かつては全国に点在していた「深夜のオアシス」オートレストラン
長距離ドライバーの休憩施設として、
かつては全国各地に点在していたオートレストラン。
名古屋と四日市を結ぶ国道23号線沿いにも、
24時間営業のオートレストランが存在していた。
三重県桑名市にある「オートレストラン長島」だ。
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創業は昭和51年。
食事処はもちろんのこと、
温泉やマッサージ、ゲームセンターが入っており、
「国道の楽園」「深夜のオアシス」として
長年、地元の方々やドライバーに愛されていた。
さらば昭和のレストラン。41年の歴史に幕
ド派手なネオンで
昭和の香りをぷんぷんさせていたわけだけど、
時代の流れに勝てずして
今年2017年3月31日に閉店。
最終日には
別れを惜しむ大勢の常連客が訪れた。
さらば昭和のレストラン。
って、あれ?閉店したんじゃないの??
先週、オートレストラン長島の跡地を通りがかった。
え?閉店したんじゃないの??
ネオン看板は外されているものの、
確かにオートレストラン長島だ。
どういうこと??
さりげなさすぎる・・・。
実は運営元が代わり、営業再開していた。その影には・・・
以前は、
名鉄協商が運営していたオートレストラン長島。
実は5月より運営元が代わり、
オートレストラン長島の屋号を引き継ぎつつ、
「オートレストランそら」として営業再開していたのだ。
3月末に閉店して、5月に開店。
すごいスピード感である。
一体、引き継いだという会社はどこぞや。
調べてみるとその影には・・・
出たー!!
住宅メーカー 株式会社やまぜんホームズの前野社長!!
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同市内で、
だるまうなぎ等の飲食事業も手掛けるやまぜんホームズ。
今年3月、東京証券取引所に上場した際、
OTONAMIEでも取材した名物社長である。
参考:東京証券取引所に上場した三重の会社社長と対談したら、予想以上の少年感だった。
オートレストラン長島を引き継いだ理由を聞いてきた
以前の取材で判明したとおり、
こちらの前野社長の少年感は半端ない。
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相変わらず、
少年のように目をきらきらさせた社長に、
オートレストラン長島を引き継いだ理由を伺った。
答えはシンプルに「好きだったから」
地元で愛されていたオートレストランは、
社長も常連客だったのだそう。
2月末に閉店の事実を知り、
運営元の名鉄協商にアプローチ。
3月末の閉店後、
スタッフを募集後、
準備期間 約1ヶ月でリニューアルオープン。
さすがアタッカーな社長。
猛烈なスピード感。
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改めて社長から、
お客様ファーストの志と、
夢に向かって1歩でも半歩でも
踏み出すことの大切さを学び、
やまぜんホームズ本社をあとにする。
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そして、リニューアルしたオートレストランを訪ねた
責任者の谷田さんにお話を伺った。
--谷田さんの任務は何ですか。
谷田:今は主にこちらのレストランの運営です。
--御社の社長のスピード感、半端ないですよね。
谷田:はい。すごいです。
レストラン再開において、私が(先方との)打ち合わせに初めて参加したのは3月中旬でした。
リニューアルオープンまでの準備期間は約1ヶ月。
怒濤でしたね。
--お客様はどのような方がいらっしゃいますか。
谷田:地元の方やドライバーさんですね。
近くの農家の女性グループや、ご家族連れの方もいます。
--復活を喜ぶ声がありましたか。
谷田:はい。開店早々に、昔からの常連さんや、たまたまラジオで聞いたというドライバーさんが来て下さいました。
--営業時間を教えて下さい。
谷田:午前11時から午後22時です。
常連さんからは「にーよんでやらんのか」という声は頂きますが今はまだ。
あ、24時間のことをにーよんと言うそうです。
--温泉は再開しないのですか?
谷田:それもよくご要望頂くのですが、大きな修繕が必要になるため、現時点で予定はありません。
先日も、とある男性に「温泉やらへんのか!!」「なんでや!!」と熱く言われました。
因みに、4月1日より、
駐車場には3m以上の大型トラックは、
入れないようになっているのでご注意を!
昭和のドライブイン。逆に新しいってやつ
一番の人気メニューは、
復活した伝統の味噌カツ。
そしてリニューアル後、
おすすめメニューとして登場したのはミスジステーキ。
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ミスジは牛の肩甲骨の内側で、
幻といわれる希少部位。
赤身肉特有の旨みと弾力が味わえ、
余分な脂がない分、女性にもウケが良い。
お値段は、なんと200gで1220円。
破格である。
数時間煮込んだどて丼も美味。
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空間に、非常に馴染んでいる髭面のお二人。
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--お二人、オートレストラン似合いますね。
村山:いやー、これですよ。お洒落なカフェみたいに肩肘張る感じではなく、美味しいものをリラックスして食べられるこの雰囲気。
岳ちゃん:そうそう、パジャマとかジャージでも入れる感じ。
村山:わかるわー、逆に新しいんちゃいます??
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確かに、イマドキのお洒落スポットに
マンネリを感じている人、結構いるのじゃないかな。
おっさんもハマるけど、
恐らく、若い女子も意外とイケる。
これが”逆に新しい”ってやつか。
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オートレストランの近くには、
長島スパーランド(遊園地)や温泉、
本秋には日本最大級となるアウトレットモール等、
ファミリーでも楽しめる施設が揃っている。
復活した昭和のドライブインレストラン。
あのやまぜんホームズのことだから、
これからまだ面白いことを考えているに違いない。
今後の展開が楽しみである。
☆オートレストランそら☆
住所: 三重県桑名市長島町福吉526−17
電話: 0594-45-8866
時間: 10時00分~22時00分
<オートレストランは2017年12月末をもって閉店しています>
![福田ミキ](https://otonamie.jp/wp-content/uploads/2015/10/0c6abe6ba47f91287c049ca7f0a65986_2-150x150.jpg)
福田ミキ。OTONAMIEアドバイザー/みえDXアドバイザーズ。東京都出身桑名市在住。仕事は社会との関係性づくりを大切にしたPR(パブリックリレーションズ)。
2014年に元夫の都合で東京から三重に移住。涙したのも束の間、新境地に疼く好奇心。外から来たからこそ感じるその土地の魅力にはまる。
都内の企業のPR業務を請け負いながら、地域こそPRの重要性を感じてローカル特化PRへとシフト。多種多様なプロジェクトを加速させている。
組織にPR視点を増やすローカルPRカレッジや、仕事好きが集まる場「ニカイ」も展開中。
桑名で部室ニカイという拠点も運営している。この記者が登場する記事