こんにちは。
大学生ライターのタイガです。今回は前回の滝巡りの後編に行ってみたいと思います。
概要をおさらいすると、僕の原付「Honda エイプ50」で熊野の6つの滝を巡り、その写真を僕の格安スマホ「Huawei P30 lite」で撮ろうという企画です。写真は基本的にAI機能を使い撮影し、トリミング以外は手を加えておりません。
最初にお断りしますが、今回紹介する滝はいい意味で超やばいです。
滝への到達の難しさがぐんと上がり、その分素晴らしい滝が見れました。では早速いきましょう!
前編はこちら↓
雨滝(育生町)
駐車場所:雨滝駐車場(クリックするとグーグルマップが開きます)
所要時間:5分
到達難度:★★★☆☆
見ごたえ:★★★★☆
おすすめ:★★★☆☆
※所要時間は駐車場所から滝までにかかる時間です。
午後2時。弁天滝から育生町にある「雨滝」にやってきました。ちなみにあまりにも暑かったのと、午後からは険しい道が多くなるので、いったん家に帰り、ジーパンから登山着に着替えてきました。これはこれでバイクに乗ると寒い。
少し前、ここで一人が間違えて友達のバイクを倒し、そのまま将棋倒しに僕のバイクも倒された思い出がある嫌な駐車場です。
駐車場の奥に見える階段を上っていけば展望台があり、雨滝を上から見ることが出来ます。
もちろん下から見ることもできます。ガードレールの裏側に滝つぼへ降りていける小道があります。かなり急ですがここを下っていきます。
後編でご紹介する滝は道が険しい所が多いので、グリップ力がある靴を履くことをお勧めします。動きやすい長ズボンも必須です。
落ち葉だらけの斜面を下っていきます。本当に傾斜がきついです。
この靴は先ほどまで履いていたスニーカーより、断然安心感があります。
見えました!
苔むしった岩に囲まれた滝が前方に見えました。なんだか神秘的な雰囲気が漂っています。
ここからさらに足元に注意しながら滝つぼに近づいていきます。
「あれ?なんか怖い。気味悪い。」
近づいていくと、滝つぼがかなり深いことがわかります。また周りの岩によって光があまり差し込まないため、写真で見る以上に不気味な暗い雰囲気を漂わせています。さっさと写真を撮って退散です。
ここには大アメノウオ(アマゴの異称)伝説があります。釣りキチ三平にも似たような話があったなーと思いながら駐車場へ戻りました。
※釣りキチ三平は僕の父親の影響があり読んだはじめての漫画です。
雨滝は距離は短いながらも、なかなか傾斜がきつく、ふらっと立ち寄ったついででは降りにくい滝でした。ですが降りると、上から見るのとはまた違った表情があり、非常に不思議な気持ちになる滝でした。
なんだか最後は怖くなってしまったので、おすすめ度は★3つです。
もちろんそんな雰囲気が好きな人は大好きな滝だと思います。
荒滝(紀和町)
駐車場所:荒滝駐車スペース(クリックするとグーグルマップが開きます)
※荒滝には駐車場がないため、路肩への駐車となります。
所要時間:10分
到達難度:★★★★★
見ごたえ:★★★★★★★
おすすめ:★★★★★
「まさかの見ごたえ度が★2つオーバー」
荒滝は今回の目玉である「布引の滝」の少し下にあります。この一帯は滝が多く、どれも素晴らしい滝です。この荒滝、滝つぼまでかなり高さがあるのですが、どうやって降りるかと…
ガードレールを越えて行け!
もはやただの崖です。写真で見るよりかなり崖です。これを行って帰ってくるには、それ相応の体力と度胸が必要です。
それでは行ってきます!
