ある日、自身のインスタに知らないアカウントからフォローが入った。
「学生派遣サービス 三重大学学生団体 FORTUNE」
中身を見ると、どうやら大学生をオンライン家庭教師等として派遣するビジネスを今年からスタートさせた学生団体らしい。コロナ禍で授業がオンラインになり、大学生は特に大変な思いをしているという話をよく聞く…
そんな中だからこそ、ビジネスに挑戦する三重の学生というのが凄く気になり、応援の意味も兼ねて取材させていただいた。
ビジネスのきっかけは自身の家庭教師経験
代表の小野さんは、かつては大手の家庭教師派遣サービスに登録して生徒に指導をしていたそう。ただ、大手は家庭教師に対してのサポートが手薄く、よりよい教育をより低単価で届けられるのではないかと思い、松浦さんとオンライン家庭教師のサービスを始めた。
「自分が担当した生徒で、とても活発な子がいて、ただ自分の個性を出した結果、不登校になってしまって…その子と話す中で、出る杭を打つのではなく伸ばすような、そんな教育をしたいという想いが生まれました。」
FORTUNEでは、勉強が出来ない子に対しても勉強内容を教えるだけでなく、その子の個性に合わせて、そもそもの勉強法やモチベーションの部分についてもしっかりとサポートしているとのこと。
また、家庭教師とは別に、発達障害のあるこどもに対しての教育事業も手掛けているという。
それは、「自らの個性を伸ばし、人生を切り開く」というFORTUNEのスローガンのもと、全ての子どもに対して、そのような教育を提供したいという想いが強いからだ。
更にその対象は教育を受ける小中高生だけでなく、自分たち大学生も含まれており、大学生への教育という観点でも新しいサービスも始めようとしている。
大学生が広報担当に!? ーその裏にある想いー
そのサービスが学生による企業動画作成&SNS運用代行だ。現代生活にとって切っても切れないものになりつつあるSNS、ビジネスにおいても新規顧客の拡大から人材採用まで幅広く使われている。
しかし、SNS運用に関する知見がなく、どのように活用すればいいかわからない企業も多い。そこで、普段からSNSを使い慣れた学生が企業に代わってSNS運用の代行をするというのが、本サービスだそうだ。
本サービスでは企業への価値貢献はもちろんのこと、大学生に対しても貴重な社会勉強の場にしてほしいと小野さんは語る。
「大学生にとっても遊びでなく、本気でビジネスと向き合うことで、自分たちの可能性や将来性を感じてほしいしんです。」
コロナ禍になり、大学と社会の繋がりは失われてしまい、キャンパスからは活気がなくなったという。
「学生はきっかけさえあれば、もっとワクワクした活動ができるはず。貴重な学生時代をつまらない日々だったと後悔するのではなく、私たちと一緒に活動して、充実した学生生活にしよう!と伝えたいです。」
医者としての将来の可能性を広げたい
そんなビジネスを手掛けるFORTUNEは現在、運営メンバーが全員医学生という(医学生以外も絶賛募集中)。特に小野さんと松浦さんは現在5年生で、医学科の実習と本活動を両立しているから驚きだ。
傍から聞くとものすごく大変そうではあるが、楽しんでやっているからこそ全然苦ではない、と松浦さんは語る。
「これまで普通に勉強をして、部活をやって、そんな学生生活だったからこそ、0から何かをつくりあげることがとにかく面白いんです。」
日本の人口は減っているのに、医者の数は変わらない。だからこそ、これまでと違うことをする力もきっと求められるだろうし、今のビジネスとは卒業後も関わっていきたいという。
学内のビジネスコンテストに採択される等、少しずつ前に進んでいるFORTUNE。彼らに幸運な未来が訪れることを切に願う。
<お問い合わせ先>
現在FORTUNEでは、家庭教師やSNS運用代行をしたい学生、家庭教師やSNS運用代行をお願いしたい家庭・法人を募集されているとのこと。興味のある方は、お気軽に下記よりご連絡を!!
一般社団法人医食同源みえ FORTUNE
TEL:059-867-2344
Email: ht.fortune21@gmail.com
WEBサイト: https://www.fortune-ht.com/
Instagram: https://www.instagram.com/fortune_ht/
あとがき
教育に対して、想いが溢れるお二人でした。ちなみに、FORTUNEという名は、小野さんがカナダ留学の際にお気に入りになったお店からきているそうです。そのお店はいつも活気ある若者で賑わっていたらしく、FORTUNEも三重の大学生にとって、未来の幸せに向かって活気ある場になってほしいとのこと。
医学部生が学業以外のビジネスをやることに賛否両論の声があるかもしれませんが、学生という立場を言い訳にせずに行動するお二人を僕は応援しています。
津市出身・在住。20代後半男性。東京の人材系の会社にフルリモートで勤務。キャリア教育に興味あり。「地元のために何か出来ないか」と模索中。あと、丸くなりがち。