過去に複数回、村正の特集記事を執筆して、微力ながら「村正=桑名」のPRをしてきました。
まずは、令和元年に「そもそも村正とは?」や、平成から令和への御代がわりの際に桑名宗社(春日神社)で行われた、「御大典記念事業『村正』特別公開」の事前告知。
そして、漆が塗られた「村正」の修繕プロジェクトと、多くの方がご覧になった特別公開の様子を。
その後、「宝刀村正写し」奉納プロジェクトのクラウドファンディングが始まり、目標金額400万円のところ、1,144名、1812万円超を達成しました。
そして、コロナ禍で期間が短縮された桑名宗社(春日神社)の令和2年の特別公開と、同時に開催されたくわな村正史跡めぐりスタンプラリーを。
特別公開と同じ時期に、「宝刀村正写し」奉納プロジェクトの鍛錬打ち始め式がありました。
そして今回は、「宝刀村正写し」奉納プロジェクトの進捗状況と、桑名市博物館で11月末まで行われている特別企画展「三重刀剣紀行」についてお届けします。
鍛錬打ち始め式
令和2年8月15日(土)・16日(日)に、クラウドファンディングの1万円以上の支援者の限定で、境内にて上畠宗泰刀匠たちによる「鍛錬」に参加できる「鍛錬打ち始め式」がありました。
※「鍛錬」とは、鋼を折り返して鍛えることにより、不純物を取り除くことと、炭素量を均一化させることを目的とした作業です。
(【刀剣ワールド】日本刀の作り方(制作方法)|刀剣の基礎知識より引用)
まずは上畠宗泰刀匠によるお手本を見せていただきました。
炉に空気を送って、「玉鋼」という鉄を1,000度以上に熱します。
参加者たちは刀匠指導のもと、熱した玉鋼を金槌で打ちます。
自身の打った玉鋼で作られる「宝刀村正写し」が、神社で末永く守り続けられることを思うと、感慨もひとしおです。
↓動画はこちら↓
夏の暑い日でしたが、刀匠の皆さん、お疲れ様でした。
刀匠の技、そして研師の技へ
そして今、上畠宗泰刀匠のもとで鍛錬を繰り返され、刀を四角く伸ばして(素延べ)、徐々に日本刀の形に整えられています。
この後は、研師・松村壮太郎さんによる仕上げ研ぎを経て、「写し」は完成します。
どんな刃文になるのか、来年の完成が今から待ち遠しいですね。
特別企画展「三重刀剣紀行」
桑名市博物館では、今年が文化財保護法制定70周年にあたることを記念して、地元・桑名を中心に三重県ゆかりの刀工を紹介する特別企画展を開催しています。
桑名の神社に奉納された「村正」の作品や、国立博物館や太宰府天満宮が所蔵する「村正」など、総点数56件70点を展示しています。
入館時する際には博物館ホームページの「入館時のお願い」をよくご覧いただいて、入館記録および確認書にご記入の上でご鑑賞ください。
会期:令和2年10月17日(土曜日)から11月29日(日曜日)※38日間
助成:公益財団法人岡田文化財団
会場:桑名市博物館
休館日:11月24日(火曜日)
開館時間:午前9時30分から午後5時まで(入館は閉館の30分前)
入館料:大人[高校生以上]500円 ※20名以上の団体は1人100円引き
桑名生まれ桑名育ち。大学で県外に出て改めて地元の良さを知りました。桑名の良いところを発信します!
得意ジャンル
観光・イベント・歴史・文化・グルメ