史ムービーやYouTubeチャンネルの動画が視聴できるようになっていました。

2階への階段の奥には、トイレのほか、授乳室もありました。

 

重機模型が迎えてくれる、ワークショップエリアと見晴台の2階

これまたシャレた階段を登って2階に行くと、まず迎えてくれるのがズラッと並んだ重機の模型です。

「様々な重機の模型をたくさん揃えました!」と林さんが仰る通りに、本当になんか嬉しくなるほど重機が並んでいます。子どもたちはもちろん、大人も楽しいです。

重機模型の中には、加藤建設さんが特許を持つ技術が搭載された「パワーブレンダー工法」の重機の模型もあります。

め、めちゃくちゃかっこいい…

パワーブレンダー工法は、軟弱地盤対策に有効なものということで、地盤が弱いあま地域のニーズにがっちりフィットする素晴らしい技術なんですね。

模型展示の左手にはワークショップルームがあります。

1時間500円(税抜)で誰でも借りられ、手芸やヨガ等のワークショップ開催を想定しているとのこと。こういうので人が集うのもいいですね。

重機模型展示を右手に進むと、1階でトンネルになっていたカルバートの上に出てきて、迫力の1階ゾーンを上から見下ろせる見晴台になっています。

通常、カルバートは埋まっていることも多いですから、その上には土やアスファルトが被せられるわけですが、ここではカルバートの上にそのまま乗ることができます。

これもまた楽しいですね。構造物好きにはたまらないのではないでしょうか?

 

独立開業を支援する、チャレンジ応援のパン屋さん

さて、話題を1階の施設に戻しますが、1階のカフェスペースは「BOTTEGA DEL PANE」(ボッテガ デル パーネ)と名付けられたパン屋さん。

イタリアパンをメインにしたお店が入っていました。

このパン屋さんは、「開業したい」とチャレンジする人を応援したいという思いがあり、開業を目指す方がここで挑戦していく場所にもなっているそうです。

弥富市民のボクでもパン屋さんが多いなと思う蟹江町。

また一つ、ここで修行した方が素敵なパン屋さんを作られると嬉しいですね。

パン屋さんには、カルバートパークならではの品として”カルバート食パン”と、加藤建設のゆるキャラ「ビオトくん」を模したマリトッツォである「ビオトッツォ」もありましたよ!

オープン初日は飛ぶように売れてしまって、売り切れ続出でした。

ボクは粗挽きフランクのパンとフォカッチャ、ホットコーヒーを注文しまして、ゆっくりと座ってイートインでいただきました。素朴なフォカッチャが特に美味しかったです。

 

何度も通いたくなる、カルバートの近未来感と木の温もりで過ごす場所

カルバートパークは、やはりこの巨大なボックスカルバートたちの印象がすごくて、インスタ映えもしっかり狙える、おしゃれで近未来な場所でした。

カルバートが作る近未来な感じに、とてもさりげなく木や緑が組み合わせれており、ゆったりと落ち着いた感覚にもなれます。

パパママの新しいくつろぎ場所に。

イベント開催場所の一つとして。

ちょっとしたお茶会に。

雰囲気の良い場所でのテレワークに。

地域のために加藤建設さんが作った遊び場。

何度も通って、いろんな使い方の人たちと繋がって、ここでまた新しい地域を作っていくんだろうなと、カルバートパークのこれからが楽しみになりました。

ぜひぜひ皆さん、三重県からも遊びに行ってみてくださいね。

 

カルバートパーク基本情報

  • 名称:カルバートパーク  Web:https://culvert-park.com/
  • 住所:〒497-0044 愛知県海部郡蟹江町蟹江新田下芝切183
  • TEL:0567-55-9433  FAX:0567-55-9434
  • 営業時間:9:00~16:00
  • 休館日:日曜・月曜・祝日
  • 運営:株式会社加藤建設  Web:https://www.kato-kensetu.co.jp/

おまけ:カルバートパークができるまで(Youtube「カトケンチャンネル」)

完成するまでの工程をYoutubeで公開されています。これも面白い!!

 

移住を考えている参加者募集「東京スクエアPlusオンライン交流会」すみません!三重県外の在住者限定です

—移住を考える方のさまざま
地方移住への関心が高まっています。コロナ禍でさらに加速するといわれている移住。しかし移住希望者の関心の度合いや興味対象は様々です。家族構成、年齢、動機も異なります。

—今年度の移住への取り組み
今年度、三重暮らし魅力発信サポーターズスクエア事業「東京スクエアPlus」として移住に関する取り組みを複合的に行っています。
最初に、本事業のキックオフ会を三重テラス(東京・日本橋)でリアルとオンラインのハイブリッド開催をしました。多くの方々にご参加いただき移住への関心の高さを知る機会となりました。

オンラインツアーの様子

次に度会郡南伊勢町では「三重暮らし体験オンラインツアー」を行いました。南伊勢で活躍している農家さんや漁師さん、地域の場づくりを始めた移住者、伝統の塩作りを復活させた方、ローカルスーパーの方などをゲストに、点在する現場をつなぐツアーです。発信拠点からは南伊勢町移住コーディネーターと南伊勢町商工会青年部の前部長をお迎えし、地元メディアとしてOTONAMIE代表と副代表がファシリテーターを担当しました。オンラインの参加者には事前にゲストの漁師さんや農家さんの生産物(真鯛とミカン)や復活させた塩をお贈りし、イベント時に「みんなでいただきます」をしました。

フィールドワークの会場となった休校になった小学校

伊賀市博要地区は「三重暮らしゼミナール」と題し、全4回のゼミ形式でフィールドワークやオンラインイベントを行いました。こちらもナビゲーターとしてOTONAMIE代表と副代表が担当。コロナが落ち着いていた時に行った1泊2日の現地フィールドワークでは、地元でまちづくりに取り組む方々に地区の名所や空き家を案内していただき、その後空き家のマッチングサイト「さかさま不動産」を運営する水谷氏をゲストに迎えディスカッション。2日目は地元の神社の注連縄づくりや正月用の薪運びなどを行いました。最後の昼食で参加者のひとりが、地元の人の温かさに涙したのはとても印象的でした。
鳥羽市では「三重でワーケーション!暮らし体験モニター」を行う予定でしたが、コロナ第6波の影響で中止となり、大変残念に思っています。
そして今回、本年度の締めくくりとなる「オンライン交流会」を行います。

—取り組みを通じてわかってきたこと
様々な移住への取り組みをしてきてわかったことがあります。それは「ちょっとだけ移住に興味がある」、「本格的に移住先を探している」、「少しだけ農業のある暮らしをしてみたい」、「農業で食べていきたい」など、冒頭に書いたように移住を考えている人にも、それぞれに深度の違いがあるということです。そして一番多かったのが「移住をした人の話を聞きたい」というご意見でした。

—だからオンライン交流会を開催します!
そこで今回の「オンライン交流会」では、三重県内各地の様々な移住者にご登壇いただき、移住者のリアルを語っていただきます。また参加者の皆様からもご質問や感想などを随時受け付け、可能な限りリアルタイムで登壇者にお答えいただきます。

—登壇者は三重暮らしをたのしむ先輩移住者

今回のゲストは鳥羽市の養殖漁師・浅尾大輔さん。大阪からの移住者で鳥羽の海に魅了され養殖漁師になり、数々の先進的な取り組みを行っています。最年少で農水省の天皇杯を授与された地域プレイヤーでもあり、浅尾さんを軸に様々な移住者が集まってきていて鳥羽の漁村が活気づいています。
他にも移住後の三重暮らしを楽しむ、三重暮らし応援コンシェルジュの3名にもご登壇いただき、お話を聞かせていただきます。

—わたしたちはこんな人間です
今回もファシリテーターを務めるのはOTONAMIE代表の村山祐介(Uターン移住者)と福田ミキ(Iターン移住者)です。三重県のローカルWEBメディアOTONAMIEを運営するなかで、たくさんの移住者や地域との関わりを構築してきました。今回、そのような経験から移住を考える方々への情報をご提供できる機会だと考えています。

—ご一緒にたのしい時間を過ごしましょう!
移住は簡単に決められることではないと思います。だからこそ現地のことを知り、訪れてみるきっかけになればと思っています。そして、その出会いはできるだけたのしく!そんなオンラインイベントになるように、準備に努めます。

—オンラインイベント内容
日時:3月4日(金)18:30〜20:30
ゲスト:浅尾大輔さん
三重暮らし応援コンシェルジュ:成岡真清さん・五十嵐ちひろさん・野山直人さん
開催方法:Zoom(ご参加のエントリー後、アドレス等を共有します)
参加対象:三重県外在住で移住をお考えの方

—オンラインイベント概要
東京スクエアPlusの事業概要の説明
今年度事業全体の振り返り
三重暮らしゼミナール in 伊賀市博要の報告
移住者トークライブ&参加者とのトークセッション
三重県の取り組みの紹介

▼ご参加はこちらから▼
https://forms.gle/ej1MsVQ1dbVCmHSZ8
※すみません!ご参加は三重県外の在住者限定です。

東京スクエアPlus事業全体のホームページ
https://mie-kurashi.net/

 


 

詳しいお問い合わせ・お申込み先
三重暮らし魅力発信サポーターズスクエア事業(事務局代行:株式会社アド近鉄)
営業時間/月~金 10:00~17:00
TEL/0596-28-3457
E-mail/miegurashiアットgmail.com
※アットを@に置き換えてください。

時を忘れて、ミステリアスな森へ。

地名が「森」だなんて、ちょっと変わっているというか、ミステリアスだと以前から思っていた、松阪市飯高町にある森地区。今回はそんな私のミステリーツアー にどうかお付き合いください。

松阪市飯高町にある森地区には、奧香肌峡と呼ばれる峡谷がある。櫛田川の支流である蓮川の上流沿いに位置し、巨岩や奇岩、滝などの自然美に魅了されるハイカーや登山者が多く訪れる。奧香肌峡を代表する「宮ノ谷渓谷」のトレッキングには、何度か参加したことがある。個人で行くには危険な箇所もある為、是非とも地元のガイドさんと歩いてほしい私のお勧めの渓谷だ。

宮ノ谷渓谷

 

今回は県道569号蓮峡線の奥地まで行ってみることにした。この道の先に群生するジギタリス(別名、キツネノテブクロ)という花をカメラに収める為だった。滅多に人が通らない場所だと聞いていたが、その日は2、3人の先客がいた。


 

ジギタリスには毒があり、花言葉は「不誠実」「不真面目」。そして斑点などの集合体が苦手な方は、花の中の模様を決して覗かないで欲しい。写真に映った斑点を拡大してみると、背中のゾワゾワが止まらなくなる。西洋では暗く寂れた場所に繁茂し、不吉な植物のイメージがあるという。「魔女の指抜き」「血の付いた男の指」などと呼ばれていた地域もあるのだとか。

ジギタリスは、かなり急な斜面に群生しており、細い道を挟んだ反対側は断崖絶壁。ファインダーを覗きながらうかつに後退りしようものなら、足を滑らせて落ちてしまいそう。わざとそんな場所に群生しているのかと思わせるほど、どことなくミステリアスな有毒植物である。お出かけの際は、道が狭い為くれぐれもご注意を。さらに奥へと車を走らせると…そこはうっそうと木々が茂る、廃村だった。

 

地図に無い、失われた「蓮集落」

何軒かの廃墟が残ったまま

蓮(はちす)集落は、ダムの建設に伴い、水没地には含まれていなかったものの、全住民が離れる選択をした集落だ。その終点には森小学校蓮分校跡が残されている。過去には、蓮分校の教員が通勤途中に落石に巻き込まれ蓮川に転落、死亡する事故があった。蓮の住民は教員の遺体を引き上げ、分校の裏山に埋葬したという。その教員の事績を綴った「ともしびの碑」が分校の正門前に建立されたが、現在は森地区にある香肌小学校に移設されている。あえて淡々と書いているが、色んな感情の処理が全く追いついていない私。やっぱり、ミステリアスな森。

残された分校の記憶
分校跡と謎のいす

昭和60年頃まで集落には人々の暮らしがあり、子供たちの賑やかな声が校庭に響いていたのかと思うと、急に人里が恋しくなり、蓮分校を後にした。

 