降りるというより、滑り落ちています。
こういう場所は落石やミニ土砂崩れを起こしちゃうので、2人以上で行く場合は注意が必要です。
注意深く下ること約5分。ようやく滝つぼに着きました。
「やったー!」
苦労して来た甲斐がありました。上から見るよりも数倍綺麗です。熊野にもまだまだ素晴らしい隠れた名所がありました。
そして僕のHuaweiのスマホのカメラの機能に「シルキーウォーター」というモードがあります。そちらを使うと…
「おお、よく見るあれや!」
イイじゃないですか。少し荒いけど、2万9千円のスマホでここまで撮れれば十分です。
さてこの荒滝ですが、到達までなかなかのエネルギーが必要でした。滝つぼに行くにはそれ相応の体力や筋力、最小限の装備があることが前提です。ですが到達したときの達成感はこの上ないですし、非常に美しい滝を見ることが出来ます。この美しさは本当に感動するレベルです。事実僕は滝を前に立ち尽くしてしまいました。
おすすめ度は文句なしで★5つです。
帰りしなにこんなものを見つけました。誰かのトレッキングシューズの片方です。
「もうやめてーや、こんなん怖くなるやん。」
布引の滝(紀和町)
駐車場所:布引の滝駐車スペース(クリックするとグーグルマップが開きます)
※布引の滝には駐車場がないため、路肩への駐車になります。
所要時間:5分
到達難度:★☆☆☆☆
見ごたえ:★★★★★
おすすめ:★★★★★
布引の滝は「日本の滝百選」に選ばれている滝です。知名度で言うと、神戸の布引の滝の方が有名ですが、こちらも負けていません。(僕は写真でしか神戸の方を見たことがありませんが…)
ガードレールのそばにある階段を下りていくと5分程度ですぐに滝つぼに着きます。道は舗装されていて階段で降りていけるので、どんな方でも簡単に滝つぼへ行けます。ただ結構滑りやすいです。
触ってみたくなるほど、滑らかな水流です。
三重の布引の滝はこんな感じです。神戸の布引の滝と比べて、まっすぐ伸びていることが特徴です。非常に静かにゆっくりと、しかし躍動的に水が落ちていきます。
あと、岩場は本当に滑りやすいのでお気を付けください。
僕は一回本気でしりもち着きました。
ちなみに布引の滝は上から見ることもできます。先ほどの降り口から、道路に沿って少し下ると、小さな展望台があります。こう見ると上にもミニ布引の滝があることがわかります。
さてこの布引の滝ですが、「美しい」の一言に尽きます。非常に美しいです。
誰もいない静かな山奥で、ひっそりと音もなく絹のように流れ落ちる美しいその姿は、日本人の感性を刺激します。
ここまでの道のりも、ここから滝つぼまでの道も非常にきれいに整備されていて、通行しやすいです。
こちらもおすすめ度は★5つです。
なんだか後編は★5つが多いですね…。
隠れ滝(紀和町)
駐車場所:隠れ滝駐車スペース(クリックするとグーグルマップが開きます)
※隠れ滝には駐車場がないため、路肩への駐車となります。
所要時間:15分
到達難度:★★★☆☆
見ごたえ:★★★★★
おすすめ:★★★★★
時刻は午後5時。日がだいぶ傾き始めました。本日最後の滝です。
本当は布引の滝を見て帰ろうと思ったのですが、帰り道の途中に「隠れ滝」という標識があったので向かってみることにしました。荒滝よりも下流側にあります。
道路から滝は見えず、いかにもヤバそうな道をロープを頼りに進みます。途中でロープが無くなるので、そのあとは川沿いに道なき道を進みます。
進むのに必死だったので移動中の写真はカットでいきなり滝の写真です。
「カッコ良い!すごい良い!」
どうやら僕は今日一日、素晴らしい滝を見すぎて、どんどん語彙を失っていったようです。正直この時、かなり疲れていました。
でも良いものは良いんです!
この上流には、先ほど行った「荒滝」「布引の滝」があるわけなんですが、どれも表情が違います。布引は優しく、荒滝は勇ましい。そしてこの隠れ滝は一言では表現しずらい不思議な雰囲気を持っています。この場所全体が滝を囲むように形成されていて、一つの世界が山奥でひっそりと出来上がっているように感じます。
まさに隠れ滝。
滑りやすく歩きにくい地形で、スニーカーではかなりきついと思います。ここに限ったことではないですが、滝つぼ周辺は苔むしていて滑りやすので、鮎足袋なんかがあればあれば最高かと思います。この滝は非常に引き込まれる魅力があります。言語化しにくいですが、自然のエネルギーを感じること間違いなしです。
ここも文句なしでおすすめ度は★5つです。
いかがでしたでしょうか?
僕は自然大好き少年(もう青年か)なので、このようなエネルギッシュなスポットが大好きです。久々にリフレッシュできた一日でした。そしてHuaweiの格安スマホのカメラの性能に驚かされる一日でした。
このような何万年もの月日をかけて形成された自然の中にいると、いかに自分と言う生き物がちっぽけな存在かを思い知らされます。またなぜ、自然には神が宿るとご先祖様は考えたのかも今回でよくわかりました。
今、熊野に古くからの美しい景観が残されているのは、多くのご先祖様たちが神の宿るこの壮大な自然を守り、育み、そして次の世代へと繋いできたからです。
今度は僕たち若者がこの地の素晴らしさを感じ、活用し、繋いでいくべきだと感じました。これから僕は熊野を離れ、津に引っ越しますが、離れた地でもしっかりと熊野をDiscoveryしていこうと今回強く思いました。
長いコロナの自粛生活により、何かを悟ってしまったのかもしれません(笑)
今日は非常に良い一日でした。今度は那智の方面の滝にも行ってみようかと思います。
前編・後編ともにご覧いただきありがとうございました!
ちなみに僕のエイプは何の問題もなく走ってくれました。
ですが、帰ってよく見てみるとテールランプが切れていました。
「なんと手のかかるやつだ。」
大阪生まれ、沖縄育ち、三重県在住の大学1年生。釣りに山登り、時にはソロキャンプなど、とにかく面白そうと思えば何でもするのが僕スタイル。熊野の魅力発信活動「Discovery熊野」の代表。得意ジャンル:コアな熊野のミリョク、熊野古道などなど