ホーム 00春 都の西北、学生の街で三重グルメを満喫する~高田馬場編

都の西北、学生の街で三重グルメを満喫する~高田馬場編

仕事で東京に滞在している間も、ずっと三重を探しています。
探し続けた甲斐あって、高田馬場と早稲田に2つの三重グルメを発見しました。
この界隈と言えば学生の街。早稲田大学の主要キャンパスが広く存在するからですが、私の東京生活はここから始まりました。就職してからもうずっと行くことがなかったので、街の散策も存分にしてきました。今回は、懐かしさに浸りながら歩く私の目線と歩調で書き進めた記事になっています。

■高田馬場駅から徒歩8分「いせ万」

出発地の高田馬場駅を出ると、高架下、手塚マンガのキャラクター壁画がドーン!と目に入ります。
高田馬場は手塚プロダクションの本社が存在することもあり、手塚治虫先生に関連するスポットが点在します。そう言えば、先ほど降りたJR山手線高田馬場駅ホームの発車メロディーは、長らく『鉄腕アトム』でお馴染みなんですよね。
しかしこの壁画、私が大学に通った当時はなかったどころか、怪しいビラや落書きがひしめく、とっても怖い高架下であったと記憶しています。

*学生ローンの看板が今でも目立つ高田馬場界隈

高田馬場駅ターミナルを右に見ると、駅の象徴でもある「BIG BOX」。私が上京して初めてショッピングした商業施設です。上京当時はあまりあちこち出掛ける勇気がなくて、BIG BOXばかり利用していました。当然テナントは変わっていますが、建物内の構造は昔の面影を残していて、懐かしかったです。改修前は赤が基調の“大きな箱”でした。

お腹が空いたので、目的の店に向かって先を急ぎます。
神田川沿いに歩いてみようと、BIG BOXを背にしてつつじ通りへ。満開の桜と神田川、人が集う温かな東京の春です。


*江戸川橋~御茶ノ水~水道橋を抜けて隅田川に合流する神田川

川沿いに200メートルほど進んだら右折して住宅街に入ります。
数メートル歩くと公園の斜めはす向かいに「伊勢おうどんや いせ万」の看板を発見。この建物の2階にあるようです。

1階に「商い中」の札があったので、この奥がお店かなと勘違いしました。少しドキドキしながら、そろりと足を掛け階段を上がります。

*雰囲気のある佇まい

2階まで上がると暖簾の奥に「おうどん いせ万」の看板があったので、ホッとした勢いでそのまま入店します。
この日はランチのピークタイムを外した13時にアポイントを取らせていただきました。伺った時はちょうど落ち着いたタイミングで、私のほかに1組のお客様がいらっしゃいました。

手前はカウンター席で、奥には公園が見渡せる小スペース席があります。清潔で明るい店内。

*壁には千社札と有名人のサイン色紙

数種のメニューの中から「伊勢おうどん ごはんなし」を注文。
伊勢うどんといえば、たまり醤油の黒いタレでいただきますが、いせ万さんでは「伊勢おうどん」以外のメニューは、全て出し汁ベースのかけうどんです。麺は全て三重県の製麺所から仕入れる伊勢うどんの麺を、やや固めで提供しています。
下の画像には写っていないのですが、表の看板にあった「いかさつま おうどん」のいかさつまも三重県から取り寄せています。

「伊勢おうどん」のタレは製麺所から仕入れたものをアレンジしているそうです。モチモチの麺に甘辛いタレが絡んで、これぞいつも食べている伊勢うどん!という感じで、とても美味しかったです。

出し汁ベースの「おうどん」は全てご飯がセットになっていて、残ったお出しに入れておじやのようにして食べます。ランチ目的で来店するお客様にお腹を満たしてもらおうと、店主が考案したオリジナルメニューだそうです。お出しは澄んだ黄金色、旨味が上質で、白いご飯を入れると沁みわたるような美味しさです。

*カウンターに食べ方の説明が貼られています

■「いせ万」の屋号

屋号「いせ万」の歴史は大変に古く、伊勢商人だったご先祖が野菜などの作物献上人として江戸幕府に召集され、「やっちゃば」と呼ばれる神田青物市場に住みついたのが起源だそうです。店主はその屋号だけを継承し、ここ高田馬場で伊勢うどんのお店として2006年より営業を始めたそうです。
東京で伊勢うどんが食べられる希少さに加え、歴史の重みを感じることができる「いせ万」さんでした。

■学生の街だけではない、高田馬場

再び高田馬場駅まで戻り、街を散策します。時間はたっぷりあるので早稲田とは逆方面を歩きます。
それにしても学生時代、こちら方面には全く来たことがなかったな。初めての景観に観光気分でワクワクします。

静かな住宅地の中にある「手塚プロダクション」の本社に来ました。
高田馬場は手塚治虫先生と関連深いエピソードがいくつもあり、地域やいろいろな方の尽力もあって、今知られるところの“手塚治虫ゆかりの街”となりました。
私もずっと来てみたかったのですが、先生を慕って高田馬場を訪れるファンの方は大変多いのだろうと思います。

再び高田馬場駅まで戻って、早稲田方面へと向かいます。
「高田馬場~早稲田」は東京メトロ東西線で駅一区間分あるのですが、早稲田通りを歩いても15~20分くらいの距離です。高田馬場でコンパをすることが多かったり、電車に乗るのが面倒だったりで、私もよく歩いていました。
居酒屋、カラオケ、学生ローン、雀荘など、雑居ビルの窓にひしめく看板のチカチカが、私にとっての最初の“東京”。その風景や印象は、こんなに年月を重ねてもさほど大きく変化していないことに驚きと少し感動すら覚えます。

この界隈は不動産屋が多く、物件好きな私はつい立ち止まって見てしまいます。
学生街だからか家賃は相場より安めの設定。

しばらく進むと、「早稲田松竹」という映画館が右手側に見えます。
今でも二本立てで上映している貴重な老舗の映画館です。
ここも私が来ていない間に改修工事が行われていて、綺麗になっています。

作品は少し古めだったりします。

明治通りまで来ました。ここで半分くらい?
交差点の信号を渡って後ろを振り向くと風情のある印章屋さんが目印。

この明治通りを境に高田馬場が終わって早稲田が始まるのだと、本当のところはさておき、私が勝手に思っています。

(早稲田編に続く)

 

いせ万

所在地
東京都新宿区高田馬場2-6-6 2F

営業時間
11:30~14:00

営業日・定休日
土・日曜、祝日

交通
JR山手線、西武新宿線、東京メトロ東西線「高田馬場駅」から徒歩8分

 

*今回歩いた場所*

 

 

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