梅花藻(バイカモ)を知っていますか?
一昨年だったか去年だったか、私はSNSで初めて写真を見て以来、とても興味を持っていました。
きらきら光る水の中で泳ぐ緑鮮やかな水草と、小さな白い花。
15℃ほどの低い水温の清流にしか生育しないというその貴重な植物が、いなべ市藤原町で見られるということで、行ってみることにしました。
詳しい場所がわからないのだけど、どうやら藤原町古田の多目的集会所の近くらしいのでとりあえずそこまでは行ってみたものの、同じいなべ市内に住んでいるとはいえ、初めて来る馴染みのない場所。
おまけに方向音痴の地理音痴。
なので当然、
(ここからどう行けば…?)
なんとなく田んぼのほうに歩いてみます。
ざわざわと風に揺れる稲と、とろとろと響く用水路の涼しげな音。
とても感じはいいのだけど、見たいのは梅花藻。
どうしても見たい。梅花藻。
これはもう、誰かに訊くしかありません。
集会所から5分ほどの『手づくり菓舗 えぼし』さんで、名物の草餅を買いがてら訊いてみました。
「この近くでバイカモ?(←言い慣れていないので発音がたどたどしい)が見られるところがあると思うんですけど…」
お店の女性はわざわざ外に出て、
「そこに見える白い建物がうちの作業場なん。その前の坂をおりてってもらうと、田んぼの用水路にあるよ」
さらに、用水路のカミ(上流)が湧き水であること、だから水温が低くて梅花藻が育つんだ、ということも教えてくれました。
言われたとおりに行ってみると…。
私のずっと見たかった水中に咲く花は、少し拍子抜けするくらいに「普通の」用水路にありました。
でも、これって凄いことです。
日常の中に、当たり前みたいに、貴重な植物があるのです。
やっぱり心惹かれてしまう梅花藻。
ずっとここに「普通に」あり続けますように。
梅花藻がみられるところ
『古田多目的集会所』近くの用水路
手づくり菓舗 えぼし
三重県いなべ市藤原町古田1152
(9:00~17:00 水曜日定休)
三重県生まれ三重県育ち。
半径30キロの(?)グルメや「実はすごい」をご紹介します。
得意ジャンル:グルメ・イベント