本とジャズで繋がる、森地区のカフェへ。

ゆったりとしたジャズが流れる「いいたかBOOK JAZZカフェ」は、明治7年に建てられた元庄屋の古民家で、飯高町の硬水で淹れたコーヒーが楽しめる。(土・日・祝日の11時から18時まで営業)

メニューにあるマタギ餅は猟師の保存食をアレンジしたもの

東京で建築家として設計事務所を営むかたわら、自然が好きな店主の小島さんは、ツリーハウスを立てる活動もしていた。夜明けが来る前に、その気配を感じた鳥が鳴き始める。夜明けは先に音が来る、これがツリーハウスでの楽しみの一つなのだそう。

小島さんが建築に関わったツリーハウス

少年時代に、疎開先の里山で暮らした経験のある小島さんにとって、東京から森地区への移住はそれほど高いハードルでは無かったという。

小島さん:人生最初の記憶というのが東京大空襲なんです。空襲のサイレンが鳴ると、家族みんなで窓に黒い紙を貼り、光が漏れないようにした記憶があります。それが家族恒例のイベントのようで、全く嫌な感じがしなかったんです。その後、疎開先である山形県の里山で5年ほど過ごしました。

オーナーの小島さん

早く東京に戻りたいとは思わなかったという。疎開先の自然の中で伸びやかに暮らす少年の姿が目に浮かぶ。身近にいる戦争体験者が少なくなった今、体験談を直接聞かせてもらえる時間はとても貴重に感じた。

小島さんにお勧めの本をセレクトしてもらった。一冊100円で本の貸し出しも行っている。ミステリー好きな小島さんお勧めの「山怪」は、日本各地の猟師たちが実話を語った、山での奇妙で怖ろしい体験談を集めたもの。

スヌーピーの本は娘用に

読んでいると突然、私の祖母が狐の話をよくしてくれたことを思い出した。懐かしくなり、「狐が化けて家に来た話、ばあちゃんからよぉ聞いたよなあ」。と父と母に尋ねると、「そんな話、いっぺんも聞いたことないわ。」とまるでミステリーのような答えが返ってきたのだった。

時が止まったようなあの場所は、本当に存在しているのだっけ。今思い出してもそんな気持ちになる森へ。時間を忘れたい時に、また訪れようと思う。

三重県の山でスノボを滑ろう〜♥

今年は年末から大雪で鈴鹿の山に雪が積もったまま。去年から思いつきでスノボを始めて見たら楽しくってどっぷりはまる。若い頃にはあんまり興味が無かったのにこの年からまさかスノボを始めるとは自分でも驚く。

竜ヶ岳

近くにあるゲレンデと言えば三重県で唯一の御在所。でもそこはスキーオンリーでスノボは滑れない。近くで滑りたいなーと思ってたら竜ヶ岳で滑れるよと友だちに教えて貰ったのでゲレンデ探しの旅に出発。

宇賀渓キャンプ場に車を止めてスノボの板とスノーシューを担いで出発。ロープウエイもリフトもないのでもちろん自力で頂上を目指す。登山ブームがどうも過熱気味で、前までは冬の間は雪山は危険だというので登らない人が多かったのですが、ココの駐車場にも朝早くから、それも遠方から登山客がいっぱいで早めに車を止めないと満車になってしまう状況。

竜ヶ岳

多くの方が登るので踏み固められててスノーシューも必要なくチェーンアイゼンで登れる。道に迷うこともなく雪山は非常に安全。

 

竜ヶ岳

段々山頂が見えてくるとテンションが上がります。春になるとココでは羊さんの群れが見れるのですが、雪景色で茶色い羊さん状態でした。

ピーク

最後のピークが太陽に向かうほどの急斜面を登る。ココも踏み固められてるので案外登りやすい。

もうちょっと

そして山頂。

ランチ

竜ヶ岳は風が吹き抜ける場所ですので少し下がった場所で早めのランチ。
この後のお楽しみのボードを刺して多度山桑名方面を見ながらゆっくり休憩。

 

てな訳で山頂からスノボを楽しむ。

 

最初に登る時は辛かったけど、スノボでスイスイ滑り降りると一瞬で終わってしまうので何度も山を登って滑る。ここまで登るのは大変だけど、誰も滑っていない場所でスノボをやるのって楽しい!

スキーゲレンデは遠くて行くのも時間も掛かるので、近所の鈴鹿の山でスノボは最高ですね!

次に行くゲレンデは藤原岳にと計画中。なんせ元々スキーゲレンデで御在所より前にあったとか。昔の人をまねて藤原岳ゲレンデ一緒にみんなで行きましょう!

入社して半年で会社が倒産、立て続けに届く不採用通知。 就職氷河期の苦難や挫折が、私たちを強くした。

バブル崩壊後の就職が困難であった時期を「就職氷河期」と呼ぶ。現在の年齢が、概ね30代半ばから40代後半の方が該当するだろう。バブル崩壊後の景気の悪化により、多くの企業は新卒採用の削減や中止を行った。不況のあおりを受けて、倒産する企業も相次いだ。

今回は当時、就職活動をしていた名の方にお話を伺った。今のようにネットで就職先を探したり、Zoomで面談することなどもできない。求人雑誌の中から募集条件を調べたり、学校に来る求人票に目を通すなど、自力で就職先を探すのも一苦労した時代だ。ある人は企業から電話やメールがいつ来るかわからないので、唯一電波の入る大学の研究室にこもりきりだったそうだ。

そんな時代に希望する仕事につけず、度重なる不採用の通知に心に大きな傷を負った人もいただろう。当時がどんな様子だったのか、そして当事者である人たちは何を感じていたのか。それぞれのストーリーをぜひ、自分に置き換えて読んでみて欲しい。

前へ前へと進み続け、ものづくりの仕事へ

「ものづくりの仕事について、ようやく自分に合う仕事が見つかった気がします」。そう話してくれたのは、四日市在住のさん。現在は、半導体製造の工場で勤務している。初めての就職は、県内の大学を卒業してからヶ月後。地元・四日市にある建築系の人材派遣会社だった。

「在学中から人材派遣会社のアルバイトに夢中で、学業を疎かにしていました。卒業後もヶ月ほどアルバイトを続けていましたが、親の勧めもあって、地元で就職することにしました。その時までは就職難の渦中にいることをそこまで深刻に捉えられていなかったのかもしれません」

しかしその年後、勤めていた会社が不景気のあおりを受けて倒産。Yさんは仕事を失ってしまう。初めて本腰を入れて就職活動に挑むが、なかなか決まらない。そもそも募集している会社の数が少なく、どの会社の条件も決していいと言えるようなものではなかった。

「本当は前職のスキルを活かしたくて、建築業界を何社か受けましたが、すべて不採用。何をしたいかを考える余裕もなく、とにかく生活をするために少しでもいい条件の仕事を探すことに注力しました」

最終的に、もっとも給与が良かった介護施設の総務職に応募し、採用が決まった。ところが「初めは現場を体験してから」と言われ、意図せず介護の現場で働くことになる。

「そこから、気づけば年ほど経っていました。働きながらホームヘルパーや社会福祉士の資格を取得するなど充実した日々ではありましたが、当時は慢性的な人手不足や低賃金など、過酷な労働環境でした」

その後、転職先で介護施設の管理者に就いたが、働く環境は変わらず、さらに多忙を極める日々が続いた。新しい事業所の立ち上げに伴い、大阪で働くことになったさん。しばらくは大阪で働いていたが、結婚を機に妻のいる三重に戻ることを決意する。しかし、戻ってくるためには、今までよりも過酷な条件をのまなければならなかった。

「同じ会社の中で転籍することになり、介護職からガスの配管工の仕事に変わりました。さらに正社員から契約社員に格下げとなってしまったんです」

さんは働きながら次の転職先を探したが正社員の仕事はなかなか見つからず、ひとまずは期限つきの契約社員として大手メーカーの自動車部品製造でオペレーターとして働くことにした。

「最初は細かなルールやチームでの仕事に慣れず苦労しましたが、ものづくりの仕事は面白いし、自分の気質に合っているなと感じました」

その後は、「ものづくりの仕事に就きたい」という目標を掲げ就職活動を行った。ものづくりの分野の会社を探し、面接を受けるといくつかの会社から内定をもらうことができたそうだ。

「ようやく念願の正社員として、内定をいただくことができました。工期や納期がきっちり決まっているところも仕事がしやすく、自分の性格にもマッチしている気がしますね」

これまでの道のりは苦労の連続だったけれど、へこたれない姿勢が身についた。前へ前へと進む気持ちは、無くしてはいない。時期を見て、氷河期世代に向けた公務員採用枠にも応募する予定なのだそう。さんの挑戦は、まだまだ続く。

人生のステップアップに挑み続ける

就職活動で希望の職につけず、悔しい思いをした方もいる。現在は名古屋で働くさんだ。将来的には語学を使って、世界中の企業と関わる仕事がしたいと、東京の大学を休学しフィンランドへ。現地の日本大使館で働いた。自分の将来のためにと、あえて遠回りを選択したのだ。しかし、それが仇となってしまう。

帰国後に就職活動を再開したが、希望していた大手商社や銀行はすべて不採用。これまでの時間は何だったのだろうかと、一時は途方に暮れた。東京での就職をいったん諦め、地元の銀行に就職を決意する。

「同期には、東大、慶應、早稲田など有名大学の出身者が多くいました。どんなにいい大学をでていても、就職が難しい時代だったんです。例年は100人ほどいた新卒入社が、28人。就職できたのは良かったのですが、自分の持つ『世界中の企業と関わりたい』というモチベーションと銀行の目指すカラーが大きく違いすぎて、違和感を感じながら仕事をしていました」

年後に銀行を退社し、外資系の金融企業へ転職。しかしそこでも、2009年に起こったリーマンショックによる影響を大きく受けた。金融業界は不安定な状況に陥り、業績をあげられなかった社員が次々とリストラを言い渡される。荷物をまとめて会社を去る同期の姿をみて、「明日は我が身だ」と毎日気合を入れ直した。

「不安ではありましたが、最初の就活の時に大きな挫折を味わったことで、メンタルが鍛えられたんです。不安定な世の中の変化に対応していかないと、生きていけない。チャンスをものにして、いかに自分を売り込むかを常に考えていました」

昨年もコロナ禍に関わらず、更なるスキルアップを求めて転職。コロナが落ち着いたら、東京で仕事が始まるそうだ。これまでの道のりを振り返りながら、さんはこう話してくれた。

「学歴は20代だから通用するもの。30代40代はそれまで培った日頃の洞察力や考え方が、社会で求められるスキルだと思います。就職氷河期世代として大変な思いをしましたが、私は努力を重ねること、苦労を厭わないことをそこから学んだので、氷河期世代だからと悲観せず、チャレンジしていきたいですね」

幾度のピンチに見舞われながらも、「世界中の企業と関わりたい」という思いをもち続けたさん。これまでのピンチを糧に、さらに大きな夢をつかもうと奮闘している。

就職氷河期世代だからこそ身についた、生き抜く力

現在、行政書士事務所の顧問を務めるさんも、「就職氷河期世代だったからこそ、今があるのかもしれない」とこれまでの道のりを振り返る。

「高校卒業後にすぐ働きたかったので、選り好みをしていなかったんですが、受けた会社はすべて落ちてしまいましたね。友人の中には、社落ちた人もいました」

今のようにネットで仕事を探すこともできず、進路指導室で求人票を見て応募する形式だ。ただでさえ、学校との結びつきがある企業の情報しか回ってこない状況にも関わらず、就職氷河期に入り求人情報は激減した。

さんは運良く、担任の先生からの繋がりで地元の測量会社へ応募。とにかく就職したいという気持ちで、つ返事で就職を決めた。しかし半年もしないうちに、給料は未払いになり会社は倒産した。次は今度は潰れない会社に就職したいと、18歳だった さんは作戦を立てた。

「今度は絶対潰れないであろう、地域で一番大きい会社に就職しようと決めました。普通に行っても落とされてしまうかもしれないならガッツを見せるしかない!と思い、直接会社の総務を訪ね、履歴書を手渡しました。こんな時代だからこそ、骨のある人を求めてるんじゃないのかなと」

