伊勢志摩サミットに向け、今がチャンスと積極的な動きがある三重県。三重県人としてこの勢いは素直に嬉しい。そこで、実際にサミットが開催される志摩市はどんな所なのか、また三重に暮らす私達はサミットをどのように迎えればよいのか等、大口秀和志摩市長にインタビューさせていただきました。また、メディアではあまり報道されない大口市長の素顔にもOTONAMIE的視点でインタビューさせていただきました。
私「本日はお忙しい中、インタビューに対応頂きありがとうございます。まずは大口市長について色々とご質問させていただきます。」
大口市長「私の特徴は三重県下の市長でも珍しいのですが、まぐろの解体ができる市長なんです。年間に15〜20本は解体しています。知事が力を入れているインバウンド関連で台湾の子ども達の前で解体したり、志摩市で行われた女子プロゴルフ大会でも一心太助の恰好で解体ショーをしたりして会場を盛り上げました。それが好評で、桑名市でも2回ほど、明和町でも行いました。」
私「本格的ですね。でも何故このようなパフォーマンスをされているのですか。」
大口市長「魚食文化を広めたいことと、地元の魚食品の認知を上げたいのです。そして私の実家はもともと魚屋なんです。魚屋を手伝いながら商工会活動とJC活動に励む中、いつの間にか仲間からおされて市長になった(笑)。」
私「趣味は何ですか。」
大口市長「合気道とジョギングです。カッコ良く言うと読書も趣味なんです(笑)。合気道は20歳から始めて、今ではしておりませんが20年前は道場を構えて約100人の子どもを教えていました。ホノルルマラソンにも2回出場しました。最近シーカヤックを始めました。昨年、志摩市で行われた里海シーカヤック大会では自分でもビックリしましたが三位に入賞しましたし、今年は何と準優勝です。嬉しかったですね。」
私「スポーツマンなんですね。」
大口市長「体力と気力の市長です(笑)。」
私「好きな食べ物は何ですか。魚だと思うのですが、あえて聞かせてください。」
大口市長「一日一魚です。刺身であれ焼き物であれ、一日に一魚は食べます。」
私「好きな芸能人はだれですか。」
大口市長「う〜ん、答えにくいな(笑)。吉永小百合さんです。」
私「好きな歌は何ですか。」
大口市長「堀内孝雄さんの歌が好きです。あと流行の歌も結構好きですね。」
私「座右の銘は何ですか。」
大口市長「不撓不屈。もう一つは、“出来ないんじゃない、やろうとしていない” です。」
私「どういった子どもでしたか。」
大口市長「この辺の言葉でいうと “悪いことしー” やな(笑)。おおちゃく坊主でした。」
私「子どもの頃に遊んだ志摩ならではの想い出はありますか。」
大口市長「夏は泳ぎながらカニを捕まえてそれを焼いて食べたり、貝を捕まえたりしました。冬は山へ入って、アケビなどを摘んだりしました。とにかく食に直結する遊びをしていました。」
私「学生時代に熱中したことは何ですか。」
大口市長「テニスと政治活動。昔はそういう時代やったね。1960〜1970年代。学生運動が盛んな時代で、多かれ少なかれ影響を受けて色んなカタチで政治運動をしていました。」
私「志摩市長として、志摩のおすすめスポットを教えてください。」
大口市長「英虞湾の景色。英虞湾は俗称 “くじらのしっぽ” と呼ばれているように穏やかな島がたくさん点在しています。横山から観た英虞湾、これはおすすめです。あとは “夕日もご馳走” と言うように、英虞湾に沈む夕日、昇る朝日を観ながらご飯を頂くのは最高ですね。太平洋・英虞湾・温泉、これを観ながら志摩の幸をさかなにして酒を吞む。これは最高に贅沢ですね。」
私「志摩市長としてではなく、個人的に好きな志摩市のスポットはどこですか。」
大口市長「ともやまの桐垣展望台。ここで一人で眺めを楽しむのは良い時間です。」
私「サミットが決まって、三重に暮らす方々はどのようにサミットを迎えれば良いのか教えてください。」
大口市長「志摩の人たちは、人情が厚くて良い意味で世話焼きなんですよ。なので普段の生活を少しだけ前に出すだけで、すべておもてなしになるんです。例えば、おじいさんやおばあさんが一人で暮らしていても、周りの人が助けてくれるから、一人でも暮らしていける町なんです。」
私「今回のサミットをチャンスと考えている三重県の企業や団体は、どのようにチャンスを活かせるのしょうか。」
大口市長「サミットが開かれるということは、総理のおっしゃったとおり “日本を体感できる場所” “日本の文化・歴史・風土が実感できる場所” ということです。国としては、日本の志摩市の様なところを海外にもっと知ってもらいたい訳です。そういった場所に、私達が生活している。そこに素晴らしい企業や団体が存在している。そこを持ち味にして事業展開できればサミットという大きなチャンスを活かせると思います。」
私「サミットが終わってから志摩の何が変わりますか。」
大口市長「サミット開催地として、まだ個人的な想いの段階ですが、例えばオバマ大統領が海岸を眺めて「キレイだね」と言っていただければオバマ海岸、メルケル首相が歩いたメルケル街道など、いろいろな観光スポットに名前が付けることができれば、サミット開催地として周遊観光ができるのではないかと思っています。」
インタビューを終えて、新聞やテレビのニュースで拝見する大口市長の印象とは大きく異なり、ユーモアとバイタリティのある、そして何より志摩を愛している市長だな、と思いました。
今回のインタビューに際し、サミットの準備でご多忙の中対応いていただいた大口市長、また調整いただいた志摩市役所の皆様、貴重な機会を設けていただいたNPO法人ハートピア三重 佐野理事並びにスタッフの皆様、誠にありがとうございました。
村山祐介。OTONAMIE代表。
ソンサンと呼ばれていますが、実は外国人ではありません。仕事はグラフィックデザインやライター。趣味は散歩と自転車。昔South★Hillという全く売れないバンドをしていた。この記者が登場する記事