ホーム 01【食べに行く】 これからの尾鷲について、世古米穀店と一緒に考えてみた。

これからの尾鷲について、世古米穀店と一緒に考えてみた。

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高齢化は日本全国ですすんでいるけれど、特に一次産業が盛んな街や田舎の方はそれが顕著に表れている気がする。

昭和29年に北牟婁郡尾鷲町、須賀利村、九鬼村、南牟婁郡北輪内村、南輪内村が合併し「尾鷲市」が誕生した。その時の人口は約3万3000人。

平成24年に約2万人だった人口はこの10年間で約3000人減少し、尾鷲市の現在の人口は約1万7000人。

このスピードはこれからも早くなっていくだろう。

尾鷲のシンボルともいえる、火力発電所の大きな鉄塔も昨年から徐々に解体がすすみ、今まで尾鷲が終点だった高速道路も、熊野まで一直線でつながった。

 

この街はこれからどうなっていくのだろうか?

外から見ているとどう考えても厳しい気がするけれど、ここで暮らしを営んでいる人はどう思っているのだろう。

最近ちょくちょく尾鷲に足を運ぶ機会があり、今まで尾鷲、熊野、紀北の順番すらわからなかった私が、そんなことを考え始めた。

そのタイミングで尾鷲市にある「世古米穀店」がSNSで「玄米とカレーの動画に出てくれる人いないかなー」と、募集していた。

玄米好きな私と、カレーは飲み物というogurock。2人で顔を見合わせ「出たいです!」とメールを同時に送ったのだ。

つぶやきの当の本人はこちらの奥さま。

お話を聞いた世古米穀店の三代目、世古大介さん・ミサキさんご夫婦。

世古米穀店は大介さんのおじいさんが昭和33年ごろに創業。

現在は二代目の世古博道さんと、大介さんが中心となりお店を盛り上げている。

お店に入ってすぐ、自社で精米したお米がずらり並び、その奥にはオリジナルのお米ギフトも。

日本酒やビールなどのアルコール類、調味料もたくさんあり、レジ前には子どもたちがワクワクする駄菓子のコーナーも。

まずはお店こだわり、あれこれ聞いてみました。

 

・「自家精米」とは?

世古米穀店は日本各地から玄米の状態でお米を入荷し、自家製米している。

玄米から胚芽やぬか層を取り除き、見慣れた白米にするこの工程、自分たちでコイン精米機にかけるのと、なにが違うのだろう。

 

世古米穀店では精米をする前に、機械を使い玄米にまぎれている小石などの異物や、未成熟米を除去している。そうすることで精米した後のお米の粒が揃い、炊き上がりがふっくらするのだそう。

白米になってからのお米は酸化のスピードも早いので、いつ精米・パッケージングされたかわかる安心感が嬉しいですね。

また玄米と白米の間「分づき米」も選べますし、少量から量り売りにも対応してくれます。気になる品種を食べ比べ!も楽しそうですね。

 

・世古米穀店は市内唯一の「お米マイスター」がいるお店。

お米マイスターとは、いわばお米の博士号とも言える資格。

ひと口にお米といっても、その品質や特徴は千差万別。

お米マイスターに聞けば、冷めても美味しいお米や歯ごたえのあるお米、玄米のおいしい炊き方など「ごはん」がもっとおいしく食べられる!

世古さんにお米マイスターになって良かったことを聞くと、知識が増えたこともひとつですが、意外にも「生産者の方と、同業者の方と繋がりができたこと」だそう。

土地柄的にも、なかなか生産者や同業者の方と繋がる機会がなかったそう。お米マイスターになったとこで、仕入れることができるようになった品種も増えたり、仕事の相談ができる仲間が増えたのだとか。

以前に、なんと北海道からお米の生産者さんがお店を訪ねて来てくれたそう。

わざわざ三重県のこんな端っこまで・・

でも、そんな行動力を持った人が作っているお米ってどんな味なんだろう。作ってる人の顔や性格がチラリと見えると、何も知らなかった時に比べ興味が倍増します。

(その話を聞いてこのお米を買って帰ったことは内緒。)

 

・オリジナルブレンド米『魚に合う米』って?