さんは見事、採用。待っていても何も変わらない。自力で道を開かなければ、と必死だったという。

「仕事も総務職だと聞いていましたが、出勤初日にはフォークリフトに乗って倉庫整理だと言われました。でも、そんなものかなと思って前向きに受け入れましたね。自分の可能性を自分で閉じずにいれば、道は開けると思って」

倉庫での仕事は、ブラジル人の派遣社員が多かった。さんはブラジル人をまとめる班長を任されたそうだ。そこでさんは必死にポルトガル語を覚え、彼らが楽しく仕事をできるような環境づくりを心掛けた。

そんなさんの働きぶりを見ていた同僚から、派遣会社の立ち上げに誘われた。せっかく入った大手企業をなぜ辞めることにしたのかと聞くとTさんは、「やらないで後悔することはしたくなかった」と言う。

名もなき派遣会社のゼロからスタート。さんは自ら現場に出向いて働き、その働きぶりを認めてもらうことで新しい派遣先を開拓していった。結果的に年で社の契約を取り付けたそうだ。

「短期間で、いかに認められるかが勝負です。朝一番に出社して掃除して、どうすればいい環境を作り出せるかを常に考えていましたね。企業はどのような人間を求めているのかを客観的に深く考える良い機会となりました」

その後も接客業、倉庫業、建設業、映写技師、派遣業、サービス業、イベント業など、様々な業界で経験を積んださん。そんなさんの経験や知識を生かして欲しいと、いくつもの会社からアドバイスを求められるように。2021年の夏に独立し、現在は行政書士の顧問や、会社の経営に関わる必要な申請の手続き等、あらゆる業種の困りごとの相談に乗っている。

「独立するにあたり、これまでの経験を生かせるのは行政書士だと思ったんです。これまで培った仕事に関する知識があるので、皆さんの困りごとに寄り添えるのではと。今はコロナによる影響が大きいので申請についての相談が多いですね。司法書士、労務士、弁護士などつながりのある方と、チームで困りごとを解決しています」

さんは就職氷河期に苦労したことで、人に寄り添う力が身についたと言う。

「現状を打破しよう、工夫しよう、切り抜けようと、ノウハウが蓄積されたんだと思います。もしかしたら就職氷河期でなくてストレートに就職ができていたら、今のような考え方に及ばなかったのかもわかりません。私にとっては就職氷河期が自分を成長させる良い機会でしたね」

今回お話を聞かせてくださった方は皆、「自分の話が誰かの役に立つのなら」と快く話を聞かせてくれた。

それぞれの話を聞き、聞いているこちらの方が「頑張らなくては」とパワーをいただいたように思う。お話を聞かせてくれた名の方のように、自分が進んできた道を悲観せず、明日への力に変えることで、道は開けるのかもしれない。


【タイアップ】三重県雇用経済部 雇用対策課 若者・女性雇用班

三重県では、支援を必要とする就職氷河期世代の方やそのご家族に情報を届けるため、note、Twitter、Facebookなどでマンガやエッセイ、ツイートなどによる情報発信をしています。

note/三重県就職氷河期info

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タブロイド版/三重県庁やnoteで紹介している関連施設にて配布しています。

津市広明町13番地(三重県庁)tel 059-224-2465

限界集落で出会った幸せの価値観。道行竈と竈方の塩に見る「継業」@南伊勢町竈方集落

“泉さん、何とかせなあかんと思っとたんや。役場に酒米づくりの相談していたのを亡くなってから知って、のほほんとしていられなかった。放っとくわけに、いかんやんか”

南伊勢町にある人口37名の竈方集落で、耕作放棄地についてお話を聞いていたときに感じた、地元の人の熱意ある言葉だった。竈方集落は源平合戦で敗れた平家の子孫が今も暮らしている。南伊勢町は少子高齢化や人口減少が進み、竈方集落も例外ではない。そんな竈方集落で起きている2つの話をお伝えしたい。

 

 

想いを、知る。

7つの竈方集落のひとつである道行竈(みちゆくがま)は、3年前から耕作放棄地で酒米づくりを行い、日本酒「道行竈」の販売を始め、多くのメディアでも取り上げられ話題となっている。

区長の島田正文さん(左)・西川百栄さん(右)

道行竈区長の島田正文さん、前区長で特定非営利活動法人(NPO)チーム道行竈理事長・現役米農家の島田安明さんとメンバーの西川百栄さん、地域おこし協力隊の加藤雄太郎さんにお話をうかがった。ちなみに正文さんは4人兄弟の四男で、冒頭に書いた泉さんは三男、長男は逸男さんだ。道行竈で暮らし続けている正文さんは人口が減り、耕作放棄地が増えていく地元の集落の移り変わりをどのように見てきたのだろう。

正文さん:長男の逸男は18年間区長をして建築会社も経営していました。耕作放棄地に危惧を感じていたのでしょう。逸男はまず、道行竈の山の谷間にある、米が栽培しづらい田んぼの形や水路などの構造改善をはじめました。

しかし田んぼを整備しても農家の後継者がいないため、稲穂が育つことはなかった。

正文さん:だったら自分たちの会社で農業をしよう、ということになり社内に農業班ができました。しばらくは続いたものの利益は出ず、本業も忙しかったこともあり耕作放棄地の再生が途絶えてしまいました。集落の人口が減るなか、私も正直「仕方がない」と思っていました。

小さいころから歴史が好きだった泉さんがまとめた資料。竈方の歴史を辿っていたのだろうか?インタビューを行った公民館の一室に掲示されている。

そして転機が訪れた。それは三男・泉さんの存在。

正文さん:長男のあと三男の泉が区長を継ぎました。しかししばらくして急病で亡くなってしまい、そのあと泉の大親友でもあった安明さんが区長になりました。

泉さんがお亡くなりになってから半年後。安明さんは泉さんが耕作放棄地で酒米づくりを行うことを役場に相談していたことを知ったという。

米農家でチーム道行竈理事長の島田安明さん(左)・地域おこし協力隊の加藤雄太郎さん(中)

安明さん:私自身コシヒカリは作っていたのですが、酒米づくりは初心者。最初は正直迷いましたが、正文さんと相談して耕作放棄地で酒米を作ることを決めました。

正文さん:米を作ってなんぼの村です。責任感を感じました。

取り組みを始めたことが新聞に小さな記事で報じられた。その記事を偶然見つけたのが道行竈集落のとなり、贄浦に暮らす西川さん。西川さんは南伊勢町移住定住コーディネーターとして役場と一緒に仕事をする傍ら、ライフワークとして日本酒女子普及委員会の副会長としても活動している日本酒好きだ。

西川さん:記事を見つけて「あれ?地元で日本酒づくり!」。すぐにメンバーに入れてもらいました。

西川さんは正文さんと親戚であり、また雑誌編集などのキャリアも持つ西川さんは、商品開発や情報発信も得意。区長、農家、クリエイターというコアメンバーが揃い指揮は高まった。

西川さん:作るなら本当に良い日本酒にしようと盛り上がりました。安っさん(安明さん)も最初から「地域のモデルケースになれたらええな」ってよく話してたよね?

 

 

想いを、継ぐ。

安明さんは米づくりが始まれば毎日のように手入れに行くという、3年前まで耕作放棄地だった田んぼを案内してもらった。

地域おこし協力隊の加藤さんは「ここは都会での暮らしと違い、自分でいちから何かを作ることが多く、頭の使い方が全然違います。毎日楽しいです」と語る。

山の谷間にある田んぼで、ここの風景は初年度の日本酒「純米大吟醸道行竈」のラベルデザインにイラストとして使われている。

安明さん:山の上には、昔から一度も水が涸れたことがない滝「大瀧」があります。ここの田んぼには森の養分に恵まれた水が豊富に流れ、いわば掛け流しの状態。一定の冷たい温度の水で米を育てることで、美味しくなるんです。

道行竈は水に恵まれていることで昔は米づくりが盛んだった。安明さんが子どものころはもっと山の奥まで田んぼが張り巡らさせており、美しい田園風景が広がっていたという。

耕作放棄地

安明さん:重機がない時代に、竈方の先祖が開墾して代々守り続けた大切な田んぼです。耕作放棄地が増え、草が伸び放題になった風景に「集落は廃れていくのかな」と思っていました。道行竈本来の姿がなくなると。

しかし日本酒「道行竈」プロジェクトが始まると、米づくりを再開する地元の人もあらわれ始めた。その理由として、関係人口が地域の人の意識を変えたことが大きいという。ひとつは3年前に行われた東京大学が行っているフィールドスタディ。学生2名が20日間道行竈集落に泊まり込みながら、地域の課題にコミットした。

安明さん:最初は地元の人との間に距離もありました。でも彼らの地域の人に馴染もうと努力する謙虚な姿に、地元の私たちは感動。最終日は自分たちの子どもが帰っていく様な雰囲気が道行竈にありました。昨年もコロナが落ち着いている時期に来てくれて、嬉しかったです。

また皇學館大学の生徒も御田植祭や田んぼの石拾いなどで参加するなど、地域に若者が入るようになった。いざ日本酒「道行竈」が完成すると、道行竈にメディアも入るようになり、地域に活気が出てきた。

田んぼの周囲にある森には椎の実。森が豊かな証拠だ。
多様性のある木々が残る山から流れる養分豊富な水は、多くの命を育てる源。

西川さん:道行竈を出て行った人が、地元を誇れるような日本酒にしたいです。インターネットでも販売したところ、やはり道行竈を知る人からの注文が多かったです。離れて暮らすやっさん(安明さん)の息子さんも、友だちに紹介してくれたり。

今はメンバーに名古屋から移住した地域おこし協力隊も入り、一緒に田んぼの管理なども行う。そういった一連の流れを安明さんは「マッチした」と表現する。

安明さん:東京大学や皇學館大学の学生、役場のバックアップ、西川さん、加藤君、地域の方々。すべてがマッチしたんです。日本酒づくりに挑戦することで関係人口ができていきました。

平家の末裔である証拠が書かれ、先祖代々受け継がれている御証文。今も厳粛な受け渡しの儀式が神社で行われている。

西川さん:竈方の人間として、逸男さんや泉さんの想いがあって、やっさん(安明さん)や正文さんがその想いを継いで主体的に動いたからこそ集落内外の人が繋がっていき継続できています。

 

 

豊かさに、満たされる日々。

歴史ある地の想いを大切にする文化。それは同じ平家をいうルーツを持つ竈方集落に残っている。

人口24名が暮らす棚橋竈集落

以前にもOTONAMIEの記事でご紹介した竈方集落・棚橋竈で2019年から始まった塩づくりがある。移住をした平家は漁業権がないため塩づくりをして生業を立てていた。

塩づくりをする村田さん

塩づくりは約400年前に途絶えたのだが、人口減少が進む地域の新たな産業を創出することを目指し、また平家の末裔として竈方集落の歴史・文化を伝えるために竈方塩づくり振興協議会が始めた。

塩作りは同町にあるリアス海岸のミネラル豊富な海水を使い、薪で火加減を調整しながら塩釜で約6時間かけ炊き上げる。その後は天日干しをして、焼成という塩を焼く工程で味を調える。なめらかな食感、旨味や甘味があり味わいも良く、地元の人や料理人にも評判が良い。
塩を炊く小さな製塩所はとても暑く、煙も目にしみる。過酷にも感じる作業を、竈方塩づくり振興協議会の村田順一さんは楽しいという。

村田さん:苦行も楽しまないと(笑)。伝統は失ったら取り戻すことができません。ここで塩づくりを始めたことで、いろんな人が竈方に興味を持っていただき嬉しく思います。

資料館で塩の話しをする青山さん(中)

塩づくりは見学もでき、また製塩小屋のとなりにある資料館では写真の展示などで竈方の歴史について知ることができるので見学者が訪れている。

商品開発時に監修に入ったシニアソルトコーディネーターの青山さんも現地を訪れ、地元の人に竈方の塩を活かす料理のワークショップを行うなど地域内外から人が訪れ、関係人口づくりが自然なかたちで進み始めている。

