みなさま、これが何かわかりますか?
細長いシシトウのようなこれは、虎の尾(とらのお)といいます。
なんでも収穫されているのは、港町の三重県尾鷲市だけなのだとか。
漁師が刺身を食べるときに、わさびのかわりに虎の尾を刻んで食べていた(いる)辛い野菜だそうです。
以前、前尾鷲市長の岩田さんにインタビューしたときに虎の尾をお聞きして以来、私はずっと気になっていました。
そして、そんな貴重で伝統のある野菜なら何とかアピールしたい・・。
そして厚かましくも野菜を育てていらっしゃる岩田前市長に郵送していただきました。(岩田前市長、いつもご無理ばかり聞いていただき、本当にありがとうございます!)
今回は、桑名の編集室 de 棒に刺してみた、スタートです!
いや、食べ物で遊んでいる訳ではありません。
常識にとらわれずに三重の食をアピールしようという、地方創生企画なのです。
世界の三重になるために!! 棒に刺してみたVol.1 with ミキ記者・ともーこ記者 @桑名「移住…。イヤーーー!!」
早速、地方創生棒をカバンから取り出そうとしたときでした。
あれ・・、地方創生棒を家に忘れてきてしまいました。
気を取り直して、近くのスーパーで地方創生棒を仕入れました。
さて、どれくらい辛いのでしょうか?
生で食べられる虎の尾を、恐るおそるかじってみました・・。
あれ?
ぜんぜん辛くない・・。
と、油断した瞬間、
ヒャー!カラい!
ヒー!カラッ!
ヒー!ヒー!はぁ・・。
辛くて、もうつかれました。
私はそれくらい辛かったです。
お仕事中のOTONAMIE広報、ともーこさんにも棒に刺した虎の尾を食べてもらいました。
ぜんぜん辛くない様子。
しかし・・。
ともーこ:ヒァ!・・きますね。後から。カラっ。
虎の尾は、時間差で辛さがやってくる野菜でした。
しかし、虎の尾を棒に刺しただけでは、ただ辛いものを食べて「カラい!カラい!」と騒いでいるだけで、何の生産性も訴求力もありません。
そこで考えました。
尾鷲市のある東紀州地域では、春ブリがたくさん捕れます。
脂の乗った春ブリは、刺身にしても煮付けにしても格別にうまい魚です。
漁師はそんなブリの刺身も、虎の尾をわさび変わりに食べていた(いる)ということは・・。
漬け風にしたブリの刺身と、小さくカットした虎の尾を棒に刺してみました。
これだと、箸を使わずに刺身をそのまま食べられるのでおすすめです。
なんだったら、おはらい町あたりで刺身の食べ歩きもできそうです。
しかしビジュアル的に・・。
刺身を刺した棒を持って歩くのには抵抗がありますね。
世の中には焼き鳥もあるのだから、刺身を焼けばビジュアル的な違和感は消えるのではないかと思い、試しに炙ってみました。
できました。完成です。
そして、想像以上に美味しかったです。
自然が育てた虎の尾の爽やかな辛みと香りは、脂の乗ったブリとの相性も最高。
また虎の尾の食感もよく合います。
生とうがらし虎の尾はパスタにしても美味しいのでは?山椒の代わりに使えそうなど、前向きな意見が出るなか今回の企画は無事に終了しました。
その後もしばらく、ブリの香りに包まれたオフィスなのでした。
※残った虎の尾はみんなでシェア、ブリはその場で美味しくいただきました。
村山祐介。OTONAMIE代表。
ソンサンと呼ばれていますが、実は外国人ではありません。仕事はグラフィックデザインやライター。趣味は散歩と自転車。昔South★Hillという全く売れないバンドをしていた。この記者が登場する記事