四日市に、
すごいラーメン屋がある。
ほら。
もう入口からただならぬオーラ。
扉を開けて、いざ。
迷宮入りしそうなメニュー
平静を装い、
店内に視線を走らせた。
が、早速、入口すぐの、
おしぼりセルフルールに、
ちょっと動揺。
![](http://otonamie.jp/wp-content/uploads/2018/08/IMY3344-1024x683.jpg)
そして圧倒されるのは、
壁に貼られた短冊メニューの数。
その数、約130種類。
豊富すぎるメニューを
把握するだけでも大変なのだけど、
更に苦労するのは、
そもそもメニューを見ても、
なんだかよくわからないという点。
魔法のラーメン(一度食べたら又食べたくなる)
秘法ラーメン(秘法中国四千年秘伝の味漢方薬膳)
極秘ラーメン(胡麻ニンニク入り)
梅台湾メン(世界広しここだけ)
爆弾ラーメン(ニンニクコロコロスタミナつくつく)
謎のラーメン(東洋の神秘 南蛮渡来なぞのスパイス入り)
幸福ラーメンetc…
なんのこっちゃ。
もはや迷いどころがわからなくなってくる。
ラーメンの注文で、
あわや迷宮入り。
一周回って、
「普通のラーメン」というメニューもあった。
思わず、
ありがとうって言いたくなった。
幸せになりたくて…夏
頼んだのは、
おすすめゾーンにあった、
特製チャーシューメン(800円)
と、幸福ラーメン(600円)
![](http://otonamie.jp/wp-content/uploads/2018/08/IMY3290-1024x683.jpg)
まずスープをひと口。
あ、美味しい…。
コクのあるスープに
唐揚げやチャーシューの旨みが、
イイ感じにしみている。
少し甘めのメンマの味付けも、
また絶妙。
ネーミングセンスは斬新だけど、
どこか懐かしい昔ながらの美味しいラーメン。
大将のO・HI・GE!!YEAH!!
―—大将、ちょっとお話伺ってもいいですか??
『いいよ』
と振り向いた大将にズキュンっ。
―—大将、そのOHIGE!!めちゃ素敵ですね!
大将:『昔はもっと長かったんだけどねぇ』
OHIGEが素敵な大将の
ご出身は三重県の南伊勢町。
名古屋の中国料理店にて修業をし、
24年前にこの桃仙(トウセン)を創業した。
”桃”は中国では縁起物。
食卓を囲む幸せを、感じられる場であること。
そして店の立地上、
山が近いということから”仙”
二文字を合わせ、
桃仙とつけたのだそう。
絶妙だったメンマやチャーシュー、煮卵の
味付けは全て大将のオリジナルで、
梅干しなども全て自家製。
―—これだけメニューがあると迷っちゃいますね。大将が特に推しのメニューはありますか??
大将:『うーんそうだなぁ、漢方薬膳ラーメンかな』
漢方薬膳ラーメンの短冊を見ると、
”世界で一番 二十一種類の薬草入り”と添えてある。
その言葉通り、
独自ブレンドの漢方に、
台湾BBQソースやヒラメの卵の燻製、
干海老や自家製オイスターソースなどを練り、
スープに調合するのだそう。
―—そ、それ、絶対美味しいですね。
大将:『そりゃ、美味しいよ』
はて、何故おすすめゾーンに、
漢方薬膳ラーメンが入っていなかったのかしら。
そう壁を見直すと、
システムが週替り制だった。
これは行く度に、
楽しみが出来ちゃうパターンだYO。
笑顔とOHIGEが素敵なマスターと、
クールなママさんが二人三脚で営む桃仙。
メニュー選びから楽しめるその一杯に、
お腹と心はぽかぽか。
この日、
次の次に食べたいメニューまで決めたけれど、
結局また来た時に迷うんだろうな。
photo / y_imura
桃仙(トウセン)
四日市市内(店舗情報非公開)
![福田ミキ](https://otonamie.jp/wp-content/uploads/2015/10/0c6abe6ba47f91287c049ca7f0a65986_2-150x150.jpg)
福田ミキ。OTONAMIEアドバイザー/みえDXアドバイザーズ。東京都出身桑名市在住。仕事は社会との関係性づくりを大切にしたPR(パブリックリレーションズ)。
2014年に元夫の都合で東京から三重に移住。涙したのも束の間、新境地に疼く好奇心。外から来たからこそ感じるその土地の魅力にはまる。
都内の企業のPR業務を請け負いながら、地域こそPRの重要性を感じてローカル特化PRへとシフト。多種多様なプロジェクトを加速させている。
組織にPR視点を増やすローカルPRカレッジや、仕事好きが集まる場「ニカイ」も展開中。
桑名で部室ニカイという拠点も運営している。この記者が登場する記事