未来を味わうランチタイム
ある日のランチタイム。
私は伊勢うどんを作っていた。
三重県伊勢のご当地グルメ「伊勢うどん」。
美味しさは言わずもがなだ。
あ!伊勢うどんの可能性は無限大なはず!
そう思った私は、
いろんなトッピングで伊勢うどんを食べてみたくなったのだ。
ポチっと。
ざざむし・いなご・蜂の子・さなぎが届いた。
国連の開発目標SDGs(持続可能な開発目標)のなかで話題となることのある昆虫食。
人口増加に伴う食料需要増加とそれに伴う耕作地の増加に対応するとともに、
気候変動への適応の一助として昆虫食が注目を集めています。
2013年に、FAO(国際連合食糧農業機関)は、
気候変動への解決策の一つとして昆虫食を提案する報告書をまとめています。
昆虫は、鶏・豚・牛肉、海洋魚と比較しても栄養価が高く、
タンパク質豊富で良質な脂肪が含まれており、カルシウム、鉄、亜鉛も多く含んでいるため、
健康的な食物と言えます。
さらに、多くの家畜と比較し、成長の際にメタンを始めとする温室効果ガスの排出量が極めて少なく、土壌に負荷を掛けることもありません。
同量のタンパク質源となるために、牛の12分の1、羊の4分の1、豚とブロイラーの2分の1の飼料しか必要としません。
昆虫食は、人間の健康に良いだけでなく、食料生産のための環境負荷も低減させるのです。
引用:環境省「環境白書」
昆虫が毎日の食卓にあがるのは、
そう遠くない日なのかもしれない。
いざ、実食!
準備は、整った。
※この先には昆虫食画像が登場します。苦手な方はご注意ください。
いただきます。
【蜂の子】
あさりに似た味わい。
噛むごとに甘みも感じる。
伊勢うどんとの絡みもよい。
『美味しい!!!』
あまりの美味しさに思わず、追い蜂の子。
所々にすでに若干ハチになりかけてて、「アンタ、もう蜂の子じゃないじゃん!」
というのは、ご愛嬌。
【いなご】
圧倒的存在感!
伊勢うどんに主役は渡さない!という気合を感じる。
しばし見つめ合い、実食。
その美味しさは、さすがの主役級。
エビにも似た味わい。
旨いっ!旨みがぎゅぎゅっと凝縮されている感じ。
足もパリっとしていて美味しい。
口の中に足が少々刺さるが、それも刺激として楽しもう。
【ざざむし】
いや、ざざむしって何?
知らないのなら知らないままの方がよいと思いつつ、
それでも知りたくなるのが人間の性。
ざざむしは、ザザザザと水が流れるような、
浅くて石がゴロゴロした川にいる虫の総称で、
その正体はトビゲラの幼虫(クロカワムシ)やカゲロウやカワゲラの幼虫などらしい。
・・・ん?結局よく分からず。
とりあえず、食べよう。
うーむ、例えようのない味。それがざざむし。
【さなぎ】
グラマラスなボディ。
まず独特な香りに驚く。
甘露煮にしても、この香り、自己主張の激しさが感じられる。
口にほおばるとインパクトが強く、荒々しい。
殻が口の中でカサカサする。
カサカサカサカサカサカサカサ、、、。
噛めば噛むほど、殻のカサカサが気になるが、
中身(?)は鶏のレバーっぽくもあり、ウニっぽくもあり、
複雑な味わい。
独特な香りと、殻のカサカサがなければ、
美味しいのかもしれない。
が、残念ながら伊勢うどんとの相性は、良いとは思えず。
お腹いっぱい充実のランチタイム。
あなた好みのトッピング、見つけてみてはいかがでしょうか。
私はイナゴがお気に入り♪
Photo by 福田ミキ
ともーこ。OTONAMIE広報担当。福井県で生まれのんびりおっとり育ち、社会人となり大阪へ。「オチのない話、したらあかんで」というなにわの洗礼を受け、“面白くてなんぼ”という関西のしきたりを学ぶ。
“面白そうだからやってみる!”というノリを大切に突き進んでいます。
この記者が登場する記事