大台宮川インターから車で約20分。
三重と奈良の県境、大杉谷に向かう道中。
店はなく、徐々に民家もまばらになってきたところに、人気のかき氷店がある。
「らっしゃいませー!!」
車を駐車場に止めるやいなや、元気な声をかけてくれる。
ミヤグチ氷店。
5年程まえに家族で宮川へ川遊びにいく途中に見つけたお店。
実家だった古民家を改装し、ご兄弟でかき氷店を営んでいる。
人口減少が進む旧宮川村。
ご兄弟は生まれ育った故郷への想いが募り、かき氷店を開業。
いまや町内外から人が集まる人気のかき氷店になった。
「こんにちは、お久しぶりです。」
そう挨拶をすると、突然の訪問にも関わらず私のことを名前まで覚えていてくれた。
5年前も突然うかがって取材をさせていただいた。
「で、かき氷、でかくなってないですか?」
ご主人:年々でかくなっていくんですよ!来年はきっとバケツサイズです(笑)。
注文したのはイチゴミルク。
「すみません、お二人が〝どうぞ” てお出しする写真撮らせてください。」
ご主人:あはは!でも、ちょっと暑苦しくないですか!?
笑いながら、無茶なオーダーにも答えてくれるミヤグチ兄弟。
濃厚な苺のソースと大内山のミルクが美味しい。
食べきれるのかな?と思うサイズ感ですが、気が付けば完食。
ご主人:倉庫にゲームコーナーつくったんですよ。よかったら遊んでいってくださいね!大人の夏休みみたいな感じです。
旧宮川村に遊びにいくと「夏休み」を思い出す。
大台ヶ原を源流とする宮川を眺めながら、奥伊勢宮川峡県立自然公園の切り立つ美しい山々の間を縫うように車で駆け抜ける爽快感。
宮川のヒンヤリとした澄んだ水に足を浸した時。
岩から川にダイブして全身が水中に落ちる瞬間。
そんな一瞬一瞬が「夏休み」な感じだ。
「おいしかったです!」
と告げると「また寄ってくださいね!」
駐車場から車を出すと
「ありがとうございましたー!お気を付けて!」
お客さんみんなに声をかけている。
旧宮川村に涼しげな風と、元気な声が響いています。
もう夏だ。
ミヤグチ氷店
Twitter https://twitter.com/YELLOW04JPJPJP
村山祐介。OTONAMIE代表。
ソンサンと呼ばれていますが、実は外国人ではありません。仕事はグラフィックデザインやライター。趣味は散歩と自転車。昔South★Hillという全く売れないバンドをしていた。この記者が登場する記事