『真珠屋の喫茶室に、モナコ帰りのシェフがいて、ブイヤベースがうまいんだよ!』
ある日そんな話を耳にした。
え、なになに!?
色々ウズウズするから行ってみよう。
バビュンと賢島へ
伊勢志摩サミットのメイン会場となった、
三重県志摩市の賢島(かしこじま)に到着。
養殖真珠の発祥の地であり、
老舗の真珠店が多く存在している賢島。
そう、目的は、真珠屋さんの…
喫茶室!!
セボ~ンなブイヤベースランチ
こじんまりと可愛いイワジン喫茶室。
アコヤ貝の貝柱や生あおさのパスタなど、
惹かれるメニュー満載なのだけど、
やっぱりまずは噂の、
イワジン風ブイヤベースランチね。
プレート右から・・・
ラタトゥイユ
鰹の生節とアボガドのマヨ和え
鳥羽志摩の海藻のオムレツ
サラダ~ナッツドレッシング~
パプリカのムース
マッシュポテト
トースト&ガーリックトースト
そして、
伊勢志摩の旬の魚介類がたっぷり入ったブイヤベース。
牡蠣・ワカメ・白身魚etc…ぐつぐつ煮えて、
複雑な旨味が凝縮されている感じ。
トーストをブイヤベースに浸したり、
デリをディップしたり。
ブイヤベースに、
マッシュポテトやラタトゥイユを入れるなど、
アレンジは自由。
味の変化を楽しむのがイワジン風なのだそう。
昨年行われた志摩グルメNO.1決定戦(志摩S1)で、
グランプリを受賞したメニューでもある。
またムースに添えられたスプーンは、
貝殻でできているのだとか。
つるんと口当たりが滑らかで食べやすい!!
(これ欲しい・・・)
併設された真珠店で購入できるとのこと。
モナコ帰りのシェフは真珠店の5代目
イワジン喫茶室のシェフは、
モナコで6年間の修行を経たという岩城さん。
92年続くイワジン真珠店の5代目でもある。
この喫茶室は、
40年ほど前から、
イワジン真珠店のお客様休憩処としてあった。
イワジンという店名の由来は、
創業者 岩城甚一さんのお名前から付けられた。
二代目のお名前も、岩城ジンオさんだとか。
--ということは、五代目であるシェフのお名前は(ワクワク)!!
シェフ:「あ、悟(サトル)です。すみません」
--あ、いえ、こちらこそ勝手に期待しちゃってすみません。。
ではなぜ修業先がモナコだったのか。
それは専門学校の時、
研修で巡ったヨーロッパのなかで
南フランスが最も印象に残っており、
帰国後、たまたま知り合いの紹介で、
モナコにて料理をする機会を得たとのこと。
モナコで勤めたお店は、
寿司や鉄板焼きなど、
日本人にこだわった日本食レストランだったが、
経営していた社長は、
世界的に有名なフレンチの巨匠。
同僚には
ベテランのイタリアンシェフや、
京都の料亭の職人さんなど、
実力派が集まっていた。
なのでまかないは超ハイレベル。
岩城シェフは休みの度に
イタリアへ行くなどして腕を磨いていたのだそう。
--イワジン喫茶室の看板メニューがブイヤベースというのは?
シェフ:「ブイヤベースは、地中海沿岸地域の代表的な海鮮料理です。伊勢志摩でも、地場の海の幸を使ったブイヤベースを作りたいという想いがありました」
--シェフの感じる賢島の良いところを教えて下さい。
シェフ:「静かなところですね。何もないのが良いというか、自然が豊か。海の匂い、風の音、星の輝き、空の青さ、都会にはない五感で感じるものがたくさんあります。ハイクラスのホテルが伊勢志摩に建っているのは、そういう何かを求めてくる人が多いからかも知れませんね」
きれいなお庭にほっこり
ブイヤベースを美味しく頂いた後、
紅茶を飲みながらゆっくりと庭を眺める。
お皿を下げに来てくれた店員さんが、
「温まりましたか??」
と笑顔で声をかけてくれたのが印象的だった。
ティラミスなど、
スイーツも美味しいと評判だが、
今日はお腹いっぱい。
ふとお隣のテーブルのお客さんと目が合った。
40代の息子さんとそのお母さん。
パスタとブイヤベースをシェアして楽しんでいた。
伺うと、大阪から賢島に1泊で来たのだそう。
今回の旅はお母さんのかねてからの要望。
近鉄観光特急しまかぜに乗りたいということと、
英虞湾に沈む夕陽をみたいということ。
おかあさん:「どちらも叶ったの。ランチも美味しくて、もう幸せ」
そう嬉しそうに話してくれた。
ほっこり。
※GW後に店舗改装、夏休み前には席数も増えてリニューアルオープンとなる予定!お楽しみに!
イワジン真珠店にもお邪魔した
ショーケースの中で
清く煌めきを放つパールジュエリーたち。
店内には真珠で出来た五重の塔と、
”もんめばかり”という
真珠の質量の計量機も展示してある。
またこちらは、
伊勢志摩サミットで、
参加国の首脳たちの胸元をかざったラペルピン。
製作は三重県真珠振興協議会。
イワジン真珠さんも製作メンバーとして携わった為、
レアなシリアルナンバーゼロが飾られている。
おすすめは英虞湾の遊覧船
イワジン真珠店を出て、
海に向かって歩いていると、
船乗場のおじちゃまが声をかけてくれ、
自然を満喫できる散歩コースを教えて下さった。
そしてやっぱりおススメは、
英虞湾を遊覧船で巡るコースとのこと。
心地よい潮風を感じながら、
海からの眺望を満喫するのもいいな~。
--おじちゃん、賢島の良いところってどんなところですか??
おじちゃま:「そうだねぇ、静かなところかな」
お土産はあおさ海苔
船乗り場の向かいにあったお土産屋さん。
お店のおばちゃま一推しは、
全国でも圧倒的な生産量をほこっている、
伊勢志摩の特産物「あおさ海苔」
手に取ると、
ふわっとあおさの良い香り。
明日の朝は、あおさのお味噌汁にしよう。
伊勢志摩サミット記念館 サミエールも
近鉄賢島駅へと戻る。
立ち寄ったのは駅の2階にある、
伊勢志摩サミットを記念して創られたサミエール。
等身大のG7首脳パネルや、
サミットで使われた円卓、
サミットの誘致から開催までの歩みや、
G7首脳への贈答品の紹介、
三重から世界へ発信コーナーなど、
「あ!知ってる」から「へ~」まで、
見応えある展示が並んでいた。
静かで雄大な自然が広がる賢島。
今度はもっとゆっくり来よう。
イワジン喫茶室
住所:三重県志摩市阿児町神明733-8 賢島
電話:0599-43-1018
伊勢志摩サミット記念館 サミエール
住所:三重県志摩市阿児町神明747-17 近鉄賢島駅2階
福田ミキ。OTONAMIEアドバイザー/みえDXアドバイザーズ。東京都出身桑名市在住。仕事は社会との関係性づくりを大切にしたPR(パブリックリレーションズ)。
2014年に元夫の都合で東京から三重に移住。涙したのも束の間、新境地に疼く好奇心。外から来たからこそ感じるその土地の魅力にはまる。
都内の企業のPR業務を請け負いながら、地域こそPRの重要性を感じてローカル特化PRへとシフト。多種多様なプロジェクトを加速させている。
組織にPR視点を増やすローカルPRカレッジや、仕事好きが集まる場「ニカイ」も展開中。
桑名で部室ニカイという拠点も運営している。この記者が登場する記事