2024年7月、僕の周りのSNS界隈で何だか気になる「サガラメ(アラメ)を使ったフェイスパック」の商品開発プロジェクトの話題が盛り上がっていました。僕も思わず、クラファンに一口支援をしたらアレヨアレヨと目標を達成。現時点(2024/08/08)で支援者112人・応援購入総額も100万円に達し、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いでプロジェクトが進行しています。
どんな人がプロジェクトを仕掛けているんだろう?と思っていたら、某日、鳥羽市の離島 菅島の海女さんから着信が。おっ何だろう?とお話をしてから数時間後…僕は菅島で仕掛け人と会っていました。
菅島に導かれて..仕掛け人は鳥羽市の地域おこし協力隊
プロジェクト仕掛け人は合同会社菅島喜樂の竹久友理子さん(以下、竹久さん)。竹久さんは2024年4月に鳥羽市菅島の地域おこし協力隊になると同時に、「さがらめパック」の開発者兼販売を担う合同会社菅島喜樂を設立しました。
竹久さんが初めて菅島を訪れたのは去年(2023年)で、とある取材で1ヶ月間ほど島に滞在しました。滞在期間中に菅島の魅力にどっぷりハマっていきます。それと同時に、菅島の問題にも気が付くことになりました。問題とは急速な少子高齢化で過疎化が著しく、経済状況が年々悪くなっていること。一方で魅力は、素朴ゆえに守られ続けてきた菅島の自然や人々の暮らしでした。
ーこの島の魅力を守るために何かできることがあるんじゃないか
そして、キセキの海藻・サガラメと出会い、現在へとつながっていく….
という内容が「サガラメを使ったフェイスパック」の商品開発プロジェクト」クラファンページで詳しく紹介されています。とにかく続きが気になる..という方は以下のリンクをチェックしてみてください。
※.期間は8月16日(金)まで
お会いした竹久さんの個人的な印象をお伝えすると、一筋の芯を持ち、考え、目指す未来に向かい突き進んでいる方。クラファンの支援者数に裏打ちされるように、島の方々はもちろん、たくさんの方がプロジェクトに期待を寄せています。
ー竹久さん「少なくとも、去年に私が菅島に来た時と今と比べると、動けば変わる。一緒に頑張ろうみたいな雰囲気の変化は感じています。」
実際にプロジェクトが動き始めた今、島の空気感にも変化が起こっています。
サガラメエキスへの思いと展望
ー竹久さん「プロジェクトをきっかけにして、もっとサガラメエキスを広めたいという思いがあります。」
昔、菅島にあった民宿 村田屋のサガラメ(アラメ)風呂が肌に良いと評判だったという話しを聞いた竹久さん。島暮らしの中で、気軽な気持ちでサガラメ風呂を試してみたそうです。煮出したサガラメのエキスをお風呂に入れて湯船に浸かってみたところ…これがめちゃめちゃ良い。
薬事法の関係で詳しい表現はできないものの、竹久さんはサガラメのポテンシャルに惚れ込んでいます。
ー竹久さん「商品を広めることで菅島PRとサガラメエキスへの注目を集めていきたいですね。」
現在、全国の海で磯焼けが起こり、サガラメの生育環境は悪化しています。その結果として収穫量が減少、サガラメの希少価値が上昇し、価格も高騰しています。価格の高騰には、出荷されるサガラメが食用のみであることも一因です。そこで、竹久さんは食用以外の用途を切り開くことで、新たな価値を見出そうとしています。サガラメパックの開発・販売が一段落した次のステップとして、食用に適さないサガラメを有効活用することを目指しています。
ー竹久さん「もしもサガラメエキスがフューチャーされて、色んな人たちが欲しがるようになれば、まだ実現化していない養殖の可能性も出てきます。」
サガラメパックの販売から始まり、サガラメエキスへの注目及び活用、そしてサガラメの養殖。
竹久さんが思い描く未来には、海の循環の実現がありました。
サガラメパックの開発は…まだ序章に過ぎない
サガラメパックはすでに販売先が決まっていて、2024年9月には伊勢志摩各地で購入することができます。菅島発のサガラメパックの発売をきっかけにして、鳥羽の離島から何やら大きな潮流が巻き起こりそう、そんな予感がします。僕自身はサガラメパックが手元に届くのが、とても楽しみです。
※.期間は8月16日(金)まで
濱地雄一朗。南伊勢生まれの伊勢育ち。三重県といっても東西南北、文化や自然・食と魅力で溢れていることに気づき、仕事もプライベートも探求する日々を過ごす。探求を続けると生まれた疑問、それが「何で◯◯が知られていないんだ」ということ。それなら、自分でも伝えていくことだと記者活動を開始。専門は物産と観光、アクティビティ体験系も好物。自身で三重県お土産観光ナビも運営中。