 


 

ふたつの取材を終えて印象的だったことがある。それは米農家の安明さんも、塩づくりの村田さんも同じことを幸せそうに語ったことだ。

“歳を取っても、元気に明るく楽しく”

日本が経験することになる少子高齢化時代では稼ぎ手世代が減る。経済一辺倒では通用しないそんな時代に、どんな幸せの価値観が求められてくるのだろう。今回の取材で感じたいこと。それは、私たちはすでに幸せの種を手にしているのかも知れないということ。竈方集落ではもう一度地域を耕しなおし、幸せの種を育むことで、豊かさに満たされた日々の暮らしがあるように思えた。

時代はもどることができないが、米を酒に変え、また塩を生業でなはく地域の歴史・文化を伝えるために復活させるなど、時代にあった形に変えて受け継いでいる。そして地域内だけで継承するのではなく、内外の人で「継業」することで継続されている。
その中心にある大切なことは “元気に明るく楽しく” 。目を輝かせながらそう語るみなさんに、本当にその通りだと思うのでした。

 


 

特定非営利活動法人チーム道行竈
度会郡南伊勢町道行竈89−17(販売所)
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Tel 080-2655-3865(チーム道行竈】

竈方塩づくり振興協議会
度会郡南伊勢町棚橋竈76−4(製塩所・資料館)
Web
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【タイアップ】
南伊勢町役場 まちづくり推進課 政策係
三重県度会郡南伊勢町五ヶ所浦3057
tel 0599-66-1366
mail machi@town.minamiise.lg.jp
hp https://www.town.minamiise.lg.jp

南伊勢町の記事一覧

日本一の清流・宮川の上流部「宮川ダム」を見学しよう

みなさんこんにちは!キャスターマミです。

観光スポットとしても注目されているダム。ダムカードをコレクトしているという方も多くいらっしゃいますよね。

三重県にはダムが50以上あるそうです。

今回紹介する「宮川ダム」は、その中でも古いダム。

宮川の上流部、三重県大台町の最深部・大杉谷登山道へ向かう道中に見えてくる巨大なダムです。

宮川ダム」では、一般の方に向けたダム見学を行っているのをご存知でしょうか。

事前予約で、誰でも見学可能。職員さんが、宮川ダムの建設目的や役割などを詳しく説明してくれます。

ということで、所要時間約1時間の宮川ダム見学に行ってきましたので、その内容の一部を紹介します!

1.宮川ダムの概要

最初に宮川ダムのパンフレットをいただき、設置された巨大看板前で宮川ダムの概要について説明を受けます。

昭和32年5月に完成、60年以上稼働している日本でも古いダムだといいます。

重力式コンクリートという形式の構造で、堤高(ダムの高さ)は88.5m、堤頂長(ダムの幅)は231m、堤体積(ダム全体のコンクリートボリューム)は388,583㎥のダムです。

大台ケ原を含む山々の尾根を境界とした赤線の範囲内(流域面積)に降った雨が宮川ダムに集まっています。

宮川ダムパンフレットより

流域面積125.6㎢に対し湛水面積(貯水池の面積)は2㎢、約60倍の範囲から集まった雨が貯水池に貯まるため、例えば100㎖の雨が降ったとすると、6ⅿほど貯水池の水位が上がっていく計算になります。

ただし実際には、降った雨は土の中に60~70%がしみ込んで、山が飽和状態になってくると徐々に水分が出てきてダム湖に流れ込んでいきます。

総貯水量(貯めることができる水の量)は7,050万㎥、この日のダムの貯水が標高で約275ⅿ、最大283ⅿまで貯めることができます。

管理棟から見た貯水池

ダムのゲートを開けて放流するのは、制限水位を超えたとき。

現在は冬で台風が来る恐れはないため制限水位を280mと高く設定していますが、夏休み期間は大雨に備えて270ⅿまで制限水位を下げて宮川ダムを運用しているということです。

2.宮川ダムは多目的ダム

①洪水調節(治水)

100年に一度の規模を想定し、大台町から伊勢市までの下流域での水害軽減に効果を発揮

②不特定かんがい用水の供給(利水)

農業用水として、伊勢市・明和町・玉城町・多気町・大台町の約4,700ヘクタールの耕地に安定した不特定かんがい用水を供給

③発電(利水)

宮川ダムに貯留された水を宮川第一発電所・第二発電所に供給し、最大54,200kwを発電

宮川ダムで常時0.5㎥/sの放流(河川維持)を行い、直下の宮川ダム管理用水力発電設備で最大220wを発電

真下を見るとその高さに足がすくみます…

3.宮川ダム見学

いよいよ実際に、普段は行くことのできないダムの内部へ案内していただきます。

クレストゲートを巻き上げる機械はこんなに高い位置に。

大杉谷の緑とダム湖を望む景色は絶景!
クレストゲートを真上から
クレストゲート上部を真横から
放流の際にクレストゲートを巻き上げる機械
緊急時はこちらの部屋から操作することも

続いては、普段の操作を行っている管理棟の中の操作室へ移動。

質問にも随時答えてもらえます
操作室

操作室では、水量の変化を見てダムのゲートの上げ下げなどを行っています。

台風が発生した場合、沖縄あたりに来た時点で職員全員が集まり始め、何時頃に雨が降るか、いつ放流するかの計画を立てるそうです。

宮川ダムで放流した水が三瀬谷ダムに着くのは2時間後。

放流の際、宮川沿いにあるいくつもの警報所で事前にサイレンを鳴らす操作を行うのもこの部屋から。

また、平成18年4月に運用を開始した「選択取水設備」により水温や濁度を見ることができ、特に水温の差が顕著な夏場には鮎の冷水病を防ぐためにも役立っています。

3.宮川ダムの内部へ

次はダムに沿った階段を下っていき案内していただきます。

かなりの高さがあります

外階段は急なので足元には十分注意して。

ドアが現れました。いよいよ内部へ向かいます。電気がついていないと真っ暗になるそう。

ダム表面にドアが出現
細くて狭いトンネルが続きます
トンネルの先には下まで続くという長い階段が

昔はモノレールが通っていたそうですが、今は使っていません。

新しいダムだとエレベータが付いていますが、古いダムであるためずっと下まで階段が繋がっていています。この階段を使い職員は一週間に1度点検を行っています。

消灯する際には「誰かいるか~?」と必ず声をかけて、下に人がいる場合は「いるぞ~!」と大声で返事するそうです。

停電してしまったらと思うと恐々。

希望者には職員が付き添って階段を下りていくことも可能。その場合は宮川ダム見学の所要時間は1時間半~2時間程度となります。

紅葉越しの宮川ダム

駐車場前は小さな公園になっており、壮大な宮川ダムを眺めることができます。

ここには立派なモミジが植えられており、秋には紅葉とダムを同時に楽しむことも。

 

宮川ダム見学をご希望の方は、以下の問い合わせ先へお申し込みください。

三重県 松阪建設事務所 宮川ダム管理室 0598-78-3221
総務・管理・建築室 0598-50-0586

ダムカードをご希望の際も事前に要連絡。

なお見学中の写真撮影は、職員の指示に従って許可を得てから行ってください。(※動画撮影不可)

 

貴重な体験のできる宮川ダム見学。台風の心配のないこのシーズンにぜひ訪れてみてください。

 

※都合により見学希望日等の要望に添えない場合がございます。

※天候、ダムの運用等により急遽見学の中止をお願いする場合がございます。

※今後の新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっては、ダム見学・ダムカードの配布が中止となる場合がございます。事前にお問い合わせください。

“ハレとケの隙間” 赤福ホットバターサンド!

「ハレとケ」ってどういう意味だろう。聞きなれない言葉なので調べてみた。これは日本人の伝統的な世界観のひとつだと説明されている。

ハレとは、折り目・節目を指す概念で「晴れの舞台」などの言い回しで使用されると説明されている。なので伊勢の「赤福餅」を「ハレ」の食物だと定義してもいいかも知れない。

それに対して「ケ」は「普通の、または、日常の(もの)」と説明されていた。なるほど。少し解った気がする。すると「赤福餅」を「パン」で挟むとどうなるだろうか。ハレがケの食べ物になるのかな・・。

 

とにかく食べたくなったのだ!

赤福バタートーストを千葉県在住の方がInstagramに投稿した画像を見つけた。「12個入りの赤福は一人で食べるには量が多かった!なのでバタートーストを作ってみた」と。

気になる、とても気になる投稿だ。今まで赤福は何度も食べているけど、赤福バタートーストはない。「そうだ!時々一緒に仕事をするフードコーディネーターさんに映える赤福トーストを作ってもらおう!」と、早速アポイントを取った。

 

 

伊勢おはらい町に向かう。

今回、赤福と一緒に試してみたいお餅も買いに行く。

その道中、有名なオシャレカフェを発見した。まさに黒潮に運ばれてきた洋文化。さて、これに対抗できそうなキャラクターはいないだろうか・・彼女だ。

 

おかめちゃん

おかめちゃん!「うん!いける!これだったらオシャレカフェに対抗できるかも!!」。そう思いながら彼女を見つめると、目をそらした気がした。どこ見てるんだろう・・気のせいかな・・。
とにかく岩戸屋さんできな粉餅を購入、そして赤福本店へ向かう。

 

赤福

赤福8個入り、岩戸餅8個入り、伊勢茶食パンを購入。これを持って、頼りにしている料理教室の先生の元へ向かう。果たしてどんなバタートーストが出来上がってくるだろうか。

 

 

料理教室アンソレイユ

ピンポーン♪ 目があった!
「先生よろしくお願いします〜」「は〜い!」といい返事がかえってくる。

「今回お願いしたいの例のお品がこれなんです。」と手渡す。

山本ひろみ先生。伊勢市で料理教室を運営しながら依頼があれば料理撮影のプロデュースやディレクションの仕事も受ける。時々仕事を共にする私が信頼するフードコーディネーターだ。


ふむふむ、少し考えてから「ホットサンドのバターサンドを作りましょう!」。そして調理の工程を教えてくれた。

まずバターをサイズに合わせてカットする。

パンを薄く切って

バターを置いてお餅をのせる

あんこを沢山乗せ

上にパンを置き挟む

そして、ホットサンドメーカーで焼くだけ。

 

・・・・ピンポーン 来客だ。

 

しばらくして、はい焼けた!

 

「ちなみに先生!

この作業は調理ですか?」

単純な質問した。

「はあ?」これはですね・・・

・・・・と続く。

あとは想像にお任せします。

 

「さて、あとはカットするだけ。簡単でしょ?」と説明してくれた。包丁を入れると「あっ!」と言葉が出た。大変な事態になった!「バターのとろみが見えねぇ!」。さっきの来客対応で熱が加わりすぎたようだ。

「気になるのでやり直しますね!」先生のプロ根性が出てきたのだ。「次は撮影用に少しバターを多めにし、冷凍庫で硬めてから熱を加えます」と説明してくれた。パン生地の焦げ具合とバターの溶け具合のバランスを取って、再度チャレンジする事に。果たしてどうなるだろうか。

 

 

冷凍で硬めたバターをドーン!!

熱を加える!

カットする。「よし!」

撮影用のお皿に乗っけて

少しレンジでチン。

するとバターがとろとろしている。

さて撮影だ!

 

パシャ!

拡大してみた。

 

餡子とバターがトロトロしてる〜。

餡子の上にバターが乗った方が映えますね〜。

 

 

 

試食してみよう。

ちょうど小学校から帰っきた先生の息子さん、ハル君が来た。
早速彼に試食してもらった。
どうだ!反応は!
ワクワクする〜

美味しいよ!!」

言葉を何度も繰り返す。

「美味しいよ!!」

私も実際食べてみる。手に持つと赤福餅がホットバターサンドになった感動が湧いてくる。そして口に入れると、形が変わっても赤福だと解るのだ。

少し斜め上をいく美味しさ。「カフェのメニューに行けるかも!」。もしこの記事を見た関係者様がいましたら意見として受け取ってくださいね。

形を変えても自然な味を保っているのは、良質な素材である証拠。多くの人に愛される理由のひとつだ。歴史あるお餅をバタートーストにするなら、間違いなく美味しい。SNSで沢山の方が投稿する理由もわかる。

 

 

で、きな粉餅はどうなる?

