三重県度会郡大紀町に全国を見渡しても、とても珍しい私設の動物園があるのを皆さんは、
ご存知でしょうか?
個人経営の動物園と聞くと、猛獣なんていないのかなというイメージですが、
トラや熊そしてカラカルなんていう珍しい動物までいるんです!
大内山動物園とは
大内山動物園は、前園長の脇さんが動物好きが高じて1973年に飼育を始めたのが、
動物園の始まりです。
現在は志し半ばで亡くなった、脇さんの想いを継ぎ、脇さんの友人が私財を投じて経営されています。
他の動物園と大きく違うのは、保護動物がとても多いこと!
保護動物について大内山動物園の中村さんに伺ったところ、
「保護された動物はケガをして予後不良の仔や、親を害獣駆除等で殺されてしまい赤ちゃんで来くる仔など様々です。赤ちゃんで来た仔は育てますが、大きくなっても人の手で育てられた仔は野生では生きていけなくなるので、そのまま保護しています。
保護動物は最初は近隣の方や知り合いの方から引き取りのお話があったりして受け入れていまして、それがどんどんと広まっていったようで、今では遠方の方からも来ていまして、"ここの動物園で保護をしているという話をきいて"という風に広まっていっているようです。」
とおっしゃっていました。
そして大内山動物園の楽しみ方も聞いて来ました。
「大内山動物園では動物との距離が近い、エサやりできる動物が多いことがお客様に好評です。
子連れの方たちも多く、ヤギやウマなどにエサをあげれて大変喜んでいます。
動物たちもみな人懐っこく、自分たちからエサをもらいに寄ってきます。
土日祝はふれあいイベントを開催しておりまして、
そこではフクロウやモルモット、ウサギなどと触れ合うことができます。
また、お弁当を持参していただければ中庭の休憩所でピクニックも同時に楽しめます。」
と教えてくれました。
前園長脇さんの想い
大内山動物園の中村さんに伺いましたが、
「脇さんはすでに亡くなられてしまっているので、思いはわかりかねますが、現園長としては動物たちが幸せに快適に過ごせるようスタッフと一緒に一生懸命働いています。」
と脇さんの想いまでは、わかりませんでした。
実は私は、幼い頃近くに住んでいたという事もあり、
何度か脇さんとお会いし、脇さんとお話した事があるんです。
ここからは昔話になるので、嘘か誠かわかりませんし、
なんせ小さいころの記憶なのでちょっとした物語として読んで頂きたいと思います。
今から30年以上前になるかも知れませんが、その頃3本脚の狼が居たんです。
その狼は、人間が仕掛けた罠にかかってしまい、脚を1本無くしてしまったそうです。
脇さんは、「人間がしてしまったことの責任は人間が取らないといけない。動物を助けるのも人間の役目なんだよ。」と幼かった私に教えてくれました。
脇さんは、会いにいくといつも手相を見てくれる変わったおじさんという感じでしたが、
この時は幼心にもとても大切な事を教えられたような気がして今でも、記憶に残っています。
大内山動物園は、近くに頭の神様で有名な頭之宮四方神社や大内山牛乳、温泉に熊野古道、
そして紀州に行く42号線からすぐですので、一度立ち寄ってみて下さい。
大切な何かを感じる事ができる動物園です。
大内山動物園
住所:三重県度会郡大紀町大内山間弓530-4
TEL : 0598-72-2447
FAX : 0598-72-2527
http://www.oouchiyama-zoo.com/greeting/
岡田聖子。Otona記者。NPO法人shining理事長、ママそらみえ支部代表、介護支援専門員、心理カウンセラー、ゆめのたね放送局パーソナリティ。得意ジャンルはグルメ、お出かけ。