○○の聖地
ふと気になって耳に残るワンフレーズです。
聖地と呼ばれる場所には、多くの人を引き寄せる特別な魅力を感じます。聖地といってもその場所は様々で、例えば有名な映画の舞台になったロケ地であったり、美味しいグルメが所狭しと立ち並ぶスポットであったりします。
僕たちの暮らす三重県にも、そんな聖地は存在しています。
今回、僕が訪れたのは三重県紀宝町にある飛雪の滝キャンプ場。最近では、大自然の中で特別な体験サービスを提供していることから、こう呼ばれているんです。
テントサウナの聖地と。
フィンランド式 テントサウナを体験してみる。
テントサウナという言葉を初めて聞いた人は、「テントの中でサウナをするって火事とか大丈夫なの?」と思うかもしれません。
もちろん、大丈夫です。火事にはなりません。
テントサウナ用のテント素材は耐熱性。フィンランドのsavotta社製と聞けば、わかる人にはピンとくるそうです。もともと、テントサウナの発祥はフィンランド。フィンランドでは日本にとってのお風呂のような位置づけで、サウナはとても身近です。
savotta社のテントサウナ用テントは元々軍隊用で、兵士たちが「サウナに入ってさっぱりしたい」という思いから開発されたもの。フィンランドのサウナ愛、おそるべしです。
テントの中では薪ストーブでパチパチと火が燃えていて、煙は煙突を通じ天井からモクモクと噴き出していました。
それでは早速、テントサウナを身を持って体験していきましょう。そして、おそらく僕のようなテントサウナ未体験の人が抱く、
テントサウナは普通のサウナと一体何が違うのか?
という素朴な疑問を解決していきます。
テントサウナに入る前に。さて、どれにしようかな?
佐竹さん「では、この中からキャップを開けて好きな香りを選んでください。」
飛雪の滝キャンプ場の名物スタッフ 佐竹さんが取り出したのは、3本の小さな容器。容器の中には、熊野産のヒノキやスギから抽出された特別なアロマオイルが入っていました。
テントサウナにアロマオイル?頭の上にはてなマークを浮かべながら、爽やかで心地よい「ヒノキの葉」のアロマオイルをチョイスします。
この特別なお水。実はこれから体験するテントサウナにて、最高の癒やしを届けてくれることになります。
テントサウナのセルフロウリュで極上の時間。
アロマオイルの入ったお水の桶を持って、テントサウナの丸太椅子に腰掛けます。着衣のまま入れるので、男性も女性も一緒にサウナを楽しめることは、テントサウナの良さのひとつです。
ストーブの上にはサウナストーン(サウナ用の石)が熱々の状態。サウナストーンの中に、かわいい石も発見。
佐竹さん「では、まずは足元にあるバケツの水でロウリュ(蒸気を出すこと)していただいて、温度の調節をしてみてください。」
全身が優しくて温かいミストで包まれます。
ー(あぁ、これは気持ちいい。)
そして、次にサウナストーンにかけるものは・・・もうお気づきでしょう。そう、先ほど選んだ「ヒノキの葉のアロマオイル」が入ったお水。これは絶対に気持ちいいこと間違いなし!とサウナストーンにかける前から断言できます。
ー(・・・・・・はぁぁ、癒やされる。)
目を閉じると鳥の鳴き声や滝の音、パチパチっと響く焚き火の音と揺らめき。そこに、心地よい香りのミストを浴びて、心身ともにじっくりと温まっていきます。鋭く感覚が研ぎ澄まされていく、そんな体験です。
ちなみに写真を撮るためにテント入り口を開けて、特別にロウリュをしていますが、もちろん本来は閉め切って行います。ロウリュをかけると、一気にテント内温度は上昇するため、気持ちいいからといってロウリュのやりすぎには要注意です。
逆にとらえると、ロウリュをほどほどに調整すれば低い温度でも楽しめるということ。サウナはちょっと苦手・・・という方にも安心です。
身体がポカポカに温まったら。テントサウナを飛び出して目指す先は・・・滝!
