ホーム 03【お店へ行く】 「足」は口ほどにものを言う?!足から聞こえるSOSに耳を傾ける、りらくぜーしょんさろん蜜ろう@松阪市

「足」は口ほどにものを言う?!足から聞こえるSOSに耳を傾ける、りらくぜーしょんさろん蜜ろう@松阪市

古民家と聞いていたから、一体どんな場所だろう・・と想像して扉を開けたら、
柔らかい光が部屋全体を包む、どこか懐かしい空間でした。

天井を見上げると目が合う大きな梁に歴史を感じます。

おばあちゃんの家にあったような。ガラス戸の襖。
大切に使われていたとしか思えない、低めの座卓。
レコード好きな方の書斎にありそうな、大きなスピーカー。
そんな家具達に寄り添うそうように、ドライフラワーが飾られている。

 

ここは施術ではなく着替えの部屋。なんて贅沢空間。

ここのは、元々おじいさんの住んでいたお家。
使わなくなりリフォームはしたけど、家族でなんとなく使い道が定まらないままでした。
この場所をもっと活かす手段として、それまで趣味でしていた人を癒すことを仕事にしてみようとなったそうです。
しかし時はコロナ禍真っ只中。
今となっては、一体なんだったんだ・・という感じですが、人に会うのもままならなかったあの時。
1年見送り、2022年7月7日オープン。

ここは松阪にある、【りらくぜーしょんさろん 蜜ろう】
店主の天野奈那さんにインタビューさせてもらいました。

なぜ始めたかは冒頭のとおり。
マッサージやリンパケアなど【人に施術すること】に興味をもったのはいつ頃か伺うと
「小さい頃、よくおじいさんによく足ツボマッサージをしてもらってたんです。
その時は「くすぐったいし、なんでこんな事してるんだろう?」って思ってました。なので、余計に記憶に残ってるんです。」

そんな奈那さん、社会人になってから三重を離れ、都会のコンクリートの中での生活と仕事の疲労が溜まり、
「お姉さん、マッサージどうですか?」の声に誘われるようにお店へ。
そこですーっと疲れがとれて、定期的に通うようになっていく。
それまでも、自分で自分の身体をほぐしたりはしていたものの、定期的に通うようになって施術を「受ける側」から「施す側」に興味が出てきた。

小さい頃の体験からか、やっぱり最初に気になったのは「足」だそうで、足裏の反射区から勉強をはじめて、次に興味がでてきたのは「ふくらはぎ」だから、ふくらはぎからリンパを勉強していき、次は体全身が気になり・・と、最初は独学ではじめ、だんだんスクールに通ってリンパケアや整体にも勉強の幅を広げていったそう。すごい!

足の裏への刺激で、内臓や器官を活性化させることも。

そして最近新しく学んだのが「足相」。
手相占いはよく聞きますが、「足相」は初めて聞きました!

足相は心理学や統計学をふまえ、体調はもちろん性格や気質、好みや思考の癖、など・・足から心へアプローチできる方法。
足って普段は人にあまり見せない部分だからこそ、潜在的な意識が隠れてたりするんだそう。
足の裏だけじゃなく、足の甲や足の指なども見て今の状態を教えてくれます。

ちなみに私は、親指がパンパン=頭がパンパン。
日頃考えてることをどんどん出していった方がいいよ!とか、
右足と左足の差が少ない=表裏があまりない性格。
でも一人の時間はしっかりとった方がいいよ!など、教えていただきました。
なるほど、思い当たることがたくさん。

最初はここでの足湯からスタートでした。気持ちいい。

思考の癖が身体にでてくることってあるんだろうか?
そう思って聞くと、やっぱりあるそうです。
でも、自分の思考の癖に気づくと、(私の場合)外に出す為に書いたり、人に話を聞いてもらったりできるし、一人の時間がしっかり取れない事が原因で、考え事がまとまらない、なんかネガティブになる。と、自分の思考の癖に気づいておく事で、疲れや心労を溜め込まずにいれるんだと思いました。

足相をじっくり受けるともっと深層心理にアプローチできるらしいので、今度ゆっくりお邪魔します。

 

色々メニューのある中で、おすすめメニューは?と聞いたら
「全身リフレッシュケア 120分」と迷わず答えてくれました!

