ホーム 00夏 この夏、自転車で!五感を刺激する大冒険をしよう!@多気町

この夏、自転車で!五感を刺激する大冒険をしよう!@多気町

私には中1と小5の子供がいる。風呂はー?宿題はー?(もはや口グセ)と、まだまだ目まぐるしい日々を送っている。きっと今夜も「子供って、ようわからん…」とつぶやきながら、気絶するように眠るのだろう。そんな時「マウンテンバイクの学校」の講師である西井匠さんの言葉をふと思い出した。

「はみ出したっていい」

日頃感じる息苦しさから、不思議と解放される自分がいた。

そうだ、西井さんに会いに行こう。

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多気郡多気町にある「勢和の森マウンテンバイクパーク」には、初心者から上級者まで楽しめる数種類のトレイル(山道)コース、パンプトラックといわれる凹凸のコブが連続した波状コースなどがある。そこでは、年長から高校生を対象とした「マウンテンバイクの学校」が月2回開催されている。

MTBの学校Instagramより
MTBの学校Instagramより

「株式会社地域資源バンクNIU 西井匠さんについて」
北京オリンピックではマウンテンバイクチームの監督を務めた。大学教員や国立研究所での研究活動を経て、現在は「サイクリストの秘密ラボ・flasco(フラスコ)」代表、夫婦でCAZACLE(カザクル)というスローサイクリングツアーの事業を立ち上げる。自転車を活用したまちづくりのプロデューサー、サイクルツーリズム推進コーディネーターなど、その活動は多岐にわたる。

▲西井 匠さん

北京オリンピックのウェアとマスコット。

ー西井さん、「マウンテンバイクの学校」について教えてください!

西井さん:うちのスクールは型にはまらない、手取り足取り教えないスクールです。もちろん、道徳的、倫理的にダメなことはダメと言いますが、大人が決めたテンプレートにはめない、ルールを作らない。むしろ、子供がルールを作るのはOKなスクールです。

MTBの学校Instagramより

西井さん:サッカーでも野球でも、学校のクラブにあるようなスポーツは、パスはこうするんだ、シュートはこうと打つんだと、決まったことを教えがちです。そういったことも大事なのですが、ぐちゃぐちゃの中で、自分の体をうまくコントロールするということを、遊びの中で体験・実現してきた子が、最終的に競技スポーツでも生き残る。一つのスポーツしかやってないと、もちろん上達はするけれど、イレギュラーなことがあった時に、あまり対応ができない。僕らが推奨しているのは「雑多に遊ぶ」ことなんです。雑多に遊んできた引き出しの数が多い子の方が、トップに立てるんですよ。

 

子供は野に放ち、雑多に遊ばせよう!

ー雑多に遊ぶとは、具体的にどうゆうことなんでしょうか?

 西井さん:私たちが子供の頃の野球ってバットにグローブさして、「ドラえもん」に出てくる土管のあるような空き地で、2対3とか、年長チーム対年少チームとかで、適当にルールを決めてやってたじゃないですか。それが大事だと思っています。自分たちのクリエイティビティも高まって、面白く工夫ができる。逆に、大人が型にはめてしまうと、子供たちがクリエイティビティを発揮する機会を奪ってしまうことになりかねない。だからスクールでは「とにかく大人は何も言わないでください。今日一番苦しいのは親です。」そうお伝えしています。(笑)子供は自由勝手に野に放つ。それが一番いいんですよ。

ーなるほど。遊びも大事なことなんですね。
西井さん:むしろ遊びが、大事なんです!!

MTBの学校Instagramより

競技スポーツに走っていかなくてもいい。遊んでいる方が伸びる!

ースポーツ選手って、小さい頃から英才教育を受けているイメージなのですが…。

 西井さん:もちろん、そういう子もいます。それは育成というよりは選抜であって、厳しいトレーニングなどに耐えられた子たちを引っこ抜いているイメージですね。スポーツの本来の語源は「遊び」とか「気晴らし」なんですよ。日本人のいうスポーツは競技、コンペティションのことで、すぐその方向に走っていってしまう。

西井さん:楽しいことはいくらやめろと言ってもやる。(笑)逆に、楽しくないと自らやめてしまう。いかに本来の意味である「スポーツ」にしてあげるか。競技スポーツになれば、練習はキツいに決まっているし、そんな中で、選抜されなかったり試合に負けてしまうと、精神的にポキッと折れてしまう子もいます。でも、根っこに「楽しい」がある子は、辛いトレーニングにも耐えることができるんです。負けても「どうすれば勝てるかな?」とその場を楽しむことができる。スクールでは、「理屈抜きで楽しい!」そんな根っこの「楽しい」部分を刺激したいですね。

 

ドレスコードは、「ガチなピタピタウェア禁止!ワークマン推奨!」

西井さん:競技ありきのスクールじゃないんで、先生も子供たちもサイクリングウェアを着てないんですよ。先生たちは徹底してピタピタウェアを着ない、ワークマン推奨(笑)そして、サングラスもしない。サングラスをすると子供たちと目線が合わないじゃないですか。親御さんも構えなくて大丈夫です、初めての子でも入りやすいスクールですよ!

スクールでは、マウンテンバイクやヘルメットはレンタルすることができる。飲み物とそれを携行できるリュックがあれば参加OK!この夏、五感を刺激する自転車で大冒険しよう!(大人用レンタルもあります!)

子供は「楽しい!気持ちいい!速い!」そんな自転車が大好きだ!そしていつしか親の手を離れ、自分の足で遠くへとペダルを漕いでいく。冒険して、日焼けして、なんだか自信にあふれた大人っぽい顔になって帰ってくる子供たち。親子間にも適度な距離感をもたらしてくれる自転車は、親離れ・子離れにも、最高のツールなのかもしれない。

 


マウンテンバイクの学校
https://www.instagram.com/mtb_seiwataki/

主催:株式会社地域資源NIU
三重県多気郡多気町丹生1718-1
TEL・FAX : 0598-49-4800

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