−(・・・あぁ、もう限界。)
テントのファスナーをおもむろにつまみ、ガバーっと入り口を開けて外に飛び出します。まずは外気の心地よさを感じて、ふぅーと大きく息を吐いて天を仰ぎました。
そして、自然と誘われるようにゆっくりと、水飛沫の音がする方向へ歩いていきます。
飛雪の滝キャンプ場がテントサウナの聖地と呼ばれる一番の理由。
それは、テントサウナで温まった身体を滝に飛び込んで冷ますことのできる日本で唯一の場所だから。しかも名前も付いていて、サウナからの滝で通称「サ滝」です。
季節は梅雨前の6月上旬。「冷たいかな?」とそっと足をつけてみたところ、身体がポカポカなだけあって立ち止まることなくスイィーと平泳ぎの体勢に。
そして何よりも気持ちが良くて最高です。季節を先取りして水遊びをしてしまった幸せを満喫しました。また、飛雪の滝で高さ30mから勢いよく降り注ぐ水を浴びると、気持ちよさに加えて、圧倒的な爽快感も得られます。
サ滝の後は、不思議と身体の体温も上昇。身体がポカポカしてきます。ハンディングチェアでゆったり過ごして、良きタイミングで2回目のテントサウナにトライ。
飛雪の滝キャンプ場のテントサウナは時間制で、2時間で1,000円というリーズナブルなお値段。時間内であれば、何回でもテントサウナとサ滝を楽しめてしまいます。
テントサウナに魅せられた若者たちの休日
2回目、3回目とテントサウナを繰り返していったら、一体どうなってしまうのか・・・その答えは、たまたま僕と同じ日に居合わせた「サウナ好きの若者たち」の姿にあります。
3人のうち2人は以前に体験したテントサウナとサ滝の体験者です。あの日の体験が忘れられなくて、奈良県から日帰りで飛雪の滝キャンプ場を訪れたそうです。
そして、やっぱりテントサウナを体験した人は口を揃えてこう言います。
-「テントサウナ・・・最高!」
テントサウナの聖地にあなたもきっといざなわれる
僕のようなサウナ初心者も、サウナ大好きな人もうっとり虜になってしまう飛雪の滝キャンプ場のテントサウナ。テントサウナの聖地と呼ばれる理由を身を持って理解できました。
飛雪の滝キャンプ場のテントサウナが気になってしまった人は・・・もう後戻りはできません。特に三重県で暮らしているなら尚更です。
きっとあなたは飛雪の滝キャンプ場にいざなわれます。
なぜなら、少しだけ足を伸ばすだけで、息を吐くように「最高」をつぶやいてしまうテントサウナの聖地はすぐそこにあるのだから。
飛雪の滝キャンプ場のご紹介
公式URL | 飛雪の滝キャンプ場 公式URL |
公式SNS | 飛雪の滝キャンプ場 公式Facebook |
住所 | 三重県南牟婁郡紀宝町浅里1409-1 |
電話番号 | 0735-21-1333(飛雪の滝キャンプ場)
※電話受付は9:00~17:00 |
営業時間 | 通年営業 |
休業日 | 4~6月、9~11月は火曜日、12~3月は火曜日、水曜日 12月29日~1月3日(GW、7~8月は無休) ※.臨時休業日あり。最新の情報は公式WEBまたはSNSをご確認ください。 |
アクセス | 【車】勢和多気ICから紀勢自動車道経由で約1時間50分
【電車】JR新宮駅から町民バス浅里神社前下車2分 |
テントサウナの詳細はこちらから
濱地雄一朗。南伊勢生まれの伊勢育ち。三重県といっても東西南北、文化や自然・食と魅力で溢れていることに気づき、仕事もプライベートも探求する日々を過ごす。探求を続けると生まれた疑問、それが「何で◯◯が知られていないんだ」ということ。それなら、自分でも伝えていくことだと記者活動を開始。専門は物産と観光、アクティビティ体験系も好物。自身で三重県お土産観光ナビも運営中。