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知ってる?鳥羽水族館はラッコの聖地。

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ラッコが大好きなんです。

みなさんはいかがですか?

 

ラッコ。

 

誰でも知っていますよね。おなかの上で貝を割る、ときにコミカルで、ときにチャーミングで、いつでもカワイイあの動物です。

そんなラッコと深いつながりがあるのが、三重県の有名観光スポット 鳥羽水族館。今日は、鳥羽水族館が「ラッコの聖地」と呼ぶにふさわしい場所であることをご紹介しましょう。

 

 

<少子高齢化が進むラッコたち。10分の2が鳥羽水族館に>

 

日本の水族館にラッコが何頭いるかご存知ですか?

 

実は、あと10頭しかいないんです。

 

「あと」とわざわざ言うのは、現在進行形で数が減っているから。

寂しいことに、ここ数年で、国内で会えるラッコも、ラッコに会える水族館や動物園の数も、徐々に少なくなっています。

昨年サヨナラした大阪の海遊館のパタは21歳で亡くなりました。

ラッコの世界も人間と同様に少子高齢化。繁殖がなかなかうまくいかず、高齢のラッコが増えています。

 

この話をすると、多くの方が「え〜っ!」と驚きます。

「もっとどこにでもいる気がしてました!」

という言葉は、ラッコがいかに、みんなにとって身近に感じる動物であるかの証かもしれません。

確かにちょっと前には、日本中どこでもラッコに会えたんです。

一番多い時、国内の水族館にいたラッコの数は122頭。

そりゃあどこにでもいるイメージがしますよね。

でも、2018年7月現在、私たちがラッコと会える場所は7カ所。繰り返しますが、10頭しかいないんです・・・(泣)

そんな10頭のうちの2頭は鳥羽水族館にいます。

メイとロイズです。

10頭中2頭がいる時点で、鳥羽水族館は日本のラッコ界にとって重要な場所ですが、ここを「ラッコの聖地」と呼びたい理由はこれだけではありません。

なぜなら鳥羽水族館は、122頭ものラッコが水族館で暮らすに至ったラッコブームを、1980年代に日本で起こした場所。その歴史を知ると、ラッコと私たちがこれだけ近い距離でお付き合いするようになって、それほど長い年月が経っていないことを意外に思うのではないでしょうか。

 

 

<鳥羽水族館から巻き起こったラッコブームとその名残>

 

鳥羽水族館の記念写真用の壁画の前、カメラを抱えたラッコがいます。

「Rakon(ラコン)」と銘打たれたカメラにクスリとせずにはいられず、鳥羽水族館のスタッフさんの遊び心にキュンとします。

あ、これカメラ台なんです。いいスマイルが生まれそうですよね。

この子だけでなく、鳥羽水族館のあちこちで、同じラッコのオブジェがいろいろなものを抱えています。知るかぎりでは、ソフトクリームや案内の看板など。このラッコたち、もともとは電話台でした。携帯電話に世代交代して、だっこするものが変わったんですね。このラッコの電話台も、ラッコブームの名残を感じさせてくれるもののひとつです。

1983年、鳥羽水族館にアラスカから4頭のラッコがやってきました。

鳥羽水族館は、日本で2番目にラッコを飼育した水族館。

(初めて飼育したのは、1982年の静岡県三津シーパラダイスでした)

今ではみんな知っていますが、当時は「ラッコ」といって分かる人はほとんどいなかったそうです。

プカプカと水に浮かび、クルクル回り、せっせと毛づくろいする。初めて見るラッコの姿に心をわしづかみにされた人は多く、ラッコ目当てに大勢の人が鳥羽へ足を運びました。年間200万人近くの人がまちを訪れたといいます。「わくわく動物ランド」というTV番組では、毎週のようにラッコたちの様子が放送され。「ラッコ、ラッコ、ララ、ラッコ♪」の軽快なメロディーでおなじみのラッコの歌も作られ。ラッコたちは大きな波を起こしました。そして、その波は鳥羽から全国へ広がり、ラッコは誰でも当たり前に知っている動物になっていきます。しりとりでも定番ですもんね。「リンゴ、ゴリラ、ラッコ」って。

40代、50代のオトナのみなさんと話すと、「あぁ、ラッコって鳥羽にいますよね」「昔、鳥羽に見に行ってすごい人でしたよ」と懐かしそうに話してくださる方も少なくありません。それほどのインパクトと思い出が、今も多くの人の心に残っているようです。

でも、それからまだたったの35年。もし、ラッコが水族館からいなくなってしまって、みんながまたラッコのことを忘れてしまったら・・・と思うと寂しくなります。国内でまだ7カ所も会える場所があるうちに、たくさんの人にラッコの姿を目に焼き付けてもらいたいです。

鳥羽がラッコの聖地である理由、お分かりいただけたでしょうか。カメラ台になった電話台のほか、鳥羽水族館の近くでは、ポストの上にラッコがいたり、歩きながらふと目を下に落とすと足元にラッコがいたり。鳥羽水族館の中でも外でもたくさんのラッコたちと出会えます。何頭見つかりますかね?鳥羽へ行ったら、ラッコ探しを楽しんでみていただくのもいいかもしれません。

<かわいくて芸達者なメイとロイズ>

大切な主役たちの話をしていませんでした。今、鳥羽水族館で暮らすラッコはメイとロイズ。毛の色で見分けがつきやすく、銀色にも見える薄いグレーのラッコが雌のメイ。凛々しさ際立つ真っ黒なラッコが雄のロイズ。数年前、東京のサンシャイン水族館からロイズが鳥羽水族館へ戻ってきてから、同じ水槽の中で生活を共にするパートナーです。

水族館に貼られたプロフィールでは、メイは「体が小さい、いつも元気いっぱい。いたずら大好きおてんば娘」、ロイズは「体が一番黒く大きい、いたずら大好きやんちゃ盛りのくいしんぼう」となっています。どっちにしても「いたずら大好き」なんですね(笑)

泳いだり、毛づくろいしたり、時々、水から上がってスヤスヤ寝ていたり。多彩な表情を見せてくれる2頭ですが、餌やりの時間になると、芸達者ぶりに魅せられます。通称「イカジャンプ」と呼ばれる、水槽のガラスにくっついたイカをゲットする大ジャンプ。飼育員さんと「セッセセーのヨイヨイヨイ」と手遊びするような高速タッチ。なにより、「ちょーだい」と手で餌をもらいにいく仕草がお行儀良くてカワイイんです。たくさんの方が魅了されるのでしょうね。SNSなどでもメイとロイズの姿はいっぱい見つけられます。

でも、せっかくですから、写真や動画よりも、2頭の愛くるしい姿をその目で見て、ジャンプやタッチがうまく決まったら拍手してあげてください。

メイとロイズの素敵さについては、この記事だけでは語りつくせないので、また詳しくご紹介する機会をいただけましたら。

ハカセ

愛知県あま市出身。日頃は、コピーライターとまちづくりと講師の三足のわらじで活動。ライフワークはラッコの魅力発信。鳥羽水族館LOVE。得意ジャンル:まちづくり、はたらく、学ぶ、ラッコ

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