出身地の尾鷲近辺の郷土料理に「魚ごはん」と呼ばれているものがある。
OTONAMIEでも紹介されていた味ごはんの一種(詳しくはこちら)で、鰹を一度だけ薫製させた、半生の柔らかい生節を使った炊き込みご飯だ。生節と、ニンジンやゴボウなどの野菜をしょうゆ・みりん・酒で煮たものを米と一緒に炊く。茶色い味ごはん。
古い写真なので判りづらいが、生節に人参・ネギと餅米も入っている。
しかしこの生節、私が今住んでいる東京都ではなかなか手に入らない。房総半島の方でも生節を作っているそうで、千葉産のものに年に数回出会うぐらいだ。そして高い。
こんな時に役立つのが、私の母から聞いた郷土料理をダイナミックに作る力技レシピ。
材料……
・米 三合
・ツナ缶 一つ
・しょうゆ
大変シンプルで潔い。
ツナ缶の油を切る。
米を洗ってツナ缶を投入。
次に調味料を加える。
母にしょうゆの加減を尋ねたら「ツナ缶に八割ぐらい」。
調味料の量もダイナミック。
投入。油が輝いている。
材料全部を炊飯器に入れたら、炊き込みご飯モードにて炊く。
完成!茶色い!
かき混ぜて見たところ、ちゃんとお焦げもできていた。
久しぶりに作ったせいか、茶色いご飯の魅力を再発見した気持ちになった。
野菜を入れたり、薬味を用意しなくて正解だったかもしれない。
味は見た目から想像した通り。
おいしいし安上がりだし、何より簡単なので作ってみてください。
OTONAMIE×TOKYO記者。降雨量で有名な尾鷲市出身。滋賀で大学生活を送った後に東京へ。好きな分野はグルメと生き物。 得意ジャンル:動物・グルメ