こちらは色んな品種のお米の味や食感を知っている大介さんが、季節により常時2~3種類の品種をブレンド、精米したオリジナルのブレント米。

コロナ禍になって、活気が少なくなってきた地元の街を見ていて「ウチができる最大限ってなんだろう?」と、考え、地元の美味しいもの=魚をもっと食べてもらいたい!というコンセプトで創り始めたそう。

確かに先日このお米を購入し、「いざ!」と意気込んでお刺身にしらす、鰤のカマをおかずに実食した我が家。

尾鷲産のお魚だったか定かではないにせよ、まんまと大介さんの目論見どうりの行動をしていたわけです。笑

ogurock渾身の魚料理!

 

・林業と魚の街、尾鷲にある米屋を継いで行こうと思った理由

小さい頃から、このお店を守っていく!という心構えだったのですか?と聞くと、実はそうでもなかったらしい。

大介さんの記憶に残るのは、小さい頃、年末になるとおじいさんの運転する車に乗りながら配達を手伝っていた光景。

その頃から、おじいさんやお父さんは『地元の人の足になれ』とよく言っていた。

就職し尾鷲を離れていた大介さん、その時の幸せな記憶が、尾鷲へと帰る理由のひとつとなったそう。

 

小さな店員さんも忙しそうにしてました。

「お米」は主食と言いながら、おかずを引き立たせ、サポートする食材。

お肉、お魚・・何にでも合うし、一緒に食べるとよりおかずがすすむ。(確かに焼肉とか、回鍋肉とか特に・・!)

そんなお米を売ることは地元の人をサポートすること。

その言葉の通り地元の人が喜ぶもの、あったら便利だと思うものを揃えていった結果が、お米以外のお酒、調味料、東紀州のうまいもん、ゴミ袋にティッシュ、駄菓子などたくさんの品揃えに繋がっていったのだろう。

 

そんなお米のように役割を持ち、一緒に色んなことができるような人になりたいと大介さんは言う。

いるだけで安心感があって、周りの人がいつの間にか笑顔になっている。ぐいぐい引っ張っていくタイプではないけど、いてくれるとその場に調和が生まれる。

地元の人に愛されるお米屋さんの三代目は、

地元の以外の人もわざわざ会いにいきたくなる人でした。

・10年後の尾鷲、どうなっててほしい?

最後に聞いたこの質問、少し考えてから

「若い人が自由にチャレンジできる街」と。

「子供も少なくなり、学校もどんどん統合されていくけれど、その子達が大きくなって『地元になにもない』と思うのではなく、『地元ならなんでも挑戦できる』と思えるような街になっていてほしい。

もちろん、僕はそれを後押しできるような人になってたいです。」と、話してくれました。

 

あの方のサインをはじめ、店内はリスナー仲間が置いていったものがたくさん。

ちなみに大介さん、実はFM三重のヘビーリスナー。

私もラジオをよく聞くが、ラジオネームを聞かない日はないほど。笑

そしてYoutubeでお米について発信する動画は奥様、ミサキさん担当。

今回私たち夫婦が出演させていただいたYoutubeも、撮影から編集まで1人でテキパキこなす、すごい人。

玄米を始めてみたい人への入門編動画と、記事内でも紹介した「魚に合う米」を実食した動画はこちらからご覧いただけますよ。

この画像気に入りすぎて、使わせていただきました。笑

 

 

 

海も山も近くて自然がいっぱい。

おいしいお魚もたくさん。

ご飯を食べにだけ来るのは少し遠いけれど、

こんなに面白い人たちに、また会いにきたいな。

美味しいご飯を食べて、ゆっくり温泉につかり、小旅行気分でなら

少し遠いと感じていた道のりも、楽しみなドライブウェイへと変わる。

さあ、あなたも今の尾鷲を見に行きませんか。

 

 

photo by ogurock

世古米穀店

三重県尾鷲市中央町5−15

TEL:0597-22-1317

ホームページはこちら

instagram:@seko_kome

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