ホーム 02【遊びに行く】 長くつづき、愛される三重のモノ・コトを伝えたい D&DEPARTMENT MIE by VISON

長くつづき、愛される三重のモノ・コトを伝えたい D&DEPARTMENT MIE by VISON

2021年に多気町にオープンした商業施設「VISON」内にある「D&DEPARTMENT MIE by VISON」。

伊勢志摩の魚介や松阪牛などを味わえる飲食店や地域の農産物や加工品が購入できるマルシェ、和洋菓子店、「だし」「みりん」「酢」「味噌」など暮らしに欠かせない調味料を扱う蔵など、東京ドーム24個分の広大な敷地の中に存分に三重の食を堪能できる店が軒を連ねています。

美味しいものが大好きな私にとってVISONは、食のアミューズメントパーク。しっかり自分へのお土産を購入してしまうため、気がつくと我が家には味醂、お茶、鰹節…と三重の食材が勢揃いしています。見飽きることがなく何度も足を運んでしまうのですが、その度に必ず立ち寄るのが「D&DEPARTMENT MIE by VISON」です。

店内にはアート・工藝・デザイン・空間・インテリアなどのさまざまなテーマやキーワードをもとに、「個性や地域らしさ」を大切にされている三重の商品を「ロングライフデザイン」という視点からセレクトされたプロダクトが並びます。自分の出身地のものがあるとなぜか嬉しくなるし、こんなにも面白いものが三重にあるなんて!と郷土愛を再確認させてくれる場所。

商品のPOPには、必ずロングライフ歴(商品が誕生してからの年数)と生産地が書かれており、青いカラー表示は全て三重県のもの。「あ!あれもこれも三重のものなんだ!」と驚くほどたくさんの三重のモノがラインナップされています。今回は店長を務める高田弘介 (こうすけ)さんに、D&DEPARTMENTが選ぶ三重のモノ、コトの魅力についてお聞きしました。

自らの目で見て、聞いて選んだ商品を

D&DEPARTMENT MIE by VISON(三重店)の店内には、アート・工藝・デザイン・空間・インテリアなどのさまざまなテーマやキーワードをもとに、「個性や地域らしさ」を大切にされている三重の商品を「ロングライフデザイン」という視点からセレクトされたプロダクトが並びます。

D&DEPARTMENTは、デザイン活動家のナガオカケンメイさんが「ロングライフデザイン」というコンセプトで発足した活動体です。2010年頃から47都道府県のそれぞれの「個性や地域らしさ」にフォーカスした活動に力を入れており、現在は三重を含め14店舗で独自の目線でセレクトしたアイテムを販売しています。

D&DEPARTMENT MIE by VISONのオープンに際して、これまで他店舗でも ”三重県のロングライフデザイン” として紹介してきた伊賀焼の窯元・長谷園(ながたにえん)の土鍋や、伊勢志摩・かつおの天ぱくの鰹節などをセレクト。

さらにD&DEPARTMENTが発刊するデザイン観光ガイドブック「d design travel」の三重版発行にあたり、編集長と高田さんをはじめとする三重店のスタッフが三重を北から南までを旅し、実際に足を運んで選んだ商品が店頭に並んでいます。

「d design travelを発刊するにあたって、いつも編集長は約2ヶ月間その地域に滞在して、その土地に根付く文化や伝統、工芸品などを探して旅をします。自分たちで歩いて、聞いて、見て、食べて。実際に体験して本当に良いと思うものだけを紹介しています」

自ら体験し、理解を深めていく「d SCHOOL」

D&DEPARTMENTでは、長く続くものづくりや地域の文化を継承する活動などを行っている方を講師として招き、その土地の歴史や文化を学ぶことを目的とした勉強会「d SCHOOL」を定期的に開催しています。

2023年5月には、三重県亀山市にある老舗伊勢茶問屋「かねき伊藤彦市商店」の伊藤ちなみさんをお招きし、急須を使った美味しいお茶の淹れ方を学ぶワークショップを開催。

「現代は良くも悪くも、簡単に何でもできるようになってしまっています。ペットボトルで手軽にお茶が飲めてしまう今だからこそ、改めてお茶について学ぶ機会を儲けたいと伊藤さんに講師を依頼しました。参加者が好きな急須と湯呑みを選び、急須を使い時間をかけてお茶を淹れる。そんな体験を通じてお茶の良さを感じていただけたんじゃないかと思います」

ただ購入するだけでなく、体験を通して三重の文化を学んで理解を深めていくd SCHOOL。他にも土鍋を使ってごはんの炊き方を学ぶ「長谷園に学ぶわかりやすいかまどさん」や、かつお節からお出汁を取る体験ができる「わかりやすい波切のかつおぶし」など多様なワークショップを開催しています。

「かつおの天ぱく」のワークショップ

「生産者の元へ何度も通い、何を伝えたいのかを吟味します。本当にこの企画は、その生産する方々のためになるのか、三重県のためになるのかということを意識して企画しています」

三重の「ロングライフデザイン」

ロングライフデザインの確固たる軸をもとに、スタッフ自らが大切に選んだ商品たち。そのなかでも店長の高田さんの一押し商品を教えていただきました。

「D&DEPARTMENT おぼろガーゼタオル」

津市のタオルメーカー「おぼろタオル」のコラボレーション商品

明治41年創業の津市のタオルメーカーおぼろタオルさんとのコラボレーション商品です。キャッチーでかわいいテイストの商品なんですが、実は100年かけて築き上げた技術によって生み出された製品なんです。伝統工芸品などは購入のハードルも高いですが、こういったタオルから伝統や文化的背景のあるものを取り入れていただきたいですね」

「圡楽 d オリジナルマグカップ」

伊賀市の丸柱で江戸時代より8代続く窯元「圡楽(どらく)」とコラボレーションしてつくられた器

「圡楽の器は、職人さんが手挽きろくろでひとつひとつをつくりあげており、有名料亭や数多くの料理家さんに愛用されています。以前から八代目当主の福森道歩さんとナガオカ(ケンメイ)の親交があり、三重店のオープンにあたってオリジナルカップをつくっていただけることになりました。器の高台裏面には、D&DEPARTMENTの「d」、道歩さんの「道」を表す「d+道」と書かれているんですよ。こちらはオンラインでも取り扱いはなく、三重店のみで購入いただけます」

「Naitou JOJO 松阪もめん(三重店オリジナル)」

京都の老舗草履店「祇園ない藤」のオリジナルサンダル「JOJO」に松阪もめんを使用した別注オリジナル

「JOJOは、祇園ない藤が2013年から販売している、日本の伝統的な履物をもとにつくった現代版の草履です。花緒、前ツボ、インソール、アウトソールの4つのパーツでできていて、それぞれ交換、修理ができるようにつくられています。今回は三重店限定として、花緒部分を松阪もめんでつくったものを販売しています。伝統的でありながらも馴染みやすいデザインの松阪もめんとは相性抜群で、とても人気です。今後新しい柄も展開していく予定ですので、お楽しみに!」

「ロングライフデザイン」という観点から三重のモノ・コトを発信するD&DEPARTMENT MIE by VISON。三重に暮らす人も、初めて三重に訪れる人も、これまでとは違った三重の魅力を知ることができるのではないでしょうか。ぜひ、一度足を運んでみてくださいね。

(写真提供: D&DEPARTMENT MIE by VISON

D&DEPARTMENT MIE by VISON

▼SHOP 10:00-18:00 / CAFE 10:00-17:00 (無休)

▼三重県多気郡多気町ヴィソン672-1 サンセバスチャン通り6

☎︎0598-67-8570

 

 

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