ホーム 00秋 桑名石取祭より「大きな」御車祭(みくるまさい)

桑名石取祭より「大きな」御車祭(みくるまさい)

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桑名の総鎮守・桑名宗社

石取祭で有名な春日神社。

実はこの神社は、「桑名神社」と「中臣神社」の2つの
神社が横に並んで祀られていることをご存知ですか?

両社ともに平安時代の延喜式神名帳にその名の見える古社です。

「桑名神社」は繁栄の神様
「中臣神社」は厄除けの神様

が祀られています。
永仁四年(1296年)に奈良の春日大社から春日四柱神を
勧請合祀してからは「春日神社」や、親しみを込めて
「春日さん」と呼ばれています。

向かって右側が「桑名神社」左側が「中臣神社」で、
この両社を合わせて正式には

「桑名宗社(くわなそうしゃ)」

と言い、古来より桑名の総鎮守とされています。

二つの神様が並ぶのはとても珍しく、その姿から
夫婦和合の象徴とも言われ、結婚式の場所として
長く桑名で愛されてきました。

この新郎は筆者の私です↑

神社のお祭りとは

どの神社も、一年を通じて色々なお祭りがあります。
新年元旦の歳旦祭や、春の祈年祭、
秋には豊穣に感謝する新嘗祭などがそうです。

特に神社にとって最も重要で大きなお祭りのことを
「大祭」と言い、「〇〇神社の春(秋)の例大祭」
と聞くことも多いでしょう。
春や秋に例大祭をするのは特に由緒のある日がない場合で、祭神や神社に特別の由緒のある場合は毎年決まった日に大祭が行われます。

桑名宗社のお祭り

桑名宗社の有名なお祭りに「石取祭」があります。
平成19年3月7日に「桑名石取祭の祭車行事」の名称で国重要無形民俗文化財に指定され、平成28年12月1日
(日本時間)に「山・鉾・屋台行事」としてユネスコ無形文化遺産へ登録されたお祭りです。
実は桑名宗社にとっては
8月16・17日の桑名神社の「比与利祭(ひよりまつり)」(前期桑名祭)
9月17・18日の中臣神社の「御車祭(みくるままつり)」(後期桑名祭)
が「大祭」で、この2つが一番重要ということはあまり知られていません。

規模が大きいため「石取祭」が「大祭」と思われがちなのですが、前期桑名祭(比与利祭)の中の一神事であったものが、宝暦年間(1750年代)に分かれたものです。
江戸時代に氏子の人たちが7月7日から17日にかけて、毎日桑名市の南郊外に流れている町屋川へ行って、新しい俵に川の栗石を拾い入れて、小さな車に載せて鉦・太鼓を打ち鳴らし、夜になると提燈をつけて神社へ参り、神前に奉納したそうです。
「石取祭」については石占の説、社地修理の説、流鏑馬の馬場修理の説などがありますが、この小さな車が石取祭車の始まりと言われています。

<参考>
桑名宗社 » 石取祭
http://www.kuwanasousha.org/ishitori

中臣神社の大祭・御車祭

鎌倉時代に始まった「御車祭」は700年以上の歴史を持っています。
戦前には北市場と南市場に一台ずつ青銅の鳥居よりも高い山車「楼車(ろうしゃ)」があって、それらが練り歩いた事から名付けられました。
後年は桑名宗社前の青銅鳥居の前に並び、楼上で童子(どうじ)によって楽が奏せられたそうです。

9代目安達仁兵衛氏撮影(桑名宗社蔵)

しかしながら、残念なことに戦災で市内の大多数の祭車ともども焼けて、今は残っていません。

9代目安達仁兵衛氏撮影(桑名宗社蔵)

「楼車」は焼失し、奏楽も戦後途絶えていましたが、昭和42年に故老の記憶により復活しました。
童子は9才から11才(小学4〜6年生)までの男子で本役3名、新役3名で構成されますが、近年は童子不足で途絶えてしまいました。
そんな中、平成27年に地域の協力により14年ぶりに、石取祭とは一味違う、流麗な笛の音と太鼓の音が心落ち着かせる格式高い楽奏が復活しました。

8月から太鼓の練習に励む童子たち。

平成28年の御車祭には、月明かりの下、提灯70個に囲まれた楼門前で、本役が5曲を演奏しました。

明(あけ)→責(せめ)→沢屋(さあや)→音取(ねとり)→又日(またび)の順で、光の尊さを音楽にして1日をめぐり、高い音は昼や明るさを、低い音は夜や闇を表現しています。
【 ①明(あけ)→②責(せめ) 】
夜が明けるイメージでお聞きください。

【 ③沢屋(さあや) 】
日中のイメージでお聴きください。

【 ④音取(ねとり) 】
だんだん夜になってきたイメージです。

【 ⑤又日(またび) 】
この曲で1日が終わり、神様をお送りします。

 


また、平成29年は青銅の鳥居が建立されて350年目の節目にあたるため、久しぶりに鳥居のところで奏楽が行われました。


<参考>
’17 桑名市 桑名宗社後期桑名祭(中臣神社例大祭・御車祭) : 神社前2F特設祭事場
http://blog.livedoor.jp/matsurist/archives/50962579.html

今年の御車祭はもうすぐ!

9月17日(火)に御車祭の夕御饌祭(ゆうみけさい)が行われます。

その後午後6時30分ごろから、楼門前で童子の奏楽を聴くことができます。

どなたでもご覧いただくことが出来ます。
途絶えて復活をした素敵な奏楽を聴きながら、月夜の下の幻想的なひと時を楽しんでみませんか?

【お問合わせ】
名称:桑名宗社(俗称:春日神社)
住所:三重県桑名市本町46番地
電話番号:0594-22-1913
HP:http://www.kuwanasousha.org
駐車場:あり

 

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