引き続き、おかめマークの岩戸餅をホットバタートーストにしてみよう。次は、きな粉餅だ。噂では、きな粉をバタートーストにたっぷり振りかけて食べると美味しい!という噂を耳にしている。

その噂を試す時が来た。

要領は同じ作業だ。

できた!
見た目からも、高カロリーなトーストが出来上がったぞ!
さすがに赤福バターサンドの後に入らない。
試食は翌日にしよう。

 

冷めた岩戸餅サンド

期待以上に美味しぞ!

誠に、美味しい!

 

これだよこれ!このきな粉が冷めてバターに浸透した旨さ。これは赤福に続き、ハマる人が出てくると予感させる。お洒落に盛り付けたら、あのカフェに対抗できる!?あくまでも個人的な意見ですが、それくらい面白い仕上がりの味だ。ただひとつ問題がある。それは、高カロリーということ。

例えば太りたい方や、育ち盛りのお子さんの3時のおやつ、カロリーがとても必要なスポーツや登山の時など。また、部活帰りの学生に食べさせるのも良いかも知れない。とにかく一度は経験すべきである。

 

 

ハレとケと、おサンジ。

お伊勢参りは「晴れ」の日。この餅文化を例えると、おかめは「ハレ」、対して「ケ」は、日常生活に溶け込んだオシャレカフェ。 和と洋の食文化が融合したひと品。そんなハレとケでサンドしたお餅こそ、御三時(おサンジ)アフタヌーンと敬意を込めて丁寧に言ってみる。そうか!おかめちゃんの目線は、そんな未来を見ていたのかも知れない。

 


 

Special Thanks

料理教室アンソレイユ

〒516-0016

三重県伊勢市神田久志本町1457-1

TEL :0596-34-0500

 

赤福餅

 

岩戸餅

 

 

鳥羽浦村の有事に機能した共同体。ちっぽけな私から視えたほんの一部を伝えたいと思った。

カキ養殖が盛んな三重県鳥羽市浦村町。

2022年1月15日に発生したトンガでの海底火山による津波の影響で、カキの養殖いかだが破損するなどの被害が出ました。

津波の影響でいかだが乗り上げている様子

――いま自分が出来ることは?!――

大変な状況下、漁業者と関係性のある県内のプレイヤーたちが動きました。きっと皆さんの周りでも色んな動きがあったと思います。

これはちっぽけな私から視えるほんの一部となりますがここに綴ります。

 

1月16日 津波注意報発令

バキッバキ….

浦村でカキ養殖業を営む「孝志丸水産」の浅尾大輔さんが消防団に向かう途中、海に浮かぶ養殖いかだから、バキバキと音が聞こえたという。

普段穏やかな海は、川のように波立っていた。

浅尾さんはスマホで海の様子を記録。水産仲間はもちろんのこと、日頃からコミュニケーションを取っている報道関係者や行政職員などに共有した。

浅尾さんから映像を送られた報道関係者は、各担当記者に即連携。ヘリを飛ばして上空から状況を報じた。

(浅尾さん撮影映像)

 

1月17日 カキ養殖筏およそ500台が被害に

最大60cmの津波を観測した三重県。
午前中には、三重県知事による被害状況視察が行われた。

県のプレスリリースによると、浦村地区で約2000台あるカキ養殖いかだの内、約500台が流されたという。

(海の流れが異常。桟橋も外れている様子)

 

浦村にカキはある!!「落ちないカキ」丘漁師組合が動く

同日。TVディレクターから私に現状共有があった。
情報を繋いだ先は、桑名市で企画会社を営む「株式会社On-Co」の水谷岳史さん。

水谷さんは、「丘漁師組合」という丘から海の課題を考え活動する人を増やす取り組みを進めている。ネーミングは水産素人を揶揄して付けたそう。

浅尾さんに電話して、状況と想いを聞き取った水谷さん。

浅尾さんとしては、メディアを通して現地の状況を報じてもらった上で、更に伝えたかったのは「浦村地区にカキがなくなったわけではない」ということ。

落ちないカキの筏。船が着けられない状態のため、ここでカキを揚げボロボロになった筏を渡りながら船に乗せる。

浅尾さん:海の恩恵を受ける商売なので、天災ともうまく付き合っていかないといけない。だからこそネガティブなことだけではく、ポジティブな発信もする必要がある。浦村にカキはある。落ちずに残ってくれたカキをこの時期やから受験に落ちない!ってのでポジティブなキャンペーンにしたいな。

水谷さんはすぐに「落ちないカキ」のキャッチ画像を作成した。そして自身のSNSにて50セット限定販売を開始。電話を切ってから1時間のスピードだった。

水谷さん:押し寄せる困難を跳ね返ししっかりとしがみつくカキを縁起物にする浅尾さんの発想は本当にさすが。自分のコミュニティ内だけでも「浦村には美味しいカキはある」ということを伝えなくてはと思った。丘にいる僕たちの意識や行動が変わることで、解決できる海の課題も沢山あるはず。実際関係性ができていたからこそ、このような事態でもすぐに動けることがあったわけですから。

 

多くの応援コメント。「落ちないカキ」を丘が盛り上げる

水谷さんの落ちないカキの投稿は、応援コメントと共に数十件のシェアがなされた。多くの注文も入った。フォームは作らずに、連絡は敢えてコメントとメッセ―ジ。配送情報を浅尾さんに託していった。

関係性のある報道関係者たちからは、メディアとして協力できることへの相談や提案も寄せられた。過程では逐一、行政職員からも正しい情報が共有されていた。

この「落ちないカキ」を記事にした、朝日新聞大瀧記者はこう添える。

大瀧記者:基本的にメディアとしては、流されたいかだの台数や、落ちたカキの量などのインパクトを追いかけがちです。ありのままを伝えることはもちろん大事。でもそれってそこに住む人にとって本当に必要なニュースなのか。被害を変にあおってないか。誰にとって幸せなニュースなのか…。
メディア側の人間ではありますが、こんなことを考えながら取材しました。浦村にカキはあります。もっとポジティブなことを「ニュース」として捉える文化が、メディアのなかでも増えて欲しいな。

(1.25追記)新聞の切り抜きを持って、浦村に「落ちないカキ」を求めて来てくださった方もいらしたそう。

 

先生たちも動く!「落ちないカキ」バスレストラン?!

天災に重なるように発令されたのが、コロナによるまん延防止等重点措置。

浅尾さん:浦村町には約60の事業者がおり、うち二十数事業者が焼きガキなどの店舗を経営してる。鳥羽のカキは仲間みんなの力。天災で仲間たちとの一体感は強まっているけれど、重ねてまん防が出たことで不安も高まった。いま浦村で出しているカキは全般が「落ちなかったカキ」。お客さんに浦村のカキは元気だよーと伝えるひとつの方法として、ポジティブな展開を仲間たちと考えていきたい。

1.22復旧作業の様子

そんな中、関係性のある大学関係者によって、三重県明和町の観光商社からバスレストランで浦村カキツアーを行うというプロジェクトが動き出した。

キッチン付きのバスで明和町から浦村まで行き、現地の話を聞いてカキを受け取る。帰りは車中で食べながら戻るという流れ。詳細は来週に決まる予定。とっても楽しそう!!

 

落ちないカキがクッキーに (1.25追記)

落ちないカキを知り動いたクリエイターがまた出現した。桑名市にあるいきものクッキー専門店のクキーアートデザイナー「kurimarocollection」の栗田こずえさんだ。

栗田さん:お世話になっている漁師さんたち。微力ながらも、桑名エリアの方にも、浦村に美味しいカキがあることを知ってもらう流れを作れたらと考えました。三重県同士のつながりを大事にしたいですよね。

そして完成した「落ちないカキ」クッキー。現地の漁師から送ってもらった「焼き牡蠣小屋マップ」を添えて、27日頃から店舗に数量限定で並ぶ。

(1.28追記)「来週牡蠣小屋予約していたけど、津波の被害を知って今年は無理かなと思っていたところ、kurimaroの落ちないカキクッキーで浦村に牡蠣があることがわかり、ツアー決行になりました」というお客さんにkurimaro店舗で出会った。
牡蠣小屋マップ見ながら「ここ行ったことある」等の話が盛り上がっている光景も出てきている様子。受験生やご家族が買う流れもあり、第一弾はもうほぼ売り切れだった。

 

海洋プラゴミアーティストが動く!災害による廃棄ロープ循環へ

イカダから吊り下げられて育つカキ。津波は海全体が動くため、吊るしたカキも波を受ける。垂下養殖は津波に弱い。海の中にヨットのような風を受ける帆をはってるイメージだと聞く。

もちろん海に落ちてしまったカキはもう拾えない。

筏の上からではわかりにくいが、下のロープは大団子状に絡まり廃棄をやむを得ない状態に。
処分代もかなりの負担だ。

そこで動いたのが、2021年に名古屋から鳥羽市に移住し海洋プラスチックゴミを資源として再生させ、家具やアート作品を手掛けている「REMARE」の間瀬雅介さん。

災害で絡まったロープを引き取って一気粉砕。ペレットか板上の海洋ゴミ素材にして販売をする流れだ。

これにより本来であればかかる産廃処理費用が圧縮されるだけでなく、埋め立てゴミとなるものが、新たな価値として生まれ変わることとなる。

間瀬さん:災害時に出るゴミの既存構造を変えて、循環させたいんです。

間瀬さんは、航海士として南極海に行った経験も持ち、海洋ゴミ問題のアート転換をするため、日頃から鳥羽浦村の漁師たちと連携を図っている。

海洋プラを使った作品

間瀬さん:(労働的にも資金的にも)地域のみんなが困っている状況下で、解決の選択肢に当たり前のように自分の存在があった。輪の中に入っているというのかな。これまでも海に関わってきたけれど、自分のアート活動が「海の誰かの助け」になって、前提の一員として進んでいたのがとても嬉しかったです。

これから間瀬さんは、漁師たちが海から揚げたロープを引き取り、材質判別を行いながら洗浄・加工作業へと入っていく。最終的にはダイニングテーブルに転換することも検討しているそう。

 

関係性の大切さ。いま自分が出来ることは?!

関係性の中で起きた連携は、それぞれが日頃から強みを活かしあい、大切にしている想いを理解し合っていたからこそ柔軟で、なにより愛があった。それも各々のフィールドで考えた小さなアクションが良い波紋を創っているところも。

現地の海側は、復旧作業が大変な中でも、迅速な情報共有や気遣いある声掛けを一貫してされていた。丘側は「いま自分が出来ること」で関われることに有難さを感じていた。

一連の流れを行政側からサポートし続けている、三重県伊勢農林水産事務所の太田所長はこう話す。

太田所長:色んなプレーヤーが繋がってるのが三重の強み。誰かが課題を投げたら、色んな人が拾って一緒に取り組んでくれる。自分がやるだけが全てではなく、皆で取り組む事で大きなうねりになると思う。

――いま自分が出来ることは?!――

私から視えている風景も、書いた内容もほんの一側面でしかない。でも地域で機能する共同体の輪郭を目の当たりにして、視える範囲でも構わないから記録したいと思った。

復旧作業は序盤。大変な状況なのは前提として、最後に伝えたい。

「浦村に美味しいカキはあります」

 

 

 

(9.28追記)今年7月。本災害がきっかけとなり、浦村地区にいる12軒のカキ漁師が連携。共同事業体として、養殖会社「浦村Sea Farm」を設立し、カキ養殖が抱える自然や労働環境への問題の解決に向けて動き始めた。メンバーにはこの数年で廃業を考えていた人もいる。浅尾さんは「力を合わせればこれまでにない力が生まれるはず」と語っている。

 

シェフ、外国人、旅人!?挑戦できる町が明るく楽しくなってきた!南伊勢の暮らし方

38の集落が点在する三重県度会郡南伊勢町は東西に長く、端から端まで車で約1.5時間。風光明媚なリアス海岸を望む主要道路は渋滞がなく、ドライブに最適だ。しかし、町内に電車は走っておらず、タクシーも限られているので夜に飲食店で酒を酌み交わすにはハンドルキーパーが必要。都会のように気分次第で酒を吞んで家に帰ることが難しい。

