ラーメン屋というと、どんなイメージを持っていますか?
凍てつく夜にラーメン屋のドアを開ける。
薄暗い店内では客が無言で麺をすする音とテレビから流れる野球中継。
怖そうな親父が、無言でラーメンを出す。
カウンターのとなりの席では、サラリーマン風の男がラーメンに胡椒を入れていた。
親父:俺の味が気にいらねえなら、帰ってくれ。
腕を組みながら怖そうな親父がそういうと、客はそそくさと胡椒をテーブルに戻した・・・。
と、妄想はここまでにして・・。
そんなマンガに出てきそうな、頑固一徹、昔ながらのラーメン屋には行ったことがありませんが、今回訪れたラーメン屋はまるで真逆でした。
とある夜。
バタバタとしていて夕食を外で食べることになり、ポップな外観がずっと気になっていたラーメン屋のいたろうへ。
パッと明るくカラフルな店内には、ずらっとマンガやキッズスペース。
まるでカフェのような開放的な空間。
ラーメン屋なのに、なぜでしょうか。
奥さん:既存のラーメン屋さんみたいでなく、みなさんに楽しんでもらいたくて。家族でもお一人でも。
見るからに優しい雰囲気の奥さん。
私はいたろうラーメン(しょうゆ+煮玉子)と津ぎょうざを注文。
大きさが特徴的な津ぎょうざは、ざっくり書くと握り拳弱くらい。
津の学校給食が発祥の揚げぎょうざです。
津に生まれ育った私は、給食で津ぎょうざを食べていた世代。
さて、お味は・・。
学校給食の津ぎょうざも美味しかったのですが、給食ではこんなにお肉が入っていませんでした。
揚げた皮はパリパリ、中からは肉汁が溢れ出すジューシーさ。
これはハイボールやビールをグイっといきたくなる味。
牛乳で津ぎょうざを流しこんでいた私はオトナになり、ハイボール×津ぎょうざの美味しさにあらためて感激です。
つづいて、いたろうラーメン。
お店の雰囲気とは違い、キリっとした男前な深い醤油味。
自家製手もみの縮れ麺がスープと絡んで美味しい。
尾道や高山の硬派な醤油ラーメンのようです。
大将:よくいわれます。いろんな醤油をブレンドしているんですよ。この辺りはオフィス街でもあるので、飽きのこない味を目指しています。
ポップな空間で味わう、奥深い醤油ラーメンの世界。
ラーメン好きとして、思いがけず愉しい夕食となりました。
最後にご夫婦で一枚写真を撮らせてもらいました。
奥さん:あんた!おなか引っ込めとき。
パシャリ。
日々の暮らしにも「カラフルさって、大事だな」と思うのでした。
いたろう
津市丸之内4-20
tel 059-223-1600
fb https://www.facebook.com/ramenitarou/
村山祐介。OTONAMIE代表。
ソンサンと呼ばれていますが、実は外国人ではありません。仕事はグラフィックデザインやライター。趣味は散歩と自転車。昔South★Hillという全く売れないバンドをしていた。この記者が登場する記事