明和町に「まるきんらーめん」という屋台のラーメン屋があるらしい。屋台といえば、仕事帰りのヨレヨレなサラリーマンが、お疲れさま会をやっているイメージ(偏見)。屋台未経験の私にとって、理想のシチュエーションは、まさにそれだった。
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友人に「夜の会議が終わった後、一緒にラーメンを食べに行って欲しい。仕事を頑張った、夜更けに行かなあかんの。」と、変なお願いをした。そして、22時前「まるきんらーめん」に到着。
店に「入る」という感覚が無いので、車から降りたら吸い込まれるように席に座り、店主と会話を交わす。なんか、屋台っぽい。
「ああ、コレするの忘れとった。」と店主の村井さんが、おもむろに取り出したのは…ねじり鉢巻!!
店の趣も含めて、色々とビジュアルが強い!行ってみたいと願ううちに、憧れに近い感情をラーメン屋台に抱きはじめていた私。これはもうエンタメなのでは!
注文していると、若者グループや熟女グループが続々とやってきて、あっという間に満席に。若者グループに「べっぴんさん見てないで、注文しい(笑)」と村井さん。週末特有のゆるんだ感じ。これもなんか、屋台っぽい。
村井さんは現在74歳、「まるきんらーめん」を始めて34年目だという。24歳の頃から、名古屋市で割烹料理店を営んでいた。まるきんらーめんの名物である自家製チャーシューには和食の技が生きている。
「はいお待たせー!」目の前に現れたみそチャーシューメンは、スープがピカァァァ。
ピンクの電球の下で、やたらと艶やかに私を誘う夜更けのラーメン。ごくりとのどが鳴る。「ちゃっちゃと撮って食べよ!」とばかりに、自ら麺リフトを始める友人。
しっかり味のやわやわチャーシューも、溢れそうなねぎも、屋台初体験な私はソワソワしすぎて、じっくり味わい尽くせなかった。大人っぽく、しっぽりと食べるのは、また次回。
食後に、村井さんがおにぎりを持たせてくれた。
軽トラの助手席に鎮座するのは、象印の炊飯ジャー。どうしよう、あれで炊かれた米かと思うと、トキメキを隠しきれない…。
いつか、屋台が似合う人間になりたい。
そんな壮大な夢ができた夜でした。
まるきんらーめん
三重県多気郡明和町有爾中
PM 19:00 ~ AM 2:00
豪雨、強風の日はお休みです。
詳しくはInstagramで確認してください。
読んで頂き、ありがとうございます。三重県松阪市の山間部、70もの橋が架かる香肌峡在住。地元の写真部としても活動しており、香肌峡を旅するように暮らしています。フォトスポットやクセになるディープなお店をご紹介したいです。