“集落にシェフが出向くキッチンカーをやりたいんです”

そう語るのは南伊勢町出身のシェフで、地域おこし協力隊の小嶋孝明さん。今回3名の南伊勢町地域おこし協力隊を取材。人口減少が進む日本の地方の、あたらしい歩き方をご案内します。

 

小さな漁村に
\フレンチのキッチンカー/

小嶋さんは高校卒業後、大阪の調理師専門学校に入り、その後シェフとして8年程キャリアを積んだ。東京でミシュランの星付きフレンチレストランや、同系列の他店では副料理長も務めるなど腕を磨いた。働く傍ら、有名店など様々なレストランを食べ歩き、店のシェフと話しをしてスキルアップのヒントを得る日々。

小嶋さん:当時、給料のほとんどを食べ歩きに費やしていました。

料理への熱い情熱を持つ小嶋さん。小学生になるころには将来の夢を「料理人」と決めていたという。小嶋さんのご家族は食べることが好きで家庭で料理を振る舞ったり、生まれ育った漁村・神前浦では親戚の仕出しの仕事も小さいころから手伝っていた。

小嶋さん:家族やお客さんが料理を通じて笑顔になる。幼心に魅力を感じていました。

上京後、いつかは地元に戻って暮らそうと考えていた。その考えを前倒ししたのは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大だった。

小嶋さん:コロナの影響で店を点々とすることになり「このままだと今までと何も変わらない」と感じていました。

そんなとき、見つけたのが南伊勢町地域おこし協力隊の募集。今は協力隊として水産会社「山藤(やまとう)」で働きながら、三重県産柑橘を使った干物の開発など、新たな挑戦を進めている。

「山藤」は鮮魚や干物の製造販売を行っていて、独自開発した「骨なし串干物」は都会の百貨店やJALの新JAPAN PROJECTでも販売されている人気商品。

また旅館などに卸している干物はアジが中心で、小嶋さんは日々、1,700匹近いアジや季節の魚を捌いている。歩いて数分の市場にも直接仕入れに行き、シェフとして目利きした鮮魚などを、元同僚である東京の料理人にも販売。

小嶋さん:料理人がどんな魚を求めているかがわかります。そして産地なので、新鮮で美味しい地元の魚が食べられるフレンチやイタリアンのレストランがあれば、暮らしが楽しくなっていいなと思っています。

うみべのいえ
うみべのいえ
うみべのいえFacebookより

小嶋さんはそんな思いから、南伊勢町五ヶ所にあるシェアキッチン「うみべのいえ」で二週間に一度、フレンチなどの料理を販売。一回のイベントで100〜200食が完売する人気ぶりだ。需要はあると手応えを感じている。

小嶋さん:それぞれの集落で、地元の魚を使ったフレンチをお酒と一緒に愉しんでもらいたいです。キッチンカーで出向いて、地元の人が愉しめる場を地域に作り、そこに地域外から人が訪れる流れができたら嬉しいです。

山藤の社長・山本久美さんは「小嶋君、100点満点の働きぶり!うちにはもったいないわー。レストラン、早くやってほしいです」と嬉しそうに話す。

しかし「うみべのいえ」で人気なのは、魚以外の料理。地元の人は魚を食べ慣れている。

小嶋さん:どんなフレンチの魚料理なら地元の人は食べてくれるのか。そればかり考えながら、今日も生きています(笑)。

そう話をする小嶋さんの表情は、いきいきとして楽しそうだ。料理人としてレシピを考える口福な時間、そして都会で積み上げてきたスキルは、地域に新しい風を起こそうとしている。

 

 

南伊勢暮らしをエンジョイ!
\ジョイスさん/

「シールはがせたよ、ひとりでできたー!」。子どもたちの元気な言葉に「Good Job!」と明るい声が響く、南伊勢町保育所穂原園。

英語の授業を行うのは、アメリカ人の父と三重県松阪市出身の日本人の母を持つ、ハーモン・ジョイス・愛子さん。2020年3月から南伊勢町地域おこし協力隊として、町内の保育園や小学校で英語の先生をしている。
ジョイスさんは生まれは三重県、育ちは米国ネブラスカ州。大学では観光学を学んだ。在学中にハワイに留学しそのまま卒業。日本に移住した理由を聞いた。

ジョイスさん:故郷は海も山もない町でした。海や自然が好きで、ハワイに暮らしながら日本人中学生や高校生の修学旅行のガイドをしていました。

日本人が多いハワイで過ごすうち、母方の母国である日本に興味が湧き、いつかは暮らしてみたいと思うようになった。

ジョイスさん:日本は大都会の東京や、古都京都のイメージでした。

ジョイスさんは2019年に日本に移住し、岡山県で英語の先生をしていた。南伊勢町地域おこし協力隊の仕事を知ったのは、知り合いのSNS。応募する際Google Mapで南伊勢を検索した。

ジョイスさん:Google Mapではバスが走っていたので「この地域の人たちは、バスで買い物などに行く暮らしをしているんだな」と想像していました。でもこちらに来てみたら、あれ?店がない!

実際に赴任し、店の少なさに驚くとともに、海や自然の美しさに癒されているという。

ジョイスさん:ハワイの海もキレイだけれど、南伊勢の海もブルーやグリーンで美しいです。渋滞もなく、人もフレンドリー。ピースフルな町だと思います。あとカキフライも美味しい(笑)。

内瀬の湾の前で、内瀬みかんを地元の人にもらったジョイスさん。

ジョイスさんは母方の親戚や、日本に暮らす友人などを案内するとき、美しいリアス海岸のハートの入り江や段々畑にブランド柑橘が育つ内瀬地区、そして好物であるカキフライが美味しい食堂など、自分の好きな南伊勢を案内している。友人とはシュノーケリングも楽しむという。

ジョイスさん:母方の親戚は三重県民ですが、南伊勢に来たのは初めてでとても喜んでいました。その姿を見て、私も嬉しく思いました。

ジョイスさんは昨年、日本で出会ったブラジル人のアレックスさんと結婚。愛知県の大規模工場に勤めていたアレックスさんも、今は南伊勢の柑橘農園で働いている。

写真後にある山が二人で登った浅間山

ジョイスさん:アレックスがこちらに引越しをする前に、南伊勢の自然豊かな美しい町並みを見て欲しくて、2人で山(浅間山)をハイキング。頂上からの眺めに彼も「美しい町だ」と喜んでくれました。

すっかり南伊勢暮らしをエンジョイするジョイスさん。最後に協力隊として町に関わることで、どう変わっていくと良いかを尋ねた。

ジョイスさん:田舎ですが保育園に通う子どもたちが、私のような外国人と幼いときから触れ合うことで、グローバルな感覚を持った人に育ったらいいなと思っています。4〜5才の幼児に英語を教えたことがなく、最初は不安でした。彼らはまだ年齢的に恥ずかしがることが少なく、間違いを怖れません。そんな元気いっぱいの子どもたちに、可能性を感じています。

日本で最初に認定を受けた国立公園「伊勢志摩国立公園」の自然に恵まれた南伊勢町。また魚の水揚量も三重県で一番であり、ブランド柑橘は県内だけでなく都会の果実店でも人気。世界に誇れる自然や産業があり、グローバルな子どもが育った将来、国外に向けて魅力を発信できれば、町は大きく変わるのかも知れない。それは、南伊勢を知らなかったジョイスさんが、美しい海や自然を満喫するように。

 

 

旅人が思う
\移住で大事なこと/

波が穏やかな五ヶ所湾にある、サニーコーストカヤックスでカヤックインストラクターとして地域おこし協力隊に赴任した丸尾航平さん。南伊勢町に移住した経緯を聞くと・・

丸尾さん:ええっと、どこからお話したらいいんだろう・・。神奈川県の茅ヶ崎で生まれ育って、そのあと日本を自転車で縦断して、波照間島に暮らしていて・・。

丸尾さんの旅人的な暮らしを要約させていただく。地元茅ヶ崎市で3年ほど栄養士として勤めたあと、自転車にテントを積み込み、北海道の稚内から沖縄県の波照間島まで野宿をしながら旅をした。

丸尾さん:島に着いたその日から、地元の居酒屋さんで働くことになりました。

持ち前の明るさが気に入られ仕事も見つかり、そのまま島に移住。島でバックパーカーをしていた奥さんと出会い、その後はアメリカ大陸やヨーロッパ、最後はアジアをバッグひとつで旅をして島に戻った。

丸尾さん:島では自分の飲食店をしたいなと漠然と思っていました。妻が山好きで1シーズンだけ上高地のキャンプ場で働いたことも。妻と二人で「次どこに行く?」という暮らしで、軽バンに乗って日本の各地を転々と巡る、キャンプ暮らしもしました。

そんな旅人暮らしをするなか、知り合いづてに地域おこし協力隊の募集を知った。

丸尾さん:カヤックは単純に楽しくて、いいなと思いました。今はインストラクターとして人を海に案内するので、勉強することも多く、資格も必要です。

サニーコーストカヤックス代表の本橋洋一さんも関東からの移住者。丸尾さんがいることで、どんな変化があるのだろう。

本橋さん:丸尾君が入るまで1人で仕事を回していました。彼が手伝ってくれるおかげで「今までどうやって1人で回していたのだろう?」と不思議になるほど助かっています。そこのウッドデッキも彼が作ってくれました。あと、彼が来てから人との繋がりも増えました。この前の飲み会も楽しかったよね。

丸尾さんは友人らと、地域おこし協力隊、移住者、地元の若者などを集めて定期的に飲み会を主催するようになった。知らない土地で新しい仕事を続けて行くには、情報交換や人との繋がりが大切だという。

丸尾さん:僕は家族がいるからいいけど、一人で移住してきたり、地域おこし協力隊をやっていると、どうしても孤独になることもあるんじゃないかなって。それと、地元の人との繋がりがないと、せっかく移住してきたのに南伊勢を離れてしまうかも知れない。もったいないことだと思うんです。あと息抜きも大事ですから。

 

 

挑戦できるから
\町は面白くなる/

丸尾さんは「旅する料理教室マルコの台所」として、バックパッカー時代に知ったスパイスを使った料理教室を行ったり、シェアキッチン「うみべのいえ」でスパイスカレーなどの販売も行っている。

丸尾さん:今でも「飲食の仕事を立ち上げたい」という想いは持っているんですよ。

地域おこし協力隊になって2年が経った丸尾さん。昨年お子さんが生まれ、今後は南伊勢町に定住しようと考えている。

丸尾さん:カヤックと飲食を組み合わせて、何かできないか考えています。今まで旅人のような暮らしでしたが、定住しようと決めたことで、具体的にどんな事業を立ち上げるのか、計画するようになりました。でも、いきなり何かを始めるのはハードルが高いです。

そして、話を続けてくれた。

丸尾さん:以前は「都会で飲食をやることから逃げているだけなのかも知れない」と思うこともありました。でも自分で考えて動いて、与えられるのを待つのではなく、ここでやる意義と向き合っています。そんな毎日は、憧れの飲食への妄想は広がるばかり。いろいろと挑戦してみたいです。

南伊勢町は人口が減り続けていて、飲食の店舗を構える商圏と捉えると、新規事業として商売的に厳しいのかも知れない。しかし空き家や空き施設がありスペースはあり、何らかの形で活用することもできる。そして町には飲食店や店は少なく、それを望む声もある。

ここ数年で様々なプロジェクトが始まった南伊勢町。挑戦するから町はおもしろくなる。町がおもしろくなるから人が集まる。それはかつて、経済的な豊かさを求めて地方から都会に人が集まったのとは逆に、暮らしの豊かさを求めて都会から地方へ人が集まるように。

地方にはフィールドがある。そして人が人らしく暮らしていくために大切な自然にも恵まれている。挑戦できる町、南伊勢町。あなたならこの町で、どんな理想の暮らしを描きますか?

