「伊勢居人(いせいじん)≒異星人」。それは伊勢で暮らす特徴あるディープな人たち。
そんな伊勢居人の方々の伊勢の暮らしや仕事に迫ろう!というコンセプトの基、お送りしています。NO.06は、伊勢に移住してきた方「伊勢移人」として、お送りさせて頂きます。
伊勢移人NO.06は、田形 祐樹さんです!
田形さんは、伊勢市駅前から徒歩5分ほどの場所に「伊勢法律事務所」という事務所を構えており、伊勢市を中心に、鳥羽市、志摩市、度会郡、多気郡、松阪市等のエリアでご活躍されている
弁護士の方です。
しかし、この方、色々とお話をしてみると、かなり個性的なか方でした。
田形さんが、伊勢に来た理由も個性的。その前に経験されていることも個性的。
まさに伊勢移人≒異星人にぴったりの方です。
そんな田形さんに、迫っていきます!
「伊勢を朝から元気にしたい」
伊勢移人NO.06田形 祐樹(たがた ゆうき)
Q00 今回、伊勢居人の取材にご協力頂きましてありがとうございます。
私も取材して頂いて嬉しいです。自分でも思う程変わり者だとは思っているので、
今回私は、「伊勢移人」でありながら普通の人とは変わっている
「伊勢異人」として取材して頂くと思っていました笑
千島:それは面白いですね。これまでに無い新しい発想です。
でも、すでにタイトルを異星人にかけているので、異星人の伊勢異人だと、
普通の人に戻ってしまうので、ぜひ伊勢移人でお願いします笑
Q01_田形さんのご出身はどちらですか?
生まれは神奈川県の鎌倉なのですが、親の転勤で四国や九州に行ったりして、
中学生からずっと横浜です。だから実家が横浜になります。
Q02 田形さんが弁護士になるきっかけは何だったんですか。
大学生の頃は、全く弁護士になろうなんて考えていませんでした。
大学時代に、スポーツ観戦が好きだったので、スポーツに関する経営やビジネスに興味があった。
実は、最初の大学に入ってから仮面浪人していたんです笑
スポーツマネジメントに強い大学はどこかと考えて、
国立で商学や経営に強い大学は一橋大学だと思い、一橋大学の商学部に入学しました。
それから、1年間留学もしました。
プロ野球チーム等の経営を学びたくて、アメリカに行ってました。
大学卒業後は、半官半民の研究所に5年程勤務していました。
サラリーマンです。でも5年間のうちの後半になるに連れて、
もうサラリーマンいいかな、って思うようになりました。
そんなときに新しいきっかけを与えてくれたのが、弁護士をやっている大学の同級生で、
とてもやりがいを持って仕事をしている姿に刺激を受けて、弁護士になろうと思いました。
一橋大学を出ていることもあって、一生懸命勉強すれば司法試験うかるのでは?と思っていたところもありましたが、今考えるとかなり危ない選択をしているなと自分でも思います笑
旧司法試験は難しくて受からない人も結構いましたからね。
10回くらい受けている人もいましたし。
Q03 司法試験は難しくて有名ですが、どのように勉強されたんですか。
最初はサラリーマンをやりながら1年間勉強していたんですが、
これはちゃんとやらないと無理だな、と思って会社をスパッとやめました。
それから3年くらいで合格できるかなと思っていたのですが、実は6回もかかってしまいました笑
千島;でも当時の司法試験の合格できる年数は5、6年はかかると言われていましたよね。
そうですね。今の試験は新司法試験といって合格倍率が3倍ですが、
私達の時代は旧司法試験で、合格倍率が30倍と言われていました。
競争率が10倍も違っていました。
資格試験って、合格しないと意味がないものなんですよね。
合格しなくても教養にはなるかもしれないけど。資格試験はダラダラやっても仕方がない。
短期間で集中してやらないといけないですね。覚えたものもどんどん忘れていってしまうので。
「1年間で死に物狂いでやる!!」っていう勢いが大事だと思います。
私も、合格する2,3年前は、本当に勉強一色でしたね。
時間が全てではないですが、「今日は10時間勉強したぞ」とか、
1日何時間勉強したかを測ってしっかり管理してやっていましたね。
Q04 司法試験合格後はどんなことをされていたんですか?
