三重県の観光名所である城下町 伊賀上野。
忍者の町として有名だけど、それだけじゃない!
駅から徒歩圏内の観光スポットを、
東京から来たゲストと共に、
むぎゅっと短時間で満喫してきました。
ゲストはもじゃもじゃな物理学者
今回、伊賀上野を巡るのはこの人。
もじゃもじゃ頭がトレードマーク、
通称もじゃさん。
漫画『ドラゴンボール』に登場する、
ピンクのぷよぷよしたキャラクターを連想させる彼は、
東京大学やスタンフォード大学などで、
宇宙について研究し続けてきた物理学者。
主な研究対象は、
ブラックホールの周りで起きている現象や、
放射線の一種であるガンマ線について。
国際的な総合科学ジャーナル”Nature”でも、
論文を執筆し、
業界に影響を及ぼした方でもある。
3歳の頃から数字が大好きで、
ジャポニカ学習帳の裏表紙にあった円周率に、
大興奮して200桁以上暗記したという変わり者。
(数字の羅列がツボだったらしい)
そんなもじゃさんは、
何度か三重県に遊びに来たことがあるが、
伊賀は初めて。
本日のショートトリップに期待することは、
「楽しくて美味しいもの!」とのこと。
9:00 伊賀市駅で忍者列車
伊賀市駅に到着すると、
ちょうど伊賀鉄道の忍者列車に遭遇。
この忍者列車は、
「銀河鉄道999」で有名な
漫画家 松本零士氏によるデザイン。
車内もユニークとのことで、
忍者列車を目的に訪れる人も多いのだそう。
駅前の観光案内所にて、観光マップを入手。
最初は、伊賀上野の伝統工芸くみひもの
体験が出来る施設へ行こうと、
キョロキョロ風景を楽しみながら歩く。
9:30 伊賀くみひも体験
伊賀伝統伝承館 伊賀くみひも 組匠の里に到着。
映画『君の名は。』で一躍注目されたくみひも。
映画の舞台は岐阜だったが、
実は伊賀上野は全国90%を占めるくみひもの生産地。
奈良時代以前から伝わる歴史深い伝統工芸なのだ。
今回教えて頂いたのは、丸台での手組み。
絹糸の手触りを確かめながら、
カランコロンと柔らかな音を刻み編んでいく。
ふと映画のセリフが頭によぎる。
”寄り集まって形を作り、捻れて絡まって、時には戻って、途切れ、またつながり。それが組紐。それが時間。それが結び”
”糸を繋げることも結び、人を繋げることも結び、時間が流れることも結び”(映画「君の名は。」より)
うーん、深い!
そして完成した作品がこちら。
伝統工芸に触れ、手作りの価値を感じる時間。
また自分だけのオンリーワンな作品はプライスレス!
(といいつつ体験は1,100円)
体験の後に、
くみひもの歴史などを紹介した展示室も回ると、
更に深くくみひもを知ることができる。
10:30 伊賀流忍者博物館で忍者ショー
やっぱり忍者ははずせない!
忍者を知るには、伊賀流忍者屋敷。
一見普通のお屋敷内の
どんでん返しや抜け道などのからくりを
実演まじえて解説してくれる。
併設された忍術体験館・忍者伝承館では、
手裏剣をふくめ、忍具や古物書などがずらり。
伊賀忍者特殊軍団「阿修羅」による忍者ショーも、
迫力満点。
なんとくノ一によるくみひもを使った闘いも!
曜日によっては、
手裏剣体験も開催されており、
的の中心に当てた人には、
忍者学習帳がもらえるとのこと。
11:30 くらさか風月堂の酒くりーむ大福
城下町として発展してきた伊賀では、
菓子文化も根付いており、
老舗の和菓子屋が軒を連ねている。
その中で以前から気になっていたのが、
くらさか風月堂の酒くりーむ大福。
参考:新酒の季節、酒粕とアレを御餅で包んだ「酒くりーむ大福」を頬張る大人が続出@伊賀
パカっと割ると、
若戎酒造「義左衛門」の酒粕が練り込まれた餡、
生クリームと、
刻まれたビターチョコが包まれた大福。
食感が色々で、これ美味しい!!!
一緒に買ったいちご大福も、
大粒かつ味の濃い苺がごろりと入って絶品だった。
この日は伊賀市駅前で、
月1開催の伊賀風土FOODマーケットにて
くらさか風月堂の大福を入手。
大正9年から続く店舗の方も、
趣あってとても素敵と聞くので、
ぜひ今度訪れてみたい。
12:00 昌苑で伊賀牛焼きしゃぶ
お昼ご飯は、焼肉ステージ昌苑へ。
「味は究極、価格は家庭的」をモットーにしており、
名物は伊賀牛の焼きしゃぶ。
伊賀牛は生産量が少なく、
伊賀近隣にしか流通しないため
「幻の牛」とも呼ばれている。
昌苑では、
そんな伊賀牛の中から、
更に厳選したものを提供。
自信の焼きしゃぶを炙ると、
じわじわ表面に出てくる脂。
旨みが落ちぬようくるっと巻いて、
オリジナルのタレに絡めていただく。
ぬぉぉ!うまーーーーい!!!
焼きしゃぶうまーーー!!!
口いっぱいに広がる肉の香りと甘みに一同歓喜!!
