夜、そしてコーヒー。
夜、そしてカプチーノ。
~Authentic Coffee Beans~
BENIYA FACTORY
教えたい、
と同時に教えたくない。
自分だけの隠れ家にしたい。
そう思ってしまうのだけれども、
隠しきれないほど素敵で、
眠れないほど興奮したから、書く。
■今宵、あなたはどれにお尻をうずめますか。
店内には、ゆったり座り心地の良いデザイナーズチェアーが並ぶ。
どうぞ、お好きな椅子へ。
オーナーが椅子にこだわるきっかけとなった
シネマチェア(映画を観るための椅子)も置いてある。
お尻をうずめたとき、
「えっ、こんなに違うの!?」と衝撃を受けたらしい。
お値段聞くと、どれもキャっ(/ω\)となります。
今宵、私はこちらの椅子で、姫気分♡
■オーナーは競輪選手。豆への暴走っぷりがやばい。
2001年から桑名市内にて、
ご夫婦で、喫茶「べにや珈琲店」を営まれている。
2016年いっぱいで、
競輪は引退するため、
大好きなコーヒーを追及すべく造られたのが
このBENIYA FACTORY。
焙煎機はなんと3台も!!
個人店でこれってすごいでしょ。。
完全熱風の焙煎機は
超高額な為、
世界に15台しか出回っていないもの。
焼きムラがおきず、透明感ある綺麗な珈琲ができるそう。
豆へのこだわりはハンパなく、
ブラジルの農園への視察に加え、
全国で美味しいと云われる珈琲店には片っ端から訪問し、”美味しい珈琲とはなにか”を聞きまくったという。
「行けるチャンスは断らない」と語るオーナー。
うんちくだけでなく、
知る限りのものは全て試す。
最後に飲んで決めるのはお客さん。
そんな猪突猛進エピソードが面白すぎる。
こだわりのイエローブルボンを見せてもらった。
質の高い品種「ブルボン」の中でも
5%しかできない希少な黄色い実。
適度な影と陽が必要で、
隣にシェードツリーとなるバナナの木がないとできないそう。
農園や豆、地域性や歴史等々、
オーナーの話を聞いていると、
珈琲豆のむこうの世界が見えてくるから不思議。
しかも、
あの世界のコーヒーハンター川島氏や、
日本のコーヒー情勢を左右すると云われるブラジルの珈琲鑑定士マルシア・ヨーコ・シモサカとも、お友達だったことが発覚。
ひゃぁ。
実は、BENIYAのオリジナルブレンドは
マルシアが監修している。
初めて飲んだ時、私、目がぱちくりしたもん。
味は深いのに苦くない。
濃いのに口に残らない・・・。
■ブレンドコーヒーとストレートコーヒーの違いってそういうことだったのね!!
ストレートは、豆が単一銘柄のコーヒー。
ブレンドは、数種類の銘柄の豆を組み合わせたコーヒー。
ストレートを飲む文化は、
日本とアメリカくらいで、
ヨーロッパでは、ブレンドが主流。
いかに複雑な味をつくれるか、
いかに豆の長所を引き立て合えるか、
新しい味の組み合わせで、
美味しさを模索するのだそう。
時々、
”ブレンドは在庫調整”という話も耳にするが、
コーヒーは、一番欠点となる豆に足を引っ張られる為、使う豆は良いものというのは絶対条件とのこと。
■味に縦と横があるの・・・??
どういうこと??
”??”な顔をしていたら
ブレンドとストレートの飲み比べをさせてくれた。
ストレートの味は、縦に単調。
ふむふむ。
それに比べ、
ブレンドの味には厚みがあり、
”横に広がる”という感覚がリアルにわかった。
———ふわぁ、これが横か!!広がってる、今広がっているよ!!
■エスプレッソが苦くない。苦くないのです。
良いエスプレッソとは・・・??
抽出する際、
蜂蜜のようにツーっと引かれるような線を描く。
虎柄で、
最上部にできるクリーミーな泡(クレマ)が
美味しさのバロメーター♪
飲み干した後も、
カップにはクレマが残るのは、
良いエスプレッソだった証拠。
うーん、エスプレッソなのに苦くない。
舌にちょっぴり残る、ビター感がイイ。
『コーヒーって苦いのではなく、色んな味がするのですね』
これ、お客さんからの、
最高の褒め言葉だという。
■カフェなのに、シェイカー??
BENIYA FACTORYには
距離感が絶妙な、バリスタがいるんです。
コーヒー屋さんは、
豆を焼くのがお仕事。
バリスタは、
お客さんの体調や気分、何を求めているか等々、
会話をしながら、
ベストなコーヒーを提供するのがお仕事。
バリスタ選手権の審査にも、
コミュニケーションタイムがあるのだってー。
とにかく、バリエーションが豊富。
カウンターから、
ふんわり膨らむドリップコーヒーを眺めるのも良い。
お店の客層や地域性に合わせ、
味も調整するという。
目安としてお客さんが、
”さぁ、帰ろうかな”という時に、
残っている場合は、濃度が高すぎるということ。
”あれ、もう無いわ”と、
飲み干してお替りが多い場合は、濃度が低すぎるということ。
因みに、東海圏(特に名古屋)は
味噌文化の為、
濃いコーヒーを好む傾向があるのだそう。
■気分に合わせてコーヒーだってかえるべき
お酒には、
”とりあえずビール”や”そろそろ日本酒いきますか”など段階があるのに、
コーヒーってないよねぇ。
BENIYA FACTORYでは、
コーヒー1杯510円~
お替りは210円となっている。
また、珈琲飲み放題(1020円)もあり、
バリスタと話しながら、
気分に合わせたものやおすすめの飲み方等を提供してくれる。
※アルコール入りのコーヒーは追加料金発生
おもしろいじゃん!!
私もここに来ると、
1杯目ブレンド、2杯目はカフェラテ。
■R20指定。大人だけの至福のサードプレイス
営業時間は17:00~24:00
「大人の居場所って意外とないでしょ」とオーナー。
コーヒーにはストーリーがたくさんある。
なぜならば、
コーヒーはいつも何かとセットだから。
ひとり浸りたいとき、
考えたいとき、
おしゃべりしたいとき、
ホッとしたいとき
本を読むときetc・・・。
コーヒーは、
そんな大人の時間に寄り添ってくれる。
またこの空間には、
大人を刺激する”知る”と”安らぎ”がほどよくある。
フラッと立ち寄れる
「自分だけのサードプレイス」。
今宵、あなたは何を満たしますか。
BENIYA FACTORY
住所:三重県桑名市西別所2005番4
営業:12月は30・31のみ(※31は午前3時頃まで営業)
1月は28と月曜日以外は営業
時間:17:00~24:00
定休:月曜日
福田ミキ。OTONAMIEアドバイザー/みえDXアドバイザーズ。東京都出身桑名市在住。仕事は社会との関係性づくりを大切にしたPR(パブリックリレーションズ)。
2014年に元夫の都合で東京から三重に移住。涙したのも束の間、新境地に疼く好奇心。外から来たからこそ感じるその土地の魅力にはまる。
都内の企業のPR業務を請け負いながら、地域こそPRの重要性を感じてローカル特化PRへとシフト。多種多様なプロジェクトを加速させている。
組織にPR視点を増やすローカルPRカレッジや、仕事好きが集まる場「ニカイ」も展開中。
桑名で部室ニカイという拠点も運営している。この記者が登場する記事