ホーム 00冬 温かい飲み物で心と体を緩める。お茶とコーヒーのお話。

温かい飲み物で心と体を緩める。お茶とコーヒーのお話。

10年に一度の寒波到来。私の住む松阪市も雪が積もり、茶畑の雪化粧はなかなか趣深いものだった。

松阪市西部の兼業茶農家に生まれ育った私。夏は麦茶を飲むことが多いが、冬はやっぱり温かい緑茶。そんな私が、近頃リピ買いしているお茶がある。それは、ヤマキ高橋製茶園の一煎茶ティーバッグ!

深蒸し茶と焙じ茶の2種類があり、職場で飲むのにちょうどいい。パッケージも可愛いのでプレゼントにも良さそう。

普段使いのお茶は、スーパーの地域物産コーナーで、同じくヤマキ高橋製茶園のお得なティーバッグ20個入りを買いまくっている。コスパが良いのにちゃんと美味しいこの緑茶。売り場の商品が少なくなってくると、買い占めておかなくても大丈夫か?!と不安になってソワソワしてしまうほど愛飲している。

「ホッと一息」がある暮らし。

平日、朝6時半。子供達の水筒に緑茶を入れる。ぬるめのお湯で入れると、苦味が少なく子供でも飲みやすい様子。朝から「はぁ〜、お茶はおいしいねえ〜(遠い目)」と、10歳の娘が大人びたことを言うので、つられて私も一杯。心と体が潤い、心地よく目覚めていく。

我が家では急須はあまり使わなくなってしまったが、代わりにH A R I O社のフィルターインボトルか、鈴鹿にあるお茶屋さん、椿茶園で買ったC H A C H A B Y(ちゃちゃびい)でお茶を入れることが多くなった。

CHACHABY(ちゃちゃびい)と麩饅頭。

ちなみにこの時淹れたお茶は、「拝啓かあさん」。椿茶園のお茶はどれも、ネーミングが楽しい。

椿茶園HPより

私がCH A C H A B Yを好きな理由は、お茶を美味しく淹れるための目盛がついているのと、持ち運びやすい小さめのサイズ感だ。これのおかげで、ホットもアイスも美味しく作れるようになったし、おでかけに持ち歩くのにちょうどいい。

8時15分、お茶を持って出勤。この日はH A R I Oのボトルで。こちらはフィルターがついているので、茶葉を直接入れる事も。忙しい朝の一杯が充実するだけで、少し気持ちが前向きになるから不思議。

HARIO社のフィルターインボトル。

職場でも気分転換に「一煎茶ティーバッグ」を淹れる。味を変えたい日は焙じ茶で。これまでは毎日緑茶を飲むという習慣が無かったけれど、事務作業のおともに午前中はお茶、午後はコーヒー、今ではこれが一番しっくりくる。

緑茶に含まれるテアニンはリラックス作用があり、カフェインの興奮作用も抑制するのだとか。緑茶って、ストレス社会でカフェインをよく摂る現代人に、ぴったりの飲み物だと思いませんか。

午後は睡魔との戦い。コーヒー、ヘルプミー!

午後1時、やがて襲ってくる睡魔に備えてコーヒーを淹れる。私は特にコーヒーに詳しいわけではないが、お気に入りといえばミンデンのバター焙煎コーヒー。深煎りでコクがあって、ほんのりバター風味なのが推せる。

レトロなパッケージが可愛い。

夕方、帰宅してバタバタと家事をこなす。
お風呂に入り、SNSをチェックしていたらあっという間に夜が更けていく。

家族が寝静まった後、自分時間に一杯のお茶を淹れると、お茶の香りがトリガーとなって、色んな記憶や感情が溢れてくる時がある。5月の茶畑の、爽やかな青い香り。そして情けないような、申し訳ないような感情。

私が小さい頃は、父が「たらまい」と呼ぶ紐のついたカゴを腰につけて、手積みでお茶摘みを手伝っていた。親戚や従姉妹たちも応援に来て、わいわいと賑やかな茶摘みシーズンだった。まじめにお茶を摘むのは最初だけで、従姉妹と茶畑を走り回ったり、茶の木にダイブしたり。手伝いにはなっていなかったけれど、両親のいる茶畑に顔を出すと必ず「おう、来たか!」と嬉しそうに笑う父がいた。なんとなく照れくさかったので、今でも覚えている。

それなのに、茶畑の存在も、あの時の父の笑顔も、頭の片隅に追いやっている自分に気が付いた。

両親が年老いて、私たち夫婦も本格的に作業を手伝うようになったが、共働きで休みが合わない、子供たちと遊びたい…そんな言い訳と葛藤があって、なかなか本腰が入らず、親子で気持ちがすれ違うことも。

近頃では、後継者不足等で耕作放棄地となった茶畑や、いつの間にか茶の木が伐採され、かわりにソーラーパネルが建っている…そんな風景をよく見かけるようになった。我が家も僅かだが、代々受け継がれてきた茶畑を残せるかどうかの岐路に立っている。

お茶積みの機械は、夫と息を合わせて二人三脚で。心配そうに見守る父…

どうしたものか…お茶の生産は重労働で茶葉の価格も低迷している。一番の問題は、今までお茶に魅力を感じてこなかったことだ。そんな私が、お茶を淹れる楽しさや美味しさに気付かされて、徐々に興味を持つようになったのは、ここ最近のこと。

CHACHABYのように、急須の代わりにもなり、目盛りに添ってお湯と水を入れると誰でも美味しいお茶が淹れられるボトルは、私にお茶を飲む習慣をもたらしてくれたし、一膳茶ティーバッグは出先で淹れる事もできて、茶葉を捨てるのに手間がかからない。そして、味良し、パッケージ良しなので、誰かにプレゼントしたくなるほどだ。

日本の茶畑を残そうと奮闘している茶農家さんの想いはきっと、こんなふうに誰かの胸に響いて、人から人へと優しく広がっていくのだろう。温かいお茶を飲んで、そんな前向きな気持ちになれたのでした。

 

〜おまけ〜 ミンデンでコーヒーを飲む休日!

やってきました、ミンデン。

お店に入ると、ふわっとコーヒーの良い香り。

お店のカウンターでバター焙煎コーヒーを頂きました。重厚感たっぷりの素敵な椅子は、駅前商店街ベルタウンの「喫茶店ミンデン」で使っていたものなのだとか。

カフェとは違う、老舗のコーヒー専門店で頂くコーヒー。

レトロなカウンターと椅子。時が止まったような、特別な時間が流れていました。
温かい飲み物で心と体を緩めて、健やかにお過ごしください。

 


 

ヤマキ高橋製茶園
三重県松阪市向粥見1062
HP:http://yamaki-tea.com/

椿茶園
三重県鈴鹿市山本町1795-1
HP:https://tsubakisaen.co.jp/

珈琲専科ミンデン
三重県松阪市郷津町 163-5
HP:https://www.cafe-do-toyo.com/

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