四日市朝日町に
古い町家をリノベーションしたスタジオが完成しました。
このスタジオのオーナーは、
グラフィックデザイナーと
インテリアデザイナーのご夫婦です。
お二人は去年まで東京で活動されていて、
スタジオをオープンするために
四日市に拠点を移されました。
この家は1995年に、大工だった奥様のおじいさんが
家族のために建てられました。
60年余りが経ち、家族を育んだこの家は住み手を失い
数年が経っていました。
玄関のフローリングの下には広い土間が作ってあって
『大工で喰えなくなったら駄菓子屋でもやろうか』と
よくおばあちゃんが言っていたそうです。
当時、この家に住んでいた奥様やご家族は
このスペースを『店の間』と呼んでいたそうです。
施工は
ご縁あって「木神楽(もっかぐら)」さんよる
『チーム古民家』!!
着工は2017年2月。
狭い間口に、南北に長い町家造り。
「もったいない精神」が詰まった
モノに溢れた古家。
使えるモノ
使えないモノを見分けて
とっておく
捨てる
途方に暮れる作業に
ご夫妻は
工事開始当時、『本当に終わるのかな』と
本気で思ったそうです。
この家に潜む語りつくせぬリノベーションについては
木神楽さんのHPにて
(http://www.mokkagura.com/blog/category/四日市の町家再生)
約10ヶ月の工期を経て町屋スタジオ完成!!
かつて「店の間」と呼ばれていた
土間フリースペース。
ここで、お二人が応援したい作家の作品展や、
演劇・映画・音楽等様々なイベントを開催予定。
またレンタルスペースとしても利用できます。
土間をあがると
キッチンダイニングスペース。
料理や撮影、お話の場 等
土間との扉を解放すれば、また更に広がるスペースに。
ただのレンタルスタジオではありません!
復活した家の中には
夫妻のセンス溢れる数々の見所があります。
襖の取手
各部屋の扉
庭石まで
ご主人が
探してきたモノ
トイレは
扉の外と中では色も雰囲気も違います。
洗面所のタオル掛けは
電線を巻くパーツを使用。
いちいち目を引く懐かしくかわいいスイッチやコンセント
骨董品屋さんで手に入れたという時計達
オシャレな置き棚かと思ったら
なんと米びつ。
おじいさんのサインまで!
どこにも手を抜かない
徹底したこだわり。
この町家スタジオのコンセプトは
「日々の、ちいさな特別のために」
・上質で飽きないもの
・身の丈に合ったもの
・べっぴんなもの
・心がこもったもの
・名も知れず美しいもの
・時間が経ち魅力が増すもの
が集まる場所
ご夫妻は
『この場所で様々な出会いが生まれ
輪となって広がり
ほんの少し街に活気を取り戻す
きっかけになることを願っています』
とおっしゃっていました。
お問い合わせは
町家スタジオ「侶居」準備室
tel:059-340-9172
Mail :demi@yd5.so-net.ne.jp
森松千恵。OTONAMIE公式記者。有限会社KBデザイン。
遊ぶの食べるの冒険・猫大好き。