ホーム 04【知る】 04企業を知る 【酒蔵紹介】造り真っ只中、赤目の瀧自慢酒造に行ってみた@名張

【酒蔵紹介】造り真っ只中、赤目の瀧自慢酒造に行ってみた@名張

小雪チラつく冬の日に、清酒「瀧自慢」「滝水流(はやせ)」などを醸す蔵元・瀧自慢酒造さんを訪ねました。 同蔵元は赤目四十八滝で有名な、名張市赤目町にあります。 P1120158近鉄「赤目口駅」で降りて、徒歩7分くらいかな(10分かかりません)。 P1120156▲駅前の大きな道をまっすぐ歩いているとこんな風に全景が見えてきます。駅近酒蔵、ありがたいです。 P1120076 手前に売店があり、奥の敷地に巨大な蔵が広がります。明治元年(1868年)創業。 P1120116 本日は造り真っ只中の蔵の中を蔵元杜氏の杉本隆司さんにご案内していただきました。

★今回は取材なので特別です。普段、蔵見学は受け付けておりませんのでご注意を★

さぁ、いよいよ蔵の中に潜入です。P1120086 趣きのある蔵の中には仕込みタンクがずらり! この中でモロミがフツフツと発酵しています。

ひんやりとした蔵の中はなんとも言えないい~い香り。

現在は年間500石(1升瓶5万本)を製造しているそうです。

▼こちらは蒸米をする「こしき場」P1120102甑(こしき)の中には、洗米されたお米がセットしてあります。日本酒の原料となるお米は炊くのではなく「蒸す」んですね。 ちなみに、同蔵元は仕込み水に赤目四十八滝の伏流水を使用、酒米は伊賀産の山田錦をはじめ、雄町米、神の穂など「米の個性がしっかりと出やすい酒米」を比較的選んでいるそう。

P1120104天井には立派な梁が。蒸気が上へ逃げるように屋根や壁に空洞があって、寒い蔵の中でも一層寒く感じる場所。 ここで杜氏自ら早朝5時に作業をはじめることもあるそうです。P1120106 ▼そしてこちらは製麹室。P1120100蒸したお米に麹菌をかけて、ほぐしながら繁殖させる空間で、いわば酒造りの「核」。 厳重な温度、湿度、衛生管理がしてあり、ここはなかなか入れません・・・が、この日は見せていただけました!!

入るだけでも感激なのに、できたてホヤホヤ乾燥中の「麹」を試食させていただきましたよ! P1120092香ばしくて、甘みがあって、美味しいです。

麹の温度管理は、電子温度計で、時間ごと随時杜氏のスマホへ表示されるようになっていました。すごい!

この麹がタンクの中で仕込まれて、美味しい酒へと醸されていくわけです。 ちなみに仕込みタンクは管理の目が行き届くように小さめのタンクにしているのも、蔵元のこだわり。 P1120107▼こちらはモロミをしぼる機械。通称「やぶた」P1120081 酒袋につめたモロミに圧力をかけて、お酒をしぼります。ほとんどがこちらの「やぶた」でしぼりますが、 特別なお酒は「袋吊り」など圧力をかけずに、したたり落ちるお酒を詰めるものも。

▼ 最後は瓶詰めの機械。P1120111 日本酒は通常、しぼりの直後と、瓶詰めの直前の2回火入れ(加熱処理)をしますが 同蔵元では、火入れのお酒も生酒(火入れしない状態の酒)に近いフレッシュ感や風味を保つために 急冷熱殺菌による瓶詰めにこだわっているそうです。

★日本酒豆知識★
火入れをしない、しぼりたての生酒が飲めるのは仕込みをしている今の季節だけ!!
管理もデリケートで、出荷量も限られるので、ほとんどが地元で消費され、
あまり市場に出回りません。この季節ならではのフレッシュな味わいを体感してください。

▼こちらは大型冷蔵庫。春先までにしぼったお酒はこちらで貯蔵され、低温熟成。飲み頃を待ちます。 P1120113 かなり端折りましたが、こうして美味しい日本酒ができあがり世に出るわけです。

P1120134

米と水、麹を原料にして、人の手が醸す「日本酒」。

瀧自慢酒造さんでもその工程のほとんどが人の手による昔ながらの造り方。

少人数で手をかけて、工夫と努力で醸される1滴1滴・・・。

「うちのお酒は食事とあわせて欲しい」と言う杉本杜氏の言葉通り、米の旨みをいかし、サラリと喉を過ぎるキレの良いお酒が多く、飲み飽きない。

「百人が1杯飲む酒より、1人が百杯飲みたくなる酒」が酒造りのモットー。

造りの現場とお酒を体感し、心から「なるほど」と思いました。

まだまだご紹介したい情報がありますが、長くなったので、次回に!

お忙しい時期にも関わらず、蔵の隅々まで丁寧に説明してくださった杉本杜氏と奥様、本当にありがとうございました!!


瀧自慢酒造株式会社

住所:三重県名張市赤目町柏原141番地
TEL:0595-63-0488
定休日:月曜日

 

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