これはファシア整体・リンパケア・リフレクソロジー全てのメニューから身体の疲れやコリに合わせて、奈那さんが施術してくれます。
ここで私にとって謎のキーワード「ファシア」について伺いました。
ファシアとは、簡単にいうと身体の中のいろんな部分を包んでいる「膜」のこと。

最近よく聞く言葉としては「筋膜リリース」が1番馴染みがあるんじゃないでしょうか?
膜は筋肉だけじゃなく、骨にも、内臓にもあってそれぞれの膜のおかげで正しい位置にあると思っていいそうです。
このファシアですが、通常はコラーゲンなどで潤っている状態で、体内の水分がしっかりと巡る手助けをしてくれるそうなんですが、実は痛みを感じる器官でもある。
ファシアが凝集(ぎょうしゅう)してしまうと、むくみや歪みに繋がり、そしてそれが肩こりや痛みの原因になることも。
なのでファシア整体はバキバキごりごりすることなく、ファシア(膜たち)を正常な状態に近づけてくれるそうです。


サロンの名称「蜜ろう」は、冒頭にも登場した亡きおじいさんが養蜂家だったことと、老若男女みんなが読めて覚えやすい名前にしたかったから。

「蜜ろう」はミツバチの巣を形成する、食べたり化粧品に使われたりするアレです。
栄養価も高く、自然の万能薬だったりもする。
養蜂家のおじいさんと過ごす時間が多かった奈那さんにとって、はちみつや蜜ろう、ミツバチなどはとっても身近で思い出深いものたち。

サロン名には、働き蜂が羽を休めるように、現代の頑張りすぎる人たちも羽を休められるような、栄養満点のおうち(巣)になりたい。との思いがこめられています。

 


今後、奈那さんがやっていきたいことを聞くと、
「誰かをサポートする人をサポートすること」。
お母さん、先生、介護に関わる方、医療に関わる方・・自分の身体の痛みやしんどさをつい後回しにして、相手のことを思って貢献している人。
そんな人たちのサポートをしていきたいと話す奈那さん。

施設や団体に話をしにいくと、「ボランティアなら・・」と言われることも多いそう。
しかし、奈那さんのすごい所は、そこでめげずに関係作りを積極的に行っている所。
「だって、嫌でしょ?いきなり知らん人がきて、『みなさんのサポートしたいのでマッサージさせてください!』って言われたら。」・・・確かに。笑

 

私が奈那さんと知り合ったのも、松阪にオープンさせたカフェ「カブクノニカイ」に奈那さんが来てくれたことがきっかけ。
明るくて話しやすいけど自分の思いをしっかり持ってる人!という印象でした。
それから何度かお会いするうちに、お話する内容も楽しいものからディープな?ものまで。
今のちょっと窮屈な毎日、もう少し自分の思考を柔軟にしたり
「こうじゃなきゃダメ」とう思いこみの枠を外してみたりすると、もっと楽に呼吸ができるんじゃないかな。というような話をよくしていて、もっとお話聞きたい!と、今回の取材に繋がっていったのです。

他にも、認知症の家族が集まれるカフェで話を聴きながらマッサージをやりたい!
第三者だから話せることがあったり、自分が抱える思考のクセを足相で解説して、少し楽になってもらいたい、と話されてました。

ノートには、お客様からのメッセージが溢れてました。


この仕事を始めて、やっぱり嬉しい瞬間はお客さんからの声。
「活力もらえたわー!」や「気持ちよくてリラックスできました!」と言葉をもらえると、嬉しいと話す奈那さん。
目指すサロンを聞いたら「本当はリピート率0%なんです。」え、0%??

「何度も来てもらうってことは、根本の問題は解決できてないってことでしょ。
ここにきて、みんな自分の身体が普段密かに出してるSOSに気づくんです。
でも自分の身体の声に耳を傾けて、この症状ならよく寝たら大丈夫、とか。
この症状ならすぐ病院か、とか。この症状なら温泉やな、とか。
その選択肢の中から【自分で決めて選んでもらいたい】それくらい、みんなが自分の身体と仲良くなって自分の健康の優先順位が上がって、その中で『今日は蜜ろうさん行こか』と、なれればいいと思ってます。」

キーワードは「バランスと巡り」。
体も、心も、人間関係も、環境も。

 

店主の天野奈那さん。盛り上がって、つい長居してしまいました。

 


・りらくぜーしょんさろん 蜜ろう
完全予約制 / 女性専用9:00〜17:00(最終受付15:00)

三重県松阪市 ※詳しい場所は、予約後にお知らせ。

予約はInstagramから: salon_mitsuro

 

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