2020年をむかえて、あなたが今年誓ったことは何ですか。目指す夢が現実になるように、なりたい自分になれるように、あなたの胸に浮かんだその誓いを結び、あなたの背中を押してくれる場所があります。
三重県明和町。この地にはかつて「斎王」と呼ばれ、天皇の代わりに伊勢神宮の天照大神につかえた未婚の皇族女性がいました。生まれ故郷の京の都を後にし、国の安寧のために祈りを捧げる日々。つつましやかな斎王が暮らしたこの地は「祈りを捧げる地」だと言えるのかもしれません。
今回は斎王の歴史にふれながら明和町をめぐるヘルスツーリズム「明和セラピー」をご紹介します。女性の健康寿命が県内でトップクラスの町でもある明和町。斎王の歴史文化を楽しみながら、ヘルシーな時間を過ごしてほしいと、明和観光商社(明和DMO)が考案しました。
自らの夢や願いに向き合い、決意表明を行う「竹神社」や、斎王が伊勢神宮へ向かう前に禊ぎをしたといわれる海岸で行う「タラソテラピーウォーク」などのプログラムで、心と身体の奥の奥から美しく、健康になる。誓いの旅のはじまりです。
①斎宮駅~いつきのみや歴史体験館
e-bikeを借りて、まずは行き先を確認。駅からでてすぐの休憩所には、町内のお店やイベント情報が掲載されたマップや情報誌、荷物を預けられるコインロッカーが設置されています。行き先がが決まったら、さっそく出発しましょう!
はじめに訪れたのは、「いつきのみや歴史体験館」。ここでは古代から660年間続いた斎王制度の中で、一番華やかだった平安時代の歴史を体験することができます。「平安装束試着体験(有料・要予約)」では、十二単など季節に合わせた本格的な平安時代の貴族の衣装を身にまとい、記念撮影を行うことができます。
「盤双六(ばんすごろく)」や、同じ柄の貝を合わせる「貝覆い」、「蹴鞠(けまり)」などを無料で体験できるコーナーも。当時の貴族たちが夢中になって興じた遊びに触れることで、斎王がいた華やかな時代の歴史を体感しましょう。
少し足をのばして東へ進むと、儀式や宴会が行われたとされる建物三棟が復元され、当時の趣を今に伝えてくれる史跡公園「さいくう平安の杜」があります。(詳しくは「三重県明和町に伝わる斎王の歴史。幻の宮を紐解く。」でご紹介しています)
②カケチカラ発祥の地
続いて訪れたのは「カケチカラ発祥の地」。伊勢神宮の年中行事で、最も重要とされる「神嘗祭(かんなめさい)」。その年に収穫された新穀を天照大神にささげて感謝するお祭りです。この儀式の際に献上される稲束が「懸税(かけちから)」と呼ばれるのですが、発祥となったのがこの地だと言われています。
そこにはこのような伝説が伝えられてます。
私たち国民の大御祖神(おおみおやがみ)とされる天照大神の声を聞き、鎮座の地を求めて伊勢神宮(内宮)を創ったとされている倭姫命(やまとひめのみこと)。伊勢神宮を創始した後に、1羽の真名鶴(まなづる)の鳴き声を聞き使いを遣ると、鶴は一株に八百の穂が茂った稲をくわえて立っていたそうです。そのくわえていた稲を天照大神に奉ったのが「懸税」の始まりとされています。
最古の由緒をもつお祭りの起源が斎王ゆかりの地にあるということも、きっと意味をもつことなのでしょう。古より受け継がれる伝説に触れて、神秘を感じずにいられません。
③大淀海岸
伝説の地を後に「大淀(おおよど)海岸」へ。一面に広がる海の景色を眺めながら、海岸沿いを走ると気持ちのよい海風が吹いてきました。
天照大神の鎮座の地を求めて20カ所以上巡った倭姫命が、たどり着いたのがこの海岸。天照大神はこの地をいたく気に入ったため、倭姫命は海岸に船をとめたと言われています。
晴れた日は、海を眺めながらのランチもおススメです。今回いただいたのはバリエーション豊かなベーグルが大人気の「BAGELFUNS」。自転車をたくさん漕いで、お腹はぺこぺこ。海岸沿いに腰をおろして、さっそくいただきます。凪いだ海をみながら、ひとやすみ。
④大淀海岸タラソテラピーウォーク
お腹を満たした後は、「大淀海岸タラソテラピーウォーク」を体験します。明和DMOが考案した、三重県初のヘルスツーリズム認証を受けたプログラムです。今回案内してくれたのは、明和DMOの瀬田萌(せた・めばえ)さんです。
「斎王は年3回、祭りの際に伊勢神宮にお参りするのが大きな役割でした。3回のうち「神嘗祭」の時には、神宮を訪れる前に大淀海岸で禊ぎをしたとされています。いわばここは身を清める「禊」の地。神聖な場所を歩きリフレッシュする、ここにしかないタラソテラピーなんです」
