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胸ざわつく。奇妙な純喫茶「磯」

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魚のまち尾鷲。奇妙な世界へ。

打ち合わせにて訪れた
三重県南部にある尾鷲。

落ち着いて話せる場所として
地元の方に案内してもらったのは純喫茶「

外観は、所謂、昭和レトロ。

看板は、漁業が盛んな町だけに魚。

入店1歩目で足が止まった。

ヤバイ。

ざわつく胸。

空気的には静かで落ち着いた純喫茶。

なのだけど…何かが確実に違う。

わわ、何かと目が合った。。

案内してくれた方は、
挙動不審になる私を横目に、
薄笑いを浮かべていた。

 

隣の席よりも気になるのは壁。

おずおずと席につく。

各テーブルは、
パーテーションで仕切られており、
隣の席は全く気にならない。

そんなことよりも気になるのは真横の壁面

ゆっくりしたい気持ちはやまやまだけど、
壁面が気になる。

とにかく気になるのだ。

貝、魚、ルアー、釣竿等々、
に関するもので装飾は施されている。

なんというか背筋がゾワッとする感じ。

でもよく見ると、
とても手が込んでいて、
作者の熱意が伝わってくる(気がする)

細やかに並べられた貝。

これ、素材を集めるところから大変だろうな。

額ごとにコンセプトもある(多分)

なんだかかっこいい1枚貝のエリート。

 

奇妙な世界は発見の宝庫。

とりあえずアイスコーヒーを注文すると、
普通のアイスコーヒーが出てきた。

ホっ。

喉を潤わし、ふと顔をあげる。

っ!!

もう打ち合わせどころではない。

「え、あの魚て!!」

「みて、天井!!」

「やだ、気付かなかった!!」

「ちょ、あれ、なに?!」

新たな発見にテンションが上がる。

 

意外!!最高に美味しいエッグトースト。

朝7:00~11:00はモーニングタイム。

地元の方おススメのエッグトーストは、
いい意味で予想を裏切るビジュアル。

ハムエッグトーストも美味しそう。

手にした時の感触、厚み、重み、温度、匂い。

もう食べる前にわかる…これ絶対美味しいやつ!!

大口でかぶりつく。

バターが浸み込んだパンがサクッと音を立てる。

中はふわふわ。

卵の具合もちょどよい。

メンバーからは
「こんな美味しいエッグトースト初めて食べた」と最高の一言。

 

お店も店長さんも38歳。

現在、喫茶「磯」は、
店長さんお一人で営まれている。

お店自体は、
店長さんが生まれた年に、
お父様が作ったのだそう。

磯も店長も今年で38歳。

店内のオブジェは当時からあり、
全てお父様の手作り。

お父様が他界されてからはお母様が引継ぎ、
10年ほど前からは
息子である店長さんが継がれたとのこと。

水彩で描かれたメニューは店長さん作。

——お一人で全てを担うの大変じゃないですか。

店長:それはもう大変です。母がやっていた頃は、お手伝いの方が2人いました。

——店内の装飾、すごいですね。

店長:父の手作りです。作るのとても大変だったと思います。

——店長さんの1番お気に入りはどれですか。

店長:うーん、これですかね。理由は特になく何となく好きです。

 

常連さんにお話を伺った。

朝10時を回ると、お客さんはひっきりなし。

各々お決まりの席があるようだ。

常連さんにお話を伺った。

——いつから磯に通われているのですか?

「この店ができた当初から来てるわ」

——というと、38年前ですかね。

「そうか、そんなに経つのね。学生の頃もよく来たの」

——長年通う”磯”の魅力はなんですか?

「なんだろねぇ。とにかく落ち着くのよ」

——壁面・・・気になりませんか??

「え、あ―これ?そういえばあるわねぇ。あはは(笑)」

―—(えっ、この壁面、そんな程度??)

「そういえば、この前友達を連れてきたら驚いてた気がするわ」

―—もう皆さんにとって、この壁面は日常なのですね。

「そういうことかしらねぇ。この貝って、当時からずれたの見たことないよ、すごいわよね。普通落ちたりするじゃない?」

 

”いつもの時間”を過ごせる純喫茶。

入店から約1時間。

奇妙と思っていた空間に
すっかり落ち着きを感じてきた。

もはや初めに感じたあの「ゾッ」が懐かしい。

ゆっくり新聞でも読みたい気分だ。

懐の深さを感じるこの空気感は、
店と常連客双方によって作り出されているのだろう。

地元で愛される純喫茶。

何年も変わらない「いつもの時間」が過ごせる場所。

これだからDEEPスポットは面白い。

 


純喫茶 磯
住所:三重県尾鷲市野地町12-5
電話:0597-22-0638

 

福田ミキ

フクダミキ。OTONAMIE副代表。OTONA MASTER。
仕事は東京の企業の社長秘書兼オフィスワークセンター長。数年前から社会人学生でもある。2014年に夫の都合で東京から三重県桑名市にお引越し。涙したのも束の間、新境地に疼く好奇心。外から来たからこそ感じるその土地の魅力にはまる。この記者が登場する記事
※くわブロにて情報更新中

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