「ハレとケ」ってどういう意味だろう。聞きなれない言葉なので調べてみた。これは日本人の伝統的な世界観のひとつだと説明されている。
ハレとは、折り目・節目を指す概念で「晴れの舞台」などの言い回しで使用されると説明されている。なので伊勢の「赤福餅」を「ハレ」の食物だと定義してもいいかも知れない。
それに対して「ケ」は「普通の、または、日常の(もの)」と説明されていた。なるほど。少し解った気がする。すると「赤福餅」を「パン」で挟むとどうなるだろうか。ハレがケの食べ物になるのかな・・。
とにかく食べたくなったのだ!
赤福バタートーストを千葉県在住の方がInstagramに投稿した画像を見つけた。「12個入りの赤福は一人で食べるには量が多かった!なのでバタートーストを作ってみた」と。
気になる、とても気になる投稿だ。今まで赤福は何度も食べているけど、赤福バタートーストはない。「そうだ!時々一緒に仕事をするフードコーディネーターさんに映える赤福トーストを作ってもらおう!」と、早速アポイントを取った。
伊勢おはらい町に向かう。
今回、赤福と一緒に試してみたいお餅も買いに行く。
その道中、有名なオシャレカフェを発見した。まさに黒潮に運ばれてきた洋文化。さて、これに対抗できそうなキャラクターはいないだろうか・・彼女だ。
おかめちゃん
おかめちゃん!「うん!いける!これだったらオシャレカフェに対抗できるかも!!」。そう思いながら彼女を見つめると、目をそらした気がした。どこ見てるんだろう・・気のせいかな・・。
とにかく岩戸屋さんできな粉餅を購入、そして赤福本店へ向かう。
赤福
赤福8個入り、岩戸餅8個入り、伊勢茶食パンを購入。これを持って、頼りにしている料理教室の先生の元へ向かう。果たしてどんなバタートーストが出来上がってくるだろうか。
料理教室アンソレイユ
ピンポーン♪ 目があった!
「先生よろしくお願いします〜」「は〜い!」といい返事がかえってくる。
「今回お願いしたいの例のお品がこれなんです。」と手渡す。
ふむふむ、少し考えてから「ホットサンドのバターサンドを作りましょう!」。そして調理の工程を教えてくれた。
まずバターをサイズに合わせてカットする。
パンを薄く切って
バターを置いてお餅をのせる
・・・・ピンポーン 来客だ。
「ちなみに先生!
この作業は調理ですか?」
単純な質問した。
「はあ?」これはですね・・・
・・・・と続く。
あとは想像にお任せします。
「さて、あとはカットするだけ。簡単でしょ?」と説明してくれた。包丁を入れると「あっ!」と言葉が出た。大変な事態になった!「バターのとろみが見えねぇ!」。さっきの来客対応で熱が加わりすぎたようだ。
「気になるのでやり直しますね!」先生のプロ根性が出てきたのだ。「次は撮影用に少しバターを多めにし、冷凍庫で硬めてから熱を加えます」と説明してくれた。パン生地の焦げ具合とバターの溶け具合のバランスを取って、再度チャレンジする事に。果たしてどうなるだろうか。
冷凍で硬めたバターをドーン!!
熱を加える!
カットする。「よし!」
撮影用のお皿に乗っけて
少しレンジでチン。
するとバターがとろとろしている。
さて撮影だ!
パシャ!
拡大してみた。
餡子とバターがトロトロしてる〜。
餡子の上にバターが乗った方が映えますね〜。
試食してみよう。
ちょうど小学校から帰っきた先生の息子さん、ハル君が来た。
早速彼に試食してもらった。
どうだ!反応は!
ワクワクする〜
「美味しいよ!!」
言葉を何度も繰り返す。
「美味しいよ!!」
私も実際食べてみる。手に持つと赤福餅がホットバターサンドになった感動が湧いてくる。そして口に入れると、形が変わっても赤福だと解るのだ。
少し斜め上をいく美味しさ。「カフェのメニューに行けるかも!」。もしこの記事を見た関係者様がいましたら意見として受け取ってくださいね。
形を変えても自然な味を保っているのは、良質な素材である証拠。多くの人に愛される理由のひとつだ。歴史あるお餅をバタートーストにするなら、間違いなく美味しい。SNSで沢山の方が投稿する理由もわかる。
で、きな粉餅はどうなる?
引き続き、おかめマークの岩戸餅をホットバタートーストにしてみよう。次は、きな粉餅だ。噂では、きな粉をバタートーストにたっぷり振りかけて食べると美味しい!という噂を耳にしている。
その噂を試す時が来た。
要領は同じ作業だ。
できた!
見た目からも、高カロリーなトーストが出来上がったぞ!
さすがに赤福バターサンドの後に入らない。
試食は翌日にしよう。
冷めた岩戸餅サンド
期待以上に美味しぞ!
誠に、美味しい!
これだよこれ!このきな粉が冷めてバターに浸透した旨さ。これは赤福に続き、ハマる人が出てくると予感させる。お洒落に盛り付けたら、あのカフェに対抗できる!?あくまでも個人的な意見ですが、それくらい面白い仕上がりの味だ。ただひとつ問題がある。それは、高カロリーということ。
例えば太りたい方や、育ち盛りのお子さんの3時のおやつ、カロリーがとても必要なスポーツや登山の時など。また、部活帰りの学生に食べさせるのも良いかも知れない。とにかく一度は経験すべきである。
ハレとケと、おサンジ。
お伊勢参りは「晴れ」の日。この餅文化を例えると、おかめは「ハレ」、対して「ケ」は、日常生活に溶け込んだオシャレカフェ。 和と洋の食文化が融合したひと品。そんなハレとケでサンドしたお餅こそ、御三時(おサンジ)アフタヌーンと敬意を込めて丁寧に言ってみる。そうか!おかめちゃんの目線は、そんな未来を見ていたのかも知れない。
Special Thanks
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三重県伊勢市神田久志本町1457-1
TEL :0596-34-0500
yoshitugu imura。Otona記者。サーファーからフォトグラファーに、海に持っていったギターでミュージシャン活動もする(波音&Ustreet )ドブロギター奏者。 伊勢市在住。この記者が登場する映像