三重県津市安濃町。平成18年に津市に合併するまでは安芸郡安濃町だった。長谷山や田んぼがあり、安濃川が流れる日本の原風景が残っている。私事で恐縮だが、6年前に仕事の都合で旧津市からこちらに引っ越してきた。
インドア派な私でも、息子とメダカを獲りに行ったり、川遊びをしたりちょっとアウトドア派ぶることも気軽にできる。
そんなとても良いところなのだが、難点が…。夜の交通手段が車しかないのだ…。酒席などの帰りはタクシーまたは代行または奥さんにお願いするしかない。
以前、何かの資料をまとめていたときに「安濃鉄道」という鉄道があったことを思い出した。今でもあったら良いのに…。無理ですが…。
安濃鉄道の概要が気になって調べてみた。
「津市民じゃないし、まして安濃ってどこやねん!」って方も少々お付き合いを…。因みに安濃町とは津インターの近くです!(ちょっと自慢)
大正3年に開通した安濃鉄道。建設費・維持費の抑制のため低規格で建設され、軽量なレールが使用されている軽便鉄道というジャンルだった。近鉄内部線のあすなろう鉄道も軽便鉄道だ。
ドンッ!!安濃支所にお邪魔して資料探し。
国鉄(JR)が昔からあるのかと思っていたが、結構いろんな鉄道が津市内を走っていたことがわかった。車が普及していない時代だから当たり前といえばそれまでなのだが、なんだかワクワクする。
新町から林(芸濃町)まで走っていたらしい。昭和19年で廃止している。
安濃町のどのあたりを走っていたのか気になって、安濃庁舎の職員の方に聞いてみた。(忙しいのにすみません…。)
偶然お話しを伺った職員の方が以前に鉄道講座をされていて、帰宅後に地図へ当時の駅を書き込んでくださった!(本当にありがとうございます!)
そこで私なりのGoogle Mapに落とし込みをしてみた。
現在の津高校や新町小学校あたりから、津インターを通過して県道42号線に沿って路線があったみたいだ。
安濃町史の中に、少し興味深い記述があった。
要約すると、5〜6月は農繁期で乗客が激減。そこでホタル狩りや、石山観音を紹介したりした企画が大当たりしたとのことだ。
自然や歴史遺産に対する人の想いや願いは、いつの世も変わらない普遍性があるのかなと思った。
大正時代に軽便鉄道に揺られて、ホタルを観に来た親子。そんな時代の風情さに少し憧れる。
余談ですが後日、別の鉄道好きの方にお話しを伺ったところ、「それは掘り下げればおもしろい!」とのこと。その時代の経済が鉄道の歴史のようなお話しを聞かせていただいた。少し前のITバブルより、もっと大きな経済の動きが、昔の鉄道文化にはあったみたいだ。戦前は結構なバブル経済だったらしい。もちろん、三重県もその対象です。今度その辺りも探れたらと思います。
全然関係ないですが、数年前に自治会長をさせていただいていた時に、総会で出てきた湯飲みが古すぎて哀愁を感じた(笑)。なぜが毎年かまぼこが支給される。
村山祐介。OTONAMIE代表。
ソンサンと呼ばれていますが、実は外国人ではありません。仕事はグラフィックデザインやライター。趣味は散歩と自転車。昔South★Hillという全く売れないバンドをしていた。この記者が登場する記事