ホーム 01【食べに行く】 デカ盛り唐揚げ目当てが…神ラーメン降臨だったお話@飯高町 麺や なないち

デカ盛り唐揚げ目当てが…神ラーメン降臨だったお話@飯高町 麺や なないち

取材などに行くと、地元の人におすすめの飲食店を聞くようにしている。

朝から燃え立つ緑や透明度の高い櫛田川を眺めながら飯高町に向かった。正午前に取材を終え、地元出身の担当者さんにおすすめの店を聞いてみた。もう少し山手に行けば、とても大きくボリュームもある鶏の唐揚げを出す食堂があるそう。

ネットで調べたところ水曜日は営業しているみたい。迷うことなく山へ向かった。

道中、唐揚げのことを考えながら車を運転していた。
偏見かも知れないが、私はいままで鶏の唐揚げが苦手という人に会ったことがない。

ちなみにコンビニで売っている、からあげクンは唐揚げではない。チキンナゲットではないかと悟ったのは学生のとき、コンビニでバイトをしていて、からあげクンをフライヤーで揚げていたときだった。

コンビニのバックヤードには、冷凍のからあげクンがたくさん入った業務用パックがある。それを販売してくれないかなと思う。私はレッドが好きだ。

そんなどうでもいいことを考えていると、だんだん民家などもなくなってきた。本当に食堂はあるのだろうか。不安に思っていた矢先、あった!

本日休業・・。
もう一度スマホを確かめる。Googleの検索トップには営業中だとあり、定休日は日曜日と月曜日。関連するブログを読んでみたら「たまに水曜日も休みらしい」とのこと。

この際、鶏の唐揚げだったら・・
観光客も多い、道の駅ならきっとある。

そう願い、道の駅の駐車場に着いて知った。水曜日は定休日だった。他にもいろいろと調べてみたが、この地域は水曜定休の店が多いらしい。とりあえず撮影のため再び山の方へ向かい始めたその時。

麺や なないち、という店が営業している。ラーメン屋だろうか?
多分、外観が喫茶店みたいで、今まで看板を見落としていたのだと思う。

店に入るとカウンターのみ。
BGMはAMラジオ。
食券で鶏しょうゆと肉増しを買った。

厨房では店主らしき人が、ひとり黙々とラーメンを作っている。

おなかが空いた。
気がつけばもう午後2時をまわっている。カウンターにカメラを置いて、手際よくラーメンをさばく大将を眺めていた。他のお客さんもいたので、話しかけはしなかった。

大将:おまたせしました。

カウンター越しに運ばれてきたラーメン。
きれいに並べられた麺。

なにこれ!おいしい!

いわゆる、昔ながらの中華そばではない。かといって、こってり系でもない。しっかりと感じる鶏の出汁、醤油のキレとコク、鶏油の香り、かすかな甘味。麺はのど越しが良く、全体的に上品な味わい。

焦り気味に完食したころ、客はわたしだけ。大将が丼を下げてくれたとき、カメラが目に入ったようだ。

大将:カメラマンさんですか?今日は天気がいいので、きれいな景色が撮れそうですね。

ラーメンを作っているとき、私は勝手に寡黙な職人さんだと思っていたが、お話すると物腰は柔らか。

大将は地方で店がしたいと思い、2022年に飯高町に移住しオープン。

大将:以前は大阪の茨木市でラーメン屋を営業していました。特に三重県や山間部にこだわっていたわけではなかったんです。たまたまです。テナントを探していて、この物件の条件が合ったので決めました。

ワタクシゴトで恐縮だが移住に関する仕事もしている。ふわっと移住した大将のお話に、そんなこともあるんだなと思った。ところで、いなかの暮らしはどうなのだろう?

大将:店が道の駅の近くで温泉もあるので、週に数回は通っています。物件探しをしていたときはスーパーが近くにあったのですが、引っ越してきたら閉店していました。大阪と違い、買い物は正直ちょっと不便ですかね。

そう話し、笑う大将。
美味しいラーメンと何気ない会話で元気をいただき、店を出た。

でも気になる。
何と表現していいのかわからないが、美味しすぎた。都会的な味とでもいうか、三重ではあまり出会わない味。

ネットで調べたら・・
大阪の店は過去に「食べログ ラーメン 百名店 WEST」に選出されていた。

ガチなラーメン好きにも、ぜひおすすめしたい名店を飯高町で見つけたのでした。美味しいラーメンの味で忘れかけていましたが、次こそ大きな大きな鶏の唐揚げを…。

 


 

追記
あまりにも美味しかったので後日、飯高にうかがったときに再訪。

今回は、鶏しおをいただきました。
こちらも鶏油のコクが効きつつさっぱり味。
とても美味しかったです。

 


 

麺や なないち
松阪市飯高町宮前76-2

 

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で