アナタは、ここまでシンプルなラーメンを、食べたことがあるだろうか?ネギなし、背脂とか、もちろんなし。もやし、麺、メンマ、2切れの肉。以上。
でもよーく見て欲しい。
もやしはキッチリ根とりしてある。スープの透明度も高い。味も出汁が効いていて、まろやかで美味しい。昔ながらの中華そばといった感じだった。丁寧なやさしさ。シブいって、こういうことかも知れない。
中華そば・・・500円。お値段もシンプル。
最近、トッピングとかオプションとかよく目にしますが「うちのラーメンはこれだよ。昔から。」そういったある種の自信とこだわりを感じる、まっすぐな商品に魅力を感じる。
厨房はおじいさんが一人で切り盛りしている。
6〜7年前にさんま寿司の取材で一度訪れたことがあった。その当時も「おじいさん一人で切り盛りって大変そうだな。」と感じたのを覚えている。
その取材の帰りに「よかったらクルマの中で食べて。」と手渡されたさんま寿司。今まで食べたことのない、サッパリだがまろやかな旨みを感じるさんま寿司に感動したのを思い出して、今回別件で熊野を訪れたが、立ち寄ってみたのだった。
こちらの地方のさんま寿司には橙(ダイダイ)という特産の柑橘類が使われていることが多い。
喜楽さんは昭和23年からの歴史のあるお店だ。さんま寿司の他にも寿司を中心に様々な食事が楽しめる、まちの食堂だ。
喜楽さんのような「まちの食堂」が少なくなって行くことに、少しさみしさを感じると同時に、今なお営業されている食堂には、やはり何か知っておくべき秘訣があるのではないかと思う。
喜楽
住所:熊野市井戸町653-14
電話:0597-85-2336
定休日:7日、17日、27日(日・祝祭日は振替)
営業時間:11:00~20:00
定休日もシブい?
7の付く日はお休み。なぜ・・・。
村山祐介。OTONAMIE代表。
ソンサンと呼ばれていますが、実は外国人ではありません。仕事はグラフィックデザインやライター。趣味は散歩と自転車。昔South★Hillという全く売れないバンドをしていた。この記者が登場する記事