②潮風を浴びながらタラソテラピー。
素足で波打ち際を歩き、温冷を繰り返すことによって血行を促進
③海岸でウォームダウンのためのストレッチを実施
④ハンモックで身体をリラックス
⑤再度、皮膚表面温度の計測を行い、タラソテラピーの効果を実感します
タラソテラピーウォークには、潮風のエアロゾルから効率よく体内に取り入れられたミネラルが自律神経を整え、深いリラックス状態へと導く効果があります。砂浜を素足で歩き、足先から、解放感を味わいましょう。足元に落ちている貝殻を拾い、水平線を見つめる。波の音に耳をすませて、足の裏で踏みしめた砂の感触を感じる。五感で海を感じて、心と身体をリフレッシュ。
砂浜を歩いて、灯台に着いたらもっともっと気持ちを解放するために、今心に浮かんできたことを叫んで見ましょう。ここは禊の地。きっと、心の中にたまった不安や焦りも洗い流してくれるはずだから。
しっかりとリフレッシュした後は、ストレッチを行います。疲れがたまって縮こまりがちな筋肉の曲げ伸ばし、可動域を広げます。末端まで血流が流れるように、しっかりストレッチ。海風をしっかり吸い込んで、深い呼吸を心がけましょう。(ヨガなど本格的なストレッチを受けるコースも準備中)
ストレッチの後は、木々の間につられたハンモックで身体を休ませます。木漏れ日を浴びて、ハンモックに揺られるうちに心も身体もどんどんリラックスモードに。最後に皮膚表面温度のチェックを行い、タラソテラピーウォークは終了。心も身体もなんだかすっきりしていて、私にとっての「禊」を終えたような、そんな時間を過ごすことができました。
⑤旧竹神社~竹神社
すっきりした気持ちで次に向かったのは、「旧竹神社」。竹林の中を進むと、現在は別の場所に映された竹神社がこの地にあったことを示す石碑が表れます。斎宮は「竹の都」と呼ばれたこともあったそうで、その名の由来を今なお感じられる場所です。
ここを訪れた方にぜひ、やってほしいことがあります。あなたが達成したい願いを心の中で1つ、決めてほしいのです。どんな小さなことでもいいです。なりたい自分に近づくため、大切な人をよろこばせるため。何か1つ心に浮かべておいてください。
心に願いを思い浮かべたら、最後に向かうのは「竹神社」です。竹神社は斎王の住む宮殿があったとされる場所に建ち、明治44年より周辺の25社の神を合祀しています。歴代の斎王が住み、多くの神が祀られる場所。荘厳な空気を感じずにいられません。
ここでやってほしいことの2つ目は、先ほどの願いを叶えるために「自分がやるべきこと」を決めていただきたいのです。いわばそれは、「誓い」。自分の願いを叶えるための誓いをぜひ、この場所でたててみてください。
あなたの目指す夢が現実になるように、なりたい自分になれるように。この場所が、あなたの願いと向き合うための場所となる。きっとこの地で祈り続けた斎王が、あなたの背中を押してくれるのではないでしょうか。
祈る斎王のみやこ、明和町に訪れてみませんか
斎王の歴史にふれながら町をめぐる「明和セラピー」、いかがでしたか。明和DMOでは、今回ご紹介した「大淀海岸タラソテラピーウォーク」以外にも「誓いをたてるプログラム」などを現在考案中です。
ゆったりと流れる町の空気を吸いながら、古の景色に思いを馳せる時間。穏やかな海が広がる海岸や竹林を歩き、改めて心と身体と向き合う時間。そんな時間を過ごすことで、気持ちがリセットされ、本当に自分のやりたいことや叶えたいことが見えてくるかもしれません。斎王が過ごしたこの町に、あなたもぜひ足を運んでみてください。
明和セラピーのお問合せを受け付けております。内容は季節や時間、ご興味によってアレンジ可能です。お気軽にお問合せください。また、明和DMOは新たな繋がりを歓迎しています。ご興味のある方からのご連絡お待ちしております。
【タイアップ】
一般社団法人 明和観光商社(DMO)
三重県多気郡明和町大堀川新田9番地
tel:0596-67-6850
HP:https://dmo.hana-meiwa.jp
Facebook:https://www.facebook.com/DMOhanameiwa/
OTONAMIE×OSAKA記者。三重県津市(山の方)出身のフリーライター。18歳で三重を飛び出し、名古屋で12年美容師として働く。さらに新しい可能性を探して関西へ移住。現在は京都暮らし。様々な土地に住んだことで、昔は当たり前に感じていた三重の美しい自然豊かな景色をいとおしく感じるように。今の私にとってかけがえのない癒し。