司法試験に合格すると、私達のときは研修が1年半ありました。
その時も、自分は変わっているなーと思うのですが、
自分が行ったことがない土地で研修をしたかったので、実務修習を1年間鳥取県でやりました。
実務修習が終わって、最終資格試験に合格すると、
一般的には、裁判官や検察官、弁護士になったりするんですが、
私は1年2ヶ月かけてアジア放浪の旅に出ました笑
日本から、チベット、中国、モンゴル、東南アジア、南アジア、インド、パキスタン、イラン、
そしてトルコのイスタンブールまでいって、また陸路で折り返しました。
だから、アジア横断ではなくアジア往復ですね笑
トルコの後、ジョージア、アゼルバイジャン、アルメニア、イラン、中央アジアのウズベキスタン、トルクメニスタン、カザフスタンから中国に入りました。
全て陸路でしたけど、ビルマ、今のミャンマーだけは飛行機でしか入れなかったので
飛行機を使いましたけど、それ以外は全部陸路ですね。
千島:言葉は資金はどうされたんですか。
基本的に英語で話していましたが、もちろん英語を話せないところもたくさんあるので、
地球の歩き方の会話のページを使ったりしてました。
資金は、サラリーマンを5年間やっていて、実家から通っていたこともあって貯金はありました。
それと、アジアって物価が安いので、1ヶ月で移動費も含めて10万円位で足りていたんじゃないかな。大金を持ち歩くわけにもいかないので、もちろんトラベラーズチェックとか使っていました。
クレジットカードでキャッシングもできる国もありますしね。
日本に帰ってきたときは、38歳ですね。
それから、今度は佐賀県の伊万里市で「イソ弁」(居候弁護士の略)を2年間位やらせてもらっていました。佐賀県を選んだ理由も、これまで一度も行ったことがなかった場所という理由です。
千島:「イソ弁」する場所ってどうやって探すんですか?
求人募集のページがあって、色々見て連絡しましたね。
Q05 そして伊勢に事務所を開くことになるわけですが、なぜ伊勢に事務所を開こうと思われたんですか?
これらを経て、2010年9月に伊勢に来て、10月に伊勢弁護士事務所を開きました。
伊勢も、これまでと同じ理由で、三重県には住んだことがなかったので伊勢に来ました。
結婚した奥さんの実家が大阪という関係もあり、大阪に帰ることができる範囲内がまず条件でした。あと自然があって食べ物が美味しくて。それと弁護士が少ない地域ということも考えました。
実は、伊勢神宮も人生38年間で一度も行ったことがありませんでした。
弁護士って、どこでも同じような事件が起きます。
犯罪は起きるし、お金を借りている人はいるし、交通事故も起きるので。
また、大学時代は山岳部で自然が好きというのもあって、
あまり人がごちゃごちゃしたところが好きではないというのもありますね。
これらを総合的に考えて、他に2つの地域を考えていましたが、
伊勢がいいかな、って思った感じです。
Q06 これまで色々なところで生活をされていますが、伊勢に特別感じることはありますか。
両親が転勤族だったので、小さい頃から、色んな場所に住むことに抵抗はないんです。
逆に色んな所に住めて楽しいですね。
これまでに1年以上住んだ場所が10箇所くらいあるんですが、
実は、その中で伊勢が8年目になるので2番目に長いんですよね。
伊勢では、仕事以外にも色んなことに全力で取り組んで、楽しんで暮らしていますよ。
Q07 田形さんが行っている伊勢の楽しみ方を教えてください。
私は自称朝活コーディネーターと称していて笑
「宇宙一朝早いシリーズ」を開催しています。
・食事会(モーニング)
・読書会
・お試し ゴミ拾い
・神宮関係のトイレ掃除
・山登り
・クロスフィット無料体験 交流会
・ボードゲーム
・健全マージャン
・ボクササイズ無料体験
・テニス
・ゴルフ
・ミニセミナー などなど
朝の時間って大切で、効率的に動けるんですよね。
まず次の予定が決まっている人ばかりなので、ダラダラしないんです。
例えば、次の日の朝、早く活動するとなると前日早く寝ようとしますよね。
そうすると暴飲暴食もしなくなって、いいサイクルができてくる。
千島:宇宙一朝早いシリーズは、伊勢に来る以前から行っていたんですか?