昌苑のご主人が、
伊賀牛の美味しさやこだわりについて教えて下さり、
皆すっかり伊賀牛ラブ♡
1頭で10人前もとれないという、
超貴重な極上はらみも追加で注文。
ぐぅぅ、うまーーーーい!!!!!
これまた絶品。
口の中でとろけました!!
「伊賀牛は日本一」というご主人のお話に、
もう、いいね!ボタン100回押したい。
13:00 伊賀上野城で圧巻の高垣
雪がちらつき、
静かな町並みが一層落ち着いた佇まいに。
藤堂高虎により築城された上野城。
現在建っているのは、再現された模擬天守。
ここで圧巻なのは、
日本有数の高さを誇る内堀の石垣。
ぎりぎりのキワまで行けてしまい、
見下ろすと足がすくみまくる。
ココを教えてくれた女性から、
「死ねるほどキワまで行けるよ」
と聞いていたがまさにその通り。
高所恐怖症の方はご留意を!
13:40 日本酒バルでプレミアム酒
上野駅から徒歩1分の商店街「新天地Otonari」へ。
この日はちょうど、
商店街内にある「italian bal ono」にて、
日本酒バルが開催されているとのこと。
(毎月第二日曜日に開催)
新酒や限定酒、レア酒などプレミアムな日本酒を、
立ち飲みスタイルで飲み比べできるイベントだ。
なかなかお目にかかれない伊賀酒も色々。
酒あてに頼んだ肉豆腐がまた美味しいったら。
酒の味の差にあーだこーだ言いながら、
好みのお酒との出会いもあり、
冷え切った身体はぽかぽか。
せっかくなので、
ここでちょっともじゃさんにインタビュー。
--物理学者を目指したきっかけは?
もじゃ:「父親も宇宙を研究している物理学者なんだけど、僕が小学生の時、皆既月食があって、父が観測に連れて行ってくれたんだよね。夜に出掛けるということにもわくわくしたし、2,3時間ずっとしてくれた宇宙の解説がとても面白くて、自分も研究者になりたいって思ったんだ」
--物理ってそもそもなに?
もじゃ:「言葉のままで言うと、物事の理(ことわり)を研究する学問かな」
--もじゃさんの研究、具体的にはどんなこと?
もじゃ:「専門は主にガンマ線。ガンマ線とは放射線のことで、X線の100万倍とも言われていてね、人類では作れないほどの高いエネルギー。つまり人類のテクノロジーが追いついていない自然エネルギーということ。太陽でも作れないレベル。そういうものが存在していて、一体なんなのか。どこで作られているのか。諸々まだ解明されていないんだけど、候補の一つに挙がっているのがブラックホールなんだよね。これが解明されたら人類にとってハッピーなことに繋げていけると思うんだ」
--最後に伊賀はいかがでしたか??
もじゃ:「いや~、すっごくいいね!!楽しいしうまいし最高!!」
ほろ酔いで日本酒バルを出たもじゃさん。
帰りには、日本酒が豊富に揃っている、
明治39年創業の名酒商 ナガタヤに立ち寄り、
気に入った伊賀酒をお買い上げ。
弾丸で巡った大人の伊賀。
短時間だったけれど、
見どころがコンパクトにまとまっており、
車がなくても観光しやすいのがとても良かった。
(お酒が飲める!)
そして、伊賀牛や伊賀酒など、
生産量が少なく、あまり流通していないものを、
現地では堪能できるという大人な楽しみも満載だった。
今回訪れた場所はこちら。
伊賀伝統伝承館 伊賀くみひも 組匠の里
住所:伊賀市上野丸之内116-2
電話:0595-23-8038
伊賀流忍者屋敷
住所:三重県伊賀市上野丸之内117
電話:0595-23-0311
くらさか風月堂
住所:三重県伊賀市上野車坂町753-3
電話:0595-21-2866
伊賀風土FOODマーケット
住所:三重県伊賀市上野丸之内
※毎月第2日曜日定期開催
焼肉ステージ昌苑
住所:三重県伊賀市上野忍町2520-5
電話:0595-24-3194
伊賀上野城
住所:三重県伊賀市上野丸之内106
電話:0595-21-3148
日曜日の日本酒バル(Italian bal ono)
住所:三重県伊賀市上野丸之内23
※毎月第2日曜日定期開催
ナガタヤ
住所:三重県伊賀市西明寺623-1
電話:0595-21-0205
ゲスト:林田 将明 HAYASHIDA Masaaki(もじゃさん)
ガイドアドバイザー:ライター kanzaki
福田ミキ。OTONAMIEアドバイザー/みえDXアドバイザーズ。東京都出身桑名市在住。仕事は社会との関係性づくりを大切にしたPR(パブリックリレーションズ)。
2014年に元夫の都合で東京から三重に移住。涙したのも束の間、新境地に疼く好奇心。外から来たからこそ感じるその土地の魅力にはまる。
都内の企業のPR業務を請け負いながら、地域こそPRの重要性を感じてローカル特化PRへとシフト。多種多様なプロジェクトを加速させている。
組織にPR視点を増やすローカルPRカレッジや、仕事好きが集まる場「ニカイ」も展開中。
桑名で部室ニカイという拠点も運営している。この記者が登場する記事