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子はたから 絵本作家なるかわしんごさんを追いかけた。

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すべての読者の方に

おおぶ映画祭で、三重県四日市市出身の絵本作家なるかわしんごさんが「インスタレーションペインティング」を開催するというので、取材に行ってきました。

というのは、表向きの口実で、ちょうど記事の出る11月は「児童虐待防止推進月間」なので、このタイミングで、現在、なるかわさんが取り組んでいる虐待予防活動について、詳しくお話をお伺いしたいと思い、取材をお願いしました。

なんだ、虐待の記事か。
僕には関係ない、私には関係ないと思われた方、少しお待ちください。
子育て世帯に限らず、すべての読者の方に関わる、関われる内容なので、ぜひ最後まで目を通して頂きたいと思います。

子はたからプロジェクト

まず、もっともホットな話題は、京都府八幡市で始まった「子はたからプロジェクト」です。
なるかわさんが描いた「せりふ」のない絵本のセットが、赤ちゃんが生まれたご家庭に配られます。

せりふのない絵本?
なぜ絵本の配布?
と疑問に思われる方がほとんどだと思いますので、ここで、なるかわさんの絵本と取り組み内容についてご紹介させて頂きます。

特徴① せりふのない絵本

絵本には、一日の育児の様子が動物で表現されています。
お説教や教育の本ではなく、「どんな話をしているのかなぁ?」と親子がコミュニケーションを取るためのツールとなっています。

特徴② あそびレシピ

遊び方やおもちゃの作り方なども紹介されてます。写真も貼れるようになっているので育児記録にもなる優れもの。

特徴③ たすけびと書き込みスペース

巻末には、行政の相談窓口や子育て支援団体の連絡先等を書き込みできるスペースが設けられてます。

そうなんです、親子でコミュニケーションを取って、何かの時はSOS先がいつでも見られるようになっている。
それが、なるかわさんの絵本の特徴。

なるかわさんは、こう、力説します。

「虐待防止ではなく、虐待の予防をしたい。
 ニュースになる程の大きな虐待でなくても、どんな親でも虐待をしてしまう可能性がある。

 そうならないためには、命を授かった子ども、子どもを産んだ親はもっと祝福されるべき。
 お父さん、お母さんの気持ちを満たすことが虐待の予防に繋がる。

 子どもが一番大事。
 子育ては地域で支える。
 現代は、個に任されているため、「助けて」といいにくい文化になっている。
 合理化の末、人間が持っている生々しい温かみによる繋がりが失われつつある。」

江戸時代には、仮の親子関係ありました。
産婆である「取り上げ親」、実母より先に新生児に乳を飲ませた「乳親」、他にも、名付け親、烏帽子親等々。このように、沢山の親子関係がある事で、必然的に沢山の大人が子どもと関わる仕組みがあったんですねぇ。

現代では、その代わりに、子育て支援の行政やNPO等のサービスがあるわけですが、5割以上が利用されていないそうです。

八幡市で始まった「子はたからプロジェクト」の目的は、まずは、このような子育て支援サービスが地域にあることを、親に知って貰うことで予防に繋げる狙いがあります。

その他、愛知県蟹江市や三重県東員町等で行っている絵本を使ったワークショップの事例等もご紹介頂きましたが、一方でなかなか行政の理解を得られない現状もあるようで、もっと、他の市町村にも、この動きを広めたいそうです。(同感!)

わたし達にできること

行政だけでなく、民間企業でも、NPOへ寄付をしたり、講演会に呼ぶ等、子育て支援に関わる方法は各フィールドごとにあるそうです。

というか、あります。
私自身、子ども食堂でボランティアをしている身として、常に実感しています。
NPOのメンバーだけでできる事には、限界がある。
親、行政、地域のみんなで子どもを支える仕組みが必要です。

記事を読んで、ピンと来られた方、ぜひ、なるかわさんまでご連絡を頂きたいと思います。

最後に、なるかわさんのこの言葉で記事を締めくくりたいと思います。

「子どもが一番大事。
 僕らは子どもより長く生きられない。
 子どもは僕らの知らない明日を生きていく。
 だから、子どもにとって一番良い社会を創ることが
 僕らがやるべきこと。
 その為に、僕らが出来ることを一緒にやっていきましょう。」


なるわかしんごさん
公式サイト
Instagram
子はたからプロジェクト

【おまけ】
実は、OTONAMIEでなるかわしんごさんについての記事は2回目になります。なるかわさんの事についてもっと知りたい方は、福田ミキさんが書いたこちらの記事をご覧ください。

→ 優しさと哀愁を描く絵本作家生川真悟さんを追いかけた。

 

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