あっという間に12月!
冬支度を終えて、本格的な冬がやってきましたね。
31日の大晦日は年越し参り、元旦は初詣に、何かとお寺や神社に行く機会も増えるもの。
この年末年始は少し足を伸ばして、行ったことのないお寺や神社に行くのもおもしろいかも!
と、いうことで、小さい頃から初詣といえば伊勢神宮にばかり足を運んでいる筆者が、伊勢を離れて大紀町にある【頭之宮四方神社】をご紹介。
【こうべのみやよもうじんじゃ】と、読みます。
地元の方は親しみを込めて「あたまのみやさん」とか「こうべのみやさん」と呼ぶそうです。
ちなみに大紀町は2005年に度会郡大宮町、紀勢町、大内山村が合併してできた町。
とっても広くて、三重県の中では8番目に大きな面積をもつ。
伊勢や四日市より大きいのだ。
大内山村といえば、給食で飲んだ大内山牛乳の青いパッケージが頭に浮かぶ。
『日本で唯一の頭の神様』と言われる所以は、
その昔、子どもが川から流れてきたドクロで遊んでいた所「不浄なり」と道ゆくおじいさんに怒られたそう。その後、おじいさんはみるみる内に気が狂いだした。
実は先ほどのドクロは神様で、子ども達と楽しく遊んでいたのに邪魔されて怒っている事をおじいさんを通して伝えたそう。
村人達はおじいさんの非礼を詫びて、社殿を建ててドクロを祀ったのが始まりなんだとか。
学業や合格祈願はもちろん、
頭(脳)のケガや病気の快復、アイデアを必要とする会社の商売繁盛祈願。
また、神社の名前にある【四方】とは、東西南北の四つの方向のことで、四方八方にご利益が広がるように、との意味から、方位除けや厄除けにこられる方も多いのだとか。
あ、私も来年厄年だった気が・・。
そんな「頭之宮さん」が、最近作った新しいお守りが【兜守り】。
こちらはステッカータイプで、文字通り頭を守る必須アイテムのヘルメットに貼ることができるそう。
これについて、権禰宜(ごんねぎ)の村田さんにお話伺いましたよ。
村田さん:「今よりも幅広くいろんな方に神社を知ってもらう為の方法を考えていた時に、頭を直接守っているヘルメットにつけられるお守りがあればいいなと考えました。」
昔の武士の兜にはてっぺんに「八幡座」という穴があいていて、この穴に神様が降りてきて兜をかぶった人を守ってくれていた。といういわれがあるそう。
そこからヒントを得て、ヘルメットに貼ることのできるステッカータイプに。
色は紫・黄・赤・緑・青の5色あるので、自分の好きな色を選ぶ事ができる。
カラフルで、つい2色3色欲しくなっちゃいます。
この土地で育った村田さんに、町や神社について話を伺った。
村田さん:「やっぱり自然が豊かなところが魅力だと感じます。
四季の移り変わりを五感で感じられる。季節によって、木の色も瀧の音も全然違うんですよ。
それを見たり、聞いたり五感で感じるのが好きです。
田舎ですけど、その良さってやっぱり1回外に出たからこそわかる。
地元の人は「何もない」というけど、こんなに自然豊かなところはそうそうない。」
「神社っていうのは、お祓いをするところだけど、お祓いっていうのはツミやケガレを祓って心を整えに行く場所だと僕は思っているんです。」
私:「罪や穢れ?」
村田さん:「いや、ツミは犯罪の方ではなく、つつみ隠してしまうこと。
自分の清らかな心や良い心をマイナスの言葉や感情で包み隠してしまうことで、
ケガレは元気の気が枯れてしまうという事から『気枯れ(ケガレ)』といわれます。
生活してるとストレスや嫌なことがだんだん溜まって、元気がなかったりイライラしたりする時があるでしょう。
そういう時に神社に来て、お祓いをしたり、お参りをして自分の五感を使って気持ちいい空気の中で、五感を整える、そんな場所だと思うんです。」
気が枯れるで、気枯れか〜。と、とても腑に落ちたお話。
確かに、神社に行くと空気が澄んでいて気持ちがしゃんっ!とする事がありますね。
自分の気枯れが、いつのまにかスッキリとしていたからなのか。
神社体験を言語化していただいたような気分です。
・年末や年始は特別なイベントなどはありますか?
村田さん:「年に2回ある、大きな行事が12月31日にあります。
年越しの大祓です。もう1回は6月30日で、これは夏越しの大祓といいます。
半年ごとに『気枯れ(ケガレ)』を祓い清々しい気持ちにさせてもらえる、そんな行事です。」
・31日は年越し参りもやっているんですか?
「通常の参拝可能時間は9時ー17時ですが、
大晦日の31日は、17時に一度締めますが、午前0時から午前2時頃まで参拝可能です。
一度閉めた後、元旦の朝6時頃からまた参拝していただけるようにしてます。
そして元旦からお守りを受けた人には、「頭之福餅」の授与があります」
お餅、いいですね〜。(単に私がお餅好きというのもあります。)
頭之福餅は数に限りがあるので、早めがおすすめだそうですよ!
このお餅、更に敷地内のひきがえるの石像から出ている『頭の水』でお雑煮にして食べると
1年健康に過ごせると言われているんだとか!
『頭の水』は自然の湧水で、持ち帰ることが可能だそうです。
年が明けて、2月の第一日曜日(旧暦のお正月のあたり)には「水取り神事」が行われる。
この季節は植物が芽吹きだし、1年の中で1番パワーがある水とされているそうで、
そのお水を一升瓶に汲んで、9日間毎日水を飲むと10日目に願いが叶うと言われてるんだとか。
他にも頭之宮境内には、お頭さんと呼ばれる、頭の石からパワーをいただけたり
お願いをする時に石を奉納する奉石所。
滝に打たれるのはちょっと寒いけど、滝を拝み心身を清められる場所や、大きな御神木もあります。
年末に気枯れを祓っていただき、年明けにお水をいただいたら、
気持ちが満たされて本来の自分の力を発揮できる1年になりそうな予感。
来年は定期的に神社に行こうかな。
自分との約束を守れているかを確かめるのに、ピッタリな場所だ。
さあ、そろそろ来年の目標でも決めませんか。
頭之宮四方神社
三重県度会郡大紀町大内山3314-2
TEL(0598)72-2316
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伊勢のストリートミュージシャンogurockの嫁。という事で肖像権はほぼないようなもの。見知らぬ方からの声かけにも慣れました。家業かつお節屋『小久保商店』の嫁としても活動中。お出汁をもっとたくさん広げたい! 5月から、松阪市にて『カブクノニカイ』はじめます。得意ジャンル:グルメ、伊勢市、料理、コーヒー