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人間、出口治明さんの魅力

美杉村(現・津市)生まれの賢人、出口治明さんを、みなさん、ご存知でしょうか?

NHKのラジオ深夜便に出演されたことがあるので、ご存知の方もいらっしゃると思います。簡単に出口さんの略歴をご紹介しますね。京都大学法学部を卒業、日本生命保険相互会社入社、ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て退職。ライフネット生命創業者。現在は、立命館アジア太平洋大学(APU)学長をされています。

私と出口治明さんとの最初の出会いは、一年前の2019年の初夏、図書館でした。といっても、対面ではなく、偶然手に取った本でした。「本の使い方」、出口治明著、発行(株)KADOKAWAという本です。

それまで、出口さんのことは全く知りませんでしたので、気楽な気持ちで読み進めていきました。私自身、本をよく読むわけでもなかったので、どんな本を読むとおもしろいかとか、子供にどんな本を読ませたらいいのかが知りたくて、時々、こうした本に目を通すことはありました。でも、出口さんの著書はこれまでの本とまるで違ったのです。

ひとことで言うのは難しいのですが、この本は、とても明晰だと感じました。

シンプルな表現でわかりやすく、それを裏付けるしっかりとした根拠があるからだと思います。

一方で、じーんと、こころの芯の深いところで、あたたかさやぬくもりを感じたのです。もしかしたら、大切なことを教えてくださったことに、私のこころが安心感に包まれたからかもしれません。こんな一節があります。「人間ができることは、実はほんの少ししかありません。自分の置かれた場所で自分にできることを精一杯やっていく。それが難しければ場所を変えるくらいのものです」。こんな一節もありました。「社会には、こんなにひどい人がいる。人間は千差万別であることが十二分にわかっていれば、予期せぬ相手があらわれても、動じることはありません。ああ、あの本に書いてあったことは本当だと軽くやり過ごすこともできるでしょう」。

読み終わると、私は、そんな出口さんに会いたくなりました。

伊賀市にある岡森書店白鳳店での講演会や、伊賀市阿山保健福祉センターホールでの講演会「日本一子どもを育てやすい地域にしよう。私たちにできること」を聞きに行きました。お会いすると、とっても気さくな方でした。著書に直筆のサインもしていただきました。

今度は、もしチャンスがあるなら、生家を訪ね歩いて、人間、出口治明さんをかたち作った幼少期などにも迫っていきたいと思います。ご期待ください!

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