「三重にゆかりのある人が旅の途中に立ち寄る食堂」をコンセプトに今年5月から配信しているPodcast番組「三重おもろい食堂」が、じわじわキテいるとの噂を聞きつけ、番組の収録現場にお邪魔しました。
左から津市で「よろこば食堂」を経営する「大地」こと小柴大地さん(株式会社喜場代表)、伊賀市でアスパラやシイタケの栽培をする「ナオミ」こと中井奈緒美さん(瑞雲ファーム代表)、そして、四日市でブルームきゅうりを栽培する「しなやん」こと阿部俊樹さん(しなやかファーム代表)。
「三重」と「食」というキーワードでつながったこの3人がパーソナリティー。こちらの写真は集まって収録をしたときのものですが、普段はそれぞれの場所からZOOMでつながっての収録が基本だそう。
三重弁で繰り広げられる、それぞれの視点からの肩の力が抜けた軽妙なトークが心地よいこの番組。なんと世界最大手の音楽配信サービスSpotifyと独占配信契約を結んでいるというから驚きです。
配信は毎週月曜日の朝3時。Spotifyに登録すれば誰でもいつでも無料で聴くことができます。2022年5月7日の初回を皮切りに、10月12日現在で22回配信しており、1回あたりの配信で約300名もの視聴がコンスタントにあるそうです。
言い出しっぺは、阿部さん。もともと音声配信に興味があり、クラブハウスやPodcastなどで番組を運営していました。
「声だけってウソをつけないというか、人となりがより出ると思うので、僕は昔から好きな媒体。世界にポッドキャスターはたくさんいて、これから日本でも市場が広がるアツイ分野。世界に向けた発信力のあるメディアを使って、地方である三重から何か仕掛けていきたいって思って・・・
僕が出会った三重の人の中で断トツにおもろいふたりを誘いました」
Spotifyとの契約から、マイクなどの機器の手配、番組の構成や編集は阿部さんの担当。いわばプロデューサー的な存在です。「大地と私は収録のときにしゃべるだけやんな!」と楽しそうな中井さん。取材中もまるで1本の番組を録っているかのような、3人の軽妙なやりとりが心地よく続きます。
このメンバーを見て「三重人」大好きなOTONAMIE読者はピンと来るかもしれませんが、
小柴さんの経営する「よろこば食堂」はホエイパスタを中心とした人気店でOTONAMIEでも何度かご紹介しています(➡岡田聖子記者の過去記事参照)。最近ではテイクアウトや物販にも力を入れ、常に挑戦を続け、話題をふりまく存在です。
そしてカッコイイ農家をコンセプトに個性的なファッションで農業を楽しむ中井さんは、Instagramのフォロワー3千人を超えるインフルエンサー。彼女が栽培したアスパラやシイタケは販売するとすぐ売り切れ状態になる人気ぶり。
四日市で唯一のきゅうり専門農家「しなやかファーム」を経営し、さまざまなきゅうり品種の中でも3パーセントしか市場に出回らないという「ブルームきゅうり」を育てる阿部さんもメディアを賑わす注目農家さん。Twitterのフォロワーは6千人越え、食と健康や美について発信を続ける仕掛人です。
つまり、情報発信力のある三重人3人がチームを組んだというわけです。
仕事などを通じて以前からそれなりに交流があったとは言え、小柴さんも中井さんも忙しい立場ですが、阿部さんの提案にふたつ返事でOKしました。理由は「しなやん(阿部さん)の提案にハズレなし」「面白そうだから」。
本業とは別に3人で情報発信をする理由を小柴さんはこう語ります。
「これからは人が観光地になる時代。発信を続けることでファンができる。三重県に興味のなかった人も、あの人のいる三重に行ってみたい!と興味を持つきっかけになると思うんです。そのついでに、三重の観光をしてもらえるような効果を狙っています。僕ら3人だけでなく、番組ゲストとして三重にゆかりのある様々な分野の人に登場してもらいたい」
阿部さんは「地方にはラジオ文化はありますが、Podcastはまだまだ弱い。都会ではそれなりに成功している番組もありますが、地方発はまだ少ない。三重県で最も聞かれる音声コンテンツになって、三重を盛り上げたい。三重にゆかりのある人、これから何かに挑戦したいと思っている人とつながれたら嬉しい」とも。
中井さんは「私らの番組を聞いて、三重おもろいな、おもろい人いるんやな、仕事頑張ろうかなとか、なんかちょっとでも明るい気持ちになってもらえたら…。無料で誰でも聞けますので1回聞いてみてください。あ、OTONAMIEさんともぜひコラボしたいです!!」
三重を世界に、世界の三重へ。
をコンセプトに掲げるOTONAMIEと、世界への発信力を持つ「三重おもろい食堂」によるコラボが実現したら何か少し三重が動くかも!?
今後の動きにご期待ください!
■三重おもろい食堂|Podcast
kanzaki chiharu。OTONAMIE公式記者。伊賀市在住のフリーライター。出身地、広島のタウン誌→東京の編集プロダクション→フリーランスとして独立して早20年。現在は伊賀に拠点を持ち、伊賀の情報誌の執筆をはじめ、企業広告コピー、イベント企画提案などを手掛ける。日本酒好きが高じて、「伊賀酒DE女子会」の企画運営をはじめ、日本酒関連の執筆、コーディネート、イベント運営も行う酔っぱライター。得意ジャンルは日本酒、伊賀情報。2016年「日本酒女子普及委員会」会長に就任。https://ameblo.jp/iganonihonsyudaisuki/