中部国際空港 セントレアから高速船で45分。
意外と近い三重県の県庁所在地 津(つぅ)
船のターミナルがある玄関口は、「津なぎさまち」という素敵な名前が付いていたりする。
そんな南国を醸すヤシの木を横目に、向かったのは老舗感溢れる「更科」
店先にサンプルケースがあるけれど、これを見てメニューを決めるのは恐らく難儀であろう。
全てワンカップとのペアリングを提案しているところに、更科ダンディズムを感じる。
創業55年の老舗です。
実際のおしながきはこんな感じ。
店の雰囲気に沿うと麺類。
でもこういう店の洋食って正統派で美味しいんだよなー
と迷うものの更科の名物は「天丼(時価)」
海老がとにかくこだわりで、地物や鳥羽の答志島・愛知県産など、近辺の生きただるま海老しか使用しない。
大将は若かりし頃「あずまや」という蕎麦屋に勤めており、当時から生きた海老がこだわりだったそう。
大将:冷凍もんは使わない。生きた海老が手に入った時だけ。甘みが全然違うから。最近は中々入らなくてね、天丼は毎日あるわけではないんですよ。だから事前に”今日は海老あるか”と電話してくるお客さんも多いよ。来てがっかりされちゃうのは申し訳ないしね。
ラッキーなことに、この日は生きた海老スタンバイ。
もちろん天丼をオーダー。
わくわくしながらお茶に口を付けると、ん?となる美味しさ。
このお茶、女将さんが玄米茶など色々ミックスしたこだわり茶らしい。
シリコンバレーを眺めて待つこと数分。
出てきた天丼がこちら。
ほらほら、もうはみ出しちゃってるから。
フタを開けた瞬間にふわっと舞い上がる湯気と香り。
むむむ…こんなうじゃうじゃした天丼は今まで見たことないぞ!!
大量な海老たちはカリッと揚げられており、尻尾や足のパリパリ食感が楽しくて香ばしい。
噛み締めれば噛み締めるほど味わえる甘みと旨み。
甘辛なタレもよく合う。
美味しい…しあわせ…。
天丼はお味噌汁・香の物・冷奴付き。
以前は出前もされていたそうだが、今は店内食のみ。
友人が頼んだ天そば。
同じくうじゃうじゃな海老天が乗っている。
(これは時価ではないのは更科ダンディズムか?)
ちょっと珍しいもちもち系のお蕎麦。
昼ピークタイムに突入すると、常連らしきスーツのビジネスマンがちらほらと。
客:天丼3つお願い。
(やはり天丼はずせない…)
ありそうでない、近所に欲しいお店です。
取材日:2019年12月
更科(さらしな)
住所:三重県津市海岸町15-11
TEL:059-227-0818
福田ミキ。OTONAMIEアドバイザー/みえDXアドバイザーズ。東京都出身桑名市在住。仕事は社会との関係性づくりを大切にしたPR(パブリックリレーションズ)。
2014年に元夫の都合で東京から三重に移住。涙したのも束の間、新境地に疼く好奇心。外から来たからこそ感じるその土地の魅力にはまる。
都内の企業のPR業務を請け負いながら、地域こそPRの重要性を感じてローカル特化PRへとシフト。多種多様なプロジェクトを加速させている。
組織にPR視点を増やすローカルPRカレッジや、仕事好きが集まる場「ニカイ」も展開中。
桑名で部室ニカイという拠点も運営している。この記者が登場する記事