ホーム 04【知る】 そこにキレイなトイレがあったなら・・。すごいトイレがありました!トイレで進む地方創生?ソフィール

そこにキレイなトイレがあったなら・・。すごいトイレがありました!トイレで進む地方創生?ソフィール

トイレって大事ですよね?

もっというと「キレイなトイレ」って大事ですよね?いや、何が書きたいのかというと・・。仕事で秘境や田舎の観光地に行くことが多いのですが、心配になるんです。キレイなトイレがあるのかどうか。

暗くて、汚くて、なんか居そうで・・。秘境にあるそんなトイレは、できるなら避けたい。ということで、つい現地入りする前にコンビニを探してしまいます。そんなトレイ事情に「待った!」をかける企業が三重県津市にあります。

決して大きな社屋ではない会社なのですが、なんと日本中にトイレでイノベーションを起こしています。

 

どんなトイレでイノベーション?

うかがったのは、しだれ梅が有名な結城神社の近くにあるアルコ株式会社。まずはトイレの模型を見せていただきました。

「ミニソフィ」というトイレはコンテナ式で移動が可能。そして「ソフィール」という仕組みを取り入れていて、汚水や汚物は微生物が分解し、きれいな水として何度でも再利用できるそうです。

水環境事業部の篠原さん

篠原さん:水道や下水道がないところでも設置できます。あと太陽光パネルで蓄電するので、電源がなくても電気が使えます。

そのように、微生物が分解する「ソフィール」とは、土壌微生物膜合併処理浄化槽で、国土交通大臣認定のシステムなのだそうです。実際にミニソフィを設置しているキャンプ場に行ってみました。

 

トイレなのにインフラがいらない!

津ICから車で走ること約1時間。野を越え山を越えてやってきたのは、津市美杉町にあるキャンプ場「Woods Land Mio」。

秘境ともいえる環境に・・、ありました!キレイなトイレ!です。

しかも広くて、快適な空間。

トイレがキャンプ場のど真ん中に鎮座しているのは、汚水などがでない証拠でもあります。明るく、清潔なので小さな子どもでも安心して使えそうです。また防災の観点からも、水道や電気などのインフラが止まってしまった際にも稼働でき、災害時にも役立ちます。

 

秘境の景勝地でも、みんな安心なトイレ。

続いてソフィールの仕組みを取り入れた環境保全型水洗トイレ「ソフィール」を見に行きました。

まずは近年、ハート型の入り江が人気の南伊勢町の鵜倉園地。こちらも、リアス海岸のくねくねした山道を車で走ると到着です。

映えポイントでもあるハートの入り江に、キレイなトイレ。このような美しい自然がある秘境でも、水道や下水道が要らないのでインフラ整備が不要です。

またバリアフリーなので、車椅子の方でも安心して絶景をたのしむこともできます。

 

富士山にも!全国約200箇所に設置

富士山新御殿場口新5合目の駐車場にも環境保全型水洗トイレ「ソフィール」があります。

ここには登山客が年間1万5千〜6千人、観光客は年間6〜7万人訪れ、キレイなトイレが必要でした。
また富士山は世界文化遺産であり、日本の美しさの象徴でもあります。したがって、富士山の自然を守るためにも、このトイレが採用され、利用者からも好評なのだそうです。

富士山だけでなく、世界遺産・石見銀山や小笠原諸島、また国立公園などにも環境保全型水洗トイレ「ソフィール」の導入は増えていて、今や200箇所以上に。今後のアルコの展望をお聞きしました。

 

トイレでSDGs?

ソフィールで使っているのは土壌微生物。その土がポイントだと東会長はいいます。

東会長

東会長:20年前からソフィールという仕組みはあったんです。東京大学が研究していました。しかし環境保全型水洗トイレに使える微生物が住み着いた土は、日本で3箇所しかなかった。その後も三重大学の微生物の先生と研究を進め、県内でも似た土はあったのですが、完璧ではなかったんです。

そして話題はSDGs6「安全な水とトイレを世界中へ」。いま世界では、3人にひとり、トイレが使えない現実があり、それが原因で清潔な生活環境が作れず、病気になるケースもあります(詳しくはこちら)。アルコは台湾やミャンマーでも開発を進めていますが、日本の土を現地に持ち込むことは法律で禁止。現地で環境保全型水洗トイレに使える土さえ見つかれば、もしくは土に改良を加えられれば、世界を変える可能性もあります。

 

動脈と静脈
いつかは返ってくるもの

最後にトイレの事業を始めた理由をうかがいました。

東会長:事業というのは人間と同じで、動脈と静脈があると思うんです。ビルや道路、町や暮らしを作ることは動脈であり、そこから排出されるものが静脈に流れて戻ってきます。人間に例えるなら、最終的に静脈を流れて自分の心臓に戻るイメージです。SDGsが叫ばれる今、静脈側を考えることも必要だと思います。

動脈側の事業は目に見えやすく恩恵も感じやすい一方、静脈側を見つめる機会は少なく、トイレなどはあって当たり前だと考えがち。山登りが趣味だという篠原さんも、この事業を担当してから意識することがあると話します。

篠原さん:登山に行く前に、キレイなトイレがあるかネットで調べることもありました。しかし利用者にとってキレイなだけでなく、環境側にも負荷を掛けず、なおかつ自然の仕組みを活かして水などを循環させることは、これからの時代に大切なことだと思います。

東会長:トイレの仕組みというのは静脈の事業のなかでも、ほんのわずかな小さなことです。でもそこが変わるだけで、大きな変化が起きる一助となればと。世界を見ることも大事ですが、まずは美しい自然が残る日本で事業を展開していきたいです。

奥深い山のなかで深呼吸をすると心が落ち着き、満ちていく力を感じます。海を染める真っ赤な夕焼けからは感動を、美しい朝日からは新しい希望を感じます。さまざまな癒しを与えてくれる自然は、大切な観光の資源でもあります。そして・・

そこにキレイなトイレがあったなら・・。

美しい自然が多く残る日本の地方は、まだ知られていない観光資源の宝庫です。そんな観光地のトイレを考えることは地方創生の実現において、見落としがちな静脈なのかも知れません。

 


 

▼環境保全型水洗トイレPV(03:44)

 

▼環境保全型水洗トイレ特設サイト

特設サイトはこちら

 

【タイアップ】
アルコ株式会社/ソフィール協会
▼企業ホームページ
https://www.alcoinc.co.jp/
▼ソフィール協会ホームページ
http://sofil-kai.net/
住所 三重県津市藤方2254-1
tel 059-213-8811

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