文明が栄えて以降、世界が経験をしたことがない未曾有の未来が日本にやってきます。
急速な人口減少。
その対応策でもある地方創生。
また地域が抱える課題、空き家問題。
悲観的になりがちですがそんな不安な時代だからこそ、楽しく、前向きに。
よい傾向としては、地方への移住に関心がある人が増えているのも事実です。そして当たり前ですが、移住するには家が必要になります。
2年ほど前、OTONAMIE×TOKYO、OTONAMIE×OSAKAというイベントを三重テラスなどで行いました。(いまもメンバー募集中です!詳しくはこちらから)
その時に空き屋は資源と考えて「イケてる空き家で移住妄想」というワークショップを実施。
事前に伊勢市、尾鷲市、南伊勢町、大台町のイケてる空き家を数軒サンプリングして当日に望んだのですが、それは素晴らしい発想がたくさん飛びだしました。
そこで今回、大台町のイケてる空き屋をサンプルに、読者の皆さまと「移住妄想」をしてみたいと思います。
ドーパミン出して行きましょう!移住妄想スタートです!
大台町柳原の柳原観音の参道にある、店舗兼住宅の物件(写真左)。
まずは間取りを見てみましょう。
とにかく広くて、お部屋もいっぱい。
元々は鉄工所だったこの建物。
今は主に真珠の加工場として活用されています。
空き家と書きましたが、実は空き家ではありません。
ややこしくてすみません。
空き家バンクに登録されていて、今も居住者の方がいらっしゃいます。
実は、空き家は居住者がいらした方が家の劣化が少ないというメリットもあります。
2階には、ダンスのレッスンにも使えそうな広い空間もあります。
そこから襖を開けると・・。
なんと!
カラオケができる本格的な小ホールがあります!
これはもう、毎日パーティーができます。
みなさま、いかがでしょう。
移住妄想は膨らんでいますか!?
例えば、OTONAMIE×TOKYOでも意見が出たアートヴィレッジ化。
リノベーションをして、アーティストの卵が暮らすシェアハウスなんてどうでしょうか?
音楽系アーティストの場合は、音が出し放題、歌い放題。
ギャラリースペースもあるので、造形や絵のアーティストの作品も展示やデザイナーの物販にもおすすめです。
カフェだってできそうです。
もう、何でもできそう!
なぜカラオケホールが?
現居住者である竹内さんにお聞きしました。
竹内さん:近所のおばあさんたちがカラオケサークルをやっているのですが、足が悪くなったりして遠くにあるカラオケ屋まで行けなくなったんです。それならと、奉仕の気持ちでそのグループのためにホールを作りました。そしたら「カラオケ屋ができた」という噂が一人歩きして、いろんな人が集まってきてしまったんです。そんな経緯でカラオケ屋をやることになりました。
演歌には詳しくありせんが、壁に貼られているポスターを見る限り、いろんなプロの歌手の来ているみたいです。
楽屋まであり本格的。
そして、竹内さんの真珠の作品も圧巻です。
竹内さんは若いとき、アメリカなど海外にも真珠の輸出を独自で行うなどやり手のビジネスマンです。
竹内さん:東京でも海外でも、思ったことは行動におこしました。
なぜこの物件を空き屋バンクに登録したのか、理由をお聞きしました。
竹内さんは志摩のご出身。やはり生まれ育った志摩に戻りたいと、歳を追うごとに愛嬌の念がでてきたといいます。
いろんな移住のカタチがありますね。
都会から田舎くらしを求めてやってくる、いわゆる積極的移住。
旦那さんの転勤などで泣く泣くやってくる移住もあれば、生まれ育った故郷への想いから移住することも。
最近では、二地域居住という考え方も普及しています。
話を戻して、この地域では柳原観音の祭礼に合わせて、毎月18日におはこ市も行われているそうです。
観光バスがやってくることもあるらしく、フリーマーケットなども併催し、ここでしか買えない酒まんじゅうが人気とのこと。
おまけ
物件を後にして、竹内さんをご紹介してくれた役場の元職員さんに、大台のディープスポットを少しだけご案内してもらいましした。
イギリス積みのレンガアーチが美しい眼鏡橋。
明治40年に作られたそうです。
右から山の神、天照大神、津島天王、庚申。
ぎゅっと神様などが一同に。
So deep…
村山祐介。OTONAMIE代表。
ソンサンと呼ばれていますが、実は外国人ではありません。仕事はグラフィックデザインやライター。趣味は散歩と自転車。昔South★Hillという全く売れないバンドをしていた。この記者が登場する記事