 


 

南伊勢町では
地域おこし協力隊を
\募集しています/

詳しくはこちら

 


 

また移住・定住のご相談や体験も可能です。
お気軽にお問い合わせください。

南伊勢町役場 まちづくり推進課 若者定住係
三重県度会郡南伊勢町五ヶ所浦3057
tel 0599-66-1366
mail teiju@town.minamiise.lg.jp
hp https://www.town.minamiise.lg.jp

南伊勢町の記事一覧

サザエ~生き抜くために~

「サザエ」と聞くとどのような姿を想像するでしょう。
渦巻きで、なんかとげとげしている貝、恐らく多くの人が上記の写真のような姿を想像すると思う。
これは殻に籠っている状態、大型スーパーの鮮魚コーナーなどで売られている時は大体この姿。
あまり食べたことがない人でも、サザエと聞いてこの姿を思い浮かべる人がいるほどサザエは有名な貝で人気の高い食材である。
そんなサザエ、ただ有名なだけではなく、生きてる時は他の貝とは結構違う生態をしている。私たち人間と同じような所も…

歩くサザエ

サザエは主に海藻を餌として食べている。しかし、その海藻もいずれは減ってしまうので餌を求める都度移動を行う。

サザエに似た形をしているホラ貝の足(腹足)の裏

貝類の多くは「腹足」と呼ばれる足を持つ。
お腹全体を地面に付け、ズルズル引きずるように歩くのだ。
アワビや陸の貝類のカタツムリも同じ腹足の仲間である。

サザエの腹足。はっきりと右、左が分かれている

サザエも同じ腹足を持つので、引きずりながら移動するが、他の貝とはかなり違う。私達と同じ様に「歩く」のだ。
腹足が左右に分かれており、これが右足、左足となって片足ずつ前に動かしながら移動する。

左足を前に
そして右足を前に

右足を移動させている時は左足は止まっている。私たちと同じように。貝とは思えない移動の仕方である。

サザエのとげ

サザエの殻にも違いがある。とげとげしてるタイプと特に何もないタイプだ。
サザエと聞き、真っ先にとげのない方を思い浮かべる人もいれば、長いとげが殻全体に生えているタイプを思う人もいる。

南伊勢町阿曾浦にある友栄水産に売っているサザエを見せていただいた。
つぼ焼きにしやすい小ぶりなサザエでも、やはりとげ有りと無しが混ざっている。

左から順にとげが伸びている

よく見ると、とげがまだ短いのもいる。
生まれつきとげの有り無しがあるのではなく、必要に応じて生えてきているのだ。

とげが必要な状況、それは転がった時。

サザエは万一転がってしまった場合、何処かに止まらないと起き上がることができない。
その時殻にとげが生えていると止まりやすくなるのだ。
潮の流れが強いところにいるサザエは転がるリスクも高いので、とげが生えやすい傾向にある。
逆に穏やかなところに生息しているサザエは転がるリスクも少ないので、とげ無しの状態で成長していく。

周囲の状態を確認しながら身体を変化させているのだ。

サザエだけでなく、名前はよく知っていても、どのようなものかは知らない水産物は多い。
生態や特徴を少しでも知ることで、次回食べる際に特別に感じるはず。
日々食材に感謝を込めて頂きたいですね。

【満席御礼!受付終了】クリエイティブワークショップ 美杉 Inaka Tourism!

満席になりましたので受付を終了します。

 

クリエイティブを
実践的に学ぶ人を
\募集中!/

伝わる文を執筆する、美しい写真を撮る、スタイリッシュな動画を作る。その道のプロからセミナーとフィールドワークで学びませんか?(受講費無料)
今回は津市美杉町で行われているInaka Tourismのウェブサイトが、ウェブメディア化するのに伴い、みんなで美杉に行き、クリエイティブを学びながら実際にInaka Tourismのウェブメディアにブログを書き、地域の魅力を伝えることが目的です。
また、それを機に地域や地域の人と繋がることで、第二の古里のような、あなたにとって「通える田舎」を作ることも目的としています。

 

ライティング担当

OTONAMIE 副代表 福田ミキ
https://otonamie.jp/?author=39
ブログタッチの軽快でテンポの良い文章にファンが多い。

 

写真担当

OTONAMIE 井村義次
https://otonamie.jp/?author=30
プロカメラマン。OTONAMIEでも自身の記事の美しい写真が好評。

 

映像担当

加藤雅之
https://masayukikato.com/
映像クリエイター。ミュージックビデオを中心に日産WEB広告などの映像も担当。

 

ディレクション

OTONAMIE 代表 村山祐介
https://yusuke-m.tumblr.com/
ライター兼デザイナー。映像なども含めた総合的なプロモーションのディレクション業務もこなす。

 

内容
2日間でセミナーとフィールドワーク(取材)を行います。参加者の皆様には最終的にそれぞれ1本のブログを書いていただきます(クオリティは問いません)。どのような視点で文章にするのか、美しい写真はどのように撮影するのか、スタイリッシュな映像の撮り方などをそれぞれの担当者と一緒に作り上げていくイメージです。できあがったブログは後日、ウェブメディアへ改修した「Inaka Tourism」のページで公開。また「Inaka Tourism」のSNSでもシェアします。
取材を通じて地域や地域の人とつながることで、より美杉が好きになると思います。ご希望される方には持続的に「Inaka Tourism」での記事を執筆できるようにInaka Tourism事務局がフォローも行います(一部有料にて取材の依頼・Inaka Tourism事務局側での審査有り)。
年齢、経験などは問いません。ご興味ある方はこの機会にぜひご参加ください。

 

日程
下記のいずれかをお選びいただけます。
第1回 2022年2月12日(土)〜13日(日)
第2回 2022年3月26日(土)〜27日(日)
満席になりましたので受付を終了します。
※両方の参加はできません。
※宿泊希望の方はInaka Tourism事務局で民泊(有料)の手配をします。

 

スケジュール(予定)
両日とも10:00〜17:00を予定
一日目:撮影、ライティング、動画のセミナー
二日目:取材とまとめ
後日:ブログの提出
※ブログに動画を使わなくてもOKです
※現地集合/現地解散

 

会場
美杉リゾート(集合・セミナー等)・美杉町

 

定員
各回ともに10名限定
※友人やご家族等とのご参加も可能です

 

受講料
無料
※交通費、宿泊費、飲食費などは参加者でご負担ください。

 

主催
Inaka Tourism推進協議会

 


 

主催者よりメッセージ
ご挨拶
美杉リゾート/Inaka Tourism推進協議会代表の中川と申します。
美杉町は、三重県指折りの過疎地です。
その人口減少の勢いは加速度的に進んでおり、私が小学生であった20数年前と現在を比べると、人口は半分以下の4000人弱まで減少しています。
しかし、室町時代には伊勢の国司であったということ、江戸時代にはお伊勢参りで伊勢本街道の美杉の宿場町が大変栄えたということ、昭和の時代には美杉の林業が栄え、その林業を題材に、後に小説化・映画化(WOOD JOB!〜神去なあなあ日常〜)されたこと、平成の時代には国定公園の一部でもあるその美しい自然から森林セラピー基地にも認定されるなど、歴史、文化、自然など多くの資源があります。
『何もない』田舎であるはずの美杉は、実は資源の宝庫なのです。
しかし、一番の資源は『人』であると確信しています。
美杉にはおもしろい人、いろいろなプロフェッショナルがたくさん存在します。
それらの資源をつないで、ツーリズムを軸に地域を盛り上げる取り組み、それが『人に出会う旅』をコンセプトとしたInaka Tourismです。

今回の事業は、Inaka Tourismのウェブサイトをウェブメディア化する取り組みの一環です。
『消えゆく文化・歴史』などの情報をウェブメディアを通して、インターネット上に蓄積していきたいと、そのように考えています。
どうぞみなさまのお力をお貸しいただきたく思っています。

長々と書きましたが、正直これまでの前段はどうでもよく、とにかく楽しいことをしたい!これが私の一番の本音です。

どうぞ我々の仲間になってください。

中川 雄貴

 


 

Inaka Tourismについて
「旅の醍醐味はその土地の人・文化に触れること」
中山間地域のありのままの暮らしをツーリズムとつなぎ、少しの学びとエンターテインメント性に富んだ体験を提供します。(Inaka Tourism HPより)

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三重のディープな展望台事情。水平線に願いを込めて鐘を鳴らすツバスの鐘

仕事の帰り道、いつかの日常。

志摩の知り合いに聞いた絶景ポイント。
横山展望台や桐垣展望台など、志摩には有名なフォトスポットがある。
そして展望台はもっとある。
最近、展望台の記事ばかり書いている気がする。

どんだけあるん!伊勢志摩の展望台。
サーフスポットやメロンの生産地としても有名な志摩市浜島町南張。

磯笛岬展望台にあるツバスの鐘。

まわりには伊勢志摩の名産、カラフルなアッパ貝に願い事が書かれています。

水平線を眺めながら鐘を鳴らすと願いが叶うのだとか。
そしてツバスは出世魚ブリの稚魚。

礒笛岬には、海女と漁師の恋物語も残る、なんともおめでたい雰囲気の場所です。

海を眺めると、左は丸みのある風光明媚な英虞湾。

右は壮大な景観の太平洋。

静かな場所で、ひと休み。
深く息を吸い込めば、海と空に磨かれた新鮮な空気が、身体に満ちていく感覚になるのでした。

 


 

ツバスの鐘
志摩市浜島町南張31

 

伊賀の伝統工芸とアロマ、奇跡の融合に感動

10月13日(水)~15日(金)に東京ビッグサイトで開催された、日本最大のパーソナルギフトと生活雑貨の国際見本市「第92回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2021」に行って来ました。

三重県の企業様の出展も何社かありましたが、その中で、伊賀くみひもで作ったアロマペンダントの商品力に惹かれ、事前に商談のアポイントをお願いしておりました。

最初にアロマペンダントを知ったのは、耐熱ガラスメーカーのハリオがそれを世に出した時で、当時は販売ルートにもまだ乗っていなかったと記憶しています。「アロマオイルを瓶に入れて持ち歩く」こともその時初めて知りました。私の本業ではアロマ用品も取り扱っていますが、アロマペンダントは今までガラス製のものしか見たことがありません。

西ブースに行くと、株式会社森の香人(もりのこびと)、高月さんがいらっしゃいました。

挨拶もそこそこに、素敵な商品を目の前に胸が高まり、怒涛の会話が始まります。モノづくりをする人と、それを売りたい人。思いが重なると、初対面なのに不思議とそんな感じがしない。出会いと仕事に感謝する瞬間です。

くみひもは言わずと知れた伊賀の伝統工芸ですが、馴染みのある所では伊勢のおはらい町に専門店がありますね。着物を着ることのない私が選ぶのは、決まってストラップかキーホルダーくらいでしたが、こんなかたちでペンダントになるなんて、思いもしませんでした。豊富な色彩でずらりと並ぶ展示品を前にすると、つい手に取りたくなります。絹糸の光沢がキラキラして美しいこと。

商品化するまで数々の困難があったと高月さんはおっしゃいます。アロマペンダントを作ってもらえるくみひも業者探しもそのひとつ。着物など和装品のイメージがあり美しいくみひもに、アロマオイルを染み込ませるペンダント?発想が斬新ゆえに初めは疑問の声も上がります。でも、高月さんには強い信念がありました。

高月さんはご自身がアロマセラピストとして、広島県にリアル店舗「Fleur*Bleue(フルーブルー)」を持ちます。様々なシチュエーションで選ばれ、人の生活に癒しを与えるアロマの香りを常備出来るとどんなにいいだろう。そこで出会ったのが、伊賀のくみひもでした。最終的には、「新しいこともしていかないと伊賀くみひもは斜陽の一途だ」という、若い世代の声により生産の運びとなりました。まるでドラマのようなお話ですが、モノづくりの現場は「いいモノを世に出したい、作りたい」という思いが互いに交錯し、ドラマより熱いことが起こっているものです。

『くみ香(くみか)』という名のその商品は、Makuakeに掲載し、またたく間に世に広まりました。応援購入総額は目標の672%を達成、とても大きな反響です。

絹糸で作られたそれは艶があり、幾重にも重なった色が美しく、魅せるペンダントとしても最適です。ふわりと軽く掛けられるのも、首や肌に負担がなくていいですね。

 

