三重暮らし魅力発信サポーターズスクエア事業
以前OTONAMIEでも案内させていただいたこちらの事業「自分がミエる!三重暮らしゼミナールin伊賀市博要」。(詳細はこちら)
全5回のゼミ形式の内のひとつである、フィールドワークを行いました。参加者には一泊二日で中山間部にある伊賀博要地区で現地の主要箇所を舞台に、実際に地元の方と巡りながらテーマの「暮らしと移住」について考えていただきました。また実際にひとつの空き家を見学しながら、その利活用もみんなでアイディアを出し合いました。
今回フィールドワークでは博要住民自治協議会の小竹さんと、移住者農家ご夫妻(ぐるり農園・小山高人さん/萌愛さんご夫妻)に暮らしをご案内いただきました。また空き家のフィールドワークでは空き家の利活用を行い、さかさま不動産を運営する水谷岳史さんをゲストにお迎えしました。
それでは暮らし体験をリポートいたします。
それぞれが東京や大阪などのビルが立ち並ぶ場所から、山や田んぼが広がる自然豊かな三重県の伊賀市博要地区に集まりました。
電車で伊賀神戸駅に到着後、バスに揺られること約20分。今回フィールドワークの現地である、伊賀博要地区の博要市民センターに到着。地元の人達に歓迎していただきました。
自己紹介や事業説明を含めたオリエンテーションを終え、早速地元の方々にご案内いただきフィールドワークに向かいます。
まずは実際に移住してきた人などに貸し出す予定の空き家を見学。
二棟に分かれており、とても空き家とは思えない立派な木造の建物。庭も広く、盆栽や小池などもあり、こんなに立派な家に住めるなんてなかなかできない経験だと思います。
次に移住者であり、夫婦でぐるり農園を経営されている小山萌愛さんのご案内のもと、地元の移住者を中心に共同で畑をされている「ふるさと農園」を見学。ここではそれぞれが好きな作物を栽培できるので、様々な種類が育てられています。
コロナ禍になる前、元々はここで観光客などに対して、植え付け・収穫体験もされていたそうで、里芋の収穫時期には芋煮を振舞ったりしていたそう。新たに自分が農業をするために土地を探すのもいいが、こういった場所があると農業などにも早く馴染め、地元の人や先に移住してきた方と話したりするいいきっかけにもなると思いました。
その後は、地元の神社やお寺など、地区の主要箇所を小竹さんのご案内のもと巡りました。
それぞれが歴史ある建造物で、この地域の皆さんが守り続けてきたそうです。地元の方と話をしていると、長年続く歴史を大切にし、後世に伝え残していきたい思いが伝わってきました。
今は伝統的な祭りなども、人手不足で行えないところをなんとか残していこうとの思いで、他の地域の人達にも協力してもらいながら続けられています。
最後はオンライン参加者を交えて、本日のフィールドワークを振り返りながら、伊賀博要の暮らし(テーマ:スローライフと空き家活用)についてディスカッションが始まりました。
博要地区に昔から住んでいる方、移住に興味のある参加者、実際の移住者、ゲストやナビゲーターのそれぞれの観点や思いが混ざり合い、様々な意見が出ました。
私が印象に残ったのが、移住者を受け入れる側の姿勢。移住者は仕事、住まい、生活環境などを変える高いハードルを超えて移住をします。ただ単に移住してきて欲しい、若い人が増えてくれたらいいなではなく、この地域はどんな特徴があり、どんな人が住んでいて、ここにきたらこんなことができる、というような地域の魅力を明確にしたり、それを発信して行く必要があると感じました。
1日目の終わりには地元の方々が協力して準備してくださったご飯をみんなでいただきました。
2日目は迎春準備作業に参加しました。
まずはしめ縄を作るために集めておいた藁を整える作業。整えた後、実際にしめ縄を作成。
私事ですが海の近くで育ちました。なので米を育て、その藁を使って地元の神社のしめ縄を作るのは、新鮮でとても貴重な体験。漁村ではあまり感じることのなかった、育てたものは全て捨てる事なく循環されていることが印象的でした。
次は元旦焚火材を山からみんなで協力して車に搬入。現地に着くとすでに木は切られており、山の斜面に転がっていました。なぜそんな状況になっているのか疑問に思い訪ねてみると、木は切ったすぐは水分を多く含んでいるため燃えにくくさらに重たくなるため運びづらいそうです。したがって、一年前に切っておいてそのまま乾かす。それを地元の方を中心にば次々と山からバケツリレーの要領で運んでいく。地元行事の準備も地域の人と、ワイワイと楽しむひと時でした。
最後に地元でカフェや卓球やイベントなど様々なことができるスペースを運営されている「パティヨ」で昼食をいただきました。
二日間という短い期間でしたが、伊賀市博要地区に暮らす方々の人柄や地域の特徴を、フィールドワークを通して知ることができた貴重な体験でした。
三重の山間部にある伊賀市博要地区は自然豊かで四季を感じることができる地域なので、また博要の皆さんに会いに、ここに遊びに来たいなと思いました。
ここには温かく優しい方々の、丁寧な暮らしを紡ぐスローライフがありました。
伊賀市博要地区では「空き家を活用したイベント開催により、来訪者や移住希望者を増やす」取り組みを行うため、地域おこし協力隊を募集しています。
詳しくはこちらをご覧ください。
三重県南伊勢町で鯛を育てています。