仕事をしながら家庭を持つようになってからですね。家庭を持つと、
活動できる時間が朝しかなくなってくるんですよね。
夕方から夜って、子どもが小さいと、特に家庭に時間を使いたくなりますよね。
他にも、急に仕事が入ったりしたする場合もあるので、何も予定が入らないのって、
実は朝だけなんですよね。
宇宙一朝早いシリーズに来る人は、非常に前向きな方が多いです。
だから、継続的に来てくれる人がいる。
夜グループを立ち上げても、継続して来てくれる人ってなかなかいないことが多いと思います。
そう考えると「朝」ってそれだけいい意味でハードルなんですよね。
朝頑張って早く起きて来るっていうだけで。だから集まる人も非常に前向きでいい方が多いですね。
だから、私は「伊勢を朝から元気にしたい」をコンセプトに活動しています笑
色々呼びかけてはいるんですけど、まだまだ集まりは少ないです。
今考えているのは、観光客の方も巻き込んでの伊勢神宮のゴミ拾いとか。
ただ伊勢神宮を参拝しても面白くないと思うので、
地元の人と一緒にゴミ拾いをして地元の方と触れ合ってから参拝に行って頂くとかできないかな?と考えています。
Q08 田形さんの場合は特に朝運動をされているイメージがありますが、運動を大切にしている理由はなんですか?
学生の頃は、スポーツを見ることに関心があったのですが、
今は受け身な印象を持っていて離れています。
一方、運動することにはこだわっていて、とある本で
「運動することは、体のためだけでなく脳のため」と書いてあったことがきっかけです。
脳を鍛えるには運動しかない、って書いてある本で面白いです。
睡眠にもいい、うつ病にもいい。
運動すると気分が晴れるのも科学的に立証されていますし、いい生活リズムが作れます。
ぜひ、運動は毎日の生活に入れてみて下さい。
Q09 最後に、田形さんが掲げている弁護士としての思い、信念を教えて下さい。
私は、最近よく人に「なぜその仕事をしているんですか?」って聞くんです。
楽しいとか、自分のためにとか、儲かるからとか、これ以外なかったんですとか、
親の跡を継ぎましたとか。そういう理由だけでもいいのですが、
やっぱり社会に訴える意義が必要だと思っています。
私は、自身のブログでも綴っていますが、特に交通事故は、被害者本人だけでなく、
ご家族にも大変つらく厳しい事件です。
しかし、一度示談してしまうと、追加の賠償など受けられなくなってしまう。
知っていれば色々な対応ができたのにと思います。
だから被害者だけでなく、ご家族のために、経済的な復帰に少しでもお役に立ちたいと、
この分野に注力しています。
伊勢の弁護士・田形祐樹
http://bengoshiyukitagata.sagafan.jp/e872820.html
伊勢法律事務所の田形さんでしたが、
弁護士の話よりも、プライベートの内容がかなり充実してしまいましたね笑
しかし、弁護士田形祐樹を作り上げているものは、この生活サイクルなのだと実感しました。
「伊勢を朝から元気にする」
とてもいいですね。
私は完全に夜型なので、まず朝早く起きてみることから始めてみようよ思います。
ディープな人は、生活の基本に信念がある。
第7号も、ご期待ください!
チシマタカヒロ
千葉県出身。採用につき伊勢市に平成28年に伊勢に移住。現在、伊勢市中心市街地活性化協議会タウンマネージャー。やまだみらいLab代表。伊勢市の外宮周辺を楽しく元気にするお仕事。元設計事務所で、デザインやアートが趣味。サッカー観戦も好き。 得意ジャンル:伊勢市、まちづくり、建築、アート