具体的な使い方ですが、「小田巻(おだまき)」という、1本の紐を球体に巻き付けた珠の部分に、好きなアロマオイルを1滴垂らします。この時スポイトがあると便利です。

珠は上下にスライドが出来ますが、ここが『くみ香』のすごい所。香りを感じたい時には顔に近付け、食事などの時は遠ざけて使います。従来のガラス製ペンダントではそれが出来ませんし、距離が近いと意外と香りも強く感じることがあります。珠の大きさは「大=20㎜」「小=12~15㎜」とあり、小さい珠は男性でもさりげなく着けられます。水洗いが出来てお手入れも簡単。

好きなアロマオイルからイメージする色を決めて、いくつか持つのも素敵だなと思いました。2016年公開の大ヒットアニメ映画では、主人公が髪飾りとしても使っていましたね。

最近では、アロマコーナーに男性のお客様がいらっしゃることが増えました。マスク生活も影響しているのでしょうか?あるご年配のお客様で、気に入ったアロマオイルの瓶を小さな布巾着に入れて毎日持ち歩いており、その瓶が割れてしまうと相談を受けたことがあります。その方は、過去にガラス製のペンダントも試されたそうですが、首元への違和感や割れの心配から使うのをやめてしまったそうです。その時は「ネットでこんな商品がありますよ」と『くみ香』の情報だけお伝えしました。ひとつずつ丁寧に手作りしているため、納期は少々お時間を頂戴いたします。

伊賀くみひもはトップシェアを誇る伝統工芸でありながら、なかなか手に取る機会がありませんでしたが、こうして新たなライフスタイル雑貨に生まれ変わったことは、とても嬉しく誇らしいです。『くみ香』は多くの人に必要とされ、喜ばれる商品になるだろうと、私は確信しています。

 

 

Fleur*Bleue  (株)森の香人(もりのこびと)

〒730-0041 広島市中区小町8-5 エレベーター4階
Tel. 082-259-3535
Fax. 082-259-3535

【営業時間】11:00~18:00

【定休日】日曜日 ※臨時休日あり

*森の香人ネットショップ
https://morino-kobito.stores.jp/

*マクアケストア

https://www.makuake.com/project/morinokobito/shopping/

 

 

ふぐ一筋20年!でもこだわりはそこだけじゃない。潜入「ふぐ屋 心意気」

「20年ふぐ一本」

さて、本日ご案内するのは、四日市市陶栄町にあるふぐ屋心意気。

素敵な洋館で高級とらふぐが食べられて、「最高にコスパいい!」と話題の店に潜入しよう。

一見、お店には見えないおしゃれな白い一軒家は、元モデルハウスだったのだという。隠れ家にこっそり入るように、木の扉を開けるとまず玄関で靴を脱ぐ。

手指消毒と検温をしたら、ふかふかのスリッパに履き替え、店内に。

このスリッパがかわいい。

中に入った多くの人が「わぁ!」と感嘆する。

吹き抜けの店内にはわずか2つの木のテーブル8つの椅子。お昼には柔らかい日差しが店内を照らし、夜には天井から吊るされたシャンデリアの光が温かくテーブルを包んでいる。

このお店なら、ゆっくりと秘密の話も出来そう。実際、接待や小さな会合、デートなども多いのだそう。新型コロナが心配な人も、貸し切りにして、家族や友だちだけで「ふぐパーティ」が出来るのだ。めちゃくちゃ楽しそう。

きれいなシャンデリアの奥には、白いタイルの厨房が見える。

そこで包丁を握るのが、心意気の大将長谷川貴志さんである。

 

大将は東京で20年有名なふぐ専門店で働いていた。皆さん御存知の通り、ふぐを調理するには「ふぐ調理師免許」が必須だ。その免許は各都道府県知事が行う試験に合格する必要がある。

普通は5年かかると言われる試験を大将は1回で合格したエリートなのだ。それもそのはず、大将は高校を卒業後、ふぐを年間1万本さばいてきたという。

東京の過酷な職場で、20年ひたすらふぐをさばき続けるのに並行して、実は色々な料理を作り続けてきた。

ふぐは新鮮なものより2日目がより美味しいのだという。そんなこだわりがつまった「高級とらふぐコース」

そして、何の因果か、奇想天外な社長の下で、ちょうど出会った四日市のこのモデルハウスにふぐ専門店をオープンさせることになったのが2020年10月のこと。

そうまさに新型コロナ真っ盛り。

このふぐ屋心意気も、ご多分にもれず、開店からしばらくすると危機に見舞われた。しかし、もちろん手をこまねいて見ているだけでは無かった。

InstagramFacebookはもちろん、TwitterTik TokなどのSNSでファン作りを、大将を含め社員で工夫を凝らした。まだまだこれからを期待するところではあるが、特にTik Tokは、大将と仲良くなるとじわじわと面白くなってくるのでおススメ。

そして、テイクアウトデリバリーも始めたのだ。お家や職場などでもふぐ料理を楽しんでもらいたい、という心意気が嬉しい。すぐに多くの注文が入るようになり、今や大人気となっている。

ふぐと野菜の天ぷらは、少しお塩を付けて頂く

とても雰囲気の良い、高級国産とらふぐのコース料理が食べられる専門店…と聞くと身構えてしまう方もいるかもしれない。でも、大丈夫! 寡黙ながらも、話しかければ大将は優しい笑顔で答えてくれる。

しかも、大将は何でも作れるスーパー料理人なのだ。事前に頼んでおくと、ふぐに関わらずあらゆる料理を作ってくれる。ステーキ、ローストビーフ、とん平焼き、チキン南蛮…どれも美味しい。

こんな料理作って!とリクエストしてみよう。このチキン南蛮もめちゃくちゃ美味しかった。

そんな大将にこだわりを聞いてみた。

「お客様が来てくれるのがこだわり」

もちろんふぐには自信がある。でもお客様が食べてくれなきゃ意味がない。

大将が日々、新メニューを考案しているのも、きっとより多くのお客様に来てほしい気持ちの表れなのだろう。なんとこの冬には、「ふぐだしのおでん」、「大根の天婦羅」が登場するという情報をキャッチした!まだまだわくわくさせてくれる。

 

最後に私のお気に入りを紹介しよう。

ランチは「骨なしふぐの唐揚げ」を追加注文しての、「心意気御前」。

ディナーは「国産高級とらふぐ てっさ・てっちりセット」に飲み放題を付けて。おなかいっぱいなのに、何故この最後の雑炊はこんなに美味しいのか?そして、このお酒のラインナップ。実はとても珍しい貴重なお酒もある。

地元でもなかなかお目にかかれないという、珍しい霧島が飲める

まだまだ可能性に満ちた、変化し続ける「ふぐ屋 心意気」をぜひご堪能あれ。

ふぐ屋 心意気

〒510-0035 三重県四日市市陶栄町1−4

059-333-0915

ランチ   11時~14時
ディナー  17時~23時(21時ラストイン)

HP

Instagram:kai_4759

Twitter

テイクアウト

 

昔話の「おむすびコロリン」のおにぎりはまん丸かったと思う。

ここのお店のおにぎりはちょっと変わっている。

そう、まん丸い。おにぎりがまん丸いのだ。

これも丸い。

これも丸い。どれもこれもまん丸だ。

まん丸いおにぎりは、土鍋炊きの伊賀米、塩は南伊勢町の真珠塩を使用している。

そこに、鳥羽産の海苔を巻いて美味しくいただく。

パクっとひと口に頬張れば、米粒がふわっと優しくほどける。美味い。

そういえば、なぜここのおにぎりは丸いのだろう?

お店を何度も利用しているが、不思議と考えたことがなかった。

・・・

・・・

なぜ、おにぎりが丸いのか…そんな些細な疑問よりも、おにぎりを頬張って飲む温かい汁モノが何故こんなにも心を落ち着かせるのか、そのことに関して真剣に向き合うべきではないか。

そうそう、私としたことがお店の名前を伝え忘れていた。

ここは鳥羽なかまちにある、おにぎりカフェ うさぎのしっぽ。

そう、うさぎの…しっぽ。

そうか、うさぎのしっぽか。

おにぎりカフェ うさぎのしっぽ

Cafeなのでコーヒーやデザートもあるよ

公式Instagram

陸でもなく船からでもない!カヤックから眺めたリアス海岸にワクワク!

先日、インターンでサニーコーストカヤックスさんに行ってきました。オーナーの本橋さんと、地域おこし協力隊の丸尾さんがされています。
本橋さんはカヤックで独立開業するために埼玉から移住し、南伊勢町でカヤックショップを経営。
丸尾さんはカヤックをしながら、近くのうみべの家kitchenで「旅するマルコ」と称し自分が旅した色々な国の料理も提供されている。

シーカヤックって知ってますか?僕は初耳。シーカヤックはやったことがなく、聞いたこともなかったのでどこか不安。しかし、本橋さんは「自転車より簡単やよー」とおっしゃる。いやいや、絶対自転車の方が簡単でしょと半信半疑のまま出発。

海までは車輪(カヤックカート)に乗せてゴロゴロ。1人で簡単に引っ張れる。防波堤の入り口を開け、いざ、湾内へ。足だけ水に入ってみると冷たい!10月の中旬だからさすがに泳げなそう。

最初、陸上でパドルの漕ぎ方やカヤックへの乗り込み方を練習。カヤックは腕だけで力任せに漕いでも前に進まないそう。体全体を使って漕いで行く。なんだかだんだん、できそうな気がしてきた。早く実際に漕いで見たいと、ワクワクが募ってくる。

いざ出艇。簡単に浮き乗り心地もなかなか。プカプカ浮き輪に乗ってるみたい。浅瀬の川からスタートして、まっすぐ行きたいが流されて横に横に。なんとか海へ出ることが出来た。波もほとんどなく静かな海。なんだか気が抜けそう。こんなに広かったらどこに行っても大丈夫。だんだん漕ぐのにも慣れてくると景色を楽しむ余裕が出てきた。

シーカヤックは喫水が浅い(船体が低い)ので、まるでアメンボのように水面の上をスイスイ滑っているよう。これは、なかなか他の乗り物では味わえない感覚だ。最初の目的地である無人の浜に到着。座椅子でちょっと休憩。丸尾さんが用意してくれた、ドリップコーヒーをいただく。口をつけたら、少し金属の味の後にコーヒーのいい香りと苦味。

背中には木々が生い茂り、目の前には太陽でキラキラと光る海。この最高のロケーションで飲むホットコーヒーは非日常を感じつつ、いつまででも居たくなるような心地よさ。このまま眠ってしまわないように次の場所へ。

次に向かったのは、人工的な音が一切しない入江。無意識に黙り喋るのも躊躇するほど。空気は澄み渡り、入った瞬間ひんやりとし空気が変わったと分かる。そのくらい、どこか別空間に来たようだ。あまり漕がずに、ゆっくりと進む。奥に進んで行く様が、まるで探検しているようなドキドキとワクワクが映画のインディ・ジョーンズのよう。

いい時間になって帰り道、腕が疲れて漕ぐのをやめる。少し休もうと後ろに体勢を崩し、上を見上げるといろんな形の雲と、そこから覗く吸い込まれるような青い空が広がっている。漕ぐのに気がいき海ばかり見ていた。海の上から見る空はこんなにも綺麗なのか。新たな発見でした。

普段は見ている景色とは逆、海から見る南伊勢町の街並みは懐かしい温かみを感じる。おかえり〜って言ってくれてるみたい。

ずっと海の上にいたから、陸に上陸し足の裏が地面を踏んでいる感覚は、やはり安心する。体は充実感いっぱい。

本橋さんはシーカヤックはまだメジャーではないから、大体の人が構えられて、シーカヤックするぞって感じでやられる。けど、仕事の休憩の合間にちょっと漕いでくるかーくらいのラフさで楽しんでもらいたい。

確かにこんなに簡単なんだから、自転車に乗って散歩に行くくらい身近にあって楽しめたら最高。

移動手段としてシーカヤックはオススメです!

 


 

サニーコーストカヤックス
住所 三重県度会郡南伊勢町五ヶ所浦1007-17
tel  0599-66-1919
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