楽しくおしゃべりしたり、相談したり、ぐちったり、励ましあったり。
語らいの場を円滑にしてくれるアイテム。
それは美味しいスイーツ。
―――絆を深めるケーキを作りたい
地元の素材にこだわり、
お客様の嬉しそうな笑顔と喜びという
『プチハッピー=小さな幸せ』を大切にしているパティスリー。
みんなで仲良く、
フォークでつつきながら食べてほしいという想いから、ど~んとビックサイズ。
そう、スイーツって甘くておいしいだけでなく、
コミュニケーションツールでもあると思う。
そんな話で盛り上がる、
接客販売のみなみちゃんと、パティシエールのゆかちゃん。
実は今、
OTONAMIE的商品タイアップの作戦会議中。
若手二人には、
新商品開発の全権限が与えられている。
「やってみなはれ」と温かく見守る駒田オーナー。
20~30代の女性が、
おしゃべりしながらケーキをつつき、
会話も絆も深まる時間を演出できたらいいな
という想いでスタート。
―――シェアするケーキ。女子の胸キュンまるまる満たしたい。
今回のケーキのコンセプトは、
紅白饅頭のような、
2個で一つ(ニコイチ)感。
ファーストインパクトはときめき。
美味しくて、クスッと笑える愛嬌があるといいな。
女子あるあるの「ちょっとちょうだい」心も満たしたい。
―――乙女心を刺激するワードを挙げてみよう。おっさんらもノってきた。
思わず「可愛い!!」と
ときめくワードを列挙してみた。
薔薇・エレガント・ジュエリー・りぼん・キャンディ・チャーム・きらきら・・・etc..
女性陣:「あ、ポーセラーツ!!」
男性陣:「え、なにそれ美味しいの!?」
※ポーセラーツとは
ポーセリン(磁器)とアート(芸術)を組み合わせた造語。
転写紙や絵の具、金彩などを使い、白磁器に絵付けを楽しむもの。
―――具現化。試作品の出来はいかに!
ビジュアルのイメージは、
”ポーセラーツ”と”ジュエリーボックス”。
ここから具現化への素材えらび。
美味しいと喜んでもらえるケーキへの道は、なかなか難儀。
イメージでだいぶハードル上げちゃったもの。。
作り手のゆかちゃんと、接客販売のみなみちゃんは、店の表と裏で持ち場が違う。
なので普段、然程コミュニケーションをとる環境ではない。
つまり、今回が初めての共同作業なのである。
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そんな二人が奮闘すること数週間。
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完成した試作品は・・・
”2個で一つ”のケーキ。
底にはブラックココアビスケット。
中央のハートを
山くずし(棒倒し)のように、落とさないようつつく仕様。
可愛いケーキに思わず笑顔。
異質なムードは漂うけれど、やっぱり笑顔。
そう、この方向だ。
―――試食後、率直な意見でブラッシュアップ。
「食感はもう少し滑らかに・・・」
「艶感をプラスできるか・・・」
「底のダックワーズの風味を変えたらどうか・・・」
「もっと”でてこいやっ”て感じがほしい」←えっ。。
ここに至るまで、
ゆかちゃんみなみちゃんは
営業時間後や休日返上で試作を重ねていた。
OTONAMIEサイドとしては、
どこまで求めていいのか躊躇するなか、
駒田オーナーが仰った。
「ふんづまってからが勝負だぞ」
「作り手はどうしても自分の作れる範囲で考えてしまう。こういう時こそ第三者の無茶ぶりが大事で、そこから作り手は更なる美味しいを追及するんだ。」
※ここでいう第三者とはOTONAMIEのこと
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―――数日後の試作Ver.2。急激なレベルアップに驚いた!
まず目がいったのが、
にこいちを演出する底のココアビスケット。
黒ケーキの中は、チーズのムース。
どちらも絶妙な味のバランスで、
前作からの美味しさのレベルアップがすごい!!
も、もしやこれは・・・
『ででこいやっщ(゚Д゚щ),』じゃん!?
ココアビスケットでムースをディップして食べるのもいい。
”ちょっとちょうだい”を越えた、チョコ→チーズ→チョコ→チーズの往来。
「これ、両味ディップするのもイケるよ。」
「ホントだ。」
オリジナルの食べ方をシェアするうち、
距離もグッと縮まっていく。
―――完成に向け、最終調整に入る。
洋菓子店の超繁忙期である12月も、二人は時間を縫って開発に努めた。
想い出のシーンに残るケーキになって欲しい・・・。
周りのスタッフも関心を持ちだし、
今まで接点がなかった人とも、
コミュニケーションを図るきっかけとなったそう。
販売開始予定のバレンタインシーズンに向け、
最終調整へと入る。
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―――ついに完成。ケーキに込めた想いが素敵すぎる。
ついに完成した渾身のケーキ。
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その名も『Story』
イメージがジュエリーボックスということで、
中央には指輪が捧げられており、
誕生石に見立てたと宝石菓子を乗せて完成となる。
Storyに込められた想い。
それは、このケーキがきっかけとなり何かがはじまり、各々の物語が紡がれること。
そう、ケーキはツール。
大切な人とのかけがえのない時間に添えられる。
いつか振り返った時、
「そういえばあの日、変わったケーキ食べたよね」と、想い出の一役になることを願って。
―――商品開発を終え、二人に感想を聞いてみた。
とにかく楽しかった。
普段、持ち場がちがう二人は、
共同作業を通し、
互いの業務を理解できるようになったという。
仕事への想いを知り、
サポートがしやすくなったのだそう。
スタッフ同士のコミュニケーションの機会にもなったのも大きかった。
まさに二人にとってもStory。
二人が紡ぐ物語が今後も楽しみである。
―――最後に
見るだけでもいい。
ぜひこのケーキを直接見てほしい。
細部にまで渡るこだわりや工夫、想いは、きっと写真以上のインパクトだから。
Storyは本日1/22より販売開始(2/14まで)
Wish you happy Valentine’s Day.
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住所:三重県いなべ市大安町石槫東1217-1
電話:0594-78-1649
定休:年中無休
時間:10:00~19:00
福田ミキ。OTONAMIEアドバイザー/みえDXアドバイザーズ。東京都出身桑名市在住。仕事は社会との関係性づくりを大切にしたPR(パブリックリレーションズ)。
2014年に元夫の都合で東京から三重に移住。涙したのも束の間、新境地に疼く好奇心。外から来たからこそ感じるその土地の魅力にはまる。
都内の企業のPR業務を請け負いながら、地域こそPRの重要性を感じてローカル特化PRへとシフト。多種多様なプロジェクトを加速させている。
組織にPR視点を増やすローカルPRカレッジや、仕事好きが集まる場「ニカイ」も展開中。
桑名で部室ニカイという拠点も運営している。この記者が登場する記事